JP2008212906A - インキ吐出印刷装置及びその洗浄方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
着色インキを吐出して印刷物を製造するインキ吐出印刷装置において、アルカリ可溶性樹脂を含む着色インキが乾燥等による異物の発生により、吐出部のノズル穴が目詰まりし不吐出となった場合に、簡単迅速に目詰まりの解消を行うことができるインキ吐出印刷装置とその洗浄方法を提供することを課題とする。
【解決手段】
吐出不良となった吐出部のノズル穴を、アルカリ性洗浄液を通液することにより、閉塞されたノズル穴の目詰まりを解消することにより吐出不良部を再生する事を特徴としたインキ吐出印刷装置とその洗浄方法。
【選択図】図1

Description

本発明はインキ吐出印刷装置を用いた印刷物の製造方法において、インキ吐出印刷装置、及び装置内のノズル吐出部やインキ供給経路等を洗浄する洗浄方法に関する。
インキ吐出印刷装置を用いて製造された印刷物として、カラーフィルタを例示することができる。カラーフィルタの着色層は、インキ吐出印刷装置を用いて形成できる。また、前記印刷物としてはエレクトロルミネセンス素子も例示でき、この有機発光層をインキ吐出装置を用いて形成する。また、この他、回路基板、薄層トランジスタ、マイクロレンズ、バイオチップ等を印刷物として例示することができる。
携帯型機器や薄型テレビなどの性能の発達により、液晶ディスプレイの需要が急速に増加しており、コストダウンに対する要求もしだいに高くなっている。カラーの液晶ディスプレイは、ガラス基板、液晶材料、偏光板、カラーフィルタなどの材料から構成されているが、なかでもカラーフィルタは高精細度や高品質表示が求められる場合においての重要な部材として用いられており、製品価格のうちの占める割合が高い為、より一層の低価格化が求められている。
例えば、このカラーフィルタの着色層の形成方法は、従来種々の検討が重ねられており、代表的な方法として、フォトリソグラフィー方式、インキ吐出方式などが知られている。フォトリソグラフィー方式によるカラーフィルタの画素パターン形成は、基板全体に各色の感光性樹脂層の塗布膜を形成し、パターン状に露光した後に塗布膜の不要な部分を取り除き、残ったパターンを各画素とする。この方法では塗布膜の多くが現像除去されるため、大量な材料が無駄になる。さらに、各画素毎に露光、現像工程を行うため、工程数が多くなる。このフォトリソグラフィー方式は、カラーフィルタに限らず、エレクトロルミネッセンス素子等、種々の光学素子や電気素子の製造に利用されている。
そして、フォトリソグラフィー方式の上記問題は、基板全体の大型化に伴い顕著となり、コスト、環境面ともに問題を呈するようになった。この問題を克服する方法として、近年インキ吐出方式により光学素子を製造する方式が注目されている。例えば、インキ吐出方式によってカラーフィルタを製造する場合には、R、G、Bの3色の樹脂組成物をインキとして用い、各色を同時に一度の工程で印刷することができる。このため、顔料等のインキ材料の無駄も発生せず、また、同時に3色画素を形成工程が短縮されるため、環境負荷の低減と大幅なコスト削減が期待できる。
しかし、インキ吐出方式では、従来からインキ吐出部を構成する細い多数のノズルから着色インキを吐出する際に、この着色インキが乾燥・固化・硬化することを原因としてノズルが目詰まりして、吐出不良が発生する問題が指摘されていた。
上記と問題を解決する方法として、インキ吐出印刷装置の内部を洗浄する方法が知られている。一般的に、インキ吐出部のノズルがインク固形物等により目詰まりした場合は、回復手段として、インキを抜き出した後ヘッド内部に溶剤を通液する方法、ノズル面を外側からインキ溶剤とウエスで拭く方法が知られている。軽度な目詰まりであれば、上記方法実施後、再度吐出インキを加圧圧送して押し出すことで目詰まりが解消する場合がある。
より具体的な方法として、インキの供給路と吐出部を実質的に分離させた状態で洗浄す
る方法(特許文献1)、超音波をかけながら洗浄液を逆流させ洗浄する方法(特許文献2)、ノズル面を効率よく洗浄する為にカバー部材を取り付けクリーニングする方法(特許文献3)を挙げることができる。
さらに、インキ吐出部内のインクを洗浄液に置換することにより洗浄する方法(特許文献4)も知られている。
しかしながら、ノズルからインキを全く吐出することなく、長期間放置した場合などは、上記従来技術を用いたのみでは、吐出部内部に詰まったインク由来の乾燥物を完全に溶解させて除去することが困難なことが多い。このような場合、乾燥したインキ由来の乾燥物以外にもゲル状の異物が詰まることによる吐出不良が発生する。
この状態になってしまうと着色インキの溶剤等を大量に通液させても、異物を溶解や除去できず、吐出不良が改善しない。その為無駄な大量の溶剤と洗浄時間を費やしてしまう問題や、目詰まりしたノズル部品を廃棄し新しい部品と交換する費用と時間を費やす問題があった。このため、このようなインキの乾燥異物やゲル状の異物が発生した場合であっても目詰まりを解消するインキ吐出印刷装置や洗浄方法が求められていた。
