JP2008212028A - 食品の青色着色方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】弱酸性食品、蛋白含有食品及び中性域の食品を耐熱・耐光性に優れた鮮明な青色に着色する方法を提供する。
【解決手段】チョウマメから得られるチョウマメ青色抽出物または/およびチョウマメ青色抽出物に、アルコール性有機溶剤、脂肪族ケトンおよび炭水化物から選ばれる1種以上を添加する青色媒体。該アルコール性有機溶剤がエタノール、脂肪族ケトンがアセトン、炭水化物が還元糖および糖アルコールであり、色価がE10%表記で5以上である青色媒体を0.0001〜30重量%、好ましくは0.001〜10重量%添加する。
【選択図】なし

Description

本発明は食品を青色に着色する方法に関する。本発明によるチョウマメ青色抽出物または/およびチョウマメ青色抽出物にアルコール性有機溶剤、脂肪族ケトンおよび炭水化物から選ばれる1種以上を添加することを特徴とする青色媒体は、食品用の着色料として広く利用することができ、天然色素、特にアントシアニン色素では鮮明な青色着色が困難であった食品、例えば弱酸性食品、蛋白含有食品、中性域の食品の着色において有用である。また、本発明によるチョウマメ青色抽出物または/およびチョウマメ青色抽出物にアルコール性有機溶剤、脂肪族ケトンおよび炭水化物から選ばれる1種以上を添加することを特徴とする青色媒体を、上記載の食品に使用すると耐熱性、耐光性にも優れる。
近年、食品の色素として天然色素の需要が高まっている。食品を青色に着色するための色素としては、ブドウ果汁色素、ベリー類色素、紫トウモロコシなどのアントシアニン系色素、クチナシ青色素、スピルリナ色素などが知られている。しかし、これらの色素類は弱酸性から中性域の食品の着色に用いた場合に大きな欠点があった。
即ち、アントシアニン系色素はpHが弱酸性〜中性〜弱アルカリ性で使用した場合、紫色になり青色として使用できない。スピルリナ色素は耐光性、耐熱性に劣り色素の退色が著しく使用できない。クチナシ青色素は、暗い色調であり鮮やかな明るい青色に着色する事は困難であり、弱酸性〜中性領域で沈殿を発生させるなどの問題を抱えている。
特開昭59−223756号公報 特開昭62−297364号公報 特開2002−356850号公報
本発明では、食品を耐熱性、耐光性に優れた鮮やかな明るい青色に着色する方法が解決すべき課題となる。本発明は、アントシアニン色素では鮮明な青色着色が困難な弱酸性食品、蛋白含有食品、中性域の食品を、チョウマメ青色抽出物または/およびアルコール性有機溶剤、脂肪族ケトンおよび炭水化物から選ばれる1種以上を添加することを特徴とする青色媒体を用いて鮮明な青色に着色する方法を提供することを目的とする。
即ち、本発明は、チョウマメ(学名:Clitoria ternatea L. )から得られるチョウマメ青色抽出物または/およびチョウマメ青色抽出物にアルコール性有機溶剤、脂肪族ケトンおよび炭水化物から選ばれる1種以上を添加することを特徴とする青色媒体を用いて着色することを特徴とする食品の青色着色方法に関する。
さらに、本発明は、アルコール性有機溶剤がエタノール、脂肪族ケトンがアセトン、炭水化物が還元糖および糖アルコールである上記載の青色着色方法に関する。
さらに、本発明は、青色媒体の色価が、E10%表記で5以上である上記載の青色着色方法に関する。
さらに、本発明は色価がE10%表記で5以上である青色媒体を0.0001〜30重量%、好ましくは0.001〜10重量%添加することを特徴とする上記載の青色着色方法に関する。
さらに本発明は、上記着色方法により着色された弱酸性〜中性域食品、蛋白含有食品に関する。
本発明により、従来着色が困難と考えられていたアントシアニン色素による弱酸性〜中性域の食品を着色することが可能となり、着色された食品の色調が従来のくすんだ暗い紫色から明るく鮮やかな青色となり、耐熱性、耐光性などの安定性においても優れていることが判った。本発明におけるチョウマメ青色抽出物および/またはチョウマメ青色抽出物にアルコール性有機溶剤、脂肪族ケトンおよび炭水化物から選ばれる1種以上を添加することを特徴とする青色媒体を使用すれば、従来明るく鮮やかな青色着色が困難であった弱酸性食品、たとえば酸乳飲料、ガム、ゼリー、漬物等、また蛋白含有食品や中性域の食品、たとえばハム、ソーセージ、蒲鉾、饅頭、餡、ういろう、牛乳、チーズ、バター、チョコレート、クッキー、ビスケット、ケーキ、ハードキャンデー、アイスクリームなどの着色が可能となる。
更に詳しくは、食品のpHが3.8以下では、チョウマメ以外のアントシアニン色素は赤色として使用できるのは周知であり、3.8以上においては、アントシアニン色素の色調が赤色から紫色の強い赤色そして紫色と変化していくことも周知である。さらに、3.8以上の食品については、安定性(耐熱性・耐光性)の面でも不安定になる。本発明の方法では、これら食品のpHが3.8以下では、紫から青を呈し、pH3.8以上では鮮やかな青色を呈する。また安定性の面においても優れている。
