JP2008215141A - 内燃機関のノッキング制御装置 - Google Patents

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好信 ▲高▼田
Yoshinobu Takada
Akira Otani
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Abstract

【課題】加速時に、機関負荷の変化に対する点火時期制御の応答遅れによって、強いノッキングが発生することを回避する。
【解決手段】加速時に、加速が急であるほどより小さな補正係数kを設定し、この補正係数kで判定値SLを減少補正する。そして、ノッキングセンサで検出されたノッキング強度KDBが、該強度KDBの加重平均値であるバックグラウンドレベルBGLと前記判定値SLとの加算値よりも大きいときに、ノッキング発生を判定し、点火時期を遅角補正させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関のノッキング制御装置に関し、詳しくは、内燃機関の加速時においてノッキングを制御する技術に関する。
特許文献1には、ノックセンサの出力のピーク値が判定基準値を超えた回数を計数してノック強度を判定し、ノッキング発生を判定したときに点火時期を遅角制御するノック制御が記載されている。
特開平07−279712号公報
ところで、内燃機関の基本点火時期は、機関運転条件(機関負荷及び機関回転速度)に基づいて可変に設定されるが、たとえば加速時には、点火時期の決定に基づいてイグニッションコイルへの通電を開始させてからも、機関運転条件が変化し、点火時期を決定した時点での運転条件と、実際に点火を行うときの運転条件との間に偏差が生じる。
このため、加速に伴って点火時期を徐々に進角させる場合に、進角変化の要求が収束しても直ちに係る要求に対応する点火時期で点火を行わせることはできず、進角変化の要求が収束する直前の高い進角要求に基づく点火制御がなされてしまい、実際の運転状態に対して過進角した点火時期で点火が行われ、強いノッキングを発生させてしまうことがあった。
本願発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、加速時に、機関運転条件の変化に対する機関制御(点火時期制御等)の応答遅れによって、強いノッキングが発生することを回避できる内燃機関のノッキング制御装置を提供することを目的とする。
そのため請求項1記載の発明は、ノッキングセンサの出力に基づいて算出されるノッキング強度信号がノッキング判定値を上回るときにノッキングの発生を判定し、内燃機関の制御量を補正するノッキング制御装置において、前記ノッキング判定値を、加速時には非加速時に比して低く設定することを特徴とする。
上記発明によると、加速時にノッキング判定値を低くすると、ノッキングの発生が判定され易くなることで、ノッキングを抑制するための制御が実行され、例えば点火時期であれば加速に伴う進角変化が抑制されることになる。
従って、機関運転条件に変化に対する機関制御(点火時期制御等)の応答遅れによって、実際の機関運転条件とは大きく乖離した運転条件に対応する機関制御がなされ、強いノッキングが発生することを防止することができる。
請求項2記載の発明では、内燃機関の加速が急加速時であるほど、前記ノッキング判定値をより低く設定することを特徴とする。
上記発明によると、機関制御の応答遅れがより大きくなる急加速時には、ノッキング判定値をより大きく低下させる。
従って、機関制御の応答遅れによる過補正を、急加速時にも有効に抑止できる。
請求項3記載の発明では、機関運転状態の検出値に位相進み処理を施し、該位相進み処理が施された機関運転状態の検出値に基づいて前記制御量の基本値を決定することを特徴とする。
上記発明によると、位相進み処理が施された機関運転状態の検出値に基づいて基本制御量を演算させることで、基本制御量の決定時点よりも先の時点での機関運転条件を見越して、制御量の基本値が設定されることになる。
従って、機関制御の応答遅れを抑制でき、ノッキング判定値の低下による過補正抑制との相乗効果によって、強いノッキングの発生を確実に防止できる。
請求項4記載の発明では、前記ノッキング判定値を非加速時に比して低く設定する加速時を、加速中及び加速直後の所定期間とすることを特徴とする。
上記発明によると、加速中にノッキング判定値を低下させると共に、加速直後の所定期間においても引き続きノッキング判定値を低下させたままとする。
