JP2008211547A - アンテナおよびアンテナの製造方法 - Google Patents

アンテナおよびアンテナの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】アンテナを小型化すること。
【解決手段】アンテナ100は、CRLH線路10と、地導体40と、給電線50とを含む。CRLH線路10は、外導体16と、その内部に同軸状に形成された内導体12とで構成される。また、CRLH線路10は、図示するごとく、一端が開放され、他端は地導体40に接地される。地導体40は、無限地板である。給電線50は、同軸ケーブルなどの給電線である。給電線50は、CRLH線路10の内部の内導体12に対して給電する。図示するごとく、同軸線路内に左手系線路を構成するとともに、同軸構造端部を開放することによって、その線路をアンテナに適用することとした。その際、同軸構造内部の位相伝搬定数を周期構造で制御することによって、アンテナの性能を維持しながら、アンテナを小型化する。
【選択図】図1

Description

本発明は、アンテナ技術に関し、特に、アンテナおよびアンテナの製造方法に関する。
近年、新たなデバイスとして、左手系の素子が注目されている。左手系の素子は、メタマテリアルとも呼ばれ、回折限界を超えた焦点精度が得られるなど、従来の常識ではあり得ない性質を持った特殊なレンズが作れるほか、アンテナやフィルタなど、従来にない特性を持った各種のアナログ素子が開発可能になるとされている。
たとえば、左手系の線路は、直列に配置されたキャパシタンス成分と並列に配置されたインダクタンス成分とで構成される。これは、直列に配置されたインダクタンス成分と、並列に配置されたキャパシタンス成分とで構成される通常の右手系の線路の構成と逆の構成となる。このような左手系の線路を人工的に作ることで、通常の右手系に対して逆の周波数特性を実現できることが理論的に検証されている。従来、左手系の線路の実現方法として、外部導体と内部導体とで構成される同軸線路において、内部導体を周期的に切断し、互いに離間させることによって、左手系の線路を実現する技術が開示されている(たとえば、非特許文献1参照)。
林 承彬、「同軸線路を用いたCRLH線路に関する研究」、インターネット<URL:http://www.arailab.dnj.ynu.ac.jp/thesis/h17/lin.pdf>
一般的に、アンテナを車両や携帯電話に搭載する場合、アンテナの小型化が望まれる。本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、アンテナを小型化できる技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様のアンテナは、筒状の第1の導体と、第1の導体の内部での一端から他端に向けて、互いに離間しながら直列的に配置された複数の柱状の第2の導体と、複数の第2の導体のそれぞれと、第1の導体の内側とを接続する複数のワイヤ状の第3の導体と、第1の導体の一端を接地するグランドと、複数の第2の導体のいずれかに給電する給電部と、を備える。
この態様によると、第1乃至第3の導体は、所定の周波数以下で負となるような等価比誘電率を有するCRLH(Composite Right/Left Handed)線路を形成するため、アンテナ長を波長の1/4より短く構成でき、小型化できる。
第1乃至第3の導体は、所定の周波数以下で負の等価比誘電率を有するCRLH(Composite Right/Left Handed)線路を形成し、線路の等価比誘電率の絶対値が少なくとも1より大きくなるように、第2の導体の大きさおよび個数が調整され、等価比誘電率の絶対値が大きくなるにつれて、第1の導体の一端から他端までの長さが低減されてもよい。第2の導体の大きさではなく、第1の導体の大きさや、第3の導体の太さが調整されてもよい。
ここで、「大きさ」とは、長さを含み、導体が円柱状である場合、直径や高さなどを含む。この態様によると、CRLH線路の等価比誘電率の絶対値が少なくとも1より大きいため、アンテナ長を短縮できる。
