JP2008217433A - 情報処理装置、情報処理方法、プログラム、及び記憶媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 現行のプリントチケットを使った印刷システムでは、ユーザーインターフェースにおいて、ユーザーが操作した結果が印刷設定として反映されるかどうかユーザーにはわからない。
【解決手段】 プリントチケット、及びプリントチケットのスコープを入力し、入力されたスコープとユーザーインターフェース機能のスコープとに基づきユーザーインターフェースを有効にして表示するか、あるいは無効にして表示し、ユーザーインターフェースで設定された設定に基づき前記入力手段により入力されたプリントチケットを編集してアプリケーションに返却することを特徴とする。
【選択図】 図19
【解決手段】 プリントチケット、及びプリントチケットのスコープを入力し、入力されたスコープとユーザーインターフェース機能のスコープとに基づきユーザーインターフェースを有効にして表示するか、あるいは無効にして表示し、ユーザーインターフェースで設定された設定に基づき前記入力手段により入力されたプリントチケットを編集してアプリケーションに返却することを特徴とする。
【選択図】 図19
Description
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、プログラム、及び記憶媒体に関するものである、特に印刷設定に関するものである。
Microsoft社のオペレーティングシステム(OS)であるMicrosoft Windows(登録商標)Vistaにおいて印刷システムが大きく変更された。従来のGDI(Graphic Device Interface)ベースの印刷システムと互換性を維持しつつ、XPS(XML Paper Specification)ベースの新しい印刷システムが導入された(http://www.microsoft.com/japan/whdc/device/print/default.mspx)。
XPSとは、電子文書フォーマットの一つである。その中身は、文書構造、描画情報、印刷設定などの情報を保持するXMLとビットマップやフォントなどのバイナリリソースといった様々なパーツから構成される。XPSを構成する特に重要なパーツを図1にて示す。FixedDocumentSequence101をジョブ、FixedDocument102をドキュメント、FixedPage103をページと理解するとよい。FixedDocumentSequenceパーツ201は必ず1つだけ存在し、複数のFixedDocumentパーツ202を保持する。さらに各々のFixedDocumentパーツ202は複数のFixedPageパーツ203を保持する。さらに、これら任意のFixedDocumentSequenceパーツ201、FixedDocumentパーツ202、FixedPageパーツ203には各々印刷設定を関連付けることができる(図2)。この印刷設定のことをプリントチケットと呼ぶ。ここで、FixedDocumentSequenceパーツ201に関連付けた印刷設定をジョブレベルのプリントチケット204、FixedDocumentパーツ202に関連付けた印刷設定をドキュメントレベルのプリントチケット205、FixedPageパーツ203に関連付けた印刷設定をページレベルのプリントチケット206、と呼ぶ。ジョブレベルのプリントチケットはジョブの印刷設定を行う。ドキュメントレベルのプリントチケットはドキュメントの印刷設定を行う。ページレベルのプリントチケットはページの印刷設定を行う。
プリントチケットの中身の記述においてもジョブレベル、ドキュメントレベル、ページレベルの指定が可能となるため、さらに複雑な構造となる。
図3にプリントチケットのレベルと記述可能な要素を示している。ジョブレベルのプリントチケットはジョブレベルとドキュメントレベルとページレベル、即ち全レベルの記述が許される。ドキュメントレベルのプリントチケットはドキュメントレベルとページレベルの記述が許される。ジョブレベルの記述は許されない。ページレベルのプリントチケットはページレベルのみ記述が許される。ジョブレベルとドキュメントレベルの記述は許されない。
ここで理解を深めるために具体例を示す。例えば、3ページ保持するドキュメントでかつ3ページ目のみ給紙方法を変えるようなプリントチケットを保持するXPSを生成するとする。このXPSの構成を図4と図5の場合で考えてみる。なお、図4の構成において、ジョブレベルのプリントチケットは図6、ページレベルのプリントチケットは図7を指す。図5の構成において、ジョブレベルのプリントチケットは図8、ページレベルのプリントチケットは図9を指す。図3の拘束条件から、図4のXPSは構成上正しく、図5のXPSは構成上誤りであることがわかる。なぜならば、図5のXPSは、ページレベルのプリントチケットにジョブレベルの記述をしてしまっている。
