JP2008211449A - Eer増幅装置、eer増幅装置における同期制御方法、および無線通信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】入力信号の振幅成分と位相成分の両信号を正確に同期させるようにしたEER増幅装置を提供する。
【解決手段】電力増幅器は、入力端子1からの入力信号を位相信号と振幅信号に分離して、位相信号を電力増幅するとともに振幅信号に対応する電圧に基づいて振幅変調を行うことにより、増幅信号を出力する。その際、信号入力部2では、信号の回路通過時間τおよび位相信号に対する振幅信号の位相遅延時間を測定するための校正信号Sin1,Sin2を生成する。位相差算出部11は、校正信号、および校正信号の増幅信号に基づいて、回路通過時間τおよび位相遅延時間Δを演算する。移相制御部12は、位相差算出部11で演算された位相遅延時間Δに応じて位相信号の位相量を制御する。したがって、移相制御部12で制御される位相量に応じて、位相信号と振幅信号との同期合わせを行うことができる。
【選択図】図1
【解決手段】電力増幅器は、入力端子1からの入力信号を位相信号と振幅信号に分離して、位相信号を電力増幅するとともに振幅信号に対応する電圧に基づいて振幅変調を行うことにより、増幅信号を出力する。その際、信号入力部2では、信号の回路通過時間τおよび位相信号に対する振幅信号の位相遅延時間を測定するための校正信号Sin1,Sin2を生成する。位相差算出部11は、校正信号、および校正信号の増幅信号に基づいて、回路通過時間τおよび位相遅延時間Δを演算する。移相制御部12は、位相差算出部11で演算された位相遅延時間Δに応じて位相信号の位相量を制御する。したがって、移相制御部12で制御される位相量に応じて、位相信号と振幅信号との同期合わせを行うことができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、入力信号を位相信号と振幅信号に分離して、この位相信号を電力増幅するとともに振幅信号に対応する電圧に基づいて振幅変調を行うことにより、入力信号を増幅した信号を出力するEER増幅装置に関し、とくに高効率な増幅性能を有するEER増幅装置、EER増幅装置における同期制御方法、および無線通信装置に関する。
無線通信機などの高周波増幅器では、高周波入力信号(以下、RF入力信号という。)を増幅するときに低歪みと高効率が要求されているが、通信装置などの高周波増幅器は、線形性と効率とを両立させることが困難であった。そこで、高効率な増幅性能を有するEER(Envelope Elimination and Restoration:包絡線除去および復元)増幅方式を用いた電力増幅装置がRF入力信号の増幅変調に利用されている。
図5は、従来のEER増幅方式の電力増幅装置を示すブロック図である。
ここでは、カプラ101に入力されたRF入力信号がリミッタ102と包絡線検波部103のそれぞれに入力される。リミッタ102では、RF入力信号から位相成分情報が取り出される。また、包絡線検波部103では、RF入力信号の振幅成分情報が取り出されて、その振幅信号が振幅変調部104に供給される。
ここでは、カプラ101に入力されたRF入力信号がリミッタ102と包絡線検波部103のそれぞれに入力される。リミッタ102では、RF入力信号から位相成分情報が取り出される。また、包絡線検波部103では、RF入力信号の振幅成分情報が取り出されて、その振幅信号が振幅変調部104に供給される。
リミッタ102で取り出された位相成分情報は、位相信号として高周波増幅部105に入力される。高周波増幅部105に入力される信号が位相成分だけであることから、高周波増幅部105には振幅増幅機能が必要ない。したがって、EER増幅装置では高周波増幅部105に効率の優れた飽和増幅器を用いることができる利点がある。
こうして、リミッタ102で取り出された位相信号と、包絡線検波部103で取り出され、振幅変調部104で所定の大きさに変調された振幅信号とは、互いに独立した経路で増幅された後、高周波増幅部105において再構成されて、RF入力信号から電力増幅された歪みの少ない出力信号を得ることができる。
ところで、このようなEER増幅装置では、2つに分けた信号成分の相互で高周波増幅部105に到達するまでの時間にずれ(位相のずれ)が生じやすく、これが原因で出力信号が歪んでしまう問題があった。そこで、従来から位相遅延の補正を行うための技術がさまざまに提案されている。
特許文献1には、移相器によって電力増幅器の位相回転特性を補償した高周波電力増幅装置が開示されている。ここでは、電力増幅器の位相回転特性を補償するための制御値については、たとえば移相制御信号生成部として反転利得増幅器を用いる、あるいは位相伝達関数を実測によって求めるといった記載がある。また、実際には製品のばらつきや経時変化などにより補償する値も変化するため、特許文献1の高周波電力増幅装置においてもそのための対策が必要となる。ただし、特許文献1では、そのような事項を課題として提示していない。