特許文献は以下の通り。
特開2003−211687号公報 特開平09−254397号公報 特開平05−16376号公報 特開平10−286977号公報
本発明は上記従来技術の問題を解決するためになされたものであり、その課題とするところは、インク吐出印刷装置を用いた印刷物の製造方法において、ノズルにインク由来の乾燥物およびゲル状の異物が発生した場合であっても、ノズルの目詰まりを防止し、又は解消することができるインキ吐出印刷装置やその洗浄方法を提供することを課題とする。
本発明は前記課題を解決するためになされたものであり、その構成を以下に示す。
(請求項1)
着色インキを吐出して印刷物を製造するインキ吐出印刷装置において、少なくとも、
(a)アルカリ可溶性樹脂を含む着色インキを多数のノズルから吐出する工程と、
(b)アルカリ性洗浄液で前記多数のノズルを洗浄する工程と、
を有することを特徴とするインキ吐出印刷装置。
(請求項2)
前記印刷物がカラーフィルタであることを特徴とする請求項1に記載のインキ吐出印刷装置。
(請求項3)
前記アルカリ可溶性樹脂が、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルキルエーテル、スチレンとアクリル酸の共重合体、ヒドロキシスチレンの重合体、アクリル酸重合体やメタクリル酸重合体のいずれかを含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインキ吐出印刷装置。
(請求項4)
前記着色インキが、アルカリ可溶樹脂を成分の一部又は全部とするバインダー樹脂を含み、前記アルカリ可溶樹脂の前記着色インキ中における含有量が前記バインダー樹脂全重量に対し、30重量%以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のインキ吐出印刷装置。
(請求項5)
前記アルカリ性洗浄液の液性がpH12〜13であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のインキ吐出印刷装置の洗浄方法。
(請求項6)
前記アルカリ洗浄液の温度が20〜40℃の範囲で前記(b)工程を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のインキ吐出印刷装置の洗浄方法。
(請求項7)
前記アルカリ洗浄液の成分に少なくとも1種以上の有機化合物を含有する請求項1〜6のいずれかに記載のインキ吐出印刷装置の洗浄方法。
(請求項8)
前記アルカリ性洗浄液で洗浄する前後、または前後の両方に、有機溶剤で前記(b)工程を行うことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のインキ吐出印刷装置の洗浄方法。
第1の発明によると、着色インキを吐出して印刷物を製造するインキ吐出印刷装置において、アルカリ可溶性樹脂を含む着色インキをノズルから吐出して印刷物の製造を行う工程と、この際使用したノズルをアルカリ性洗浄液で洗浄する工程とを含む。このため、インクに含まれる樹脂成分が洗浄液に溶解する効果が促進され、ノズルに発生するゲル状の異物を低減させることができた。またインキの乾燥異物やノズルにゲル状の異物が発生し目詰まりが発生した場合であっても問題なく、目詰まりを解消することが出来た。
これにより、吐出不良となったノズルを含む吐出部の分解洗浄や、廃棄、交換する必要がなくなり、従来よりも生産性の高い印刷物の製造方法を提供することができた。
第2の発明によると、インキ吐出印刷装置を用いたカラーフィルタの製造方法において、ノズルの目詰まりによる生産性の低下が生じないカラーフィルタの製造方法を提供することができた。
第3の発明によると、着色インキに含まれるアルカリ可溶樹脂が、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルキルエーテル、スチレンとアクリル酸の共重合体、ヒドロキシスチレンの重合体、アクリル酸重合体やメタクリル酸重合体のいずれかを含むことを特徴とすることにより、インキ乾燥物がアルカリ性洗浄液により溶解しやすい。このため、インキ乾燥物およびゲル状の異物によりノズルが目詰まりした場合であっても、アルカリ性洗浄液により速やかにノズルの通液を回復することができた。
第4の発明によると、ノズル洗浄工程で使用するアルカリ性洗浄液の液性がpH12〜13であるため、アルカリ可溶性樹脂を速やかに溶解する。このため、着色インキ由来のインキ乾燥物およびゲル状の異物を効率よく除去することができた。
第5の発明によると、アルカリ性洗浄液の温度が20〜40℃の範囲としながら、この
アルカリ性洗浄液を使用してノズルの洗浄工程を行うため、当該工程に於いてアルカリ可溶性樹脂がアルカリ性洗浄液に速やかに溶解する。このため、着色インキ由来のインキ乾燥物およびゲル状の異物を除去する工程をより速やかにかつ確実に行うことができた。
第6の発明によると、着色インキ中のアルカリ可溶樹脂の含有量を当該着色インキのバインダー樹脂の全重量に対し、30重量%以上とするため、アルカリ性洗浄液に対する溶解性が良好になった。
