JP2008219614A - アンテナ装置および電子装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属部材M等の影響による、通信不能領域(ヌル点)の発生と、通信に必要な電磁界の減衰との両方を抑制または防止する。
【解決手段】層状に近接配置されているコイル(アンテナコイル22)と磁性体層11とを備える。磁性体層11は、当該磁性体層の厚さ方向においてアンテナコイル22からの距離が相対的に近い第1磁性体層11−1と、相対的に遠い第2磁性体層11−2とを含み、第1磁性体層11−1の比透磁率が、第2磁性体層11−2の比透磁率より小さい。
【選択図】図3

Description

本発明は、薄型のアンテナ導体として層状に形成されたコイルを含むアンテナ装置に関する。また、本発明は、当該アンテナ装置を内蔵する電子装置に関する。
識別、課金、決済、その他の情報の記憶媒体装置(電子装置の一種)として、非接触で情報の読み書きが可能な電子式カード(いわゆるICカード)が知られている。ICカードは、昨今、鉄道の自動改札機、建物や部屋の入退出におけるセキュリティシステム(いわゆる電子鍵)、電子マネーシステム等、広範な分野で導入され始めている。また、接触式と非接触式の両方の機能を持つICカードも実現されている。さらに、ICカードの機能が他の携帯型電子機器、例えば携帯電話機に組み込まれるなど、小型であることを武器にICカード機能の情報社会への浸透が進んでいる。
また、物流や販売の分野でも、従来のバーコード等のラベルや紙のタグに変えて、電子式の荷札または付札(いわゆるICタグ)が導入され始めている。
これらの非接触で情報のやり取りが可能な記憶媒体装置は、特定の無線周波数における近接電磁結合伝送により、情報の書き込み・読み出し装置(いわゆるリーダライタ)との間で情報の授受(通信)を行うものが存在する。この通信技術は、無線周波数(Radio Frequency)による情報識別に関することから、RFID(無線周波数識別:Radio Frequency Identification)と称される。
RFIDシステムは、ICカードやICタグ等の非接触式の記憶媒体装置と、この記憶媒体装置に対してデータの書き込み、読み出しを行うリーダライタとを基本構成として備える。
記憶媒体装置は薄型のカード形状を有し、カード外形に対応して層状に形成されたアンテナ(コイルアンテナまたはループアンテナという)を内蔵する。同様に、リーダライタもアンテナを内蔵する。そして、記憶媒体装置をリーダライタに近づけた状態のアクセス時にリーダライタ側のアンテナから電磁波が放射されると、放射された電磁波(誘導電磁界)による誘導結合によって記憶媒体装置のアンテナとリーダライタのアンテナとが電気的、磁気的に結合する。記憶媒体装置は、アンテナ導体と、当該アンテナ導体がなすコイルに対し並列に設けられているキャパシタとから、並列共振回路を形成している。上記電磁結合時に当該共振回路は、その定数により決められる一定の周波数で共振が発生し、一定周波数に同調する。データの伝送は、例えば、共振周波数と通信キャリア周波数を一致させて高い通信効率を確保した上で、共振回路の共振状態の有無等にビット情報を対応させて行う。
このとき記憶媒体装置は、共振回路が電磁波を受信したときの電磁エネルギーを、内蔵のICを動作させる直流電力に変換して用いる。具体的には、受信した電磁波の交流波形を平滑化して直流に変換することにより記憶媒体装置内のICを駆動する電力が発生する。また、キャリア周波数またはその逓倍のクロック信号を記憶媒体装置内で発生させる。よって、記憶媒体装置は電源、さらには、電源やクロック信号の外部供給のための金属端子を持つ必要がなく、このため小型で簡素かつ低価格であり、さらに電池残量切れの心配がなくユーザフレンドリで信頼性が高いデータ送受信が可能である。
RFIDシステムは、電波法等の規制があり、また、記憶媒体装置が電源供給源を持たないことやその形状的制約等により、リーダライタに記憶媒体装置を十分近づけることを使用の前提に設計がされている。よってリーダライタや記憶媒体装置として機能する電子装置において、構造上の理由で通信時の電磁波が減衰されることを極力防止しなければならない。
ところが、記憶媒体装置やリーダライタ部が実装される機器の筐体が金属製である場合、あるいは、機器の内部や筐体等に金属製の部材があると、金属に到達した電磁波で金属内に渦電流が発生する。このとき金属の存在により逆相の磁界が発生し、データ伝送のための磁界を、当該逆相の磁界で一部打ち消すため、通信に必要な電磁界強度が低下する。カード認証や駅改札のための比較的大きな機器にリーダライタ部が実装されている場合は対策が採り易く、リーダライタ部の近くに金属を配置しないようにすることは比較的容易な場合がある。
これに対し、例えば携帯電話などの小型、薄型の機器にICカード用のアンテナが実装される場合、当該アンテナのすぐ近くに回路基板を配置せざるを得ない。一般に回路基板はグランド面、グランド線、信号線等が金属薄膜のパターンニングにより高密度で形成されているものであるため、電磁場の視点では回路基板が金属板と等価とみなされ、回路基板の存在による上記通信に必要な電磁界強度の低下が避けられない。
また、記憶媒体装置がICタグの場合、通信のための電磁波を減衰させる金属部材をICタグ自体に持たなくとも、当該ICタグが金属製の製品や梱包材に貼られる可能性がある。よって、金属が近接配置される可能性を考慮して、金属の影響を軽減または排除する対策をICタグ側で採る必要がある。
さらに、リーダライタ部が、他の携帯機器に追加の機能として実装されることも考えられる。
かかる要請に対応すべく、記憶媒体装置またはリーダライタの両方で、アンテナに磁性体シートを近接配置する技術が知られている(例えば特許文献1、2参照)。
特許文献1に記載されているリーダライタ用のアンテナ装置では、ループコイルのICカードと対向する主面とは反対側の主面に対向して磁性体シートが配置されている。
特許文献2は記憶媒体装置(ICタグ)のアンテナ装置に関する。特許文献2には、ICタグ用のRFIDアンテナと、当該ICタグを貼る管理対象の物品との間に位置する部材(磁芯部材)について、磁性層と非磁性層とを交互に積層した構造が開示されている。
アンテナに磁性体シートを近接配置すると、リーダライタを実装した装置の金属筐体(あるいは筐体の金属部分)、または、金属製の管理対象物に到達する電磁波を抑制し、通信のための電磁界を減衰させる逆相の電磁界が金属の影響で発生することを有効に防止または軽減できる。