特許文献2,3は、いずれも送出されるディジタル信号と該ディジタル信号の送信信号を復調して得た帰還信号との振幅、位相を比較して、送信回路の歪みを演算推定して補償のためのテーブルを作成し、送信ディジタル信号をプリディストーションするエンベロープ検出型リニアライザ装置の発明が記載されている。また、このような補償テーブルの作成方法については、送出されるディジタル信号と該ディジタル信号の差の自乗が減少するように演算するLMS法についての記載がある。
特開2006−148781号公報(段落番号[0049]〜[0079]、図1〜図7)
特開2006−211701号公報(段落番号[0107]〜[0124]、図5〜図10)
特開2000−278190号公報(段落番号[0079]〜[0095]、図5〜図10)
EER増幅装置は、RF入力信号を振幅成分と位相成分に分解し、各々を別々に増幅した後、高周波増幅部で再構成することで電力増幅した出力信号を得ているため、信号を再構築する際には両信号を正確に同期させる必要がある。ところが、位相信号と振幅信号はそれぞれ種々な異なる回路素子を経由して高周波増幅部に入力するため、それらの到達時間には差異が発生する。位相信号と振幅信号で正しく同期が取れない場合、入力信号の振幅・位相成分を正確には再現できず、誤ったRF信号が出力されてしまう。
また、EER増幅装置において生じるこうした時間的な遅延量は、回路組立の時点で補正しておいたとしても、その使用環境などによって変動する。しかし、その電力増幅動作に追従して常に補正操作することは困難であって、従来のEER増幅装置では十分な補正が行われていなかった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、入力信号の振幅成分と位相成分の両信号を正確に同期させるようにしたEER増幅装置、EER増幅装置における同期制御方法、および無線通信装置を提供することを目的とする。
本発明では、上記問題を解決するために、入力信号を位相信号と振幅信号に分離して、前記位相信号を電力増幅するとともに前記振幅信号に対応する電圧に基づいて振幅変調を行うことにより、前記入力信号を増幅した信号を出力するEER増幅装置において、前記位相信号に対する前記振幅信号の位相遅延時間を測定するための校正信号を生成する校正信号生成手段と、前記校正信号、および前記校正信号の増幅信号に基づいて、前記位相遅延時間を演算する演算手段と、前記演算手段で演算された前記位相遅延時間に応じて前記位相信号の位相量を制御する移相制御手段と、前記移相制御手段で制御される位相量に応じて、前記位相信号と前記振幅信号との同期合わせを行う位相校正手段と、を備えたことを特徴とするEER増幅装置が提供される。
本発明によれば、RF入力信号の振幅成分と位相成分の両信号を正確に同期させることによって、RF入力信号を劣化させることなく電力増幅することが可能なEER増幅装置、EER増幅装置における同期制御方法、および無線通信装置を提供できる。
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態について説明する。最初に、EER方式の電力増幅器について説明する。なお、この電力増幅器は、無線送信機、あるいは無線受信機などの通信装置におけるRF増幅段に適用することができる。
(電力増幅器の構成)
図1は、実施の形態に係る電力増幅器の構成を示すブロック図である。
電力増幅器の入力端子1は、信号入力部2を介してカプラ3と接続され、このカプラ3に入力端子1からRF入力信号Sinが供給されている。また、カプラ3には信号入力部2で生成される校正信号が供給される。この校正信号は、RF入力信号Sinの位相信号に対する振幅信号の位相遅延時間を測定するためのものであって、この信号入力部2では、後述するような2種類の校正信号Sin1、およびSin2が適宜に生成されている。
図1は、実施の形態に係る電力増幅器の構成を示すブロック図である。
電力増幅器の入力端子1は、信号入力部2を介してカプラ3と接続され、このカプラ3に入力端子1からRF入力信号Sinが供給されている。また、カプラ3には信号入力部2で生成される校正信号が供給される。この校正信号は、RF入力信号Sinの位相信号に対する振幅信号の位相遅延時間を測定するためのものであって、この信号入力部2では、後述するような2種類の校正信号Sin1、およびSin2が適宜に生成されている。
この電力増幅器では、カプラ3がリミッタ4、移相器5を介して高周波増幅部6と接続され、移相器5から高周波増幅部6にはRF入力信号Sinの位相成分情報だけが供給されている。また、カプラ3と接続された包絡線検波部7では、RF入力信号の振幅成分情報が取り出され、ここから振幅変調部8を介して高周波増幅部6に対して、RF入力信号の振幅成分に対応する大きさの電圧信号が供給されている。そして、この高周波増幅部6の出力側にはカプラ9が接続され、出力端子10から増幅信号Soutが出力されている。
つぎに、移相器5の位相制御を行うための構成を説明する。
高周波増幅部6の前段に配置した移相器5には、位相差算出部11が移相制御部12を介して接続されている。位相差算出部11は、2種類の校正信号Sin1,Sin2、およびそれらの増幅信号Sout1,Sout2に基づいて、位相遅延時間を演算する演算手段であって、カプラ3とカプラ9に接続されている。移相制御部12では、位相差算出部11で演算された位相遅延時間に応じて、移相器5における位相信号の位相量を制御することによって、RF入力信号から分離された位相信号と振幅信号との同期合わせを行っている。
