JP2008214450A - ポリブチレンナフタレート及びその製造方法、並びにポリエステル成形品 - Google Patents

ポリブチレンナフタレート及びその製造方法、並びにポリエステル成形品 Download PDF

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Abstract

【課題】アルデヒド類、特にホルムアルデヒド含有率及びアセトアルデヒド含有量が極めて低いポリエステル成形物が得られるポリアルキレンナフタレートであるポリブチレンナフタレート及びその製造方法を提供することを目的としている。
【解決手段】固有粘度が0.50〜1.50dL/gであり、密度が1.21〜1.38g/cmのポリブチレンナフタレート。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリブチレンナフタレート及びその製造方法、並びにそれを用いて得られるポリエステル成形品に関する。さらに詳しくは、飲料用途、食品包装用途に好適に用いられるアルデヒド類の含有量が少ないポリエステル成形物が得られるポリブチレンナフタレート及びその製造方法並びにポリエステル成形物に関するものである。
ポリエチレンテレフタレートなどの飽和ポリエステルを二軸延伸成形して得られるボトルは、透明性、機械的強度、耐熱性及びガスバリヤ性に優れており、ジュース、清涼飲料、炭酸飲料などの飲料充填用容器(PETボトル)として広く用いられている。
このようなポリエステルは、ジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体と、ジヒドロキシ化合物を液相重縮合し、次いで固相重縮合することによって得ることができる。そして得られたポリエステルは、種々の成形方法により各種成形物、たとえばボトル、シートなどに成形されるのが一般的である。しかしながら、このような製造方法で得られる従来公知のポリエステル成形物には、ホルムアルデヒド及びアセトアルデヒドに代表されるアルデヒド類が含まれている。たとえば成形物がボトルである場合、このようなボトルに飲料充填して使用すると、充填される内容物の味覚が低下することがあった。このため成形物を形成するポリエステル中のアルデヒド類、特にホルムアルデヒド含有率及びアセトアルデヒド含有率はできる限り低いことが望ましい。そのため固相重縮合後のポリエステルを高温で水処理又は水蒸気処理するなどの方法が開示されている(例えば特許文献1参照。)。
また高耐熱性が求められる用途にはポリエチレンテレフタレートでは耐熱性が足りず、ポリエチレンナフタレート等を共重合、或いはポリアルキレンナフタレートホモポリマーをボトル、シートなどの素材に使用することが検討されている。しかしポリアルキレンナフタレートはポリアルキレンテレフタレートに比べて、融点が上がる為に液相重縮合、固相重縮合する際の温度が上昇し、ポリエチレンテレフタレートに比べて、より分解反応や副反応が起こりやすく、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド含有量が増えやすい傾向にある。中でもポリエチレンナフタレートはポリエチレンテレフタレートに比べて高耐熱性、高強力、及び高弾性率であることから各種用途に使用することが検討されているが、上記のような問題点が残されていた。
特開平08−073611号公報
本発明は、上記のような従来技術に鑑みてなされたものであって、アルデヒド類、特にホルムアルデヒド含有率及びアセトアルデヒド含有量が極めて低いポリエステル成形物が得られるポリアルキレンナフタレートであるポリブチレンナフタレート及びその製造方法を提供することを目的としている。
本発明の課題は固有粘度が0.50〜1.50dL/gであり、密度が1.21〜1.38g/cmのポリブチレンナフタレートにより達成することができる。また、そのポリブチレンナフタレートはナフタレンジカルボン酸のエステル形成性誘導体とブタンジオールをチタン化合物を含む重縮合触媒の存在下に溶融重縮合させる製造方法により製造することができる。
本発明に係るポリブチレンナフタレートは、アルデヒド類、特にホルムアルデヒド含有率及びアセトアルデヒド含有率が極めて低い。従ってそのポリブチレンナフタレートを溶融成形して得られるポリエステル成形物はホルムアルデヒド含有率及びアセトアルデヒド含有率が極めて低いのでボトル形成用プリフォーム、ボトル、包装用材料などの食品・飲料用途に好適に用いられる。
以下、本発明に係るポリブチレンナフタレート、その製造方法及びポリエステル成形物について具体的に説明する。
