JP2008213131A - 生産システム用汎用セル及び該汎用セルを用いた生産システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】生産システムを構成する汎用セルとして、被加工物(ワーク)の加工に最低限必要とされる要素、すなわちロボット60が支持されたベースユニット10、ロボット60に対してワークの部品を供給する部品供給ユニット20、そしてベースユニット10の外側に延設される加工エリア30をセットとして1つの汎用セル100を構成する。ベースユニット10は、平面形状が正六角正からなって、少なくともワークの搬送に用いられるロボット60をこの正六角形からなる平面領域上を移動可能に支持する。そして、このロボット60の動作範囲を、加工エリア30の少なくとも一部を含むかたちで、ベースユニット10の内側から外側に至る範囲に設定する。
【選択図】図1
Description
(イ)ロボットにより搬送される被加工物に対して所要の加工を行う専用の加工機を設置するためのエリアとしての利用。
(ロ)ロボット自身が被加工物に対して所要の加工を行うためのエリアとしての利用。
等々、同加工エリアを種々の用途で利用することができるようになる。そしてこの場合で
あれ、被加工物の加工に必要とされる部品はセル毎に上記部品供給ユニットを通じて供給されることから、当該セルを単位として割り当てられる作業もしくは生産機能も、同セル毎に完結されるようになる。しかも、上記ベースユニット自体、その平面形状が五角形以上の多角形からなることで、互いにロボットの動作範囲を共有するかたちでのセル同士の羅列にかかる自由度がより高く維持されるとともに、上記ロボットがこの多角形からなる平面領域を移動可能に同ベースユニットに対して支持されることで、ベースユニットを構成する領域の有効利用が図られるようになり、当該汎用セルとしての不要な大型化を招くこともなくなる。なお、こうした汎用セルにおいて、当該セルを構成する上記加工エリアについてはこれを、例えば交換可能な別体の構造体として上記ベースユニットの外側に延設される構造とすることもできる。この場合には、これら加工エリアとベースユニットとの間における振動等の伝達抑制効果が期待できるようにもなる。
ロボットが天井部から吊り下げられる態様にて支持される場合、部品供給ユニットがする部品の供給を阻止する部分も基本的に存在しないことから、部品供給ユニットの配設にかかる自由度も自ずと高く維持される。すなわち、この生産システム用汎用セルによるように、部品供給ユニットは、部品を加工エリアの近傍に搬送可能なものであればよく、これによっても、ロボットによる該当部品のピックアップ動作、及び該ピックアップした部品の同ロボットによる加工エリアへの搬送動作等は円滑に実行されるようになる。しかもこの場合、ロボットの動作範囲がベースユニットに部品を搬送する部品供給ユニットの搬送領域を広く覆うことともなるため、例えば部品供給ユニット自体の大型化等を通じて、上記部品供給ユニットを通じた部品の供給にかかる操作頻度を低減することができるようにもなる。
a.前記被加工物の前記加工エリアへの搬送、及び
b.前記部品供給ユニットを介して供給される部品のピックアップ、及び
c.このピックアップした部品の前記被加工物への組み込み、及び
d.前記加工機を通じて加工された被加工物の送り出し、
の各操作を行うものとして、同セルの機能設定を行うことができる。
a.前記被加工物の前記加工エリアへの搬送、及び
b.前記部品供給ユニットを介して供給される部品のピックアップ、及び
c.このピックアップした部品の前記被加工物への組み込み、及び
d.この部品を組み込んだ被加工物の前記加工エリアでの加工、及び
e.この加工エリアで加工した被加工物の送り出し、
の各操作を行うものとして、同セルの機能設定を行うこともできる。
a.前記部品供給ユニットを介して供給される部品のピックアップ、及び
b.このピックアップした部品の前記被加工物への組み込み、及び
c.この部品を組み込んだ被加工物の加工、及び
