図1は、本発明の一実施形態のパチンコ遊技機1の正面外観図である。このパチンコ遊技機1の遊技部には、開閉可能な前枠2の上部ガラス板の内側に遊技盤3を配置されている。遊技盤3のほぼ中央には、各種の演出を表示する演出表示装置としての液晶表示装置4が配置されている。
パチンコ遊技機1の側方(図示の例では左側)には、これに隣接して台間玉貸し機5が設置されている。この台間貸し機5に、現金又はプリペイドカードを投入することにより、台間玉貸し機5或いはパチンコ遊技機1から遊技球(パチンコ球)が貸し出され、弾球遊技が可能になる。
遊技盤3の下方には、賞球又は貸し球として払い出される遊技球を溜めるための上皿6が設けられ、この上皿6に排出された遊技球は、発射装置に供給される。上皿6の下方には、上皿6から排出された遊技球を溜めるための下皿7、遊技球を遊技領域に向けて発射させる発射ハンドル8、遊技球の貸出操作を行う貸出操作部9、効果音やBGM等の各種音声を出力するためのスピーカ10等が設けられている。
図2は、遊技盤3の正面図である。遊技盤3の盤面上には、各種入賞領域を含む遊技領域3aと、液晶表示装置4の周囲に遊技領域3aから隔離するように設けられた擬似遊技領域3bとが設けられている。遊技領域3aは、始動入賞口11と、可変入賞口12と、大入賞口15と、アウト口16とを備え、遊技領域3aに流入した遊技球は、前記始動入賞口11、可変入賞口12又は大入賞口15への入賞、あるいはアウト口16からの回収により、遊技球としての権利が消滅する。
始動入賞口11は、擬似遊技領域3bの上部の遊技領域3aとの境界部分に設けられており、遊技球の入賞を契機として「特別図柄抽選」を開始させる機能を有している。擬似遊技領域3bの下方には、可変入賞口12を構成する可変入賞装置(普通電動役物)13が設けられている。これは、遊技領域3aに配置された普通図柄作動用ゲート14を遊技球が通過することを契機として「普通図柄抽選」が行われ、その抽選結果に基づいて、遊技球が入賞口12に入賞し難い第1状態と入賞し易い第2状態とに変換可能な開閉翼片を有する入賞装置である。遊技球が始動入賞口11に入賞すると、例えば5個の賞球が上皿6に払い出される。なお、可変入賞口12への遊技球の入賞を契機として「特別図柄抽選」を開始させる機能を有してもよい。
普通電動役物13の下方には、遊技球が入賞できない状態と複数個入賞可能な状態とに変換可能な大入賞口(所謂アタッカ)15が設けられている。大入賞口15は、通常、遊技球が入賞できない状態(閉状態)となっているが、遊技球が始動入賞口11に入賞したことを契機とする「特別図柄抽選」により、後述する主制御基板33(図5)が、特別遊技状態へ移行する「大当り」を発生させることを決定した場合には、同時に多数の遊技球が入賞できる状態(開状態)に一定時間変換される(これは所謂大当り遊技状態であって、本発明の特定遊技状態に相当する)。そして、1個の遊技球が入賞する毎に、例えば15個の賞球が上皿6に払い出される。
大入賞口15の下方には、アウト口16が設けられており、遊技盤3上で入賞することなく遊技領域3aの下端まで到達した遊技球(アウト球)を遊技領域3a外へ排出する。また、遊技領域3aの左側には円弧状のレール17が設置されており、遊技者がハンドル8を操作することにより発射装置(図示省略)から遊技球が発射され、発射された遊技球は、このレール17に沿って上昇移動し、遊技領域3aに打ち込まれる。
液晶表示装置4は、「特別図柄抽選」の結果を告知ための「演出図柄変動表示」を、その正面の演出図柄表示部4aにて行う表示手段である。「演出図柄変動表示」では、画像で表示される複数の演出図柄を演出図柄表示部4aに可変表示することで、スロットマシンの3列の回転リールを擬似的に表示する。そして、各列の回転リール表示部に、文字、数字、図形等の演出図柄を停止させ、その停止した演出図柄の組み合わせを用いて「特別図柄抽選」の結果を遊技者に告知するようになっている。なお、詳細は後述するが、前記演出図柄の組み合わせを一回分、遊技者に告知することを「一節の演出」と定義し、主制御基板33(図5)で決定された「特別図柄抽選」の抽選結果を告知する告知態様に基づいて演出制御基板36(図5)が決定した演出態様に応じて、一回又は複数回の「一節の演出」から成る「演出図柄変動表示」が液晶表示装置4に表示されるようになっている。
また、液晶表示装置4は、その正面下部に保留球擬似表示部4bを備える。保留球擬似表示部4bは、所定の形状(例えば、星形)のシンボルで保留球数を表示する。ここで表示される保留球数は、始動入賞口11に入賞して「特別図柄抽選」の抽選待ちとなっている遊技球(保留球)の個数(以下、「真正保留球数」という)に加えて、後述する擬似入賞口23(図3)に入賞した擬似遊技球の個数(以下、「擬似保留球数」という)が加算された総数である。ここで、真正保留球数は、後述する作動保留記憶装置Mにて記憶される個数(本実施形態では、最大で4個まで記憶可能)と同値となっており、液晶表示装置4の上方に配置された4個のLED19a〜19dで構成される真正保留球数表示部19は、作動保留記憶装置Mに記憶されている個数、つまり、真正保留球数を表示するようになっている。
