JP2008221661A - 液体吐出ヘッド及びその製造方法、ヘッドカートリッジ、画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アクチュエータ基板を貫通して形成された液供給路に接液膜を形成する場合、上記方法を適用した場合、材料の表面張力によって液供給路の表面(出入り口)付近で被覆性(膜厚)が不十分となり易い。
【解決手段】アクチュエータ基板10の液供給路である液供給口60の基板表面部分には、絶縁膜11、13、22、応力調整膜24、犠牲層除去孔封止膜25の積層膜からなる接液性を有する庇62が設けられ、この庇62と液供給路60内壁に接液膜61が形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は液体吐出ヘッド及びその製造方法、ヘッドカートリッジ、画像形成装置に関する。
一般に、プリンタ/ファックス/コピア或いはこれらの機能を複合した画像形成装置としては、例えば、記録液(液体)の液滴を吐出する液体吐出ヘッドで構成した記録ヘッドを含む液体吐出装置を用いて、媒体(以下「用紙」ともいうが材質を限定するものではなく、また、被記録媒体、記録媒体、転写材、記録紙なども同義で使用する。)を搬送しながら、液体としての記録液(以下、インクという。)を用紙に付着させて画像形成(記録、印刷、印写、印字も同義語で用いる。)を行なうものがある。
なお、画像形成装置は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与することをも意味する。また、液体吐出装置とは、液体吐出ヘッドから液体を吐出する装置を意味し、画像形成を行うものに限定されるものではない。
液体吐出ヘッドとしては、電気機械変換素子などの圧電型アクチュエータを用いたもの、電気熱変換素子に膜沸騰を利用するサーマル型アクチュエータを用いたもの、振動板と電極間の静電力を利用する静電型アクチュエータを用いたものなどがあり、この中でも静電型アクチュエータを用いたヘッドは、小型化、高速化、高密度化、省電力化において他の方式のヘッドに比べて優位であるという利点を有している。
ところで、液体吐出ヘッドにおいては、インクと接する面がインクで侵食されることを防止するために、接液膜(耐インク性膜)を形成することが行われている。例えば、圧力発生手段が形成された基板(アクチュエータ基板)を貫通して液供給路が設けられ、液供給路内壁面に接液膜を形成することやその他流路壁面に接液膜を形成することが記載されているものとして、次のような文献がある。
特開2002−264332号公報 特開2003−039666号公報 特開2001−001515号公報 特開2006−044083号公報 特開2003−159801号公報 特開2003−145751号公報
ところで、上述した特許文献などにおいては、アクチュエータ基板を貫通して形成された液供給路内壁面に金属膜や金属の酸化膜・窒化膜をCVD法やスパッタ法にて成膜して接液膜を形成するようにしている。
これに対して、接液膜の形成方法として、接液膜となる材料(例えばポリベンゾオキサゾール・ポリイミド)やその前駆体を含む溶液をスプレーコート法、ディップ等により塗布した後、ベークにて溶媒を飛ばし、さらに材料によってはその後架橋反応等をさせて形成する方法がある。
この方法は、低コストである、短時間で厚膜を形成することができる、塗布時の液の流動性によって平坦性に優れる(下地の凹凸を平滑にできる)、比較的低温或いは常温で形成することができるなどの有利な点がある。また、材料として感光性材料を用いた場合には、短工程数で容易にパターニング(余分な部分を除去)することができる。
しかしながら、アクチュエータ基板を貫通して形成された液供給路に接液膜を形成する場合、上記方法を適用した場合、材料の表面張力によって液供給路の表面(出入り口)付近で被覆性(膜厚)が不十分となり易いという課題があることが判明した。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、液体吐出ヘッドの基板を貫通する液供給路の内壁面に十分な膜厚を有する接液膜を形成し、ヘッドの信頼性を向上すること、この液体吐出ヘッドを備えるヘッドカートリッジ、画像形成装置の信頼性を向上することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る液体吐出ヘッドは、液滴を吐出するノズル孔と、ノズル孔の各々に連通する圧力発生手段を備えた圧力発生室と、圧力発生手段が形成された基板を貫通するように設けられた液供給路と、液供給路の基板表面部分の少なくとも一方に、接液性を有する庇が設けられ、庇と液供給路内壁に接液膜が形成されている構成とした。
ここで、庇が複数の膜の積層膜で形成されている構成とすることができる。また、庇が貫通する液供給路の両端の基板表面部分に設けられていることが好ましい。また、液供給路内の接液膜が感光性材料である構成とすることができる。