d.この加工した被加工物の送り出し、及び
e.前記オートツールチェンジャを通じた前記a.〜d.の操作に対する必要に応じてのロボットハンドの自動付け替え、
の各操作を行うものとして、同セルの機能設定を行うこともできる。
以下、本発明にかかる生産システム用汎用セル、及び該汎用セルを用いた生産システムを具体化した第1の実施形態を図面に従って説明する。
同図1に示されるように、汎用セル100は、ロボット60を支持するベースユニット10を中心に、図中に付記した三次元座標中、共にX軸方向に連なるかたちで、部品供給ユニット20、及び加工エリア30を備える構成となっている。そして、本実施形態において、汎用セル100を構成するこれらベースユニット10、部品供給ユニット20及び加工エリア30の各部分は、いずれも剛性のある金属などからなって互いが適宜に連結されており、その下面40に設けられているキャスター41及びフットジャッキ42を通じて、セル単位での移動、並びに設置が可能となっている。すなわちこの汎用セル100は、その下面40に設けられているキャスター41によって床面上を任意の方向に移動可能であるとともに、同じくその下面40に設けられているフットジャッキ42を通じて所望の設置位置への固定が可能となっている。なお、本実施形態においては、ベースユニット10の平面形状が正六角形をなしており、こうした汎用セル100を複数用いて生産システムを構成する際のラインレイアウト設計を容易としている。また、この汎用セル100において、ベースユニット10の下方となる部分にはキャビネット43が設けられており、このキャビネット43の中に、当該汎用セル100の上記ロボット60をはじめとする各部を統括制御する制御装置などが収容されている。
同図1に示されるように、このベースユニット10には、同ベースユニット10に対して直立する側壁11が部品供給ユニット20との境界側に設けられており、上記ロボット(ここでの例ではスカラ型ロボット)60は、この側壁11から加工エリア30側に突出する態様にて支持されている。すなわちこのロボット60は、ベースユニット10の上面にあたる平面形状六角形からなる領域12上を三次元座標のX,Y,Z方向に移動可能に同ベースユニット10、正確には側壁11に対して支持されている。そして、本実施形態にあっては、被加工物(ワーク)の当該セル100に対する供給部及び排除部となる給材、除材エリア51a〜51dが、ロボット60の動作範囲に収まる態様にて、上記領域12の両側に設けられた側板13a〜13dからベースユニット10の側方にかけて延設されている。図2は、こうしたロボット60の側面構造を示したものであり、以下、この図2を併せ参照して、ロボット60の構成、並びに機能についてさらに詳述する。
の軸62,64と同一方向(図中のZ方向)に延びる第3の軸66がさらに設けられており、この第3の軸66中、上記第2のアーム65の下方に位置する部分には、これも水平方向において第2のアーム65の回動とは独立して回転可能なヘッドユニット67が設けられている。このヘッドユニット67は、その先端にツール取付具68を有しており、該ツール取付具68に任意のツールが取り付けられた状態で、上記第3の軸66内に収納された位置(最短位置)から図2中に破線にて示す距離L1だけ伸長した位置(最長位置)の間で自在に伸縮可能となっている。なお、上記第1の軸62は、基台61内に設けられた第1モータM1を通じてその中心線C1を中心に左右に回転することにより、同軸62に基端が連結されている上記第1のアーム63を回動せしめる軸であり、その回転角度すなわち第1のアーム63の回動角度が同じく基台61内に設けられている第1エンコーダEm1を通じてモニタされる。また、上記第2の軸64は、上記第2のアーム65を回動せしめる軸である。すなわち、この第2の軸64も第1のアーム63の先端に連結されており、第2のアーム65内に設けられた第2モータM2を通じてその中心線C2を中心に同軸64を左右に回転させようとすると、その反力が第2のアーム65自身に作用して同第2のアームが回動するようになる。