JP2008211900A - 車両起動システムの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】短時間にプリチャージリレーのオン/オフが繰り返された場合に、プリチャージリレーおよび抵抗の発熱量を抑制する。
【解決手段】プリチャージリレー6は、抵抗7を介して、バッテリ1とコンデンサ4との間に設けられており、ユーザによって、車両システムの起動操作が行われると、オンされる。このプリチャージリレー6のオン/オフが所定時間の間に所定回数行われると、抵抗7に流れる電流を制限することによって、抵抗7の発熱量を抑制する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両起動システムの制御装置に関する。
バッテリとコンデンサとの間にメインリレーを設けるとともに、メインリレーと並列に、直列に接続したプリチャージリレーおよび抵抗を接続し、バッテリの放電開始時に、メインリレーをオフ、プリチャージリレーをオンして、メインリレーに大電流が流れるのを防止するシステムが知られている(特許文献1参照)。
実開昭61−138334号公報
しかしながら、従来のシステムにおいて、短時間にプリチャージリレーのオン/オフが繰り返されると、プリチャージリレーおよび抵抗の発熱量が増大するという問題が生じる。
本発明による車両起動システムの制御装置は、ユーザによって、車両システムの起動操作が行われると、抵抗を介して、バッテリとコンデンサとの間に設けられるスイッチング手段をオンにする車両起動システムにおいて、スイッチング手段のオン/オフが所定時間の間に所定回数行われると、抵抗に流れる電流を制限することを特徴とする。
本発明による車両起動システムの制御装置によれば、スイッチング手段のオン/オフが所定時間の間に所定回数行われると、抵抗に流れる電流を制限することによって、抵抗の発熱量を抑制することができる。
−第1の実施の形態−
図1は、第1の実施の形態における車両起動システムの制御装置を搭載した電気自動車の駆動システムの構成を示す図である。インバータ2は、バッテリ1に蓄えられている直流電力を交流電力に変換して、車両の走行駆動源である3相交流モータ3に供給する。また、3相交流モータ3の回生運転時には、回生運転により発生する交流電力を直流電力に変換して、バッテリ1に供給する。バッテリ1は、例えば、複数のセルを直列に接続して構成される組電池である。インバータ2の制御は、コントロールユニット8によって行われる。
コンデンサ4は、インバータ2の直流電力側に並列に接続されており、直流電力を安定化させる機能を有する。バッテリ1とコンデンサ4との間には、メインリレー5が設けられている。また、メインリレー5と並列に、直列に接続されたプリチャージリレー6および抵抗7が接続されている。プリチャージリレー6は、例えば、トランジスタ等の半導体素子により構成される。メインリレー5およびプリチャージリレー6のオン/オフは、コントロールユニット8によって制御される。
この電気自動車は、プッシュボタンスタートシステムを採用している。イグニッションキーの回動操作によって車両システムを起動させるシステムと異なり、プッシュボタンスタートシステムでは、所定の条件が満たされている時に、ユーザがプッシュボタン9を押すと、車両システムが起動する。プッシュボタン9はまた、各電源ポジションを移行(車両システムの停止も含む)させる際にも使用される。
車両の起動前は、メインリレー5およびプリチャージリレー6は共にオフとなっている。車両起動時に、ドライバによって、プッシュボタン9が押されると、コントロールユニット8は、プリチャージリレー6をオンにする。これにより、バッテリ1から、抵抗7を介してコンデンサ4に電流が流れる。コンデンサ4の充電が完了すると、メインリレー5をオンするとともに、プリチャージリレー6をオフにする。なお、車両起動時に、最初にプリチャージリレー6をオンにして、コンデンサ4の充電が完了してからメインリレー5をオンにするのは、コンデンサ4の電圧が低い状態でメインリレー5をオンにすると、電流密度の高い突入電流がメインリレー4に流れるからである。
プッシュボタンスタートシステムを採用している車両では、短時間にプッシュボタン9のオン/オフ操作が行われる可能性がある。第1の実施の形態における車両起動システムの制御装置では、プッシュボタン9のオン/オフ操作、すなわち、車両システムの起動/停止が所定時間T1内に所定回数N回行われると、抵抗7に流れる電流を制限する制御を行う。
抵抗7に流れる電流を制限する制御の方法について説明する。3相交流モータの電流制御では、取り扱いが煩雑な3相交流の物理量を直流の物理量に変換して制御演算を行うモータ制御技術が知られている。このモータ制御技術では、3相交流モータ3に流れる電流の励磁電流成分の方向をd軸に設定するとともに、トルク電流成分の方向を、d軸と直交するq軸に設定し、回転するdq座標系において、直流量で電流制御演算を行う。コントロールユニット8も、dq座標系において電流制御演算を行うことによって、3相交流モータ3に印加する3相交流電圧指令値を求めて、インバータ2の内部に設けられているスイッチング素子(不図示)のスイッチング制御を行う。