このように、プリントチケットに記述する内容はプリントチケットに関連付けるXPSのパーツに依存して拘束される。図9のプリントチケットは、それ自身正しい記述にもかかわらずFixedPageに関連付けたことによって構成上不正になってしまう。つまり、アプリケーションがどのレベルのプリントチケットを指定するかが重要となる。以後、指定されるプリントチケットのレベルをスコープと呼ぶ。
ここまで、Microsoft Windows(登録商標) Vistaで導入された新しい印刷システムにおけるXPSとプリントチケットの関係を述べた。次は、従来の印刷設定形式とプリンタドライバのインターフェースについて説明する。
従来のMicrosoft Windows(登録商標)の印刷システムにおいて、Win32アプリケーションが使用するDEVMODEと呼ばれるメモリブロックが印刷設定データとして重要な役割を担ってきた。図10はそのDEVMODEの全体像を簡略化して描いたものである。DEVMODE構造体の特徴は、仕様が公開されているパブリック部1001と仕様が公開されないプリンタドライバのみアクセス可能なプライベート部1002の2つの領域から構成されることにある。一般に、DEVMODE構造体のパブリック部は、用紙、用紙の向き、解像度などのごく基本部分を記述するのみで、大部分を占める残りの全てをプライベート部に記述する。
図11は、図10のDEVMODEパブリック部1001を具体的に示したものである。このようにDEVMODE構造体はMicrosoft社によってC言語のヘッダファイルとして厳密に規定されている。DEVMODEパブリック部1001には、スコープの概念が無いことわかる。一方、プリンタドライバを開発する各社が独自に定義するプライベート部1002は、この構造体の直後に続き、その拡張サイズはdmDriverExtraで指定される。
Microsoft Windows(登録商標) Vista から導入されたプリントチケットは、このようなレガシーな印刷設定フォーマットに替わる新しいフォーマットである。
Microsoft Windows(登録商標) Vista から導入されたプリントチケットは、このようなレガシーな印刷設定フォーマットに替わる新しいフォーマットである。
以上をまとめると、従来形式であるDEVMODEは、
構造体で記述される。大部分を占めるプライベート部の仕様は非オープン。
バイナリなので可読性なし。
プリンタドライバのみアクセス可能。
各印刷設定にスコープの概念が無い。
という次第であるのに対し、新形式であるプリントチケットは、
XMLで記述される。仕様はオープン。
テキストなので可読性あり。
プリンタドライバ以外にアプリケーションなども自由にアクセス可能。
各印刷設定にスコープを指定する。
という特徴をもつ。
構造体で記述される。大部分を占めるプライベート部の仕様は非オープン。
バイナリなので可読性なし。
プリンタドライバのみアクセス可能。
各印刷設定にスコープの概念が無い。
という次第であるのに対し、新形式であるプリントチケットは、
XMLで記述される。仕様はオープン。
テキストなので可読性あり。
プリンタドライバ以外にアプリケーションなども自由にアクセス可能。
各印刷設定にスコープを指定する。
という特徴をもつ。
このようにプリントチケットはDEVMODEに比べ大きく機能拡張されている。特にスコープの指定が可能という大きな特徴を持つ。アプリケーションからプリントチケットを利用できるようになることは大きな前進であるが、これはアプリケーション層に限った話で、ドライバ層では大きく事情が異なる。
図12は、印刷設定の処理において、アプリケーション層からOS層、そしてドライバ層に至る各階層でDEVMODEやプリントチケットがどのようにやり取りされるかを示した図である。
まず、左上にあるWin32アプリケーション1206がプリンタドライバ1201とDEVMODEをやり取りするのが分かる。