従って、加速から定常に移行した直後に、機関制御の応答遅れによって実際の運転状態とは大きく異なる制御量が設定されて、強いノッキングを発生させてしまうことを回避できる。
請求項5記載の発明では、前記所定期間を加速状態の緩急に応じて可変に設定することを特徴とする。
上記発明によると、急加速時ほど、機関制御量を決定した時点と実際に機関を制御する時点での運転状態の乖離が大きくかつその影響が長く続くので、加速中に引き続きノッキング判定値を低下させる期間を、加速状態の緩急に応じて可変に設定する(急加速時ほど長くする)。
従って、ノッキング判定値の低下を過不足のない期間で行わせて、強いノッキングの発生を、ノッキング判定値の低下によって確実に防止することができる。
以下に本発明の実施の形態を説明する。
図1は、実施形態における車両用内燃機関のシステム構成図である。
図1において、内燃機関101は、火花点火式ガソリン機関であり、この内燃機関101の吸気管102には、スロットルモータ103aでスロットルバルブ103bを開閉する電子制御スロットル104が介装される。
そして、前記電子制御スロットル104及び吸気バルブ105を介して、燃焼室106内に空気が吸入される。
各気筒の吸気バルブ105上流の吸気ポート130には、電磁式の燃料噴射弁131がそれぞれ設けられている。
前記燃料噴射弁131は、コントロールユニット114からの噴射パルス信号によって開弁駆動されると、燃料を吸気バルブ105に向けて噴射する。
前記燃焼室106内に空気と混合して吸引された燃料は、点火プラグ151による火花点火によって着火燃焼する。
前記点火プラグ151には、それぞれパワートランジスタ内蔵式イグニッションコイル152が直付けされており、前記コントロールユニット114から前記パワートランジスタのオン・オフを制御する点火制御信号を出力することで、各気筒の点火時期が制御される。
燃焼室106内の燃焼排気は、排気バルブ107を介して排気管に排出され、フロント触媒コンバータ108及びリア触媒コンバータ109で浄化された後、大気中に放出される。
前記吸気バルブ105及び排気バルブ107は、それぞれ吸気側カムシャフト111,排気側カムシャフト110に設けられたカムによって開閉される。
燃料タンク135には、電動式の燃料ポンプ136が内蔵され、この燃料ポンプ136を駆動することで燃料タンク135内の燃料(ガソリン)が前記燃料噴射弁131に向けて圧送される。
前記燃料ポンプ136から吐出された燃料を各燃料噴射弁131に分配する分配管137には、燃圧センサ138が設けられており、該燃圧センサ138で検出される燃圧(燃料噴射弁131に対する燃料の供給圧)が目標燃圧になるように、前記燃料ポンプ136の吐出量(駆動電圧)が前記コントロールユニット114によってフィードバック制御されるようになっている。
前記コントロールユニット114は、マイクロコンピュータを内蔵し、各種センサからの検出信号に基づく演算処理によって、前記電子制御スロットル104,燃料噴射弁131,燃料ポンプ136,パワートランジスタ内蔵式イグニッションコイル152等を制御する。
前記各種センサとしては、前記燃圧センサ138の他、運転者が操作するアクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサ116、機関101の吸入空気流量Qを検出するエアフローメータ115、クランクシャフト120の回転位置を検出するクランク角センサ117、スロットルバルブ103bの開度TVOを検出するスロットルセンサ118、機関101の冷却水温度を検出する水温センサ119、前記フロント触媒108の上流側での排気中の酸素濃度に基づいて空燃比を検出する空燃比センサ121、ノッキング発生時の機関101の振動を圧電素子などによって検出するノッキングセンサ122等が設けられている。
ここで、前記コントロールユニット114は、前記クランク角センサ117からの検出信号に基づいて機関回転速度Neを算出し、該機関回転速度Neとエアフローメータ115で検出される吸入空気流量Qとから基本噴射パルス幅Tpを演算する。
そして、前記基本噴射パルス幅Tpを、空燃比センサ121の検出結果と目標空燃比との比較に基づいて算出される空燃比フィードバック補正係数や、各種の増量補正係数などによって補正することで、最終的な噴射パルス幅Tiを算出する。
最終的な噴射パルス幅Tiを算出すると、前記噴射パルス幅Tiの噴射パルス信号を、各気筒の行程に合わせてそれぞれの燃料噴射弁131に出力する。