そして、その回転角度すなわち第2のアーム65の回動角度も、同じく第2のアーム65内に設けられている第2エンコーダEm2を通じてモニタされる。また、上記第3の軸66内で回転、伸縮する上記ヘッドユニット67は、第2のアーム65内に設けられた第3モータM3を通じてその中心線C3を中心に左右に回転し、その回転角度が同じく第2のアーム65内に設けられている第3エンコーダEm3を通じてモニタされる。他方、同ヘッドユニット67の伸縮は、これも第2のアーム65内に設けられた昇降モータM4を通じてその伸縮度合いが制御され、その制御された伸縮度合いが同じく第2のアーム65内に設けられている昇降エンコーダEm4を通じてモニタされる。なお、第2のアーム65内に設けられているこれらモータやエンコーダの制御信号あるいはモニタ信号の各信号線はフレキシブルな配線チューブ63tを介して基台61内にまとめられ、上記第1モータM1や第1エンコーダEm1の信号線と共に、上記キャビネット43に収容されている制御装置の各対応する端子に接続されている。
記爪23a,23b及び24a,24bと共々、部品トレーTrを図中のX方向に随時自動搬送する。なおこのトレーフィーダ21において、こうしたボールネジの回転駆動は、同トレーフィーダ21の基端部に設けられている第1及び第2シャトルモータMSa,MSbを通じて行われる。その第1及び第2シャトルモータMSa,MSbの回転量すなわち部品トレーTrの移動量は、同じくトレーフィーダ21の基端部に設けられている第1及び第2シャトルエンコーダESa,ESbを通じてモニタされる。そして、これらシャトルモータやシャトルエンコーダの信号線も、上記ロボット60の各モータや各エンコーダの信号線と同様、上記キャビネット43に収容されている制御装置の各対応する端子に接続されている。
同図5に示されるように、上記キャビネット43に収容されている制御装置は基本的に、コンピュータからなって上記各部を統括制御する制御部110、並びに該制御部110に対してバス接続された各種ドライバ回路やインターフェース回路を含む装置として構成されている。
まず、第1モータドライバ101は、制御部110からの制御指令CM1に基づいて生成される駆動信号DM1によって上記ロボット60の基台61内に設けられている第1モータM1を駆動する回路である。また、この第1モータドライバ101では、同じく基台61内に設けられている第1エンコーダEm1を通じてモニタされる信号、すなわち第1モータM1の駆動量に対応した第1のアーム63の回転角度を示す信号S1を取り込み、この取り込んだモニタ信号S1を上記制御部110に対して返信する動作を併せて実行する。
バ105では、同じくトレーフィーダ21に設けられている第1シャトルエンコーダESaを通じてモニタされる信号、すなわち第1シャトルモータMSaの駆動量に対応した部品トレーTrの移動量を示す信号SSaを取り込み、この取り込んだモニタ信号SSaを制御部110に返信する動作を併せて実行する。
もに、汎用セル100Aから汎用セル100Cを経て汎用セル100Dの方向及び汎用セ
ル100Fの方向の2方向に分岐する「Y字」状にされた配列例を示している。すなわちここでは、汎用セル100は、平面形状正六角形のベースユニット10のうちトレーフィーダ21が配置されていない辺については、他の汎用セル100を隣接配置することができることを示している。例えば汎用セル100Aと汎用セル100Bとを隣接させ、その間には隣接するセルの給材エリア及び除材エリアとなる共通のエリア(給材、除材エリア51a,51c)を設けるとともに、汎用セル100Bには、汎用セル100Aに対向しない辺に汎用セル100Cを隣接させ、その間にも共通のエリア(給材、除材エリア51d,51b)を設ける。同様に、汎用セル100Cには、汎用セル100Bに対向しない辺に汎用セル100Fを隣接させて、その間に同じく共通のエリア(給材、除材エリア51a,51a)を設けることで、千鳥状のラインレイアウトを可能にしている。