特開2004−166176号公報 特開2005−6263号公報
一般に磁性体に電磁波が入射する場合、磁界の性質より、磁性体の比透磁率μが大きいほど、磁性体を通過する電磁波が抑制される。したがって、アンテナの金属側の面を磁性体で遮蔽すると、金属の影響で、アンテナ側の通信に必要な電磁界強度が低下することを防止または抑制する効果が得られる。これにより、リーダライタと記憶媒体装置との通信可能な距離が、磁性体を配置しない場合に比べて大きくできる。
しかしながら、利用周波数において比透磁率μが大きい磁性体は、同時に、比透磁率μの損失項であるμ”も大きいため、エネルギーロスが大きく、上記通信距離が期待されるほどは大きくならない。これは、損失項であるμ”が大きいと、アンテナ導体線の周回方向に発生する磁界自身を磁性体部分で損失により弱めてしまうためである。
一方、金属が存在する範囲が大きいと、遮蔽のための磁性体もある程度、広範囲に配置する必要がある。
しかしながら、比透磁率μが大きい磁性体を広範囲に配置すると、通信相手のアンテナが近接する際に、磁性体の影響で、通信相手側のインダクタンスが変動して共振周波数が変化し、通信不能領域(ヌル点)が生じてしまう。
特許文献2に記載された技術においては、磁性層と非磁性層を交互に積層して磁芯部材(以下、当該磁芯部材を磁性体シートという)を形成して配置し、金属の影響を低減しているが、この構成では、磁性体シート全体が厚くなる。特許文献2のようにICタグを前提とすると、従来必要とされたスペーサの厚さを薄くする分だけ磁性体シートが厚くてもよいが、薄型の機器では磁性体シートも極力薄くしたい要請がある。例えば携帯電話では、回路基板とアンテナとの間に実装部品に応じたスペース(機器の厚さ方向の空間)があるが、磁性体シートが厚いと、さらに余分なスペースが必要になり、このことが携帯電話等の機器(電子装置)の薄型化を阻害する。
磁性層と非磁性層を交互に積層する磁芯部材(磁性体シート)を配置すると、単一層の磁性体からなる磁芯部材に比べ、厚さ方向に関する透磁率が低下する作用が得られると、特許文献2には記載されている。
しかし、磁性層と非磁性層を交互に積層することと、上述した磁性体シート(磁芯部材)自身が持つエネルギーロスを小さくこととは、それ自体無関係である。また、厚さ方向に関する透磁率を低下させるには各磁性体層の透磁率を大きくする必要があり、その場合、エネルギーロスも大きくなる。このため、透磁率を低下させて金属に到達する磁界を減少させ、これにより逆相の磁界を抑制して通信のための電磁界強度を上げることと、エネルギーロスを抑制して通信のための電磁界強度を上げることとが相矛盾してトレードオフが発生し、特許文献2に記載された技術では、その解決ができない。
また、磁性体の影響で、通信相手側のインダクタンスが変動して共振周波数が変化し、通信不能領域(ヌル点)が生じてしまうことを、単に磁性体の透磁率を上げるだけでは防止できない。
以上の不都合は、磁性体シートが単一層の磁性材料からなる特許文献1の場合も共通する。
本発明に係るアンテナ装置は、層状に近接配置されているコイルと磁性体層とを備え、前記磁性体層は、当該磁性体層の厚さ方向において前記コイルからの距離が相対的に近い第1磁性体層と、相対的に遠い第2磁性体層とを含み、前記第1磁性体層の比透磁率が、前記第2磁性体層の比透磁率より小さい。
本発明では好適に、前記第1磁性体層の比透磁率の実部が20以下である。
本発明に係る電子装置は、筐体と、前記筐体内に配置されている近接電磁結合伝送のためのアンテナと、を備え、前記アンテナが、前記筐体の枠体側に配置されているコイルと、前記コイルよりさらに筐体内部側に配置されている磁性体層と、を有し、前記磁性体層が、当該磁性体層の厚さ方向において前記コイルからの距離が相対的に近い第1磁性体層と、相対的に遠い第2磁性体層とを含み、前記第1磁性体層の比透磁率が、前記第2磁性体層の比透磁率より小さい。
本発明は、記憶媒体装置と、当該記憶媒体装置に対し情報の読み取り、書き込みまたはその両方が可能な、いわゆるリーダライタとの何れにも適用できる。一般に、記憶媒体装置とリーダライタの少なくとも一方が携帯型であれば、2つの装置を近接対向できる。
以上の構成を有するアンテナ装置または電子装置において、コイルに誘導電磁界が印加されると、コイルに誘導電流が流れる。このとき与えられた電磁界の一部が磁性体層を透過する。また、通信時には、誘導電磁界がキャリア周波数と同じ周期で変調され電磁波が発生している。
電磁界は、最初に、コイルに近い側の第1磁性体層に入り、第1磁性体層の比透磁率に応じた割合の一部の電磁界成分のみ第1磁性体層から、さらに第2磁性体層に入る。そして第2磁性体層に入る電磁界は、第2磁性体層の比透磁率に応じた割合の、さらにその一部の電磁界成分のみ、第2磁性体層を透過して磁性体層の反コイル側の面から出て行く。
この電磁界透過の過程で、コイルに近い側の第1磁性体層の、いわゆるμ’で表される比透磁率の実部が例えば20以下であると、第1磁性体層を透過する電磁界の割合(厳密には磁束密度の大きさ)は、一般に、入射した電磁界の数割(例えば2〜3割程度)である。また、第1磁性体層から電磁界が出てゆくとき、第2磁性体層に電磁界が入るとき、さらに、第2磁性体層から電磁界が出てゆくときに、それぞれ境界条件に応じた割合で電磁界の大きさが減衰する。また、第1および第2磁性体層内での損失により電磁界が減衰する。
本発明では、第1磁性体層の比透磁率が、前記第2磁性体層の比透磁率より小さい。
このため第1磁性体層の損失項も、第2磁性体層の損失項より小さい。上記のように電磁界が最初に入る第1磁性体層で損失項が相対的に小さいと、比透磁率が第1および第2磁性体層で同じ場合や、逆に、第1磁性体層の比透磁率が第2誘電体層の比透磁率より大きい場合に比べ損失項低減の効果が大きい。よって、当該磁性体層全体の損失を小さくすることが容易である。
一方、磁性体層に入る電磁界と、当該磁性体層から出てゆく電磁界との大きさの割合(全体の透過係数)は、当該磁性体層が第1および第2磁性体層の少なくとも2層の磁性体層を有することから設計の自由度が大きく、例えば最終的に電磁界が出てゆく第2磁性体層の比透磁率のみを大きくすると、損失を余り増加させることなく上記全体の透過係数が小さくなる。
