JP2008211885A - トランスデューサとその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複雑な外部結線なしに、単一電源からの単一結線で、単一又は複数のストリップを、部分的に異なる曲率半径を有する任意の形状に繰り返し作動させることができ、かつ作動状態を十分大きな信号出力で検出でき、端部で収縮力及び/又は伸長力を発生するように繰り返し作動させることができるトランスデューサと、その内部結線を電極形成プロセスの一部として形成することができる製造方法を提供する。
【解決手段】両面に電極aを備え電極間に電圧を印加することにより屈曲し、かつ外力で屈曲させることにより電極間に電圧又は電流が発生する可撓性の細長いストリップbからなる。ストリップbは、両面の電極を絶縁可能な間隔で長手方向に分離する第1電極分離部cと、分離された隣接する電極の表裏を交互に接続するリバース接続部dとを有し、これにより、ストリップbを電極が独立し表裏を交互に接続した複数のセグメントeに区分する。
【選択図】図20

Description

本発明は、複雑な外部結線なしに、単一電源を用いた単一電圧で作動可能でありかつ作動状態を検出できるトランスデューサとその製造方法に関する。
本出願において、「トランスデューサ」とは、電気信号により変形して外部に力を及ぼすアクチュエータ、外力による変形により電気的エネルギーを発生するジェネレータ、及び外力による変形により外力の大きさ及び速度を検出するセンサのすべてを意味する。
近年、医療、福祉、ロボット、エンターテイメント産業などの様々な分野で、生物的な柔らかい動きができるトランスデューサが着目されている。例えば、トランスデューサを高分子で形成したものが特許文献1〜3に開示されている。
現在、実用化が進んでいるトランスデューサ材料のひとつとして、イオン導電性高分子膜(Ionic Conductive Polymer gel Film:ICPF)が知られている。このイオン導電性高分子膜は、イオン導電性高分子膜の両面に電極を備えたものであり、イオン導電性高分子金属複合体(Ionic Polymer Metal Composite:IPMC)とも呼ばれる。以下これをIPMC膜(又はICPF膜)と呼ぶ。
IPMC膜は、電極間に電圧を加えたときに、高分子内のイオンが膜厚方向に移動し、これに伴い樹脂内の溶媒が膜厚方向に移動し、その結果、膜の一方の面が伸び他方の面が縮むことにより、屈曲する特性を有する。この屈曲運動の応答特性は、低電圧駆動(3V以下)で応答速度が比較的速く(例えば10ms)、変形も大きい。また、機械的、熱的、化学的耐久性にも優れていることが知られている。
上述したIPMC膜の屈曲運動を利用した高分子アクチュエータとして、例えば、非特許文献1、2が既に提案されている。
非特許文献1のアクチュエータは、図1に示すように、一端が固定され互いに平行に延びる2枚のICPF膜とその先端を結ぶ電極のないPFSF(Perfluoro−sulfonic acid membrane)からなり、2枚のICPF膜に位相の異なる電圧をサイン波で印加し、PFSFの中間点Aを楕円運動させ、この点Aに接触する対象物を摩擦力で直線駆動又は回転駆動するものである。
非特許文献2のアクチュエータは、図2に示すように、2枚のIPMC膜の中間を可撓性材料(例えばセロハン)で連結して直線状に構成し、その2対(4枚)を互いにほぼ平行に配置し、その両端部を1対の連結部材で連結したものである。各IPMC膜の外側を+極にして電場を加えることによりそれぞれの膜が外側に屈曲し、中間部がフリージョイントの役割を果たし、全長が収縮するようになっている。従ってこの収縮運動を利用して対象物を直線運動や振子運動させることができる。
S.TADOKORO,et al.,"An Elliptic Friction Drive Element Using an ICPF Actuator", International Conference on Robotics and Automation,1996. 釜道紀浩、他、「イオン導電性高分子を用いた直動人工筋アクチュエータの開発--−歩行ロボットへの応用を目指して−」、日本ロボット学会創立20周年記念学術講演会、Oct.2002.
特開平06−006991号公報、「アクチュエータ素子」 特開2005−176428号公報、「アクチュエータ素子」 特開2005−323482号公報、「アクチュエータ」
図3は、IPMC膜の屈曲運動を利用した従来のトランスデューサを示す図である。このトランスデューサは、1枚の細長いIPMC膜からなり、その一端が左端で回転しないように固定されている。以下、細長いIPMC膜のように電極間にスイッチ3を介して電圧を加えたときに屈曲する特性を有する可撓性のある部材を単に「ストリップ」と呼ぶ。
この図においてストリップ1は休止状態であり、電源4からの電圧の印加で形状2に曲がる。
ストリップ1は、電圧の印加により中心点Cと半径Rを有する一定の曲率半径の円弧2に曲がり、アクチュエータとして機能する。またこのストリップ1は、外力を受けて変形すると、その変形量に比例する電圧又は電流が電極間に発生することから、ジェネレータ及びセンサとしても機能する。
図3のトランスデューサは、電源4からの電圧を変化させて、ストリップ1全体を中心点Cの半径Rの曲率半径の円弧に変化させることはできるが、ストリップ1の一部のみを他の部分と異なる曲率半径に曲げることができない。
そこで図3に示した単一ストリップのトランスデューサを、部分的に異なる曲率半径に曲げるため、すなわち、曲率半径が一定でない作動形状を達成する1つの手段として、図4に示すように電気的に分離したIPMC膜(ストリップ)を用いる。
以下、電極を分割することを「セグメント化」と呼び、分割されたストリップの各部分を「セグメント」と呼ぶ。この場合、電極以外の高分子部材は一体のままである。
図4において、11はIPMC膜のような単一のストリップであり、電極12は2つの部分に電極分離部13で電気的に分割(セグメント化)されている。このストリップ11は、IPMC膜以外の高分子部材、例えば誘電性アクチュエータの表面の電極材料が分割されたものでもよい。
なおストリップ11の電極間の高分子部材自体は分割されず、一体のままである。従って、各セグメント間は高分子部材自体で強固に機械的に結合されている。
図5は、単一ストリップのトランスデューサ14を、部分的に異なる曲率半径に曲げるため、6つのセグメントに電圧を印加するための配線図である。この図に示すように、複数(この例では6つ)のセグメントの電極にそれぞれ電圧を印加するためには、複数の電源と複雑な外部結線が必要となる。