また、前記コントロールユニット114は、機関負荷を代表する前記基本噴射パルス幅Tpと機関回転速度Neとから基本点火時期(基本点火進角値)ADVbを演算する。
本実施形態において、点火時期は、圧縮上死点からの進角角度で示すものとする。
一方、所定のノッキング検出期間での前記ノッキングセンサ122の出力から所定周波数域の強度を検出し、該強度が所定のノッキング判定値を超えているときに、ノッキングの発生を判定し、前記基本点火時期ADVbの補正値ADVhを遅角側に修正し(減少側に修正し)、前記強度が前記ノッキング判定値以下であれば、ノッキングが発生していないと判定して、前記補正値ADVhを進角側に修正する(増大側に修正する)。
そして、前記基本点火時期ADVbに前記補正値ADVhを加算して、該加算結果を最終的な点火時期ADVとし、該点火時期ADVに基づいてイグニッションコイル152への通電(パワートランジスタのオン・オフタイミング)を制御することで、ノッキングを発生させない最大進角値付近で点火が行われるようにする。
次に、前記コントロールユニット114によるノッキング制御の詳細を説明する。
図2のフローチャートは、ノッキング制御の第1実施形態を示し、ステップS301では、別のルーチンで機関101の加速状態であると判定されているか否かを判断する。
前記加速判定は、図3のフローチャートに示すルーチンに従って行われる。
ステップS401では、スロットルセンサ118で検出されるスロットルバルブ103bの開度TVOの単位時間当たり変化量ΔTVO(変化量ΔTVO=開度の最新値−開度の所定時間前の値)を演算する。
尚、スロットル開度TVOに代えて、アクセル開度センサ116で検出されるアクセル開度の単位時間当たり変化量を演算させることができる。
ステップS402では、前記変化量ΔTVOが設定値以上であるか否かを判断し、前記変化量ΔTVOが設定値以上であれば、ステップS403へ進んで、機関101の加速状態を判定する。
次のステップS404では、加速判定の継続時間Tacを、変化量ΔTVOが大きいときほど長く設定する。
前記継続時間Tacとは、前記変化量ΔTVOが設定値以上である状態から所定値未満になった後も、加速判定を継続させる時間であり、急加速時ほど前記継続時間Tacが長く設定されるようにしてある。
これは、急加速時ほど、基本点火時期ADVbを決定した時点と実際に点火を行わせる時点での運転状態の乖離が大きくかつその影響が長く続くためである。
ステップS405では、加速状態を判定したことを示すために、フラグFに1をセットする。
また、前記ステップS402で前記変化量ΔTVOが設定値未満であると判断されたときには、ステップS406へ進み、前記フラグFに1が設定されているか否かを判断する。
前記フラグFに1が設定されている場合には、加速直後の状態であることを示し、この場合は、ステップS407へ進む。
ステップS407では、前記変化量ΔTVOが設定値未満になってから、前記継続時間Tacが経過したか否かを判断し、前記継続時間Tacが経過していない場合には、ステップS403へ進んで、加速判定状態を保持させる。
一方、前記継続時間Tacが経過すると、ステップS408で前記フラグFを0にリセットした後、ステップS409へ進んで、非加速状態を判定する。
また、ステップS402で前記変化量ΔTVOが設定値未満であると判断され、かつ、ステップS406でフラグFが0であると判断された場合には、継続的な非加速状態であると判断して、ステップS409へ進む。
尚、上記では、変化量ΔTVOが設定値未満になってからも加速判定を保持させる期間を時間で既定したが、例えば点火の積算回数(積算回転数)で加速判定の保持期間を既定させることができる。
前記ステップS301では、上記のようにして設定される加速判定状態であるか否かを判別するものであり、加速判定状態でない場合には、ステップS302へ進み、ノッキング検出に用いる判定値SLとして標準値SLsを設定する。
尚、前記標準値SLsは、固定値であっても良いし、機関回転速度Neなどに応じて可変に設定されるものであっても良い。
一方、加速判定状態である場合には、ステップS303へ進み、今回の加速状態の緩急のレベルを、前記変化量ΔTVOのピークホールド値や移動平均値などから識別する。
次のステップS304では、前記ステップS303で識別した加速状態の緩急のレベルに基づいて、前記標準値SLsを補正するための補正係数kを設定する。