高周波増幅部6の前段に配置した移相器5には、位相差算出部11が移相制御部12を介して接続されている。位相差算出部11は、2種類の校正信号Sin1,Sin2、およびそれらの増幅信号Sout1,Sout2に基づいて、位相遅延時間を演算する演算手段であって、カプラ3とカプラ9に接続されている。移相制御部12では、位相差算出部11で演算された位相遅延時間に応じて、移相器5における位相信号の位相量を制御することによって、RF入力信号から分離された位相信号と振幅信号との同期合わせを行っている。
(位相差算出部11の具体的構成および動作)
図2は、位相差算出部11の具体的な構成例を示すブロック図である。
位相差算出部11は、カプラ3とカプラ9から入力する第1の校正信号Sin1,Sout1(あるいは第2の校正信号Sin2,Sout2)を乗算する乗算器11aと、この乗算器11aの乗算結果から交流成分を除去して直流成分を抽出するローパスフィルタ(LPF)11bと、メモリ11cとから構成されている。
図2は、位相差算出部11の具体的な構成例を示すブロック図である。
位相差算出部11は、カプラ3とカプラ9から入力する第1の校正信号Sin1,Sout1(あるいは第2の校正信号Sin2,Sout2)を乗算する乗算器11aと、この乗算器11aの乗算結果から交流成分を除去して直流成分を抽出するローパスフィルタ(LPF)11bと、メモリ11cとから構成されている。
このように構成された電力増幅器では、信号入力部2で第1の校正信号Sin1、および第2の校正信号Sin2が順次に生成され、通常のRF入力信号と同様、カプラ3を介してそれぞれリミッタ4、包絡線検波部7に供給されるとともに、位相差算出部11に供給される。位相差算出部11には、これらの校正信号Sin1,Sin2を高周波増幅部6で増幅した増幅信号、すなわち校正信号Sout1,Sout2が、順次にカプラ9を介して供給される。
信号入力部2では、最初に、第1の校正信号Sin1が生成される。すると、位相差算出部11の乗算器11aにカプラ3から校正信号Sin1が入力し、その後、カプラ9からその増幅信号(出力信号)Sout1が入力する。位相差算出部11の乗算器11aでは、第1の校正信号Sin1およびその増幅信号Sout1が乗算され、交流成分を除去するローパスフィルタ11bから、後述するような演算手順で演算された回路通過時間τがメモリ11cに出力されて、そこに格納される。
つぎに、信号入力部2で第2の校正信号Sin2が生成されると、同様に位相差算出部11の乗算器11aにはカプラ3から校正信号Sin2が入力し、その後、カプラ9からその増幅信号(出力信号)Sout2が入力する。そして、乗算器11aで第2の校正信号Sin2およびその増幅信号Sout2が乗算され、ローパスフィルタ11bからの出力信号とメモリ11cに記憶されている回路通過時間τとから、後述するような演算手順で位相遅延時間Δが演算され、移相制御部12に出力される。
このように、位相差算出部11では乗算器11a、ローパスフィルタ11b、およびメモリ11cを用いて、電力増幅器に入力された信号が高周波増幅部6を経て出力されるまでの回路通過時間τが算出され、さらに位相成分と振幅成分の間に生じる時間差である位相遅延時間Δが算出されて移相制御部12に出力されることによって、移相制御部12から移相器5を制御するように構成される。したがって、実施の形態に係る電力増幅器では、比較的シンプルな構成の演算手段によって位相遅延時間Δが算出でき、入力信号の振幅成分と位相成分の両信号が高周波増幅部6まで到達する時間差を正確に補正できる。ただし、図1の電力増幅器では伝送線路によって生じる遅延については無視している。また、このような校正動作は、通常のRF入力信号Sinが電力増幅器に入力されないタイミングで行われる。
(校正動作の概略)
つぎに、位相差算出部11における校正動作の概略を説明する。
図3は、位相差算出部11での処理の流れを示すフローチャートである。
つぎに、位相差算出部11における校正動作の概略を説明する。
図3は、位相差算出部11での処理の流れを示すフローチャートである。
ここでは、図1の電力増幅器の校正信号として2種類の校正信号Sin1、Sin2が用いられる。最初に信号入力部2で生成される第1の校正信号Sin1は、回路通過時間τを算出するための周期関数信号として、たとえば
Sin1=cos(ω1t)…(1)
のように生成され、カプラ3からリミッタ4、包絡線検波部7、および位相差算出部11に入力される(ステップS1)。ここで、第1の校正信号Sin1の周波数ω1は、入力端子1に供給されるRF入力信号Sinに近い周波数が選択される。
Sin1=cos(ω1t)…(1)
のように生成され、カプラ3からリミッタ4、包絡線検波部7、および位相差算出部11に入力される(ステップS1)。ここで、第1の校正信号Sin1の周波数ω1は、入力端子1に供給されるRF入力信号Sinに近い周波数が選択される。
このとき、図1の電力増幅器のカプラ9から、それぞれ出力端子10および位相差算出部11に出力される増幅信号(出力信号)Sout1は、図1の電力増幅器の増幅率Aによってその振幅が決まり、
Sout1=Acos[ω1(t−τ)]…(2)
のような周期関数信号となる(ステップS2)。