本発明におけるポリブチレンナフタレートは、2,6−ナフタレンジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体とテトラメチレングリコールを重縮合させて得られるポリブチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートのホモポリマーを主たる対象とする。しかし、例えば2,6−ナフタレンジカルボン酸成分の一部(具体的には30モル%未満)を1,4−、1,5−、1,7−、1,8−、2,3−、2,7−、その他のナフタレンジカルボン酸の置換基異性体、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸(オルトフタル酸)、ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、若しくはジフェニルスルホンジカルボン酸等のごとき他の芳香族ジカルボン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、若しくはアゼライン酸等の如き脂肪族ジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、デカリンジカルボン酸、若しくはテトラリンジカルボン酸等の如き脂環族ジカルボン酸、又はグリコール酸、乳酸、p−オキシ安息香酸、p−β−ヒドロキシエトキシ安息香酸、若しくはε−オキシカプロン酸等の如きオキシ酸等の他の二官能性カルボン酸で置換しても良い。これらは1種であっても複数種類を組合せて用いても良い。またエステル形成性誘導体とは低級アルキルエステル、低級アリールエステル、酸ハライドを挙げることができ、より具体的にはメチルエステル、エチルエステル、フェニルエステル、トシルエステル、酸塩化物、酸臭化物を挙げることができる。中でも原料製造のしやすさ、ポリエステル製造時の反応性のよさからメチルエステル、フェニルエステルが好ましい。
更に、テトラメチレングリコール成分の一部を例えばエチレングリコール、トリメチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ペンタメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコール、デカメチレングリコール、ドデカメチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,2−ビス(4′−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、又はビス(4′−β−ヒドロキシエトキシフェニル)スルホン酸等の他の多官能化合物の1種以上で置換して30モル%未満の範囲で共重合せしめたコポリマーであってもよい。これらは1種であっても複数種を組合せて用いても良い。
また本発明では、トリメシン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールメタン、ペンタエリスリトールなどの多官能化合物から誘導される構成単位を少量たとえば2モル%以下の量で用いてもよい。これらは1種であっても複数種を組合せて用いても良い。ジカルボン酸成分及び/又はグリコール成分が30モル%を越えて共重合される場合、ポリブチレンナフタレート本来の熱的特性や機械的物性が劣ることがある。
本発明においては、得られるポリブチレンナフタレートの固有粘度はオルトクロロフェノール溶液中、35℃において測定した値が0.50〜1.50dL/gであることが必要である。固有粘度が0.50dL/g未満の場合、得られるポリブチレンナフタレートを例えばボトルに成形する際、ボトルとしての強度が劣るばかりでなく、溶融粘度が低いためにブロー成形性の点で劣り好ましくない。1.50dL/gを越える場合には溶融粘度が高いために例えばボトルプリフォームを射出成形する際困難となり、成形温度を高くせざるをえなくなり、成形時にポリマーの着色が大きくなり好ましくない。また、成形温度を高めることで分解生成物であるアルデヒド類の発生も多くなり食品・飲料物の味覚を損なうという問題点も生じるため好ましくない。より好ましい固有粘度は0.65〜1.30dL/gである。
さらに本発明においては、得られるポリブチレンナフタレートの密度が1.21〜1.38g/cmであることが必要である。好ましくは1.25〜1.35g/cmである。1.21g/cm未満であるとアルデヒド類に対する抑制効果がなく、好ましくない。一方1.38g/cmを越えるとアルデヒド類が多くなり、好ましくない。密度勾配管を使用することでこの値は測定評価することができる。密度を1.21〜1.38g/cmにすることによって例えば、ポリエチレンナフタレートに比較して結晶領域の隙間の占める割合が増え、不純物であるアルデヒド類の揮発が容易になり、含有量を少なくすることができるものと考えられる。この密度を1.21〜1.38g/cmにする為には例えば重合度を十分な値にまで上げるために、十分な時間溶融重縮合(液相重縮合)を行ったり、後述のポリブチレンナフタレートの製造方法の工程で固相重縮合することが特に重要である。