図6は、部分的に異なる曲率半径を有するような複雑形状を得るために、トランスデューサを予め所定の形状に成形する従来手段を例示している。この手段では、ストリップ11の各部分が、電圧の印加により同じ方向に曲がるという制約を受ける。そのため、図6Aのように成形形状が左右で反対の曲率半径を持っている場合、電圧を印加すると、図6B,図6Cのように一方は広がり、他方は閉じる。従って、この手段によっても、ストリップ11を任意の形状に作動させることはできない。また、ストリップ11の各部分を単一電源で、反対の曲率半径に曲げることはできない。
また、ストリップ11をセンサとして用いる場合、上述した従来のトランスデューサは、単純な屈曲のみしか検出できない。そのため、複雑な形状、例えばS字形状に曲がる場合、反対の曲率半径を有する部分で発生する電圧又は電流は、極性が反対であり、互いにキャンセルしあって発生する電気信号が計測できないほどに小さくなってしまう問題点があった。
本発明は、上述した問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の第1の目的は、複雑な外部結線なしに、単一電源からの単一結線で、単一又は複数のストリップを、部分的に異なる曲率半径を有する任意の形状に繰り返し作動させることができ、かつ作動状態を十分大きな信号出力で検出できるトランスデューサを提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、複雑な外部結線なしに、単一電源からの単一結線で、単一又は複数のストリップを、端部で収縮力及び/又は伸長力を発生するように繰り返し作動させることができるトランスデューサを提供することにある。
さらに、本発明の第3の目的は、上述したトランスデューサの内部結線を電極形成プロセスの一部として形成することができ製造工程と製造時間を短縮することができるトランスデューサとその製造方法を提供することにある。
本発明によれば、両面に電極を備え該電極間に電圧を印加することにより屈曲し、かつ外力で屈曲させることにより前記電極間に電圧又は電流が発生する可撓性の細長いストリップからなり、
該ストリップは、両面の電極を絶縁可能な間隔で長手方向に分離する第1電極分離部と、該分離された隣接する電極の表裏を交互に接続するリバース接続部とを有し、
これにより、ストリップを電極が独立し表裏を交互に接続した複数のセグメントに区分する、ことを特徴とするトランスデューサが提供される。
本発明の好ましい実施形態によれば、前記第1電極分離部は、ストリップの表と裏の電極が、これと隣接するストリップの裏と表の電極と部分的に重なるように設けられており、
前記リバース接続部は、前記部分的に重なる位置に設けられ表裏を貫通して接続する貫通接続である。
また、前記ストリップは、両面の電極を絶縁可能な間隔で幅方向に分離する第2電極分離部を有し、該第2電極分離部で分割された電極の幅は、ストリップの各部分が所定の電圧で所定の曲率半径に屈曲するように設定されている。
また、本発明によれば、両面に電極を備え該電極間に電圧を印加することにより屈曲し、かつ外力で屈曲させることにより前記電極間に電圧又は電流が発生する可撓性の細長いストリップからなり、
該ストリップは、両面の電極を絶縁可能な間隔で長手方向に分離する第1電極分離部と、該分離された隣接する電極の表裏を交互に接続するリバース接続部とを有し、
前記第1電極分離部の位置とこれで区分されるストリップの複数のセグメントは、単一電源からの同一の電圧で、長手方向に交互に逆電圧が印加され、その一端が他端に対し直線状に伸縮するように設定されている、ことを特徴とするトランスデューサが提供される。
本発明の好ましい実施形態によれば、複数のストリップが互いに平行に配置され、単一電源からの同一の電圧によりそれらの中心線又は中間面に対して互いに対称に屈曲し、全体として軸方向に伸縮する。
また、複数のストリップが直列及び並列に連結されている。
また、複数のスリットを有する単一のシート状ストリップからなり、平行な複数のストリップ配列を有する。
また、円筒状又は螺旋状に巻かれた前記単一のシート状ストリップからなる。
また本発明によれば、電気的活性材料を電極が独立する複数のセグメントに仮想的に区分し、
該セグメントの端部に、表と裏の電極が、これと隣接するセグメントの裏と表の電極と部分的に重なるように重複部分を仮想的に設定し、
前記重複部分に表裏を貫通又は近接するように、穴、溝、又は凹みを設け、
次いで、電気的活性材料の両面と穴、溝、又は凹みの内面にメッキ又は拡散により電極を形成して、穴、溝、又は凹みで両面の電極を電気的に接続し、
次いで、両面の電極を絶縁可能な間隔で複数のセグメントに長手方向に分離する、ことを特徴とするトランスデューサの製造方法が提供される。
上記第1の発明の構成によれば、トランスデューサのストリップが、両面の電極を絶縁可能な間隔で長手方向に分離する第1電極分離部と、該分離された隣接する電極の表裏を交互に接続するリバース接続部とを有するので、リバース接続部を介して複数のセグメントに、交互に極性が逆の電圧を単一電源から印加することができる。
従って、複雑な外部結線なしに、単一電源からの単一結線で、単一又は複数のストリップを、部分的に異なる曲率半径を有する任意の形状に繰り返し作動させることができる。
また、トランスデューサのストリップは、外力で屈曲させることにより電極間に電圧又は電流が発生する特性を有し、かつ隣接する電極の表裏を交互に接続するリバース接続部を有するので、外力で部分的に異なる曲率半径に変形する場合でも、発生する電圧又は電流の極性が同一となり、キャンセルしあう電気信号を少なくでき、作動状態を十分大きな信号出力で検出できる。
また上記第2の発明の構成によれば、トランスデューサのストリップが、両面の電極を絶縁可能な間隔で長手方向に分離する第1電極分離部と、該分離された隣接する電極の表裏を交互に接続するリバース接続部とを有し、第1電極分離部の位置とこれで区分されるストリップの複数のセグメントが、単一電源からの同一の電圧で、長手方向に交互に逆電圧が印加され、その一端が他端に対し直線状に伸縮するように設定されているので、複雑な外部結線なしに、単一電源からの単一結線で、単一又は複数のストリップを、端部で収縮力及び/又は伸長力を発生するように繰り返し作動させることができる。
さらに上記第3の発明の構成によれば、隣接するセグメントの裏と表の電極と部分的に重なる重複部分に表裏を貫通又は近接するように、穴、溝、又は凹みを設け、次いで、電気的活性材料の両面と穴、溝、又は凹みの内面にメッキ又は拡散により電極を形成して、穴、溝、又は凹みで両面の電極を電気的に接続するので、上述したトランスデューサの内部結線を電極形成プロセスの一部として形成することができ製造工程と製造時間を短縮することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態を図面を参照して説明する。