また、汎用セル100Cに隣接した汎用セル100Fには、汎用セル100Cと対向する辺に汎用セル100Gを隣接させて、その間には共通のエリア(給材、除材エリア51c,51a)を設ける。一方、汎用セル100Cには、汎用セル100Bと対抗する辺に汎用セル100Dを隣接させて、その間には共通のエリア(給材、除材エリア51d,51b)を設けるとともに、汎用セル100Dには、汎用セル100Cと対向する辺に汎用セル100Eを隣接させて、その間には共通のエリア(給材、除材エリア51d,51b)を設ける。これによって、汎用セル100Aから汎用セル100Cにて分岐する「Y字」状のラインレイアウトを可能にしている。この場合、汎用セル100Cのロボット60Cは、ライン構成の中で、例えば汎用セル100Bから搬入されたワークを汎用セル100Dもしくは汎用セル100Fの2方向に送り出す役割を担うこととなる。これらの場合であっても、各汎用セル100A〜100Gとしての基本的な機能は先の汎用セル100と同様であり、セル構造のこうした簡単な変更を通じて、千鳥形状はもとより、「Y字」状の分岐や合流、さらにはより複雑な形状のラインレイアウトも可能となる。なお、当該生産システムとしての上記中央制御部による統括制御のもとに実行される各セルの動作は、基本的に先の図7に例示したシステムと同様であり、ここでの重複する説明は割愛する。
0Bを分岐点として且つ、汎用セル100Iを合流点とする並列化したラインレイアウトを構成することができる。その一方、上記並列化された構成に加えて、汎用セル100Cと汎用セル100Fの間に共通の加工エリア30(ステージ31)を設けるとともに、汎用セル100Eと汎用セル100Hの間に共通の加工エリア30(ステージ31)を設けることで、汎用セル100C〜100Hによる円弧状の閉ループからなるラインレイアウトを構成することもできる。これらの場合であっても、各汎用セル100A〜100Iとしての基本的な機能は先の汎用セル100と同様であり、セル構造のこうした簡単な変更を通じて、並列化はもとより、円弧状の閉ループのような、より複雑な形状のラインレイアウトも可能となる。なお、当該生産システムとしての上記中央制御部による統括制御のもとに実行される各セルの動作も、基本的に先の図7に例示したシステムと同様であり、ここでもそれら動作に関する重複する説明は割愛する。
(1)上記ベースユニット10、部品供給ユニット20、及び加工エリア30といった、いわば生産システム用のセルとしてワークの加工に最低限必要とされる各要素のセットとして1つの生産システム用汎用セル100を構成することとした。これにより、各セル100に対する作業割当の自由度、すなわち汎用性が自ずと高められることとなり、こうしたセル100の羅列のみで生産システムに求められる各種生産機能を実現することができるようになる。すなわち、生産システムを構成する際のラインレイアウトの自由度が高く維持されるようになる。しかも、上記ベースユニット10自体、その平面形状が正六角形からなることで、互いにロボット60の動作範囲を共有するかたちでのセル同士の羅列にかかる自由度がより高く維持される。さらに、上記ロボット60がこの正六角形からなる平面領域を移動可能にベースユニット10に対して支持されることで、ベースユニット10を構成する領域の有効利用が図られるようになり、当該汎用セル100としての不要な大型化を招くこともなくなる。
る領域12上に突出する態様にて同ベースユニット10に支持される構造とした。ベースユニット10内で、ロボット60がこうして設けられた側壁11から突出する態様にて支持されるようにすることで、ベースユニット10としての必要領域の確保、そして特に上記加工エリア30側でのロボットの動作範囲の確保も容易となる。
図11に、本発明にかかる生産システム用汎用セルの第2の実施形態についてその斜視構造を示す。なお、この第2の実施形態は、ベースユニットに対するロボットの支持形態を、先の側壁から突出される形態からいわゆる天吊りされる形態に変更したものであり、以下では主に、先の第1の実施形態との相違点を中心に、同汎用セルとしての具体構成について説明する。
