JP2008214781A - ガードル - Google Patents
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Abstract
【課題】縫製が容易で設計通りのパワーを確実に発揮させることができ、座位等の状態で腹部への圧迫が小さく、立位状態では所定の腹部押さえ効果を発揮するガードルを提供すること。
【解決手段】前身頃2及び後身頃3とこれらを繋ぐ股部片4から構成されたガードル1において、正面視で略逆三角形状の伸縮性を有する複数枚の布地a〜nを全面に亘って等間隔配置されたドット接着部6で重合して一体化した腹部補整布5を前身頃2の身生地2aにその上下端7、8でのみ縫着し、前記腹部補整布5の両側縁9、10はフリーとしてある。
【選択図】図1
【解決手段】前身頃2及び後身頃3とこれらを繋ぐ股部片4から構成されたガードル1において、正面視で略逆三角形状の伸縮性を有する複数枚の布地a〜nを全面に亘って等間隔配置されたドット接着部6で重合して一体化した腹部補整布5を前身頃2の身生地2aにその上下端7、8でのみ縫着し、前記腹部補整布5の両側縁9、10はフリーとしてある。
【選択図】図1
Description
本発明は、体型を補整して身体のラインを美しく見せるためのガードルに関するものである。
従来、体型を補整する効果を上げるためにパワーの大きい腹部補整布を前身頃の身生地の腹部に縫着して締付力を大きくしたものが多数提供されてきた。
しかし、上記態様で作成されたガードルは、人体にタイトにフィットさせて着用することができるため、一応の目的を達成し得ているが、着用者が立ったり座ったりする日常の動作においては、前記腹部補整布が人体の動きに追従しておらず、着用者にとっては、必ずしも快適とはいえず、改善が望まれていた。
例えば、座ったときなどでは、人体腹部表面は縦方向に縮むが、前記腹部補整布は前身頃の身生地に一体的に縫着されていたため、腹部の上記動きを妨げ、腹部の圧迫を継続し、不快感を生じていた。
しかし、上記態様で作成されたガードルは、人体にタイトにフィットさせて着用することができるため、一応の目的を達成し得ているが、着用者が立ったり座ったりする日常の動作においては、前記腹部補整布が人体の動きに追従しておらず、着用者にとっては、必ずしも快適とはいえず、改善が望まれていた。
例えば、座ったときなどでは、人体腹部表面は縦方向に縮むが、前記腹部補整布は前身頃の身生地に一体的に縫着されていたため、腹部の上記動きを妨げ、腹部の圧迫を継続し、不快感を生じていた。
この点を改善するものとして、特許文献1が提案されている。
特開2001−303306号公報
上記特許文献1のものは、正面視で逆三角形状の腹部補整布の上端と下端のみを前身頃の身生地に縫着し、両側縁を前身頃の身生地に縫着しないフリーの状態としたものである。
しかし、この特許文献1のものでは、単に、1枚の腹部補整布を前身頃の身生地の裏面側に縫着していただけであるため、立位姿勢におけるパワーが不足し、腹部やウエスト部の体型補整効果が乏しい点で問題があった。
この問題を解決するために、パワーを大きくした腹部補整布を用いればよいが、1枚の腹部補整布だけでは、限界があり、十分に対応しきれないという問題がある。
しかし、この特許文献1のものでは、単に、1枚の腹部補整布を前身頃の身生地の裏面側に縫着していただけであるため、立位姿勢におけるパワーが不足し、腹部やウエスト部の体型補整効果が乏しい点で問題があった。
この問題を解決するために、パワーを大きくした腹部補整布を用いればよいが、1枚の腹部補整布だけでは、限界があり、十分に対応しきれないという問題がある。