第7の発明によると、アルカリ性洗浄液の成分に少なくとも1種以上の有機化合物を含有していることにより、アルカリ可溶性樹脂を速やかに溶解する。このため、着色インキ由来のインキ乾燥物およびゲル状の異物を効率よく除去することができた。
第8の発明によると、アルカリ性洗浄液の他に有機溶剤の洗浄液を組み合わせることにより、アルカリ性洗浄液単独では溶解し難いインキ乾燥物やゲル状異物を溶解し易くことができる。このため、着色インキ由来のインキ乾燥物およびゲル状の異物を効率よく除去することができた。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。
なお、本発明でいう印刷物として、表示ディスプレイの表示画面を構成するカラーフィルタや有機エレクトロルミネッセンス素子を挙げることができる。カラーフィルタの場合には、ノズルから吐出されたインキは着色画素層を形成する。また、有機エレクトロルミネセンス素子の場合には、ノズルから吐出されたインキは有機発光材料層を構成する。また、前記領域ごとに異なる色彩を有する複数色の有機発光材料層である。
なお、本発明に係る印刷物として、この他、回路基板、薄膜トランジスタ、マイクロレンズ、バイオチップ等を例示することができる。以下、主としてカラーフィルタについて説明する。
着色インキの構成は、染料又は顔料等の着色剤、バインダー樹脂、分散剤、及び溶媒等を含有する。着色インキ中のバインダー樹脂の含有量は、インキ組成全重量に対し、好ましくは5重量%ないし50重量%である。
本発明の着色インキは、上記バインダー樹脂の一部として、アルカリ可溶性樹脂を含むことで、インキ乾燥物またはゲル状の異物のアルカリ性洗浄液に対する溶解を促進する。このアルカリ可溶性樹脂として、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルキルエーテル、スチレンとアクリル酸の共重合体、ヒドロキシスチレンの重合体、アクリル酸重合体やメタクリル酸重合体等をあげることが出来る。着色インキ中のアルカリ可溶樹脂の含有量は、当該着色インキのバインダー樹脂の全重量に対し、30重量%以上とすることが望ましい。
バインダー樹脂中のアルカリ可溶性樹脂の比率が高い程、アルカリ性洗浄液に対する溶解性が向上し良好であるが、耐熱性や耐光性、耐薬品性等、製品となるインキ吐出印刷物に要求される特性に応じてバインダー樹脂は適宜選択される。ポリイミド樹脂やエポキシ樹脂、メラミン樹脂等のアルカリ非可溶性樹脂も必要に応じて使用される。
着色インキに用いる溶媒としては、インキ組成物の塗布性、顔料の分散剤安定性などを考慮して、適宜選択されたものが使用できる。溶媒の含有量は、インキ組成物全重量に対し、好ましくは5重量%ないし50重量%である。
インキ吐出方式に好適な着色インキの溶媒としては、例えばその表面張力が40mN/m以下であり、かつ、沸点が130℃以上のものを好ましく使用できる。表面張力が40mN/mを超えると、インキ吐出時のドット形状の安定性に著しい悪影響を及ぼす傾向があり、また、沸点が130℃未満であると、ノズル近傍での乾燥性が著しく高くなりすぎて、ノズル詰まり等の不良発生を招く傾向がある。好適な溶媒として、例えば2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−エトキシエチルアセテート、2−ブトキシエチルアセテート、2−メトキシエチルアセテート、2−エトキシエチルエーテル、2−(2−エトキシエトキシ)エタノール、2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアセテート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチルアセテート、2−フェノキシエタノール、及びジエチレングリコールジメチルエーテルなどを挙げることができ、必要に応じて、単独で、あるいは二種以上混合して用いることができる。溶媒は、溶解性の他、経時安定性、及び乾燥性などが要求され、使用される着色剤、及びバインダー樹脂との特性に応じて適宜選択される。
着色インキに使用される顔料の具体的な例としては、Pigment Red 9、19、38、43、97、122、123、144、149、166、168、177、179、180、192、215、216、208、216、217、220、223、224、226、227、228、240、Pigment Blue15、15:6、16、22、29、60、64、Pigment Green7、36、Pigment−Red20、24、86、93、108、109、110、117、125、137、138、139、147、148、153、154、166、168、185、Pigment Orange36、Pigment Violet23などがあげることができ、単独で、または2種以上を混合して使用することができる。
