JP2015196598A - 糸巻取装置、繊維機械、及び、パッケージの形成方法 - Google Patents

糸巻取装置、繊維機械、及び、パッケージの形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】糸端部の捕捉に要する時間が長くなるのを抑えつつ、糸が弛んだ状態でパッケージに巻き付くことを確実に防止すること。【解決手段】パッケージPの形成中に、ヤーンクリアラ22、又は、ヤーンフィーラ19から、糸Yが走行していない状態を示す信号が出力されたときに、ユニット制御部33は、巻取部13を制御して、所定の継続回転期間の間、パッケージPの回転速度を増加させつつ、パッケージPを継続して回転させる。【選択図】図2

Description

本発明は、走行する糸を巻き取ってパッケージを形成する技術に関する。
特許文献1には、糸巻取装置として、給糸ボビンから引き出された糸を巻き返してパッケージを形成する、自動ワインダの巻取ユニットが開示されている。巻取ユニットは、糸切れや糸切断等によって糸が走行していない状態が生じたときに、巻取パッケージ側の糸端部と給糸ボビン側の糸端部とを繋ぐ、糸継装置を備えている。また、巻取ユニットは、巻取パッケージ側の糸端部を吸引捕捉して糸継装置へ案内するサクションマウスと、給糸ボビン側の糸端部を吸引捕捉して糸継装置に案内するサクションパイプとを備えている。
糸切れ等が生じたときには、パッケージの回転を停止するが、このとき、パッケージ側の糸端部は、パッケージの惰性回転によってパッケージに巻き取られる。そこで、サクションマウスがパッケージの表面に近接した状態で、パッケージを、糸を巻き取るときの回転方向とは逆の方向に回転させる。これにより、パッケージから糸端部が巻出されてサクションマウスに吸引捕捉される。
また、特許文献1には、パッケージの回転が加速しているときに糸切れ等が発生した場合についても記載がある。パッケージの加速中は回転速度がまだ低い状態であるため、糸切れ等が生じたときにパッケージを停止させると、糸が緩く巻き付きやすく、糸に弛み部分が生じる。その場合、サクションマウスにより、糸の端部ではなく、途中の前記弛み部分を吸引してしまうことがある。そこで、特許文献1では、パッケージの加速中に糸切れ等が発生したときには、パッケージの回転を一旦停止させた後に、サクションマウスをパッケージに近接させてから、再度、パッケージを所定時間(例えば、2秒以内)巻取方向に回転させている。この場合、サクションマウスにより糸の弛み部分が吸引された状態で、パッケージが巻取方向に回転することで、糸の弛み部分が巻き直されるため、この弛み部分が除去される。
特開2007−302457号公報
特許文献1では、パッケージの形成中に糸切れ等が生じたときに、パッケージの回転を一旦停止させてから、糸を巻き直すために巻取方向にパッケージを回転させた後、糸端部の引き出しのためにパッケージを逆回転させる。それ故、パッケージの一旦停止、及び、巻取方向への回転再開という動作に時間を余分に要することとなるため、その分、糸端部の捕捉に要する時間が長くなる。
また、パッケージを一旦停止させた後、サクションマウスをパッケージに近接させたときに、サクションマウスが糸の弛み部分を吸引して拘束できれば、その後にパッケージを巻取方向に回転させることによって糸の弛み部分を除去できるが、サクションマウスが、必ず、糸の弛み部分を吸引するとは限らない。サクションマウスが糸の弛み部分を吸引しなかった場合には、弛み部分が拘束されないため、その後にパッケージを巻取方向に回転させても糸の弛み部分を除去することは難しい。
本発明の目的は、糸端部の捕捉に要する時間が長くなるのを抑えつつ、糸が弛んだ状態でパッケージに巻き付くことを確実に防止することである。
課題を解決するための手段及び発明の効果
第1の発明の糸巻取装置は、走行する糸を巻き取ってパッケージを形成する巻取部と、糸の走行に関する信号を出力する糸走行信号出力部と、前記巻取部を制御する制御部と、を備え、前記パッケージの形成中に、前記糸走行信号出力部から、糸が走行している状態を示す信号が出力されなくなったとき、もしくは、糸が走行していない状態を示す信号が出力されたときに、前記制御部は、前記巻取部を制御して、所定の継続回転期間の間、前記パッケージの回転速度を増加させつつ、前記パッケージを継続して回転させることを特徴とするものである。
本発明では、糸切れ等が生じて糸走行信号出力部から、糸が走行している状態を示す信号が出力されなくなったとき、もしくは、糸が走行していない状態を示す信号が出力されたときに、パッケージの回転速度を増加させつつ、パッケージを止めずに継続して回転させる。このように、糸が走行していない状態が生じたときに、パッケージの回転が継続され、且つ、その回転が加速されることで、糸がパッケージに強く巻き付けられるため、糸が弛んだ状態でパッケージに巻き付くことを防止できる。また、パッケージの回転を止めることなく加速させるため、一旦パッケージを止めてから再度回転させる場合と比べ、糸端部の捕捉に要する時間が長くならない。
尚、本発明において、「糸が走行していない状態」は、糸切れの他、糸の欠陥が検知されたときに強制的に糸を切断した場合や、巻取部へ糸を供給する給糸部の糸が無くなった場合などにも起こり得る。以下の説明では、上記の糸切れや糸切断、あるいは、給糸部の糸が無くなった場合などの、糸が走行しない状況の発生原因となる現象や動作を、まとめて「糸切れ等」と総称する。
第2の発明の糸巻取装置は、前記第1の発明において、前記パッケージの回転速度が増加する加速期間において、前記糸走行信号出力部から、糸が走行している状態を示す信号が出力されなくなったとき、もしくは、糸が走行していない状態を示す信号が出力されたときに、前記制御部は、前記巻取部を制御して、前記継続回転期間の間、前記パッケージの回転速度を増加させつつ、前記パッケージを継続して回転させることを特徴とするものである。
パッケージの回転速度が所定速度に達するまでの加速期間中は、パッケージの回転速度が低いため、その加速期間中に糸切れ等が発生したときには糸に弛みが生じやすい。そこで、本発明では、特に、上記の加速期間において、糸が走行していない状態が生じたときに、パッケージの回転速度を増加させる。これにより、糸が弛んだ状態でパッケージに巻き付くことを効果的に防止できる。また、加速期間経過後の、パッケージ回転速度が前記所定速度に達した状態においては、糸が走行していない状態が生じてもパッケージを加速させないようにすることで、糸端部の捕捉に要する時間が無駄に長くならない。
第3の発明の糸巻取装置は、前記第2の発明において、前記加速期間のうちの低速期間において、前記糸走行信号出力部から、糸が走行している状態を示す信号が出力されなくなったとき、もしくは、糸が走行していない状態を示す信号が出力されたときに、前記制御部は、前記巻取部を制御して、前記継続回転期間の間、前記パッケージの回転速度を増加させつつ、前記パッケージを継続して回転させることを特徴とするものである。