本発明の別の態様は、アンテナの製造方法である。この方法は、筒状の第1の導体と、第1の導体の内部での一端から他端に向けて、互いに離間しながら直列的に配置された複数の柱状の第2の導体と、複数の第2の導体のそれぞれと、第1の導体の内側とを接続する複数のワイヤ状の第3の導体と、第1の導体の一端を接地するグランドと、複数の第2の導体のいずれかに給電する給電部と、を備えるアンテナの製造方法であって、所望の送信周波数を決定するステップと、決定するステップにおいて決定された送信周波数において、第1乃至第3の導体から形成されるCRLH(Composite Right/Left Handed)線路の等価比誘電率が負の値となるように、第2の導体の大きさおよび個数を調整するステップと、を含む。決定するステップにおいて決定された送信周波数と、等価比誘電率の絶対値の大きさとに応じて、第1の導体の一端から他端までの長さが決定される。等価比誘電率の絶対値は、少なくとも1より大きな値としてもよい。
この態様によると、線路の等価比誘電率の絶対値が1より大きな値となるように、第2の導体の大きさを調整することによって、波長の1/4よりも短いアンテナ長を有するアンテナを製造できる。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、アンテナを小型化できる。
本発明の実施形態を具体的に説明する前に、まず概要を述べる。本発明の実施形態は、携帯電話や、自動車などに好適なアンテナに関する。本発明の実施形態にかかるアンテナは、CRLH線路を用いたモノポールアンテナである。CRLH線路とは、近年、新たなデバイスとして注目されているメタマテリアルの一態様である。
近年、無線機器の小形化に伴い、搭載される電子部品の一層の小形化が求められている。しかしながら、アンテナは、空間を伝搬する電磁波の波長により大きさが決定されるため、小型化するのが困難である。波長に対して小さいアンテナを用いると、アンテナ特性の狭帯域化、低放射効率化を伴い、アンテナ性能を維持することが困難になるからである。したがって、アンテナ性能を維持しつつ、小型化する技術が望まれている。
そこで、出願人は、新たなデバイスとして注目されている左手系素子をアンテナに適用することに着目した。左手系素子とは、メタマテリアルとも呼ばれ、人工媒質を伝わる電磁波に対する有効的な誘電率と透磁率の値が共に負で、その結果屈折率も負となる材料のことである。通常の媒質の場合、電気的に、直列にインダクタンス、並列にキャパシタンスが配置された構造になる。しかし、メタマテリアルにおいては、誘電率および透磁率が共に負になるため、直列にキャパシタンス、並列にインダクタンスが接続される構造になる。
こうした媒質を利用すると、回折限界を超えた焦点精度が得られるなど「従来の常識ではあり得ない」性質を持った特殊なレンズが作れるほか、アンテナやフィルタなど、従来にない特性を持った各種のアナログ素子が開発可能になるとされている。人工的に左手系を実現するためには、使用する波長に対して十分小さな構造を用いる必要がある。製作上の観点からプリント基板を用いた積層構造のものが中心として検討されている。しかし、構造が複雑であることから、実際に作成された例は少ない。
そこで、本実施形態においては、同軸線路内に左手系線路を構成するとともに、同軸構造端部を開放することによって、その線路をアンテナに適用する。その際、同軸構造内部の位相伝搬定数、あるいは、等価比誘電率を周期構造で制御することによって、アンテナの性能を維持しながら、アンテナを小型化する。この小型化により、短波帯及び超短波帯の無線通信用アンテナを車両等の移動体に搭載できるようになる。詳細は後述する。
図1は、本発明の実施形態にかかるアンテナ100の構成例を示す図である。アンテナ100は、CRLH線路10と、地導体40と、給電線50とを含む。
アンテナ100は、モノポールアンテナである。CRLH線路10は、外導体16と、その内部に同軸状に形成された内導体12とで構成される。また、CRLH線路10は、図示するごとく、一端が開放され、他端は地導体40に接地される。地導体40は、無限地板である。給電線50は、同軸ケーブルなどの給電線である。給電線50は、地導体40を介して、CRLH線路10の内部の内導体12に対して給電する。
図2は、図1のCRLH線路10の内部の構成を模式的に示す図である。CRLH線路10は、内導体12で代表される第1内導体12a〜第n内導体12nと、ワイヤ14で代表される第1ワイヤ14a〜第nワイヤ14nと、外導体16とを含む。
外導体16は、筒状の導体である。筒状であれば、図示するような円柱状でなくともよい。内導体12は、柱状の導体である。柱状であれば、図示するような円柱状でなくともよい。複数の内導体12は、外導体16の内部での一端から他端に向けて、互いに離間しながら直列的に配置される。「一端から他端」における一端、他端とは、外導体16の長手方向において、給電線50に近い端や、電波が放射される開口面の端を含む。