言い換えると、本発明では、全体の損失を小さくする機能を電磁界が入る側の第1磁性体層の比透磁率で支配的に制御し、全体の透過係数を小さくする機能を電磁界が出てゆく側の第2磁性体層の比透磁率で支配的に制御している。
また、電磁界が入る側の第1磁性体層の比透磁率を小さくすると、その電磁界の入射面から外に出てゆく反射電磁波成分がより少ない。一方、第1磁性体層から外に出て行くときの反射電磁波成分も少ないので、より多くの透過電磁波成分が第1磁性体層を透過し、第2磁性体層側に抜ける。これによって、上記アンテナと近接電磁接合する他のアンテナ等のインダクタがアンテナ側に漏れる電磁界成分によって変動することが抑制または防止される。
本発明によれば、磁性体層の損失を小さくして通信不能領域(ヌル点)の発生を抑圧または防止することと、透過係数を小さくして磁性体層から出てゆく電磁界を抑制または防止することとを両立させた磁性体層を含むアンテナ装置と、当該アンテナ装置と同じ構造のアンテナを含む電子装置とを提供できる。
このため、当該アンテナ(装置)を記憶媒体装置としての電子装置、リーダライタとしての電子装置の少なくとも一方に内蔵させると、通信可能領域が広く、かつ、周辺環境の影響(金属等の影響)を受けにくく通信のための電磁界強度確保が容易な高性能の、近接電磁結合伝送を利用した通信システムが構築できるという利益が得られる。
以下、本発明の実施形態の形態を、通信周波数が13.56[MHz]のRFID方式の近接電磁結合通信システムを例として、図面を用いて説明する。
図1は、通信システムの基本構成ブロック図である。
図解した通信システム1は、ICカードやICタグ等の携帯型の記憶媒体装置2と、リーダライタ装置3とを基本構成として備える。
記憶媒体装置2は、筐体21内に、アンテナを構成するコイル(アンテナコイル)22と、キャパシタ23と、当該アンテナコイル22およびキャパシタ23を並列接続して形成されている共振回路に対し接続されている後述する種々の回路ブロック群と、を有する。
回路ブロック群は、1つのシステムLSI(以下、単にICという)により実現でき、その場合、図2に示すように記憶媒体装置2に必要な電子部品は3点で済む。
図2に示されている構成例では、巻線数が所定数N(図では「N=3」であるが、これに限定されない)のアンテナコイル22が配置されている。これによりアンテナコイル22はN本の巻線をアンテナ導体とするループアンテナと、コイルとの両方の役目を果たす。アンテナコイル22のアンテナ導体(N本の巻線)に周囲を囲まれた領域の隅に、キャパシタ23とIC24が配置されている。
キャパシタ23は、特に断面構造は示さないが、例えば、金属層、誘電体層、金属層を積層させたMIM構造を有し、2つの金属層の一方がアンテナコイル22の一端に接続され、金属層の他方がアンテナコイル22の他端に接続されている。
IC24は、通常、ベアチップあるいは薄型化が可能な簡易パッケージの状態で配置され、アンテナコイル22の一端と他端に接続されている。
以上の3点の部品、即ちアンテナコイル22、キャパシタ23およびIC24を含んで、本発明の「アンテナ装置」の一態様が例示される。
なお、図1に示す記憶媒体装置2が、例えば携帯電話の場合など、当該アンテナ装置が実装される機器における他の電子部品との関係でIC24を当該機器の回路基板上に実装し、あるいは、キャパシタ23をコンデンサ部品として回路基板上に実装することは可能である。ただし、図1に示す記憶媒体装置2がICカードやICタグの場合は、筐体21が極めて薄いので、平面型のキャパシタ23とし、IC24もベアチップ実装や薄型の簡易パッケージ化が望ましい。
図2に示すIC24により実現可能な回路ブロックとしては、図1に代表的なものを示すように、変調および復調のための回路部を含む信号処理回路25、CPU26、記憶媒体としてのメモリ27、整流・平滑回路28、および、クロック発生回路29が例示できる。
信号処理回路25は、例えば、ノイズ除去、増幅、変調、復調、その他の信号処理を行う回路である。信号処理回路25の信号受信時の入力(ただし、信号送信の場合は出力となる)に、アンテナコイル22とキャパシタ23からなる並列共振回路が接続され、信号処理回路25の信号受信の出力(ただし、信号送信の場合は入力となる)にCPU26が接続されている。
信号処理回路25の信号受信時の入力信号は、キャリア周波数の繰り返し波形を有するアナログ信号(13.56[MHz]の発振信号、以下、キャリア信号という)、または、当該キャリア信号が並列共振回路で共振されることにより発生したアナログの共振信号である。この共振信号は、データ送信に先立つ、キャリア信号が変調されていない情報の無送信時には発生しない。これに対し、キャリア信号がリーダライタ装置3側でデータ信号により変調されて送られてくると、当該送信された信号(電磁波)を記憶媒体装置2の並列共振回路(共振周波数;13.56[MHz])で受信したときに、共振信号が、並列共振回路から、その変調部分で断続的に所定の時間間隔のパターンで発生する。
一方、信号処理回路25の信号受信時の出力信号は、キャリア信号を復調して発生した同一周波数のディジタル信号、または、上記アナログの共振信号を復調したディジタルのデータ信号である。このデータ信号は、信号受信時に並列共振回路で発生する信号の共振パターンをディジタル情報(“1”と“0”の組み合わせ)として有する。
CPU26は、記憶媒体装置2全体の制御を行う回路であり、他のすべての回路ブロック、即ち、信号処理回路25、メモリ27、整流・平滑回路28およびクロック発生回路29に接続されている。
メモリ27は、所定の識別情報を記憶する回路である。メモリ27は、メモリセルアレイと、当該メモリセルアレイに対しデータの書き込みや読み出しを行うための回路を内蔵する。
整流・平滑回路28は、アンテナコイル22が受信した電気信号を入力し、整流し平滑化することにより直流電圧を発生する回路である。整流・平滑回路28は、発生した電圧を必要な電源電圧のレベルに変換するレギュレータの機能も備える。このため整流・平滑回路28の入力がアンテナコイル22の両端に接続され、出力に電源供給を受ける回路、即ち、信号処理回路25、CPU26、メモリ27およびクロック発生回路29が接続されている。
クロック発生回路29は、整流・平滑回路28からの電源供給を受けて動作し、信号処理回路25からのキャリア周波数に応じた周期のディジタル信号を基に、所定周波数のクロック信号を発生する。発生したクロック信号はCPU26およびメモリ27等に供給される。このため、クロック発生回路29の入力が信号処理回路25の出力に接続され、クロック発生回路29の出力はCPU26およびメモリ27のクロック入力に接続されている。
