JP2008211006A - 固体撮像装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造工程を増加することなく、変換効率の高いFD部を得る。
【解決手段】FD部120は、読み出しトランジスタ130側の領域とリセットトランジスタ140側の領域とで異なる不純物構造を有する。まず、リセットトランジスタ140側の領域は、従来例と同様のLDD構造のソース・ドレイン領域である。一方、読み出しトランジスタ130側の領域はフォトダイオード110に用いたN型イオンを用いて形成される。ここで、FD部120におけるドーズ量は、LDD構造のソース・ドレイン領域のドーズ量の総和よりも少ないことから、上記従来例に比較して、より少ないドーズ量のFD部を形成することになり、FD部のN領域の容量及びP型ウェル領域の容量が減少し、FD部の変換効率を向上できる。
【選択図】図4
【解決手段】FD部120は、読み出しトランジスタ130側の領域とリセットトランジスタ140側の領域とで異なる不純物構造を有する。まず、リセットトランジスタ140側の領域は、従来例と同様のLDD構造のソース・ドレイン領域である。一方、読み出しトランジスタ130側の領域はフォトダイオード110に用いたN型イオンを用いて形成される。ここで、FD部120におけるドーズ量は、LDD構造のソース・ドレイン領域のドーズ量の総和よりも少ないことから、上記従来例に比較して、より少ないドーズ量のFD部を形成することになり、FD部のN領域の容量及びP型ウェル領域の容量が減少し、FD部の変換効率を向上できる。
【選択図】図4
Description
本発明は、例えばCMOSイメージセンサのように光電変換部で蓄積した信号電荷をフローティングデフュージョン(FD)部に読み出し、このFD部の電位変動を検出して画素信号に変換する構造の固体撮像装置、及びその製造方法に関する。
近年、CMOSイメージセンサに代表される増幅型の固体撮像装置の開発が活発化しており、各種のカメラ装置や携帯電話機等に用いられている。
一般にCMOSイメージセンサは、同一半導体基板上に、フォトダイオードを含む複数の画素を2次元方向に配置した撮像領域と、この撮像領域の外部に形成された周辺回路領域とを設けたものである。
そして、撮像領域には、各画素毎に、受光量に応じた信号電荷を生成し、蓄積するフォトダイオードと、フォトダイオードの信号電荷をFD(フローティングデフュージョン)部に読み出す読み出しトランジスタ(転送ゲート)と、FDの電位に応じた画素信号を生成する増幅トランジスタと、画素信号を出力する画素を選択する選択トランジスタと、FDをリセットするリセットトランジスタ等の各種画素トランジスタとを設け、各画素のフォトダイオードで検出した信号電荷を各画素トランジスタの駆動によって画素信号に変換し、画素列毎に設けた信号線より出力する。
一般にCMOSイメージセンサは、同一半導体基板上に、フォトダイオードを含む複数の画素を2次元方向に配置した撮像領域と、この撮像領域の外部に形成された周辺回路領域とを設けたものである。
そして、撮像領域には、各画素毎に、受光量に応じた信号電荷を生成し、蓄積するフォトダイオードと、フォトダイオードの信号電荷をFD(フローティングデフュージョン)部に読み出す読み出しトランジスタ(転送ゲート)と、FDの電位に応じた画素信号を生成する増幅トランジスタと、画素信号を出力する画素を選択する選択トランジスタと、FDをリセットするリセットトランジスタ等の各種画素トランジスタとを設け、各画素のフォトダイオードで検出した信号電荷を各画素トランジスタの駆動によって画素信号に変換し、画素列毎に設けた信号線より出力する。
また、周辺回路領域には、画素アレイ部に各種の制御パルスを供給して画素信号の読み出しを制御する駆動制御回路、読み出された画素信号に対して各種の信号処理を行う信号処理回路、駆動電源を生成する電源制御回路等が設けられている。
また、半導体基板上には、絶縁膜、トランジスタの駆動電極膜、配線膜、遮光膜といった積層膜が順次形成され、さらに平坦化膜等を介してカラーフィルタ、マイクロレンズ等が形成されている。
このようなCMOSイメージセンサでは、各画素トランジスタの駆動によって各画素のフォトダイオードに蓄積した信号電荷を各画素毎に画素信号に変換し、これを画素列毎に出力して後段の信号処理回路に送り、ノイズ除去や信号処理等を施して出力する。
また、半導体基板上には、絶縁膜、トランジスタの駆動電極膜、配線膜、遮光膜といった積層膜が順次形成され、さらに平坦化膜等を介してカラーフィルタ、マイクロレンズ等が形成されている。