本発明は、電気的に活性化される材料からなるトランスデューサを提供する。この電気的活性材料を、細長い小片のストリップに成形し、特定の位置で電極を分割する。
本発明のトランスデューサを構成する電気的活性材料として、例えば、イオン導電性高分子金属複合体(Ionic Polymer Metal Composite:IPMC)、形状記憶合金(SMA)又はピエゾ素子を用いることができる。なお、本発明はこれらに限定されない。
図7は、本発明における内部接続であるリバース接続の説明図である。この図に示すように、隣接するセグメント23に印加する電圧が等しく、極性が逆になるように、隣接する電極の表裏を逆に接続する(電極21と25、電極22と24)と、各セグメント23に作用する曲げモーメントは逆方向になる。本出願において、このような電気的接続を「リバース接続」と呼び、リバース接続を行う部分dを「リバース接続部」と呼ぶ。
図8は、図7のストリップの作動状態を示す図である。なおこのストリップの電極間の電気的活性材料自体は分割されていない。従って、各セグメント間は電気的活性材料自体で強固に結合されている。
この図に示すように、直線状のストリップ31に固定部34から電圧を印加して作動させると、リバース接続部dのリバース接続の存在により隣接する各セグメントは逆方向に曲がり、S字形状に似た形状33に屈曲する。従って、このストリップは、2セグメントのトランスデューサとして機能する。
図9は、図8の実施例を示す図である。この図において、(A)(B)はリバース接続部のない1セグメントのトランスデューサ、(C)はリバース接続部dのある2セグメントのトランスデューサである。また44は固定端である。
リバース接続部のない1セグメントのトランスデューサの場合、非作動時(A)の形状41に対し、作動時(B)にはほぼ一定半径の形状42に曲がっている。これに対して、中央部にリバース接続部を設けた場合には、作動時(C)に隣接する各セグメントは逆方向にまがり、S字形状に似た形状43に屈曲しているのがわかる。
図10Aは、本発明におけるリバース接続部dの形成方法を示す図である。リバース接続は、電気的活性材料56(例えばイオン導電性高分子膜)に貫通穴54を設け、その内面を電導性材料で覆うか、内部に電導性材料を充填することで形成される。次いで、両面又は片面の電極55,57を所定のライン52,53(第1電極分離部c)に沿って電気的に絶縁する隙間で分離してリバース接続部dが完成する。電極55,57に隙間を形成するプロセスを電極のパターニングと呼ぶ。この隙間は、例えば、スクラッチ加工、機械切削、レーザ切断等の任意の材料除去プロセス、或いは、電極形成プロセスの前に所望の位置にマスキングすることにより、形成することができる。穴及び隙間の配置と形状は、異なってもよく、図10B,Cに別の変形例を示す。
なお、イオン導電性高分子膜の代わりに、形状記憶合金、又はピエゾ素子を用いることができる。
図11は、本発明によるリバース接続部と電極を同時に形成する方法を示す斜視図(A)と断面図(B)である。この図に示すように、隣接するセグメント間のリバース接続部dは、電極形成プロセスの一部として製造することができ、従って多くの製造工程と製造時間を低減することができる。
この図において、第1ステップで、電気的活性材料61に穴62を形成する。第2ステップで、電気的活性材料の両面に電極材料63をコーティングする。このコーティングでは、電気的活性材料の両面に電極材料の薄い層を形成する。コーティング方法は、穴の内面を電極材料で覆うか、内部に電極材料を充填できる限りで限定されない。
通常用いられる電極製造方法は、適切な金属塩溶液中に浸漬させ還元することにより電気的活性材料に金属イオンを拡散させる化学コーティングであり、これにより電気的活性材料の表面に薄い金属層として金属が凝縮する。その他の通常用いられるコーティング方法は、硬化後に導電性を有する液体材料をコーティングするものである。電極及びリバース接続部cを製造できるCVD(化学気相成長法)、PVD(物理気相成長法)、その他のこれらの変形方法を用いてもよい。なおcは、電極分離部である。
図12は、図8に示した2セグメントのトランスデューサをセンサとして用いる例を示す図である。複数セグメントとリバース接続を組み合わせた本発明のトランスデューサは、センサとして用いる場合、多くの分野に適用できる。
この図は、2セグメントのトランスデューサ71で対象物72の直線移動をどのように計測できるかを示している。同じの構成の単一セグメントトランスデューサ(リバース接続部のない単一のストリップからなる)の場合には、対象物の移動74,75,76に対して、ほとんど検出できない非常に小さい電気信号しか発生しない。その理由は、トランスデューサの半分づつがそれぞれ反対方向に曲がり、逆の極性の信号が発生して互いにキャンセルしあうからである。
これに対して、この図に示すリバース接続部dを有する2セグメントのトランスデューサ71の場合には、2つのセグメントが逆方向に曲がり、リバース接続部dにより各セグメントに発生する電気信号が同一の極性となるので、これを加算し大きな信号出力を得ることができる。
図13は、本発明による3セグメントのトランスデューサの説明図である。上述したリバース接続部の製造方法を用いてこの図に示すように、2箇所にリバース接続部82を有する3セグメントトランスデューサ81を製造することができる。
図14は、図13のトランスデューサの中立位置に対する実際の変位を示している。なお、電気的活性材料としてイオン導電性高分子金属複合体(IPMC)を用いている。このトランスデューサは、状態1では+2V、状態2では−2Vで、トランスデューサの中央部83を印加して作動させている。中立位置からの相対変位は、状態1ではM字状のカーブ84、状態2ではW次状のカーブ85を形成する。図14における作動形状の非対称性は、使用した製造方法によるイオン導電性高分子金属複合体(IPMC)と残留応力の不均一性によるものである。
図15は、両面電極のオーバラップ量の変化方法の説明図である。この図において、左図は、両面に電極aを備えたストリップbを分離して示す三層図、中央は平面図、右図は作動時の側面図である。
本発明によれば、電気的活性材料88を挟む両面の電極86,87(a)を絶縁可能な間隔で幅方向に分離し、分割された電極aの幅を変えることにより、ストリップの各部分を所定の電圧で所定の曲率半径に屈曲するように設定することができる。この幅方向に分離部を第2電極分離部fと呼ぶ。
この図の最初の列(A)は、両面の電極86,87の幅が一定である従来の構成を示している。この構成の電極86,87にある電圧を印加すると、ほぼ一定の曲率半径を有するカーブに曲がる。一方、電極間に電圧差が無ければこのストリップは曲がらない。この構成は、負の電圧が両面に印加されている第2列(B)の図に示されている。