本発明に係る液体吐出ヘッドの製造方法は、液滴を吐出するノズル孔と、ノズル孔の各々に連通する圧力発生手段を備えた圧力発生室と、圧力発生手段が形成された基板を貫通するように設けられた液供給路を有する液体吐出ヘッドの製造方法において、液供給路の基板表面部分の少なくとも一方に、接液性を有する庇を形成した後に、庇と液供給路内壁に接液膜材料又はその前駆体を含む溶液を塗布し溶媒を揮発させて液供給路内の接液膜を形成する構成とした。
ここで、接液膜材料又はその前駆体が感光性を有する構成とすることができる。
本発明に係るヘッドカートリッジは、本発明に係る液体吐出ヘッドとこの液体吐出ヘッドに液体を供給する液体タンクを一体化した構成とした。
本発明に係る画像形成装置は、記録ヘッドが本発明に係る液体吐出ヘッドで構成されているものである。
本発明に係る液体吐出ヘッド及び本発明に係るヘッドカートリッジによれば、液供給路の基板表面部分の少なくとも一方に、接液性を有する庇が設けられ、庇と液供給路内壁に接液膜が形成されている構成としているので、庇を形成後、液供給路内壁に接液膜材料を含む溶液を塗布し溶媒を揮発させる成膜方法にて液供給路内の接液膜を形成した場合でも、液供給路の表面付近(出入り口付近)の被覆性(膜厚)が不十分となることを防止でき、また、そのような成膜方法で接液膜を形成できることにより、容易に低コストで比較的厚く且つ下地の凹凸を平坦化した接液膜を形成することができて、信頼性が向上し、低コスト化を図れる。そして、本発明に係る画像形成装置は、本発明に係る液体吐出ヘッドを備えることにより、信頼性が向上する。
本発明に係る液体吐出ヘッドの製造方法によれば、液供給路の基板表面部分の少なくとも一方に、接液性を有する庇を形成した後に、庇と液供給路内壁に接液膜材料又はその前駆体を含む溶液を塗布し溶媒を揮発させて液供給路内の接液膜を形成する構成としたので、液供給路の表面付近(出入り口付近)の被覆性(膜厚)が不十分となることを防止でき、また、容易に低コストで比較的厚く且つ下地の凹凸を平坦化した接液膜を形成することができ、ヘッドの信頼性が向上し、低コスト化を図れる。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。まず、本発明の第1実施形態に係る液体吐出ヘッドの一例について図1ないし図7を参照して説明する。なお、図1は同液体吐出ヘッドの分解斜視説明図、図2は同じく透過状態で示す平面説明図、図3は図2のY1−Y1線に沿う断面説明図、図4は図2のX1−X1線に沿う断面説明図、図5は図2のX2−X2線に沿う断面説明図、図6は図2のX3−X3線に沿う断面説明図、図7は図2のX4−X4線に沿う断面説明図である。
この液体吐出ヘッドHは、基板の面部に設けたノズルから液滴を吐出させるサイドシュータタイプのものであり、第1の基板であるアクチュエータ基板10と第2の基板である流路基板30と第3の基板であるノズル基板40を順次積層して構成し、これら3枚の基板10、30、40を接合することで、液滴を吐出するノズル41がノズル連通路34を介して連通する液室(圧力発生室)33、液室33にインクを供給するための流体抵抗部32及び共通液室31を形成している。そして、アクチュエータ基板10には外部から共通液室31にインクを供給する液供給路である液供給路60をアクチュエータ基板10を貫通させて形成している。
アクチュエータ基板10は、液33の一部の壁面を形成する可変電極(振動板電極)を含む可変領域を形成する振動板20と、この振動板20に犠牲層エッチングによって形成した空隙(ギャップ)14aを介して対向する固定電極(対向電極)12aを備え、これらの振動板20と固定電極12aによって各液室33に対応する静電型アクチュエータを構成する。
アクチュエータ基板10上に接合する流路基板30は、例えば、結晶面方位(110)のシリコン基板に、液室(吐出室)33と、各々の液室33に流体抵抗部32を介して連通する共通液室31などを溝部(凹部)として形成している。また、流路基板30の上に接合するノズル基板40は、例えば、厚さ50μmのニッケルを用い、ノズル41はドライ又はウェットエッチングやレーザー加工など周知の方法で形成することができる。なお、アクチュエータ基板10と流路基板30、流路基板30とノズル基板403とは接着剤56で接合している。
このように構成した液滴吐出ヘッドにおいては、各液室33内に記録液(インク)が満たされた状態で、図示しない制御部からの画像データに基づいて、記録液の吐出を行いたいノズル4に対応する固定電極12aに対して、駆動回路により所定のパルス電圧を印加する。この電圧を印加することにより固定電極12aの表面にプラス電荷が帯電し、固定電極12aと、振動板電極を含む振動板20との間に静電力による吸引作用が働いて、振動板20が下方へ撓む(実際に変形するのは可変領域である)。これにより、液室33の容積が広げられることから、その容積分の記録液が共通液室31より流体抵抗部32を介して液室33へ流入する。