チョウマメ青色抽出物および/またはチョウマメ青色抽出物にアルコール性有機溶剤、脂肪族ケトンおよび炭水化物から選ばれる1種以上を添加することを特徴とする青色媒体は、耐熱性、耐光性に優れるため、食品や食品以外の着色(例えば医薬品、絵の具、玩具、印刷用インク等)にも広く使用することが可能となった。
本発明に利用できるチョウマメ(Clitoria ternatea L.)は、マメ科(Leguminosae)に属している。熱帯地域で広く栽培され、その植物体は緑肥、牧草、カバークロップに用いられる。根及び葉の煎じ液は利尿剤、虫下し、湿布、下剤などに利用される。蝶豆の花は、鮮やかな青色を有し、一般に観賞用として栽培されている。この花を原料として用いる。
本発明におけるチョウマメ青色抽出物または/およびチョウマメ青色抽出物にアルコール性有機溶剤、脂肪族ケトンおよび炭水化物から選ばれる1種以上を添加することを特徴とする青色媒体の主成分は、デルフィニジンを基本骨格とするアントシアニンである。
チョウマメ青色抽出物は、すでに知られているアントシアニンの製造方法を用いれば容易に製造される。例えば、赤キャベツ色素による、酸性抽出液をカチオン性樹脂又は吸着樹脂を用いて精製し、さらにpH7.0以下にした後、限外濾過で処理してアントシアニン色素を製造する方法(特開昭59−223756号公報)、またムラサキイモ色素による、酸性水又は酸性アルコール水を用いて抽出して得られる耐光・耐熱性赤紫色色素の方法(特開昭62−297364号公報)で製造は可能である。
チョウマメ青色抽出物の製造方法を具体的に示すと、例えば、チョウマメ花弁1kgを切断機で1〜5mm程度に細かく砕き、直ちに0.5重量%硫酸水溶液3lに投入し、得られた抽出液を濾過して不溶性固形物を除きチョウマメ粗抽出液3.5kgを得る。この粗抽出液の色素成分を、ダイヤイオンHP−20(三菱化成工業株式会社製吸着樹脂)100mlに吸着させてから、水洗したのち58容量%エタノール150mlを用いてその吸着している色素を溶出する。得られたチョウマメ色素液を真空濃縮機にて濃縮し、チョウマメ青色抽出物を50g得る。このときチョウマメ青色抽出物は、液状品でも、また、デキストリン、乳糖等の賦形剤を添加し噴霧乾燥して粉末化した形状でも、乳化剤、例えばグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、アラビアガム等を使用した乳化あるいは2重乳化の形状でもよい。チョウマメ青色抽出物の製造方法は、本発明者がすでに特許出願した(特開2002−356850号公報)の方法により得ることが好ましい。
さらに好ましくは、チョウマメ青色抽出物にアルコール性有機溶剤、脂肪族ケトンおよび炭水化物から選ばれる1種以上を添加することを特徴とする青色媒体の形状にしておくことが好ましい。(特願2005−307148号)
このようにして得られたチョウマメ青色抽出物および/またはチョウマメ青色抽出物にアルコール性有機溶剤、脂肪族ケトンおよび炭水化物から選ばれる1種以上を添加することを特徴とする青色媒体を食品に対して添加し使用する。このときの添加量は、要求される消費者の嗜好や調整したチョウマメ青色抽出物および/またはチョウマメ青色抽出物にアルコール性有機溶剤、脂肪族ケトンおよび炭水化物から選ばれる1種以上を添加することを特徴とする青色媒体の濃度によって左右されるが、色価がE10%表記で5以上である場合、通常食品に対して約0.0001〜30重量%の範囲でよく、好ましくは約0.01〜10重量%でよい。
次に、代表的な食品類の着色工程について説明する。
1.冷菓類の着色工程
牛乳、クリーム、練乳、粉乳、糖類、果実、餡等を主原料とし、これに酸類、乳化剤、安定剤、香料等を加え冷菓ミックス液を調製する。このミックス液にチョウマメ青色抽出物および/またはチョウマメ青色抽出物にアルコール性有機溶剤、脂肪族ケトンおよび炭水化物から選ばれる1種以上を添加することを特徴とする青色媒体を添加、混合し、殺菌、冷却後、フリージングして容器に充填する。これを0℃以下に冷却し凍結して仕上がりとする。冷菓としては、例えばアイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス、シャーベット、氷菓などが挙げられるが、これらに限定されない。
2.飲料類の着色工程
糖類、果汁、酸類等を主原料とし、これに安定剤、香料等を加え飲料を調製する。この飲料にチョウマメ青色抽出物および/またはチョウマメ青色抽出物にアルコール性有機溶剤、脂肪族ケトンおよび炭水化物から選ばれる1種以上を添加することを特徴とする青色媒体を添加、混合し、殺菌、冷却後、容器に充填する。飲料としては、例えば乳飲料、乳酸菌飲料、果汁入り清涼飲料、炭酸飲料、果汁飲料、粉末飲料などが挙げられるが、これらに限定されない。
3.焼き菓子類の着色工程