本発明のポリブチレンナフタレートは前述のような酸成分のエステル形成性誘導体、例えば低級ジアルキルエステル、低級ジアリールジエステル、酸ハライドと、テトラメチレングリコールのようなグリコール化合物をエステル交換反応させた後、溶融重縮合(液相重縮合)して製造されるものを対象とするのが好ましい。好ましく用いられる酸成分のエステル形成性誘導体は低級ジアルキルエステルである。エステル交換反応においては、ナフタレンジカルボン酸の低級アルキルエステルと通常のテトラメチレングリコールに該酸成分10g当たり、0.08〜1.2モルのエステル交換反応触媒を添加するのが好ましい。エステル交換触媒としては通常のポリエステル製造の際に用いられるアルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、コバルト、チタン、マンガン、ゲルマニウム、錫、鉛などの金属化合物を加えることができる。更にこれらの金属化合物は特に限定されない限り、その金属元素の酸化物、塩化物、炭酸塩、カルボン酸塩、酢酸塩などが各種挙げられる。
本発明に係るポリブチレンナフタレートの製造方法は、ナフタレンジカルボン酸のエステル誘導体と、テトラメチレングリコールを含むグリコールとを、重縮合触媒の存在下に溶融重縮合(液相重縮合)させてポリブチレンナフタレート(a)を製造する液相重縮合工程(A)が必要である。更に液相重縮合工程の後、前記ポリブチレンナフタレート(a)を、融点以下の温度に加熱して、o−クロロフェノール中で測定される固有粘度[η]が0.50〜1.50dL/gの範囲にあるポリブチレンナフタレート(b)を製造する固相重縮合工程(C)を行っても良い。また本発明では、液相重縮合工程(A)で得られたポリブチレンナフタレート(a)は、固相重縮合に先立って、該ポリブチレンナフタレート(a)を昇温結晶化温度(Tc)以上で、かつ融点未満の温度に1〜30分間保つ予備結晶化工程(B)を行ってもよい。以下、各工程について詳細に説明する。
・液相重縮合工程(A)
液相重縮合工程(A)においては、上記のようなジカルボン酸又はそのエステル誘導体(以下、単に「ジカルボン酸」ということがある)と、グリコールとを重縮合させてポリエステルを製造するが、この液相重縮合工程では、通常まずジカルボン酸とグリコールとをエステル化反応させ〔エステル化反応工程(A−1)〕、次いで液相重縮合反応〔重縮合反応工程(A−2)〕させる。
具体的には、まずジカルボン酸とグリコールとをエステル化反応工程(A−1)に供給する。この際、ジカルボン酸1モルに対して1.02〜3.0モルのグリコールを用いる。
必要に応じて上述のエステル交換触媒をジカルボン酸1モルに対して2〜60ミリモル%添加するのが好ましい。エステル交換触媒が全ジカルボン酸成分に対して2ミリモル%未満ではエステル交換反応が不十分なものとなり、これに続く液相重縮合反応及び固相重縮合反応速度の低下をもたらすことがある。エステル交換触媒を全酸成分に対して60ミリモル%を越えて添加すると触媒残渣による析出粒子の影響により得られたポリブチレンナフタレートを例えばボトル等に成形した際、大きく固有粘度の低下をもたらし好ましくないことがある。
エステル化反応は、通常、反応温度190〜250℃、好ましくは200〜235℃、の条件下で行われる。
このようなエステル化反応は、ジカルボン酸及びジヒドロキシ化合物以外の添加物を添加せずに実施することも可能であり、また後述する重縮合触媒の共存下に実施することも可能であるが、さらにトリメチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、ベンジルジメチルアミンなどの第3級アミン、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラ−n−ブチルアンモニウム、水酸化トリメチルベンジルアンモニウムなどの第4級アンモニウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、酢酸ナトリウムなどの塩基性化合物を少量添加して実施することができる。
更に、エステル交換反応触媒を失活させるためリン化合物を添加することも可能である。リン化合物の添加量はエステル交換触媒(単一種であっても複数種であっても良い)の合計モル数に対して0.7〜1.5モル倍の添加量とすることが好ましい。添加量が0.7モル倍より少ないと、エステル交換反応触媒が十分失活されず熱安定性、色相の点で問題になることがある。また添加量が1.5モル倍を越えると熱安定性の点で問題が起こることがある。