また、液晶表示装置4の上方には、真正保留球数表示部19と並んで普通図柄表示部18が設けられている。この普通図柄表示部18は、一対のLED18a,18bで構成され、遊技球が普通図柄作動用ゲート14を通過すると、所定時間、各LEDが交互に点灯する変動表示を行う。所定時間経過後、普通図柄表示部18が所定の点灯状態であるとき、普通電動役物13が一定時間だけ前記第1状態に変換される。
次に、図3を参照して、擬似遊技領域3bの構成について説明する。擬似遊技領域3bは、始動入賞口11の下部に配設された筐体で形成され、擬似遊技領域3bは、遊技領域3aから流入してくる遊技球を始動入賞口11からのみ受け入れ可能な構造となっている。つまり、擬似遊技領域3bは、遊技球が遊技球としての権利を有する状態で遊技領域3aから流入しないように隔離された構造となっている。
そして、擬似遊技領域3bは、始動入賞口11に入賞した遊技球を一旦遊技盤面上から回収する回収経路21と、回収経路21の出口に通じるように設けられ、回収された遊技球を擬似遊技球として放出する擬似球放出装置22と、この擬似球放出装置22の下方に設けられて、擬似球放出装置22から放出された擬似遊技球が入賞可能な擬似入賞口23と、擬似球放出装置22から放出された擬似遊技球が前記擬似入賞口へ向かって転動する通路に設けられたシーソー状の揺動装置24と、揺動装置24の内部構成を覆い隠す板状のカバー25とを備える。尚、擬似球放出装置22は遊技盤の裏側に設けられている。
擬似球放出装置22は、回収経路21から遊技球を受け入れる縦樋部分に設けられた切替弁22aと、回収経路21から導入された遊技球を擬似遊技球として貯留する貯留経路22bと、後述する演出制御基板36(図5)からの制御信号に基づいて、貯留経路22bに蓄えられている擬似遊技球を所定個数だけ排出するスプロケット22cと、このスプロケット22cを介して排出された擬似遊技球を擬似遊技領域3bに放出する擬似球放出口22dとを備える。
切替弁22aは、駆動源としてのモータ(図示せず)によって弁体を回動し、縦樋の中間部を塞ぐことにより、回収経路21から導入された遊技球を貯留経路22bに導入する。
貯留経路22bは、回収経路21側からスプロケット22に向かって緩やかに傾斜した管路であって、スプロケット22側から所定個数の擬似遊技球が蓄えられる。また、貯留経路22bの回収経路21側には、光センサからなる貯留個数検出スイッチSW7(図5参照)が設けられており、そのオン・オフすなわち光センサからの照射光が遮られているか否かによって、擬似遊技球が所定個数蓄えられているか否かが検知される。そして、貯留経路22bに所定個数の擬似遊技球が蓄えられると、切替弁22aを貯留経路22b側に戻して、遊技球の貯留経路22bへの導入を終了する。
スプロケット22cは、円盤上に等間隔で配置された保持羽根と、その円盤及び保持羽根を所定角度だけ回転させるステッピングモータ(図示省略)とを備え、ステッピングモータにより所定角度回転する毎に、貯留経路22bに蓄えられた擬似遊技球を1個ずつ受け取ると同時に、既に受け取っている擬似遊技球を擬似球放出口22dに向けて排出する。この擬似遊技球は、遊技盤の裏側から擬似球放出口22dを通って、遊技者の視認可能な位置に放出され、擬似遊技領域3b内で揺動装置24により擬似入賞口23への導入態様を変化させられて、擬似入賞口23に入賞することとなる。
揺動装置24は、図4に示すように、擬似遊技球の擬似入賞口23への導入路を形成する可動板24aと、可動板24aの一端に連結されたソレノイド24bとを備える。
可動板24aは、擬似入賞口23側の他端部がネジ具24cによって軸止めされて固定端となり、一端側が回動可能な自由端となっている。ソレノイド24bは、内部に設けられた励磁コイルと磁性体(図示省略)とを備え、励磁コイルに一定周期で電流を流すことで可動部24dを往復運動させることができる。これにより、可動部24dに連結された可動板24aの一端側を上下動させるようになっている。このとき、可動部24dのストロークに応じて、可動板24aは他端を中心に所定角度αの範囲で回動して、その傾斜各を変化させることができる。
次に、図5を参照して、パチンコ遊技機1の基板(回路構成)について説明する。図5に示すように、パチンコ遊技機1は、少なくとも主基板31と、該主基板31から送信される後述の表示コマンドに応じて、演出処理を行う周辺基板32とを備えている。本実施形態の主基板31は、主制御基板33、払出制御基板34及び発射モータ制御基板35を含み、周辺基板32は、演出制御基板36、音声制御基板38及びランプ制御基板39を含んでいる。
主制御基板33には、可変入賞口12に対する遊技球の入賞を検出する入賞口スイッチSW1、始動入賞口11に対する遊技球の入賞を検出する始動口スイッチSW2、ゲート14に対する遊技球の通過を検出するゲートスイッチSW3、大入賞口14に対する遊技球の入賞を検出する大入賞口スイッチSW4、大入賞口14などの開閉動作を行うソレノイドSOL、始動入賞口11の入賞によって抽出された数値を記憶保持する作動保留記憶装置M等が接続されている。