車両システムが起動している状態で、車両システムを停止させるために、ドライバによってプッシュボタン9が押されると、コントロールユニット8は、安全性向上のために、コンデンサ4に蓄えられている電荷を放電させる制御を行う。この時、3相交流モータ3にトルクが発生しないように、q軸電流指令値を0に設定し、d軸電流指令値にのみ、0より大きい値を与えることによって、インバータ2内部に設けられているスイッチング素子のスイッチング制御を行い、コンデンサ4に蓄えられている電荷の放電を行う。
第1の実施の形態における車両起動システムの制御装置では、車両システムの起動/停止が所定時間T1内に所定回数N回行われると、車両システムの停止時にコンデンサ4の放電を行う際のd軸電流指令値を小さくする。図2は、コンデンサ4の放電を行う際のd軸電流指令値の時間変化を示す図である。実線は、通常制御時におけるd軸電流指令値の変化を示しており、点線は、車両システムの起動/停止が所定時間T1内に所定回数N回行われた場合のd軸電流指令値の変化を示している。
図3は、車両システムの起動/停止が所定時間T1内に所定回数N回行われた後も、車両システムの起動/停止操作が繰り返し行われる場合のコンデンサ4の電圧、抵抗7に流れる電流、および、抵抗7の温度の時間変化を示す図である。点線は、第1の実施の形態における車両起動システムの制御装置による制御結果を、実線は、コンデンサ4の放電を行う際のd軸電流指令値を小さくしない従来の制御方法による制御結果をそれぞれ示している。
車両システムの起動時には、プリチャージリレー6をオンするので、プリチャージリレー6と直列に接続されている抵抗7に瞬間的に大きい電流が流れ、コンデンサ4の電圧が徐々に上昇する。また、抵抗7に電流が流れることにより、抵抗7の温度も上昇する。
車両の停止時には、上述したように、コンデンサ4の放電が行われる。ただし、第1の実施の形態における車両起動システムの制御装置では、コンデンサ4の放電を行う際のd軸電流指令値を小さくするので、コンデンサ4の放電速度が低下する。すなわち、コンデンサ4の放電量が制限されるので、その後、車両システムの起動操作がすぐに行われた場合に、コンデンサ4の電圧は0となっておらず、バッテリ1とコンデンサ4との間の電圧差が小さくなり、抵抗7に流れる電流は小さくなる。これにより、抵抗7の発熱量を抑えて、抵抗7の温度上昇を抑制することができる。
図4は、第1の実施の形態における車両起動システムの制御装置によって行われる処理内容を示すフローチャートである。車両システムを起動させるための信号、すなわち、プッシュボタン9が押されたことを示す信号が入力されると、コントロールユニット8は、ステップS10の処理を開始する。
ステップS10では、所定時間T1前から現在時刻までの間に、車両システムの起動/停止が所定回数N回行われたか否かを判定する。コントロールユニット8には、過去に、車両システムの起動を行った時刻のデータが格納されており、このデータに基づいて判定を行う。所定時間T1および所定回数N回は、プリチャージリレー6のオン時に流れる電流の大きさや、抵抗7の熱容量等に基づいて、抵抗7の温度保護を実現するための適切な値を予め定めておく。所定時間T1前から現在時刻までの間に、車両システムの起動/停止が所定回数N回行われたと判定するとステップS20に進み、行われていないと判定すると、ステップS30に進む。
ステップS20では、コンデンサ4の放電時の制御を電流制限モードに設定する。電流制限モードとは、d軸電流指令値を小さくする制御モードのことである。一方、ステップS30では、コンデンサ4の放電時の制御を通常モードに設定する。ステップS20またはステップS30の処理を行うと、ステップS40に進む。
ステップS40では、車両システムを停止させるための信号、すなわち、プッシュボタン9が押されたことを示す信号が入力されたか否かを判定する。プッシュボタン9が押されたことを示す信号が入力されていないと判定するとステップS40で待機し、入力されたと判定すると、ステップS50に進む。
ステップS50では、コンデンサ4の放電時の制御が電流制限モードに設定されているか否かを判定する。電流制限モードに設定されていると判定するとステップS60に進み、通常モードに設定されていると判定すると、ステップS70に進む。ステップS60では、d軸電流指令値を小さくして(図2参照)、インバータ2の内部に設けられているスイッチング素子をスイッチングすることによって、コンデンサ4を放電させる制御を行う。一方、ステップS70では、通常の制御、すなわち、d軸電流指令値を小さくせずに、インバータ2の内部に設けられているスイッチング素子をスイッチングすることによって、コンデンサ4を放電させる制御を行う。
第1の実施の形態における車両起動システムの制御装置によれば、所定時間T1の間に、車両システムの起動/停止が所定回数N回行われると、車両システムの停止時にコンデンサ4の放電を行う際の放電速度を低下させて、放電量を制限する。これにより、車両システムの起動時、すなわち、プリチャージリレー6のオン時に、バッテリ1とコンデンサ4との間の電圧差が小さくなって、抵抗7に流れる電流が小さくなるので、抵抗7の温度上昇や、プリチャージリレー6の温度上昇を抑制することができる。
また、第1の実施の形態における車両起動システムの制御装置によれば、コンデンサ4に蓄えられている電荷の放電を行う際に、交流モータ3にトルクが発生しないようにインバータ2を制御する。これにより、コンデンサ4の放電を行うための放電回路を別途設ける必要がなくなり、また、放電時に、車両挙動に影響が出るのを防ぐことができる。