Sout1=Acos[ω1(t−τ)]…(2)
のような周期関数信号となる(ステップS2)。
さらに、(1)式、(2)式に示す2つの校正信号を乗算器11aで乗算し、回路通過時間τを算出して、ローパスフィルタ11bからメモリ11cなどに記憶する(ステップS3)。
位相差算出部11で回路通過時間τが求められると、つぎに、位相遅延時間Δを算出するために、信号入力部2ではたとえば下記の(3)式のような第2の校正信号Sin2が生成される(ステップS4)。
Sin2=E(t)cos(ω2t)…(3)
ここで、E(t)は周期関数ではない時間関数(非周期関数)信号として設定される。また、第2の校正信号Sin2の周波数ω2は、入力端子1に供給されるRF入力信号Sinに近い周波数が選択される。この校正信号Sin2を図1の電力増幅器に入力し、そのとき出力される増幅信号(出力信号)Sout2を求める(ステップS5)。
ここで、E(t)は周期関数ではない時間関数(非周期関数)信号として設定される。また、第2の校正信号Sin2の周波数ω2は、入力端子1に供給されるRF入力信号Sinに近い周波数が選択される。この校正信号Sin2を図1の電力増幅器に入力し、そのとき出力される増幅信号(出力信号)Sout2を求める(ステップS5)。
この増幅信号(出力信号)Sout2は、
Sout2=AE(t−τ−Δ)cos[ω2(t−τ)]…(4)
となって、カプラ9から位相差算出部11に入力される。このとき、位相差算出部11では、すでにメモリ11cに回路通過時間τが格納されているので、(3)式、(4)式に示す2つの校正信号を乗算器11aで乗算し、ローパスフィルタ11bからの直流成分と回路通過時間τに基づいて、位相遅延時間Δが算出できる(ステップS6)。さらに、移相制御部12では、こうして得られた位相遅延時間Δをもとに、位相成分が通過する移相器5の位相量を調整する(ステップS7)。
Sout2=AE(t−τ−Δ)cos[ω2(t−τ)]…(4)
となって、カプラ9から位相差算出部11に入力される。このとき、位相差算出部11では、すでにメモリ11cに回路通過時間τが格納されているので、(3)式、(4)式に示す2つの校正信号を乗算器11aで乗算し、ローパスフィルタ11bからの直流成分と回路通過時間τに基づいて、位相遅延時間Δが算出できる(ステップS6)。さらに、移相制御部12では、こうして得られた位相遅延時間Δをもとに、位相成分が通過する移相器5の位相量を調整する(ステップS7)。
こうして、その後に入力するRF信号に対して、高周波増幅部6における振幅成分と位相成分の両信号を同期させて、出力端子10から入力信号の振幅位相成分を正確に再現した信号を出力できる。
なお、以上のような校正動作は、高周波増幅器の初期動作試験の時、電源投入の時、もしくは電源投入後では一定間隔で、あるいは電力増幅器への入力信号がない空き時間に適宜に実施することになる。したがって、回路組立の時点で位相量を補正するだけでなく、高周波増幅器の使用環境などによって位相遅延時間が変動した場合でも、必要に応じて校正動作を行うようにして、常に入力信号の振幅成分と位相成分の両信号を正確に同期させることができる。
(回路通過時間τの演算方法)
つぎに、上述した校正動作のステップS3における回路通過時間τの演算方法の一例について説明する。
つぎに、上述した校正動作のステップS3における回路通過時間τの演算方法の一例について説明する。
乗算器11aは、上述した(1)式と(2)式の校正信号をそのまま乗算することによって、回路通過時間τを算出している。
いま、乗算器11aによる乗算結果をScal1とすると、その右辺は以下のように展開できる。
いま、乗算器11aによる乗算結果をScal1とすると、その右辺は以下のように展開できる。
Scal1=Sin1×Sout1
=cos(ω1t)×Acos[ω1(t−τ)]
=(A/2){cos[ω1t−ω1(t−τ)]+cos[ω1t+ω1(t−τ)]}
=(A/2)cos(ω1τ)+(A/2)[cos(2ω1t)・cos(ω1τ)
+sin(2ω1t)・sin(ω1τ)]…(5)
上記(5)式の右辺において、第1項は直流成分(一定値)、第2項は2ω1の周期で振動する交流成分となる。そこで、この乗算結果Scal1をローパスフィルタ11bに通すことにより第2項の交流成分が除去され、以下の(6)式のように直流成分Sdc1だけが出力される。
=cos(ω1t)×Acos[ω1(t−τ)]
=(A/2){cos[ω1t−ω1(t−τ)]+cos[ω1t+ω1(t−τ)]}
=(A/2)cos(ω1τ)+(A/2)[cos(2ω1t)・cos(ω1τ)
+sin(2ω1t)・sin(ω1τ)]…(5)
上記(5)式の右辺において、第1項は直流成分(一定値)、第2項は2ω1の周期で振動する交流成分となる。そこで、この乗算結果Scal1をローパスフィルタ11bに通すことにより第2項の交流成分が除去され、以下の(6)式のように直流成分Sdc1だけが出力される。
Sdc1=(A/2)cos(ω1τ)…(6)
この(6)式を、回路通過時間τについて書き換えたものが、以下の(7)式である。この(7)式において、校正信号Sin1の周波数ω1と電力増幅器の増幅率Aが既知であれば、回路通過時間τは決定できる。