この態様は、外導体16と同じ長さの内導体12を周期的に切断することによって、実現されてもよい。「周期的に切断」とは、一定の距離ごとに切断されることを含む。ワイヤ14は、複数の内導体12のそれぞれと、外導体16の内側とを接続する導体である。
図3は、図2のCRLH線路10のA−A方向の断面図である。ここでは、説明の便宜上、5つの内導体12について図示したが、5以外の数の内導体12が備えられていてもよい。このCRLH線路10の特性、特に、等価比誘電率は、外導体16の直径を示す外導体径34と、内導体12の直径を示す内導体径24と、内導体12における外導体16の長手方向の長さを示す内導体長26と、2つの内導体径24の間のギャップの長さを示すギャップ長28と、ワイヤ14の長さを示すワイヤ長30と、ワイヤ14の太さを示すワイヤ径32と、で示されるそれぞのパラメータを調節することによって、決定される。
また、これらの長さの他に、外導体16の内部に充填される誘電体22の誘電率も特性を決定するパラメータとなる。詳細は後述するが、これらのパラメータを調節することによって、CRLH線路10の等価比誘電率を変化させ、もって、アンテナ100の長さを短縮させる。
図4は、図3のCRLH線路10の一部を拡大した図である。以下においては、破線で示した部分をセル70と表記する。セル70は、内導体12とワイヤ14と、外導体16の一部と、内導体12同士の隙間部分とを含む。図3に示すCRLH線路10は、セル70を周期的に積み重ねることによって、構成されるとも表現できる。セル70は、インダクタンスとキャパシタンスを含む等価回路で示すことが出来る。
図5は、図4のセル70の等価回路110の例を示す図である。セル70の等価回路110は、Cで示された左手系キャパシタンス60と、Lで示された右手系インダクタンス62と、Cで示された右手系キャパシタンス64と、Lで示された左手系インダクタンス66とを含む。ここで、図4の内導体12同士の隙間部分は、図5のCに相当し、図4の内導体12は、図5のLに相当する。また、図4のワイヤ14は、図5のLに相当し、外導体16と内導体12を挟む区間は、図5のCに相当する。以上のように、図4のセル70は、図5に示されるような単位CRLH回路を形成しているといえる。したがって、セル70を積み重ねて、図3のような態様とすることによって、CRLH線路10を形成できる。また、CRLH線路10の特性は、図3に示した各パラメータにより、調節できることとなる。
ここで、本実施形態のアンテナ100に適用されるCRLH線路10の設計について説明する。本実施形態にかかるCRLH線路10は、負の等価比誘電率を持つように設計される。具体的には、図3に示したいくつかのパラメータを調節することによって、アンテナの使用周波数において、CRLH線路10の等価比誘電率が大きな負の値を有するように、設計すればよい。等価比誘電率が大きな負の値を有することによって、波長が短くなり、アンテナ長を短くできるからである。この際、CRLH線路10を適用するアンテナ100に求められる使用周波数も考慮される。このように設計することによって、使用周波数領域において良好な特性を維持しつつ、アンテナ長を短縮できることとなる。
図3に示したパラメータの調整は、たとえば、以下の手順で実施すればよい。
(1) 所望の周波数を決定する。
(2) アンテナ長を決定する。
(3)(1)で決定したその周波数において、等価比誘電率の絶対値が高くなるように、かつ、その周波数でインピーダンスが整合するように、CRLH線路10のパラメータを調節して、最適化する。
(3)の最適化における制御関数としてのパラメータは、たとえば、内導体12の個数や、内導体長26などが好適である。また、(3)における目的関数は、たとえば、インピーダンス整合値であってもよい。
また、(3)において最適化処理を容易にするために、複数の内導体12のそれぞれの大きさは、同一であると仮定してもよい。また、複数のワイヤ14のワイヤ長30、ワイヤ径32は、それぞれ同一であると仮定してもよい。また、内導体長26や内導体12の個数を変数とし、他のパラメータを固定値として最適化してもよい。このような態様をとることによって、最適化すべきパラメータを減少できるため、容易に設計できることとなる。
出願人は、さまざまなパターンについて、上述した最適化処理を実施した。この経験により、内導体12の個数は、少なくとも4つ以上とすることにより、所望の特性を維持しつつ、アンテナ長を短くできることが確認できた。
具体例を用いて説明する。ここでは、所望の周波数fを474MHzと仮定する。また、アンテナ長hを30mmと仮定する。なお、通常の右手系で設計する場合、以下の式により、アンテナ長hは、約15.8cm必要となる。