このようなCMOSイメージセンサでは、各画素トランジスタの駆動によって各画素のフォトダイオードに蓄積した信号電荷を各画素毎に画素信号に変換し、これを画素列毎に出力して後段の信号処理回路に送り、ノイズ除去や信号処理等を施して出力する。
また、フォトダイオードとしては、例えばシリコン基板の上層に形成されたP型ウェル領域に対し、N型イオン領域を設けるとともに、その表面にP型イオン領域を設けたHAD構造のものが採用されている。
また、読み出しトランジスタはソース・ドレイン領域のうちの一方をフォトダイオード領域と共有する状態で配置されており、また、読み出しトランジスタのソース・ドレイン領域とリセットトランジスタのソース・ドレイン領域とFD部が共有した構造で形成されている。
そして、フォトダイオードから信号電荷を読み出す際には、読み出しトランジスタがオンしてフォトダイオードの信号電荷をFD部に転送し、これによるFD部の電位変動を増幅トランジスタで検出し、画素信号に変換する。また、信号電荷をリセットする際には、リセットトランジスタがオンしてFD部を電源電位に接続する。
また、読み出しトランジスタはソース・ドレイン領域のうちの一方をフォトダイオード領域と共有する状態で配置されており、また、読み出しトランジスタのソース・ドレイン領域とリセットトランジスタのソース・ドレイン領域とFD部が共有した構造で形成されている。
そして、フォトダイオードから信号電荷を読み出す際には、読み出しトランジスタがオンしてフォトダイオードの信号電荷をFD部に転送し、これによるFD部の電位変動を増幅トランジスタで検出し、画素信号に変換する。また、信号電荷をリセットする際には、リセットトランジスタがオンしてFD部を電源電位に接続する。
ところで、上述のようなCMOSイメージセンサは、撮像領域から周辺回路領域にわたる全領域にかけて、通常の半導体装置を作成する場合と同様のCMOS・LSIプロセスで作成できる利点がある。
したがって、画素内の各トランジスタやその他のトランジスタも共通の工程で作成しており、上述のように読み出しトランジスタ及びリセットトランジスタのソース・ドレイン領域で共有するFD部についても他のトランジスタのソース・ドレイン領域と共通のイオン注入工程によって作成していた。
また近年では、各トランジスタのソース・ドレイン領域にLDD(lightly doped drain)構造を採用することが行われている。
したがって、画素内の各トランジスタやその他のトランジスタも共通の工程で作成しており、上述のように読み出しトランジスタ及びリセットトランジスタのソース・ドレイン領域で共有するFD部についても他のトランジスタのソース・ドレイン領域と共通のイオン注入工程によって作成していた。
また近年では、各トランジスタのソース・ドレイン領域にLDD(lightly doped drain)構造を採用することが行われている。
図6は従来のLDD構造を採用したCMOSイメージセンサのFD部周辺の構造を示す断面図である。
図示のように、このCMOSイメージセンサは、N型シリコン基板400の上層にP型ウェル領域401を形成し、ここにフォトダイオード410、読み出しトランジスタ420、FD部430、リセットトランジスタ440を設けたものである。
フォトダイオード410は、N型領域411の表層にP+型領域412を形成したHAD構造となっている。
FD部430は、読み出しトランジスタ420とリセットトランジスタ440のソース・ドレイン領域を共有したものであり、N型不純物濃度の高いSD領域431の周辺にN型不純物濃度の低いLDD領域432を設けたものである。このようにソース・ドレイン領域の周辺部に不純物濃度の小さいLDD領域を設けることにより、濃度分布をなだらかにして、ドレイン電界を緩和したものである。
また、FD部430には上部配線からのFDコンタクト433が接続され、増幅トランジスタ(図示略)のゲート配線に接続されている。
図示のように、このCMOSイメージセンサは、N型シリコン基板400の上層にP型ウェル領域401を形成し、ここにフォトダイオード410、読み出しトランジスタ420、FD部430、リセットトランジスタ440を設けたものである。
フォトダイオード410は、N型領域411の表層にP+型領域412を形成したHAD構造となっている。
FD部430は、読み出しトランジスタ420とリセットトランジスタ440のソース・ドレイン領域を共有したものであり、N型不純物濃度の高いSD領域431の周辺にN型不純物濃度の低いLDD領域432を設けたものである。このようにソース・ドレイン領域の周辺部に不純物濃度の小さいLDD領域を設けることにより、濃度分布をなだらかにして、ドレイン電界を緩和したものである。