その後、固定電極12aへのパルス電圧を0Vにする(印加を止める)ことにより、静電力により下方へ撓んだ振動板20は自身の剛性により元の位置に戻る。これにより、液室33内の圧力が急激に上昇して、液室33に連通するノズル41より記録液の液滴が吐出される。そして、この動作を繰り返してノズル41から記録液を連続的に吐出することにより、液滴吐出ヘッドに対向して配置した被記録媒体(用紙)に画像を形成する。
このとき、パルス電圧が印加されて振動板20が引き付けられるときには、液室33内には負圧が発生し、圧力が液室33の固有振動数で振動する。パルス電圧の立ち下げ時の圧力は、パルス電圧立ち上げ時に発生した残留圧力振動と、振動板20の復元により発生する圧力の重ね合わせになる。したがって、静電型液体吐出ヘッドにおいて、効果的に液滴を吐出させるためには、振動板20の復元時だけでなく、振動板20の変形時(撓ませる時)も強い力で振動板20を固定電極側に引き付ける必要がある。
そこで、この液体吐出ヘッドHにおけるアクチュエータ基板10の詳細について説明する。
アクチュエータ基板10には、絶縁膜11を形成し、この絶縁膜11上に固定電極層12によって固定電極12a、電極取り出し部12b及びスペーサ部12cを形成して絶縁膜13にて被覆している。この絶縁膜13上には犠牲層残存部分14b及び犠牲層14がエッチング除去されて形成される空隙14aが形成され、犠牲層14b上に多層膜からなる振動板20を形成している。
振動板20は、犠牲層残存部分14b及び除去される前の空隙14a上に絶縁膜22を形成し、この絶縁膜22上に複数のノズル41に対応する共通電極となる振動板電極層23を形成し、更に振動板電極層23上に応力調整膜24、犠牲層除去孔封止膜25及び接液膜26を順次積層形成したものである。
そして、固定電極12aの電極取り出し部12bは貫通接続部52、配線53aを介して外部取り出し電極54に接続し、また、振動板電極層23には配線53bを介して外部取り出し電極55に接続している。
さらに、このアクチュエータ基板10の液供給路である液供給口60の基板表面部分には接液性を有する庇62が設けられ、この庇62と液供給路60内壁に接液膜61が形成されている。なお、庇62を構成している絶縁膜11、13、22、応力調整膜24、犠牲層除去孔封止膜25は耐インク性(接液性)を有している。
このように、液供給路の基板表面部分の少なくとも一方に、接液性を有する庇が設けられ、庇と液供給路内壁に接液膜が形成されていることで、庇を形成後、液供給路内壁に接液膜材料を含む溶液を塗布し溶媒を揮発させる成膜方法にて液供給路内の接液膜を形成した場合でも、液供給路の表面付近(出入り口付近)の被覆性(膜厚)が不十分となることを防止でき、信頼性が向上する。
以下、具体的な実施例について説明する。
まず、液体吐出ヘッドの各部の構成は、次のとおりとしているが、これに限るものではない。
ノズル(チャネル)ピッチ:85μm、
流路基板30の厚さ:400μm
液室幅/長/高:70/1260/80μm、流体抵抗部幅/長:35/400/80μm、流路基板接液膜35の厚さ:1.4μm
振動板幅/長:60/1200μm
また、上記アクチュエータ基板10を構成する各層の材質、膜厚は、表1のようにすることができる。なお、これに限るものではない。
Figure 2008221661
ここで、各部の接液性について説明する。なお、液に対する濡れ性は本実施例では各膜とも十分なので、ここでは耐液性について説明する。
振動板20には、二酸化シリコンからなる犠牲層除去孔封止膜25上にポリベンゾオキサゾールからなる振動板接液膜26を形成している。一方で、流路基板30上には、流路基板接液膜35として二酸化シリコン膜(熱酸化膜)を用いている。接液膜26、35の違いは許容される腐蝕量(液への溶出による膜減り量)の違いによるものである。
また、本実施例で想定している吐出液(インク)は、インクジェットプリンタ用インク(ph9程度)で、それに対して想定している耐用環境・期間は35℃−5年間での、各材料の腐蝕量は、次のとおりである。なお、3週間の加速試験結果から外挿した推定値である。
ポリベンゾオキサゾール:ほとんど腐蝕されない(測定限界以下)
二酸化シリコン:0.7μm程度。
シリコン:5μm程度
これに対し、振動板20の変形領域については、厚さが薄いことに加え、その剛性がアクチュエータの特性に影響するため、本実施例においては0.1μm以下(好ましくは0.05μm以下)の腐蝕量に抑える必要があることから、ポリベンゾオキサゾールからなる振動板接液膜26で覆う必要がある。もちろん、これは本実施例についての場合であり、酸化膜を溶解させない液に対しては、その上のポリベンゾオキサゾールによる接液膜は不要である。一方、振動板20の変形領域(振動板部分)以外については、振動板部分ほどの耐液性が要求されず、例えば、本実施例の場合、二酸化シリコンの腐蝕量0.7μmはほとんど特性に影響は無い。