この(6)式を、回路通過時間τについて書き換えたものが、以下の(7)式である。この(7)式において、校正信号Sin1の周波数ω1と電力増幅器の増幅率Aが既知であれば、回路通過時間τは決定できる。
τ={cos-1(2Sdc1/A)±2nπ}/ω1…(7)
ところが、(7)式には整数値nが含まれているため、これだけでは回路通過時間τを一意に特定することができない。そこで、信号入力部2において(1)式の周波数ω1をδω(≠0)だけ変化させたω11(=ω1−δω)の校正信号Sin11を生成し、校正信号Sin11およびその増幅信号(出力信号)Sout11の積の直流成分Sdc11をローパスフィルタ11bから出力する。この直流成分Sdc11は、(6)式と同様に求めることができ、次の(8)式となる。
ところが、(7)式には整数値nが含まれているため、これだけでは回路通過時間τを一意に特定することができない。そこで、信号入力部2において(1)式の周波数ω1をδω(≠0)だけ変化させたω11(=ω1−δω)の校正信号Sin11を生成し、校正信号Sin11およびその増幅信号(出力信号)Sout11の積の直流成分Sdc11をローパスフィルタ11bから出力する。この直流成分Sdc11は、(6)式と同様に求めることができ、次の(8)式となる。
Sdc11=(A/2)cos(ω11τ)…(8)
ここで、増幅信号(出力信号)Sout11の振幅は、図1の電力増幅器の増幅率Aによって決まる大きさであって、増幅信号(出力信号)Sout1の振幅に等しい。この(8)式を回路通過時間τについて書き換えると、以下の(9)式となる。
ここで、増幅信号(出力信号)Sout11の振幅は、図1の電力増幅器の増幅率Aによって決まる大きさであって、増幅信号(出力信号)Sout1の振幅に等しい。この(8)式を回路通過時間τについて書き換えると、以下の(9)式となる。
τ={cos-1(2Sdc11/A)±2nπ}/ω11…(9)
これら(7)式、(9)式から整数値nを消去することによって、以下の(10)式に示すように、回路通過時間τを一意に特定できる。
これら(7)式、(9)式から整数値nを消去することによって、以下の(10)式に示すように、回路通過時間τを一意に特定できる。
τ={cos-1(2Sdc1/A)−cos-1(2Sdc11/A)}/(ω1−ω11) …(10)
なお、信号入力部2で生成される第1の校正信号Sin1は、周波数ω1とω11の間に以下の(11)式で示す不等式を満たす必要がある。
なお、信号入力部2で生成される第1の校正信号Sin1は、周波数ω1とω11の間に以下の(11)式で示す不等式を満たす必要がある。
|τ(ω1−ω11)|<0…(11)
(位相遅延時間Δの演算方法)
つぎに、上述した校正動作のステップS6における位相遅延時間Δの演算方法の一例について説明する。
(位相遅延時間Δの演算方法)
つぎに、上述した校正動作のステップS6における位相遅延時間Δの演算方法の一例について説明する。
ここでも、乗算器11aによって上述した(3)式と(4)式の第2の校正信号Sin2とその増幅信号(出力信号)Sout2をそのまま乗算し、位相遅延時間Δを算出している。
いま、乗算器11aによる乗算結果をScal2とすると、その右辺は以下のように展開される。
Scal2=Sin2×Sout2
=E(t)cos(ω2t)×AE(t−τ−Δ)cos[ω2(t−τ)]
=(A/2)E(t)E(t−τ−Δ)cos(ω2τ)+(A/2)E(t)E(t−τ−Δ)[cos(2ω2t)・cos(ω2τ)+sin(2ω2t)・sin(ω2τ)]
…(12)
上記(12)式の右辺において、第1項は直流成分(一定値)、第2項は2ω2の周期で振動する交流成分となる。そこで、この乗算結果Scal2をローパスフィルタ11bに通すことにより第2項の交流成分が除去され、以下の(13)式のように直流成分Sdc2だけが出力される。
Scal2=Sin2×Sout2
=E(t)cos(ω2t)×AE(t−τ−Δ)cos[ω2(t−τ)]
=(A/2)E(t)E(t−τ−Δ)cos(ω2τ)+(A/2)E(t)E(t−τ−Δ)[cos(2ω2t)・cos(ω2τ)+sin(2ω2t)・sin(ω2τ)]
…(12)
上記(12)式の右辺において、第1項は直流成分(一定値)、第2項は2ω2の周期で振動する交流成分となる。そこで、この乗算結果Scal2をローパスフィルタ11bに通すことにより第2項の交流成分が除去され、以下の(13)式のように直流成分Sdc2だけが出力される。
Sdc2=(A/2)E(t)E(t−τ−Δ)cos(ω2τ)…(13)
この(13)式では、第2の校正信号Sin2の周波数ω2、電力増幅器の増幅率Aが既知であり、メモリ11cに回路通過時間τが格納されている。いま、たとえば非周期関数として、E(t)=at(a≠0)のような単純増加関数が設定されているとすれば、(13)式は、
Sdc2=(A/2)a2t(t−τ−Δ)cos(ω2τ) …(131)
となる。但し、t−τ−Δ<0のときは、Sdc2=0。
この(13)式では、第2の校正信号Sin2の周波数ω2、電力増幅器の増幅率Aが既知であり、メモリ11cに回路通過時間τが格納されている。いま、たとえば非周期関数として、E(t)=at(a≠0)のような単純増加関数が設定されているとすれば、(13)式は、