もし、有効な電極面積の一部のみが屈曲作動に用いられるならば、同一電圧の印加で作動する屈曲量は減少する。第3列(C)の図には、両面の電極幅のオーバラップ量を変えることで有効な電極面積を変えることができることを示している。
第4列(D)の図は、セグメントに沿って両面の電極幅のオーバラップ量を変えるにより、単一のセグメントにおいて様々な曲率半径を得ることができる手段を示している。この図では、電極形状を三角形にしているが、その他の形状も可能である。
第5列(E)の図は、それ自体が曲がらずに、隣接する次のセグメントに電流及び電圧を通電する手段を示している。
図16は、電極幅のオーバラップ量の影響を試験する試験装置の模式図である。この図に示す試験装置93を用いて電極幅のオーバラップ量に対する屈曲応答特性を試験した。この装置の裏面側の電極は分割せず、正面側の電極91を7枚の同寸法の部分92に分割した。表面と裏面のオーバラップ面積は、正面側の分割して電極数でセットした。
図17は、図16の試験装置93を用いた試験結果であり、2Vのステップ電圧の印加による変位と電極幅のオーバラップ率との関係を示している。なお、電気的活性材料としてイオン導電性高分子金属複合体(IPMC)を用いている。
本発明によれば、予め設定した一定の曲率半径に加えて、各セグメント内の曲率半径を部分的に変化させることができる。この変化は、図15に示したように電極幅のオーバラップパターンを適切に設計することで達成できる。
図18は、セグメント内の曲率半径を部分的に変化できることを実証するための試験装置の模式図である。この試験装置は、正面電極101が(D)に示すように電極分離部(第2電極分離部f)でテーパ状に分割されており、裏面電極は分割されていない。この装置を用いて、電力106の供給位置105を(A)(B)のように変えることにより2つの異なるオーバラップパターンを試験することができる。固定位置から離れるに従って、ケースAではオーバラップ面積が減少するパターンであり、ケースBはオーバラップ面積が増加するするパターンである。
図19は、図18の試験装置を用いた試験結果であり、ケースA、Bにおける中立位置からの変位Zを示している。この図から、ケースAではクランプ位置109の近くの曲率が大きく、ケースBでは自由端107の付近の曲率が大きいことがわかる。
図20は、本発明のトランスデューサの第1実施形態を示す構成図であり、図21はその作動説明図である。
図20〜図31の実施形態において、本発明のトランスデューサは、両面に電極aを備えこの電極a間に電圧を印加することにより屈曲し、かつ外力で屈曲させることにより電極間に電圧又は電流が発生する可撓性の細長いストリップbからなる。
またストリップbは、両面の電極aを絶縁可能な間隔で長手方向に分離する第1電極分離部cと、分離された隣接する電極aの表裏を交互に接続するリバース接続部dとを有し、ストリップbを電極が独立し表裏を交互に接続した複数のセグメントeに区分する。
また第1電極分離部cは、ストリップbの表と裏の電極aが、これと隣接するストリップの裏と表の電極と部分的に重なるように設けられている。
またリバース接続部dは、部分的に重なる位置に設けられ表裏を貫通して接続する貫通接続である。
またストリップbは、両面の電極aを絶縁可能な間隔で幅方向に分離する第2電極分離部fを有し、第2電極分離部fで分割された電極の幅は、ストリップbの各部分が所定の電圧で所定の曲率半径に屈曲するように設定されている。

図21は、S字形の所望の作動形状を示しており、3つのセグメントeからなり、両端のセグメントは徐々に曲率が増加しカーブが異なる屈曲セグメントであり、中央セグメントは作動時にも直線を維持する。このストリップbは、両面に導電層を備えた電気的活性材料からなり、電気信号(電極間の電圧印加)により屈曲する。
すなわち、図21は図20を作動させた状態で、真横から見た図である。図20の+領域のどこかに+の電圧を、−領域のどこかに−の電圧を外部から供給すると、図21(A)のように曲がる。右3分の1は+の領域の面積のほうが大きく、さらに端に行くほど+領域の面積比が増加するので、徐々に曲率が増加するカーブを描く。左3分の1はこの逆である。真ん中の3分の1は、+と−の面積が半々ですので、それぞれが曲がろうとする力が拮抗し、直線を維持する。図20は、作動状態で所望のS字状形状を得るための電極幅のオーバラップパターンと内部接続を示している。両面の電極に同じ制御電圧を伝達するために、それらの電極aは上述したように、貫通穴113で内部接続されている。この装置の中央部分では、電極層が反対電位の電極が重ならないように電極分離部112(第2電極分離部f)で分割されている。ストリップbの両端では、電極のオーバラップ幅が徐々に100%まで増加している。
図20において、中央セグメントに電圧を印加すると、図21Aに示すように、所定の交差で規定のカーブに沿って曲がる。また電圧を逆に印加すると、図21Bに示すように、形状が逆になる。
図22は、リバース接続部の第2の形成方法を示す図である。この方法では、電気的活性材料121に貫通穴を設ける代わりに、材料を治具122で挟んで同じ位置に凹み124を形成する。この凹み124の深さは、適切な導電性電極材料123を沈積させたときに、電極材料が材料内に拡散し、凹みを形成した箇所のみで電気的に短絡するように設定する。この方法により、凹み部にリバース接続部dを形成することができる。このリバース接続部dは、材料に貫通穴がないので、材料の機械的強度が大幅に向上する。
なお、電気的活性材料として、イオン導電性高分子膜、形状記憶合金、又はピエゾ素子を用いることができる。
図23は、リバース接続部の第3の形成方法を示す図である。第3の形成方法は、電気的活性材料131の両面の電極間の接続を、材料の構造的強度を損なうことなく実現する方法を示している。説明を容易にするために、製造後の矩形形状を有するアクチュエータを考える。アクチュエータの縁は直線であり、第1ステップとして2つの矩形穴132を形成し、その穴の内面を所望のアクチュエータの輪郭に一致させる。コーティングプロセス133が完了した後、アクチュエータを所定の輪郭134に沿って切り出し、その外側136は廃棄する。切り出しのとき、両側の電極を電気的に接続するように、矩形穴のコーティング137をアクチュエータ135の側面に残す。最後に電極の一部を除去して電気的に絶縁された隙間139を形成する。この方法は実現が容易であり、かつ材料に貫通穴がないので、材料の機械的強度が大幅に向上する利点を有する。なお、アクチュエータと側面の穴は、矩形に限定されず、任意の他の形状でもよい。