分散剤は、着色インキ中のバインダー樹脂に色素の分散を向上させる為に添加される。この分散剤としては、非イオン性界面活性剤例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなど、また、イオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリ脂肪酸塩、脂肪酸塩アルキルリン酸塩、及びテトラアルキルアンモニウム塩など、その他に、有機顔料誘導体、及びポリエステル等などがあげられる。分散剤は単独で、あるいは二種以上を混合して使用することができる。
本発明のアルカリ性洗浄液は、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、リン酸、ホウ酸、酢酸、塩化カリウム等を単独、又は組み合わせにより、所望のpH値に調整したアルカリ性水溶液である。
調製したpH値が一定になる緩衝溶液である方が、効能の安定性と繰り返し使用できる経済面より望ましい。但し、洗浄性を重要視する場合は、緩衝溶液に限定する必要はない。
また、アルカリ性洗浄液の成分は、無機化合物に限定する必要はなく、必要に応じて、1種以上の有機化合物を含有する。
さらに下記のような界面活性剤を必要に応じて添加することもできる。この界面活性剤のうち非イオン性界面活性剤として、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテルなどを挙げることができる。また、界面活性剤のうちイオン性界面活性剤として、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリ脂肪酸塩、脂肪酸塩アルキルリン酸塩、及びテトラアルキルアンモニウム塩などを挙げることができる。
また、洗浄工程においては、このアルカリ性洗浄溶液の温度を20℃〜40℃としながら洗浄を行うことが望ましい。アルカリ性洗浄溶液の温度が20℃よりも低いと、インキ乾燥物やゲル状の異物を溶解する能力が十分でなく、また40℃よりも高いと界面活性剤などの添加剤が分解するなど安定性が劣化する問題が生じる。
また、アルカリ性洗浄液の他に有機溶剤の洗浄液を組み合わせることにより、アルカリ性洗浄液単独では溶解し難いインキ乾燥物やゲル状異物を溶解し易くことができる。アルカリ性洗浄液で洗浄する前か後、または両方で有機溶剤を用いる工程を追加する。
本発明に用いられる洗浄液に好適な有機溶剤として、例えばジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、アセトン、シクロヘキサノン、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン、エチルアセテート、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−エトキシエチルアセテート、2−ブトキシエチルアセテート、2−メトキシエチルアセテート、2−エトキシエチルエーテル、2−(2−エトキシエトキシ)エタノール、2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアセテート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチルアセテート、2−フェノキシエタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、などを挙げることができる。
必要に応じて、単独、あるいは二種以上混合して用いることができる。
より好ましくは、非水溶性より水溶性の有機溶剤を用いた方が、ノズル内の残留した水分やアルカリ分を除去することができ、より望ましい。
以下、本発明の具体的な実施例を示す。本発明の洗浄装置を図1に示す。Aはインキ吐出印刷装置で、下部に着色インキが吐出するノズル吐出部Dが並んでいる。インキ供給源Bと洗浄液供給源Cは、インキ供給経路Eによってインキ吐出印刷装置Aと接続されている。切り替えバルブFによって、液の切り替えがなされる。インキ及び洗浄液は、ポンプGによってインキ吐出印刷装置、及びノズル吐出部Dまで搬送される。インキ吐出印刷物作成中は、インキ供給源から着色インキが搬送され、ノズル吐出部の洗浄時は洗浄液供給源から洗浄液が搬送される。
(着色インキ組成)
メタクリル酸20部、メチルメタクリレート10部、ブチルメタクリレート55部、ヒドロキシエチルメタクリレート15部を乳酸ブチル300gに溶解し、窒素雰囲気下でアゾビスイソブチルニトリル0.75部を加え70℃にて5時間の反応によりアクリル共重合体樹脂を得た。得られたアクリル共重合体樹脂を樹脂濃度が10重量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで希釈し、アクリル共重合体樹脂の希釈液を得た。
この希釈液80.1gに対し、顔料19.0g、分散剤としてポリオキシエチレンアルキルエーテル0.9gを添加して、3本ロールにて混練し、赤色、緑色、青色の各着色ワニスを得た。なお、赤色顔料として、ピグメントレッド177を、緑色顔料としてピグメントグリーン36を、青色顔料としてピグメントブルー15を、各々使用した。
