JP2008220332A - ペット用胴輪 - Google Patents

Abstract

【課題】従来のペット用胴輪は首輪のみに比べれば、リードからペットに掛かる力が分散され、ペットへの負担を軽減することができるが、帯状部材が幅の狭いベルトで構成しているため、大きな力が加わると、帯状部材がペットの体に食い込み、ペットに苦痛を与えるという問題点がある。また、首輪部分、胴輪部分および胸腹当部分の三者を一連に幅広に形成したものが提案されているが、ペットへの取付け、取外しに手間がかかるという問題点がある。
【解決手段】そこで本発明では、胴輪部６を構成する胴輪部帯状部材３の両端部に連結部材４とリード取付け部材５を設けると共に、前記胴輪部帯状部材の両端部間に胸当て用布状部材７を取り付け、胸当て用布状部材の中間部下側と胴輪部帯状部材間に、連結用帯状部材８を、前記胴輪部帯状部材に対して移動可能に設けたペット用胴輪を提案する。
【選択図】 図１

Description

本発明は、犬等のペット（愛玩動物）を散歩させる際などに使用する胴輪に関するものである。

ペット用胴輪の従来例としては、例えば特許文献１や特許文献２に示されるものがある。いずれの例でも、ペット用胴輪は、ペットの首部と胴部に対応させて、一対の帯状部材（例えばベルト）を設け、それぞれの両端を互いに連結部材により連結するとともに、この連結部材にリード（引紐）を繋ぐための連結帯状部材と連結環を設けている。また、使用時において、一対の帯状部材が一定の間隔以上に広がらないように、それぞれの中間部間を連結する幅規制帯状部材を設けている。

このような胴輪は一対の帯状部材によりペットの首部と胴部を支持するので、首輪に比べ、ペットに掛かる力が分散され、ペットへの負担を軽減することができるが、各帯状部材を幅の狭いベルトで構成しているため、大きな力が加わると、帯状部材、特に首部の帯状部材がペットの体に食い込み、ペットに苦痛を与えるという問題点がある。

そこで特許文献３では、このような問題点の解決を意図した提案がなされている。この従来例を図６および図７により説明すると、胴輪Ｘは首輪部分１０１、胴輪部分１０２および胸腹当部分１０３の三者を一連に幅広に形成している。そして、一方側の首輪部分の先端１０１ａと胴輪部分の先端１０２ａをベルト部１０４ａで連結し、同様に他方側の首輪部分の先端１０１ｂと胴輪部分の先端１０２ｂをベルト部１０４ｂで連結する。さらに、ベルト部１０４ａと１０４ｂにはそれぞれリング１０５ａと１０５ｂを嵌めるとともに、両リング１０５ａと１０５ｂに、締め具１０６を設けたループ状のリード取付けベルト１０７を挿通している。なお、リード１０８はリング１０９を介するなどして、リード取付けベルト１０７に接続する。

このような胴輪Ｘは、締め具１０６を緩めて、リード取付けベルト１０７を、一対のリング１０５ａと１０５ｂを近づける方向に引っ張ることにより、ペット１１０の身体にピッタリと装着させることができる。

しかしながら、胴輪Ｘをペット１１０に取り付けたり、あるいは取り外したりするには、リード取付けベルト１０７の締め具１０６を操作して、一対のリング１０５ａと１０５ｂが離れる方向に緩める必要があるが、その調節範囲を充分大きくしないと、胴輪Ｘのペット１１０への取付け、取外しが困難であり、操作に手間がかかるという問題点がある。また、調節範囲を充分大きくしたとしても、一対のリング１０５ａと１０５ｂがリード取付けベルト１０７に拘束されたままなので、胴輪Ｘのペット１１０への取付け、取外しがスムースに行えないという問題点がある。
特許第２５０６２８５号公報 特開２００１−６９８６９号公報 特開２００２−３３０６５９号公報

このように、特許文献１、２等で提案されている従来の胴輪は首輪に比べ、ペットへの負担をある程度軽減することができるが、帯状部材を幅の狭いベルトで構成しているものでは、リードを強く引っ張るなどして、大きな力を加えれば、やはり帯状部材がペットの体に食い込んで、ペットに大きな苦痛を与えるのを避けられない。また、特許文献３で提案されているもののように、首輪部分、胴輪部分および胸腹当部分の三者を一連に幅広に形成したものでは、ペットの体への食い込みは、さらに軽減されるが、ペットへの取付け、取外しに手間がかかるという問題点がある。
本発明はこのような課題を解決することを目的とするものである。

以上の課題を解決するために，本発明では、胴輪部を構成する胴輪部帯状部材の両端部に連結部材とリード取付け部材を設けると共に、前記胴輪部帯状部材の両端部間に胸当て用布状部材を取り付け、胸当て用布状部材の中間部下側と胴輪部帯状部材間に、連結用帯状部材を、前記胴輪部帯状部材に対して移動可能に設けたペット用胴輪を提案する。