小麦粉、バター、卵等を主原料とし、これに香料、膨張剤等を加え焼き菓子の生地を作る。チョウマメ青色抽出物および/またはチョウマメ青色抽出物にアルコール性有機溶剤、脂肪族ケトンおよび炭水化物から選ばれる1種以上を添加することを特徴とする青色媒体を加え、練合する。次に圧延ローラーを通して適当な厚さにした後、成形する。次いで油で揚げるかまたはオーブンで焼く。また、餅米から餅を作るときには、チョウマメ青色抽出物および/またはチョウマメ青色抽出物にアルコール性有機溶剤、脂肪族ケトンおよび炭水化物から選ばれる1種以上を添加することを特徴とする青色媒体を添加し成形する。次いで油で揚げるかまたはオーブンで焼く。焼き菓子としては、例えばハードビスケット、クッキー、おかき、煎餅などが挙げられるが、これらに限定されない。
4.プリン類の着色工程
主原料の牛乳、卵、砂糖、水飴、香料等に凝固剤としてペクチン、寒天、ゼラチン、カラギナンなどを適当な割合で混合し、次いで、チョウマメ青色抽出物および/またはチョウマメ青色抽出物にアルコール性有機溶剤、脂肪族ケトンおよび炭水化物から選ばれる1種以上を添加することを特徴とする青色媒体を加え、加熱溶解した後、容器に充填し、冷却してプリンを作る。プリン類としては、例えばカスタードプリン、ブルーベリープリンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
5.キャンディー類の着色工程
砂糖、水飴等の主原料に水を加え約150℃まで加熱し溶解する。これを130℃まで放冷した後、副材料の香料などと、チョウマメ青色抽出物および/またはチョウマメ青色抽出物にアルコール性有機溶剤、脂肪族ケトンおよび炭水化物から選ばれる1種以上を添加することを特徴とする青色媒体を加え、成形し、室温まで冷却してキャンディーを調製する。キャンディー類としては、ハードキャンディー、ソフトキャンディー、ドロップ、タフィなどがあり、例えばキャラメル、グミキャンディー、ヌガー、ボンボン、バターボール、マーブル、マシュマロなどが挙げられるが、これらに限定されない。
6.タレ類、ドレッシング類の着色工程
醤油、ゴマ油、食用油脂、糖類、果汁、香辛料、食塩等を主原料とし、これに安定剤、乳化剤、香料等を加えタレ類、ドレッシング類を調製する。このタレ類、ドレッシング類にチョウマメ青色抽出物および/またはチョウマメ青色抽出物にアルコール性有機溶剤、脂肪族ケトンおよび炭水化物から選ばれる1種以上を添加することを特徴とする青色媒体を加え、混合した後、殺菌、冷却後容器に充填する。タレ類としては、例えば焼き肉のタレ、蒲焼きのタレ、団子のタレなどが挙げられ、ドレッシング類としては、セパレートドレッシング、ノンオイルドレッシングなどが挙げられるが、これらに限定されない。
7.畜肉加工品の着色工程
豚肉、牛肉等に植物性タンパク、調味料、食塩等とチョウマメ青色抽出物および/またはチョウマメ青色抽出物にアルコール性有機溶剤、脂肪族ケトンおよび炭水化物から選ばれる1種以上を添加することを特徴とする青色媒体を混合したり、インジェクションにより添加した後、加熱し畜肉加工品を作る。畜肉加工品としては、例えばハム、ソーセージ、焼き豚などが挙げられるが、これらに限定されない。
8.水産練り製品類の着色工程
魚肉の肉片等を塩漬けあるいは擦りつぶしたものに調味料、でんぷん、食塩、つなぎ等を添加し、更に、チョウマメ青色抽出物および/またはチョウマメ青色抽出物にアルコール性有機溶剤、脂肪族ケトンおよび炭水化物から選ばれる1種以上を添加することを特徴とする青色媒体を加え、ケーシングに充填または成形した後、蒸したり油で揚げて調製する。水産練り製品としては例えば、魚肉ハム、魚肉ソーセージ、魚肉すり身、蒲鉾、竹輪、はんぺん、薩摩揚げ、伊達巻き、鯨ベーコンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
9.チョコレート類の着色工程
40℃程度に加熱し柔らかくなったホワイトチョコレートに、ココアバター、全脂粉乳、粉糖、香料等を混合し、チョウマメ青色抽出物および/またはチョウマメ青色抽出物にアルコール性有機溶剤、脂肪族ケトンおよび炭水化物から選ばれる1種以上を添加することを特徴とする青色媒体を加え、成形操作をした後、5℃、1時間冷却してチョコレートを作る。チョコレート類としては、被覆チョコレート、マーブルチョコレート、ブルーベリーチョコレート、カシスチョコレートなどが挙げられるが、これらに限定されない。
10.ゼリー類の着色工程
主原料の砂糖、水飴、香料等に凝固剤としてペクチン、寒天、ゼラチン、カラギーナン等を適当な割合で混合し、次にチョウマメ青色抽出物および/またはチョウマメ青色抽出物にアルコール性有機溶剤、脂肪族ケトンおよび炭水化物から選ばれる1種以上を添加することを特徴とする青色媒体を加え、加熱溶解した後、容器に充填し、5℃、1時間冷却してゼリーを作る。ゼリー類としては、ゼラチンゼリー、ペクチンゼリー、寒天ゼリーなどが挙げられるが、これらに限定されない。
11.麺類の着色工程
主原料の小麦粉に食塩、かんすい等を混合し、調味料液、熱水あるいは水をゆっくり加え、更に、チョウマメ青色抽出物および/またはチョウマメ青色抽出物にアルコール性有機溶剤、脂肪族ケトンおよび炭水化物から選ばれる1種以上を添加することを特徴とする青色媒体を加えた後、練り合わせて、めん帯を成形し、切断し、めん線を作る。このめん線を蒸すあるいは油揚などを行うことによって青色を呈する麺が得られる。麺類としては、うどん、冷麦、そうめん、そば、中華そば、スパゲッティ、マカロニ、ビーフン、はるさめ及びワンタンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