主制御基板33は、弾球遊技機の作動を制御する機能を備えたCPUを含む回路装置であり、上記各スイッチSW1〜SW4の検出信号に応じて、特別図柄抽選処理および普通図柄抽選処理と、これらの抽選に基づく演出図柄表示、普通図柄表示、作動保留記憶表示等の指示を行う表示コマンドの送信処理などを行う。
この主制御基板33から演出制御基板36へは複数種類の表示コマンドが送信されるようになっており、表示コマンドには、「特別図柄抽選」の結果に対応する演出図柄の組み合わせを指定する停止図柄コマンドや、後述する真正保留球数コマンドや演出コマンドが含まれる。演出制御基板36は、これらの表示コマンドに応じて、液晶表示装置4の画面からなる演出図柄表示部4aに演出動作を行わせる演出信号を生成する。また、主制御基板33には、普通図柄表示部18及び真正保留球数表示部19が接続されており、主制御基板33からの表示信号に応じて、それぞれの発光素子(LED)を点灯動作させる。
払出制御基板34には、玉切れスイッチ40、払出センサ41、払出モータ42などが接続されており、主制御基板33からの払出信号に応じて、遊技球の払い出しを行うほか、台間玉貸し機5からの貸出信号に応じて、遊技球の払い出し(貸し出し)を行う。また、発射モータ制御基板35には、発射スイッチ(ハンドル角センサ)43、タッチセンサ44、発射モータ45などが接続されており、発射スイッチ43及びタッチセンサ44がONのとき、発射モータ45を駆動させる。
演出制御基板36には、前記液晶表示装置4が接続されており、主制御基板33からの表示コマンドに応じて、液晶表示装置4に表示コマンドに対応する画像を表示させる。また、演出制御基板36には、スピーカ10が接続された音声制御基板38が接続されており、演出制御基板36は、主制御基板33から受信した表示コマンドに基づいて音声制御基板38を介して所定の音声をスピーカ10から出音させる。さらに、演出制御基板36には、電飾用発光素子Lが接続されたランプ制御基板39が接続されており、演出制御基板36は、主制御基板33から受信した表示コマンドに基づいてランプ制御基板39を介して所定の点灯動作を電飾用発光素子Lにて行わせる。
また、演出制御基板36には、前述の擬似入賞口23に対する擬似遊技球の入賞を検出する擬似入賞口スイッチSW6、貯留経路22bに蓄えられた擬似遊技球を検知する貯留個数検出スイッチSW7が接続されている。
また、演出制御基板36には、前述の擬似球放出装置22及び揺動装置24のソレノイド24bが電気的に接続され、演出制御基板36からの制御信号によりスプロケット22cを駆動して、貯留経路22bに蓄えられている擬似遊技球を所定個数排出させ、また、ソレノイド24bに一定周期で電流を流して可動板24の一端側を上下動させる。
尚、主制御基板33が、本発明の抽選手段、告知態様決定手段及び抽選待ち個数特定手段としての機能を兼ね備え、演出制御基板36が、本発明の擬似遊技球数決定手段、擬似遊技球個数特定手段、個数算出手段、演出特定手段及び導入態様決定手段としての機能を兼ね備えている。また、作動保留記憶装置Mは、本発明の数値記憶手段としての機能を有し、主制御基板33とは独立の構成になっているが、これを主制御基板33の内部メモリ等によって実現するようにしてもよい。さらに、上述した各制御基板33〜39は、CPU,ROM、RAM等のハードウェアにより構成されているが、これらの各制御基板は共通のハードウェアによって構成されていてもよく、これらの各制御基板の一部又は全部が、異なるハードウェアによって構成されていてもよい。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機1の動作について説明する。
まず、図6に示すフローチャートを参照して、動作の全体を説明する。遊技者が遊技球を発射して弾球遊技をしている状態で、始動入賞口11に対する遊技球の入賞(始動入賞)が発生すると、主制御基板33は、始動口スイッチSW2からの検出信号に応じて特別図柄抽選に係る大当り判定用数値取得処理を行う(STEP10)。
そして、大当り判定数値が取得されると、現在のパチンコ遊技機1の状態が「特別図柄変動遊技中」であるか(STEP20)、そして「大当り遊技中」であるか(STEP30)を判定し、これらの遊技状態でない場合(STEP20及びSTEP30の各判定結果がNOの場合)には、取得されている大当り判定用数値に基づく特別図柄抽選を行い、その抽選結果に基づく表示コマンドを決定する変動開始時処理を行う(STEP40)。なお、上記「特別図柄変動遊技中」とは、以前に行われた「特別図柄抽選」に基づいて決定された表示コマンドに関する処理が未完了であることを意味する。