なお、腹部補整布を重ねて前身頃の身生地に縫着することが考えられるが、この場合、重ねた腹部補整布を縫着するのは上下端だけであるため、各腹部補整布のパワーが設計通りに発揮されるという保証がないことが本発明の開発過程で確認されている。例えば、各腹部補整布を重ねて縫着する際、各腹部補整布がずれる場合が多く、全ての製品について、同じように正確に重ね合わせて縫着することが難しいという問題もあった。
本発明は、従来技術の上記問題点に鑑みて開発されたもので、その目的とするところは、縫製が容易で設計通りのパワーを確実に発揮させることができ、座位等の状態で腹部への圧迫が小さく、立位状態では所定の腹部押さえ効果を発揮するガードルを提供することである。
本発明は、従来技術の上記問題点に鑑みて開発されたもので、その目的とするところは、縫製が容易で設計通りのパワーを確実に発揮させることができ、座位等の状態で腹部への圧迫が小さく、立位状態では所定の腹部押さえ効果を発揮するガードルを提供することである。
前記目的を達成するために本発明は、前身頃及び後身頃とこれらを繋ぐ股部片から構成されたガードルにおいて、正面視で略逆三角形状の伸縮性を有する複数枚の布地を全面に亘って等間隔配置されたドット接着部で接着重合して一体化した腹部補整布を前身頃の身生地にその上下端でのみ縫着し、前記腹部補整布の両側縁はフリーとしてあることを特徴としている。
上記構成によれば、腹部補整布が正面視で略逆三角形状の伸縮性を有する複数枚の布地を全面に亘って等間隔配置されたドット接着部で接着重合して一体化してあるため、伸縮性を有する布地の伸縮性を損なうことなく複数枚の布地を一体的に接着重合することができ、このような構成の腹部補整布を前身頃の身生地にその上下端で縫着する場合において、個々の布地がずれることはなく、縫製が容易となり、また、目的や用途に応じて、重合する布地の伸縮方向を同一に揃えたり、異ならせたり、パワーの異なる布地を組み合わせたりすることができるため、パワー調整の自由度が大きくなり、設計通りのパワーを発揮させることができ、製品相互の差をなくして均一で高品質のガードル製品を提供することができ、しかも、腹部補整布を上下端でのみ前身頃の身生地に縫着し、両側縁はフリーとしてあるため、座位等の状態では、腹部補整布が上下方向に弛んで腹部への圧迫を小さくし、立位状態では腹部補整布が上下方向に緊張して所定の腹部押さえ効果を発揮させることができる。
上記構成によれば、腹部補整布が正面視で略逆三角形状の伸縮性を有する複数枚の布地を全面に亘って等間隔配置されたドット接着部で接着重合して一体化してあるため、伸縮性を有する布地の伸縮性を損なうことなく複数枚の布地を一体的に接着重合することができ、このような構成の腹部補整布を前身頃の身生地にその上下端で縫着する場合において、個々の布地がずれることはなく、縫製が容易となり、また、目的や用途に応じて、重合する布地の伸縮方向を同一に揃えたり、異ならせたり、パワーの異なる布地を組み合わせたりすることができるため、パワー調整の自由度が大きくなり、設計通りのパワーを発揮させることができ、製品相互の差をなくして均一で高品質のガードル製品を提供することができ、しかも、腹部補整布を上下端でのみ前身頃の身生地に縫着し、両側縁はフリーとしてあるため、座位等の状態では、腹部補整布が上下方向に弛んで腹部への圧迫を小さくし、立位状態では腹部補整布が上下方向に緊張して所定の腹部押さえ効果を発揮させることができる。
前記前身頃及び後身頃は、縦横方向の伸縮性を有すると共に、縦方向よりも横方向に伸びやすい布地で構成され、かつ、前記腹部補整布は、縦横方向の伸縮性を有すると共に、横方向よりも縦方向に伸びやすい布地で構成されていることを特徴としている。
上記構成によれば、座位等の状態では腹部補整布が上下方向に弛むため、腹部への圧迫を小さくでき、立位状態では腹部補整布が上下方向に緊張して所定の腹部押さえ効果を発揮させることができる。