12.ジャム類の着色工程
原料として果実やパルプ質を含む果汁に、チョウマメ青色抽出物および/またはチョウマメ青色抽出物にアルコール性有機溶剤、脂肪族ケトンおよび炭水化物から選ばれる1種以上を添加することを特徴とする青色媒体を加えた後、砂糖等を加え煮つめ、半固形化することによって、青色を呈するジャムが得られる。ジャムとしては、例えばベリージャム、カシスジャムなどが挙げられるが、これらに限定されない。
13.漬物類の着色工程
漬物材料の野菜、果物、きのこ、海藻等を用意する。これらは、生のままのものでもよいし、蒸煮ずみのものでも、食塩漬けしたものであってもよい。材料の野菜、果物、きのこ、海藻等の選別した主原料に、チョウマメ青色抽出物および/またはチョウマメ青色抽出物にアルコール性有機溶剤、脂肪族ケトンおよび炭水化物から選ばれる1種以上を添加することを特徴とする青色媒体を加え、糠、粕、食塩、調味料、酸味料、保存料、甘味料、糊料などの副原料を添加して、漬け込むことによって青色を呈する漬物が得られる。漬物には、漬け込み後熟成させ、塩、アルコール、酸などにより保存性をもたせたものと、短時間に漬けあがる一夜漬に分類されるものとがある。漬物類としては、塩漬け、醤油漬け、味噌漬け、粕漬け、麹漬け、酢漬け、糠漬け、芥子漬け、もろみ漬け、梅干、梅漬、福神漬、しば漬、しょうが漬、朝鮮漬、梅酢漬などが挙げられるが、これらに限定されない。
14.ガム類の着色工程
加熱し柔らかくしたガムベースに砂糖、ブドウ糖、香料等を加え、更に、チョウマメ青色抽出物および/またはチョウマメ青色抽出物にアルコール性有機溶剤、脂肪族ケトンおよび炭水化物から選ばれる1種以上を添加することを特徴とする青色媒体を加え、練り合わせる。次に、圧延ローラーを通して適当な厚さにし、室温まで冷却、切断してチューインガムを作る。チューインガム類としては、板ガム、風船ガム、糖衣ガムなどが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明によれば、食品を耐熱・耐光性に優れた鮮明な青色に着色することができる。
以下の実施例でより詳しく説明する。
[実施例]
実施例1
蝶豆乾燥花弁1kgを、切断機で1〜5mm程度に細かく砕き、直ちに0.5重量%硫酸水溶液3lに投入し、抽出後濾過して不溶性固形物を除き抽出液3.5kgを得た。この得られた抽出液の色素成分をダイヤイオンHP−20(三菱化成工業株式会社製吸着樹脂)100mlに吸着させてから、水洗したのち58容量%エタノール150mlを用いてその吸着している色素を溶出した。得られた色素液を真空濃縮機にて50gまで濃縮し、チョウマメ青色抽出物を得た。これに95容量%エタノール15g、還元麦芽糖水飴25g、水10gを添加して、チョウマメ青色媒体100gを調整した。次に、このようにして得られたチョウマメ青色媒体を下記の処方のアイスクリームに添加混合した後、凍結し、ミントアイスクリームを作った。食品のpHは6.0に調整した。
(ミントアイスクリームの処方)
牛乳 48 g
生クリーム(乳脂肪50%)12 g
無塩バター 10 g
脱脂粉乳 8 g
砂糖 8 g
水飴 7.5 g
乳化剤 0.4 g
チョウマメ青色媒体 0.2 g
ミントフレーバー 0.1 g
水 にて全量を100gとする。
比較例1
実施例1と同様にして、チョウマメ青色媒体の代わりにブドウ果汁色素、エルダベリー色素、クチナシ色素、スピルリナ色素を、ほぼ同一の濃度感に合わせてミントアイスクリームを調製し、これらのミントアイスクリーム及び実施例1のミントアイスクリームを−5℃、3000lxの蛍光灯下で、3日間照射して耐光性を肉眼比較し、その結果を表1に示した。
Figure 2008212028
色調:着色したミントアイスクリームの色調を肉眼で観察評価した。
耐光性:−5℃、蛍光灯(3000Lux)下で3日間照射した後、肉眼比較により色素の残存率(%)を評価した。
表1から明らかなように、チョウマメ青色媒体を使用して調整したミントアイスクリームは、ブドウ果汁色素、エルダベリー色素、クチナシ色素より鮮明な青色を呈し、ブドウ果汁色素、エルダベリー色素、スピルリナ色素との耐光性比較において色調変化も少なく非常に優れていることが判った。
実施例2
実施例1で得られたチョウマメ青色媒体を下記の処方の乳飲料に添加混合して、乳飲料を作った。食品のpHは5.5に調整した。
(乳飲料の処方)
砂糖 10.0g
果糖ブドウ糖液糖(75%) 7.3g
全脂粉乳 6.5g
脱脂粉乳 6.5g
乳化剤 0.2g
チョウマメ青色媒体 0.2g
水にて全量を100gとする。
比較例2
実施例2と同様にして、チョウマメ青色媒体の代わりにブドウ果汁色素、エルダベリー色素、クチナシ色素、スピルリナ色素を、ほぼ同一の濃度感に合わせて乳飲料を調製し、これらの乳飲料及び実施例2の乳飲料を4℃、3000lxの蛍光灯下で、3日間照射して耐光性を、また35℃の恒温器で7日間保持し耐熱性を肉眼比較し、その結果を表2に示した。