−第2の実施の形態−
第1の実施の形態における車両起動システムの制御装置では、車両システムの起動/停止が所定時間T1内に所定回数N回行われると、車両システム停止時にコンデンサ4の放電を行う際のd軸電流指令値を小さくすることにより、車両起動時のバッテリ1とコンデンサ4との間の電圧差を小さくして、抵抗7に流れる電流を小さくした。第2の実施の形態における車両起動システムの制御装置では、車両システムの起動/停止が所定時間T1内に所定回数N回行われると、車両システムの停止時にコンデンサ4の放電を行うタイミングを遅くすることによって、車両起動時のバッテリ1とコンデンサ4との間の電圧差を小さくして、抵抗7に流れる電流を小さくする。
図5は、第2の実施の形態における車両起動システムの制御装置において、車両システムの起動/停止が所定時間T1内に所定回数N回行われた後も、車両システムの起動/停止操作が繰り返し行われる場合のコンデンサ4の電圧、抵抗7に流れる電流、および、抵抗7の温度の時間変化を示す図である。図5では、第2の実施の形態における車両起動システムの制御装置による制御結果を点線で、車両システムの停止操作が行われるとすぐにコンデンサ4の放電を開始する従来の制御方法による制御結果を実線でそれぞれ示している。
第2の実施の形態における車両起動システムの制御装置では、車両システムの起動/停止が所定時間T1内に所定回数N回行われると、車両システムの停止操作(プッシュボタン9の押圧操作)が行われてから、所定時間T11経過後に、コンデンサ4の放電を開始する。所定時間T11は、コンデンサ4の放電時の放電速度等に基づいて、予め適切な値を定めておく。なお、コンデンサ4の放電時のd軸電流指令値は、車両システムの起動/停止が所定時間T1内に所定回数N回行われる前の通常制御時と同じ値とする。
車両システムの停止操作が行われてから、所定時間T11経過後に、コンデンサ4の強制放電を開始することにより、その後すぐに、車両システムの起動操作(プッシュボタン9の押圧操作)が行われるまでの間のコンデンサ4の電圧低下量は小さい。すなわち、車両システムの起動時に、バッテリ1とコンデンサ4との間の電圧差が小さくなるので、抵抗7に流れる電流も小さくなり、これにより、抵抗7の発熱量を抑えて、抵抗7の温度上昇を抑制することができる。
図6は、第1の実施の形態における車両起動システムの制御装置によって行われる処理内容を示すフローチャートである。図6に示すフローチャートの処理のうち、図4に示すフローチャートの処理と同じ処理を行うステップについては、同一の符号を付して、詳しい説明は省略する。車両システムを起動させるための信号、すなわち、プッシュボタン9が押されたことを示す信号が入力されると、コントロールユニット8は、ステップS10の処理を開始する。
ステップS10において、所定時間T1前から現在時刻までの間に、車両システムの起動が所定回数N回行われたと判定するとステップS100に進む。ステップS100では、コンデンサ4の放電時の制御を強制放電遅延モードに設定する。強制放電遅延モードとは、コンデンサ4の放電を開始するタイミングを遅くする制御モードのことである。制御モードを強制放電遅延モードに設定すると、ステップS40に進む。
ステップS40において、プッシュボタン9が押されたことを示す信号が入力されたと判定すると、ステップS110に進む。ステップS110では、コンデンサ4の放電時の制御が強制放電遅延モードに設定されているか否かを判定する。強制放電遅延モードに設定されていると判定するとステップS120に進み、通常モードに設定されていると判定すると、ステップS70に進む。
ステップS120では、プッシュボタン9が押されてから、すなわち、車両システムを停止させる操作がユーザによって行われてから、所定時間T11経過後に、コンデンサ4の放電を開始する制御を行う。これにより、次の車両システム起動時、すなわち、プリチャージリレー6のオン時に、抵抗7に流れる電流を小さくことができる。
第2の実施の形態における車両起動システムの制御装置によれば、所定時間T1の間に、車両システムの起動/停止が所定回数N回行われると、ユーザによって車両システムの停止操作が行われてから所定時間T11経過後に、コンデンサ4に蓄えられている電荷の放電を開始する。これにより、車両システムの起動時に、バッテリ1のコンデンサ4との間の電圧差が小さくなるので、抵抗7に流れる電流を小さくして、抵抗7の温度上昇や、プリチャージリレー6の温度上昇を抑制することができる。
−第3の実施の形態−
図7は、第3の実施の形態における車両起動システムの制御装置を搭載した電気自動車の駆動システムの構成を示す図である。第3の実施の形態における車両起動システムの制御装置は、図1に示す第1の実施の形態における車両起動システムの制御装置の構成に加えて、抵抗温度センサ10を備える。抵抗温度センサ10は、抵抗7の温度を検出して、コントロールユニット8に出力する。