h=λ/4
=c0/4f
=3.0×108/(4×474×106
≒15.8cm
しかし、CRLH線路10をアンテナ100に適用することによって、アンテナ長を約1/5の30mmで実現することができる。ここで、前述した(3)の最適化を実際に実行した結果を示す。以下は、最適化の結果として得られたパラメータである。
内導体径24 = 13mm
内導体長26 = 4.5mm
ギャップ長28 = 0.5mm
ワイヤ長30 = 18.5mm
ワイヤ径32 = 0.5mm
外導体径34 = 内導体径24+2×ワイヤ長30 = 50mm
内導体12の個数 = アンテナ長/(内導体長26+ギャップ長28) = 30/5 = 6個
以上のパラメータに従って、図1に示すアンテナ100を具現化し、特性を評価した。具現化したアンテナ100のアンテナ長は、前述したように、波長の1/4よりも、さらに1/5だけ短縮された長さとなっている。図6は、図1のアンテナ100のインピーダンス特性を示す図である。横軸は、周波数を示し、縦軸は、インピーダンスを示す。実線はインピーダンスの実数成分Zrを示し、破線は虚数成分Zjを示す。すなわち、Z=Zr+jZjとなる。図示するごとく、波長に対して極めて短いアンテナであっても、中心周波数付近で、Zrが最大の100Ω強となり、また、Zjが0となるような良好な特性を得られることができた。
図7は、図1のアンテナ100の指向性を示す図である。図示するごとく、同軸線路の開放端方向、すなわち、電波の放射方向にヌルが向き、水平方向に無指向性となる指向性が得られた。
以上により、CRLH線路10を適用したアンテナ100は、アンテナ長を短くしても、良好な特性を有するといえる。つぎに、設計したアンテナ100における等価比誘電率の周波数特性について示す。ここでは、等価比誘電率の代わりに、位相伝搬定数βの周波数特性について示す。ここで、等価比誘電率と位相伝搬定数βの関係は、以下で表される。なお、kは波数を示す。
√(等価比誘電率)=|β/k
図8は、図1のアンテナ100における位相伝搬定数βの周波数特性の例を示す図である。横軸は、周波数を示す。縦軸は、β/kを示す。この図は、数値電磁界ソフト会社のAnsoft社が提供しているHFSS(High−Frequency Structure Simulator)を用いて得たものである。HFSSにおいては、基本定理として有限要素法を用いる。有限要素法では、重み付き残差法や変分原理に基づいて微分方程式の問題が解析対象領域に関するもとの問題と等価な積分方程式に変換される。この操作によって対象としている微分方程式の次数を一つ下げることができ、計算負荷を減らすことができる。そして積分範囲を要素と称する三角形や四面体の部分小領域に分割し、要素ごとの積分をすることにより有限要素方程式が得られる。
図示するごとく、1GHzから1.5GHzの間において、β/kが負の値となり、周波数が下がるにつれて、β/kがさらに小さくなる。また、設定した周波数において、β/kは、−5となる。すなわち、等価比誘電率の平方根の値が5となる。ここで、波長は、以下の式により、等価比誘電率の平方根の逆数に比例して短縮される。したがって、前述したように、波長を1/5に短縮したような効果を得ることができ、アンテナ長を1/5に短縮できることとなる。なお、αは、透磁率の平方根を示す。
波長λ = α/√(等価比誘電率)
図9は、図1のアンテナ100の変形例200を示す図である。図1との相違は、CRLH線路10の上端を地導体40と同一平面に設けることによって、CRLH線路10を地導体40より下に埋設した点である。ここで、CRLH線路10の下端は導体板で閉じられているものとする。また、図1と同様にCRLH線路10は、導体板を介して接続された同軸コネクタなどの給電線50により給電される。以上のような構成において、電波は、CRLH線路10における内導体12と外導体16の間から電波が放射される。
このような態様であっても、前述したような態様で設計することにより、外導体16の長さを短縮することができる。また、アンテナ100が地導体40に対して埋設された形態となるために、突起とならないアンテナとなり、利用用途を拡大できる。
以上により、本実施形態にかかるCRLH線路10において、内導体12の個数等を調整することによって、所望の周波数帯において、CRLH線路10の位相伝搬定数β、すなわち、等価比誘電率の絶対値を大きくできる。そのため、本実施形態にかかるCRLH線路10をアンテナ100に適用することにより、アンテナの性能を維持したまま、アンテナ長を短くできる。なお、一般的に、同軸線路は、内導体12の外側から外導体16の内側までの空間に高次モードが立つ。したがって、図3に示す外導体径34が小さくなるように、設計されてもよい。