リン化合物としては、正リン酸、リン酸モノエステル、リン酸ジエステル又はリン酸トリエステル等が用いられるが、就中、トリメチルホスフェート又は正リン酸少なくとも一つのヒドロキシル基をヒドロキシアルキル基若しくはヒドロキシ(ポリアルキレングリコール)基で置換えられたリン酸エステルが好ましい。これらのリン化合物は反応生成物の固有粘度が0.20dL/gに達するまでに添加することが好ましい。
このようにして得られたエステル化物は、液相重縮合反応器に供給される。液相重縮合反応器では、重縮合触媒の存在下に減圧下で、得られるポリエステルの融点以上の温度に加熱し、この際生成するグリコールを系外に留去させながら重縮合させる。
本発明では、上記のような液相重縮合工程(A−2)において、25℃のo−クロロフェノール中で測定される固有粘度が、0.80〜1.50dL/g、好ましくは0.80〜1.20dL/gであるポリブチレンナフタレートを製造する。なお本明細書において、固有粘度[η]は、ポリエステル1.2gをo−クロロフェノール15ml中に加熱溶解した後、冷却して35℃で測定された溶液粘度から算出される。
上記のような液相重縮合反応は、重縮合触媒の存在下に行われる。重縮合触媒としては、二酸化ゲルマニウム、ゲルマニウムテトラエトキシド、ゲルマニウムテトラ−n−ブトキシドなどのゲルマニウム化合物、三酸化アンチモンなどのアンチモン触媒又はチタニウムテトラブトキシドなどのチタン触媒を用いることができる。これらの重縮合触媒は固有粘度が0.30dL/gに達する迄に重縮合反応槽に添加することが出来る。これらの触媒の中でもチタン触媒を用いる事が好ましい。
チタン化合物としては、チタンテトラブトキシド及びそれらの縮合体、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラノルマルプロポキシド、チタンテトラエトキシド、チタンテトラメトキシド、チタンテトラキスアセチルアセトナート錯体、チタンテトラキス(2,4−ヘキサンジオナト)錯体、チタンテトラキス(3,5−ヘプタンジオナト)錯体、チタンジメトキシビスアセチルアセトナート錯体、チタンジエトキシビスアセチルアセトナート錯体、チタンジイソプロポキシビスアセチルアセトナート錯体、チタンジノルマルプロポキシビスアセチルアセトナート錯体、チタンジブトキシビスアセチルアセトナート錯体、チタンジヒドロキシビスグリコレート、チタンジヒドロキシビスラクテート、チタンジヒドロキシビス(2−ヒドロキシプロピオネート)、乳酸チタン、チタンオクタンジオレート、チタンジメトキシビストリエタノールアミネート、チタンジエトキシビストリエタノールアミネート、チタンジブトキシビストリエタノールアミネート、ヘキサメチルジチタネート、ヘキサエチルジチタネート、ヘキサプロピルジチタネート、ヘキサブチルジチタネート、ヘキサフェニルジチタネート、オクタメチルトリチタネート、オクタエチルトリチタネート、オクタプロピルトリチタネート、オクタブチルトリチタネート、オクタフェニルトリチタネート、ヘキサアルコキシジチタネート、オクタアルキルトリチタネートなどが挙げられる。
また上述のテトラアルキルチタネートと芳香族多価カルボン酸又はその無水物との反応生成物、テトラアルキルチタネートとモノアルキルホスフェート又はモノアリールホスフェートとの反応生成物であっても良い。
重縮合反応は、必要に応じて安定剤の共存下に実施することができる。安定剤としては、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリ−n−ブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェートなどのリン酸エステル類、トリフェニルホスファイト、トリスドデシルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイトなどの亜リン酸エステル類、メチルアッシドホスフェート、イソプロピルアッシドホスフェート、ブチルアッシドホスフェート、ジブチルホスフェート、モノブチルホスフェート、ジオクチルホスフェートなどの酸性リン酸エステル及びリン酸、ポリリン酸などのリン化合物が用いられる。
上記のような安定剤は、ジカルボン酸とグリコールとの合計重量に対して、安定剤中のリン原子重量換算で、0.001〜0.1重量%、好ましくは0.002〜0.02重量%の割合で用いられることが望ましい。又は重縮合触媒のモル数に対して50モル%〜130モル%で用いられることも好ましい。これらの重縮合触媒及び安定剤は、前記のようなエステル化工程において供給することもできるし、重縮合反応工程に供給することもできる。