主制御基板33が行う上記変動開始時処理では、「演出図柄変動表示」をどのように行うかを指定する演出コマンドが決定される(STEP40)。この演出コマンドは、演出制御基板36に送信され、演出制御基板36は、その演出コマンドに対応した「演出図柄変動表示」、つまり演出態様を決定する演出表示制御(図9及び図10)を行うようになっている。そして、その演出態様に対応した「一節の演出」が液晶表示装置4の演出図柄表示部4aに表示されるとともに、音声制御基板38及びランプ制御基板28を介して、該演出態様に対応した演出音声のスピーカ10からの出音及び電飾用発光素子Lの点灯動作が行われる。
一方、上記STEP20又はSTEP30の判定で、特別図柄変動遊技中であるか又は大当り遊技中である場合には、STEP40の変動開始時処理を行うことなく一連の処理を終了する。
これらSTEP10〜40の一連の処理は、主制御基板33の内部クロック(図示省略)によって一定の周期で繰り返し行われる。そのため、ある瞬間には、STEP20又はSTEP30で、特別図柄変動遊技中であるか又は大当り遊技中であったとしても、これらの遊技状態が終了した時点で、STEP40の変動開始時処理が行われる。
以上が、本実施形態のパチンコ遊技機1の全体的な動作である。
次に、図7に示すフローチャートに従って、STEP10の「大当り判定用数値取得処理」の内容について説明する。
まず、主制御基板33は、所定のタイミングで、遊技球が始動入賞口11に入賞(始動入賞)して、始動口スイッチSW2からの検出信号(ON)を検知すると(STEP11でYES)、作動保留記憶装置Mに記憶されている真正保留球数(N)が上限個数以上となっているか否かを判定する(STEP12)。ここで上限個数は、例えば4個であり、上限個数を超える始動入賞の超過数は無効となる(STEP12でYESの場合)。
そのため、真正保留球数が上限個数以下(STEP12でNO)の場合には、真正保留球数Nをインクリメント(N→N+1)するとともに(STEP13)、大当り判定用数値取得処理を行う(STEP14)。大当り判定用数値取得処理では、所定の数値群(例えば、0〜255)から任意の数値を抽出して、大当り判定用数値とする。そして、この大当り判定用数値は、作動保留記憶装置Mの所定の領域に格納される(STEP15)。
続いて、主制御基板33は、この時点での真正保留球数Nを示す真正保留球数コマンドを演出制御基板36に送信し(STEP16)、大当り判定用数値取得処理を終了する。
次に、図8に示すフローチャートに従って、STEP40の「変動開始時処理」の内容について説明する。
まず、主制御基板33は、真正保留球の有無を判定する(STEP41)。すなわち、作動保留記憶装置Mの所定の領域に大当り判定用数値が格納されており、特別図柄抽選の抽選待ちとなっている真正保留球が存在するか否かを判定する。
そして、真正保留球が存在する場合には(STEP41でYES)、主制御基板33は、真正保留球数Nをデクリメント(N→N−1)した上で(STEP42)、作動保留記憶装置Mに格納されている大当り判定用数値の1つを用いて、大当り判定(特別図柄抽選)処理を行う(STEP43)。
一方、真正保留球が存在しない場合には(STEP41でNO)、変動開始時処理の処理を終了する。
STEP43の大当り判定では、大当り判定用数値が予め定めた値である場合に「大当り」となり、それ以外の値である場合には「外れ」となる。例えば、予め定められた値が255である場合、ここでの大当り判定用数値が、255の場合には「大当り」となり、255以外の数値の場合には「外れ」となる。
STEP43の大当り判定処理に続いて、変動パターン選定カウンタCとして、0〜9の数値の中から任意に1つの数値が抽出される(STEP44)。変動パターン選定カウンタCは、詳細は後述するが、特別図柄抽選の結果を遊技者に告知する告知態様、つまり、前述の演出コマンドを決定する指標となる(STEP46,47参照)。
そして、STEP43の判定の結果が大当りか否かを判定し(STEP45)、大当りの場合には、大当りを遊技者に告知する大当り告知態様が決定され(STEP46)、外れの場合には、外れを遊技者に告知する外れ告知態様が決定される(STEP47)。
大当り又は外れの各告知態様は、特別図柄変動遊技の総変動時間Tの形で、次の表1に示すように決定される。
例えば、STEP43の判定の結果が大当りで、STEP44で取得した変動パターン選定カウンタCが3の場合には、液晶表示装置2にて「リーチ2」という「演出図柄変動表示」が実行されるような告知態様(演出コマンド)が選定される。この演出コマンドは、「リーチ2」に対応する総変動時間T=21を指定するものとなっている。また、STEP43の判定の結果が大当りで、STEP44で取得した変動パターン選定カウンタCが9の場合には、液晶表示装置2にて「一節の演出を4回分行う」という「演出図柄変動表示」が実行されるような告知態様(演出コマンド)が選定される。この演出コマンドは、「一節の演出を4回分行う」という「演出図柄変動表示」に対応する総変動時間T=100を指定するものとなっている。