第3の実施の形態における車両起動システムの制御装置では、抵抗温度センサ10によって検出される抵抗7の温度が所定温度Ta以上になると、所定時間T1の間に、車両システムの起動/停止が所定回数N回行われたと判定して、抵抗7に流れる電流を制限する処理を行う。所定温度Taは、プリチャージリレー6のオン時に流れる電流の大きさや、抵抗7の熱容量等に基づいて、抵抗7の温度保護を実現するための適切な値を予め定めておく。抵抗7に流れる電流を制限する処理は、第1の実施の形態と同様に、コンデンサ4の放電時に、d軸電流指令値を小さくする処理を行う。
図8は、車両システムの起動/停止が所定時間T1内に所定回数N回行われた後も、車両システムの起動/停止操作が繰り返し行われる場合のコンデンサ4の電圧、抵抗7に流れる電流、および、抵抗7の温度の時間変化を示す図である。図8では、第3の実施の形態における車両起動システムの制御装置による制御結果を点線で、コンデンサ4の放電を行う際のd軸電流指令値を小さくしない従来の制御方法による制御結果を実線でそれぞれ示している。
抵抗温度センサ10によって検出される抵抗7の温度が所定温度Ta未満の間は、車両システムの停止操作が行われた時に、通常モードによる制御、すなわち、d軸電流指令値を小さくせずにコンデンサ4の放電を行う制御を行い、抵抗7の温度が所定温度Ta以上になると、電流制限モードによる制御を行う。第1の実施の形態と同様に、電流制限モードでは、d軸電流指令値を小さくして、インバータ2の内部に設けられているスイッチング素子をスイッチングすることにより、コンデンサ4の放電を行う。
図9は、第3の実施の形態における車両起動システムの制御装置によって行われる処理内容を示すフローチャートである。図9に示すフローチャートの処理が図4に示すフローチャートの処理と異なるのは、ステップS200の処理である。車両システムを起動させるための信号、すなわち、プッシュボタン9が押されたことを示す信号が入力されると、コントロールユニット8は、ステップS200の処理を開始する。
ステップS200では、抵抗温度センサ10によって検出される抵抗7の温度が所定温度Ta以上であるか否かを判定する。抵抗7の温度が所定温度Ta以上であると判定するとステップS20に進み、所定温度Ta未満であると判定すると、ステップS30に進む。ステップS20からステップS70までの処理は、図4に示すフローチャートのステップS20からステップS70までの処理と同じであるため、詳しい説明は省略する。
第3の実施の形態における車両起動システムの制御装置によれば、抵抗温度センサ10によって検出される抵抗7の温度が所定温度Ta以上になると、車両システムの起動/停止が所定時間T1の間に所定回数N回行われたと判定して、抵抗7に流れる電流を制限する処理を行う。抵抗7の温度に基づいて、抵抗7に流れる電流を制限する処理を行うので、抵抗7の状態に応じた適切な制御を行うことができる。
−第4の実施の形態−
図10は、第4の実施の形態における車両起動システムの制御装置を搭載した電気自動車の駆動システムの構成を示す図である。第4の実施の形態における車両起動システムの制御装置は、図1に示す第1の実施の形態における車両起動システムの制御装置の構成に加えて、プリチャージリレー温度センサ20を備える。プリチャージリレー温度センサ20は、プリチャージリレー6の温度を検出して、コントロールユニット8に出力する。
第4の実施の形態における車両起動システムの制御装置では、プリチャージリレー温度センサ20によって検出されるプリチャージリレー6の温度が所定温度Tb以上になると、所定時間T1の間に、車両システムの起動/停止が所定回数N回行われたと判定して、抵抗7に流れる電流を制限する処理を行う。所定温度Tbは、プリチャージリレー6のオン時に流れる電流の大きさや、抵抗7またはプリチャージリレー6の熱容量等に基づいて、抵抗7またはプリチャージリレー6の温度保護を実現するための適切な値を予め定めておく。抵抗7に流れる電流を制限する処理は、第1の実施の形態と同様に、コンデンサ4の放電時に、d軸電流指令値を小さくする処理を行う。
図11は、車両システムの起動/停止が短時間に複数回行われた後も、車両システムの起動/停止操作が繰り返し行われる場合のコンデンサ4の電圧、抵抗7に流れる電流、および、プリチャージリレー6の温度の時間変化を示す図である。図11では、第4の実施の形態における車両起動システムの制御装置による制御結果を点線で、コンデンサ4の放電を行う際のd軸電流指令値を小さくしない従来の制御方法による制御結果を実線でそれぞれ示している。
プリチャージリレー温度センサ20によって検出されるプリチャージリレー6の温度が所定温度Tb未満の間は、車両システムの停止操作が行われた時に、通常モードによる制御、すなわち、d軸電流指令値を小さくせずにコンデンサ4の放電を行う制御を行い、プリチャージリレー6の温度が所定温度Tb以上になると、電流制限モードによる制御を行う。第1の実施の形態と同様に、電流制限モードでは、d軸電流指令値を小さくして、インバータ2の内部に設けられているスイッチング素子をスイッチングすることにより、コンデンサ4の放電を行う。
図12は、第4の実施の形態における車両起動システムの制御装置によって行われる処理内容を示すフローチャートである。図12に示すフローチャートの処理が図4に示すフローチャートの処理と異なるのは、ステップS300の処理である。車両システムを起動させるための信号、すなわち、プッシュボタン9が押されたことを示す信号が入力されると、コントロールユニット8は、ステップS300の処理を開始する。