前記前身頃及び後身頃は、前記腹部補整布よりも締付けパワーが弱めに設定されていることを特徴としている。
上記構成によれば、座位等の状態では腹部補整布が上下方向に弛むため、腹部への圧迫を小さくでき、立位状態では腹部補整布が上下方向に緊張して所定の腹部押さえ効果を発揮させることができる。
前記前身頃及び後身頃は、前記腹部補整布よりも締付けパワーが弱めに設定されていることを特徴としている。
上記構成によれば、座位状態での前身頃及び後身頃生地による腹部の締付けを弱くすることができる。
前記腹部補整布は、前身頃の上端に縫着する腰回りの上下方向の縫着幅を2〜5cm程度の広幅としてあると共に下端側では腹部補整布の下側略半分の幅で前身頃の身生地に縫着してあることを特徴としている。
上記構成によれば、座位等では、腹部補整布が上下方向に弛むが、立位では、腹部補整布が上下方向に緊張し、着用者の腹部を所定のパワーで締め付けて体型を美しく補整させることができ、その際、着用者の腹部の反発パワーに負けないように腹部補整布の上下端側を前身頃生地に縫着固定することができると共にパワーを分散することができる。
前記腹部補整布は、前身頃の上端に縫着する腰回りの上下方向の縫着幅を2〜5cm程度の広幅としてあると共に下端側では腹部補整布の下側略半分の幅で前身頃の身生地に縫着してあることを特徴としている。
上記構成によれば、座位等では、腹部補整布が上下方向に弛むが、立位では、腹部補整布が上下方向に緊張し、着用者の腹部を所定のパワーで締め付けて体型を美しく補整させることができ、その際、着用者の腹部の反発パワーに負けないように腹部補整布の上下端側を前身頃生地に縫着固定することができると共にパワーを分散することができる。
前記前身頃及び後身頃は、ショートガードルの場合は裾部、ロングガードルの場合はヒップ下の締付けパワーを強くしたパワーチェンジのある生地により構成してあることを特徴としている。
上記構成によれば、腹部補整布によって引き上げられた力を更にヒップアップの効果に付加させて付与することができる。
上記構成によれば、腹部補整布によって引き上げられた力を更にヒップアップの効果に付加させて付与することができる。
本発明によれば、縫製が容易で設計通りのパワーを確実に発揮させることができ、座位等の状態で腹部への圧迫が小さく、立位状態では所定の腹部押さえ効果を発揮するガードルを提供することができる。
以下、本発明に係るガードルの実施形態を図面に基づいて説明する。
本発明に係るガードル1は、図1(A)(B)(C)に示すように、前身頃2及び後身頃3とこれらを繋ぐ股部片4から構成され、この前身頃2の前面側に、正面視で略逆三角形状の伸縮性を有する複数枚(用途や目的によって適宜枚数、例えば、2〜5枚程度)の布地a〜n(図1(C)は2枚の場合を例示している。)を全面に亘って等間隔配置されたドット接着部6で接着重合して一体化した腹部補整布5を前身頃2の身生地2aにその上下端7、8でのみ縫着し、前記腹部補整布5の両側縁9、10は前身頃2の身生地2aに縫着せずフリーとしたものである。但し、下端8は、股部片4の前側上端に縫着してある。
本発明に係るガードル1は、図1(A)(B)(C)に示すように、前身頃2及び後身頃3とこれらを繋ぐ股部片4から構成され、この前身頃2の前面側に、正面視で略逆三角形状の伸縮性を有する複数枚(用途や目的によって適宜枚数、例えば、2〜5枚程度)の布地a〜n(図1(C)は2枚の場合を例示している。)を全面に亘って等間隔配置されたドット接着部6で接着重合して一体化した腹部補整布5を前身頃2の身生地2aにその上下端7、8でのみ縫着し、前記腹部補整布5の両側縁9、10は前身頃2の身生地2aに縫着せずフリーとしたものである。但し、下端8は、股部片4の前側上端に縫着してある。