リーダライタ装置3は、例えば、記憶媒体装置2のアンテナコイル22と近接電磁結合するアンテナコイル32と、当該アンテナコイル32に接続されている変調および復調のための回路部を含む信号処理回路33と、13.56[MHz]の発信周波数をもつ発振器34と、CPU35と、メモリ36とを有する。これらのすべての構成は筐体31内に収容されている。
アンテナコイル32は、図2に示すアンテナコイル22と同様に、所定数の巻線からアンテナ導線が形成されたループアンテナから構成可能である。なお、アンテナコイル32には、リーダライタ装置3のアンテナ駆動回路方式に応じて、共振用のコンデンサ(またはキャパシタ)がアンテナコイル32と並列または直列に接続される場合もある。
信号処理回路33はリーダライタ装置3のアンテナ駆動回路方式に応じて、例えば、ノイズ除去、増幅、変調、復調、その他の信号処理を行う回路である。信号処理回路33の信号送信時の出力(ただし、信号受信時は入力となる)に、アンテナコイル32が接続され、信号処理回路33の信号送信時の入力(ただし、信号受信時は出力となる)にCPU35が接続されている。
CPU35は、リーダライタ装置3全体の制御を行う回路であり、特に図示していないが、他のすべての回路ブロック、即ち、信号処理回路33、発振器34およびメモリ36に接続されている。
メモリ36は、記憶媒体装置2のメモリ27から読み出した情報、あるいは、メモリ27へ書き込むべき情報、その他の情報を記憶する回路である。メモリ36は、メモリセルアレイと、当該メモリセルアレイに対しデータの書き込みや読み出しを行うための回路を内蔵する。
つぎに、振幅変調の場合の動作例を説明する。
上記構成を有する通信システム1では、記憶媒体装置2に対して所定のデータの書き込みが指令されると、この指令に基づいて、リーダライタ装置3のCPU35が書き込みのためのコマンド信号を発生する。また、上記指令に対応した書き込みデータ信号をCPU35が発生し、あるいは、メモリ36から読み出し、当該書き込みデータ信号を信号処理回路33に出力する。信号処理回路33は、発振器34により発生し周波数が13.56[MHz]の発振信号(キャリア信号)の振幅を、入力された書き込みデータ信号で変調し、変調後のキャリア信号であるデータ伝送信号をアンテナコイル32に供給する。そして、アンテナコイル32は、入力されたデータ伝送信号に対応する電磁波を放射する。
ここで、記憶媒体装置2のアンテナコイル22およびキャパシタ23からなる並列共振回路の共振周波数は、リーダライタ装置3からの発振周波数(キャリア周波数)に対応する値(13.56[MHz])に設定されている。したがって、この並列共振回路は、リーダライタ装置3から放射された電磁場を共振動作により受信し、受信した電磁場を電気信号に変換した後、IC24(図2)に供給する。また、並列共振回路から出力される電気信号は、整流・平滑回路28に入力されて整流・平滑化され、必要に応じて内部のレギュレータによりレベル変換され、これにより直流の電源電圧が発生する。発生した電源電圧は、信号処理回路25、CPU26、メモリ27およびクロック発生回路29等に供給される。
また、並列発振回路からの信号は、IC24内で信号処理回路25に入力される。信号処理回路25は、入力信号に対し必要に応じてノイズ除去、増幅を行った後、復調動作を行う。ここで言う復調は、変調された強度の電磁界EMFを受けた並列共振回路が、リーダライタ装置3の変調周波数である13.56[MHz]に応じた周期で共振する、しないの情報を持つアナログ信号を、例えば共振ありで“1”、共振なしで“0”(その逆も可能)のディジタル信号に変換することである。これにより、リーダライタ装置3がキャリア信号を変調する前のデータ信号が、記憶媒体装置2側で復元される。変調により復元されたデータ信号は、必要に応じて波形整形などの処理を経て、信号処理回路25からCPU26に出力される。
CPU26は、入力されたデータ信号内のコマンド信号を内蔵のRAMに記憶させ、不図示のROMに内蔵されているプログラムに従って上記コマンド信号を解析する。
解析の結果、コマンド信号が書き込みを指示しているときは、上記データ信号内のコマンド信号に続く領域からデータを抽出し、当該データをメモリ27に書き込む。
一方、CPU26は、解析の結果がデータの読み出しを指示しているときは、その指令に対応するデータをメモリ27から読み出す。読み出されたデータは、CPU26から信号処理回路25に送られる。
信号処理回路25は、その変調回路部分に、並列共振回路のインピーダンスを13.56[MHz]の周期で断続的に変更可能な手段を有しており、この手段を、入力される読み出しデータの論理に応じて動作させる、させないにより、変調動作が可能である。変調動作は、リーダライタ装置3からのエネルギーでアンテナコイル32とアンテナコイル22が電磁結合した状態のとき発生している電磁界EMFに対し、読み出しデータに応じた手順で並列共振回路を適宜、共振させることで実行される。
記憶媒体装置2において並列共振回路に共振が発生すると、その共振回路のアンテナコイル22と電磁界EMFを介して近接電磁結合しているアンテナコイル32において、その共振に対応した短い期間だけインピーダンスの変化が生じる。このインピーダンスが変化する、しないの情報を、リーダライタ装置3内の信号処理回路33がアンテナコイル32の両端の電圧変化により検出する。信号処理回路33は、検出した電圧変化をディジタル値に変換することで、記憶媒体装置2から読み出されたディジタルデータがリーダライタ装置3側で復元される(データの復調動作)。
以上のようにして、記憶媒体装置2とリーダライタ装置3との間で通信が行われ、記憶媒体装置2に対してリーダライタ装置3によるデータの書き込みおよび読み出しが非接触で行われる。
つぎに、以上のシステム構成を前提として、アンテナ装置および電子装置における本発明の適用例を説明する。
本適用例では、記憶媒体装置2に本発明が適用され、したがって本発明に関わる「電子装置」が、記憶媒体装置2である。ここでは電子装置は、具体的には携帯電話である場合を一例として述べる。ただし、電子装置は携帯電話である必要はなく、その他の携帯型電子装置、据え置き型電子装置等であってもよく、また、電子装置がICカード、ICタグなどの記憶媒体装置そのものであってもよい。