ちなみに、流路基板30及びアクチュエータ基板10の材料であるシリコンについては、接液膜で保護されていない場合は、例えば、隣接チャンネル間の隔壁厚さが、本実施例の構成では初期:15μmから腐蝕後:5μmと大幅に薄くなることで、隔壁の剛性が大幅に小さくなり、その結果、隣接相互干渉が問題となったり(それ以前に、接着部が剥がれる等現象が起こる場合もある)、流体抵抗部32の幅が、初期:35μmから腐蝕後45μmと広くなることで、吐出効率が下がったりと、特性に大きな影響が生じる他、腐蝕量がかなり大きいので、吐出液への影響も出てくる。さらに、シリコン基板が露出している領域とそうでない領域が混在すると、その境界にノッチ形状の窪みが生じ、気泡排出性への悪影響が懸念される。それらの理由により、シリコン基板が露出していることは避ける必要がある。
本発明の特徴は、液供給路60の出入り口部分において、図8にも示すように、十分な接液性を有する膜(絶縁膜11、13、22、応力調整膜24、犠牲層除去孔封止膜25で構成される積層膜であるが、これに限るものではない。)70による庇62を設けるとともに、液供給路60の内壁を液供給路接液膜61で覆ったところにある。
ここで、庇62の張り出し量は液供給路接液膜61の膜厚と同じ3.0μmにした。なお、液供給路接液膜61の厚さについては、振動板接液膜26が振動板の剛性を考慮して比較的薄く形成されているのに対し、液供給路接液膜61は、そのような制限が無い一方で液供給路60内壁に凹凸があるため、振動板接液膜26よりも厚く形成している(これにより、凹凸を平滑にして、インクの流れがスムーズになる。)。
このような構成とすることにより、アクチュエータ基板10を腐蝕するインクについても使用することができる。また、液供給路接液膜61を、その材料やその材料の前駆体を含む溶液を塗布する工程を含む方法により形成した場合にも、液供給路60の出入り口付近での被覆性を十分に確保することができる。
そして、液供給路接液膜61を、その材料やその材料の前駆体を含む溶液を塗布する工程を含む方法により形成することで、低コスト、短時間で厚膜が形成可能で、塗布時の液の流動性により平坦性に優れる(下地の凹凸を平滑できる)ので、低コスト化が可能で、液供給路内壁に凹凸がある場合についても、信頼性を高く気泡排出性を向上させることが可能となる。また、比較的低温で形成可能で、常圧で形成可能等な特徴があるのでプロセス上の自由度を増すことが可能となる(本実施例においてはアルミニウムからなる配線等の形成後に成膜することができる。)。さらに、接液膜の材料として感光性材料を用いることもでき、短工程数で容易にパターニング(余分な部分を除去)することができるので、低コスト化とともにプロセス上の自由度を増すことが可能となる。
つまり、図9(a)に示すように、液供給路61内壁にCVD、PVD、熱酸化によって接液性が不十分な基板71(前述したシリコン基板など)接液膜61Aを形成すると、基板10の壁面に凹凸がある場合、液供給口60の内壁面にはそのまま又はより大きな凹凸形状が現れることになり、また、成膜方法によっては凹凸の角付近の膜質が悪くなることがある。その他、高温プロセス、真空中でのプロセスが必要になったり、余分な箇所に付着した接液膜61Aを除去するために特別の工夫が必要になるなどの問題がある。これに対して、液供給路接液膜61を、その材料やその材料の前駆体を含む溶液を塗布する工程を含む方法により形成することができる構成とすることによって、このような問題を解消することができる。
また、図9(b)に示すように、庇60が設けられていない液供給路60Aに対して液供給路接液膜61をその材料やその材料の前駆体を含む溶液を塗布する工程を含む方法により形成すると、角72の部分で接液膜61が非常に薄くなり、段切れが起きると、基板71が腐食される。接液膜61形成直後の時点で薄くとも被覆している場合であって、後工程(例えば、接着性向上のためのプラズマ処理など)で膜減りし、段切れする場合もある。また、図9(c)のように、接液性が不十分な基板71上の接液性が十分な膜70を形成することで、ある程度改善されるものの、未だ得られる膜厚は不十分である。
本発明による庇を設けた液供給路構成とすることによって、上述したように、これらの図9で説明した構成や成膜方法による問題を解消することができる。
なお、ここでは、庇とした十分な接液性を有する膜70は、絶縁膜11、13、22、応力調整膜24、犠牲層除去孔封止膜25で構成される積層膜としている。前述したとおり、若干の溶出はあるが、特性・機能には問題無いレベルである。もちろん、積層膜である必要は無く、いずれか単層のみ残すようにすることもできるし、また、本実施例のように他の目的で成膜した前記膜を転用することに代えて、庇を形成するために別途接液性の十分な膜を成膜することもできる。また、液供給路接液膜の材料も一例であり、他の材料でも良い。さらに、圧力発生手段は静電アクチュエータとしているが、他の圧力発生手段とすることもできる。
次に、この第1実施形態の液体吐出ヘッドを製造する本発明に係る液体吐出ヘッドの製造方法の第1実施形態におけるアクチュエータ基板の製造方法について図10を参照して説明する。
先ず、図10(a)に示すように、アクチュエータ基板10上の一方の面(アクチュエータ形成面)に静電アクチュエータを作製する。