Figure 2008212028
色調:着色した乳飲料の色調を肉眼で観察評価した。
耐光性:4℃、蛍光灯(3000Lux)下で3日間照射した後、肉眼比較により色素の残存率(%)を評価した。
耐熱性:35℃の恒温器で7日間保持した後、肉眼比較により色素の残存率(%)を評価した。
表2から明らかなように、チョウマメ青色媒体を使用して調整した乳飲料は、ブドウ果汁色素、エルダベリー色素、クチナシ色素より鮮明な青色を呈し、ブドウ果汁色素、エルダベリー色素、クチナシ色素、スピルリナ色素との耐光性、耐熱性比較において色調変化も少なく非常に優れていることが判った。
実施例3
実施例1のチョウマメ青色媒体を下記処方のように添加し、混合、濾過した後、ビンに充填し、90℃、30分間殺菌してラクトフルーツを作った。食品のpHは6.0に調整した。同様にして、ブドウ果汁色素、エルダベリー色素、クチナシ色素、スピルリナ色素を、ほぼ同一の濃度感に合わせて作ったラクトフルーツとブドウ果汁色素、エルダベリー色素、クチナシ色素、スピルリナ色素を用いたラクトフルーツとを3000lxの蛍光灯下、3日間、照射して耐光性を、また35℃の恒温器で7日間保持し耐熱性を比較し、その結果を表3に示した。
(ラクトフルーツの処方)
牛乳 30 ml
脱脂粉乳 2.5 g
砂糖 20 g
クエン酸 調整用
チョウマメ青色媒体 0.4 ml
水にて全量を200mlとする
Figure 2008212028
色調:着色したラクトフルーツの色調を肉眼で観察評価した。
耐光性:4℃、蛍光灯(3000Lux)下で3日間照射した後、肉眼比較により色素の残存率(%)を評価した。
耐熱性:35℃の恒温器で7日間保持した後、肉眼比較により色素の残存率(%)を評価した。
表3から明らかなように、チョウマメ青色媒体を使用して調整したラクトフルーツは、ブドウ果汁色素、エルダベリー色素、クチナシ色素、スピルリナ色素より鮮明な青色を呈し、ブドウ果汁色素、エルダベリー色素、クチナシ色素、スピルリナ色素との耐光性、耐熱性比較において色調変化も少なく非常に優れていることが判った。ブドウ果汁色素、エルダベリー色素、スピルリナ色素については、90℃、30分間の殺菌処理により変色してしまった。
実施例4
実施例1のチョウマメ青色媒体を下記処方のように添加し、混合、濾過した後、ビンに充填し90℃、30分間殺菌して豆乳飲料を作った。食品のpHを5.8に調整した。同様にして、ブドウ果汁色素、エルダベリー色素、クチナシ色素、スピルリナ色素を、ほぼ同一の濃度感に合わせて作った豆乳飲料とブドウ果汁色素、エルダベリー色素、クチナシ色素、スピルリナ色素を用いた豆乳飲料とを7日間、日光照射して耐光性を比較した。
(豆乳飲料の処方(200ml仕込み))
豆乳 82 g
砂糖 18 g
食塩 0.1g
チョウマメ青色媒体 0.4ml
水にて全量を200mlとする
チョウマメ青色媒体を使用して調整した豆乳飲料は、ブドウ果汁色素、エルダベリー色素、クチナシ色素、スピルリナ色素より鮮明な青色を呈し、日光照射による耐光性比較において色調変化も少なく非常に優れていることが判った。ブドウ果汁色素、エルダベリー色素、スピルリナ色素については、90℃、30分間の殺菌処理により変色してしまった。
実施例5
実施例1のチョウマメ青色抽出物を乳酸菌飲料に添加し、濾過した後ビンに充填し80℃、10分間殺菌して乳酸菌飲料を作った。食品のpHは4.0に調整した。同様にして、ブドウ果汁色素、エルダベリー色素、クチナシ色素、スピルリナ色素を、ほぼ同一の濃度感に合わせて作った乳酸菌飲料と耐光性、耐熱性を比較した。
チョウマメ青色抽出物を使用して調製した乳酸菌飲料は、鮮やかな明るい青色を呈したが、ブドウ果汁色素、エルダベリー色素は、青色に着色することができず暗い赤色になった。スピルリナ色素では、殺菌処理前は青色を呈したが、殺菌後退色してしまった。クチナシ色素では、暗い青色になってしまい、25℃、3000Lux、7日間の耐光性試験においてチョウマメ青色抽出物で着色した乳酸菌飲料が色調変化も少なく非常に優れていることが判った。
実施例6
実施例1のチョウマメ青色媒体を下記処方のように添加し、混合、濾過した後、ビンに充填し90℃、5分間殺菌してアルコール飲料を作った。同様にして、ブドウ果汁色素、エルダベリー色素、クチナシ色素、スピルリナ色素を、ほぼ同一の濃度感に合わせて作ったアルコール飲料とを7日間、日光照射して耐光性を比較した。
(アルコール飲料の処方)
焼酎(35度) 30 ml
果糖ブドウ糖液糖 20 ml
クエン酸 調整用
チョウマメ青色媒体 0.4ml
全量を炭酸水で200mlにする。
チョウマメ青色媒体を使用して調整したアルコール飲料は、鮮やかな明るい青色を呈し、ブドウ果汁、エルダベリー色素を使用したアルコール飲料は、暗い赤紫色に着色された。スピルリナ色素では、殺菌処理によって退色が著しく薄い青色にしか着色できず、耐光性試験で完全に退色してしまった。クチナシ色素では、暗い青色に着色され、耐光性試験中に沈殿物が発生してしまった。