加速期間のうちの、特に低速期間においては、パッケージの回転速度が十分大きくなっていないことから、糸切れ等が発生したときには糸に弛みが生じやすい。そこで、本発明では、最も糸が弛みやすい、加速初期の前記低速期間において、糸走行信号出力部によって糸が走行していない状態が生じたときに、パッケージの回転速度を増加させる。これにより、糸が弛んだ状態でパッケージに巻き付くことを効果的に防止できる。また、低速期間経過後には、糸が走行していない状態が生じてもパッケージを加速させないようにすることで、糸端部の捕捉に要する時間が無駄に長くならない。
第4の発明の糸巻取装置は、前記第2又は第3の発明において、走行する糸に張力を付与する張力付与部を備え、前記制御部は、前記加速期間において糸に付与される張力が、前記加速期間経過後に糸に付与される張力よりも小さくなるように、前記張力付与部を制御することを特徴とするものである。
糸に付与されている張力が大きいときに糸切れ等が生じると、糸端部が跳ねやすく、それ故、糸が弛んだ状態でパッケージに巻き取られやすい。本発明では、加速期間において糸に付与される張力が、加速期間経過後に糸に付与される張力よりも小さいため、パッケージ回転速度が低い加速期間中に糸切れ等が発生したときに、糸が跳ねにくくなる。従って、糸が弛んだ状態でパッケージに巻き付きにくくなる。
第5の発明の糸巻取装置は、前記第1〜第4の何れかの発明において、前記継続回転期間を設定可能な第1設定部を備えていることを特徴とするものである。
パッケージの回転速度を増加させる継続回転期間が長いほど、糸切れ等が発生したときに、糸の弛みが生じにくくなるが、一定以上に継続回転期間を長くすると、糸の捕捉に要する時間が無駄に長くなってしまう。また、継続回転期間をどの程度にすれば糸の弛みを防止できるかは、糸種や巻取条件等によって異なる。本発明では、糸種や巻取条件等に応じて、最適な継続回転期間を第1設定部で設定することができる。
第6の発明の糸巻取装置は、前記第5の発明において、前記第1設定部は、時間、パッケージの回転速度、及び、糸走行速度の、少なくとも何れか1つのパラメータによって設定可能であることを特徴とするものである。
第1設定部では、継続回転期間の設定を、時間、パッケージの回転速度、あるいは、糸走行速度で設定可能である。これらのパラメータを適宜用いて継続回転期間を設定することで、糸種や巻取条件等に応じて最適な設定を行うことが容易になる。
第7の発明の糸巻取装置は、前記第6の発明において、前記第1設定部によって前記継続回転期間の時間長さが0.5秒以上、且つ、10秒未満に設定されることを特徴とするものである。
本発明では、継続回転期間の時間長さが0.5秒以上であるため、この継続回転期間の間に糸をパッケージに強く巻き付けて糸の弛みの発生を防止できる。一方で、継続回転期間の時間長さが10秒未満であるため、糸端部の捕捉に要する時間が無駄に長くならない。
第8の発明の糸巻取装置は、前記第5〜第7の何れかの発明において、前記第1設定部は、前記パッケージの巻径に応じて前記継続回転期間を設定可能であることを特徴とするものである。
パッケージの径が大きいほど、糸がパッケージに緩く巻き付きやすくなるため、継続回転期間を長くすることが好ましい。本発明では、パッケージの巻径に応じて継続回転期間を適切な長さに設定することができる。
第9の発明の糸巻取装置は、前記第3の発明において、前記低速期間を設定可能な第2設定部を備えていることを特徴とするものである。
糸切れ等が発生したときに糸の弛みが生じにくくするには、前記低速期間は長い方がよいが、低速期間を長くとりすぎると、巻取条件等によっては糸の弛みが生じ得ないような場合にもパッケージを加速させてしまうこともあり、その場合は、糸の捕捉に要する時間が無駄に長くなってしまう。つまり、糸切れ等が発生したときに、パッケージの回転速度がどの程度であればパッケージの加速が必要になるかは、糸種や巻取条件等によって異なる。本発明では、糸種や巻取条件等に応じて、最適な低速期間を第2設定部で設定することができる。
第10の発明の糸巻取装置は、前記第9の発明において、前記第2設定部は、前記低速期間を、時間、パッケージの回転速度、及び、糸走行速度の、少なくとも何れか1つのパラメータによって設定可能であることを特徴とするものである。
第2設定部では、低速期間の設定を、時間、パッケージの回転速度、あるいは、糸走行速度で設定可能である。これらのパラメータを適宜用いて低速期間を設定することで、糸種や巻取条件等に応じて最適な設定を行うことが容易になる。
第11の発明の糸巻取装置は、前記第1〜第10の何れかの発明において、前記糸走行信号出力部から、糸が走行している状態を示す信号が出力されなくなったとき、もしくは、糸が走行していない状態を示す信号が出力されたときに、前記巻取部側の糸端部を前記パッケージから吸引捕捉する、第1糸端捕捉部を備え、前記制御部は、前記継続回転期間中に、前記第1糸端捕捉部による捕捉動作を開始させることを特徴とするものである。
本発明では、継続回転期間においてパッケージを加速させて糸を巻き付ける間に、第1糸端捕捉部の捕捉動作が開始されるため、捕捉に要する時間を短くすることができる。また、第1糸端捕捉部の吸引力を糸端部に作用させて糸端部を拘束しつつパッケージを加速させることもでき、糸を、より強くパッケージに巻き付かせることが可能である。
第12の発明の糸巻取装置は、前記第1〜第10の何れかの発明において、前記糸走行信号出力部から、糸が走行している状態を示す信号が出力されなくなったとき、もしくは、糸が走行していない状態を示す信号が出力されたときに、前記巻取部側の糸端部を前記パッケージから吸引捕捉する、第1糸端捕捉部を備え、前記制御部は、前記継続回転期間の終了後に、前記第1糸端捕捉部による捕捉動作を開始させることを特徴とするものである。
本発明では、継続回転期間の間、パッケージを加速させて糸をパッケージにしっかりと巻き付けた後、第1糸端捕捉部による捕捉動作が開始されるため、糸の弛み部分を第1糸端捕捉部によって捕捉してしまうことがない。
第13の発明の糸巻取装置は、糸を供給可能な給糸部と、前記糸走行信号出力部から、糸が走行している状態を示す信号が出力されなくなったとき、もしくは、糸が走行していない状態を示す信号が出力されたときに、前記給糸部側の糸端部を捕捉する第2糸端捕捉部と、前記給糸部と前記巻取部との間に配置され、前記巻取部側の糸端部と前記給糸部側の糸端部とを繋ぐ糸継部と、を備え、前記第1糸端捕捉部は、捕捉した前記巻取部側の糸端部を前記糸継部に案内し、前記第2糸端捕捉部は、捕捉した前記給糸部側の糸端部を前記糸継部に案内することを特徴とするものである。
糸継部では、巻取部側の糸端部と給糸部側の糸端部とを繋いだ際に、継ぎ目部分よりも先の不要部分を切断する。ここで、第1糸端捕捉部によって、巻取部側の糸の前記弛み部分が捕捉されてしまったときに、糸継部での切断によって弛み部分から本来の糸端部までの部分が糸屑となり、パッケージに巻き込まれてしまう虞があるが、本発明ではそのような糸屑の発生が防止される。