部分にはキャビネット43が設けられており、このキャビネット43の中に、当該汎用セル200の上記ロボット90をはじめとする各部を統括制御する制御装置などが収容されていることは、先の第1の実施形態の汎用セル100と同様である。
同図11に示されるように、このベースユニット10aには、支柱11pによって支持された天井部11rが設けられており、上記ロボット(ここでの例でもスカラ型ロボット)90は、この天井部11rから吊り下げられる態様にて当該ベースユニット10aに支持されている。すなわちこのロボット90も、ベースユニット10aの上面にあたる平面形状八角形からなる領域12上を三次元座標のX,Y,Z方向に移動可能に同ベースユニット10a、正確には天井部11rによって支持されている。そして、本実施形態にあっても、被加工物(ワーク)の当該セル200との間での授受に用いられる給材、除材エリア51a、51bが、ロボット90の動作範囲に収まる態様にて、上記領域12の両側に設けられた側板13a,13bからベースユニット10aの両側方(Y方向)にかけて延設されている。図12(a)は、こうしたロボット90の側面構造を示したものであり、また図12(b)〜(d)は、同ロボット90の下方から見た動作態様、並びに動作範囲をそれぞれ示したものであり、以下、この図12(a)〜(d)を併せ参照して、ロボット90の構成、並びに機能についてさらに詳述する。
、それら各アームの協働によって、図12(b)に動作範囲Ra1として示す円形領域の全領域での動作がカバーされるようにしている。すなわち図12(b)は、上記第1及び第2のアーム92,94が「コの字」状に重なり合ったいわゆる原点姿勢にあるロボット90を下方から見た状態を示したものである。そして本実施形態にあっては、この状態において、上記第2のアーム94がポイントP1を中心に時計回り及び反時計回りにそれぞれ225°だけ回動可能となっており、また同様に、上記第1のアーム92も、同図12(b)の中心点を中心にポイントP1を時計回り及び反時計回りにそれぞれ225°だけ振るかたちで独立に回動可能となっている。ちなみに図12(c)は、それら第1及び第2のアーム92,94の回動軌跡すなわち動作範囲Ra2を示しており、第1のアーム92が第2のアーム94を時計回りに225°だけ振ったとすると、第2のアーム94は、ポイントP1からポイントP2にかけてそれらポイントを中心とした時計回り及び反時計回りへの225°の回動が可能となる。同じく図12(d)は、同第1及び第2のアーム92,94の回動軌跡すなわち動作範囲Ra3を示しており、第1のアーム92が第2のアーム94を反時計回りに225°だけ振ったとすると、第2のアーム94は、ポイントP1からポイントP3にかけてそれらポイントを中心とした時計回り及び反時計回りへの225°の回動が可能となる。そして、これら回動軌跡を合成して示したものが図12(b)であり、結局は上述のように、それら第1及び第2のアーム92,94の協働によって、動作範囲Ra1として示す円形領域の全領域での動作がカバーされるようになる。なお本実施形態にあっては、上記ヘッドユニット96も、第2のアーム94とは独立して、時計回り及び反時計回りにそれぞれ225°だけ回動可能となっている。
、千鳥状のラインレイアウトを可能にしている。また、汎用セル200Aの汎用セル200Bに対する辺に直交する辺に汎用セル200Cを隣接させて、その間に共通のエリアとして給材、除材エリア51a,51bを設けることで、汎用セル200Aを分岐点として、汎用セル200B方向と汎用セル200C方向に分岐するラインレイアウトを可能にしている。また、このように配置された汎用セル200Bと汎用セル200Cとの双方に隣接する位置に汎用セル200Dを隣接させて、汎用セル200Bとの間に共通のエリアとして給材、除材エリア51a,51bを設けるとともに、汎用セル200Cとの間にも共通のエリアとして給材、除材エリア51a,51bを設ける。このようなセルの配置を通じて、汎用セル200Dに向かって合流するラインレイアウトを構成している。これらの場合であっても、各汎用セル200A〜200Eとしての基本的な機能は先の汎用セル200と同様であり、この場合も、セル構造のこうした簡単な変更を通じて、上述した複雑な形状のラインレイアウトが可能となる。なお、当該生産システムとしての上記中央制御部による統括制御のもとに実行される各セルの動作も、基本的に先の図7に例示したシステムと同様であり、それら動作に関するここでの重複する説明は割愛する。