チョウマメ青色媒体では、日光照射による耐光性、耐熱性において色調変化も少なく非常に優れていることが判った。
実施例7
実施例1のチョウマメ青色抽出物を下記処方のように添加し、練り合わせた後、圧延、成形後、約180℃、40分程度で焼機にて焼き上げハードビスケットを作った。食品のpHは6.8であった。同様にして、ブドウ果汁色素、エルダベリー色素、クチナシ色素、スピルリナ色素を、ほぼ同一の濃度感に合わせて作ったハ−ドビスケットとを3000lxの蛍光灯下、3日間、照射して耐光性を、また35℃の恒温器で7日間保持し耐熱性を比較しその結果を表4に示した。
(ハ−ドビスケットの処方)
小麦粉(強力粉) 50 g
粉糖 20 g
炭酸ナトリウム 0.25g
水 10.0 g
炭酸アンモニウム 0.25g
ショートニング 12.5 g
全脂粉乳 1.0 g
チョウマメ青色抽出物 0.2 ml
水で全量を100gにする
Figure 2008212028
色調:着色したハードビスケットの色調を肉眼で観察評価した。
耐光性:室温、蛍光灯(3000Lux)下で3日間照射した後、肉眼比較により色素の残存率(%)を評価した。
耐熱性:35℃の恒温器で7日間保持した後、肉眼比較により色素の残存率(%)を評価した。
チョウマメ青色抽出物を用いて調整したハードビスケットは、鮮やかな明るい青色を呈し、ブドウ果汁色素、エルダベリー色素、スピルリナ色素を用いては着色することはできなかった。また、クチナシ色素に比べてチョウマメ青色抽出物を用いたハードビスケットは、蛍光灯照射による耐光性、耐熱性において色調変化も少なく非常に優れていることが判った。
実施例8
実施例1のチョウマメ青色媒体を下記処方のように添加し、練り上げて流動状にした生地を、焼型に流して約220℃、10分程度で焼き上げウエハースを作った。食品のpHは6.7であった。同様にしてクチナシ色素をほぼ同一の濃度感に合わせて作ったウエハースを室温、3000lxの蛍光灯下、3日間、照射して耐光性を、また35℃の恒温器で
7日間保持し耐熱性を比較した。
(ウエハースの処方)
小麦粉(薄力粉) 30 g
コーンスターチ 6 g
グラニュー糖 4 g
炭酸アンモニウム 0.2g
炭酸ナトリウム 0.2g
水 55.0g
チョウマメ青色媒体 0.2ml
水で全量を100gにする
チョウマメ青色媒体を使用して調製したウエハースは鮮やかな明るい青色を呈し、クチナシ色素では着色することは出来なかった。蛍光灯による耐光性においても、また耐熱性に
おいても色調変化も少なく非常に優れていることが判った。
実施例9
実施例1のチョウマメ青色抽出物を下記処方のように添加し、整形、焼き上げて海老せんべいを作った。食品のpHは6.2であった。同様にしてクチナシ色素、スピルリナ色素を、それぞれほぼ同一の濃度感に合わせて作った海老せんべいとを7日間、日光照射して耐光性を、また50℃の恒温器で7日間保持し耐熱性を比較した。
(海老せんべいの処方)
水 200 g
馬鈴薯澱粉 100 g
海老パウダー 2 g
海老フレーバー 0.2g
L-グルタミン酸ナトリウム 1 g
食塩 1 g
チョウマメ青色抽出物 0.4ml
チョウマメ青色抽出物を使用して調製した海老せんべいは鮮やかな明るい青色を呈し、クチナシ色素、スピルリナ色素では青色に着色できなかった。チョウマメ青色抽出物を使用した海老せんべいは蛍光灯による耐光性においても、耐熱性においても色調変化も少なく非常に優れていることが判った。
実施例10
実施例1で得られたチョウマメ青色媒体を下記の処方のように添加し、80℃、10分間で加熱溶解後、カップに充填し、5℃、1時間冷却しプリンを作った。食品のpHは6.2に調整した。同様にしてクチナシ色素、スピルリナ色素を、それぞれほぼ同一の濃度感に合わせて作ったプリンとを、35℃、20000Luxの蛍光灯下で3日間、経時的に観察し肉眼比較した。
(プリンの処方)
牛乳 80.0g
脱脂粉乳 4.0g
果糖ブドウ糖液糖(75%) 15.0g
ゲル化剤 0.5g
ミルクフレーバー 0.3g
チョウマメ青色媒体 0.2g
チョウマメ青色媒体を用いて調整したプリンは鮮やかな明るい青色を呈したのに対し、クチナシでは暗い青色、スピルリナ色素では変色、退色により青色には着色することができなかった。チョウマメ青色媒体のプリンは、蛍光灯照射による耐光性、耐熱性においても色相変化も少なく非常に優れていると判断された。
実施例11
水20g、砂糖60g、水飴40g、果糖練乳20gの混合物を150℃まで加熱溶解し、煮詰めて100gにした後、120℃まで冷却し、実施例1で得られた青色媒体0.1gを添加し、成形後室温まで冷却してハードキャンディーを作った。食品のpHは5.2であった。同様にして、エルダベリー色素、クチナシ色素、スピルリナ色素を、それぞれほぼ同一の濃度感に合わせて調製したハードキャンディーとを、室温、3000lxの蛍光灯下、3日間、照射して耐光性を、35℃の恒温器で7日間保持し耐熱性を比較しその結果を表5に示した。
Figure 2008212028
色調:着色したハードキャンディーの色調を肉眼で観察評価した。