第14の発明の繊維機械は、前記第5〜第8の何れかの糸巻取装置を複数備えた繊維機械であって、前記複数の糸巻取装置を制御する集中制御部をさらに備え、前記複数の糸巻取装置のそれぞれについて前記継続回転期間を設定する前記第1設定部が、前記集中制御部に設けられていることを特徴とするものである。
本発明では、複数の糸巻取装置についての継続回転期間の設定を、集中制御部に設けられた第1設定部によって一括で行うことができる。
第15の発明のパッケージの形成方法は、給糸部から供給された糸を、巻取部で巻き取ってパッケージを形成する方法であって、前記パッケージの形成中に、前記給糸部から前記巻取部に向けて糸が走行しない状態となったときに、所定の継続回転期間の間、前記パッケージの回転速度を増加させつつ、前記パッケージを継続して回転させることを特徴とするものである。
本発明では、給糸部から巻取部に向けて糸が走行しない状態となったときに、パッケージの回転速度を増加させつつ、パッケージを止めずに継続して回転させる。このように、パッケージの回転が継続され、且つ、その回転が加速されることで、糸がパッケージに強く巻き付けられるため、糸が弛んだ状態で巻き付くことを防止できる。また、パッケージの回転を止めることなく加速させるため、糸端部の捕捉に要する時間が長くならない。
第16の発明のパッケージの形成方法は、前記第15の発明において、前記パッケージの回転速度が増加している加速期間において、前記給糸部から前記巻取部に向けて糸が走行しない状態となったときに、前記継続回転期間の間、前記パッケージの回転速度を増加させつつ、前記パッケージを継続して回転させることを特徴とするものである。
本発明では、特に、パッケージの加速期間において、給糸部から巻取部に向けて糸が走行しない状態となったときに、パッケージの回転速度を増加させる。これにより、糸が弛んだ状態でパッケージに巻き付くことを効果的に防止できる。
第17の発明のパッケージの形成方法は、前記第15又は第16の発明において、前記継続回転期間を、時間、パッケージの回転速度、及び、糸走行速度の、少なくとも何れか1つのパラメータによって設定することを特徴とするものである。
本発明では、時間、パッケージの回転速度、あるいは、糸走行速度という、3種類のパラメータを適宜用いて継続回転期間を設定することで、糸種や巻取条件等に応じて最適な設定を行うことが容易になる。
本実施形態に係る自動ワインダの正面図である。 自動ワインダの1つの巻取ユニットの正面図である。 図2に示される巻取ユニットの上部の左側面図である。 糸継処理を示すフローチャートである。 サクションマウスによる糸端部捕捉時における巻取部の拡大図である。 パッケージの回転速度の時間変化を示す図である。 糸走行速度の時間変化を示す図である。 変更形態の、パッケージの回転速度の時間変化を示す図である。 別の変更形態の、パッケージの回転速度の時間変化を示す図である。 さらに別の変更形態の、パッケージの回転速度の時間変化を示す図である。
次に、本発明の実施の形態について説明する。本実施形態は、繊維機械の一種である自動ワインダに本発明を適用した一例である。図1は本実施形態に係る自動ワインダの正面図、図2は自動ワインダの1つの巻取ユニットの正面図である。
図1に示すように、自動ワインダ1は、図1の左右方向に配列された多数の巻取ユニット2(糸巻取装置)と、これら多数の巻取ユニット2に沿ってそれらの配列方向に走行自在に設けられた玉揚装置3と、自動ワインダ1の全体制御を司る機台制御装置4とを備えている。なお、図1の左右方向(巻取ユニット2の配列方向)を「左右方向」、図1の紙面垂直方向の手前側を「前方」、図1の紙面垂直方向の向こう側を「後方」と定義し、このような方向語を適宜使用して以下説明する。
自動ワインダ1は、機台制御装置4から各巻取ユニット2に対して指令を送り、各々の巻取ユニット2において給糸ボビン8から解舒される糸Yを巻取管17に巻取ってパッケージPを形成するように構成されている。また、ある巻取ユニット2に満玉のパッケージPが形成されたときには、玉揚装置3がその巻取ユニット2の頭上に移動して、満玉のパッケージPを空の巻取管17に取り替えるようになっている。また、機台制御装置4(集中制御部)は、各巻取ユニット2の動作を制御するとともに、動作状態の監視や動作パラメータの設定記憶等を行う。図1に示すように、機台制御装置4には、複数の巻取ユニット2及び玉揚装置3に関する各種設定が可能な操作設定部5と、表示部6とが設けられている。
次に、各々の巻取ユニット2の詳細な構成について説明する。図2に示す巻取ユニット2は、給糸ボビン8から解舒される糸Yをトラバースさせながら巻取管17に巻き付けて、所定形状のパッケージPを形成するものである。図3は、図2に示される巻取ユニット2の上部の左側面図である。
図2に示すように、巻取ユニット2は、給糸ボビン8の糸Yを解舒可能に支持する給糸部11と、給糸部11から供給された糸Yに対して様々な処理を行う糸処理実行部12と、糸処理実行部12で処理された糸Yを巻取管17に巻取ってパッケージPを形成する巻取部13とを有する。給糸部11、糸処理実行部12、及び、巻取部13は、この順に、下から上へ並べて配置されている。また、巻取ユニット2は、自動ワインダ1の機台制御装置4と通信可能に接続されたユニット制御部33を備えている。
給糸部11は、給糸ボビン8を保持するボビン保持部15と、給糸ボビン8からの糸Yの解舒を補助する解舒補助装置16を有する。解舒補助装置16は、給糸ボビン8に上方から被せられる筒体29と、この筒体29を昇降駆動する筒体駆動モータ25を有する。解舒補助装置16は、糸Yの解舒が進行するに従って、筒体駆動モータ25により筒体29を下降させることで、解舒中の糸Yの膨らみ(バルーン)を規制し、解舒張力を安定させる。
図2、図3に示すように、巻取部13は、巻取管17を回転自在に把持するクレードル14と、綾振ドラム18と、綾振ドラム18を回転させるドラム駆動モータ28とを備えている。綾振ドラム18の周面には螺旋状の綾振溝18aが形成されており、この綾振溝18aによって糸Yをトラバースさせるように構成されている。そして、綾振ドラム18が、綾振溝18aによって糸Yをトラバースさせながら、巻取管17に形成されたパッケージPに接触した状態で回転することで、綾振ドラム18との接触摩擦によってパッケージPが巻取方向に回転し、給糸ボビン8から解舒された糸Yが巻取管17に巻取られていくようになっている。また、巻取部13は、綾振ドラム18の回転速度を検出するドラム回転センサ34と、パッケージPの回転速度を検出するパッケージ回転センサ35とを有する。
給糸部11と巻取部13の間に配置された糸処理実行部12は、ヤーンフィーラ19、張力付与装置20、糸継装置21、ヤーンクリアラ22を有する。
ヤーンフィーラ19は、解舒補助装置16と張力付与装置20との間において、走行する糸Yの有無を検出するものである。