このようにして、最終液相重縮合反応器から得られたポリブチレンナフタレート(a)は、通常、溶融押出成形法によって粒状(チップ状)に成形される。得られるポリブチレンナフタレートの固有粘度は0.50〜1.50dL/gであることが必要である。固有粘度が0.50dL/g未満の場合得られるポリブチレンナフタレートを例えばボトルに成形する際、ボトルとしての強度が劣るばかりでなく、溶融粘度が低いためにブロー成形性の点で劣り好ましくない。1.50dL/gを越える場合には溶融粘度が高いためにボトルプリフォームを射出成形する際困難となり、成形温度を高くせざるをえなくなり、ポリマーの着色が大きくなり好ましくない。また、分解生成物であるアルデヒド類の発生も多くなりボトル成形後に充填した飲料物の味覚を損なうという問題点も生じるため好ましくない。
このような問題を解決するため溶融重縮合したポリブチレンナフタレート(a){プレポリマー}を固相重縮合することにより固有粘度を上げる方法が一般的である。その際、最終的に得られるポリブチレンナフタレートの物性を損なわないようするためにはプレポリマーの固有粘度を0.50〜0.90dL/gの範囲とすることが好ましい。プレポリマーの固有粘度が0.50dL/g未満の場合、溶融重縮合反応終了後ポリマーをチップ化する際、割れチップが多発し、形状の均一性がなくなり固相重縮合反応後のポリマー品質にばらつきが生じるだけでなく、固相重縮合への負荷が増加し、生産性が低下するという点で好ましくない。プレポリマーの固有粘度が0.90dL/gを越える場合には前述の通り溶融重縮合段階での着色、分解によるアルデヒド類の発生の点で好ましくない。
本発明では、液相重縮合工程で得られたポリブチレンナフタレート(a)は、固相重縮合に先立って、該ポリブチレンナフタレート(a)を昇温結晶化温度(Tc)以上で、かつ融点未満の温度に1〜30分間保つ予備結晶化工程(B)を行ってもよい。
・予備結晶化工程(B)
本発明では、必要に応じてこのようにして得られたポリブチレンナフタレート(a)に予備結晶化を行ってもよい。
この予備結晶化工程は、ポリブチレンナフタレート(a)を、乾燥状態で昇温結晶化温度(Tc)〜融点未満の温度、好ましくはTcより10℃高くかつ融点より40℃以上低い温度下に、1〜30分間、好ましくは5〜20分間保つことによって行われる。たとえばポリエステルがポリエチレンテレフタレートである場合には、具体的に、160〜200℃、好ましくは165〜190℃の温度に1〜30分間加熱する。
この予備結晶化工程は、空気中あるいは不活性ガス雰囲気中で行われるが、不活性ガス雰囲気中で行われることが好ましく、酸素濃度が20ppm以下の不活性ガス雰囲気中で行われることがより好ましい。不活性ガスとしては、窒素ガス、アルゴンガス、炭酸ガスなどが挙げられる。
この予備結晶化の工程においては、はじめからこの温度下で結晶化の処理する前に、ポリブチレンナフタレートの粘着温度以下、例えば100℃以下の温度で予備処理を行い、又は必要に応じてこの予備処理を減圧下で行い、ポリブチレンナフタレート(a)に含まれている低沸点成分を除去しておくことが好ましい。予備処理工程においては不活性ガス雰囲気下、又は不活性ガス流通下で行うことが好ましい。不活性ガスとしては上述のものを使用することが出来る。
予備結晶化されたポリブチレンナフタレート(a)は、結晶化度が20〜50%であることが望ましい。予備結晶化工程では、いわゆるポリエステルの固相重縮合反応は進行せず、予備結晶化されたポリブチレンナフタレート(a)の固有粘度は、液相重縮合工程(A)で得られたポリブチレンナフタレート(a)の固有粘度とほぼ同じである。
・固相重縮合工程(C)
本発明では、前記のようにして得られたポリブチレンナフタレート(a)、又は予備結晶化されたポリブチレンナフタレート(a)を固相重縮合する。
固相重縮合工程は、少なくとも1段からなり、重縮合温度が通常190〜230℃、好ましくは195〜225℃である。固相重縮合工程は、空気中あるいは前記と同様の不活性ガス雰囲気中又は真空中で行われるが、不活性ガス雰囲気中又は真空中で行われることが好ましい。不活性ガス雰囲気中で実施する場合、酸素濃度が50ppm以下、好ましくは20ppm以下の不活性ガス雰囲気中で行われることがより好ましい。
このようして得られたポリブチレンナフタレート(b)の固有粘度は、通常0.50〜1.50dL/gであることが望ましい。
上記のような製造方法により得られたポリエステル形成物は、ホルムアルデヒド含有率が、1.0ppm以下、好ましくは0.5ppm以下であり、アセトアルデヒド含有率が10.0ppm以下、好ましくは7.5ppm以下、より好ましくは6.0ppm以下である。また他のアルデヒド、例えばナフチルアルデヒド、プロピオンアルデヒド、アクロレイン、ベンズアルデヒドなどの含有量も少なくすることができる。