一方、右上にあるプリントチケット対応アプリケーション1204がプリンタドライバ1201とプリントチケットをやり取りする処理は、やや複雑になる。プリンタドライバ本体1201の入出力はあくまでもDEVMODEに限られる。プリンタドライバはプリントチケットに対応するためにプリントチケットとDEVMODEを相互変換するプリントチケット・プロバイダと呼ばれるサブモジュール1202を提供する。このサブモジュール1202が機能することによって、ドライバ本体1201はDEVMODEしか扱えないに係らずアプリケーションはプリントチケットを扱えるようになる。ここで、注意すべきは、アプリケーションがスコープを指定しているにも係らずプリンタドライバにスコープが伝わらないことである。アプリケーションがスコープを指定することによってプリントチケットの記述内容に拘束が生じることを前述したが、そのような調整はOSレベルで解決される。プリンタドライバがスコープを解決することはない。
特開2006−285870号公報
一見、プリンタドライバがスコープを解決することがないのは、プリンタドライバの実装負担が減り良いことだと思われる。しかしながら、プリンタドライバからユーザーインターフェースを表示させユーザーによる操作を伴う場合は、プリンタドライバがスコープを認識できないことによる問題が生じる。例えば、プリンタドライバがジョブレベルの供紙方法のみサポートするとする。アプリケーションがスコープの指定をページレベルにして供紙方法を変更しようとしても、プリンタドライバはスコープを認識できないためユーザーインターフェース上では供紙の切り替えが操作できてしまう。しかし、実際にはOS層でプリントチケットのスコープが解決されるときに、供紙方法の設定は消えてしまう。本来は、無理なスコープが指定されたら、それがユーザーインターフェースにも反映されるべきである。上記例だと、ユーザーインターフェースにおいて、供紙方法設定部がグレイ表示されて設定不可になるのが望ましい。
以上、現行のプリントチケットを使った印刷システムでは、プリンタドライバのユーザーインターフェースにおいて、ユーザーが操作した結果が印刷設定として反映されるかどうかユーザーにはわからない、といったユーザビリティ上大きな欠陥がある。
以上、現行のプリントチケットを使った印刷システムでは、プリンタドライバのユーザーインターフェースにおいて、ユーザーが操作した結果が印刷設定として反映されるかどうかユーザーにはわからない、といったユーザビリティ上大きな欠陥がある。
上述した課題を解決するために、本発明は、
プリントチケット、及びプリントチケットのスコープを入力する入力手段と、
前記入力手段により入力されたスコープとユーザーインターフェース機能のスコープとに基づきユーザーインターフェースを有効にして表示するか、あるいは無効にして表示する表示手段と、
前記ユーザーインターフェースで設定された設定に基づき前記入力手段により入力されたプリントチケットを編集してアプリケーションに返却する返却手段とを有することを特徴とする。
プリントチケット、及びプリントチケットのスコープを入力する入力手段と、
前記入力手段により入力されたスコープとユーザーインターフェース機能のスコープとに基づきユーザーインターフェースを有効にして表示するか、あるいは無効にして表示する表示手段と、
前記ユーザーインターフェースで設定された設定に基づき前記入力手段により入力されたプリントチケットを編集してアプリケーションに返却する返却手段とを有することを特徴とする。
本発明によって、アプリケーションがプリンタドライバにプリントチケットの編集を依頼する際に、アプリケーションが指定したスコープに従いユーザーインターフェース上操作可能な部分と操作不可能な部分が明示される。ユーザーは何が設定できて何が設定できないのかを視覚的に認識できるため、ユーザーの利便性を向上させることができる。
(実施例1)
本発明に係る情報処理装置の一実施形態としてのコンピュータについて説明する。図13は、本実施形態のコンピュータを含むプリンタ制御システムの構成を説明するブロック図である。なお、特に断らない限り、本発明の機能が実行されるのであれば、単体の機器であっても、複数の機器からなるシステムであっても、LAN,WAN等のネットワークを介して接続が為され処理が行われるシステムであっても本発明を適用できることは言うまでもない。
本発明に係る情報処理装置の一実施形態としてのコンピュータについて説明する。図13は、本実施形態のコンピュータを含むプリンタ制御システムの構成を説明するブロック図である。なお、特に断らない限り、本発明の機能が実行されるのであれば、単体の機器であっても、複数の機器からなるシステムであっても、LAN,WAN等のネットワークを介して接続が為され処理が行われるシステムであっても本発明を適用できることは言うまでもない。
図において、300はホストコンピュータである。ホストコンピュータはROM3のプログラム用ROMあるいは外部メモリ11に記憶された文書処理プログラム等に基づいて図形、イメージ、文字、表(表計算等を含む)等が混在した文書処理を実行するCPU1を備え、システムバス4に接続される各デバイスをCPU1が総括的に制御する。