一方、STEP43の判定の結果が外れで、STEP44で取得した変動パターン選定カウンタCが3の場合には、「リーチにならない(非リーチ)」という「演出図柄変動表示」が実行されるような告知態様(演出コマンド)が選定される。この演出コマンドは、「「リーチにならない」という「演出図柄変動表示」に対応する総変動時間T=10を指定するものとなっている。また、外れで、STEP44で取得した変動パターン選定カウンタCが8の場合には、「一節の演出を2回分行う」という「演出図柄変動表示」が実行されるような告知態様(演出コマンド)が選定される。この演出コマンドは、「一節の演出を2回分行う」という「演出図柄変動表示」に対応する総変動時間T=60を指定するものとなっている。
STEP46又は47で大当り又は外れ告知態様が決定されると、その告知態様に応じた演出コマンドと、この時点での真正保留球数Nを示す真正保留球数コマンドが、主制御基板33から演出制御基板36に送信される(STEP48)。ここで、送信される演出コマンドは、STEP43の判定の結果を遊技者に告知するための告知態様、つまり、総変動時間及び抽選結果がいずれであるかを指示するものとなっている。
次に、図9及び図10に示すフローチャートに従って、演出コマンドを受信した際に演出制御基板36にて行う「演出表示制御」の内容について説明する。
まず、図9において、演出制御基板36は、主制御基板33から送信された演出コマンドを受信すると(STEP501)、この演出コマンドに基づいて演出態様を決定する(STEP502)。ここでは、図8のSTEP43の判定の結果を遊技者に告知するための告知態様、つまり、総変動時間Tを示す演出コマンドから、「演出図柄変動表示」をどのようなものにするかを決定する。
例えば、演出制御基板36は、大当りで総変動時間T=100の演出コマンドを受信した場合には、[表1]に従って「一節の演出を4回分行う」という「演出図柄変動表示」を実行することを決定する。ここで、前述の「演出図柄変動表示」は、「特別図柄抽選」の結果が不当選を示す演出図柄の組み合わせを3回分表示し、最後に「特別図柄抽選」の結果が当選を示す演出図柄の組み合わせを1回分表示するという演出態様となっている。最後に行われる「一節の演出」にて遊技者に告知される演出図柄の組み合わせは、実行された「特別図柄抽選」の抽選結果を示すものとなっており、本発明の「一節の抽選結果演出」に相当する。それ以外の「一節の演出」にて遊技者に告知される演出図柄の組み合わせは、不当選を示すものとなっており、「一節の不当選演出」に相当する。
また、STEP502では、総変動時間Tから、「特別図柄抽選」の抽選結果に無関係な「一節の不当選演出」を何回分行うかを特定する擬似変動回数Lと、それぞれの「一節の不当選演出」の変動時間T1,T2,…,TL及び最後に実行される「一節の抽選結果演出」の変動時間T(L+1)が特定される。
STEP502で演出態様が決定されると、演出制御基板36は、「一節の演出」が何回分行われたかを管理する変動回数フラグiをリセットするとともに、擬似保留球数nをリセットする(STEP503)。ここでは、新たに演出コマンドを受信して、新たな「演出図柄変動表示」を適切に実行するため、擬似変動フラグi及び擬似保留球数nを0にリセットする。さらに、揺動装置24の作動を停止させ、又は作動停止を確認する(STEP503)。
次に、STEP502で特定された擬似変動回数Lに応じた擬似遊技球を擬似球放出装置22から放出するため、まず、貯留個数検出スイッチSW7からの信号により貯留経路22bに所定個数の擬似遊技球が蓄えられているか否かを判定する(STEP504―1)。
そして、所定個数の擬似遊技球が蓄えられている場合には(STEP504―1でYES)、揺動装置24を作動させるか否かに当たり、まず、STEP502で特定された擬似変動回数Lが0より大きいか否かを判定する(STEP504−2)。
擬似変動回数Lが0より大きい場合には(STEP504―2でYES)、受信した演出コマンドが大当りか否かを判定し(STEP504―3)、大当りの場合には、揺動装置24を作動させるか否かを、当選確率が80%の抽選処理を行い(STEP504−4)、受信した演出コマンドが外れの場合には、当選確率が20%の抽選処理を行う(STEP504−5)。
次に、揺動装置24を作動させるか否かの抽選処理が、当選であるか否かを判定し(STEP504−6)、当選である場合には、揺動装置24の作動処理を行う(STEP504−7)。一方、当選でない場合には、揺動装置24の作動処理を行わない(STEP504−8)。
揺動装置24の作動処理又は非作動処理が完了すると(STEP504−7,STEP504−8)、擬似変動回数Lに応じた擬似遊技球を擬似球放出装置22から放出する(STEP505)。具体的には、擬似球放出装置22のスプロケット22cを擬似変動回数Lに対応する回数だけ所定角度ずつ回転させて、擬似変動回数Lと同数の擬似遊技球を擬似球放出口22dから擬似遊技領域3bに放出する。
擬似遊技領域3bに放出された擬似遊技球は、可動板24aに沿って擬似入賞口23に向かって転動する。このとき、揺動装置24が作動している場合には、可動板24aの一端側が上下動して、他端を中心に所定角度αの範囲で回動してその傾斜各を変化させている。そのため、まず、可動板24aの一端側に放出された擬似遊技球は、可動板24aの上下動によって飛び跳ね、そして跳ね幅を小さくしながら擬似入賞口23側に向かい、やがて可動板24a上を転がる。そのとき、可動板24aはその傾斜各が変化しているため、擬似遊技球の転がり具合も変化に富んだものとなる。