・その後の工程(D)
本発明では、上記のようにして固相重縮合して得られたポリブチレンナフタレート(b)を必要に応じて水処理又は水蒸気処理してもよい。
ポリブチレンナフタレート(b)の水処理は、ポリブチレンナフタレート(b)と水とを接触させることにより行われる。ポリブチレンナフタレート(b)と水との接触は、ポリブチレンナフタレート(b)を室温〜150℃、好ましくは70〜110℃の水に、1分〜20時間、好ましくは5分〜10時間浸漬することにより行われるのが好ましい。
より具体的には、50〜150℃の水に1分〜10時間、好ましくは70〜110℃の水に3分〜5時間、好ましくは70〜110℃の水に3分〜5時間浸漬することにより行われる。
このような水処理工程を行うと、射出成形時の金型汚れが極めて少なくなる。これはポリブチレンナフタレート(b)と水とを接触させることにより、ポリエステル中に含まれる重縮合用触媒が失活するため、成形時の加熱により分解反応あるいはエステル交換反応がほとんど進行せず、このため生成する環状三量体などのオリゴマー類の量が少なくなり金型汚れの量が少なくなるものと考えられる。
ポリブチレンナフタレート(b)の水蒸気処理は、ポリブチレンナフタレート(b)と水蒸気とを接触させることにより行われる。ここで用いられるポリブチレンナフタレート(b)は、粒状(ペレット状)であることが好ましい。
ポリブチレンナフタレート(b)と水蒸気との接触は、ポリブチレンナフタレート(b)を室温〜230℃、好ましくは70〜150℃、より好ましくは90〜140℃の水蒸気に、1分〜20時間、好ましくは5分〜10時間接触させることにより行われるのが好ましい。
より具体的には、50〜230℃の水蒸気に1分〜10時間、好ましくは70〜150℃の水蒸気に3分〜5時間、好ましくは90〜140℃の水蒸気に3分〜5時間接触させることにより行われる。
このような水蒸気処理工程を行うと、射出成形時の金型汚れが極めて少なくなる。これはポリブチレンナフタレート(b)と水蒸気とを接触させることにより、ポリエステル中に含まれる重縮合用触媒が失活するため、成形時の加熱により分解反応あるいはエステル交換反応がほとんど進行せず、このため生成する環状三量体などのオリゴマー類の量が少なくなり金型汚れの量が少なくなるものと考えられる。
上記のようにして水処理又は水蒸気処理して得られたポリブチレンナフタレートを乾燥する。乾燥工程では、ポリブチレンナフタレートを、120〜180℃、好ましくは140〜170℃の温度で、2〜24時間、好ましくは2〜12時間、より好ましくは2〜6時間加熱する。ポリブチレンナフタレートの乾燥は、空気中あるいは前記と同様の不活性ガス雰囲気中で行われるが、不活性ガス雰囲気中で行われることが好ましく、酸素濃度が20ppm以下の不活性ガス雰囲気中で行われることがより好ましい。
この乾燥工程においてポリエステルの重縮合反応が進行することはほとんどなく、乾燥工程を経て得られるポリブチレンナフタレートの固有粘度は、固相重縮合工程で得られたポリブチレンナフタレートの固有粘度とほぼ同じである。
乾燥工程を経たポリブチレンナフタレートは、射出成形法により各種成形物に成形される。射出成形は、通常、ホッパー内に収容された粒状のポリエステルを、供給口から加熱シリンダの一端に供給して、加熱シリンダ内で溶融し、前記供給口とは反対側に設けられたノズルより溶融したポリエステルを金型内に射出することにより成形物を成形する。
射出成形時には加熱シリンダ内でのポリエステルの溶融を不活性ガス雰囲気中で行うことが好ましい。不活性ガスとしては、窒素ガス、アルゴンガス、炭酸ガスなどが挙げられ、窒素ガスが特に好ましい。また、不活性ガス中の酸素濃度は、1%以下、好ましくは0.1%以下、より好ましくは0.01%以下であることが望ましい。
本発明では、前記ホッパー内も不活性ガス雰囲気であることが好ましく、不活性ガス中の酸素濃度は、1%以下、好ましくは0.1%以下、より好ましくは0.01%以下であることが好ましい。
上記のような製造方法により得られたポリエステル形成物は、ホルムアルデヒド含有率が、1.0ppm以下、好ましくは0.5ppm以下であり、アセトアルデヒド含有率が10.0ppm以下、好ましくは7.5ppm以下、より好ましくは6.0ppm以下である。