図3に、本発明が適用後のアンテナ装置の基本構成を断面により示す。
図解したアンテナ装置10は、図1および図2に示すアンテナコイル22と、磁性体層11とを有する。磁性体層11は、例えば、本発明が適用された磁性体シートとして供給され、アンテナ装置10の組み立てに用いられる。
磁性体層11は、比透磁率が異なる少なくとも2層の磁性体層から構成されている。図3では、相対的に非磁性率が小さい第1磁性体層11−1と、第1磁性体層11−1より比透磁率が大きい第2磁性体層11−2とを含んで構成されている。アンテナコイル22に対する磁性体層の厚さ方向の配置は、アンテナコイル22に近い側が第1磁性体層11−1、アンテナコイル22に遠い側が第2磁性体層11−2となっている。なお、磁性体層11は3層目以上の他の磁性体層を含んでもよいが、少なくとも、全ての磁性体層のうち最も比透磁率が小さい磁性体層を、アンテナコイル22に最も近い側に配置するとよい。
アンテナ装置10は3つの実装または使用の態様、即ち、電子機器にアンテナ装置10を実装したときの第1態様、記憶媒体装置2の筐体21にアンテナ装置10を収容したときの第2態様、あるいは、アンテナ装置10を内蔵する記憶媒体装置2を使用状態においたときの第3態様が存在する。
具体的に第1態様は、携帯電話等の他の電子機器にアンテナ装置10を組み込む場合である。また、ICカードやICタグ等の記憶媒体装置内にアンテナ装置10を組み込む場合が第2態様、例えばICタグのように使用時に金属に貼られる可能性がある場合が第3態様である。
上記第1〜第3態様において、金属部材Mがアンテナコイル22の近くに存在することが回避できない場合がある。その場合、図3に示すように、アンテナコイル22と金属部材Mとの間に磁性体層11が位置するように実装または使用を行う。図3は、この実装または使用時を模式断面により示すものである。
なお、図3においてアンテナコイル22と磁性体層11との間、磁性体層11と金属部材Mとの間は空間的に離しているが、この空間は非磁性で非金属の材料で埋めるか、空隙とするかは任意である。ただし、通常、アンテナコイル22と磁性体層11との間は非磁性で非金属の材料(例えば接着層)で埋められて相互の位置が正確に固定され、磁性体層11と金属部材Mとの間は、非磁性で非金属の材料、空隙、または、その両方の組み合わせの配置とする。
これによりアンテナコイル22から見て、金属部材Mが磁性体層11により遮蔽される。ただし、アンテナ導体を構成するN本の巻線(図3ではN=2)に対応した部分のみ磁性体層11で遮蔽を行ってもよい。つまり、N本の巻線と、他のN本の巻線との間に対応する部分で磁性体層11を省略(削除)してもよい。この削除した部分を空間のまま放置するか、非磁性材料で埋めるかは任意である。
図1に示すように電磁界EMFにより近接電磁結合させるには、アンテナコイル22と32を近距離で対向させる必要がある。その場合、図3のアンテナコイル22の磁性体層11と反対側の面をアンテナコイル32と対向させる。
このとき、前述したようにリーダライタ装置3は記憶媒体装置2側から送られてきたデータ信号を、アンテナコイル32のインピーダンス変化により検出する。そのため、アンテナコイル22とアンテナコイル32との距離が近い使用状態においては、アンテナコイル32のインピーダンス(とくにインダクタ)が金属部材Mの影響で変化することがある。また、改札機のようにアンテナコイル32に対してアンテナコイル22が移動しながら通信を行う場合もある。このため金属部材Mは可能な限り広く遮蔽することが望ましい。図3では、作図の都合上、アンテナコイル22より一回り大きい範囲までしか示していないが、金属部材Mが作図した範囲より大きく配置されている場合は、実装時のスペースが許す範囲で、金属部材Mの外形に合わせて磁性体層11も可能な限り大きくするとよい。
つぎに、比透磁率の大小関係の根拠について説明する。
以上の構成を有するアンテナ装置10において、アンテナコイル22に誘導電磁界(図1の電磁界EMF)が印加されると、アンテナコイル22に誘導電流が流れる。このとき与えられた電磁界EMFの一部が磁性体層11を透過する。また、通信時には、電磁界EMFがキャリア周波数と同じ周期で変調され電磁波が発生している。
電磁界EMFは、最初に、アンテナコイル22に近い側の第1磁性体層11−1に入り、第1磁性体層11−1の比透磁率に応じた割合の一部の電磁界成分のみ第1磁性体層から、さらに第2磁性体層11−2に入る。そして第2磁性体層11−2に入る電磁界は、第2磁性体層11−2の比透磁率に応じた割合の一部の電磁界成分のみ、第2磁性体層11−2を透過して磁性体層11の反コイル側の面から金属部材Mの側に出て行く。なお、完全に遮蔽が行われる場合は第2磁性体層11−2から金属部材Mに出てゆく電磁界成分は存在しない。
図4(A)に、空中から磁性体層に電磁界が入る際の、電磁波のTE波面から見た電界E、磁界M、入射角θおよび屈折角θの関係を示す模式図を示す。一般的に、近接電磁結合伝送においては、ループアンテナが用いられるため、電界Eが入射面に対して垂直なためTE波と考えられる。
図4において、符号11xで示す磁性体層は、図3の第1磁性体層11−1または第2磁性体層11−2である。自由空間(空気)と磁性体層11xとの境界に空気側から入る電磁波(入射波)は、当該境界面で入射角θに応じた角度で一部が反射され、反射波となる。
一方、磁性体層11xに入る入射成分の角度(屈折角θ)は、真空の透磁率μ、真空の誘電率ε、磁性体層11xの透磁率μ、磁性体層11xの誘電率εを用いて表される屈折率n=(εμ/εμ0.5および入射角θに依存して変化する。より詳細には、磁性体層11xの透磁率μ(=μμr)と誘電率εが高いほど屈折角θが入射角θに近づき、磁性体層11xに入射した電磁波成分は境界で余り屈折されることなく、磁性体内をより直線的に透過する。
一般的に、磁性体における透磁率μは、真空の透磁率μと磁性体の比透磁率μrの積で表される。
また、磁性体の比透磁率μrは、実部(μ’)と虚部(μ”)を有する。比透磁率μrの実部(μ’)は、磁性体のインダクタンスを変化させる要素(factor)であり、虚部(μ”)は抵抗を変化させる要素である。したがって、特に虚部(μ”)は磁性体の「損失項」と称される。効率よく電磁波を伝送させるためには、μ”(以下、損失項μ”という)をできるだけ小さくする必要がある。
一方、比透磁率μrの実部(μ’)は、比透磁率が異なる材質同士の界面における反射係数や透過係数に密接に関係する。