なお、本実施形態では、前記腹部補整布5は、前身頃2の上端に縫着する上端7側の腰回りの上下方向の縫着幅を2〜5cm程度の広幅(この幅は、後述する腰回り装飾用のレース生地の縫着幅と等しくするのが好ましい。)としてあると共に、下端8側では腹部補整布2の下側略半分程度の幅で前身頃2の身生地2aに両側縁9、10を縫着した場合を例示している。このように腹部補整布5の上下端7、8を前身頃2の身生地2aに広幅で縫着することにより、着用時の腹部反発力(パワー)に負けないように腹部補整布5を前身頃2の身生地2aに縫着固定すると共にパワーを分散して、破綻を防止している。
前記前身頃2及び後身頃3は、縦横方向の伸縮性を有すると共に、縦方向よりも横方向に伸びやすい布地で構成されている。また、前記腹部補整布5は、縦横方向の伸縮性を有すると共に、横方向よりも縦方向に伸びやすい布地で構成されている。
上記布地としては、伸縮性を有するポリウレタン繊維含有ラッセル編み物であるポリウレタン繊維含有パワーネットや、ポリウレタン繊維含有トリコット編み物などを好ましく用いることができるので、通常の衣料を作成する際に用いられている程度の厚み、例えば、約0.3〜0.8mmの厚みの生地が使用でき、したがって着用時のプロポーションなどの外観の低下が少なく、身体によくフィットし、通気性も比較的良好な被服を提供できる。パワーネットの種類としては、例えば、プレーンパワーネット、サテンパワーネット、ツーウエイラッセル、トリスキン(卜部株式会社の商標)などが挙げられる。
上記布地としては、伸縮性を有するポリウレタン繊維含有ラッセル編み物であるポリウレタン繊維含有パワーネットや、ポリウレタン繊維含有トリコット編み物などを好ましく用いることができるので、通常の衣料を作成する際に用いられている程度の厚み、例えば、約0.3〜0.8mmの厚みの生地が使用でき、したがって着用時のプロポーションなどの外観の低下が少なく、身体によくフィットし、通気性も比較的良好な被服を提供できる。パワーネットの種類としては、例えば、プレーンパワーネット、サテンパワーネット、ツーウエイラッセル、トリスキン(卜部株式会社の商標)などが挙げられる。
前記前身頃2及び後身頃3は、前記腹部補整布5よりも締付けパワーが弱めに設定されている。
また、前記前身頃2及び後身頃3は、ショートガードルの場合は裾部、ロングガードルの場合はヒップ下の締付けパワーを強くしたパワーチェンジのある生地、即ち、所定部分に所定の緊締力変化を有する生地により本体を構成する。
このように構成することによって、前記腹部補整布5によって引き上げられた力を更にヒップアップの効果に付加して付与することができる。
また、前記前身頃2及び後身頃3は、ショートガードルの場合は裾部、ロングガードルの場合はヒップ下の締付けパワーを強くしたパワーチェンジのある生地、即ち、所定部分に所定の緊締力変化を有する生地により本体を構成する。
このように構成することによって、前記腹部補整布5によって引き上げられた力を更にヒップアップの効果に付加して付与することができる。
上記のように、所定部分に所定の緊締力変化を有する生地、即ち、生地に緊締力変化をつけるには、公知のいかなる方法を用いてもよく、特に限定するものではないが、例えば、ポリウレタン繊維などの弾性繊維の太さを太い弾性繊維を用いた部分と細い弾性繊維を用いた部分で構成する方法、ポリウレタン繊維などの弾性繊維の混入割合が多い部分と少ない部分で構成する方法、編み組織を緊締力の強い編み組織と弱い編み組織に編み分ける方法、ゴムや弾性樹脂の付与による方法、これらの少なくとも2方法以上の組み合わせなど適宜の方法によって緊締力変化の付与された生地を得ることができる。
緊締力の変化は段階的でも連続的に変化させてもよいし、段階は目的に応じて任意である。