耐光性:室温、蛍光灯(3000lx)照射3日間実施した後、肉眼比較により色素の残存率(%)を評価した。
耐熱性:35℃の恒温器で7日間保持した後、肉眼比較により色素の残存率(%)を評価した。
チョウマメ青色媒体を使用して調製したハードキャンディーだけが、鮮明な青色を呈し、蛍光灯による耐光性、また耐熱性においても色調変化も少なく非常に優れていることが判った。
実施例12
実施例1のチョウマメ青色媒体を、下記処方に示した材料を練り合わせたすり身20gに添加し、残りのすり身を蒲鉾状に成形したものに重層し、包装後、95℃、40分蒸し蒲鉾を作った。食品のpHは6.6であった。同様にして、クチナシ色素、スピルリナ色素をそれぞれほぼ同一の濃度感に合わせて作ったすり身を調製し蒲鉾とし70℃40分間座らせ、ついでスチームクック100℃60分間加熱した。その時の色調と内部浸透の結果を比較した。
(蒲鉾の処方)
冷凍すけそうすり身 100g
食塩 4g
L-グルタミン酸ソーダ 1g
ソルビン酸カリウム 0.2g
馬鈴薯澱粉 10g
砂糖 2g
氷水 50g
チョウマメ青色媒体 0.4ml
チョウマメ青色媒体は、すり身に対してよく浸透し蒲鉾を鮮明な青色に着色できたが、クチナシ色素は暗い青色を呈し、浸透性が悪く着色がまばらであった。スピルリナ色素は、作業工程中に退色、変色が生じ青色に着色することができなかった。
実施例13
実施例1のチョウマメ青色媒体を、40℃程度に加熱し柔らかくした下記処方のホワイトチョコレートに加え、成形し、5℃、1時間冷却してミントチョコレートを作った。食品のpHは6.3であった。同様にして、クチナシ色素、スピルリナ色素を、それぞれほぼ同一の濃度感に合わせて調製したミントチョコレートとを室温、3000lxの蛍光灯下、3日間、照射して耐光性を、また35℃の恒温器で7日間保持し耐熱性を比較した。
(ミントチョコレートの処方)
ホワイトチョコレート 80 g
粉糖 10 g
ココアバター 5 g
全脂粉乳 5 g
ミントエッセンス 0.15g
チョウマメ青色媒体 0.20ml
チョウマメ青色媒体を使用して調製したミントチョコレートは鮮やかな明るい青色を呈し、クチナシ色素、スピルリナ色素では斑になって均一に着色することはできなかった。蛍光灯による耐光性、また耐熱性においても色調変化も少なく非常に優れていることが判った。
実施例14
実施例1のチョウマメ青色抽出物を下記処方のように添加し、80℃で加熱溶解後、カップに充填し、5℃、1時間冷却しペクチンゼリーを作った。食品のpHは4.2に調整した。同様にして、エルダベリー色素、クチナシ色素、スピルリナ色素を、それぞれほぼ同一の濃度感に合わせて作ったペクチンゼリーとを室温、3000lxの蛍光灯下、3日間、照射して耐光性を、また35℃の恒温器で7日間保持し耐熱性を肉眼比較し、その結果を表6に示した。
(ペクチンゼリーの処方)
水 30 g
ペクチン 1.0 g
砂糖 50 g
クエン酸 0.4 g
クエン酸ナトリウム pH4.2に調整
水飴 50 g
香料 適量
チョウマメ青色抽出物 0.2 ml
Figure 2008212028
色調:着色したペクチンゼリーの色調を肉眼で観察評価した。
耐光性:室温、蛍光灯(3000lx)照射3日間実施した後、肉眼比較により色素の残存率(%)を評価した。
耐熱性:35℃の恒温器で7日間保持した後、肉眼比較により色素の残存率(%)を評価した。
チョウマメ青色抽出物、スピルリナ色素で明るい青色に着色できたが、耐熱性、耐光性でチョウマメ青色抽出物のほうが優れていた。エルダベリー色素では青色に着色できず、クチナシ色素では暗い青色になってしまった。さらに耐光性、耐熱性共にチョウマメ青色抽出物のほうが優れていることが判った。
実施例15
実施例1のチョウマメ青色媒体を下記処方に示した中力粉、食塩、水の混合物中に0.5ml添加し、更に、混合、圧延、切断し、めん線にした後、温度95℃、15分間蒸し麺を調製した。食品のpHは6.2であった。同様にして、エルダベリー色素、クチナシ色素、スピルリナ色素を、それぞれほぼ同一の濃度感に合わせて調製した麺とを、室温、3000lxの蛍光灯下、3日間、照射して耐光性を、また35℃の恒温器で7日間保持し耐熱性を比較し、その結果を表7に示した。
(麺の処方)
中力粉 100 g
食塩 0.4g
水 30 g
チョウマメ青色媒体 0.4ml
Figure 2008212028
色調:着色した麺の色調を肉眼で観察評価した。
耐光性:室温、蛍光灯(3000lx)照射3日間実施した後、肉眼比較により色素の残存率(%)を評価した。
耐熱性:35℃の恒温器で7日間保持した後、肉眼比較により色素の残存率(%)を評価した。
チョウマメ青色媒体を用いて調製した麺は鮮やかな明るい青色を呈したが、エルダベリー色素、クチナシ色素では、明るい青色に着色することはできなかった。スピルリナ色素では蒸し工程で退色、変色が生じ着色できなかった。チョウマメ青色媒体の麺は、蛍光灯による耐光性、また耐熱性においても色調変化も少なく非常に優れていることが判った。
実施例16