なお、電気的活性材料として、イオン導電性高分子膜、形状記憶合金、又はピエゾ素子を用いることができる。
図24は、本発明のトランスデューサの第2実施形態を示す作動説明図である。
この装置は、固定点149で固定され2つのリバース接続部dを有する直線状の開いたリンク141であり、所定の経路143,144,145,146,147,148に従うことができる。140は先端位置の経路である。所定の経路は、各セグメントeの長さ、各セグメントe内の電極のオーバラップ量を予め計算することで設定することができる。時間的に変化する電圧を印加することで、この図に示すように所定の経路に沿わせることができる。なお、閉じたリンク形状であってもよい。
図25は、本発明のトランスデューサの第3実施形態を示す作動説明図である。
この装置152は、3セグメントの座屈ビームである。ここで、座屈とは、細長い形状の両端から力をかけたときに、図25の151のように横方向に曲がる現象をいう。ビームとは梁(角材)のことである。「座屈ビーム」という言葉で、151の本来の長さより短い距離で両端を保持し、横方向にたわんだ状態を保つことを意味している。
3セグメント151は、2箇所のリバース接続部dで接続されているので、電源154の電圧をスイッチ155で装置152に印加すると、各セグメントeは現在の状態を強化するように曲がるか、現在の状態の逆方向に屈曲する。逆電圧がある閾値を超すと装置は状態を(B)のように変える。この状態で電力供給を除去したときこの装置は最後の状態(C)を維持することに注意する必要がある。
図26、図27は、本発明のトランスデューサの第4実施形態を示す作動説明図である。
図26は、作動により、リーフスプリング、弓形又は軸方向に圧縮された座屈ビーム形状(B)になるビーム構造の形態である。この装置は作動すると、図27に示すように、直線ビーム161から複雑な弓形状165に変形し、負荷対象に力を及ぼす。なお、dはリバース接続部、166は作動部材である。
図28は、本発明のトランスデューサの第5実施形態として、部分的に圧力を付与する圧縮装置172の作動説明図である。
例えば円形の対象物171を考える。装置172は、作動させると所定の複雑形状173に変形し、円形対象物171の選択した位置に部分的に圧力を与えるように設計されている。この形式の装置は、例えば心臓に欠陥をもつ患者の心臓圧縮装置として、あるいは目に欠陥をもつ患者の眼球圧縮装置として用いることができる。
図29は、本発明による心臓圧縮装置の例を示す図である。この心臓圧縮装置183は、心臓181の重要な血管182や組織184を圧縮することなく、部分的に圧力を加えるように設計される。なおこの装置は、円形形状に限定されず、任意の形状に合わせることができ、輪郭に沿って圧力を加えることができる。
図30は、本発明のトランスデューサの第6実施形態を示す作動説明図である。
本発明の有効な適用例として、所定の幾何学形状を作れる能力がある。この能力は、例えば、ロボットやエンターテイメント産業において、人間もどきのロボットやマネキンの顔の表情を制御する目的において大変有益である。
この図は、この装置を顔面のしわ形状を笑顔形状191と悩み顔形状192に物まねするのに用いる例を示している。
図31は、本発明のトランスデューサの第7実施形態を示す作動説明図である。
この装置は、容器形状を積極的に制御することができる流体又はジェル状物質の容器形成手段に関する。この容器は、閉じた3次元形状又は両端が開いた2次元形状である。そのような容器は鋳造や成形に用いることができる。図31の実施例は、両端203,204が開いた2次元形状の容器201であり、ジェル状物質202をこの容器を通過させて成形する。この容器は電気信号で出口形状204が変化し、結果としてジェル状物質205の断面を変化させる。このような装置は、ノズルとしても用いることができる。
上述した図20〜図31に示した本発明のトランスデューサの構成によれば、ストリップbが、両面の電極aを絶縁可能な間隔で長手方向に分離する第1電極分離部cと、分離された隣接する電極の表裏を交互に接続するリバース接続部dとを有するので、リバース接続部dを介して複数のセグメントeに、交互に極性が逆の電圧を単一電源から印加することができる。
従って、複雑な外部結線なしに、単一電源からの単一電圧で、単一又は複数のストリップbを、部分的に異なる曲率半径を有する任意の形状に繰り返し作動させることができる。
また、トランスデューサのストリップbは、外力で屈曲させることにより電極間に電圧又は電流が発生する特性を有し、かつ隣接する電極の表裏を交互に接続するリバース接続部dを有するので、外力で部分的に異なる曲率半径に変形する場合でも、発生する電圧又は電流の極性が同一となり、キャンセルしあう電気信号を少なくでき、作動状態を十分大きな信号出力で検出できる。
また図10,11,22,23に示した本発明の高分子トランスデューサの製造方法によれば、隣接するセグメントeの裏と表の電極と部分的に重なる重複部分に表裏を貫通又は近接するように、穴、溝、又は凹みを設け、次いで、イオン導電性高分子膜の両面と穴、溝、又は凹みの内面にメッキ又は拡散により電極を形成して、穴、溝、又は凹みで両面の電極を電気的に接続するので、上述したトランスデューサの内部結線を電極形成プロセスの一部として形成することができ製造工程と製造時間を短縮することができる。
次に、ストリップを端部で収縮力及び/又は伸長力を発生するように作動させてリニアアクチュエータとして用いることができるトランスデューサについて説明する。以下、リニアアクチュエータとは、外部に直線的な力を出力するアクチュエータを意味する。
ストリップのセグメントは、ストリップがある形状に曲がるように電気信号が供給される。この形状は最も簡単な実施例では、軸方向に負荷を受けたビームの第1座屈モードに似ている。ストリップの作動は軸方向の収縮と横方向の拡張を引き起こす。従って主軸に沿った引張力と横方向の押付力を発生する。電気信号を反転して、動作を逆にし、発生する力を逆にすることができる。その他の作動形状、例えば高次の座屈モード形状も可能である。本発明は、両端を拘束した制約のあらゆる作動形状を包含するものである。
本発明は、既存のリニアアクチュエータが有する多くの問題を克服するのに役立つ構造と電気信号の伝達機構を提供する。これらの問題点は、軸端部材の問題、多数の屈曲アクチュエータ材料の連結問題、および発生した力を統合するために複数のアクチュエータを連結する上での問題を含む。本発明は、製造が容易であり、負荷や取付部材に取り付けるのが容易であり、並列及び直列の配置に結合するのが容易である構造を提供する。