そして、本発明は上記構成において、帯状部材の両端部に設ける連結部材は着脱自在なバックルで構成したペット用胴輪を提案する。

さらに、本発明は上記構成において、胴輪部帯状部材は長さ調節可能に構成したペット用胴輪を提案する。

また、本発明は上記構成において、連結用帯状部材は長さ調節可能に構成したペット用胴輪を提案する。

そして、本発明は上記構成において、胸当て用布状部材は、中間部が下方に突出したＹ形状の広幅部材として形成したペット用胴輪を提案する。

本発明のペット用胴輪は、胴輪部帯状部材を着脱自在なバックル等の連結部材で連結して構成しているので、ペットへの取付け、取外しは、連結部材の連結を解除して行えるため、きわめて簡単である。

また、胴輪部帯状部材の両端部間に取り付けた胸当て用布状部材は、中間部が下方に突出したＹ形状の広幅部材として形成しているので、リードからペットに加わる力は、ペットの胸全体に分散され、細いベルトなどに比べ、ペットへの負担を格段に緩和する効果がある。

胸当て用布状部材の中間部下側と胴輪部帯状部材間に取り付けた連結用帯状部材は、胸当て用布状部材と胴輪部帯状部材間の間隔が大きくなりすぎないように維持し、更に胸当て用布状部材の中間部下側の下方に突出させた部分が、使用時において垂れ下がったりすることなく、リードからペットに加わる力を、胸当て用布状部材と胴輪部帯状部材との双方で適切に支持できる。

この連結用帯状部材は、いわゆるコキ等の長さ調節具により長さ調節を可能に構成しているため、ペットの体格に合った長さに調節することができる。

胴輪部帯状部材は、使用時において、ペットの胴に巻いて、バックル等の連結部材を連結状態とするが、ペットの胴回りに比べて小さ過ぎるとペットに窮屈感を与えるし、また大き過ぎると、胴輪部帯状部材とペットの胴回りとの間に隙間ができてしまい、リードからペットに加わる力が急激となり、ペットに苦痛を与えてしまうので、胴輪部帯状部材の長さはペットの胴回りに合うように調節する必要がある。本発明においては、胴輪部帯状部材の長さを、いわゆるコキ等の長さ調節具により調節可能に構成しているので、これをペットの胴回りに合うように、調節することができる。

さらに、本発明においては、連結用帯状部材を胴輪部帯状部材に対して移動可能に設けてあるので、胴輪部帯状部材の長さをペットの胴回りに合うように、長くしたりあるいは短くするなど調節しても、連結用帯状部材や胸当て用布状部材に対して、ねじったり、曲げたりする等の悪影響を及ぼすことはない。

次に、本発明を実施するための最良の形態を図１〜図１０を参照して説明する。尚、図１、図２は連結部材を連結していない状態の夫々正面図、平面図であり、図３、図４、図５は連結部材を連結した状態の夫々正面図、左側面図、底面図である。また図６は図５のＡ−Ａ線断面図、図７は図５のＢ−Ｂ線断面図である。また図８、図９、図１０は使用状態の説明図である。

図に示すように、本発明のペット用胴輪１は、胴輪部帯状部材３の両端部３ａ、３ｂに連結部材４ａ、４ｂとリード取付け部材５ａ、５ｂを設けている。そして、図２に示すように、胴輪部帯状部材３を連結部材４ａ、４ｂで連結して胴輪部６を構成するものとしている。さらに胴輪部帯状部材３の両端部３ａ、３ｂ間に、胸当て用布状部材７を取り付け、胸当て用布状部材７の中間部下側と胴輪部帯状部材３との間に、連結用帯状部材８を胴輪部帯状部材３に対して移動可能に設けている。

連結部材４ａ、４ｂは、本実施例においては、それぞれをバックルの雄部と雌部で構成して着脱自在とし、ペット用胴輪１をペット２に取り付ける際は、まずこの連結部材４ａと４ｂの連結を解除する。そして、ペット２の左前肢９ａと右前肢９ｂのそれぞれを、左輪状部１０ａと右輪状部１０ｂにペット用胴輪１の裏側１ｂから表側１ａに通して、胸当て用布状部材７をペット２の胸に、また胴輪部帯状部材３をペット２の前肢９の後ろ側の腹部に、それぞれ対応させて装着状態とし、そしてペット用胴輪１がペット２から外れないように、連結部材４ａと４ｂを連結する。

このような装着状態にすると、リード取付け部材５ａ、５ｂは互いに近接するので、先端にフック１１等の連結具を取り付けたリード１２を用意しておけば、フック１１をリード取付け部材５ａ、５ｂに一括して引掛けることにより、リード１２をペット用胴輪１に繋ぐことができるので、飼い主等（図示せず）はこのリード１２の他端を持つなどして、ペット２を安全、快適に散歩や外出に連れて行くことができる。