前記補正係数kは、1.0未満の値であって、かつ、急加速時ほど小さい値に設定される。
ステップS305では、前記標準値SLsに前記補正係数kを乗算した結果を、ノッキング検出に用いる判定値SLに設定する。
従って、加速時には、非加速時に比べて判定値SLが小さく設定され、かつ、急加速時ほど判定値SLが小さくなるように設定される。
ステップS306では、所定のノッキング検出期間において前記ノッキングセンサ122の出力から所定周波数域の強度KDBを検出し、次のステップS307では、前記強度KDBの加重平均値をバックグラウンドレベルBGLとして設定する。
ステップS308では、強度KDBとバックグラウンドレベルBGLとの差が前記判定値SLを超えているか否か、換言すれば、強度KDBが、バックグラウンドレベルBGL+判定値SL(=ノッキング判定値)を超えているか否かを判定する。
KDB>BGL+SLであれば、ステップS309へ進んで、ノッキングの発生を判定し、次のステップS310では、前記補正値ADVhを所定値Δαだけ減算することで、点火時期ADVを所定値Δαだけ遅角側に修正し、ノッキングを抑制するようにする。
一方、KDB≦BGL+SLであれば、ステップS311へ進んで、ノッキングが発生していないと判定し、次のステップS312では、前記補正値ADVhを所定値Δβ(<Δα)だけ増大させることで、点火時期ADVを所定値Δβだけ進角側に修正し、ノッキング判定されない範囲内で点火時期ADVがなるべく進角されるようにする。
ステップS313では、前記補正値ADVhを、機関負荷(基本噴射パルス幅Tp)及び機関回転速度Neに応じて決定される基本点火時期ADVbに加算して、その結果を最終的な点火時期ADVに設定する。
前述のように、加速時には前記判定値SL(ノッキング判定値)を非加速時に比べて小さくするから、加速時にはノッキングが判定され易くなり、ノッキングの発生が判定されることで点火時期が遅角補正されるから、加速に伴う点火時期ADVの進角変化が抑制されることになる。
図4に示すように、加速に伴って機関負荷が増えると、基本点火時期ADVbは進角方向に変化することになるが、基本点火時期ADVbを決定した時点から実際に点火が行われるまでは、イグニッションコイル152への通電期間を含む遅れ時間が存在するため、基本点火時期ADVbを決定した時点での機関負荷と実際に点火を行ったときの機関負荷と間には差異が生じる。
例えば、機関負荷がピークに達した時点で基本点火時期ADVbを決定しても、実際に点火を行うまでに機関負荷が低下していると、基本点火時期ADVbは実際の機関負荷に対して過剰に進角されていることになって、強いノッキングを発生させてしまう。
これに対して、上記実施形態のように、加速時にノッキング判定値を下げてノッキング判定され易くすれば、実際上問題とならないような弱いノッキングの発生に対しても点火時期ADVが遅角側に修正されることで、機関負荷の増大に伴う点火時期の進角変化が抑制されることになり、強いノッキングを発生させるような点火時期の過進角を防止できる(図5参照)。
尚、上記実施形態では、加速状態の緩急のレベルに基づいて、前記標準値SLsを補正するための補正係数kを可変に設定したが、前記補正係数kを1点の定数とし、加速状態である非加速状態であるかの判別結果のみによって、判定値SLを2値のいずれかに切り換えるようにすることができる。
図6のフローチャートは、前記コントロールユニット114によるノッキング制御の第2実施形態を示す。
ステップS501では、図3のフローチャートに従って判別される加速判定状態であるか否かを判断する。
そして、加速判定状態でない場合には、ステップS502へ進み、ノッキング検出に用いる判定値SLとして標準値SLsを設定し、ステップS503では、そのときの基本噴射パルス幅Tp及び機関回転速度Neに応じて基本点火時期ADVbを演算する。
一方、加速判定状態である場合には、ステップS504へ進み、今回の加速状態の緩急のレベルを、前記変化量ΔTVOのピークホールド値や移動平均値などから識別する。
次のステップS505では、前記ステップS504で識別した加速状態の緩急のレベルに基づいて、前記標準値SLsを補正するための補正係数kを設定する。
前記補正係数kは、1.0未満の値であって、かつ、急加速時ほど小さい値に設定される。
ステップS506では、前記標準値SLsに前記補正係数kを乗算した値を、ノッキング検出に用いる判定値SLに設定する。