張力付与装置20は、走行する糸Yに所定の張力を付与するものである。図2では、一例として、いわゆるゲート式のものが開示されている。複数の固定ゲート体20aと複数の可動ゲート体20bとが上下方向に交互に配置されている。そして、複数の可動ゲート体20bの水平方向の位置を調整することによって、固定ゲート体20aと可動ゲート体20bとの間を走行する糸Yに張力を付与する。
糸継装置21(糸継部)は、後述するヤーンクリアラ22により糸欠陥が検出されたときのカッター22aによる糸切断時、パッケージPの巻取中における糸切れ時、あるいは、給糸ボビン8の交換時等の、給糸部11と巻取部13の間で糸Yが走行しなくなった状態で、給糸ボビン8側の下糸Y1とパッケージP側の上糸Y2とを糸継ぎするものである。この糸継装置21の一例としては、空気流を発生させて下糸Y1と上糸Y2の繊維同士を絡ませて糸継ぎをおこなう、エアスプライサを挙げることができる。
糸継装置21の下側と上側には、給糸ボビン8側の下糸Y1を捕捉して糸継装置21へ案内する下糸捕捉案内部材23と、パッケージP側の上糸Y2を捕捉して糸継装置21へ案内する上糸捕捉案内部材24とがそれぞれ設けられている。下糸捕捉案内部材23は、軸23aを中心に回転可能であり、モータ26によって回転駆動されることで上下に旋回する。上糸捕捉案内部材24も、軸24aを中心に回転可能な構成であり、モータ27によって回転駆動されることで上下に旋回する。また、図3に示すように、下糸捕捉案内部材23と上糸捕捉案内部材24は、それぞれ吸引源50に接続されている。
下糸捕捉案内部材23は、その先端部に下糸Y1の糸端部を吸引して捕捉する吸引部30を有する。この吸引部30が下糸Y1の糸端部を捕捉した状態で、下糸捕捉案内部材23は、モータ26で駆動されて下から上へと旋回して糸継装置21に下糸Y1を案内する。尚、下糸捕捉案内部材23と、この下糸捕捉案内部材23を旋回させるモータ26とが、本発明の「第2糸端捕捉部」に相当する。
上糸捕捉案内部材24は、その先端部に上糸Y2の糸端部を吸引して捕捉するサクションマウス31を有する。この上糸捕捉案内部材24は、まず、モータ27で駆動されて図3の実線の位置から二点鎖線で示す糸端捕捉位置まで上方へ旋回する。このとき、サクションマウス31が、パッケージPと綾振ドラム18の接点近傍に位置して、パッケージPの表面に付着している上糸Y2の糸端部を吸引して捕捉する。糸端部の捕捉後には、上糸捕捉案内部材24はモータ27で駆動されて下へと旋回することで、捕捉した上糸Y2を糸継装置21に案内する。上糸捕捉案内部材24と、この上糸捕捉案内部材24を旋回させるモータ27とが、本発明の「第1糸端捕捉部」に相当する。
糸継装置21は、下糸捕捉案内部材23によって案内されてきた下糸Y1の糸端部と、上糸捕捉案内部材24によって案内されてきた上糸Y2の糸端部とを繋いで1本の糸Yにする。糸継装置21としては、例えば、エアの旋回流にて2本の糸端部をほぐして交絡させる、エアスプライサを採用できる。尚、2本の糸端部を繋いだ後に残る、継ぎ目部分よりも先端側の不要な部分は、糸継装置21が内蔵するカッター(図示省略)によって切断される。
ヤーンクリアラ22は、走行する糸Yの太さの情報を常時取得しており、この糸太さの情報に基づいて、糸Yに含まれる一定以上に糸太さが太い異常部分を糸欠陥として検出する。また、ヤーンクリアラ22にはカッター22aが付設されており、ヤーンクリアラ22で糸欠陥が検出されたときにカッター22aは即座に糸Yを切断する。
なお、ヤーンクリアラ22の糸欠陥検出後にカッター22aによって糸Yが切断されたときには、上糸Y2にはまだ糸欠陥が残存している。そのため、糸継装置21は、内蔵するカッター(図示省略)を用いて、上糸捕捉案内部材24により案内されてきた上糸Y2から上記の糸欠陥を除去してから、下糸Y1と上糸Y2の糸継を行う。
図2に示されるユニット制御部33(制御部)は、上述した、巻取部13や糸継装置21等の、巻取ユニット2の各部の動作を制御することによって、巻取管17にパッケージPを形成させる。このユニット制御部33は、演算処理装置であるCPU(Central Processing Unit)と、CPUが実行するプログラム及びプログラムに使用されるデータが記憶されているROM(Read-Only Memory)と、プログラム実行時にデータを一時記憶するためのRAM(Random Access Memory)、及び、外部とのデータの入出力を行う入出力インターフェース等で構成されている。
ユニット制御部33は、筒体駆動モータ25、下糸捕捉案内部材23を駆動するモータ26、上糸捕捉案内部材24を駆動するモータ27、ドラム駆動モータ28等の、巻取ユニット2の駆動部や、ヤーンフィーラ19、張力付与装置20、糸継装置21、ヤーンクリアラ22、ドラム回転センサ34、パッケージ回転センサ35等と電気的に接続されている。そして、巻取ユニット2は、自動ワインダ1の全体動作を制御する機台制御装置4から送られた巻取条件等に関する情報に基づいて、巻取ユニット2の各部を制御して、巻取ユニット2にパッケージPの巻取動作を行わせる。
次に、糸継装置21による下糸Y1と上糸Y2の糸継について説明する。図4は、糸継処理を示すフローチャートである。尚、図4のSi(i=1,2,3・・・)はステップ番号である。図5は、サクションマウス31による糸端部捕捉時における巻取部の拡大図である。給糸部11から糸Yが供給されなくなり、給糸部11と巻取部13との間で糸Yが走行していない状態が検出された場合、ユニット制御部33は、糸継装置21等を制御して、図4に示す糸継処理を実行する。
(1)糸が走行していない状態の検知
糸Yが走行していない状態は、以下のようにして検知される。まず、ヤーンクリアラ22によって糸欠陥が検出された場合に、このヤーンクリアラ22に付設されているカッター22aによって糸Yが切断される。そして、ヤーンクリアラ22から送られた糸欠陥検出信号によって、ユニット制御部33は、糸Yが走行していない状態を検知する。また、カッター22aによる切断後に、ヤーンフィーラ19によって糸Yが検知されなくなるため、このときのヤーンフィーラ19からの信号によって、ユニット制御部33は、糸Yが走行していない状態を検知してもよい。
また、給糸部11と巻取部13との間で糸切れが発生した場合、あるいは、給糸部11において給糸ボビン8が交換された場合にも、糸Yが走行しない状態となる。この状態が、ヤーンクリアラ22によって検出されると、ヤーンクリアラ22からユニット制御部33へ糸が走行していない状態を示す信号が出力される。もしくは、今までヤーンクリアラ22から糸が走行している状態を示す信号が出力されていたのが、出力されなくなる。即ち、本実施形態では、ヤーンクリアラ22が、糸Yの走行に関する信号を出力する、糸走行信号出力部に相当する。尚、ヤーンクリアラ22の代わりに、ヤーンフィーラ19によって糸切れを検出してもよい。また、説明の便宜上、以下では、上記の糸切れや糸切断、あるいは、給糸ボビン8の交換といった、糸が走行しない状況の発生原因となる現象や動作を、まとめて「糸切れ等」と総称する。