また、このROM3のプログラム用ROMあるいは外部メモリ11には、CPU1の制御プログラムであるオペレーティングシステムプログラム(以下OS)等を記憶する。また、ROM3のフォント用ROMあるいは外部メモリ11には上記文書処理の際に使用するフォントデータ等を記憶し、ROM3のデータ用ROMあるいは外部メモリ11には上記文書処理等を行う際に使用する各種データを記憶する。
2はRAMで、CPU1の主メモリ、ワークエリア等として機能する。5はキーボードI/Fで、キーボード9や不図示のポインティングデバイスからのキー入力を制御する。6はディプレイI/Fで、ディスプレイ10の表示を制御する。7は外部メモリI/Fで、ブートプログラム、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、プリンタドライバ等を記憶するハードディスク(HD)、フロッピー(登録商標)ディスク(FD)等の外部メモリ11とのアクセスを制御する。なお、外部メモリはプリンタドライバ等の各種処理プログラムを記憶するコンピュータが読み取り可能な記憶媒体として機能する。
8はプリンタI/Fで、所定の双方向性インターフェース21を介してプリンタ150に接続されて、プリンタ150との通信制御処理を実行する。なお、CPU1は、例えばRAM2上に設定された表示情報RAMへのアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行し、ディプレイ10上でのWYSIWYGを可能としている。
また、CPU1は、CRT10上の不図示のマウスカーソル等で指示されたコマンドに基づいて登録された種々のウインドウを開き、種々のデータ処理を実行する。ユーザは印刷を実行する際、印刷の設定に関するウインドウを開き、プリンタの設定や、印刷モードの選択を含むプリンタドライバに対する印刷処理方法の設定を行える。
プリンタ150において、12はプリンタCPUで、ROM13のプログラム用ROMに記憶された制御プログラム等あるいは外部メモリ14に記憶された制御プログラム等に基づいてシステムバス15に接続される印刷部(プリンタエンジン)17に出力情報としての画像信号を出力する。
また、このROM13のプログラムROMには、CPU12の制御プログラム等を記憶する。ROM13のフォント用ROMには上記出力情報を生成する際に使用するフォントデータ等を記憶し、ROM13のデータ用ROMにはハードディスク等の外部メモリ14がないプリンタの場合には、ホストコンピュータ上で利用される情報等を記憶している。
CPU12は入力部18を介してホストコンピュータとの通信処理が可能となっており、プリンタ内の情報等をホストコンピュータ3000に通知可能に構成されている。19はCPU12の主メモリ、ワークエリア等として機能するRAMで、図示しない増設ポートに接続されるオプションRAMによりメモリ容量を拡張することができるように構成されている。なお、RAM19は、出力情報展開領域、環境データ格納領域、NVRAM等に用いられる。前述したハードディスク(HD)、ICカード等の外部メモリ14は、メモリコントローラ(MC)20によりアクセスを制御される。
外部メモリ14は、オプションとして接続され、フォントデータ、エミュレーションプログラム、フォームデータ等を記憶する。また、18は前述した操作パネルで操作のためのスイッチおよびLED表示器等が配されている。また、前述した外部メモリは1個に限らず、少なくとも1個以上備え、内蔵フォントに加えてオプションフォントカード、言語系の異なるプリンタ制御言語を解釈するプログラムを格納した外部メモリを複数接続できるように構成されていてもよい。さらに、図示しないNVRAMを有し、操作パネル20からのプリンタモード設定情報を記憶するようにしてもよい。
図14は、ホストコンピュータにおける典型的な印刷データ生成方法を説明する図である。
アプリケーション201、グラフィックエンジン202、プリンタドライバ203、およびシステムスプーラ204は、外部メモリ11に保存されたファイルとして存在し、OSやそのモジュールを利用するモジュールによってRAM2にロードされ実行されるプログラムモジュールである。また、アプリケーション201およびプリンタドライバ203は、外部メモリ11のFDや不図示のCD−ROM、あるいは不図示のネットワークを経由して外部ディスク11のHDに追加することが可能となっている。