揺動装置24の作動処理(STEP504−7)がなされて、放出された擬似遊技球の擬似入賞口23への導入態様が変化する場合には、高い確率(80%)で大当りとなることから、遊技者に対して、特別図柄抽選の結果を予測させることができ、大当りを期待させる高い演出的効果が発揮される。
以下、図10に示すフローチャートに従って、図9に続く処理を説明する。擬似遊技領域3bに放出された擬似遊技球が擬似入賞口23に入賞すると、擬似入賞口スイッチSW6がONされて、擬似遊技球の入賞が検知される(STEP506)。そして、演出制御基板36は、擬似保留球数を管理する擬似保留球数nをインクリメント(n→n+1)する(STEP507)。
次に、演出制御基板36は、最新の真正保留球数コマンドを受信したか否かを判定し(STEP508)、受信している場合には真正保留球数Nを最新の値に更新する(STEP509)。そして、STEP507でインクリメントされた擬似保留球数nと、STEP509で更新された真正保留球数Nの個数の総数(n+N)を、液晶表示装置4の保留球擬似表示部4bに星形で擬似的に表示する(STEP510)。
ここで、保留球擬似表示部4bに星形で表示される保留球数は、真正保留球数Nの個数に擬似球放出装置22から放出されて擬似入賞口23に入賞した擬似遊技球(擬似保留球)の個数nを加えたものである。そのため、遊技者は、あたかも擬似遊技球が放出されて擬似入賞口23に入賞した個数n分だけ、始動入賞口11に入賞した真正保留球数Nが増加したかのような印象を与えることができ、単に真正保留球数を表示する場合とは異なり、保留球の状態表示が興趣性に富み、遊技性を向上させることができる。
一方、STEP504−1で、貯留個数検出スイッチSW7からの検出値から貯留経路22bに所定個数の擬似遊技球が蓄えられていないと判定された場合には、擬似球放出装置22から擬似遊技球を放出することなくSTEP508にスキップして、STEP508以下の処理を行う。この場合には、擬似球放出装置22から擬似遊技球が放出されないので、擬似遊技球数nは0であり、保留球擬似表示部4bには真正保留球数Nの個数のみが星形で表示される(STEP510)。
また、STEP508で、最新の真正保留球数コマンドを受信していない場合には、真正保留級数Nを更新することなく、STEP510以下の処理を行う。この場合、保留球擬似表示部4bには、従前の真正保留球数Nに、STEP507でインクリメントされた擬似保留球数nを加算した個数が星形で表示される(STEP510)。
次に、演出制御基板36は、変動回数フラグiから、変動回数フラグiで特定される第i番目の「一節の演出」が実行されているか判定する(STEP511)。変動回数フラグiで特定される第i番目の「一節の演出」が実行されている間は、この「一節の演出」の変動時間Tiの一部が残存している。そのため、具体的には、変動回数フラグiで特定される第i番目の「一節の演出」の変動時間Tiが0でないか(Ti≠0?)を判定する。
例えば、この演出表示制御を最初に行う場合には、i=0となっており、T0=0となるため、STEP511の判定結果はNOとなる。一方、変動回数フラグiで特定される、第i番目の「一節の演出」が実行されている途中では、その「一節の演出」の変動時間Tiは、Ti≠0となるため、STEP511の判定結果はYESとなる。
演出制御基板36は、変動回数フラグiで特定される「一節の演出」が実行されていない場合には(STEP511でNO)、i=0であるか否かの判定をする(STEP512)。この判定は、演出表示制御を最初に行うものであるか否かを判定する。演出表示制御を最初に行うものである場合は、STEP503にてi=0とリセットされているため、STEP512はYESと判定される。
次に、演出表示制御を最初に行う場合には(STEP512でYES)、変動回数フラグiをインクリメント(0→0+1)し(STEP513)、第1番目の「一節の不当選演出」の変動時間T1がセットされて、第1番目の「一節の不当選演出」が実行される(STEP514)。そして、STEP506へ戻り、第1番目の「一節の演出」が完了するまでSTEP511にてYESと判定される。
一方、STEP512でi=0でないと判定された場合には(STEP512でNO)、演出表示制御を最初に行うものではないため、既に実行していた「一節の演出」が終了したことになる。そこで、STEP512でNOの場合には、次に実行される「一節の演出」(変動回数フラグがi+1で特定される第i+1番目の「一節の演出」)が、擬似変動回数Lに1を加えた変動回数よりも大きいか否かを判定する(STEP516)。ここで、擬似変動回数Lに1を加えた回数は総変動回数であり、ここでは、次に実行される「一節の演出」が存在するか否かを判定している。なお、擬似変動回数Lに1を加えているのは、擬似変動回数がL回繰り返された最後には、実行された「特別図柄抽選」の抽選結果を示す「一節の抽選結果演出」が実行されるためである。