従来の屈曲アクチュエータを構成する単一ストリップを示す図3において、ストリップ1は休止状態であり、スイッチ3による電源4の電圧の印加で形状2に曲がる。イオン導電性高分子金属複合体(IPMC)のような屈曲アクチュエータは、中心点Cと半径Rを有する円弧としてここに示すように、一定の曲率半径の曲線に曲がる。印加する電圧の変化により、中心点Cと半径Rは変化するが曲率半径が一定である特性は保持される。
この屈曲運動が、純粋なリニア運動よりも不適切な多くの応用例がある。そのため、屈曲運動をリニア運動に変換する試みが従来からされていた。この従来技術は、屈曲アクチュエータをリジットフレームに連結し、或いはストリップをより適した形状に成形するものであった。これらの従来のアクチュエータは、典型的には、機械的結合部の弱さ、セグメント継手部の弱さ、非効率な作動、スペースの非効率的使用等の問題があった。本発明は座屈ビーム形状に基づく簡単でより自然な構造でこれらの問題点を克服する。
図32は、従来の両端支持梁の座屈形状の説明図である。
図32Aは、両端が端部部材211で回転可能に支持され、その一端が移動可能な取付部材213に作用する軸方向力で自由に移動する従来の受動ビーム212を示す。図32Bは、軸方向負荷215により両端支持ビームの第1座屈形状に座屈した状態の同じビーム214を示す。もし、ビーム214を屈曲アクチュエータで置き換え、それを作動させれば、端部の取付部材213でリニア運動(直線運動)を発生することができる。しかし、自由回転部材は実現が困難であり、かつ重量が増加し、アクチュエータの強度が低下する問題がある。
図33は、従来の両端固定梁の座屈形状の説明図である。
図33Aは、両端が端部部材222で回転不能に支持され、その一端が移動可能な取付部材223に作用する軸方向力で自由に移動する従来の受動ビーム221を示す。図33Bは、軸方向負荷により両端固定ビームの第1座屈形状に座屈した状態の同じビーム224を示す。もし、ビーム224を屈曲アクチュエータで置き換え、それを作動させれば、端部の取付部材223でリニア運動(直線運動)を発生することができる。このトランスデューサのモデルは、軽い部材と強い材料を用いて軸端固定部材を容易に実現できるので、図32よりもより適している。この最も簡単な形態において、本発明は、自己屈曲形態が図33Bの古典的な両端固定の座屈ビームであるトランスデューサを提供する。
単一の屈曲アクチュエータストリップを図33Bの形状224に曲げるために、図3に示した曲率一定の作動上の制約を克服しなければならない。上述した図8は、曲率が一定でない作動形状を達成する1つの手段を示す。31はIPMCのような単一の屈曲アクチュエータ(ストリップ)であり、固定部34で支持され、2つの部分32で電気的に分割(セグメント化)されている。この屈曲アクチュエータ31には、IPMC及び他の誘電性アクチュエータの表面の電極材料が分割されたアクチュエータを含む。電極間のアクチュエータ材料自体は分割されず、従って接続することなく各セグメント間はアクチュエータ材料自体で強固に機械的に結合されている。33は、電気的に刺激した状態(電気信号を印加した状態)の同じアクチュエータを示す。ここで、第2セグメントは、第1セグメントに対し反対極の電圧で刺激される。電圧の絶対値は同じだが、極性は異なる。なお他の刺激形態も可能であり、本発明はセグメントに対する電気信号の大きさ或いは極性には限定されない。
図33Bと同様の座屈ビーム形状を発生するために、上述した図26Aに示したアクチュエータを考える。ここで、アクチュエータ161は、2つのリバース接続部dで3つの部分に電気的に分割(セグメント化)され、中央部分が端部セグメントより大きくなっている。各セグメントの適切な電気信号により、アクチュエータ161は図26Bの弓形状165に曲がる。座屈した両端固定ビームの数学的研究から、モード1の座屈ビーム形状に沿って応力が0の点は、座屈ビームの長さLに対し、L/2と3L/4の位置に発生する。L/2と3L/4の位置は、単一の屈曲アクチュエータ材料を電気的に分割して3セグメントの座屈ビームアクチュエータにするための推奨位置である。他の分割位置やセグメントの数も可能であり、これらは本発明に包含される。
図34は、本発明のトランスデューサの第8実施形態を示す作動説明図である。
図34〜図44の実施形態において、本発明のトランスデューサは、両面に電極aを備えこの電極間に電圧を印加することにより屈曲し、かつ外力で屈曲させることにより前記電極間に電圧又は電流が発生する可撓性の細長いストリップbからなる。
またストリップbは、両面の電極2を絶縁可能な間隔で長手方向に分離する第1電極分離部cと、分離された隣接する電極の表裏を交互に接続するリバース接続部dとを有する(図20参照)。
第1電極分離部cの位置とこれで区分されるストリップbの複数のセグメントeは、単一電源からの同一の電圧で、長手方向に交互に逆電圧が印加され、その一端が他端に対し直線状に伸縮するように設定されている。
図34Aに示すように2つの第1電極分離部cで3つの部分232,233,234に電気的に分割(セグメント化)されている3セグメントビームを左端231で固定し、図34Bに示すように電圧231,232,233を用いてセグメントを刺激すると、アクチュエータ(ストリップb)は座屈ビーム形状に曲がり、端部238にリニア動作を引き起こし、力239、230を発生する。
図34Bは、リニアアクチュエータとして用いることができる本発明のトランスデューサの最も簡単な基本形態の例を示す。本発明は、他の可能な軸端部材でもよく、固定軸端部材に限定されない。
電気信号を簡単にするために、本発明では、セグメント間をリバース接続で接続する。2つの隣接するセグメント間の接続を上述した図7に示す。ここで、上面電極21は次のセグメントの下面電極25に接続され、下面電極22は次のセグメントの上面電極24に接続される。
連続するセグメントを電気的に接続するために、この形式のリバース接続を用いることは、トランスデューサの一端のみが電源に接続する必要があり、単一の供給電圧のみ必要となることを意味する。リバース接続は、電気信号がアクチュエータのストリップに沿って行われることを確保し、所定のセグメントが所定の方向に曲がることを保証する。
図35は、本発明のトランスデューサの第9実施形態を示す作動説明図である。
この図は、電気信号によりバランスした対を形成するように連結された2組の3セグメントのストリップ241,242を示す。ここで、リバース接続部dはアクチュエータに沿った屈曲方向を制御し、一方から他方に電力を供給するのに用いられる。この図は、単一の電源のみを必要とするバランスした対のトランスデューサを示す。
図34B及び図35に示した基本のトランスデューサは、直列又は並列に接続して発生力を増し、あるいは作動距離を増加させることができる。
図36は、本発明のトランスデューサの第10実施形態を示す作動説明図である。