ステップS300では、プリチャージリレー温度センサ20によって検出されるプリチャージリレー6の温度が所定温度Tb以上であるか否かを判定する。プリチャージリレー6の温度が所定温度Tb以上であると判定するとステップS20に進み、所定温度Tb未満であると判定すると、ステップS30に進む。ステップS20からステップS70までの処理は、図4に示すフローチャートのステップS20からステップS70までの処理と同じであるため、詳しい説明は省略する。
第4の実施の形態における車両起動システムの制御装置によれば、プリチャージリレー温度センサ20によって検出されるプリチャージリレー6の温度が所定温度Tb以上になると、車両システムの起動/停止が所定時間T1の間に所定回数N回行われたと判定して、抵抗7に流れる電流を制限する処理を行う。抵抗7と直列に接続されているプリチャージリレー6の温度に基づいて、抵抗7に流れる電流を制限する処理を行うので、プリチャージリレー6(抵抗7)の状態に応じた適切な制御を行うことができる。
−第5の実施の形態−
第3の実施における車両起動システムの制御装置では、抵抗温度センサ10によって検出される抵抗7の温度が所定温度Ta以上になると、所定時間T1の間に、車両システムの起動/停止が所定回数N回行われたと判定して、抵抗7に流れる電流を制限する処理を行った。第5の実施における車両起動システムの制御装置では、抵抗温度センサ10を設けずに、演算により、抵抗7の温度を算出(推定)する。
図13は、第5の実施の形態における車両起動システムの制御装置を搭載した電気自動車の駆動システムの構成を示す図である。第5の実施の形態における車両起動システムの制御装置は、図1に示す第1の実施の形態における車両起動システムの制御装置の構成に加えて、周辺温度センサ30および電流センサ35を備える。周辺温度センサ30は、周辺温度を検出して、コントロールユニット8に出力する。この周辺温度は、バッテリ1、プリチャージリレー6、および、抵抗7の周辺温度であり、バッテリ1、プリチャージリレー6、および、抵抗7は、それぞれ近い位置に設けられている。電流センサ35は、バッテリ1の放電電流Iを検出して、コントロールユニット8に出力する。
図14は、プリチャージリレー6がオンされた後に、抵抗7に流れる電流の時間変化と、抵抗7の温度変化とをそれぞれ示す図である。抵抗7に電流Iが流れている場合の周辺温度に対する抵抗7の温度の温度差をΔT、抵抗7の抵抗値をR、抵抗7の熱容量をCaとすると、次式(1)の関係が成り立つ。式(1)の右辺第1項は、抵抗7の発熱量に起因する抵抗7の温度上昇量であり、右辺第2項は、抵抗7の放熱量に起因する抵抗7の温度低下量である。
ΔT=∫(I2×R)dt/Ca−∫ΔTdt/Ca (1)
上式(1)の方程式を解くことにより、周辺温度に対する抵抗7の温度の温度差ΔTを求めることができる。従って、周辺温度センサ30によって検出される周辺温度に、求めた温度差ΔTを加算することにより、抵抗7の温度を算出することができる。抵抗7の温度を算出すると、第3の実施における車両起動システムの制御装置と同様に、算出した抵抗7の温度が所定温度Ta以上になると、所定時間T1の間に、車両システムの起動/停止が所定回数N回行われたと判定して、抵抗7に流れる電流を制限する処理を行う。
第5の実施の形態における車両起動システムの制御装置によれば、少なくとも抵抗7に流れる電流の積算値および抵抗7の周辺温度を用いて、抵抗7の温度を推定するので、抵抗7の温度を検出するための温度センサを設けることなく、第3の実施の形態における車両起動システムの制御装置と同様の効果を得ることができる。
−第6の実施の形態−
第4の実施における車両起動システムの制御装置では、プリチャージリレー温度センサ20によって検出されるプリチャージリレー6の温度が所定温度Tb以上になると、所定時間T1の間に、車両システムの起動/停止が所定回数N回行われたと判定して、抵抗7に流れる電流を制限する処理を行った。第6の実施における車両起動システムの制御装置では、プリチャージリレー温度センサ20を設けずに、演算により、プリチャージリレー6の温度を算出(推定)する。なお、第6の実施における車両起動システムの制御装置の構成は、第5の実施における車両起動システムの制御装置の構成と同じである。
図15は、プリチャージリレー6に加わる電圧VDSおよび電流IDと、プリチャージリレー6の損失とをそれぞれ示す図である。プリチャージリレー6の損失は、スイッチング時(オン/オフ時)に発生するスイッチング損失Psと、リレーオン時の損失Ponとを加算したものとなる。スイッチング損失Psは、スイッチング時のプリチャージリレー6の電圧VDSと電流IDとの積を時間積分した値となり、リレーオン時の損失Ponは、リレーオン時のプリチャージリレー6の抵抗をRon、リレーのオン時間をtonとすると、ID 2×Ron×tonとなる。
周辺温度に対するプリチャージリレー6の温度の温度差をΔT、プリチャージリレー6の熱容量をCbとすると、次式(2)の関係が成り立つ。式(2)の右辺第1項は、プリチャージリレー6の発熱量(損失)に起因するプリチャージリレー6の温度上昇量であり、右辺第2項は、プリチャージリレー6の放熱量に起因するプリチャージリレー6の温度低下量である。
ΔT=(Ps+Pon)/Cb−∫ΔTdt/Cb (2)