図4(B)は、空中から磁性体層11xに電磁波が入射するときの境界面を観測面Poとしたときの、反射係数の入射角θ依存性を示すグラフである。図5(B)は、図5(A)に示すように磁性体層11xから空中に電磁波が抜けるときの境界面を観測面Poとしたときの、反射係数の媒質入射角依存性を示すグラフである。ここで「媒質入射角」とは、空気以外の媒質(ここでは磁性体層11x)内で、当該媒質と空気との境界面に対し電磁波が入射する際の入射角をいう。これに対し、図6(B)は、図5(B)と同じ観測面Po(図6(A)参照)における、透過係数の媒質入射角依存性を示すグラフである。
また、図4(C)は図4(B)のグラフを、横軸を比透磁率の実部(損失項μ’)に変更して再プロットしたものである。図5(C)は図5(B)のグラフを、図6(C)は図6(B)のグラフを、それぞれ同様にして再プロットしたものである。
以上のグラフは、媒質間の境界条件を考えて、スネルの法則を適用し、インピーダンスηの反射係数と透過係数を求めた結果を、比透磁率μrの実部(μ’)と入射角度をパラメータとしてプロットしたものである。
次式(1-1)に波動インピーダンスηTEの接線成分の式を示す。ここで接線成分とするのは、TE波における電界Eは接線成分のみだからである。式(1-1)にも基づいて、入射側の媒質1のインピーダンスηと、透過側の媒質2のインピーダンスηとの関係式を求め、反射係数の定義式に代入したものが次式(1-2)、透過係数の定義式に代入したものが次式(1-3)である。なお、図4(A)のように観測面Poをコイル側の面とする場合、媒質1が空気、媒質2が磁性体であり、図5(A)および図6(A)のように観測面Poを金属部材側の面とする場合、反対に、媒質1が磁性体、媒質2が空気となる。
Figure 2008219614
この検討結果から言えることは、まず、図5(B)に示すように、比透磁率μrの実部(μ’)が20未満では、反射係数が高い領域(絶対値で0.65〜0.8)で飽和するのに対し、実部(μ’)が20になると反射係数が急速に低下する。このことは図5(C)からも明らかで、比透磁率μrの実部(μ’)が20付近で丁度、反射係数の絶対値が急激に低下を開始していることが分かる。
このことを透過係数で見たものが、図6(B)と図6(C)のグラフである。反射係数と透過係数は反比例するような関係にあることから、比透磁率μrの実部(μ’)が20を境に、それより実部(μ’)が大きい領域では透過係数が飽和し、それより小さい領域で透過係数が急激に増大することが分かる。
以上より、金属遮蔽効果(電磁波を可能な限り金属側に透過させない効果)を得るには、比透磁率μrの実部(μ’)は大きいほうが望ましいことが分かる。なぜなら、比透磁率μrの実部(μ’)を大きくすると、反射係数が大きく、透過係数が小さくなるため、磁性体層11xから非磁性材料に電磁波が抜ける成分が抑制されるからである。磁性体層11xから非磁性材料に電磁波が抜ける成分の割合が小さいと、図3に示す金属部材Mに到達する電磁波(電磁界)が抑制され、金属部材Mで電磁界による渦電流が殆ど発生することなく、通信に必要なアンテナコイル22側の電磁界を逆相の電磁界で打ち消すことを抑制または防止できる。
かかる有効な電磁波遮蔽のためには、磁性体層の比透磁率μrの実部(μ’)は大きいほうが望ましい。繰り返しになるが、一方で、効率よく電磁波を伝送させるためには、損失項μ”をできるだけ小さくする必要がある。
しかしながら、比透磁率μrの実部(μ’)と虚部(損失項μ”)の関係は、物理的な限界(スヌークの限界)があり、実部(μ’)が大きいと損失項μ”も大きくなることが知られている。したがって、磁性体層11の磁性体層が単一の場合、または、多層であっても同じ比透磁率の場合等にあっては、比透磁率μrの実部(μ’)が大きく、虚部(損失項μ”)が小さい理想的な磁性材料は実現が極めて困難である。
本実施形態では、以上の観点から、図3に示すように磁性体層11を少なくとも2層の磁性体層(11−1と11−2)を含んで構成し、かつ、第1磁性体層11−1の比透磁率を、第2磁性体層11−2の比透磁率より小さくしている。これは、理由は後述するが、コイル側の磁性体層(第1磁性体層11−1)については、比透磁率を余り大きくできないという要請による。
例えば第2磁性体層11−2の比透磁率μrの実部(μ’)を20に設定し、第1磁性体層11−1の比透磁率μrの実部(μ’)を20未満、例えば最も小さい2に設定した場合を考える。いま、反射係数のみ考慮し、損失による減衰は考慮しないで、大よその減衰量を計算から求めてみる。
このとき図4(B)を参照すると、第1磁性体層11−1の入射側の境界面での反射係数が0.2付近であることから、空中から入射した電磁波の約2割が反射し、残り8割が第1磁性体層11−1内に入る。さらに、図5(B)から、第1磁性体層11−1の透過側の境界面での反射係数が極性反転(位相反転)を考慮しないとすると絶対値で0.2付近であることから、さらにその8割の電磁波成分(入射時の6.4割程度)が結局、第1磁性体層11−1を透過して第2磁性体層11−2に到達する。
第2磁性体層11−2では、比透磁率μrの実部(μ’)が20に設定されているため、おおよそ、図4(B)を参照すると入射時に6割反射(4割透過)となり、図5(B)を参照すると出射時に6割反射(4割透過)となるから、結局、最初に第1磁性体層11−1に電磁波が入射してから第2磁性体層11−2から金属部材M側の空中に出て行くまでの間に電磁波は約1割(≒0.8×0.8×0.4×0.4)にまで減衰する。
2つの磁性体層について比透磁率μrの実部(μ’)が「20」と「2」の組み合わせは、実部(μ’)が取り得る最低レベル同士の組み合わせであることから、金属遮蔽効果を上げる条件としては最も厳しいが、それでも、磁性体層が単層の場合(μ’=20で透過成分が1.6割(=0.4×0.4))より電磁波を十分減衰できる。
また、2つの磁性体層とも比透磁率μrの実部(μ’)を2とした場合に同様な計算を行うと、2層トータルで約4割(≒0.8×0.8×0.8×0.8)にまでしか電磁波を減衰できない。
これに対し、2つの磁性体層とも比透磁率μrの実部(μ’)を20とした場合に同様な計算を行うと、2層トータルで約0.3割弱(≒0.4×0.4×0.4×0.4)にまで電磁波を減衰できるが、電磁波の透過量がより多い第1磁性体層11−1での損失による減衰を考慮すると、その開き(1割と0.3割弱の差)は縮まり、実際には大局的に見ると電磁波減衰による金属遮蔽効果は殆ど変わらないと考えてよい。つまり、両者とも金属部材Mに到達する電磁波が1割以下なので電磁波減衰効果は極めて高いレベルである。