アプリケーション201、グラフィックエンジン202、プリンタドライバ203、およびシステムスプーラ204は、外部メモリ11に保存されたファイルとして存在し、OSやそのモジュールを利用するモジュールによってRAM2にロードされ実行されるプログラムモジュールである。また、アプリケーション201およびプリンタドライバ203は、外部メモリ11のFDや不図示のCD−ROM、あるいは不図示のネットワークを経由して外部ディスク11のHDに追加することが可能となっている。
外部メモリ11に保存されているアプリケーション201はRAM2にロードされて実行されるが、このアプリケーション201からプリンタ1500に対して印刷を行う際には、同様にRAM2にロードされ実行可能となっているグラフィックエンジン202を利用して出力(描画)を行う。グラフィックエンジン202は、印刷装置ごとに用意されたプリンタドライバ203を、外部メモリ11からRAM2にロードし、アプリケーション210の出力をプリンタドライバ203を用いてプリンタの制御コマンドに変換する。変換されたプリンタ制御コマンドはOSによってRAM2にロードされたシステムスプーラ204を経てインターフェース21経由でプリンタ1500へ出力される仕組みとなっている。
図15は、アプリケーション1504と、各プリンタ用のプリンタドライバ1501,1502との関係をあらわした模式図である。
アプリケーション1504はオペレーティングシステム1503が提供する各種関数(API)をコールして処理を行う。
オペレーティングシステム1503は印刷に関わる処理を選択されているプリンタのプリンタドライバ1501,1502が提供する関数(DDI)をコールして処理を行う。
このようにしてアプリケーションから選択されたプリンタへの印刷が可能となっている。
このようにしてアプリケーションから選択されたプリンタへの印刷が可能となっている。
このときプリンタドライバ1501,1502とオペレーティングシステム1503、及び、アプリケーション1504間でプリンタの印刷設定データがやり取りされる。これを表したのが図16である。図16のWin32アプリケーション1206やプリントチケット対応アプリケーション1204から印刷設定する場合については図12にて説明済みなので、ここでは説明を省略する。プリンタドライバ1201にプリントチケットの入出力を直接管理する機能を設ける(1601)。そしてOSの関与しない独自のインターフェースを設ける(図17)。この新インターフェースに対応したアプリケーション1602は、プリントチケットAPI1203を呼び出すことなく、前述したプリンタドライバが公開する独自のインターフェースを呼び出すことで、プリントチケットおよびそのスコープをプリンタドライバへ直接入力する。
図17および図18は、プリンタドライバが公開する独自のインターフェースの一部である。
図17はC言語の関数として定義している。OSが定義するプリンタドライバインターフェース関数DrvDocumentPropertySheetsとは名前が異なるだけで関数仕様はほぼ同等なので、ここでは説明を省略する。なお、DrvDocumentPropertySheets関数の詳細については、http://msdn2.microsoft.com/en−us/library/ms801131.aspxにて確認できる。
図17はC言語の関数として定義している。OSが定義するプリンタドライバインターフェース関数DrvDocumentPropertySheetsとは名前が異なるだけで関数仕様はほぼ同等なので、ここでは説明を省略する。なお、DrvDocumentPropertySheets関数の詳細については、http://msdn2.microsoft.com/en−us/library/ms801131.aspxにて確認できる。
図18は、図17の関数で使用される構造体の一部である。これもOSが定義するDOCUMENTPROPERTYHEADER構造体を模した仕様になっている。なお、DOCUMENTPROPERTYHEADER構造体の詳細については、http://msdn2.microsoft.com/en−us/library/aa506306.aspxにて確認できる。以下、DOCUMENTPROPERTYHEADER構造体とCN_DOCUMENTPROPERTYHEADER構造体の違いのみを説明する。DOCUMENTPROPERTYHEADER構造体には、入出力するDEVMODE構造体をメンバとして保持し、さらに出力用DEVMODEのサイズもメンバとして保持しているが、これらはCN_DOCUMENTPROPERTYHEADER構造体には一切存在しない。その代わりに、入出力するプリントチケットをメンバ(IStream *pPrintTicket)として保持し、さらにスコープ情報もメンバ(EPrintTicketScope scope)として保持する。