(2)糸切れ後における糸の弛みの発生防止
糸切れ等が生じたときに、その直後にパッケージPの回転を急停止させると、図5に二点鎖線で示すように、上糸Y2がパッケージPに緩く巻かれて弛み部分Ybが生じることがある。特に、パッケージPの回転速度が低い状態のときに糸切れ等が生じると、糸YがパッケージPに緩く巻かれやすく、弛み部分Ybが生じやすい。例えば、一旦、糸継装置21によって糸継が行われて、パッケージPの巻取が再開された直後に、再び糸切れ等が生じた場合などである。
このときに、上糸Y2の糸端部Yaではなく、途中の弛み部分Ybをサクションマウスで吸引して捕捉してしまうと、弛み部分Ybを構成する2本の糸部分が糸継装置21に案内されてしまう(二重口出しともいう)。この場合、糸継装置21にて、上糸Y2の弛み部分Ybと下糸Y1の糸端部とが糸継されてしまい、糸継異常となる。また、上糸Y2と下糸Y1とが糸継された後に、糸継装置21内のカッター(図示省略)で、継ぎ目部分よりも先の不要部分を切断する。しかし、サクションマウス31によって上糸Y2の弛み部分Ybが捕捉されて、これが下糸Y1と糸継されてしまうと、糸継装置21内のカッターによる切断によって、弛み部分Ybから本来の糸端部Yaまでの部分が糸屑となり、その糸屑がパッケージPに巻き込まれてしまう虞がある。
そこで、本実施形態では、糸Yの巻取開始直後のパッケージPの回転速度が低い状態で、糸切れ等が生じた場合には、上糸Y2を強くパッケージPに巻き付けるために、パッケージPの回転速度を増加させつつ、パッケージPの回転を継続させる。
図6は、パッケージPの回転速度の時間変化を示す図である。まず、図6(a)は、通常巻取時におけるパッケージPの回転速度の変化を示している。図6(a)に示すように、糸Yの巻取開始時に、ユニット制御部33は、巻取部13のドラム駆動モータ28を制御して綾振ドラム18の回転駆動を開始させ、パッケージPの回転を開始させる。パッケージPの回転速度は、所定速度VAに達するまでの加速期間TAの間、所定の加速度で増加する。加速期間TAが経過して、パッケージPの回転速度が速度VAに達すると、ユニット制御部33は、ドラム駆動モータ28を制御して綾振ドラム18を一定速度で回転させる。これにより、パッケージPはほぼ一定の速度(VA)で回転することになる。
尚、綾振ドラム18が一定速度で回転したときに、厳密にはパッケージPの周速が一定になる。また、パッケージPは糸Yの巻取に従ってその巻径が増加する。従って、パッケージPの巻取開始から巻取終了まで、パッケージPの回転速度が一定となるのではなく、実際には、巻径の増加に従ってパッケージPの回転速度は徐々に低下する。しかし、図6(a)では、あくまでもパッケージP形成の全工程の一部を示しており、それゆえ、パッケージPの回転速度は一定速度VAとしている。
図6(b)〜(d)は、糸切れ等が発生したときのパッケージPの回転速度の変化を示している。尚、図6(b)〜(d)において、グラフ上の●で示される点Pcは、糸切れ等が発生した時点を示す。
図6(b)は、通常巻取中に糸切れ等が発生したときのパッケージPの回転速度の変化を示している。図6(b)に示すように、パッケージPが速度VAで回転している通常巻取中の時間T1に、糸切れ等が生じたときには、パッケージPの回転速度が十分に大きいために、そのままパッケージPの回転を止めても、パッケージPに巻き付いた上糸Y2が弛みにくい。そこで、図4に示す糸継処理において、パッケージPの加速が完了した状態で糸切れ等が生じた場合には(S1:No)、ユニット制御部33は、ドラム駆動モータ28を制御してパッケージPの回転を停止させる(S4)。
また、図6(c)は、加速期間のうちの高速期間において糸切れ等が発生したときのパッケージPの回転速度の変化を示している。図6(c)に示すように、パッケージPの回転速度が増加する加速期間中に、糸切れ等が生じた場合であっても、ある途中の速度VBを超えた後の高速期間の時間T2において糸切れ等が生じたのであれば、そのままパッケージPの回転を止めても、パッケージPに巻き付く上糸Y2が弛みにくい。そこで、図4に示す糸継処理において、糸切れ等が生じたのが、パッケージPの加速期間であっても、それが加速期間中の高速期間であれば(S2:No)、ユニット制御部33は、ドラム駆動モータ28を制御してパッケージPの回転を停止させる(S4)。
図6(d)は、加速期間のうちの低速期間において糸切れ等が発生したときのパッケージPの回転速度の変化を示している。図6(d)に示すように、パッケージPの回転速度が増加する加速期間で、且つ、その加速期間の中の、途中速度VBに達する前の低速期間の時間T3で糸切れ等が生じたとする。このとき、パッケージPの回転速度が十分高くなっていない状態で糸切れ等が生じていることから、そのままパッケージPの回転を止めてしまうと、上糸Y2がパッケージPに緩く巻き付けられて弛み部分Ybが生じやすい。
そこで、図4に示す糸継処理において、パッケージPの加速中であって、且つ、加速期間中の低速期間に糸切れ等が生じた場合には(S1:Yes、S2:Yes)、ユニット制御部33はドラム駆動モータ28を制御し、パッケージPを止めずに、パッケージPの巻取方向(正方向)への回転速度を増加させつつ、所定の継続回転期間(図6(d)における時間Ta)の間、パッケージPを継続して巻取方向に回転(正回転)させる(S3)。尚、図6(d)では、継続回転期間でのパッケージPの回転加速度(図6(d)の直線の傾き)は、糸切れ等が検知される前におけるパッケージPの加速度と同じとなっている。継続回転期間が経過したら、ユニット制御部33は、パッケージPの回転を停止させる(S4)。
このように、糸切れ等の検知直後に、所定の継続回転期間の間、パッケージPを加速させながら回転を継続させることで、上糸Y2がパッケージPに強く巻き付けられるため、上糸Y2が弛んだ状態で巻き付くことが防止される。
尚、加速期間中の低速期間、及び、高速期間については、機台制御装置(図1参照)に設けられている操作設定部5(本発明の第2設定部に相当)において、オペレータにより設定可能である。糸切れ等が発生したときに上糸Y2の弛みが生じにくくするには、前記低速期間は長い方がよいが、低速期間を長くとりすぎると、巻取条件等によっては上糸Y2の弛みが生じ得ないような場合にもパッケージPを加速させてしまうこともあり、その場合は、糸端部Yaの捕捉に要する時間が無駄に長くなってしまう。つまり、糸切れ等が発生したときに、パッケージPの回転速度がどの程度であればパッケージPの加速回転が必要になるかは、糸種や巻取条件等によって異なる。そこで、本実施形態では、加速期間の低速期間、及び、高速期間を、糸種や巻取条件等に応じて、オペレータが最適な期間を操作設定部5で設定することが可能となっている。
操作設定部5においては、上記の設定を、時間、パッケージPの巻取速度、及び、糸走行速度の、少なくとも何れか1つのパラメータで設定することが可能である。