緊締力は、相対的なものであり、適用する衣料の種類や部位、着用者の好み、年齢などによって異なるので、その緊締力を数値で絶対的に示すことは困難である。強いて参考の目安として示すならば、比較的緊締力の強い部分の緊締力としては、特に限定するものではないが、ほぼその長さ方向で0.3N〜4Nの緊締力を有するように設計することが好ましい。このような緊締力の範囲において、本発明の機能が効果的に発揮され、また、圧迫感が余りに強過ぎることもなく着用感が良好で好ましい。尚、比較的緊締力の弱い伸縮性部の緊締力が0.3Nを超えることがあっても、当該被服中に設けられている比較的緊締力の強い伸縮性部よりも、その緊締力が小さければ差し支えない。
緊締力は、相対的なものであり、適用する衣料の種類や部位、着用者の好み、年齢などによって異なるので、その緊締力を数値で絶対的に示すことは困難である。強いて参考の目安として示すならば、比較的緊締力の強い部分の緊締力としては、特に限定するものではないが、ほぼその長さ方向で0.3N〜4Nの緊締力を有するように設計することが好ましい。このような緊締力の範囲において、本発明の機能が効果的に発揮され、また、圧迫感が余りに強過ぎることもなく着用感が良好で好ましい。尚、比較的緊締力の弱い伸縮性部の緊締力が0.3Nを超えることがあっても、当該被服中に設けられている比較的緊締力の強い伸縮性部よりも、その緊締力が小さければ差し支えない。
なお、図示を省略したが、腹部補整効果を重視する場合には、前記腹部補整布5を表面側に縫着した前身頃2の裏側に伸縮性の布地からなる当て布(別布)を周囲全てで縫着してもよい。
また、前記腹部補整布5は、図2(A)(B)に示すように、前身頃2の表面側に縫着されている腹部補整布5の前面に装飾用の伸縮レース生地11を縫着又は接着することができる。この構成によれば、ガードル1の前身頃2の前面に配された前記効能を有する腹部補整布5を装飾用の伸縮レース生地11によって体裁良く被覆して美観を向上させることができる。この場合、前身頃2及び後身頃3のウエスト部の周囲にも、前記伸縮レース生地11と同一の伸縮レース生地12を縫着するのが好ましい。なお、ウエスト部については、内面に伸縮テープ生地を取り付けることもできるが、省略することもできる。
また、前記腹部補整布5は、図2(A)(B)に示すように、前身頃2の表面側に縫着されている腹部補整布5の前面に装飾用の伸縮レース生地11を縫着又は接着することができる。この構成によれば、ガードル1の前身頃2の前面に配された前記効能を有する腹部補整布5を装飾用の伸縮レース生地11によって体裁良く被覆して美観を向上させることができる。この場合、前身頃2及び後身頃3のウエスト部の周囲にも、前記伸縮レース生地11と同一の伸縮レース生地12を縫着するのが好ましい。なお、ウエスト部については、内面に伸縮テープ生地を取り付けることもできるが、省略することもできる。
本発明の実施形態においては、前身頃2、後身頃3、股部片4で構成される本体身生地及び腹部補整布5は、次に示す表1の態様で実施することができる。
本発明の実施形態は以上の構成からなり、次にその機能を説明する。
先ず、人体の立位と座位の腹部から臀部の変化について考察する。
人体の臀部では、ウエストから臀溝までの縦方向(上下方向に伸びる大臀筋)長さが、立位状態に対して座位状態では、平均して約25%伸びている。また、ヒップ寸法においては、ヒップトップ部位置におけるヒップ寸法(全周囲長)が、立位状態に対して座位状態では、平均して約12%伸びている。これだけの伸縮を繰り返すヒップサイズに対して小さ目や強制力の強い下着の締付けは、鼠蹊部のリンパの働きを阻害したり、静脈の流れにも支障を来し、血流悪化の恐れがある。
先ず、人体の立位と座位の腹部から臀部の変化について考察する。