Sdc2=(A/2)a2t(t−τ−Δ)cos(ω2τ) …(131)
となる。但し、t−τ−Δ<0のときは、Sdc2=0。
さらに、この(131)式を位相遅延時間Δについて書き換えると、以下の(14)式に示すようになる。
Δ=t−τ−[2Sdc2/Aa2tcos(ω2τ)]…(14)
したがって、ローパスフィルタ11bから出力される直流成分Sdc2を任意の時間tのタイミングで求めることにより、この(14)式に基づいて適宜に位相遅延時間Δが算出できる。
Δ=t−τ−[2Sdc2/Aa2tcos(ω2τ)]…(14)
したがって、ローパスフィルタ11bから出力される直流成分Sdc2を任意の時間tのタイミングで求めることにより、この(14)式に基づいて適宜に位相遅延時間Δが算出できる。
また、第2の校正信号Sin2の振幅成分E(t)として周期関数を設定した場合であっても、回路通過時間τを求めたのと同様の手法を用いることによって、位相遅延時間Δを一意に特定できる。
(回路通過時間τの別の演算方法)
つぎに、上述した(1)式と(2)式の校正信号を乗算するやり方とは別の回路通過時間τの演算方法について説明する。
つぎに、上述した(1)式と(2)式の校正信号を乗算するやり方とは別の回路通過時間τの演算方法について説明する。
ここでは、(1)式の校正信号Sin1の周波数成分に対して、周期Tで0とπの2つの値に変化する位相成分φ(t)を加え、新たな第3の校正信号Sin3を信号入力部2で生成し、それを図1の電力増幅器に入力し、そのとき出力される信号Sin3の増幅信号Sout3と位相差算出部11の乗算器11aで乗算して、回路通過時間τを求めている。
図4は、第3の校正信号Sin3とその増幅信号(出力信号)Sout3の位相成分φ(t)、φ(t−τ)、および乗算結果Scal3の直流成分Sdc3を示すタイミング図である。
最初に、(15)式のような第3の校正信号Sin3が信号入力部2で生成される。
Sin3=cos[ω1t+φ(t)]…(15)
いま、第3の校正信号Sin3の位相成分φ(t)は、n=0,1,2…に対して、nT<t<(2n+1)T/2のときπ、(2n+1)T/2<t<(n+1)Tのとき0となるように、信号入力部2において、たとえばT/2の周期で2つの信号cos(ω1t)とcos[ω1t+π]=−cos(ω1t)を切り替えるスイッチ素子などによって設定する(図4(a)参照)。
Sin3=cos[ω1t+φ(t)]…(15)
いま、第3の校正信号Sin3の位相成分φ(t)は、n=0,1,2…に対して、nT<t<(2n+1)T/2のときπ、(2n+1)T/2<t<(n+1)Tのとき0となるように、信号入力部2において、たとえばT/2の周期で2つの信号cos(ω1t)とcos[ω1t+π]=−cos(ω1t)を切り替えるスイッチ素子などによって設定する(図4(a)参照)。
この校正信号Sin3を図1の電力増幅器に入力すると、以下の(16)式のような増幅信号Sout3が回路通過時間τだけ遅延して出力される。
Sout3=Acos[ω1(t−τ)+φ(t−τ)]…(16)
第3の校正信号Sin3に対する増幅信号(出力信号)Sout3は、その位相成分φ(t−τ)について考察すると、n=0,1,2…に対して、nT+τ<t<[(2n+1)T/2]+τのときπ、[(2n+1)T/2]+τ<t<(n+1)T+τのとき0である(図4(b)参照)。
Sout3=Acos[ω1(t−τ)+φ(t−τ)]…(16)
第3の校正信号Sin3に対する増幅信号(出力信号)Sout3は、その位相成分φ(t−τ)について考察すると、n=0,1,2…に対して、nT+τ<t<[(2n+1)T/2]+τのときπ、[(2n+1)T/2]+τ<t<(n+1)T+τのとき0である(図4(b)参照)。
そこで、第3の校正信号Sin3とその増幅信号(出力信号)Sout3の乗算器11aによる乗算結果をScal3とすると、τ<t<T/2の期間には、以下のようにその右辺が展開される。
Scal3=cos[ω1t+φ(t)]×Acos[ω1(t−τ)+φ(t−τ)]
=cos(ω1t+π)×Acos[ω1(t−τ)+π]
=cos(ω1t)×Acos[ω1(t−τ)]…(17)
図4(a)および(b)に示すように、位相成分φ(t)の値は、時間tの経過に応じて0とπの間で変化するから、つぎのT/2<t<(T/2)+τの期間には、
Scal3*=cos(ω1t+0)×Acos[ω1(t−τ)+π]
=−cos(ω1t)×Acos[ω1(t−τ)]…(18)
となる。ここで、(17)式のScal3と(18)式のScal3*とは、正負の符号だけが異なる。
=cos(ω1t+π)×Acos[ω1(t−τ)+π]
=cos(ω1t)×Acos[ω1(t−τ)]…(17)
図4(a)および(b)に示すように、位相成分φ(t)の値は、時間tの経過に応じて0とπの間で変化するから、つぎのT/2<t<(T/2)+τの期間には、
Scal3*=cos(ω1t+0)×Acos[ω1(t−τ)+π]
=−cos(ω1t)×Acos[ω1(t−τ)]…(18)
となる。ここで、(17)式のScal3と(18)式のScal3*とは、正負の符号だけが異なる。