時間で設定する場合は、図6の時間TBをそれぞれ設定する。この場合、加速期間のうち、パッケージPの回転が開始してから時間TBが経過するまでの期間が低速期間となり、時間TBから時間TAまでの期間が高速期間となる。ユニット制御部33は、内蔵するタイマーによって、パッケージPの回転が開始されてからの経過時間を測定している。これにより、糸切れ等が発生したときに、ユニット制御部33は、タイマーの測定時間から、パッケージPがどのような状態にあるときに糸切れ等が生じたのかを把握できる。
パッケージPの巻取速度で設定する場合は、図6の、パッケージPの巻取速度VBを設定する。この場合、加速期間のうち、パッケージPの回転速度がVBに達するまでの期間が低速期間となり、パッケージPの回転速度がVBからVAまでの期間が高速期間となる。パッケージPの実際の回転速度は、パッケージ回転センサ35によって検出される。糸切れ等が発生したときに、ユニット制御部33は、パッケージ回転センサ35からの信号に基づいて、パッケージPがどのような状態にあるときに糸切れ等が生じたのかを把握できる。
パッケージPの回転速度の変化に応じて、糸走行速度も同様に変化するため、パッケージPの低速期間、高速期間を糸走行速度によって設定することも可能である。図7は、糸走行速度の時間変化を示す図である。この場合は、図7において、図6のパッケージPの途中速度VBに対応した糸走行速度VB’を設定する。糸走行速度はパッケージPの周速に等しいことから、この糸走行速度は、ドラム回転センサ34により検出される、綾振ドラム18の回転速度から求めることができる。従って、糸切れ等が発生したときに、ユニット制御部33は、ドラム回転センサ34の検出信号に基づいて、パッケージPがどのような状態にあるときに糸切れ等が生じたのかを把握できる。
尚、操作設定部5が、加速期間の低速期間、高速期間の設定に関して、時間、パッケージPの巻取速度、及び、糸走行速度の3つのパラメータのうち、2つ以上のパラメータを設定可能な構成であってもよい。例えば、操作設定部5が、図6の時間TA,TBと速度VA,VBの両方を設定可能な構成であってもよい。
また、糸切れ等が発生したときの正方向の加速回転の継続期間である、継続回転期間も、前記の加速期間の低速期間、高速期間の設定と同様に、機台制御装置4(図1参照)に設けられている操作設定部5(本発明の第1設定部に相当)において、糸種や巻取条件等に応じて、オペレータにより設定可能である。また、前記の加速期間と同様に、この継続回転期間についても、時間、パッケージPの巻取速度、及び、糸走行速度の、少なくとも何れか1つのパラメータで設定することが可能である。
時間で設定する場合は、図6(d)の時間Taを設定する。この場合、糸切れ等が検知されたときに、ユニット制御部33は、時間Taの間、糸切れ等の検知前と同じ加速度でパッケージPを加速させつつ、パッケージPを継続して回転させる。また、パッケージPの巻取速度で設定する場合は、図6(d)の速度VCを設定する。この場合、ユニット制御部33は、糸切れ等の検知前と同じ加速度でパッケージPを加速させつつ、速度VCに達するまでパッケージPを継続して回転させる。さらに、糸走行速度で設定する場合は、図7の速度VC’を設定する。この場合、ユニット制御部33は、パッケージPを加速させて、糸切れ等の検知前と同じ加速度で糸走行速度を増加させつつ、糸走行速度が速度VC’に達するまでパッケージPを継続して回転させる。
尚、継続回転期間を、パッケージPの巻取速度、あるいは、糸走行速度で設定する場合は、継続回転期間を終了するときの目標速度を、糸切れ等が発生したときの速度に対する増分で設定してもよい。例えば、速度の増分が10%に設定されている場合、糸切れ等が検知されたときの速度に対して、10%増加した速度に到達するまで、正方向の加速回転を行わせる。
また、継続回転期間に関して、前記の低速期間、高速期間の設定と同様に、操作設定部5が、時間、パッケージPの巻取速度、及び、糸走行速度の3つのパラメータのうち、2つ以上のパラメータを設定可能な構成であってもよい。例えば、操作設定部5が、図6の時間Taと速度VCの両方を設定可能な構成であってもよい。
また、継続回転期間が長いほど、糸切れ等が発生したときに、糸の弛みが生じにくくなる。例えば、継続回転期間の時間長さは0.5秒以上であることが好ましい。但し、一定以上に継続回転期間を長くすると、その分、後の処理が遅れるため、サクションマウス31での糸端部Yaの捕捉、ひいては、全体の糸継動作に要する時間が無駄に長くなってしまう。そこで、継続回転期間の時間長さは10秒未満であることが好ましい。また、継続回転期間をどの程度にすれば上糸Y2の弛みを防止できるかは、糸種や巻取条件等によって異なる。そこで、オペレータは、操作設定部5により、糸種や巻取条件等に応じて上記の3つのパラメータを設定することで、最適な継続回転期間を設定する。
また、パッケージPの径が大きいほど、上糸Y2がパッケージPに緩く巻き付きやすくなることから、継続回転期間を長くすることが好ましい。そこで、操作設定部5は、パッケージPの巻径に応じて継続回転期間を設定可能となっている。例えば、オペレータが、操作設定部5により、パッケージPの巻径に応じた、複数の継続回転期間を設定する。一方で、本実施形態では、ユニット制御部33は、パッケージPの巻径を把握可能となっている。例えば、ドラム回転センサ34によりパッケージPの巻取開始からの綾振ドラム28の回転総数をカウントすることで、パッケージPに巻かれている糸量、即ち、パッケージPの巻径を推測することが可能である。そして、糸切れ等が生じたときに、ユニット制御部33は、そのときのパッケージPの巻径に応じた継続回転期間を選択する。
(3)糸端部の捕捉動作
図2の下糸捕捉案内部材23の先端部に設けられた吸引部30は、パッケージPの巻取中、下方位置(図2に示されている、張力付与装置20の下側の位置)で待機している。従って、糸切れ等が発生したときには、下糸Y1は、下糸捕捉案内部材23の吸引部30によって、速やかに捕捉される。
一方、ユニット制御部33は、上糸捕捉案内部材24に、上糸Y2の糸端部Yaの捕捉動作を開始させる(S5)。即ち、ユニット制御部33は、モータ27を制御して、上糸捕捉案内部材24を下から上に回動させる。そして、図4に示すように、上糸捕捉案内部材24の先端部のサクションマウス31を、パッケージPの表面に近接させる。
また、ユニット制御部33は、ドラム駆動モータ28を制御して、パッケージPを、巻取方向とは逆方向の巻出方向に回転させ(逆回転)、パッケージPに巻き付いている糸端部Yaを引き出させる(S6)。引き出された糸端部Yaは、サクションマウス31に吸引捕捉される。ここで、糸切れ等が発生したときのパッケージPの回転速度が低い場合には、S3の加速回転が行われて、パッケージPに糸が強く巻き付けられて弛み部分Ybの発生が防止されているため、サクションマウス31に弛み部分Ybが捕捉されてしまうことがない。