この図は、セグメント化した長いストリップ251からなる大型のアクチュエータとしてのトランスデューサの実施例を示す。ストリップ251(b)はセグメント化され、リバース接続を用いて電気的に接続されており、作動により、波、こぶ、波動に似た直列に連結された座屈ビーム形状に自然に曲がる。これらのストリップは特定の位置252で連結され、ストリップの作動が全体として大きな変位と大きな力253、254を発生する。
図37は、本発明のトランスデューサの第11実施形態を示す作動説明図である。
この図は、平行連結したトランスデューサの別の実施例を示す。屈曲アクチュエータ材料のシート261(b)が準備される。最初にスリット263が材料を貫通して設けられ、次いでリバース接続264が行われる。全体のシート261は、複数(この例で13)の平行連結したストリップb、すなわち座屈ビームアクチュエータ262を含む。シートに電気信号を印加すると、すべてのトランスデューサ262は並列に作動する。同様に多数の直列接続のアクチュエータも作ることができる。
図37に示したようなシートアクチュエータを用いて3次元構造にすることも容易である。
図38は、本発明のトランスデューサの第12実施形態を示す説明図である。
この図は図37のアクチュエータシートを円筒形271に巻いたものを示す。これは単一の円筒形リニアアクチュエータ構造を形成する。トランスデューサを作動させると、すべてのストリップ272(b)が同じ外方向(極性が逆ならば内方向)に曲がり、自然にバランスする構造を形成する。このアクチュエータの平行特性は、コンパクトな大きさで大きな力を発生する。273はストリップ間の隙間、274が作動力(引込力)を示す。
図39は、本発明のトランスデューサの第13実施形態を示す説明図である。
この図は、図38の円筒形アクチュエータを直列281と並列283に連結し、軸方向に大きな変位と大きな力を発生するものを示す。282は作動力(引込力)、284は端部連結具を示す。
図40は、本発明のトランスデューサの第14実施形態を示す説明図である。
この図は、図37のアクチュエータシートからなる3次元構造の別の実施例を示す。ここでシート291は図38のシリンダよりもタイトに巻かれる。作動状態において、内側のストリップは外側のストリップ292(b)で開けられた空間に外側に作動する。293は、ストリップ間の隙間である。
図41は、従来のエキスパンドメタルシート材料を示す。ここで301は金属であり、302は金属板を引き伸ばしたときに形成された隙間である。
図42は、本発明のトランスデューサの第15実施形態を示す説明図である。
図41と同様の構造は、この図に示すようにセグメント化し、リバース接続したトランスデューサ311を用いて容易に製造することができる。
図41Aは、特定の位置312で線に沿って貫通して切断された屈曲アクチュエータ材料のフラットシート311を示す。このシートは特定の位置でリバース接続されたセグメントからなる。シートを引き離すと図41のエキスパンドメタルの形態に似た図42Bの3次元形状を自然に形成する。このような座屈ビーム形状になるようにシート材料をセグメント化することにより、全体として3次元形状に作動させ、力316、315を発生させることができる。この手段で、フレキシブルな屈曲アクチュエータ材料の単一シートで、大型で並列かつ直列に連結されたリニアアクチュエータアレイを作ることができる。313は形成された隙間、314は変形したストリップbである。
図43は、本発明のトランスデューサの第16実施形態を示す説明図である。
この図は、座屈ビームリニアアクチュエータアレイの他の実施例を示す。ここで座屈アクチュエータ材料は、円環321に形成され、図36に示したと同様の配列で特定の位置322でリバース接続及び機械的連結がされる。単一電源を用いて全体構造を作動させると、322のように変形し、この構造体は鉛直に伸びる。
図44は、本発明のトランスデューサの第17実施形態を示す説明図である。
この図は、図43のシリンダアクチュエータの別の構成を示す。ここでアクチュエータは、より多層であり、圧縮状態(A)と伸張状態(B)で示される。シリンダまわりの電気的接続を分割することにより、シリンダ構造の異なる側に異なる刺激を与え、構造体の端部を3次元運動させることができる。(C)は左に曲がった伸張シリンダを示し、(D)は部分的に縮みかつ右に曲がったシリンダを示す。
図45は、図35に示した形態のリバース電気接続を持ったバランスリニアアクチュエータの制御された作動の実験結果を示す。このデバイスは、38mm×4mmの寸法の金メッキされたNafion117ポリマーからなる。この図は、入力電圧に対しアクチュエータで発生した力を示す。信号は時計方向に進む。
上述した図34〜図45に示した本発明の構成によれば、トランスデューサのストリップbが、両面の電極aを絶縁可能な間隔で長手方向に分離する第1電極分離部cと、分離された隣接する電極の表裏を交互に接続するリバース接続部dとを有し、第1電極分離部cの位置とこれで区分されるストリップの複数のセグメントeが、単一電源からの同一の電圧で、長手方向に交互に逆電圧が印加され、その一端が他端に対し直線状に伸縮するように設定されているので、複雑な外部結線なしに、単一電源からの単一電圧で、単一又は複数のストリップを、端部で収縮力及び/又は伸長力を発生するように繰り返し作動させることができる。
また図10,11,22,23に示した本発明のトランスデューサの製造方法によれば、隣接するセグメントeの裏と表の電極と部分的に重なる重複部分に表裏を貫通又は近接するように、穴、溝、又は凹みを設け、次いで、イオン導電性高分子膜の両面と穴、溝、又は凹みの内面にメッキ又は拡散により電極を形成して、穴、溝、又は凹みで両面の電極を電気的に接続するので、上述したトランスデューサの内部結線を電極形成プロセスの一部として形成することができ製造工程と製造時間を短縮することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に包含される全ての実施形態を含むものである。