なお、上記各実施形態は、例えば以下のような態様にて実施することもできる。
・特に上記第1の実施形態では、ベースユニット10に対しその部品供給ユニット20の基端側から直立する態様にてロボット60を支持する側壁11を設けるようにしたが、ベースユニット10としてのスペース的な余裕が見込まれる場合には、同ベースユニット10の途中から直立する態様にて同側壁11を設けるようにしてもよい。要は、ロボット
60の動作範囲との兼ね合いで、その動作範囲が加工エリア30の少なくとも一部に及ぶように、この加工エリア30から離間されるかたちで側壁11が設けられる構造であればよい。これにより部品供給ユニット20を構成するトレーフィーダ21の線路長の短縮が図られる場合には、汎用セル100自体の体格について、その小型化を図ることも可能となる。
として、ボールネジ及びこれに螺合するように係合される爪を備えて各々対象となるトレー等を自動搬送する機構を採用することとしたが、その搬送機構はこれに限らず任意である。こうしたユニットとしては、他に例えば、搬送対象を電磁的に誘導、移動せしめる機構等も適宜採用することができる。これは、上記被加工物(ワーク)自動搬送ユニットについても、同様である。
a.ワークの上記加工エリアへの搬送、及び
b.部品供給ユニットを介して供給される部品のピックアップ、及び
c.このピックアップした部品のワークへの組み込み、及び
d.この部品を組み込んだワークの上記加工エリアでの加工、及び
e.この加工エリアで加工した被加工物の送り出し、
の各操作を行うこととなる。ちなみにこの場合、上記セルの羅列によって生産システムを構成する際には、ロボットが行うべき加工内容をセル毎に設定(プログラム)する必要はあるものの、それら設定内容さえ予めデータベース122(図8)などの記憶装置に登録しておけば、例えばライン構成の変更等に際しても、セル毎にそれら設定内容の更新を行うことで対応可能となる。すなわち、この場合も必要とされる汎用性は維持される。
a.部品供給ユニットを介して供給される部品のピックアップ、及び
b.このピックアップした部品の上記ワークへの組み込み、及び
c.この部品を組み込んだワークの加工、及び
d.この加工したワークの送り出し、及び
e.上記オートツールチェンジャを通じたこれらa.〜d.の操作に対する必要に応じてのロボットハンドの自動付け替え、
の各操作を行うこととなる。特にこの場合には、上記e.の操作として、加工エリアに設置されたオートツールチェンジャを通じての必要に応じたロボットハンド(ツール)の自動付け替えも併せて行われることから、より多くの種類の作業に対応することが可能となる。もっともこの場合であれ、上記セルの羅列によって生産システムを構成する際には、ロボットが行うべき加工内容をセル毎に設定(プログラム)する必要があるものの、ここでもそれら設定内容さえ予めデータベース122(図8)などの記憶装置に登録しておくことで、当該セルとしての必要とされる汎用性は好適に維持される。すなわち、ライン構成の変更等に際しても、セル毎にそれら設定内容の更新を行うことで対応可能となる。
Claims (12)
- 受け入れた被加工物を加工して送り出す生産システムにあって同被加工物の加工、搬送に汎用的に用いられる生産システム用汎用セルであって、
平面形状が五角形以上の多角形からなって、少なくとも前記被加工物の搬送に用いられるロボットがこの多角形からなる平面領域上を移動可能に支持されてなるベースユニットと、該ベースユニットに支持されたロボットに対して前記被加工物の部品を供給する部品供給ユニットと、前記ベースユニットの外側に延設された加工エリアとを備え、