尚、図4では、S3において、所定の継続回転期間の間、パッケージPが正方向へ加速回転する場合に、ユニット制御部33は、前記継続回転期間の終了後に、サクションマウス31による捕捉動作(上糸捕捉案内部材24の回動)を開始させている。この場合、継続回転期間の間、パッケージPを加速させて上糸Y2をパッケージPにしっかりと巻き付けた後、サクションマウス31による捕捉動作が開始されるため、上糸Y2の弛み部分Ybをサクションマウス31によって捕捉してしまうことがない。
これに対して、ユニット制御部33が、S3の継続回転期間中に、サクションマがウス31による捕捉動作を開始させてもよい。この場合は、糸端部Yaの捕捉に要する時間を短くすることができる。また、サクションマウス31の吸引力を糸端部Yaに作用させて糸端部Yaを拘束しつつ、パッケージPを正方向に加速させることもでき、上糸Y2を、より強くパッケージPに巻き付かせることが可能である。
ユニット制御部33は、モータ27を制御して、上糸捕捉案内部材24を上から下に回動させて、サクションマウス31に捕捉された上糸Y2の糸端部を糸継装置21に案内させる。その後、ユニット制御部33は、モータ26を制御して、下糸捕捉案内部材23を下から上に回動させて、吸引部30に捕捉された下糸Y1の糸端部を糸継装置21に案内させる。
(4)糸継動作
最後に、ユニット制御部33は、糸継装置21を制御して、下糸捕捉案内部材23に案内された下糸Y1の糸端部と、上糸捕捉案内部材24に案内された上糸Y2の糸端部とを糸継させる(S7)。
以上説明したように、本実施形態では、糸切れ等が生じて糸Yが走行していない状態が生じたときに、パッケージPの回転速度を増加させつつ、パッケージPを止めずに継続して回転させる。このように、糸Yが走行していない状態が生じたときに、パッケージPの回転が継続され、且つ、その回転が加速されることで、糸切れ等の後の上糸Y2がパッケージPに強く巻き付けられるため、上糸Y2が弛んだ状態でパッケージPに巻き付くことを防止できる。また、パッケージPの回転を止めることなく加速させるため、上糸Y2の糸端部Yaの捕捉、ひいては、全体の糸継動作に要する時間が長くならない。
また、前記弛み部分Ybを捕捉した二重口出しの状態で糸継が行われてしまうと、糸継装置21において、糸の不要部分を切断した際に糸屑が発生し、その糸屑がパッケージPに巻き込まれてしまう虞があるが、本実施形態では、そのような糸屑の発生が防止される。
また、パッケージPの回転速度が低いほど、糸切れ等が生じたときに上糸Y2が緩く巻き付きやすい。そこで、本実施形態では、パッケージPの加速期間中、さらに、そのうちの低速期間中に糸切れ等が生じたときにのみ、パッケージPの加速回転を実行する。これにより、上糸Y2が弛んだ状態でパッケージPに巻き付くことを効果的に防止できる。また、パッケージPの回転速度が一定以上に高い状態では、糸切れ等が生じた場合にパッケージPを加速させないようにすることで、糸端部Yaの捕捉に要する時間が無駄に長くならない。
パッケージPを加速回転させるか否かの判断となる、加速期間の低速期間や、パッケージPを加速回転させる継続回転時間は、操作設定部5において設定可能である。そのため、糸種や巻取条件等に応じて、最適な低速期間や継続回転期間を設定することができる。また、上記の設定は、時間、パッケージPの回転速度、あるいは、糸走行速度で設定可能である。従って、これらのパラメータを適宜用いて、糸種や巻取条件等に応じて最適な設定を行うことが容易になる。また、操作設定部5が、自動ワインダの機台制御装置に設けられているため、複数の巻取ユニット2についての上記設定を、操作設定部5によって一括で行うことができる。
次に、前記実施形態に種々の変更を加えた変更形態について説明する。但し、前記実施形態と同様の構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜説明する。
1]前記実施形態では、図6、図7に示すように、糸切れ等が検知された後の、パッケージPの加速回転の際の、パッケージPの回転加速度(又は、糸の走行加速度)を、糸切れ等の検知前の加速度と同じにしているが、糸切れ等の検知前と検知後とで加速度を一致させる必要はない。
例えば、図8(a)に示すように、糸切れ等が検知された後の、パッケージPの正方向への回転の加速度が、糸切れ等が検知される前の加速度よりも大きくなるように設定されてもよい。あるいは、逆に、図8(b)に示すように、糸切れ等が検知された後の、パッケージPの正方向への回転の加速度が、糸切れ等が検知される前の加速度よりも小さくなるように設定されてもよい。
2]前記実施形態では、糸切れ等が、加速期間の、特に、低速期間において生じたときにのみ、パッケージPを正方向に加速回転させているが、図9に示すように、低速期間だけでなく、加速期間の高速期間において糸切れ等が生じた場合でも、パッケージPの加速回転を行わせてもよい。尚、図9においては、パッケージPの回転速度が所定速度VAに達した通常巻取時においては、糸切れ等が生じてもパッケージPの加速回転を行わせないのは、前記実施形態と同じである。
パッケージPの加速期間中は、通常巻取中と比べるとパッケージPの回転速度が低いため、糸切れ等が発生したときには上糸Y2に弛みが生じやすい。このように、上糸Y2に弛み部分Ybが生じやすい加速期間において、糸切れ等が生じたときにパッケージPの回転速度を増加させることで、上糸Y2が弛んだ状態でパッケージPに巻き付くことを効果的に防止できる。
3]パッケージPに巻き取られる糸Yの張力が大きいときに糸切れ等が生じると、糸端部Yaが跳ねやすいために、上糸Y2が弛んだ状態でパッケージPに巻き取られやすい。そこで、糸切れ等の際に上糸Y2が弛みやすい、パッケージPの加速期間においては、張力付与装置20(張力付与部)により糸Yに付与する張力を低くしておくことが好ましい。つまり、ユニット制御部33は、加速期間において糸Yに付与される張力が、加速期間経過後の通常巻取時に糸Yに付与される張力よりも小さくなるように、張力付与装置20を制御する構成であってもよい。これにより、パッケージPの回転速度が低い加速期間中に糸切れ等が発生しても、直前の糸Yの張力が低くなっていることから糸端部Yaが跳ねにくくなり、上糸Y2が弛んだ状態でパッケージPに巻き付きにくくなる。
4]図10に示すように、パッケージPの回転速度が増加する加速期間だけでなく、パッケージPが所定速度VAで回転する通常巻取時において糸切れ等が生じた場合でも、パッケージPの加速回転を行わせてもよい。このように、糸切れ等が生じたときに、パッケージPが加速中かそうでないかに関係なく、必ず、その後にパッケージPの加速回転を行わせることにより、上糸Y2が弛んだ状態で巻き取られることを確実に防止できる。
5]前記実施形態では、パッケージPに巻き取られる糸Yの綾振を、綾振溝18aが形成された綾振ドラム18で行う構成となっているが、これ以外にも、アーム式、ベルト式、ロータリー式等の他の綾振り装置が用いられてもよい。