このとき、液供給路60が形成される領域については、固定電極層12、犠牲層14、振動板電極層23は除去している(これらは、いずれも材質が多結晶シリコンであり、使用する液に対し溶出し易い材質であるためである。)。また、同領域において、基板上絶縁膜11、固定電極側絶縁膜13、振動板側絶縁膜22、応力調整膜24、犠牲層除去孔封止膜25は使用する液に対し溶出し難い材質であるため、ここではすべて残しているが、後工程での同領域のエッチング時間短縮やその他の理由により、あらかじめ一部除去しておくことも可能である。これらの膜や層の除去は、工程中のマスクパターンを変更することで、工程増無しに実施することが可能である。
また、アクチュエータ形成面と反対側の面においては、固定電極層12、犠牲層14、振動板電極層23は除去し、基板上絶縁膜11、固定電極側絶縁膜13、振動板側絶縁膜22、応力調整膜24、犠牲層除去孔封止膜25はすべて残している。
本実施形態では、固定電極層12、犠牲層14、振動板電極層23それぞれ成膜するごとに、アクチュエータ面を全面レジストで保護した後、ウェットエッチングにて裏面のみエッチングすることで実施した。上述した全層を成膜後(途中、アクチュエータ面のパターニング工程は行われる)、積層膜を基板絶縁膜11のみ残して連続してエッチング除去することにより、基板絶縁膜11だけにすることも可能である。また、研磨により全層除去後、アクチュエータ形成面と反対側の面のみ、新たに接液性のある膜を成膜することも可能である。
次に、図10(b)に示すように、 以下のステップにて液供給口60を形成する。まず、液供給口60形成部分が開口したレジスト81をマスクに、基板上絶縁膜11ないし犠牲層除去孔封止膜25までの積層膜をCF+CHFのプラズマを用いたRIE(Reactive Ion etching )にてエッチングした後、アクチュエータ基板10をICP(Inductive Coupled Plasma )によるシリコン深堀エッチャーにてエッチングする。その後、再びCF+CHFのプラズマを用いたRIEにて、アクチュエータ形成面と反対側の面の基板上の絶縁膜11ないし犠牲層除去孔封止膜25までの積層膜をエッチングする。ここで、シリコン深堀エッチャーでは、SFプラズマによるエッチングステップと、Cプラズマによる側壁保護膜デポステップを繰り返すプロセス(いわゆるボッシュプロセス)を用いた。そのため、そのステップに応じた「スキャロップ」と呼ばれる波状の凹凸が形成されている。凹凸の高さは処理条件に依存するが、本実施形態では0.5μm以下に抑えられている。
次に、図10(c)に示すように、例えばウェットエッチングによりシリコンを等方性エッチングすることにより、液供給口60の壁面を後退させ、基板上絶縁膜11ないし犠牲層除去孔封止膜25までの積層膜からなる庇62を形成する。エッチング量がすなわち庇60の張り出し量になるが、本実施形態では3μm程度のエッチング量・張り出し量とした。
次に、図10(d)に示すように、液供給路60の内壁に、ポリベンゾオキサゾールからなる液供給路接液膜61を以下のステップにより形成する。なお、液供給路接液膜61の厚みも、3μm程度となるよう塗布量(塗布時間)を調整した。
つまり、ステップ1:感光性の(露光(UV照射)されるとアルカリ可溶となる)ポリベンゾオキサゾール前駆体を含む溶液を基板10裏側(アクチュエータ形成面とは反対側の面)からスプレーコートにより塗布する。このとき、塗布直後の材料は流動性を有しているので、毛管力により庇62の裏側にも回り込んで成膜される。また、流動性により下地の凹凸も滑らかにされる。
ステップ2:ソフトベーク(120℃−2分、ホットプレート)により溶媒を揮発させる。
ステップ3:露光・現像プロセスによりアクチュエータ形成面側に回り込んだ余分な膜を除去する。すなわち、マスク露光により、余分な部分のみ露光・アルカリ可溶とし、その後アルカリ水溶液(2.38%TMAH水溶液)に浸漬することによりアルカリ可溶となった露光部のみ除去される。
ステップ4:ハードベーク(320℃−30分、オーブン)により前駆体を反応させポリベンゾオキサゾール膜とする。このステップが液供給路接液膜61形成における最高温度であり、アルミニウムからなる配線等の形成後に行うことも全く問題は無い。
このように、液供給路接液膜をその材料やその材料の前駆体を含む溶液を塗布する工程を含む方法により形成することで、前述したように、低コスト、短時間で厚膜が形成可能で、塗布時の液の流動性により平坦性に優れる(下地の凹凸を平滑できる)ので、低コスト化が可能で、液供給路内壁に凹凸がある場合についても、信頼性を高く気泡排出性を向上させることが可能となるなどの効果が得られる。
次に、本発明の第2実施形態に係る液体吐出ヘッドの一例について図11ないし図18を参照して説明する。なお、図11は同液体吐出ヘッドの分解斜視説明図、図12は同じく透過状態で示す平面説明図、図13は図12のY11−Y11線に沿う断面説明図、図14は図12のY12−Y12線に沿う断面説明図、図15は図12のX11−X11線に沿う断面説明図、図16は図12のX12−X12線に沿う断面説明図、図17は図12のX13−X13線に沿う断面説明図、図18は図12のX14−X14線に沿う断面説明図である。