前記ベースユニットに支持されたロボットの動作範囲が、前記加工エリアの少なくとも一部を含むかたちで、同ベースユニットの内側から外側に至る範囲に設定されてなる
ことを特徴とする生産システム用汎用セル。 - 前記被加工物の当該セルに対する供給、及び同被加工物の当該セルからの排除の少なくとも一方に用いられる給材、除材エリアが前記ロボットの動作範囲に収まる態様にて前記ベースユニットの外側にさらに延設されてなる
請求項1に記載の生産システム用汎用セル。 - 前記ベースユニットには同ベースユニットから直立する側壁が前記加工エリアから離間して設けられてなり、前記ロボットはこの側壁から突出する態様にて前記ベースユニットに支持されてなる
請求項1または2に記載の生産システム用汎用セル。 - 前記加工エリアは前記ベースユニットよりも高い位置に段差をもって同ベースユニットからテーブル状に延設されてなり、前記部品供給ユニットは、前記被加工物の部品が載置される部品トレーを前記側壁の裏面側から前記ベースユニットを経て前記テーブル状からなる加工エリアの下方に搬送するトレーフィーダを有してなる
請求項3に記載の生産システム用汎用セル。 - 前記ベースユニットの上方には支柱を介して支持された天井部が設けられてなり、前記ロボットはこの天井部から吊り下げられる態様にて前記ベースユニットに支持されてなる
請求項1または2に記載の生産システム用汎用セル。 - 前記ロボットは、互いに円形もしくは円弧状の動作領域をもつ第1及び第2のアームを有するとともに、前記第2のアームは、前記第1のアームと重なる位置を通過することが可能なスカラ型ロボットからなる
請求項3に記載の生産システム用汎用セル。 - 前記部品供給ユニットは、前記被加工物の部品を前記加工エリアの近傍に供給するものである
請求項5または6に記載の生産システム用汎用セル。 - 前記加工エリアには前記被加工物の加工を行う専用の加工機が設置され、前記ロボットは、
a.前記被加工物の前記加工エリアへの搬送、及び
b.前記部品供給ユニットを介して供給される部品のピックアップ、及び
c.このピックアップした部品の前記被加工物への組み込み、及び
d.前記加工機を通じて加工された被加工物の送り出し、
の各操作を行う
請求項1〜7のいずれか一項に記載の生産システム用汎用セル。 - 前記ロボットは、
a.前記被加工物の前記加工エリアへの搬送、及び
b.前記部品供給ユニットを介して供給される部品のピックアップ、及び
c.このピックアップした部品の前記被加工物への組み込み、及び
d.この部品を組み込んだ被加工物の前記加工エリアでの加工、及び
e.この加工エリアで加工した被加工物の送り出し、
の各操作を行う
請求項1〜7のいずれか一項に記載の生産システム用汎用セル。 - 前記加工エリアには前記ロボットが自らのハンドを自動付け替えするオートツールチェンジャが設置され、前記ロボットは、
a.前記部品供給ユニットを介して供給される部品のピックアップ、及び
b.このピックアップした部品の前記被加工物への組み込み、及び
c.この部品を組み込んだ被加工物の加工、及び
d.この加工した被加工物の送り出し、及び
e.前記オートツールチェンジャを通じた前記a.〜d.の操作に対する必要に応じてのロボットハンドの自動付け替え、
の各操作を行う
請求項1〜7のいずれか一項に記載の生産システム用汎用セル。 - 請求項1〜10のいずれか一項に記載の生産システム用汎用セルの複数が、互いに隣接するセル同士で前記ロボットの動作範囲の一部を共有する態様にて配列されてなる
ことを特徴とする汎用セルを用いた生産システム。 - 前記ロボットの動作範囲が及ばないセル間においてそれらロボットの動作範囲内での被加工物の授受を可能とすべく同被加工物を自動搬送する被加工物自動搬送ユニットをさらに備える
請求項11に記載の汎用セルを用いた生産システム。
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