図19は、図17のCN_DrvDocumentPropertySheets関数の呼び出しにおいて、プリンタドライバに対しユーザーインターフェースの表示が指示された場合の処理フローの一部を示す。なお、処理フローに係るプリンタドライバのプログラムは外部メモリのHD11に記憶されており、RAM2に読み出されCPU1によって実行される。なお、ユーザーインターフェースの表示の指示は、図18のCN_DOCUMENTPROPERTYHEADER構造体のfModeメンバにDM_IN_PROMPTが設定された場合に相当する。
ステップ1901でCN_DOCUMENTPROPERTYHEADER構造体のscopeメンバとしてアプリケーションから渡されるプリントチケットのスコープをメモリへ読み込む。ステップ1902でCN_DOCUMENTPROPERTYHEADER構造体のpPrintTicketメンバとして渡されるプリントチケットをメモリへ読み込む。ステップ1903でデバイスの能力を記述したプリンタドライバのデータファイルを読み込む。このデータファイルにはプリンタドライバの全機能の各々のスコープが記されている。
例えば、給紙方法にはジョブ、出力ビン(排紙方法)にはジョブ、パンチにはジョブがスコープとして記されている。また、解像度にはページ、メディアタイプにはページがスコープとして記されている。なお、給紙方法をページ単位で切り替えられるプリンタであれば、給紙方法にはページがスコープとして記される。
なお、このデータファイルの形式は、独自フォーマットであってもかまわないし、Microsoft社が規定するPrintCapabilities(http://msdn2.microsoft.com/en−us/library/ms716431.aspx)形式であってもかまわない。ステップを1904から表示するユーザーインターフェースの初期化が始まる。ステップ1904でユーザーインターフェース機能の列挙を実施する。このユーザーインターフェース機能の列挙はループ処理になっていて、列挙すべき機能が尽きるとステップ1905からループを抜ける。ステップ1906でスコープに関する本実施形態にとって重要な判断を行う。ステップ1903で得たデータと列挙された列挙されたユーザーインターフェース機能とを比較し、列挙されたユーザーインターフェース機能のスコープを得る。このスコープとステップ1901で得たスコープを比較する。なお、比較の際に、ジョブ>ドキュメント>ページ、という表現する。つまり、ジョブレベルのスコープはドキュメントレベルのスコープより大きいと表現する。ドキュメントレベルのスコープはページレベルのスコープより大きいと表現する。列挙されたユーザーインターフェース機能のスコープがステップ1901で得たスコープ以下の場合、ステップ1907へ進み、ユーザーインターフェースを入力可能にする。すなわちユーザーインターフェースの表示を有効にしてユーザに入力可能とする。逆の場合は、ステップ1908へ進みユーザーインターフェースをグレイ表示して設定不可にする。すなわちユーザーインターフェースの表示を無効にしてユーザに入力不可能とする。ユーザーインターフェース上で入力可能の場合のみ、ステップ1909に進み、ステップ1902で得たプリントチケットの設定をユーザーインターフェースに反映する。
ここで、具体例を示す。列挙されたユーザーインターフェース機能が供紙方法で、そのスコープはジョブレベル、ステップ1901で得たスコープもジョブレベルの場合、ステップ1907へ進み、ユーザーインターフェースは図20のように表示される。一方、列挙されたユーザーインターフェース機能が供紙方法で、そのスコープはジョブレベル、ステップ1901で得たスコープがページレベルの場合、ステップ1908へ進み、ユーザーインターフェースは図21のように表示される。
また、列挙されたユーザーインターフェース機能が解像度で、そのスコープはページレベル、ステップ1901で得たスコープがページレベルの場合、ステップ1907へ進み、ユーザーインターフェースは解像度が設定可能なように表示される。また、列挙されたユーザーインターフェース機能が解像度で、そのスコープはページレベル、ステップ1901で得たスコープがジョブレベルの場合、ステップ1907へ進み、ユーザーインターフェースは解像度が設定可能なように表示される。