ここで、アクチュエータ基板10のアクチュエータ形成面とは反対側の面に共通液室31が形成されていて、また、第1実施形態の液供給口60が、チャネルごとの個別の液供給路160となっている点が第1実施形態と異なっている。なお、共通液室31の深さは550μm、液供給路160の幅は60μm×100μm(X方向×Y方向)としている。また、共通液室31をアクチュエータ基板10側に設けたことにより、固定電極14a、振動板電極層23に対する配線53a、53bの引き回し方も異なっている。
このようにアクチュエータ基板10のアクチュエータ形成面とは反対側の面(裏面)に共通液室31を配置することによって、ノズル列数を増加することが容易になる(ただし、図ではノズル列は1列のみを示している。)。
次に、この第2実施形態の液体吐出ヘッドを製造する本発明に係る液体吐出ヘッドの製造方法の第2実施形態におけるアクチュエータ基板の製造工程について図19を参照して説明する。
図19(a)に示すように、アクチュエータ基板10のアクチュエータ形成面とは反対側の面(裏面)に共通液室31を形成した後、アクチュエータ基板10のアクチュエータ形成面に第1実施形態と同様にして静電アクチュエータを作製する。なお、共通液室31は例えばアルカリ水溶液によるシリコン異方性エッチングにより容易に形成することができる。
その後、図19(b)に示すように、第1実施形態と同様なステップで、液供給路160を形成する。レジストマスクのパターンが第1実施形態と異なり、各チャネル個別の開口となっているのみで他は全く同様である。次いで、図19(c)に示すように、第1実施形態と同様な方法にて、基板上絶縁膜11ないし犠牲層除去孔封止膜25までの積層膜からなる庇62を液供給路160の入り口部分(共通液室31に臨む部分)及び出口部分(流路基板30に臨む部分)に形成する。そして、図19(d)に示すように、第1実施形態と同様なステップにて液供給路160の内壁に、ポリベンゾオキサゾールからなる液供給路接液膜61を形成する。
このように、工程的には、始め初めにアクチュエータ基板10の裏面側に共通液室31をした後は、マスクパターンが異なるだけで、他は第1実施形態と同じ工程にて製造することが可能である。
この第2実施形態では、上記工程にて製造したことから、共通液室31内壁は接液性が十分な基板上絶縁膜11ないし犠牲層除去孔封止膜25の積層膜で覆われているので、液供給路160の出入り口部分にのみ庇を形成するので十分であったが、他の製造工程にて、共通液室31の内壁もすべて液供給路接液膜61で覆う必要がある場合には、共通液室31とアクチュエータ基板10の裏面の境界部分にも接液性のある膜からなる庇を形成することが好ましい。
次に、本発明に係るヘッドカートリッジについて図20を参照して説明する。なお、図20は同ヘッドカートリッジの一例を示す斜視説明図である。
このヘッドカートリッジ90は、ノズル91を有する液体吐出ヘッド部92に液体としてのインクを供給する液体タンク93とを一体的に備えている。これにより、タンク一体化型液体吐出ヘッドを得ることができる。
次に、本発明に係る液体吐出ヘッドを備える画像形成装置の一例について図21及び図22を参照して説明する。なお、図21は同装置の機構部の全体構成を説明する概略構成図、図22は同機構部の要部平面説明図である。
この画像形成装置はシリアル型画像形成装置であり、左右の側板201A、201Bに横架したガイド部材である主従のガイドロッド231、232でキャリッジ233を主走査方向に摺動自在に保持し、図示しない主走査モータによってタイミングベルトを介して矢示方向(キャリッジ主走査方向)に移動走査する。
このキャリッジ233には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出するための本発明に係る液体吐出ヘッドからなる記録ヘッド234a、234b(区別しないときは「記録ヘッド234」という。)を複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド234は、それぞれ2つのノズル列を有し、記録ヘッド234aの一方のノズル列はブラック(K)の液滴を、他方のノズル列はシアン(C)の液滴を、記録ヘッド234bの一方のノズル列はマゼンタ(M)の液滴を、他方のノズル列はイエロー(Y)の液滴を、それぞれ吐出する。
また、キャリッジ233には、記録ヘッド234のノズル列に対応して各色のインクを供給するためのヘッドタンク235a、235b(区別しないときは「ヘッドタンク35」という。)を搭載している。このサブタンク235には各色の供給チューブ36を介して、各色のインクカートリッジ210から各色のインクが補充供給される。
一方、給紙トレイ202の用紙積載部(圧板)241上に積載した用紙242を給紙するための給紙部として、用紙積載部241から用紙242を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)243及び給紙コロ243に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド244を備え、この分離パッド244は給紙コロ243側に付勢されている。