同様に、つぎの(T/2)+τ<t<Tの期間における乗算結果Scal3は(17)式と同じ値となり、さらに、つぎのT<t<T+τの期間では(18)式のScal3*と同じ値となる。したがって、(17)式の右辺を上述した(5)式と同様に展開することで、そのフィルタ出力である直流成分Sdc3が、以下のように求められる。
Sdc3=(A/2)cos(ω1τ)…(19)
また、(18)式の右辺からは、そのフィルタ出力である直流成分Sdc3*が、以下のように求められる。
また、(18)式の右辺からは、そのフィルタ出力である直流成分Sdc3*が、以下のように求められる。
Sdc3*=−(A/2)cos(ω1τ)…(20)
このように、校正信号Sin3および増幅信号Sout3を乗算器11aによって乗算し、ローパスフィルタ11bで交流成分を除去することにより、位相差算出部11の出力が交互に正負に切り替わる。すなわち、[(2n+1)T/2]<t<[(2n+1)T/2]+τと(n+1)T<t<(n+1)T+τの期間で、図4(c)に示すように直流成分Sdc3*が負値となるから、その期間を計測することによって回路通過時間τを特定できる。
このように、校正信号Sin3および増幅信号Sout3を乗算器11aによって乗算し、ローパスフィルタ11bで交流成分を除去することにより、位相差算出部11の出力が交互に正負に切り替わる。すなわち、[(2n+1)T/2]<t<[(2n+1)T/2]+τと(n+1)T<t<(n+1)T+τの期間で、図4(c)に示すように直流成分Sdc3*が負値となるから、その期間を計測することによって回路通過時間τを特定できる。
なお、位相成分φ(t)の周期Tは、回路通過時間τの2倍以上大きく(T>2τ)設定されている。
以上、実施の形態の電力増幅器によれば、入力端子1からの入力信号を位相信号と振幅信号に分離して、位相信号を電力増幅するとともに振幅信号に対応する電圧に基づいて振幅変調を行うことにより、増幅信号を出力する際に、信号入力部2では、位相信号に対する振幅信号の位相遅延時間を測定するための校正信号Sin1,Sin2もしくはSin3,Sin2を生成し、位相差算出部11では、校正信号、および校正信号の増幅信号に基づいて、位相遅延時間Δを演算し、移相制御部12では、位相差算出部11で演算された位相遅延時間Δに応じて位相信号の位相量を制御することによって、移相制御部12で制御される位相量に応じて、位相信号と振幅信号との同期合わせを行うことができる。
以上、実施の形態の電力増幅器によれば、入力端子1からの入力信号を位相信号と振幅信号に分離して、位相信号を電力増幅するとともに振幅信号に対応する電圧に基づいて振幅変調を行うことにより、増幅信号を出力する際に、信号入力部2では、位相信号に対する振幅信号の位相遅延時間を測定するための校正信号Sin1,Sin2もしくはSin3,Sin2を生成し、位相差算出部11では、校正信号、および校正信号の増幅信号に基づいて、位相遅延時間Δを演算し、移相制御部12では、位相差算出部11で演算された位相遅延時間Δに応じて位相信号の位相量を制御することによって、移相制御部12で制御される位相量に応じて、位相信号と振幅信号との同期合わせを行うことができる。
また、この電力増幅器における同期制御方法によれば、信号入力部2を電源投入後の一定間隔で、あるいは通信を行わない空き時間において、適宜構成信号を出力するよう動作させて、移相器5に対して位相遅延時間Δに応じた位相量を設定できる。
さらに、上述した電力増幅器を備えた無線通信装置では、RF入力信号Sinの振幅成分と位相成分の両信号を正確に同期させて、RF入力信号Sinを劣化させることなくその電力増幅が可能となるから、出力変調波形に歪みを生じさせない、高効率なEER増幅装置を用いた送信機あるいは受信機が実現できる。
1 入力端子
2 信号入力部
3 カプラ
4 リミッタ
5 移相器
6 高周波増幅部
7 包絡線検波部
8 振幅変調部
9 カプラ
10 出力端子
11 位相差算出部
12 移相制御部
Sin1,Sout1 第1の校正信号とその増幅信号(出力信号)
Sin2,Sout2 第2の校正信号とその増幅信号(出力信号)
2 信号入力部
3 カプラ
4 リミッタ
5 移相器
6 高周波増幅部
7 包絡線検波部
8 振幅変調部
9 カプラ
10 出力端子
11 位相差算出部
12 移相制御部
Sin1,Sout1 第1の校正信号とその増幅信号(出力信号)
Sin2,Sout2 第2の校正信号とその増幅信号(出力信号)
Claims (8)
- 入力信号を位相信号と振幅信号に分離して、前記位相信号を電力増幅するとともに前記振幅信号に対応する電圧に基づいて振幅変調を行うことにより、前記入力信号を増幅した信号を出力するEER増幅装置において、
前記位相信号に対する前記振幅信号の位相遅延時間を測定するための校正信号を生成する校正信号生成手段と、
前記校正信号、および前記校正信号の増幅信号に基づいて、前記位相遅延時間を演算する演算手段と、
前記演算手段で演算された前記位相遅延時間に応じて前記位相信号の位相量を制御する移相制御手段と、
前記移相制御手段で制御される位相量に応じて、前記位相信号と前記振幅信号との同期合わせを行う位相校正手段と、
を備えたことを特徴とするEER増幅装置。 - 測定信号生成手段は、
前記入力信号が増幅されて出力するまでの回路通過時間を測定するための第1の校正信号、および前記位相信号に対する前記振幅信号の位相遅延時間を測定するための第2の校正信号を順次に生成する、