ステップS507では、前記加速状態の緩急のレベルに応じた補償ゲイン(位相進みゲイン)に設定された位相進みフィルタ(位相進み補償器)で基本噴射パルス幅Tpを位相進み処理して、そのときの吸入空気量及び機関回転速度に応じて算出される基本噴射パルス幅Tpよりも位相の進んだ基本噴射パルス幅Tpadvを算出する。
ここで、位相進みゲインは、急加速時ほど大きく設定され、急加速時には、より大きく位相を進ませる処理がなされる。
尚、位相進み処理は、伝達関数を用いる方法の他、基本噴射パルス幅Tpの増大変化時であるか、減少変化時であるか、定常時であるかに応じて設定される係数を、基本噴射パルス幅Tpに乗算する方法などであっても良い。
ステップS508では、前記位相を進ませた基本噴射パルス幅Tpadvに基づいて基本点火時期ADVbを演算させる。
基本点火時期ADVbの演算に用いる基本噴射パルス幅Tpadvとして位相を進ませた値を用いれば、点火時期の決定タイミングよりも後となる実際の点火時における機関負荷に略対応する時期に点火を行わせることができ、点火時期の決定タイミングと実際に点火が行われる時期との時差によって、点火時期が過進角されてしまうことを抑止できる。
ステップS509では、所定のノッキング検出期間における前記ノッキングセンサ122の出力から所定周波数域の強度KDBを検出し、次のステップS510では、前記強度KDBの加重平均値をバックグラウンドレベルBGLとして設定する。
ステップS511では、強度KDBとバックグラウンドレベルBGLとの差が前記判定値SLを超えているか否か、換言すれば、強度KDBが、バックグラウンドレベルBGL+判定値SL(=ノッキング判定値)を超えているか否かを判定する。
KDB>BGL+SLであれば、ステップS512へ進んで、ノッキングの発生を判定し、次のステップS513では、前記補正値ADVhを所定値Δαだけ減算することで、点火時期ADVを所定値Δαだけ遅角側に修正し、ノッキングを抑制するようにする。
一方、KDB≦BGL+SLであれば、ステップS514へ進んで、ノッキングが発生していないと判定し、次のステップS515では、前記補正値ADVhを所定値Δβ(<Δα)だけ増大させることで、点火時期ADVを所定値Δβだけ進角側に修正し、ノッキング判定されない範囲内で点火時期ADVがなるべく進角されるようにする。
ステップS516では、前記補正値ADVhを、ステップS503又はステップS508で演算された基本点火時期ADVbに加算して、最終的な点火時期ADVを設定する。
上記実施形態によると、位相を進ませた基本噴射パルス幅Tpadvに基づいて基本点火時期ADVbを演算させることで、基本点火時期ADVbの決定に用いた機関負荷と実際に点火が行われるときの機関負荷との差を小さくでき、過剰に点火時期が進角されてしまうことを防止できる。
但し、基本噴射パルス幅Tpの位相進みが過剰に行われると、加速初期から点火時期が過剰進角されてしまう可能性があるため、位相進みゲインをあまり大きく設定することはできない。
そこで、位相を進ませた基本噴射パルス幅Tpadvに基づいて基本点火時期ADVbを設定することでも吸収し切れない過剰進角を、ノッキング判定値を低下させることで抑制する(図7参照)。
従って、機関負荷に対して過剰に進角されることにより強いノッキングが発生することをより確実に防止できる。
尚、第2実施形態においても、加速の緩急レベルに応じて、補正係数kの設定及び位相進み制御のゲインの設定を行わせる代わりに、一点定数の補正係数k及び位相進みゲインを用いることができる。
次に、上記の実施形態から把握し得る請求項に記載以外の発明について、以下にその作用効果と共に記載する。
(イ)前記内燃機関の制御量を、点火時期とすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の内燃機関のノッキング制御装置。
上記発明によると、ノッキング発生を判定したときに点火時期を遅角補正して、ノッキング発生を抑止するノッキング制御装置において、加速時には、ノッキング判定値が低く設定されることで、ノッキング判定され易くなり、結果、加速に伴う進角変化が、ノッキング判定に基づく遅角方向への補正によって抑止されることになる。
従って、点火時期制御の応答遅れによって過進角されることを抑止でき、過進角によって強いノッキングが発生することを防止できる。
(ロ)前記加速直後の所定期間を、時間又は点火の積算回数で特定することを特徴とする請求項4又は5記載の内燃機関のノッキング制御装置。