そして、ペット２の散歩が終わるなどして、ペット用胴輪１をペット２から取り外す際は、以上とは逆の操作を行えばよい。つまり、リード１２のフック１１をリード取付け部材５ａ、５ｂから外し、連結部材４ａと４ｂの連結を解除して、ペット２の前肢９を、輪状部１０から抜けば、ペット２からペット用胴輪１を取り外すことができるので、取付け時と同様、取外し時の操作もきわめて簡単である。

胴輪部帯状部材３や胸当て用布状部材７、そして連結用帯状部材８等は強い力が加わっても容易に切れたり破れたりせず、適度な強度を有し、しかもペット２の体に対して優しいものであれば天然繊維や合成繊維あるいは皮革など適当な材料で構成して良い。

胴輪部帯状部材３は、本実施例においては、左右側に対応する一対の長さ調節具（この場合はコキ）１３ａ、１３ｂを設けて、この長さ調節具１３ａ、１３ｂを操作して、胴輪部帯状部材３の長さを、ペット２の胴回りに合うように、調節可能に構成している。

胸当て用布状部材７の中間部下側と胴輪部帯状部材３間に取り付けた連結用帯状部材８には、長さ調節具（この場合はコキ）１４と保持部材（この場合はサルカン）１５を設けて、連結用帯状部材８の長さを調節できるようにしている。なお、連結用帯状部材８は図３に示すように、これを胴輪部帯状部材３に縫製等で固定しないで、ループで係合しているので、連結用帯状部材８は胴輪部帯状部材３に対して相対的に移動可能である。

リード取付け部材５ａ、５ｂは、本実施例においては、金属製のリングで構成したが、丈夫な環状プラスチック等でも良い。

以上のように、本発明のペット用胴輪は、リードからペットに加わる力によるペットへの負担を格段に緩和し、しかもペットへの取付け、取外しがきわめて容易なので、手軽にしかも安全、快適に犬等のペットを散歩や外出に連れて行くことができ、したがって飼い主にとってはとても大切なペットの健康増進に役立ち、その結果、高額なペット医療費の削減にも寄与するので、その産業上の利用可能性はきわめて大である。

本発明に係るペット用胴輪の一形態を連結部材を連結していない状態で示す正面図である。 本発明に係るペット用胴輪の一形態を連結部材を連結していない状態で示す平面図である。 本発明に係るペット用胴輪の一形態を連結部材を連結している状態で示す正面図である。 本発明に係るペット用胴輪の一形態を連結部材を連結している状態で示す左側面図である。 本発明に係るペット用胴輪の一形態を連結部材を連結している状態で示す底面図である。 図５のＡ−Ａ線断面図である。 図５のＢ−Ｂ線断面図である。 使用状態の説明図である。 使用状態の説明図である。 使用状態の説明図である。 従来例の説明図である。 従来例の説明図である。

符号の説明

１ ペット用胴輪
２ ペット（犬、猫等）
３ 胴輪部帯状部材
３ａ、３ｂ 胴輪部帯状部材の端部
４（４ａ、４ｂ） 連結部材
５（５ａ、５ｂ） リード取付け部材
６ 胴輪部
７ 胸当て用布状部材
８ 連結用帯状部材
９ ペットの前肢
９ａ ペットの左前肢
９ｂ ペットの右前肢
１０ 輪状部
１０ａ 左輪状部
１０ｂ 右輪状部
１１ フック
１２ リード
１３（１３ａ、１３ｂ） 長さ調節具（コキ）
１４ 長さ調節具（コキ）
１５ 保持部材（サルカン）
１６ リード取付け部
Ｘ 従来例のペット用胴輪
１０１ 首輪部分
１０１ａ、１０１ｂ 首輪部分の端部
１０２ 胴輪部分
１０２ａ、１０２ｂ 胴輪部分の端部
１０３ 胸腹当部分
１０４（１０４ａ、１０４ｂ） ベルト部
１０５（１０５ａ、１０５ｂ） リング
１０６ 締め具
１０７ リード取付けベルト
１０８ リード
１０９ リング
１１０ ペット

Claims (5)

1. 胴輪部を構成する胴輪部帯状部材の両端部に連結部材とリード取付け部材を設けると共に、前記胴輪部帯状部材の両端部間に胸当て用布状部材を取り付け、胸当て用布状部材の中間部下側と胴輪部帯状部材間に、連結用帯状部材を、前記胴輪部帯状部材に対して移動可能に設けたことを特徴とするペット用胴輪。
2. 胴輪部帯状部材の両端部に設ける連結部材は着脱自在なバックルで構成したことを特徴とする請求項１に記載のペット用胴輪。
3. 胴輪部帯状部材は長さ調節可能に構成したことを特徴とする請求項１に記載のペット用胴輪。
4. 連結用帯状部材は長さ調節可能に構成したことを特徴とする請求項１に記載のペット用胴輪。
5. 胸当て用布状部材は、中間部が下方に突出したＹ形状の広幅部材として形成したことを特徴とする請求項１に記載のペット用胴輪。

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