上式(2)の方程式を解くことにより、周辺温度に対するプリチャージリレー6の温度の温度差ΔTを求めることができる。従って、周辺温度センサ30によって検出される周辺温度に、求めた温度差ΔTを加算することにより、プリチャージリレー6の温度を算出することができる。プリチャージリレー6の温度を算出すると、第4の実施における車両起動システムの制御装置と同様に、算出したプリチャージリレー6の温度が所定温度Tb以上になると、所定時間T1の間に、車両システムの起動/停止が所定回数N回行われたと判定して、抵抗7に流れる電流を制限する処理を行う。
第6の実施の形態における車両起動システムの制御装置によれば、少なくともプリチャージリレー6に流れる電流、プリチャージリレー6のスイッチング回数、および、周辺温度センサ30によって取得される周辺温度に基づいて、プリチャージリレー6の温度を推定するので、プリチャージリレー6の温度を検出するための温度センサを設けることなく、第4の実施の形態における車両起動システムの制御装置と同様の効果を得ることができる。
−第7の実施の形態−
上述した第5または第6の実施における車両起動システムの制御装置では、周辺温度センサ30によって検出される周辺温度を利用して、抵抗7の温度またはプリチャージリレー6の温度を求めた。第7の実施の形態における車両起動システムの制御装置では、周辺温度センサ30を設けずに、周辺温度を求める。
図16は、第7の実施の形態における車両起動システムの制御装置を搭載した電気自動車の駆動システムの構成を示す図である。第7の実施の形態における車両起動システムの制御装置は、図1に示す第1の実施の形態における車両起動システムの制御装置の構成に加えて、電流センサ35およびバッテリ温度センサ40を備える。電流センサ35は、バッテリ1の放電電流を検出して、コントロールユニット8に出力する。バッテリ温度センサ40は、バッテリ1の温度を検出して、コントロールユニット8に出力する。なお、バッテリ温度センサ40は、バッテリ1の管理を行うシステムには、一般的に設けられている。
バッテリ1の発熱量をPa、バッテリ1の放熱量をPb、バッテリ1の熱容量をCc、周辺温度に対するバッテリ1の温度の温度差をΔTとすると、次式(3)の関係が成り立つ。
ΔT=Pa/Cc−Pb/Cc (3)
上式(3)において、バッテリ1の発熱量Paは、電流センサ35により検出されるバッテリ1の放電電流に基づいて求めることができる。バッテリ1の放熱量Pbは、バッテリ1の冷却環境に基づいて、既知の方法により求めることができる。上式(3)より、温度差ΔTを算出すると、バッテリ温度センサ40によって検出されるバッテリ1の温度から、算出した温度差ΔTを減算することにより、周辺温度を算出することができる。
第7の実施の形態における車両起動システムの制御装置によれば、少なくともバッテリ1の温度、および、バッテリ1の放電電流に基づいて、周辺温度を推定するので、周辺温度を検出するための専用の温度センサを設けずに、バッテリ1の管理を行うシステムに一般的に設けられているバッテリ温度センサ40を利用して、周辺温度を求めることができる。
−第8の実施の形態−
第1の実施の形態における車両起動システムの制御装置では、所定時間T1の間に、車両システムの起動/停止が所定回数N回行われると、d軸電流指令値を小さくしてコンデンサ4の放電を行うことにより、抵抗7に流れる電流を制限した。第8の実施の形態における車両起動システムの制御装置では、プリチャージリレー6のオンデューティを小さくすることにより、抵抗7に流れる電流を制限する。
コントロールユニット8は、オンデューティに基づいてPWM制御を行うことにより、プリチャージリレー6のオン/オフを制御する。第8の実施の形態における車両起動システムの制御装置では、所定時間T1の間に、車両システムの起動/停止が所定回数N回行われると、車両システムの起動時におけるプリチャージリレー6のオンデューティを小さくすることにより、抵抗7に流れる電流を小さくする。これにより、抵抗7の発熱量を抑えて、抵抗7の温度上昇を抑制することができる。
本発明は、上述した第1〜第8の実施の形態に限定されることはない。例えば、コンデンサ4は、インバータ2とバッテリ1との間に設けられているものとして説明したが、インバータ2の内部に設けられていても良い。
車両システムの起動/停止が短時間の間に複数回行われることは好ましくない。従って、所定時間T2(T2>T1)の間に、車両システムの起動/停止が所定回数Na(Na>N)回行われると、車両システムを停止させるフェールセーフモードを設定するようにしてもよい。
上述した説明では、車両起動システムの制御装置を搭載した車両を電気自動車として説明したが、ハイブリッド自動車でもよいし、燃料電池車でもよい。また、車両の起動システムは、プッシュボタン9の押圧操作により、車両の起動/停止を行うプッシュボタンスタートシステムとして説明したが、イグニッションキーの回動操作により、車両の起動/停止を行うシステムであってもよい。
第5,第6の実施の形態では、電流センサ35を設けたが、バッテリ1の電圧、コンデンサ4の電圧と、プリチャージリレー6のスイッチング状態とに基づいて、抵抗7およびプリチャージリレー6に流れる電流を算出するようにしてもよい。この場合には、バッテリ1の電圧を検出する電圧センサと、コンデンサ4の電圧を検出する電圧センサとを設ける必要がある。