本発明の製造方法は、種々の成形体を製造することができる。たとえば、ボトルなどの中空成形体を成形するには、まず乾燥工程を経たポリエステル(c)を射出成形機などの成形機に供給して中空成形体用プリフォームを成形する。この中空成形体用プリフォームのホルムアルデヒド含有率は、通常1.0ppm以下、好ましくは0.5ppm以下であり、アセトアルデヒド含有率は、通常10.0ppm以下、好ましくは7.5ppm以下、より好ましくは6.0ppmである。次に、このプリフォームを所定形状の金型に挿入し延伸ブロー成形して中空成形体を成形する。この中空成形体のホルムアルデヒド含有率は、通常1.0ppm以下、好ましくは0.5ppm以下であり、アセトアルデヒド含有率は、通常10.0ppm以下、好ましくは7.5ppm以下、より好ましくは6.0ppm以下である。もちろん成形体とは中空成形体用プリフォームに限定される事はなく、フィルム、シート、繊維、角柱、平板、チップ等も含まれる。
本発明の方法により製造された中空成形体用プリフォームは、該中空成形体用プリフォームを形成するポリエステル中のホルムアルデヒド含有率及びアセトアルデヒド含有率が極めて低いため、飲料充填用容器形成用プリフォーム材料として好適に用いられる。本発明の方法により製造された中空成形体は、該中空成形体を形成するポリエステル中のホルムアルデヒド含有率及びアセトアルデヒド含有率が極めて少なく、内容物の味覚を変化させることが低いため、飲料充填用容器(ボトル)として好適に用いられる。
本発明のポリエステル成形物は、テレフタル酸を含むジカルボン酸又はそのエステル誘導体と、エチレングリコールを含むジヒドロキシ化合物又はそのエステル誘導体とを、重縮合触媒の存在下に液相重縮合させ、次に、不活性ガス雰囲気で予備結晶化した後、不活性ガス雰囲気下で融点以下の温度に加熱して固相重縮合し、次に室温〜150℃の水に、1分〜20時間浸漬させた後乾燥し、次に不活性ガス雰囲気で溶融し射出成形をして得られ、かつo−クロロフェノール中で測定される固有粘度[η]が0.50〜1.50dL/gの範囲にあるポリエステルからなる成形物であって、ホルムアルデヒド含有率は、通常1.0ppm以下、好ましくは0.5ppm以下であり、アセトアルデヒド含有率は、10.0ppm以下、好ましくは7.5ppm以下、より好ましくは6.0ppm以下である。
このような本発明のポリエステル成形物は、特に食品包装用などの用途に好適に用いられる。アルデヒド類は少なければ少ない程よいが、ボトル成形後充填される飲料物の味覚の点からは少なくとも20ppm、好ましくは10ppm以下であることが望ましい。アルデヒド類が20ppmを越えて含有される場合ボトル充填中にアルデヒド類が溶出し充填物の味覚を損なうため好ましくない。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、得られたポリブチレンナフタレートの特性は以下の手法により測定・評価を行った。
(1)固有粘度([η])
ポリブチレンナフタレート及びその成形品の固有粘度は、オルトクロロフェノール溶液中、35℃において測定した粘度の値から求めた。
(2)アセトアルデヒド(AA)含有率及びホルムアルデヒド(FA)含有率
サンプルを凍結粉砕した後、バイアル瓶にいれ純水充填後、キャッピングし120℃×1hr処理する。これを室温まで冷却し、0.1%DNPH溶液及びクロロホルムを加え振とうしクロロホルム抽出物をガスクロにてアセトアルデヒド−2,4−ジニトロフェニルヒドラゾン量を測定し、アセトアルデヒドを定量した。同様にホルムアルデヒドの測定も実施した。なお、0.1%DNPH溶液とは2,4−ジニトロフェニルヒドラジンをリン酸水溶液に溶解したものである。
(3)密度測定
JIS−L−1013(2004)に基づいて、密度が1.288〜1.450g/cmの範囲内になるように調整した硝酸カルシウム水溶液を使用し、密度勾配管法により測定した。
(4)結晶化度測定
上記の操作により密度を測定した後、旭硝工業株式会社製の密度勾配管(密度1.28〜1.45g/cm)を用い、JIS−L−1013(2004)に基づいて、密度が1.276〜1.416g/cm3の範囲内になるように調整した硝酸カルシウム水溶液を使用し、密度勾配管法により密度を測定後、完全結晶体の密度と完全非晶体の密度の値から結晶化度に換算した。
[実施例1]
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル100部と1,4−ブタンジオール51.6部との混合物に、テトラ−n−ブトキシチタン0.0206部を撹拌機、精留塔及びメタノール留出コンデンサーを設けた反応器に仕込み、140℃から徐々に昇温しつつ、反応の結果生成するメタノールを系外に留出させながら、エステル交換反応を行った。反応開始後3時間で内温は190℃に達した。次いで、得られた反応生成物を撹拌機及びグリコール留出コンデンサーを設けた別の反応器に移し、210℃から250℃に徐々に昇温すると共に、常圧から50Paの高真空に圧力を下げながら重合反応を行った。反応系の溶融粘度をトレースしつつ、固有粘度が0.69dl/gとなる時点で重合反応を打ち切った。溶融ポリマーを反応器底部よりストランド状に冷却水中に押し出し、ストランドカッターを用いて切断してペレット化した。