そして、この給紙部から給紙された用紙242を記録ヘッド234の下方側に送り込むために、用紙242を案内するガイド部材245と、カウンタローラ246と、搬送ガイド部材247と、先端加圧コロ249を有する押さえ部材248とを備えるとともに、給送された用紙242を静電吸着して記録ヘッド234に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト251を備えている。
この搬送ベルト251は、無端状ベルトであり、搬送ローラ252とテンションローラ253との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。また、この搬送ベルト251の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ256を備えている。この帯電ローラ256は、搬送ベルト251の表層に接触し、搬送ベルト251の回動に従動して回転するように配置されている。この搬送ベルト251は、図示しない副走査モータによってタイミングを介して搬送ローラ252が回転駆動されることによってベルト搬送方向に周回移動する。
さらに、記録ヘッド234で記録された用紙242を排紙するための排紙部として、搬送ベルト251から用紙242を分離するための分離爪261と、排紙ローラ262及び排紙コロ263とを備え、排紙ローラ262の下方に排紙トレイ203を備えている。
また、装置本体1の背面部には両面ユニット271が着脱自在に装着されている。この両面ユニット271は搬送ベルト251の逆方向回転で戻される用紙242を取り込んで反転させて再度カウンタローラ246と搬送ベルト251との間に給紙する。また、この両面ユニット271の上面は手差しトレイ272としている。
さらに、キャリッジ233の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド234のノズルの状態を維持し、回復するための回復手段を含む本発明に係るヘッドの維持回復装置である維持回復機構281を配置している。この維持回復機構281には、記録ヘッド234の各ノズル面をキャピングするための各キャップ部材(以下「キャップ」という。)282a、282b(区別しないときは「キャップ282」という。)と、ノズル面をワイピングするためのブレード部材であるワイパーブレード283と、増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け284などを備えている。
また、キャリッジ233の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける液体回収容器であるインク回収ユニット(空吐出受け)288を配置し、このインク回収ユニット288には記録ヘッド234のノズル列方向に沿った開口部289などを備えている。
このように構成したこの画像形成装置においては、給紙トレイ202から用紙242が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙242はガイド245で案内され、搬送ベルト251とカウンタローラ246との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド237で案内されて先端加圧コロ249で搬送ベルト251に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、帯電ローラ256に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加され、搬送ベルト251が交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電されたものとなる。このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト251上に用紙242が給送されると、用紙242が搬送ベルト251に吸着され、搬送ベルト251の周回移動によって用紙242が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ233を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド234を駆動することにより、停止している用紙242にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙242を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙242の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙242を排紙トレイ203に排紙する。