人体の臀部では、ウエストから臀溝までの縦方向(上下方向に伸びる大臀筋)長さが、立位状態に対して座位状態では、平均して約25%伸びている。また、ヒップ寸法においては、ヒップトップ部位置におけるヒップ寸法(全周囲長)が、立位状態に対して座位状態では、平均して約12%伸びている。これだけの伸縮を繰り返すヒップサイズに対して小さ目や強制力の強い下着の締付けは、鼠蹊部のリンパの働きを阻害したり、静脈の流れにも支障を来し、血流悪化の恐れがある。
また、上記座位やしゃがんだ状態では、人体腹部表面は縦方向に縮み、ウエストから腹部にかけての余った布地が皺となり、その皺部分の布地が厚手になったと同様の作用により、腹部を圧迫し、不快感や痛みを誘発する。
また逆に、座位やしゃがんだ状態では、ヒップ周りの人体表面が大きくなるため、布地は横方向に引っ張られ、さらに腹部圧迫パワーが大きくなり、これが鼠蹊部や足繰り部を圧迫する。それにより着用感が悪化するだけでなく、鼠蹊部のリンパの働きが阻害されたり、血流の悪化の恐れもある。
また逆に、座位やしゃがんだ状態では、ヒップ周りの人体表面が大きくなるため、布地は横方向に引っ張られ、さらに腹部圧迫パワーが大きくなり、これが鼠蹊部や足繰り部を圧迫する。それにより着用感が悪化するだけでなく、鼠蹊部のリンパの働きが阻害されたり、血流の悪化の恐れもある。
従って、体型を補整する効果を上げるためにパワーの大きい腹部補整布5を前身頃2の身生地2aの腹部にその全周縁で縫着すると、上記問題がさらに顕著になるが、締付力が弱過ぎると体型補整の効果が不十分になる。
このような相反する条件を、使用する生地のパワーチェンジだけで両立させることは困難であるし、また、縫製に工夫をこらせばよいというものでもない。それは、人体の立位状態と座位状態等とにおける腹部やヒップ周りの変化が複雑であるためである。
そこで、本発明は、前述した実施形態のように、腹部補整布5を上下端7、8でのみ前身頃2の身生地2aに縫着し、両側縁9、10はフリーとしてあるため、座位等の状態では、大臀筋の縦方向伸びに対して、後身頃3及び前身頃2の身生地2aのみが縦方向に伸び、腹部補整布5が上下方向に弛んで該腹部補整布5による腹部への圧迫力が発生しないようにすることができ、しかも、前身頃2及び後身頃3を腹部補整布5よりも締付パワーを弱めに設定してあるために、着用者の腹部に強い圧迫力が作用することをなくすことができる。そして、横方向の伸びに対しても、後身頃3及び前身頃2の身生地2aのみが横方向に伸び、腹部補整布5には影響しないようにすることができ、かつ、前身頃2及び後身頃3を腹部補整布5よりも締付パワーを弱めに設定してあることによって、着用者の腹部及び鼠蹊部への圧迫を小さくすることができる。これに対して、立位状態では腹部補整布5が上下方向に緊張して所定の腹部押さえ効果を発揮させることができる。
このような相反する条件を、使用する生地のパワーチェンジだけで両立させることは困難であるし、また、縫製に工夫をこらせばよいというものでもない。それは、人体の立位状態と座位状態等とにおける腹部やヒップ周りの変化が複雑であるためである。
そこで、本発明は、前述した実施形態のように、腹部補整布5を上下端7、8でのみ前身頃2の身生地2aに縫着し、両側縁9、10はフリーとしてあるため、座位等の状態では、大臀筋の縦方向伸びに対して、後身頃3及び前身頃2の身生地2aのみが縦方向に伸び、腹部補整布5が上下方向に弛んで該腹部補整布5による腹部への圧迫力が発生しないようにすることができ、しかも、前身頃2及び後身頃3を腹部補整布5よりも締付パワーを弱めに設定してあるために、着用者の腹部に強い圧迫力が作用することをなくすことができる。そして、横方向の伸びに対しても、後身頃3及び前身頃2の身生地2aのみが横方向に伸び、腹部補整布5には影響しないようにすることができ、かつ、前身頃2及び後身頃3を腹部補整布5よりも締付パワーを弱めに設定してあることによって、着用者の腹部及び鼠蹊部への圧迫を小さくすることができる。これに対して、立位状態では腹部補整布5が上下方向に緊張して所定の腹部押さえ効果を発揮させることができる。