一方で、電磁波が最初に入射する側の第1磁性体層11−1の比透磁率を小さくしていることは、2つの磁性体層とも比透磁率を同じにしている場合より、以下の利点がある。
電磁界が入る側の第1磁性体層11−1の比透磁率を小さくすると、その電磁界の入射面(アンテナ対向面)から外に出てゆく反射電磁波成分がより少なくなる。一方、第1磁性体層から外に出て行くときの反射電磁波成分も少ないので、この2つの相乗効果で、より多くの透過電磁波成分が第1磁性体層を透過し、第2磁性体層側に抜け第1磁性体層内で反射を繰り返す成分が極めて少ない。これによって、アンテナコイル22と近接電磁接合するアンテナコイル32のインダクタが、第1磁性体層11−1の上記アンテナ対向面から漏れる電磁界成分によって変動することが有効に抑制または防止される。
一方、第1磁性体層11−1を透過する電磁波も存在するため、金属に近い第2磁性体層11−2は、可能なかぎり金属に電磁波が到達するのを防止して、渦電流による伝送効率の低下を回避する必要がある。このため、第2磁性体層11−2の比透磁率μrの実部(μ’)を大きくし、第2磁性体層11−2の表層で電磁波を反射させる必要がある。このとき第2磁性体層11−2を透過する電磁波も存在するが、比透磁率μrの実部(μ’)を大きくしたことによって、これに付随して損失項μ”も大きくなり、この大きな損失項μ”よって第2磁性体層11−2内部で電磁波を減衰させることが可能であり、電磁波が金属に到達しにくくなる。
以上の結果、アンテナコイル32のインダクタ変動による通信不能領域(ヌル点)の発生と、電磁波が金属に到達しにくくなることの両方を、有効に抑圧または防止することが可能になる。
以上をまとめると、次表1のようになる。ここで表中の「磁性体による損失」は、本実施形態や比較例のように複数の層から磁性体層11がなる場合に、そのトータルの損失を表す。
[表1]
Figure 2008219614
図7に、携帯電話へのアンテナ装置の実施例を示す。
図7においてRFID用のアンテナ装置10は、第1磁性体層11−1と第2磁性体層11−2とから磁性体層11を有する。第1磁性体層11−1と第2磁性体層11−2は、非磁性材料からなる接着層41を介して貼り合わされ、さらに第1磁性体層11−1の表面に、予め形成されているアンテナコイル22が、非磁性材料からなる接着層42により固着されている。
第1磁性体層11−1は、扁平磁性金属粉や焼結フェライトを用いて、比透磁率μrの実部(μ’)が20程度の材料が望ましい。第2磁性体層11−2は、扁平磁性金属粉や焼結フェライトを用いて形成され、その比透磁率μrが、上記第1磁性体層11−1の比透磁率μrより大きい。
このようにして形成されたアンテナ装置10が、折り畳み式、リボルバ式、スライド式等の携帯電話の一方の筐体内に収容される。そのとき筐体内で、金属部材M、または、電磁場の観点からはほとんど金属部材Mと等価とみなされる部材があるときは、第2磁性体層11−2側に当該部材が位置するように、アンテナ装置10を配置する。図7の例では、当該部材は回路基板43であり、IC、抵抗、コンデンサの電子素子の配置空間をおいて第2磁性体層11−2が位置するように、アンテナ装置10を不図示の支持部材により固定する。
アンテナコイル22の表面は、平坦な非磁性材の保護部材で覆うか、非磁性部材からなる肉薄の筐体枠部が位置し、アンテナコイル22が、使用時にアンテナコイル32(図1)と出来るだけ近く対向可能になっている。
図7に示す実装例では、使用時にアンテナコイル32とアンテナコイル22との電磁結合により生じた電磁場が、回路基板43の金属部分に達し渦電流を発生させることにより通信に必要な電磁界が減衰する不都合、さらには、回路基板43の影響でアンテナコイル32のインダクタンスが変動する不都合を有効に防止または抑制している。
なお、接着層41および42に、ポリイミド等のきわめて薄い非磁性体(比透磁率が1)が用いられ、図4〜図6に示す計算結果に影響がでないようにされているため、図4〜図6に示す計算結果が本例でも、そのまま適用できる。
よって、第1磁性体層11−1は比透磁率μrの実部(μ’)が20程度の磁性材料から形成することにより、回路基板43への電磁界遮蔽効果は十分である。前述した式(1-1)〜(1-3)に示す関係式は、厚みにかかわらず磁性体の界面で成り立つため、第1磁性体層11−1および第2磁性体層11−2の厚さに関しては、電磁界遮蔽効果の観点からは特に定める必要はない。ただし、電子装置の薄型化では薄いほうが望ましく、強度や形成のしやすさ等を考慮するとある程度の厚みが必要である。
本実施形態の作用効果を、今までの説明を総括して述べると、以下のごとくである。
本実施形態では、図3に示すように、複数の磁気特性をもった磁性体を積層する。このとき、コイル側の第1磁性体層11−1として、その比透磁率μrが、金属部材M側の第2磁性体層11−2の比透磁率μrよりも小さい磁性材料を選択する。例えば、電磁波が最初に入射する第1磁性体層11−1には、可能な限り損失項μ”が小さいものを配置し、第2磁性体層11−2においては、μ’と損失項μ”がともに大きいものを配置する。
磁性体層(第1または第2磁性体層)に共通な作用を述べると、当該磁性体層によって、電磁波が磁性体の表層で比透磁率μrに比例して大部分が反射され、かつ、入射電磁波の一部が磁性体層の内部を透過する際に、透過電磁波のさらに一部を損失に換えることによって減衰される(図4参照)。また、比透磁率μrが高いほど、媒質(磁性体)の入射前後で電磁波が直線的に透過するため磁性体の内部から外部に到達する際にも、大部分が反射されて磁性体の内部に戻され、反射を繰り返すことによって、減衰してゆく。このような電磁波の減衰作用は、第1磁性体層11−1と第2磁性体層11−2で2回繰り返されるため、金属部材Mに到達する電磁波は少なくなり、金属部材Mが通信のための電磁界に及ぼす影響はさらに小さくなる(図5および図6参照)。
磁性体層を単層のみとする場合に比透磁率μrが小さいと(前記表1の(1))、入射または透過(出射)側の媒体間の境界条件によって、上述した電磁波の減衰作用が十分機能せず、金属部材Mに最も近い磁性体面から金属部材Mに向かって伝搬していく電磁波成分が大きくなり、この磁性波成分によって金属表面にて渦電流を発生させることがある。