得られたペレットは、120℃で4時間予備結晶化後、タンブラー型固相重合装置に仕込み、窒素雰囲気下中、200℃に昇温させた後、70Paの高真空下で約14時間固相重合反応せしめて[η]が1.05dL/gのポリブチレンナフタレート(PBN)ペレットを得た。結果を表1に示した。
[比較例1]
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル100部とエチレングリコール44.6部との混合物に、酢酸マンガン0.0235重量部を撹拌機、精留塔及びメタノール留出コンデンサーを設けた反応器に仕込んだ。反応器を140℃から徐々に昇温しつつ、反応の結果生成するメタノールを系外に留出させながら、エステル交換反応を行った。尚、メタノールが留出し始めた20分後に、三酸化二アンチモン0.0093重量部を仕込み、反応開始後3時間で内温は250℃に達した。次いで、得られた反応生成物を撹拌機及びグリコール留出コンデンサーを設けた別の反応器に移し、リン酸0.0156重量部を仕込んだ後、250℃から295℃に徐々に昇温すると共に、常圧から70Paの高真空に圧力を下げながら重合反応を行った。反応系の溶融粘度をトレースしつつ、固有粘度が0.52dl/gとなる時点で重合反応を打ち切った。溶融ポリマーを反応器底部よりストランド状に冷却水中に押し出し、ストランドカッターを用いて切断してペレット化した。
得られたペレットは、120℃で4時間予備結晶化後、タンブラー型固相重合装置に仕込み、窒素雰囲気下中、200℃に昇温させた後、70Paの高真空下で約15時間固相重合反応せしめて固有粘度が0.67dL/gのポリエチレンナフタレート(PEN)ペレットを得た。結果を表1に示した。
[比較例2]
単位時間当たり平均450質量部のオリゴマーが滞留する完全混合反応器内に、攪拌下、窒素雰囲気で274.5℃、常圧下に維持された条件下に、単位時間当たり358質量部の高純度テレフタル酸と単位時間当たり190質量部のエチレングリコールとを混合して調製されたスラリーを連続供給し、反応で発生する水とエチレングリコールを系外に留去ながら、反応器内理論滞留時間4時間でエステル化反応を完結させた。この時のエステル化率は、98%以上で、生成されたオリゴマーの重合度は、約5〜9であった。
このエステル化反応で得られたオリゴマー450質量部を順次、重縮合反応槽に移し、重縮合触媒として、二酸化ゲルマニウム予めエチレングリコールに溶解させ、スラリーかした液体を単位時間当たり4質量部投入した。系内の反応温度を276.5℃、又、反応圧力60Paにて、反応で発生する水,エチレングリコールを系外に除去しながら重縮合反応を行った。この時の重縮合反応反応槽内の滞留時間は、180分であった。その後、系内の反応物を吐出部からストランド状に連続的に押出し、冷却、カッティングして、約3mm程度の粒状非晶質ポリマーを得た。この非晶質ポリマーの[η]は0.49dL/gであった。
これを窒素流通下、160℃で5時間結晶化及び乾燥させた。続いてタンブラー式固相重縮合装置にて0.13kPaに減圧下、225℃で27時間固相重縮合反応を行い、[η]が0.77dL/gのポリエチレンテレフタレート(PET)を得た。結果を表1に示した。
Figure 2008214450
本発明に係るポリブチレンナフタレートは、アルデヒド類、特にホルムアルデヒド含有率及びアセトアルデヒド含有率が極めて低い。従ってそのポリブチレンナフタレートを溶融成形して得られるポリエステル成形物はホルムアルデヒド含有率及びアセトアルデヒド含有率が極めて低いのでボトル形成用プリフォーム、ボトル、包装用材料などの食品・飲料用途に好適に用いられる。

Claims (4)

  1. 固有粘度が0.50〜1.50dL/gであり、密度が1.21〜1.38g/cmのポリブチレンナフタレート。
  2. ナフタレンジカルボン酸又はナフタレンジカルボン酸のエステル形成性誘導体とブタンジオールを、チタン化合物を含む重縮合触媒の存在下に溶融重縮合させてポリブチレンナフタレートを製造する請求項1記載のポリブチレンナフタレートの製造方法。
  3. 溶融重縮合させた後、得られたポリブチレンナフタレートを固相重縮合させる請求項2記載のポリブチレンナフタレートの製造方法。
  4. 請求項1記載のポリブチレンナフタレートを溶融成形して得られるポリエステル成形品。
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