また、本発明においては、前記腹部補整布5が正面視で略逆三角形状の伸縮性を有する複数枚の布地a、bを全面に亘って等間隔配置されたドット接着部6で接着重合して一体化してあるため、伸縮性を有する布地a、bの伸縮性を損なうことなく複数枚の布地a、bを一体的に接着重合することができ、このような構成の腹部補整布5を前身頃2の身生地2aにその上下端7、8で縫着する場合において、個々の布地a、bがずれることはなく、縫製が容易となり、また、目的や用途に応じて、重合する布地a、bの伸縮方向を同一に揃えたり、異ならせたり、パワーの異なる布地a、bを組み合わせたりすることができるため、パワー調整の自由度が大きくなり、設計通りのパワーを発揮させることができ、製品相互の差をなくして均一で高品質のガードル製品を提供することができる。
また、前記前身頃2及び後身頃3は、縦横方向の伸縮性を有すると共に、縦方向よりも横方向に伸びやすい布地で構成され、かつ、前記腹部補整布5は、縦横方向の伸縮性を有すると共に、横方向よりも縦方向に伸びやすい布地で構成されているため、座位等の状態では腹部補整布5が上下方向に弛むため、腹部への圧迫を小さくでき、立位状態では腹部補整布5が上下方向に緊張して所定の腹部押さえ効果を効果的に発揮させることができる。
また、前記前身頃2及び後身頃3は、前記腹部補整布5よりも締付けパワーが弱めに設定されているため、座位状態での前身頃2及び後身頃3生地による腹部の締付けを弱くすることができる。
また、前記前身頃2及び後身頃3は、前記腹部補整布5よりも締付けパワーが弱めに設定されているため、座位状態での前身頃2及び後身頃3生地による腹部の締付けを弱くすることができる。
また、前記腹部補整布5は、前身頃2の上端に縫着する腰回りの上下方向の縫着幅を2〜5cm程度の広幅としてあると共に下端側では腹部補整布5の下側略半分程度の幅で前身頃2の身生地2aに縫着してあるため、座位等では、腹部補整布5が上下方向に弛むが、立位では、腹部補整布5が上下方向に緊張し、着用者の腹部を所定のパワーで締め付けて体型を美しく補整させることができ、その際、着用者の腹部の反発パワーに負けないように腹部補整布5の上下端7、8側を前身頃2の身生地2aに縫着固定することができると共にパワーを分散することができる。
また、前記前身頃2及び後身頃3は、ショートガードルの場合は裾部、ロングガードルの場合はヒップ下の締付けパワーを強くしたパワーチェンジのある生地により構成することによって、腹部補整布5によって引き上げられた力を更にヒップアップの効果に付加させて付与することができる。
実施例1
本発明は、次に示す表2の構成で実施した。
実施例1
本発明は、次に示す表2の構成で実施した。
表2において、ヒップ部:156Tは、糸の太さをデシテックス(T)で表したもので、数値が大きくなるほど太い糸を表しており、他の部分の数値も同様の意味である。
表2の実施例1の本発明品と本出願人製造の従来品1、従来品2との立位と椅座位(椅子に座った状態)とにおけるウエスト部から10cm下の着用圧(hpa)を測定した値の6個分の平均値を図3に棒グラフで表している。この測定には、(株)エイエムアイ・テクノ製組込型圧力センサ「パラソル型エアパック」(エアパックによる圧力測定装置)を使用した。
但し、従来品2は、表2に示す本発明品において、腹部補整布5を用いない形態の身生地で構成されたもので、使用した生地と各部の糸の太さは、本発明品と同一である。また、従来品1は、身生地がトリスキンパワーネット(卜部株式会社製)390T(デシテックス)で構成され、かつ、プレーンパワーネットで構成された当布を全周縁で前身頃生地の裏面(内面側)に縫着した構成とされている。