そこで、本実施形態では図3のように、第1磁性体層11−1の反コイル側、または、金属表面に、より比透磁率μrが高く、したがって、その実部(μ’)も高い第2磁性体層11−2を配置することにより、その第1磁性体層11−1に対向した面で当該比透磁率μrの実部(μ’)によって十分な反射を起こさせる。さらに透過した磁界は、損失項μ”の損失によって減少させられ、金属表面まで到達する電磁界を抑制して渦電流の発生を防止することが可能である。このことにより、本実施形態では(前記表1の(4))、μ’と損失項μ”がともに大きい磁性体を配置した場合(前記表1の(2))より渦電流の発生を抑制または防止して金属遮蔽効果を高めるとともに、磁気損失を低減することでき、リーダライタとカード等の近接時においても共振周波数ずれも少なく非通信地帯を発生しにくくしている。また本実施形態では、損失項μ”が小さい磁性体のみを用いたい場合(前記表1の(1))より、一部透過した磁界を第2磁性体層11−2の反射によって減少させるため、より薄い磁性体で金属の影響を低減することができ、通信距離の低下を防ぐことが可能である。
本実施形態は、図1の記憶媒体装置2側のアンテナ装置において、本発明が適用された磁性体層11を配置する場合を述べたが、これに限定されない。
記憶媒体装置2を携帯電話に搭載した場合を例示したが、リーダライタを携帯機器(携帯電話、情報端末、(記録)再生装置、ゲーム機等)に搭載し、このリーダライタに本発明を適用してもよい。
図1に示す電磁界EMFは、アンテナコイル22とアンテナコイル32で電磁結合時に生じているため、リーダライタ装置3側の金属部材の影響で減衰され得る。また、記憶媒体装置2側のコイルでインピーダンスが金属部材の影響で変化することも望ましくない。よって、リーダライタ装置3のアンテナコイル32に対し、上記説明と同様にして磁性体層11を配置することによっても、上記と同様な効果が得られる。
さらに、記憶媒体装置2側とリーダライタ装置3側の両方で、磁性体層11を配置し金属に対する電磁界遮蔽を行うと、さらに望ましい。
したがって、本発明のアンテナ装置はキャパシタの存在を必須の要件とせず、「コイル側に配置されている第1磁性体層の比透磁率が、反コイル側に配置されている第2磁性体層の比透磁率より小さい」という特徴を有する。
以上より、磁性体層の損失を小さくして通信不能領域(ヌル点)の発生を抑圧または防止することと、透過係数を小さくして磁性体層から出てゆく電磁界を抑制または防止することを両立させた磁性体層を含むアンテナ装置と、当該アンテナ装置と同じ構造のアンテナを含む電子装置とを提供できる。
このため、当該アンテナ(装置)を記憶媒体装置としての電子装置、リーダライタとしての電子装置の少なくとも一方に内蔵させると、通信可能領域が広く、通信距離可能な装置間距離が長く、かつ、周辺環境の影響(金属等の影響)を受けにくく通信のための電磁界強度確保が容易な高性能の、近接電磁結合伝送を利用した通信システムが構築できるという利益が得られる。
本発明の実施形態に関わる通信システムの基本構成ブロック図である。 記憶媒体装置の電子部品の配置例を示す模式図である。 本発明が適用されたアンテナ装置の基本構成図である。 (A)は、空中から磁性体層に電磁界が入る際の電磁界模式図である。(B)は入射側境界面を観測面としたときの、反射係数の入射角依存性を示すグラフであり、(C)は横軸を比透磁率の実部とした再プロット図である。 (A)〜(C)は、磁性体層内から空中に電磁界が出る際の出射側境界面を観測面として反射係数を求めるときの、図4(A)〜(C)と同様な電磁界模式図、グラフおよび再プロット図である。 (A)〜(C)は、磁性体層内から空中に電磁界が出る際の出射側境界面を観測面として透過係数を求めるときの、図4(A)〜(C)と同様な電磁界模式図、グラフおよび再プロット図である。 本発明が適用されたアンテナ装置の携帯電話への実装例を示す断面図である。
符号の説明
1…通信システム、2…記憶媒体装置、3…リーダライタ装置、10…アンテナ装置、11…磁性体層、11−1…第1磁性体層、11−2…第2磁性体層、21…筐体、22…アンテナコイル、23…キャパシタ、31…筐体、32…アンテナコイル、33…信号処理回路、41,42…接着層、43…回路基板、M…金属部材、EMF…電磁界

Claims (6)

  1. 層状に近接配置されているコイルと磁性体層とを備え、
    前記磁性体層は、当該磁性体層の厚さ方向において前記コイルからの距離が相対的に近い第1磁性体層と、相対的に遠い第2磁性体層とを含み、
    前記第1磁性体層の比透磁率が、前記第2磁性体層の比透磁率より小さい
    アンテナ装置。
  2. 前記第1磁性体層の比透磁率の実部が20以下である
    請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 筐体と、
    前記筐体内に配置されている近接電磁結合伝送のためのアンテナと、
    を備え、
    前記アンテナが、
    前記筐体の枠体側に配置されているコイルと、
    前記コイルよりさらに筐体内部側に配置されている磁性体層と、
    を有し、
    前記磁性体層が、当該磁性体層の厚さ方向において前記コイルからの距離が相対的に近い第1磁性体層と、相対的に遠い第2磁性体層とを含み、
    前記第1磁性体層の比透磁率が、前記第2磁性体層の比透磁率より小さい
    電子装置。
  4. 前記第1磁性体層の比透磁率の実部が20以下である
    請求項3に記載の電子装置。
  5. 前記コイルに並列に接続されているキャパシタと、記憶媒体としてのメモリとを有し、前記キャパシタおよび前記コイルに応じた固有の共振周波数でメモリ駆動のための電源の受給および情報の通信が可能な
    請求項3に記載の電子装置。
  6. 固有の周波数で共振する共振回路とメモリを内蔵する記憶媒体装置に対し近接して対向した状態で、近接電磁結合伝送により前記固有の周波数に対応する周波数の電磁波を前記アンテナから前記記憶媒体装置に送信して電源の供給を行い、かつ、前記記憶媒体装置が内蔵する前記メモリに対し情報の読み取り、書き込み、又は、読み取りと書き込みの両方が可能な
    請求項3に記載の電子装置。
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