この画像形成装置は本発明に係る液体吐出ヘッドを搭載しているので、信頼性が向上し、安定して高画質画像を形成することができる。
なお、上記実施形態ではプリンタ構成の画像形成装置で説明しているが、これに限るものではなく、例えば、プリンタ/ファックス/コピア複合機などの画像形成装置にも適用することができる。また、DNA試料、レジスト、パターン材料などを吐出する液体吐出ヘッドや画像形成装置にも適用することができる。また、液体吐出ヘッドを構成している静電アクチュエータは、液体吐出ヘッドだけでなく、マイクロポンプ、光学デバイス(光変調デバイス)のみならず、マイクロスイッチ(マイクロリレー)、マルチ光学レンズのアクチュエータ(光スイッチ)、マイクロ流量計、圧力センサなどにも適用することができる。
本発明の液体吐出ヘッドの第1実施形態を示す分解斜視説明図である。 同じく同ヘッドを透過状態で示す平面説明図である。 図2のY1−Y1線に沿う断面説明図である。 図2のX1−X1線に沿う断面説明図である。 図2のX2−X2線に沿う断面説明図である。 図2のX3−X3線に沿う断面説明図である。 図2のX4−X4線に沿う断面説明図である。 図3の要部拡大説明図である。 比較例を示す要部拡大説明図である。 本発明の製造方法の第1実施形態におけるアクチュエータ基板の製造工程の説明に供する断面説明図である。 本発明の液体吐出ヘッドの第2実施形態を示す分解斜視説明図である。 同じく透過状態で示す平面説明図である。 図12のY11−Y11線に沿う断面説明図である。 図12のY12−Y12線に沿う断面説明図である。 図12のX11−X11線に沿う断面説明図である。 図12のX12−X12線に沿う断面説明図である。 図12のX13−X13線に沿う断面説明図である。 図12のX14−X14線に沿う断面説明図である。 本発明の製造方法の第2実施形態におけるアクチュエータ基板の製造工程の説明に供する断面説明図である。 本発明に係るヘッドカートリッジの一例を示す斜視説明図である。 本発明に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 同じく要部平面説明図である。
符号の説明
10…アクチュエータ基板
12a…固定電極
14a…空隙(ギャップ)
20…振動板
30…流路基板
31…共通液室
33…液室(圧力発生室)
40…ノズル板
41…ノズル
60…液供給口(液供給路)
61…接液膜
62…庇
160…液供給路

Claims (8)

  1. 液滴を吐出するノズル孔と、
    前記ノズル孔の各々に連通する圧力発生手段を備えた圧力発生室と、
    圧力発生手段が形成された基板を貫通するように設けられた液供給路と、
    前記液供給路の前記基板表面部分の少なくとも一方に、接液性を有する庇が設けられ、 前記庇と前記液供給路内壁に接液膜が形成されている
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 請求項1に記載の液体吐出ヘッドにおいて、前記庇が複数の膜の積層膜で形成されていることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  3. 請求項1又は2に記載の液体吐出ヘッドにおいて、前記庇が貫通する前記液供給路の両端の基板表面部分に設けられていることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の液体吐出ヘッドにおいて、前記液供給路内の接液膜が感光性材料であることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  5. 液滴を吐出するノズル孔と、前記ノズル孔の各々に連通する圧力発生手段を備えた圧力発生室と、圧力発生手段が形成された基板を貫通するように設けられた液供給路を有する液体吐出ヘッドの製造方法において、
    前記液供給路の基板表面部分の少なくとも一方に、接液性を有する庇を形成した後に、前記庇と前記液供給路内壁に接液膜材料又はその前駆体を含む溶液を塗布し溶媒を揮発させて前記液供給路内の接液膜を形成する
    ことを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。
  6. 請求項5に記載の液体吐出ヘッドの製造方法において、前記接液膜材料又はその前駆体が感光性を有することを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。
  7. 請求項1ないし4のいずれかに記載の液体吐出ヘッドとこの液体吐出ヘッドに液体を供給する液体タンクが一体化されていることを特徴とするヘッドカートリッジ。
  8. 液滴を吐出する液体吐出ヘッドで構成した記録ヘッドを備える画像形成装置において、前記記録ヘッドが請求項1ないし4のいずれかに記載の液体吐出ヘッドで構成されていることを特徴とする画像形成装置。
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