得られた各着色ワニスに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを、その顔料濃度が11〜15重量%、粘度が15cpsになるように、各々調整して添加し、R(赤色)、G(緑色)、及びB(青色)着色インキを得た。
(洗浄試験)
上記のR(赤色)の着色インキをノズル吐出部に充填後、24時間自然放置した。
メンテナンスを行わず、故意にノズル詰まりが発生する状況にした。
各種アルカリ性水溶液の洗浄液を調液後、洗浄液供給源に充填し、1箇所のノズル吐出部から1000mlの洗浄液を通液し洗浄した。洗浄後の洗浄液の浄化具合を採取した洗浄液サンプルの透過率データで比較した。また、洗浄後に再度着色インキをノズル吐出部に充填し、吐出状態が良好であるかを観察し、ノズル穴の目詰まりの有無を判断した。
(実施例1〜6)
本発明の洗浄液の配合組成、pH値、洗浄試験時の洗浄液の温度を表1に示す。
また、洗浄評価として、洗浄液を採取し測定した透過率のデータ結果とノズルの目詰まり評価を示す。
なお、当該表のノズル詰まり評価において、◎は洗浄によって容易に全てのノズル詰まりが解消し、全てのノズルから洗浄液がきれいに吐出されている状態のもの。○は洗浄後にノズルの目詰まりがなく、全てのノズルから洗浄液がきれいに吐出されている状態になったが、◎評価に比べノズル詰まりの解消までに時間がかかったもの。△はノズル詰まりの解消に5分以上かかったり、一部のノズル詰まりが完全には解消せず、吐出状態が乱れている状態のもの。×はノズル詰まりの解消に10分以上の時間がかかったり、一部のノズル詰まりが解消せず、不吐出ノズルが存在している状態のものとした。
(比較例1〜2)
比較として別の洗浄液の配合比を示す。実施例と同様な評価を行い、結果として透過率データとノズルの目詰まり評価を示す。
実施例、比較例の結果から、アルカリ可溶性樹脂を含む着色インキがインキ吐出部において、インキの乾燥異物等により目詰まりし吐出不良になった際でも、アルカリ性洗浄液を使用すると、ノズルの目詰まりを容易に解消することがわかった。また、アルカリ性洗浄液は、pH値がpH12〜pH13の間で効率よく機能し、さらに20〜40℃の温度において好適に使用できることがわかった。アルカリ性洗浄液の成分に1種以上の有機化合物が含まれていたり、有機溶剤と併用することも洗浄に有効に作用することがわかった。
(表1)に実施例1〜6、比較例1〜2を示す。
Figure 2008212906
本発明のインキ吐出部の洗浄装置の一実施例を示す説明図である。
符号の説明
A…インキ吐出印刷装置
B…インキ供給源
C…洗浄液供給源
D…ノズル吐出部
E…インキ供給経路
F…切り替えバルブ
G…ポンプ
H…フィルター

Claims (8)

  1. 着色インキを吐出して印刷物を製造するインキ吐出印刷装置において、少なくとも、
    (a)アルカリ可溶性樹脂を含む着色インキを多数のノズルから吐出する工程と、
    (b)アルカリ性洗浄液で前記多数のノズルを洗浄する工程と、
    を有することを特徴とするインキ吐出印刷装置。
  2. 前記印刷物がカラーフィルタであることを特徴とする請求項1に記載のインキ吐出印刷装置。
  3. 前記アルカリ可溶性樹脂が、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルキルエーテル、スチレンとアクリル酸の共重合体、ヒドロキシスチレンの重合体、アクリル酸重合体やメタクリル酸重合体のいずれかを含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインキ吐出印刷装置。
  4. 前記着色インキが、アルカリ可溶樹脂を成分の一部又は全部とするバインダー樹脂を含み、前記アルカリ可溶樹脂の前記着色インキ中における含有量が前記バインダー樹脂全重量に対し、30重量%以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のインキ吐出印刷装置。
  5. 前記アルカリ性洗浄液の液性がpH12〜13であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のインキ吐出印刷装置の洗浄方法。
  6. 前記アルカリ洗浄液の温度が20〜40℃の範囲で前記(b)工程を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のインキ吐出印刷装置の洗浄方法。
  7. 前記アルカリ洗浄液の成分に少なくとも1種以上の有機化合物を含有する請求項1〜6のいずれかに記載のインキ吐出印刷装置の洗浄方法。
  8. 前記アルカリ性洗浄液で洗浄する前後、または前後の両方に、有機溶剤で前記(b)工程を行うことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のインキ吐出印刷装置の洗浄方法。
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