そして、次に実行される「一節の演出」が存在しない場合には(STEP516でYES)、次に実行される「一節の演出」が存在しないため、演出表示制御を終了する。
一方、次に実行される「一節の演出」が存在するとの判定結果の場合には(STEP516でNO)、擬似保留球数nが0より大きいか否かを判定した上で(STEP517)、擬似保留球数nが0より大きい場合には(STEP517でYES)、擬似保留球数nをデクリメント(n→n−1)する(STEP518)。そして、変動回数フラグiをインクリメント(i→i+1)し(STEP513)、第i+1番目の「一節の演出」の変動時間Ti+1がセットされて、第i+1番目の「一節の演出」が実行される(STEP514)。
上記のようにSTEP518で、擬似保留球数nをデクリメント(n→n−1)することにより、次にSTEP506以下の処理を実行した際に、STEP510でデクリメントされた擬似保留球数nで保留球数擬似表示がなされ、遊技者に擬似保留球数の1つを用いて、次の「一節の演出」が開始されたことを知らしめることができる。
一方、擬似保留球数nが0の場合には(STEP517でNO)、STEP518で擬似保留球数nをデクリメントすることなく、STEP513以下の処理を行う。擬似保留球数nが0となる場合としては、例えば、擬似球排出処理(STEP505)を行ったにも拘らず、球詰まり等の不具合により、擬似始動入賞口23へ擬似遊技球が入賞しない(擬似保留球数nが増加しない)場合が相当する。この場合、擬似保留球数nに拘らず、STEP513以下の処理を行うことで、かかる不具合に対しても「保留球数擬似表示」を適切に実行することができる。
そして、演出制御基板36は、上述のSTEP506からSTEP514までの一連の処理を、一定の周期Δtで行う。そのため、STEP511で、変動回数フラグiで特定される変動パターンが実行されている場合には(STEP511でYES)、その判定の都度、一定の周期Δtを、その「一節の演出」の変動時間Tiから減算する(STEP515)。
以上が、STEP50の「演出表示制御」の詳細である。
かかる演出表示制御によれば、擬似変動回数に対応した擬似遊技球を擬似球放出装置22から放出させて擬似入賞口23に入賞させ、始動入賞口11に入賞した真正保留球の個数を見かけ上擬似的に増加させることができる。
このとき、擬似遊技球放出装置22から放出された擬似遊技球は、所定の場合に、揺動装置24が作動して擬似入賞口23への導入態様が変化する。これにより、遊技者に対して、その後の遊技状態を予測させること(大当りを期待させること)や、予測させずに意外性を与えることができると共に、擬似遊技球の擬似入賞口23へ入賞タイミングを変化させて、保留球数の表示を変化に富んだものにすることができる。
そして、擬似入賞口23に入賞した擬似遊技球の球数に応じた「一節の不当選演出」を液晶表示装置4の演出図柄表示部4aに表示するとともに、(一節の演出)を実行する度に、増加された保留球数を減算して表示する。
これにより、遊技者に対して、擬似遊技球が擬似入賞口23へ入賞することにより、あたかも保留球数が増加し、大当り抽選の回数が増加したかのような印象を与えることができ、興趣性に富んだ保留球の状態表示を通して、遊技性を向上させることができる。
次に、上記実施形態の演出態様の変形例について説明する。
上記実施形態では、揺動装置24を作動させるか否かの抽選処理が当選である場合に(STEP504−6でYES)、揺動装置24の作動処理を行って(STEP504−7)、擬似変動回数Lに応じた擬似遊技球を一度に擬似球放出装置22から放出しているが(STEP505)、これに限らず、抽選処理が当選である場合に(STEP504−6でYES)、最後の1個の擬似遊技球を「一節の抽選結果演出」を実行する前に放出させて、最後の擬似遊技球の導入態様を変化させるようにしてもよい。
具体的には、図11及び図12に示すように、抽選処理が当選である場合に(STEP504−6でYES)、擬似球排出個数として、擬似変動回数Lから1減算したL−1をセットして(STEP504−7)、プレミアムフラグをセットする(STEP504−8)。ここでセットするプレミアムフラグは、「一節の抽選結果演出」を実行する前に1個の擬似遊技球を擬似球放出装置22から放出させるか否かの指標であって、プレミアムフラグは、STEP503で事前にリセットされている。また、STEP503では、揺動装置24の作動停止または作動停止の確認がなされている。
一方、当選でない場合には、擬似球排出個数として、擬似変動回数Lをセットする(STEP504−9)。そして、擬似球排出個数がセットされると(STEP504−7,STEP504−9)、セットされた擬似球排出個数だけ擬似遊技球を擬似球放出装置22から放出する(STEP505)。
次いで、図11に続く図12では、STEP515−1で「一節の演出」が実行されている場合に(STEP511でYES)、一定の周期Δtを、その「一節の演出」の変動時間Tiから減算すると共に、以下の処理を行う。