また、図8に示すように、CRLH線路10は、所望の周波数以下で負の等価比誘電率を有することとなる。また、周波数が下がるほど、等価比誘電率の絶対値を大きくすることができる。いいかえると、通常の右手系において低い周波数を使用するために長いアンテナが必要であったのが、本実施形態のように設計されたCRLH線路10をアンテナに適用することによって、同じアンテナ長でもより低い周波数が使えることとなる。
なお、右手系の線路において、等価比誘電率は負になることはなく、また、所望の周波数帯において1より大きな等価比誘電率を持つ線路を設計することは、アンテナ設計上、難しい。そうすると、右手系に回路においては、本実施形態のように、等価比誘電率を増大させ波長を短縮させるといったアプローチは採用しがたい。したがって、上述したように、左手系の線路であるCRLH線路10を用いることによって、簡易な構成により、良好な特性を維持しつつ、アンテナ長を短縮できることとなる。
以上、本発明を実施形態をもとに説明した。この実施形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
本発明の実施形態にかかるアンテナの構成例を示す図である。 図1のCRLH線路の内部の構成を模式的に示す図である。 図2のCRLH線路のA−A方向の断面図である。 図3のアンテナの一部を拡大した図である。 図4のセルの等価回路の例を示す図である。 図1のアンテナのインピーダンス特性を示す図である。 図1のアンテナの指向性を示す図である。 図1のアンテナにおける位相伝搬定数βの周波数特性の例を示す図である。 図1のアンテナの変形例を示す図である。
符号の説明
10 CRLH線路、 12 内導体、 14 ワイヤ、 16 外導体、 22 誘電体、 24 内導体径、 26 内導体長、 28 ギャップ長、 30 ワイヤ長、 32 ワイヤ径、 34 外導体径、 40 地導体、 50 給電線、 60 左手系キャパシタンス、 62 右手系インダクタンス、 64 右手系キャパシタンス、 66 左手系インダクタンス、 70 セル、 100 アンテナ、 110 等価回路。

Claims (3)

  1. 筒状の第1の導体と、
    前記第1の導体の内部での一端から他端に向けて、互いに離間しながら直列的に配置された複数の柱状の第2の導体と、
    前記複数の第2の導体のそれぞれと、前記第1の導体の内側とを接続する複数のワイヤ状の第3の導体と、
    前記第1の導体の一端を接地するグランドと、
    前記複数の第2の導体のいずれかに給電する給電部と、
    を備えることを特徴とするアンテナ。
  2. 前記第1乃至第3の導体は、所定の周波数以下で負の等価比誘電率を有するCRLH(Composite Right/Left Handed)線路を形成し、
    前記線路の等価比誘電率の絶対値が少なくとも1より大きくなるように、前記第2の導体の大きさおよび個数が調整され、
    等価比誘電率の絶対値が大きくなるにつれて、前記第1の導体の一端から他端までの長さが低減されることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ。
  3. 筒状の第1の導体と、前記第1の導体の内部での一端から他端に向けて、互いに離間しながら直列的に配置された複数の柱状の第2の導体と、前記複数の第2の導体のそれぞれと、前記第1の導体の内側とを接続する複数のワイヤ状の第3の導体と、前記第1の導体の一端を接地するグランドと、前記複数の第2の導体のいずれかに給電する給電部と、を備えるアンテナの製造方法であって、
    所望の送信周波数を決定するステップと、
    決定するステップにおいて決定された送信周波数において、前記第1乃至第3の導体から形成されるCRLH(Composite Right/Left Handed)線路の等価比誘電率が負の値となるように、前記第2の導体の大きさおよび個数を調整するステップと、
    を含み、
    前記第1の導体の一端から他端までの長さは、決定するステップにおいて決定された送信周波数と、前記等価比誘電率の絶対値の大きさとに応じて決定されることを特徴とするアンテナの製造方法。
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