非特許文献1のアクチュエータの模式図である。 非特許文献2のアクチュエータの模式図である。 IPMC膜の屈曲運動を利用した従来のトランスデューサを示す図である。 電極が分離されたIPMC膜(ストリップ)の図である。 単一ストリップのトランスデューサを、部分的に異なる曲率半径に曲げるための配線図である。 部分的に異なる曲率半径を有する複雑形状を得るために、トランスデューサを予め所定の形状に成形する従来例を示す図である。 本発明のトランスデューサにおける内部接続であるリバース接続の説明図である。 図7のストリップの作動状態を示す図である。 図8の実施例を示す図である。 リバース接続部の形成方法を示す図である リバース接続部と電極を同時に形成する方法を示す図である。 図8に示した2セグメントのアクチュエータをセンサとして用いる例を示す図である。 本発明による3セグメントのアクチュエータの説明図である。 図13のアクチュエータの中立位置に対する実際の変位を示す図である。 両面電極のオーバラップ量の変え方を示す図である。 電極幅のオーバラップ量の影響を試験する試験装置の模式図である。 図16の試験装置を用いた試験結果である。 セグメント内の曲率半径を部分的に変化させることを実証するための試験装置の模式図である。 図18の試験装置を用いた試験結果である。 本発明のトランスデューサの第1実施形態を示す構成図である。 図20の装置の作動説明図である リバース接続部の第2の形成方法を示す図である。 リバース接続部の第3の形成方法を示す図である。 本発明のトランスデューサの第2実施形態を示す作動説明図である。 本発明のトランスデューサの第3実施形態を示す作動説明図である。 本発明のトランスデューサの第4実施形態を示す構成図である 本発明のトランスデューサの第4実施形態を示す作動説明図である 本発明のトランスデューサの第5実施形態を示す作動説明図である。 本発明による心臓圧縮装置の例を示す図である。 本発明のトランスデューサの第6実施形態を示す作動説明図である。 本発明のトランスデューサの第7実施形態を示す作動説明図である。 従来の両端支持梁の座屈形状の説明図である。 従来の両端固定梁の座屈形状の説明図である。 本発明のトランスデューサの第8実施形態を示す作動説明図である。 本発明のトランスデューサの第9実施形態を示す作動説明図である。 本発明のトランスデューサの第10実施形態を示す作動説明図である。 本発明のトランスデューサの第11実施形態を示す作動説明図である。 本発明のトランスデューサの第12実施形態を示す説明図である。 本発明のトランスデューサの第13実施形態を示す説明図である。 本発明のトランスデューサの第14実施形態を示す説明図である。 従来のエキスパンドメタルシート材料を示す図である。 本発明のトランスデューサの第15実施形態を示す説明図である。 本発明のトランスデューサの第16実施形態を示す説明図である。 本発明のトランスデューサの第17実施形態を示す説明図である。 図35に示した形態のリバース電気接続を持ったバランスリニアアクチュエータの制御された作動の実験結果を示す図である。
符号の説明
a 電極
b ストリップ
c 第1電極分離部
d リバース接続部
e セグメント
f 第2電極分離部

Claims (9)

  1. 両面に電極を備え該電極間に電圧を印加することにより屈曲し、かつ外力で屈曲させることにより前記電極間に電圧又は電流が発生する可撓性の細長いストリップからなり、
    該ストリップは、両面の電極を絶縁可能な間隔で長手方向に分離する第1電極分離部と、該分離された隣接する電極の表裏を交互に接続するリバース接続部とを有し、
    これにより、ストリップを電極が独立し表裏を交互に接続した複数のセグメントに区分する、ことを特徴とするトランスデューサ。
  2. 前記第1電極分離部は、ストリップの表と裏の電極が、これと隣接するストリップの裏と表の電極と部分的に重なるように設けられており、
    前記リバース接続部は、前記部分的に重なる位置に設けられ表裏を貫通して接続する貫通接続である、ことを特徴とする請求項1に記載のトランスデューサ。
  3. 前記ストリップは、両面の電極を絶縁可能な間隔で幅方向に分離する第2電極分離部を有し、該第2電極分離部で分割された電極の幅は、ストリップの各部分が所定の電圧で所定の曲率半径に屈曲するように設定されている、ことを特徴とする請求項1に記載のトランスデューサ。
  4. 両面に電極を備え該電極間に電圧を印加することにより屈曲し、かつ外力で屈曲させることにより前記電極間に電圧又は電流が発生する可撓性の細長いストリップからなり、
    該ストリップは、両面の電極を絶縁可能な間隔で長手方向に分離する第1電極分離部と、該分離された隣接する電極の表裏を交互に接続するリバース接続部とを有し、
    前記第1電極分離部の位置とこれで区分されるストリップの複数のセグメントは、単一電源からの同一の電圧で、長手方向に交互に逆電圧が印加され、その一端が他端に対し直線状に伸縮するように設定されている、ことを特徴とするトランスデューサ。
  5. 複数のストリップが互いに平行に配置され、単一電源からの同一の電圧によりそれらの中心線又は中間面に対して互いに対称に屈曲し、全体として軸方向に伸縮する、ことを特徴とする請求項4に記載のトランスデューサ。
  6. 複数のストリップが直列及び並列に連結されている、ことを特徴とする請求項4に記載のトランスデューサ。
  7. 複数のスリットを有する単一のシート状ストリップからなり、平行な複数のストリップ配列を有する、ことを特徴とする請求項4に記載のトランスデューサ。
  8. 円筒状又は螺旋状に巻かれた前記単一のシート状ストリップからなる、ことを特徴とする請求項7に記載のトランスデューサ。
  9. 電気的活性材料を電極が独立する複数のセグメントに仮想的に区分し、
    該セグメントの端部に、表と裏の電極が、これと隣接するセグメントの裏と表の電極と部分的に重なるように重複部分を仮想的に設定し、
    前記重複部分に表裏を貫通又は近接するように、穴、溝、又は凹みを設け、
    次いで、電気的活性材料の両面と穴、溝、又は凹みの内面にメッキ又は拡散により電極を形成して、穴、溝、又は凹みで両面の電極を電気的に接続し、
    次いで、両面の電極を絶縁可能な間隔で複数のセグメントに長手方向に分離する、ことを特徴とするトランスデューサの製造方法。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8378551B2 (en) 2009-09-25 2013-02-19 Canon Kabushiki Kaisha Actuator and method of manufacturing the same
JP2014233190A (ja) * 2013-05-30 2014-12-11 株式会社デンソー 形状可変素子
CN104696174A (zh) * 2015-02-17 2015-06-10 哈尔滨工程大学 一种双片离子聚合物金属复合材料线性驱动单元
JP2015126597A (ja) * 2013-12-26 2015-07-06 カシオ計算機株式会社 アクチュエータ
JP2017051019A (ja) * 2015-09-03 2017-03-09 アルプス電気株式会社 高分子素子

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