表2の実施例1の本発明品と本出願人製造の従来品1、従来品2との立位と椅座位(椅子に座った状態)とにおけるウエスト部から10cm下の着用圧(hpa)を測定した値の6個分の平均値を図3に棒グラフで表している。この測定には、(株)エイエムアイ・テクノ製組込型圧力センサ「パラソル型エアパック」(エアパックによる圧力測定装置)を使用した。
但し、従来品2は、表2に示す本発明品において、腹部補整布5を用いない形態の身生地で構成されたもので、使用した生地と各部の糸の太さは、本発明品と同一である。また、従来品1は、身生地がトリスキンパワーネット(卜部株式会社製)390T(デシテックス)で構成され、かつ、プレーンパワーネットで構成された当布を全周縁で前身頃生地の裏面(内面側)に縫着した構成とされている。
上記、図3の棒グラフにおいて、本発明品と従来品との立位と椅座位との着圧差の大きさに注目されたい。本発明品は、従来品1、2に比べて、立位と椅座位との着圧差が大きいのであり、このことは、立位における腹部の着用圧が大きいのに対して、椅座位における腹部の着用圧が小さくできていることを表しており、これによって、前述した本発明の効果が裏付けられていることを示している。
1 ガードル
2 前身頃
3 後身頃
4 股部片
5 腹部補整布
6 ドット接着部
2 前身頃
3 後身頃
4 股部片
5 腹部補整布
6 ドット接着部
Claims (5)
- 前身頃及び後身頃とこれらを繋ぐ股部片から構成されたガードルにおいて、正面視で略逆三角形状の伸縮性を有する複数枚の布地を全面に亘って等間隔配置されたドット接着部で接着重合して一体化した腹部補整布を前身頃の身生地にその上下端でのみ縫着し、前記腹部補整布の両側縁はフリーとしてあることを特徴とするガードル。
- 前記前身頃及び後身頃は、縦横方向の伸縮性を有すると共に、縦方向よりも横方向に伸びやすい布地で構成され、かつ、前記腹部補整布は、縦横方向の伸縮性を有すると共に、横方向よりも縦方向に伸びやすい布地で構成されていることを特徴とする請求項1に記載のガードル。
- 前記前身頃及び後身頃は、前記腹部補整布よりも締付けパワーが弱めに設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のガードル。
- 前記腹部補整布は、前身頃の上端に縫着する腰回りの上下方向の縫着幅を2〜5cm程度の広幅としてあると共に下端側では腹部補整布の下側略半分程度の幅で前身頃の身生地に縫着してあることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のガードル。
- 前記前身頃及び後身頃は、ショートガードルの場合は裾部、ロングガードルの場合はヒップ下の締付けパワーを強くしたパワーチェンジのある生地により構成してあることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のガードル。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2020243923A1 (en) * | 2019-06-05 | 2020-12-10 | Regina Miracle International (Group) Limited | Method of manufacturing an article of clothing |
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2007
- 2007-02-28 JP JP2007050422A patent/JP2008214781A/ja active Pending
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