また、FD部430には上部配線からのFDコンタクト433が接続され、増幅トランジスタ(図示略)のゲート配線に接続されている。
また、読み出しトランジスタ420はフォトダイオード410とFD部430との間に形成されるチャネル上にゲート絶縁膜を介して読み出しゲート電極421を配置したものであり、リセットトランジスタ440はFD部430と電源配線(図示略)の間に形成されるチャネル上にゲート絶縁膜を介してリセットゲート電極441を配置したものである。
なお、このCMOSイメージセンサは、図6に示す構造の上層に複数層の配線膜と層間絶縁膜、平坦化膜、カラーフィルタ、マイクロレンズ等を配した構造となっている(例えば特許文献1参照)。
特開2006−303386号公報
なお、このCMOSイメージセンサは、図6に示す構造の上層に複数層の配線膜と層間絶縁膜、平坦化膜、カラーフィルタ、マイクロレンズ等を配した構造となっている(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、上記従来のCMOSイメージセンサでは、他のトランジスタのソース・ドレイン領域と共通の工程でLDD構造のFD部を形成する構造であるため、FD部へ注入されるイオンのドーズ量が大きくなり、N型領域やP型ウェル領域の容量が大きくなりすぎ、FD部自体の変換効率を十分に向上させることが困難な場合がある。
そこで、仮にFD部に専用のイオン注入を行うようにした場合には、その分、工程数が増加し、製造コストが増大するという問題がある。
そこで、仮にFD部に専用のイオン注入を行うようにした場合には、その分、工程数が増加し、製造コストが増大するという問題がある。
そこで本発明は、製造工程を増加することなく、変換効率の高いFD部を得ることができる固体撮像装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明の固体撮像装置は、半導体基板に形成される複数の画素内に、受光量に応じた信号電荷を生成し、蓄積する光電変換部と、前記光電変換部に蓄積された信号電荷をフローティングデフュージョン部に読み出す読み出しトランジスタと、前記フローティングデフュージョン部の電位変動を画素信号に変換する増幅トランジスタとを有し、前記フローティングデフュージョン部は前記光電変換部を形成するためのイオン注入を用いて形成されていることを特徴とする。
また、本発明の製造方法は、半導体基板に形成される複数の画素内に、受光量に応じた信号電荷を生成し、蓄積する光電変換部と、前記光電変換部に蓄積された信号電荷をフローティングデフュージョン部に読み出す読み出しトランジスタと、前記フローティングデフュージョン部の電位変動を画素信号に変換する増幅トランジスタとを有する固体撮像装置の製造方法であって、前記フローティングデフュージョン部を前記光電変換部を形成するためのイオン注入を用いて形成することを特徴とする。
本発明の固体撮像装置及びその製造方法によれば、FD部を前記光電変換部を形成するためのイオン注入を用いて形成することから、他のトランジスタのソース・ドレイン領域用のイオン注入条件に制約されることなく、かつ専用の工程を追加せず、FD部に適したイオン注入を行うことができ、製造工程を増加することなく、変換効率の高いFD部を得ることができる。
図1は本発明の実施例における固体撮像装置の具体例を示す平面図であり、CMOSイメージセンサの例を示している。また、図2は図1に示す固体撮像装置の画素内の回路構成を示す回路図である。
本実施例の固体撮像装置は、図1に示すように、2次元方向に配置された複数の画素16によって撮像領域を構成する画素アレイ部20と、画素アレイ部20の各画素を垂直方向に走査して画素信号の読み出し動作を制御する垂直走査回路21と、画素アレイ部20の各画素列(カラム)から導かれた垂直信号線28を制御する負荷MOSトランジスタ回路24と、画素アレイ部20の各画素列から読み出された画素信号を取り込み、相関二重サンプリング処理によるノイズ除去を行うCDS回路26と、CDS回路26の画素信号を水平信号線27に出力する水平選択トランジスタ回路26と、水平選択トランジスタ回路26を水平方向に順次選択して画素信号の出力を制御する水平走査回路22とを有する。
そして、水平信号線27に出力された画素信号はバッファアンプを介して後段の回路に伝送される。