綾振り装置としてドラム方式を採用しない場合に、綾振溝が形成されていない接触ローラがパッケージPに接触するように設けられてもよい。この場合、前記実施形態の綾振ドラム18と同様に、上記の接触ローラを回転駆動することによってパッケージPを回転駆動させてもよい。あるいは、パッケージPを、クレードル14等に設けられたパッケージ駆動モータによって直接的に駆動する構成を採用してもよく、この場合は、接触ローラは、パッケージPの回転に伴って従動回転するローラとなる。
6]前記実施形態は、本発明を自動ワインダに適用した例であるが、本発明は、上記の自動ワインダに限らず、巻返し機や精紡機(例えば、空気紡績機、オープンエンド紡績機)等の、他の糸巻取装置にも適用することができる。
1 自動ワインダ
2 巻取ユニット
4 機台制御装置
5 操作設定部
11 給糸部
13 巻取部
19 ヤーンフィーラ
20 張力付与装置
21 糸継装置
22 ヤーンクリアラ
23 下糸捕捉案内部材
24 上糸捕捉案内部材
28 ドラム駆動モータ
31 サクションマウス
33 ユニット制御部
P パッケージ
Y 糸
Y2 上糸
Ya 糸端部

Claims (17)

  1. 走行する糸を巻き取ってパッケージを形成する巻取部と、
    糸の走行に関する信号を出力する糸走行信号出力部と、
    前記巻取部を制御する制御部と、を備え、
    前記パッケージの形成中に、前記糸走行信号出力部から、糸が走行している状態を示す信号が出力されなくなったとき、もしくは、糸が走行していない状態を示す信号が出力されたときに、前記制御部は、前記巻取部を制御して、所定の継続回転期間の間、前記パッケージの回転速度を増加させつつ、前記パッケージを継続して回転させることを特徴とする糸巻取装置。
  2. 前記パッケージの回転速度が増加する加速期間において、前記糸走行信号出力部から、糸が走行している状態を示す信号が出力されなくなったとき、もしくは、糸が走行していない状態を示す信号が出力されたときに、前記制御部は、前記巻取部を制御して、前記継続回転期間の間、前記パッケージの回転速度を増加させつつ、前記パッケージを継続して回転させることを特徴とする請求項1に記載の糸巻取装置。
  3. 前記加速期間のうちの低速期間において、前記糸走行信号出力部から、糸が走行している状態を示す信号が出力されなくなったとき、もしくは、糸が走行していない状態を示す信号が出力されたときに、前記制御部は、前記巻取部を制御して、前記継続回転期間の間、前記パッケージの回転速度を増加させつつ、前記パッケージを継続して回転させることを特徴とする請求項2に記載の糸巻取装置。
  4. 走行する糸に張力を付与する張力付与部を備え、
    前記制御部は、前記加速期間において糸に付与される張力が、前記加速期間経過後に糸に付与される張力よりも小さくなるように、前記張力付与部を制御することを特徴とする請求項2又は3に記載の糸巻取装置。
  5. 前記継続回転期間を設定可能な第1設定部を備えていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の糸巻取装置。
  6. 前記第1設定部は、時間、パッケージの回転速度、及び、糸走行速度の、少なくとも何れか1つのパラメータによって設定可能であることを特徴とする請求項5に記載の糸巻取装置。
  7. 前記第1設定部によって前記継続回転期間の時間長さが0.5秒以上、且つ、10秒未満に設定されることを特徴とする請求項6に記載の糸巻取装置。
  8. 前記第1設定部は、前記パッケージの巻径に応じて前記継続回転期間を設定可能であることを特徴とする請求項5〜7の何れかに記載の糸巻取装置。
  9. 前記低速期間を設定可能な第2設定部を備えていることを特徴とする請求項3に記載の糸巻取装置。
  10. 前記第2設定部は、前記低速期間を、時間、パッケージの回転速度、及び、糸走行速度の、少なくとも何れか1つのパラメータによって設定可能であることを特徴とする請求項9に記載の糸巻取装置。
  11. 前記糸走行信号出力部から、糸が走行している状態を示す信号が出力されなくなったとき、もしくは、糸が走行していない状態を示す信号が出力されたときに、前記巻取部側の糸端部を前記パッケージから吸引捕捉する、第1糸端捕捉部を備え、
    前記制御部は、前記継続回転期間中に、前記第1糸端捕捉部による捕捉動作を開始させることを特徴とする請求項1〜10の何れかに記載の糸巻取装置。
  12. 前記糸走行信号出力部から、糸が走行している状態を示す信号が出力されなくなったとき、もしくは、糸が走行していない状態を示す信号が出力されたときに、前記巻取部側の糸端部を前記パッケージから吸引捕捉する、第1糸端捕捉部を備え、
    前記制御部は、前記継続回転期間の終了後に、前記第1糸端捕捉部による捕捉動作を開始させることを特徴とする請求項1〜10の何れかに記載の糸巻取装置。
  13. 糸を供給可能な給糸部と、
    前記糸走行信号出力部から、糸が走行している状態を示す信号が出力されなくなったとき、もしくは、糸が走行していない状態を示す信号が出力されたときに、前記給糸部側の糸端部を捕捉する第2糸端捕捉部と、
    前記給糸部と前記巻取部との間に配置され、前記巻取部側の糸端部と前記給糸部側の糸端部とを繋ぐ糸継部と、を備え、
    前記第1糸端捕捉部は、捕捉した前記巻取部側の糸端部を前記糸継部に案内し、前記第2糸端捕捉部は、捕捉した前記給糸部側の糸端部を前記糸継部に案内することを特徴とする請求項11又は12に記載の糸巻取装置。
  14. 請求項5〜8の何れかに記載の糸巻取装置を複数備えた繊維機械であって、
    前記複数の糸巻取装置を制御する集中制御部をさらに備え、
    前記複数の糸巻取装置のそれぞれについて前記継続回転期間を設定する前記第1設定部が、前記集中制御部に設けられていることを特徴とする繊維機械。
  15. 給糸部から供給された糸を、巻取部で巻き取ってパッケージを形成する方法であって、
    前記パッケージの形成中に、前記給糸部から前記巻取部に向けて糸が走行しない状態となったときに、所定の継続回転期間の間、前記パッケージの回転速度を増加させつつ、前記パッケージを継続して回転させることを特徴とするパッケージの形成方法。
  16. 前記パッケージの回転速度が増加している加速期間において、前記給糸部から前記巻取部に向けて糸が走行しない状態となったときに、前記継続回転期間の間、前記パッケージの回転速度を増加させつつ、前記パッケージを継続して回転させることを特徴とする請求項15に記載のパッケージの形成方法。
  17. 前記継続回転期間を、時間、パッケージの回転速度、及び、糸走行速度の、少なくとも何れか1つのパラメータによって設定することを特徴とする請求項15又は16に記載のパッケージの形成方法。
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