実施例1のチョウマメ青色抽出物を下記処方に示した混合物に添加し、水で110gにし、更に、煮詰めて100gにし、ジャムを調製した。食品のpHは4.8であった。同様にして、ブドウ果汁色素、クチナシ色素、スピルリナ色素を、それぞれほぼ同一の濃度感に合わせて調製したジャムとを透明ビンに入れて、室温、3000lxの蛍光灯下、7日間、照射して耐光性を肉眼比較した。
(ジャムの処方)
水飴 60 g
リンゴペースト 20 g
ペクチン 5 g
クエン酸(結晶) 0.15g
チョウマメ青色抽出物 0.4ml
水で全量を110gとし、煮詰めて100gとする。
チョウマメ青色抽出物を用いたジャムは鮮やかな青色に着色されたがブドウ果汁色素では紫色、クチナシ色素では暗い青色に着色された。スピルリナ色素では製造工程中での変色、退色が著しく、着色することができなかった。チョウマメ青色抽出物を用いたジャムは蛍光灯照射後も色調変化は少なく、耐光性においても非常に優れていた。
実施例17
実施例1のチョウマメ青色媒体を下記処方に示したように添加して得られた漬け物液1000mlに円形に輪切したカブ1000gを2日間浸漬し、漬け物を調製した。
食品のpHは3.8であった。同様にして、クチナシ色素、スピルリナ色素を、それぞれほぼ同一の濃度感に合わせて調製した漬け物を3000lxの蛍光灯下、3日間、照射して耐光性を肉眼比較し、その結果を表8に示した。
(漬け物液の処方)
クエン酸(無水) 5 g
食塩 200 g
リンゴ酸 4 g
フマル酸ナトリウム 4 g
90%酢酸 6 g
コハク酸 1 g
チョウマメ青色媒体 5 ml
水で全量を1000mlにする
Figure 2008212028

色調:着色した漬物の色調を肉眼で観察評価した。
耐光性:室温、蛍光灯(3000lx)照射3日間実施した後、
肉眼比較により色素の残存率(%)を評価した。
チョウマメ青色媒体、スピルリナ色素で調製した漬け物は鮮やかな明るい青色を呈したが、耐光性においてチョウマメ青色媒体のほうが優れていた。クチナシ色素では、色調が暗く、耐光性においてもチョウマメ青色媒体のほうが優れていた。
実施例18
実施例1のチョウマメ青色媒体を下記処方に示した材料を加熱、混合したものに添加し、圧延ローラーで成型、切断してガムを作った。食品のpHは3.9であった。同様にして、エルダベリー色素、クチナシ色素、スピルリナ色素を、それぞれほぼ同一の濃度感に合わせて調製したガムとを、室温、3000lxの蛍光灯下、3日間、照射して耐光性を、また35℃の恒温器で7日間保持し耐熱性を比較し、その結果を表9に示した。
(ガムの処方)
ガムベース 100 g
精製ブドウ糖 70 g
粉砂糖 100 g
クエン酸 0.2 g
チョウマメ青色媒体 0.4 ml
Figure 2008212028
色調:着色したガムの色調を肉眼で観察評価した。
耐光性:室温、蛍光灯(3000lx)照射3日間実施した後、肉眼比較により色素の残存率(%)を評価した。
耐熱性:35℃の恒温器で7日間保持した後、肉眼比較により色素の残存率(%)を評価した。
チョウマメ青色媒体、スピルリナ色素を使用して調製したガムは鮮やかな明るい青色を呈したが、耐熱性、耐光性においてチョウマメ青色媒体のほうが非常に優れていた。エルダベリー色素、クチナシ色素では鮮やかな明るい青色には着色できなかった。さらに、耐光性、耐熱性においてもチョウマメ青色媒体のほうが優れていた。

Claims (5)

  1. チョウマメ(学名:Clitoria ternatea L. )から得られるチョウマメ青色抽出物および/またはチョウマメ青色抽出物にアルコール性有機溶剤、脂肪族ケトンおよび炭水化物から選ばれる1種以上を添加することを特徴とする青色媒体を用いて着色することを特徴とする食品の青色着色方法。
  2. アルコール性有機溶剤がエタノール、脂肪族ケトンがアセトン、炭水化物が還元糖および糖アルコールである請求項1記載の青色着色方法。
  3. 青色媒体の色価が、E10%表記で5以上である請求項1または2記載の青色着色方法。
  4. 色価がE10%表記で5以上である青色媒体を0.0001〜30重量%、好ましくは0.001〜10重量%添加することを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の青色着色方法。
  5. 請求項1〜4いずれか記載の着色方法によって着色された弱酸性〜中性域食品、蛋白含有食品。






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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018113950A (ja) * 2017-01-20 2018-07-26 企業組合JT&Associates りんごジャム及びその製造方法
JP2020137433A (ja) * 2019-02-27 2020-09-03 サッポロビール株式会社 アルコール飲料、赤色のアルコール飲料の製造方法及びアルコール飲料の色を変化させる方法

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