上記発明によると、ノッキング判定値を低く設定させる期間を、加速中及び加速直後の所定期間とするときに、前記所定期間を簡易には時間で特定し、また、点火の積算回数とすることで、点火毎にノッキング判定レベルを設定できることになる。
(ハ)前記内燃機関の加速状態を、アクセル開度又はスロットル開度に基づいて検出することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の内燃機関のノッキング制御装置。
上記発明によると、例えば、アクセル開度又はスロットル開度が所定以上の速度で増大変化している状態を加速状態であると判断させることができ、機関の加速状態を簡易かつ精度良く検出させることができる。
(ニ)前記制御量が点火時期であり、機関負荷の検出値に位相進み処理を施し、該位相進み処理が施された機関負荷の検出値に基づいて前記点火時期の基本値を決定することを特徴とする請求項3記載の内燃機関のノッキング制御装置。
上記発明によると、機関負荷に基づいて点火時期の基本値を設定するときに、点火時期の基本値の設定に用いる機関負荷として、位相進み処理が施された機関負荷を用いる。
これにより、点火時期の基本値は、演算タイミングの機関負荷よりも先に予測される機関負荷に見合った値に設定されることになり、点火時期の演算時と実際の点火時との間にタイムラグがあっても、機関負荷に略見合った時期で点火を行わせることが可能となる。
(ホ)所定のノッキング検出期間において、前記ノッキングセンサの出力から所定周波数成分の強度を検出すると共に、前記強度の加重平均値をバックグラウンドレベルとして算出し、前記バックグラウンドレベルに判定値を加算した値よりも前記強度が高いときに、ノッキングの発生を判定する構成であって、前記判定値を機関の加速時には非加速時に比して低く設定することを特徴とする内燃機関のノッキング制御装置。
上記発明によると、所定のノッキング検出期間でのノッキングセンサの出力から、所定周波数成分を抽出してその強度を求め、更に、該強度を加重平均することでノッキング強度のバックグラウンドレベルを求める。
そして、バックグラウンドレベルに判定値を加算した値よりも実際の強度が高くなったときに、ノッキング発生を判定する。
これによって、通常の燃焼で発生する振動レベルを明らかに超える異常燃焼に伴う強い振動の発生を、精度良く検出することができる。
本発明の実施形態における内燃機関のシステム図。 ノッキング制御の第1実施形態を示すフローチャート。 実施形態における加速判定処理を示すフローチャート。 加速時に強いノッキングが発生する理由を説明するためのタイムチャート。 前記第1実施形態の効果を説明するためのタイムチャート。 ノッキング制御の第1実施形態を示すフローチャート。 前記第2実施形態の効果を説明するためのタイムチャート。
符号の説明
101…内燃機関、104…電子制御スロットル、114…コントロールユニット、115…エアフローメータ、116…アクセル開度センサ、117…クランク角センサ、118…スロットルセンサ、122…ノッキングセンサ、131…燃料噴射弁、151…点火プラグ、152…パワートランジスタ内蔵式イグニッションコイル

Claims (5)

  1. ノッキングセンサの出力に基づいて算出されるノッキング強度信号がノッキング判定値を上回るときにノッキングの発生を判定し、内燃機関の制御量を補正する内燃機関のノッキング制御装置において、
    前記内燃機関の加速時に前記ノッキング判定値を非加速時に比して低く設定することを特徴とする内燃機関のノッキング制御装置。
  2. 前記内燃機関の加速が急加速時であるほど、前記ノッキング判定値をより低く設定することを特徴とする請求項1記載の内燃機関のノッキング制御装置。
  3. 機関運転状態の検出値に位相進み処理を施し、該位相進み処理が施された機関運転状態の検出値に基づいて前記制御量の基本値を決定することを特徴とする請求項1又は2記載の内燃機関のノッキング制御装置。
  4. 前記ノッキング判定値を非加速時に比して低く設定する加速時を、加速中及び加速直後の所定期間とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の内燃機関のノッキング制御装置。
  5. 前記所定期間を加速状態の緩急に応じて可変に設定することを特徴とする請求項4記載の内燃機関のノッキング制御装置。
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