プレミアムフラグがセットされているか否かを判定し(STEP515−2)、プレミアムフラグがセットされている場合には、変動回数フラグiがL(i=L)で、第L番目の「一節の演出」が実行中か否か判定する(STEP515−3)。
第L番目の「一節の演出」が実行中の場合には(STEP515−3でYES)、擬似球排出個数に1をセットして(STEP515−4)、揺動装置24を作動させる作動処理を行うと共に(STEP515−5)、後期擬似球排出処理を行う(STEP515−6)。そして、プレミアムフラグをリセットして(STEP515−7)、STEP506にリターンする。
このようにプレミアムフラグに基づいて、「一節の抽選結果演出」を実行する前に1個の擬似遊技球の放出する後期排出処理(STEP515−6)が実行された場合には、高い確率(80%)で「一節の抽選結果演出」が大当りとなることから、遊技者に対して、「一節の抽選結果演出」の内容を予測させることができ、大当りを期待させる高い演出的効果が発揮される。さらに、最後の1個の擬似遊技球の放出がなされる時には、この遊技球が揺動装置24の可動板24aの上下動によって飛び跳ねて、擬似入賞口23に入賞するため、その変化に富んだ導入態様から、遊技者に対して、その後の遊技状態を期待させ、遊技に誘い込むような魅力的な演出を行うことができる。
尚、上記実施形態では、擬似遊技球として、遊技領域3aでの遊技を終了した遊技球を用いたが、これに限定されるものではなく、遊技球とは形状の異なる擬似遊技球をパチンコ遊技機1に供給し、擬似球放出装置22から放出するようにしてもよい。この場合、遊技領域3aと擬似遊技領域3bとは、遊技球及び前記擬似遊技球の出入りが行われないように隔離された構造となる。また、現実に擬似遊技球を擬似球放出装置22から放出する代わりに、擬似遊技球が所定個数放出される画像を液晶表示装置4に表示することにより、擬似遊技球の放出を仮想的に実現するようにしてもよい。この場合、液晶表示装置4の画面上で擬似入賞口へ向かって転動する擬似遊技球の表示位置は、例えば、次のように時間等で制御される。すなわち、時間経過を検知するタイマを設け、該タイマが検知した時点で擬似入賞口へ擬似遊技球が入賞したものとすることができる。尚、この場合のタイマは、本発明の擬似入賞球検知手段に相当する。
また、上記実施形態の演出態様では、「一節の抽選結果演出」は最後に行われるが、それ以外の「一節の演出」にて「一節の抽選結果演出」と同一の演出を一回または複数回に亘って実行するようにしてもよく、「一節の抽選結果演出」と「一節の不当選演出」とを毎回ランダムな順序で実行するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、STEP43の大当り判定処理の判定結果に応じた所定の確率で、揺動装置24を作動させるか否かを決定しているが(STEP504−3〜STEP504−8)、これに限定されるものではなく、予め定めた告知態様が決定された場合や演出態様が特定された場合に、揺動装置24を作動させるようにしてもよい。また、揺動装置24を作動させるタイミングも、大当り判定処理の判定結果、告知態様や演出態様に応じた所定のタイミングで行うようにしてもよい。
さらに、上記実施形態では、擬似球導入態様変化装置としての揺動装置24により、擬似球放出装置22から放出された擬似球の擬似入賞口23への導入態様を変化させているが、これに限定されるものではない。例えば、図13(a)に示すように、導入態様変化装置は、複数の貫通孔26aを有する導入板26bと、導入板26bの下部に設けられて、貫通孔26aの位置に合う突起部26cを有する突起板26dと、突起板26dに連結された複数のソレノイド26eとを備えるものとする。そして、図13(b)に示すように、ソレノイド26eを作動させることにより突起板26dを上下動させて、その突起部cを貫通孔26aから突出・没入させるようにしてもよい。この場合にも、擬似遊技球は、障害物としての突起部26cに衝突して進路が任意に変化するため、擬似遊技球の擬似入賞口23への導入態様を変化に富んだものとすることができる。
1…パチンコ遊技機、2…前枠、3…遊技盤、4…液晶表示装置(演出表示装置)、4a…演出図柄表示部、4b…保留球擬似表示部(表示装置)、5…台間玉貸し機、6…上皿、7…下皿、8…発射ハンドル、11…始動入賞口、12…可変入賞口、13…普通電動役物、14…普通図柄作動用ゲート、15…大入賞口、16…アウト口、17…球レール、18…普通図柄表示部、19…特別図柄表示部、21…回収経路、22…擬似球放出装置、22a…切替弁、22b…貯留経路、22c…スプロケット、22d…擬似球放出口、23…擬似入賞口、24…揺動装置(擬似球導入態様変化装置)、33…主制御基板(抽選手段、告知態様決定手段、抽選待ち個数特定手段)、36…演出制御基板(擬似遊技球数決定手段、擬似遊技球個数特定手段、個数算出手段、演出特定手段、導入態様決定手段)、M…作動保留記憶装置(数値記憶手段)。