ことを特徴とする請求項1記載のEER増幅装置。 - 前記演算手段は、
乗算器、ローパスフィルタ、およびメモリを備え、
前記第1の校正信号とその増幅信号を前記乗算器によって乗算し、前記乗算器の乗算結果から前記ローパスフィルタによって直流成分を得て、前記回路通過時間を演算して前記メモリに記憶し、
前記第2の校正信号とその増幅信号を前記乗算器によって乗算し、前記乗算器の乗算結果から前記ローパスフィルタによって直流成分を得るとともに、前記メモリに記憶された前記回路通過時間によって前記位相遅延時間を演算するようにしたことを特徴とする請求項2記載のEER増幅装置。 - 前記第1の校正信号には周期関数を用い、前記第2の校正信号には非周期関数と周期信号を乗算した信号を用いるようにしたことを特徴とする請求項2記載のEER増幅装置。
- 前記移相制御手段を電源投入後の一定間隔、あるいは前記入力信号のない空き時間に動作させて、前記位相校正手段に対して前記位相遅延時間に応じた位相量を設定するようにしたことを特徴とする請求項2記載のEER増幅装置。
- 前記請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のEER増幅装置を備えたことを特徴とする無線通信装置。
- 入力信号に対する増幅信号を出力するEER増幅装置における同期制御方法において、
前記入力信号を位相信号と振幅信号に分離して、前記位相信号を電力増幅するとともに前記振幅信号に対応する電圧に基づいて振幅変調を行うとき、
校正信号生成手段が、前記位相信号に対する前記振幅信号の位相遅延時間を測定するための校正信号を生成し、
演算手段が、前記校正信号、および前記校正信号の増幅信号に基づいて、前記位相遅延時間を演算し、
移相制御手段が、前記演算手段で演算された前記位相遅延時間に応じて前記位相信号の位相量を制御し、
位相校正手段が、前記移相制御手段で制御される位相量に応じて、前記位相信号と前記振幅信号との同期合わせを行う、
ようにしたことを特徴とするEER増幅装置における同期制御方法。 - 前記校正信号として、前記入力信号が増幅されて出力するまでの回路通過時間を測定するための第1の校正信号、および前記位相信号に対する前記振幅信号の位相遅延時間を測定するための第2の校正信号を順次に生成する、
ことを特徴とする請求項7記載のEER増幅装置における同期制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007045315A JP2008211449A (ja) | 2007-02-26 | 2007-02-26 | Eer増幅装置、eer増幅装置における同期制御方法、および無線通信装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2007045315A JP2008211449A (ja) | 2007-02-26 | 2007-02-26 | Eer増幅装置、eer増幅装置における同期制御方法、および無線通信装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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ID=39787391
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JP2007045315A Pending JP2008211449A (ja) | 2007-02-26 | 2007-02-26 | Eer増幅装置、eer増幅装置における同期制御方法、および無線通信装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2466072A (en) * | 2008-12-12 | 2010-06-16 | Motorola Inc | A Cartesian transmitter with a loop filter adapted in dependence on loop delay |
JP2010273064A (ja) * | 2009-05-21 | 2010-12-02 | Fujitsu Ltd | 歪補償装置 |
US8520766B2 (en) | 2009-12-24 | 2013-08-27 | Panasonic Corporation | Transmitter and communication apparatus |
WO2018022140A1 (en) * | 2016-07-25 | 2018-02-01 | Apple Inc. | Radio frequency time skew calibration systems and methods |
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-
2007
- 2007-02-26 JP JP2007045315A patent/JP2008211449A/ja active Pending
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