以上のステップを経て、プリンタドライバのユーザーインターフェースは初期化処理を完了し、ユーザーに入力可能な状態になる。なお、ユーザーがプリンタドライバのユーザーインターフェース上で何かしら操作した結果、プリンタドライバはステップ1902で読み込んだプリントチケットを編集し、アプリケーションへプリントチケットが返却される。なお、本実施形態においては、新インターフェース対応アプリ1602が直接プリンタドライバのプリントチケット入出力部1601を呼びだすことによって実現している。ここでは説明を省略するが、OS層で図17と図18相当のインターフェースが用意されていて、アプリケーションはOS層を呼び出し、プリンタドライバは、そのインターフェースを実装する、といった構成であってもかまわない。
Claims (13)
- プリントチケット、及びプリントチケットのスコープを入力する入力手段と、
前記入力手段により入力されたスコープとユーザーインターフェース機能のスコープとに基づきユーザーインターフェースを有効にして表示するか、あるいは無効にして表示する表示手段と、
前記ユーザーインターフェースで設定された設定に基づき前記入力手段により入力されたプリントチケットを編集してアプリケーションに返却する返却手段とを有することを特徴とする情報処理装置。 - 前記スコープは、ジョブ、ドキュメント、ページを含むことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
- 前記入力手段は、アプリケーションから直接入力するインターフェースを介して印刷設定、及び印刷設定のスコープを入力することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
- 前記ユーザーインターフェースは、プリンタドライバのユーザーインターフェースを含むことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
- プリントチケット、及びプリントチケットのスコープを入力する入力ステップと、
前記入力ステップにより入力されたスコープとユーザーインターフェース機能のスコープとに基づきユーザーインターフェースを有効にして表示するか、あるいは無効にして表示する表示ステップと、
前記ユーザーインターフェースで設定された設定に基づき前記入力ステップにより入力されたプリントチケットを編集してアプリケーションに返却する返却ステップとを有することを特徴とする情報処理方法。 - 前記スコープは、ジョブ、ドキュメント、ページを含むことを特徴とする請求項5記載の情報処理方法。
- 前記入力ステップは、アプリケーションから直接入力するインターフェースを介して印刷設定、及び印刷設定のスコープを入力することを特徴とする請求項5記載の情報処理方法。
- 前記ユーザーインターフェースは、プリンタドライバのユーザーインターフェースを含むことを特徴とする請求項5記載の情報処理方法。
- プリントチケット、及びプリントチケットのスコープを入力する入力ステップと、
前記入力ステップにより入力されたスコープとユーザーインターフェース機能のスコープとに基づきユーザーインターフェースを有効にして表示するか、あるいは無効にして表示する表示ステップと、
前記ユーザーインターフェースで設定された設定に基づき前記入力ステップにより入力されたプリントチケットを編集してアプリケーションに返却する返却ステップとをコンピュータに実行させるためのプログラム。 - 前記スコープは、ジョブ、ドキュメント、ページを含むことを特徴とする請求項9記載のプログラム。
- 前記入力ステップは、アプリケーションから直接入力するインターフェースを介して印刷設定、及び印刷設定のスコープを入力することを特徴とする請求項9記載のプログラム。
- 前記ユーザーインターフェースは、プリンタドライバのユーザーインターフェースを含むことを特徴とする請求項9記載のプログラム。
- 請求項9乃至12いずれかに記載のプログラムを記憶したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
Priority Applications (1)
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CN110456992A (zh) * | 2018-05-07 | 2019-11-15 | 佳能株式会社 | 记录介质、控制方法和信息处理装置 |
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2007
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