特許請求の範囲の構成要素と第1〜第8の実施の形態の構成要素との対応関係は次の通りである。すなわち、プリチャージリレー6がスイッチング手段を、コントロールユニット8がスイッチング制御手段、判定手段、電流制限手段、放電制御手段、抵抗温度推定手段、および、スイッチング手段温度推定手段を、抵抗温度センサ10が抵抗温度検出手段を、プリチャージリレー温度センサ20がスイッチング手段温度検出手段を、周辺温度センサ30またはコントロールユニット8が周辺温度取得手段を、電流センサ35が電流検出手段を、バッテリ温度センサ40がバッテリ温度検出手段をそれぞれ構成する。なお、以上の説明はあくまで一例であり、発明を解釈する上で、上記の実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係に何ら限定されるものではない。
第1の実施の形態における車両起動システムの制御装置を搭載した電気自動車の駆動システムの構成を示す図 コンデンサの放電を行う際のd軸電流指令値の時間変化を示す図 車両システムの起動/停止が所定時間内に所定回数行われた後に、さらに、車両システムの起動/停止操作が繰り返し行われる場合のコンデンサの電圧、抵抗に流れる電流、および、抵抗の温度の時間変化を示す図 第1の実施の形態における車両起動システムの制御装置によって行われる処理内容を示すフローチャート 第2の実施の形態における車両起動システムの制御装置において、車両システムの起動/停止が所定時間内に所定回数行われた後に、さらに、車両システムの起動/停止操作が繰り返し行われる場合のコンデンサ4の電圧、抵抗7に流れる電流、および、抵抗7の温度の時間変化を示す図 第1の実施の形態における車両起動システムの制御装置によって行われる処理内容を示すフローチャート 第3の実施の形態における車両起動システムの制御装置を搭載した電気自動車の駆動システムの構成を示す図 車両システムの起動/停止が短時間に複数回行われた場合のコンデンサの電圧、抵抗に流れる電流、および、抵抗の温度の時間変化を示す図 第3の実施の形態における車両起動システムの制御装置によって行われる処理内容を示すフローチャート 第4の実施の形態における車両起動システムの制御装置を搭載した電気自動車の駆動システムの構成を示す図 車両システムの起動/停止が短時間に複数回行われた場合のコンデンサの電圧、抵抗に流れる電流、および、プリチャージリレーの温度の時間変化を示す図 第4の実施の形態における車両起動システムの制御装置によって行われる処理内容を示すフローチャート 第5の実施の形態における車両起動システムの制御装置を搭載した電気自動車の駆動システムの構成を示す図 プリチャージリレーがオンされた後に、抵抗に流れる電流の時間変化と、抵抗の温度変化とをそれぞれ示す図 プリチャージリレーに加わる電圧VDSおよび電流IDと、プリチャージリレーの損失とをそれぞれ示す図 第7の実施の形態における車両起動システムの制御装置を搭載した電気自動車の駆動システムの構成を示す図
符号の説明
1…バッテリ、2…インバータ、3…3相交流モータ、4…コンデンサ、5…メインリレー、6…プリチャージリレー、7…抵抗、8…コントロールユニット、9…プッシュボタン、10…抵抗温度センサ、20…プリチャージリレー温度センサ、30…周辺温度センサ、35…電流センサ、40…バッテリ温度センサ

Claims (13)

  1. 抵抗を介して、バッテリとコンデンサとの間に設けられるスイッチング手段と、
    ユーザによって、車両システムの起動操作が行われると、前記スイッチング手段をオンにするスイッチング制御手段と、
    前記スイッチング制御手段によって、前記スイッチング手段のオン/オフが所定時間の間に所定回数行われたか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段によって、前記スイッチング手段のオン/オフが所定時間の間に所定回数行われたと判定すると、前記スイッチング手段のオン時に前記抵抗に流れる電流を制限する電流制限手段とを備えることを特徴とする車両起動システムの制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両起動システムの制御装置において、
    ユーザによって、前記車両システムの停止操作が行われると、前記コンデンサに蓄えられている電荷の放電処理を行う放電制御手段をさらに備え、
    前記電流制限手段は、前記放電制御手段によって前記コンデンサに蓄えられている電荷の放電を行う際の放電量を制限することによって、前記スイッチング手段のオン時に前記抵抗に流れる電流を制限することを特徴とする車両起動システムの制御装置。
  3. 請求項2に記載の車両起動システムの制御装置において、
    前記電流制限手段は、前記放電制御手段によって前記コンデンサに蓄えられている電荷の放電を行う際の放電速度を低下させることによって、前記スイッチング手段のオン時に前記抵抗に流れる電流を制限することを特徴とする車両起動システムの制御装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載の車両起動システムの制御装置において、
    前記電流制限手段は、ユーザによって前記車両システムの停止操作が行われてから前記放電制御手段による放電処理を開始させるタイミングを遅くすることによって、前記スイッチング手段のオン時に前記抵抗に流れる電流を制限することを特徴とする車両起動システムの制御装置。
  5. 請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の車両起動システムの制御装置において、
    前記コンデンサは、前記バッテリの直流電力を交流電力に変換して、交流モータに供給するインバータの直流電力側に接続されて、直流電力を平滑化させるコンデンサであって、
    前記放電制御手段は、前記コンデンサに蓄えられている電荷の放電を行う際に、前記交流モータにトルクが発生しないように前記インバータを制御することを特徴とする車両起動システムの制御装置。
  6. 請求項1に記載の車両起動システムの制御装置において、
    前記電流制限手段は、ユーザによって前記車両システムの起動操作が行われた時に、前記スイッチング制御手段が前記スイッチング手段をオンにするためのデューティを小さくすることにより、前記抵抗に流れる電流を制限することを特徴とする車両起動システムの制御装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の車両起動システムの制御装置において、
    前記抵抗の温度を検出する抵抗温度検出手段をさらに備え、
    前記判定手段は、前記抵抗温度検出手段によって検出される前記抵抗の温度が第1の所定温度以上になると、前記スイッチング手段のオン/オフが前記所定時間の間に前記所定回数行われたと判定することを特徴とする車両起動システムの制御装置。
  8. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の車両起動システムの制御装置において、
    前記抵抗の周辺温度を取得する周辺温度取得手段と、
    前記抵抗に流れる電流を取得する電流取得手段と、
    少なくとも前記電流取得手段によって取得される電流の積算値および前記周辺温度取得手段によって取得される周辺温度に基づいて、前記抵抗の温度を推定する抵抗温度推定手段とをさらに備え、
    前記判定手段は、前記抵抗温度推定手段によって推定される前記抵抗の温度が第1の所定温度以上になると、前記スイッチング手段のオン/オフが前記所定時間の間に前記所定回数行われたと判定することを特徴とする車両起動システムの制御装置。
  9. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の車両起動システムの制御装置において、
    前記スイッチング手段の温度を検出するスイッチング手段温度検出手段をさらに備え、
    前記判定手段は、前記スイッチング手段温度検出手段によって検出される前記スイッチング手段の温度が第2の所定温度以上になると、前記スイッチング手段のオン/オフが前記所定時間の間に前記所定回数行われたと判定することを特徴とする車両起動システムの制御装置。
  10. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の車両起動システムの制御装置において、
    前記スイッチング手段の周辺温度を取得する周辺温度取得手段と、
    前記スイッチング手段に流れる電流を取得する電流取得手段と、
    少なくとも前記電流取得手段によって取得される電流、前記スイッチング手段のスイッチング回数、および、前記周辺温度取得手段によって取得される周辺温度に基づいて、前記スイッチング手段の温度を推定するスイッチング手段温度推定手段とをさらに備え、
    前記判定手段は、前記スイッチング手段温度推定手段によって推定される前記スイッチング手段の温度が第2の所定温度以上になると、前記スイッチング手段のオン/オフが前記所定時間の間に前記所定回数行われたと判定することを特徴とする車両起動システムの制御装置。
  11. 請求項8または請求項10に記載の車両起動システムの制御装置において、
    前記バッテリの温度を検出するバッテリ温度検出手段と、
    前記バッテリの放電電流を検出するバッテリ電流検出手段とをさらに備え、
    前記周辺温度取得手段は、少なくとも前記バッテリ温度検出手段によって検出される前記バッテリの温度、および、前記バッテリ電流検出手段によって検出される前記バッテリの放電電流に基づいて、前記周辺温度を推定することを特徴とする車両起動システムの制御装置。
  12. 請求項8または請求項10に記載の車両起動システムの制御装置において、
    前記電流取得手段は、前記バッテリの電圧、前記コンデンサの電圧、および、前記スイッチング手段のスイッチング状態に基づいて、前記抵抗に流れる電流を算出することを特徴とする車両起動システムの制御装置。
  13. 請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の車両起動システムの制御装置において、
    前記車両システムを起動させる操作および停止させる操作は、ボタンの押圧操作であることを特徴とする車両起動システムの制御装置。
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