本実施例の固体撮像装置は、図1に示すように、2次元方向に配置された複数の画素16によって撮像領域を構成する画素アレイ部20と、画素アレイ部20の各画素を垂直方向に走査して画素信号の読み出し動作を制御する垂直走査回路21と、画素アレイ部20の各画素列(カラム)から導かれた垂直信号線28を制御する負荷MOSトランジスタ回路24と、画素アレイ部20の各画素列から読み出された画素信号を取り込み、相関二重サンプリング処理によるノイズ除去を行うCDS回路26と、CDS回路26の画素信号を水平信号線27に出力する水平選択トランジスタ回路26と、水平選択トランジスタ回路26を水平方向に順次選択して画素信号の出力を制御する水平走査回路22とを有する。
そして、水平信号線27に出力された画素信号はバッファアンプを介して後段の回路に伝送される。
また、各画素16は、図2に示すように、入射した光を光電変換するフォトダイオード(PD)1と、光電変換された電気信号を転送パルス(ΦTRG)に基づいてフローティングデフュージョン(FD)部3に転送するトランジスタ(TG)12と、リセットパルス(ΦRST)に基づいてFD部3の電位を電源電圧VDDにリセットするリセットトランジスタ(RST)14、FD部3の電位変動を電圧信号または電流信号に変換する増幅トランジスタ(AMP)13と、選択信号(ΦSEL)に基づいて増幅トランジスタ13の出力を垂直信号線28に接続する選択トランジスタ15とを有する。
したがって、画素16の近傍には、垂直方向に垂直信号線28や電源線23等が配線され、水平方向に読み出し線17、リセット線18、選択線19等が配線されている。
したがって、画素16の近傍には、垂直方向に垂直信号線28や電源線23等が配線され、水平方向に読み出し線17、リセット線18、選択線19等が配線されている。
図3は本実施例によるCMOSイメージセンサの画素内の配線構造を示す平面図である。
図示のように、シリコン基板100の各画素の領域内には、略巳字形の不純物活性化領域102が設けられ、この領域に、フォトダイオード(PD)110、FD部120、各トランジスタ130、140、150、160等が設けられている。
まず、フォトダイオード110は略長方形状に形成されており、そのコーナー部の近傍に読み出しトランジスタ130のゲート電極131が配置され、その外側にFD部120が形成されている。このFD部120にはFDコンタクト121が設けられ、増幅トランジスタ150のゲート電極151の配線に接続されている。
図示のように、シリコン基板100の各画素の領域内には、略巳字形の不純物活性化領域102が設けられ、この領域に、フォトダイオード(PD)110、FD部120、各トランジスタ130、140、150、160等が設けられている。
まず、フォトダイオード110は略長方形状に形成されており、そのコーナー部の近傍に読み出しトランジスタ130のゲート電極131が配置され、その外側にFD部120が形成されている。このFD部120にはFDコンタクト121が設けられ、増幅トランジスタ150のゲート電極151の配線に接続されている。
また、FD部120の外側にはリセットトランジスタ140のゲート電極141が設けられ、その外側には、電源配線(図2に示す電源線23)に接続されるコンタクト171が設けられている。
また、コンタクト171の外側には増幅トランジスタ150のゲート電極151が設けられ、その外側に選択トランジスタ160のゲート電極161が設けられ、その外側に信号取り出し用配線(図2に示す垂直信号線28)へのコンタクト172が配置されている。
なお、読み出しトランジスタ130のゲート電極131、リセットトランジスタ140のゲート電極141、選択トランジスタ160のゲート電極161には、それぞれの制御パルスが供給される配線(図2に示す読み出し線17、リセット線18、選択線19)が接続される。
また、コンタクト171の外側には増幅トランジスタ150のゲート電極151が設けられ、その外側に選択トランジスタ160のゲート電極161が設けられ、その外側に信号取り出し用配線(図2に示す垂直信号線28)へのコンタクト172が配置されている。
なお、読み出しトランジスタ130のゲート電極131、リセットトランジスタ140のゲート電極141、選択トランジスタ160のゲート電極161には、それぞれの制御パルスが供給される配線(図2に示す読み出し線17、リセット線18、選択線19)が接続される。
このような本実施例のCMOSイメージセンサにおいて、撮像領域及び周辺回路部領域の各MOSトランジスタのソース・ドレイン領域は、必要に応じてLDD構造で形成されているが、FD部については、MOSトランジスタのソース・ドレイン領域のイオン注入を用いるのではなく、フォトダイオードのN型領域を形成するためのイオン注入を用いて形成する。
なお、一般にフォトダイオードのN型領域を形成するためのイオン注入工程で用いるドーズ量は、MOSトランジスタのLDD構造のソース・ドレイン領域を形成するためのイオン注入工程で用いるドーズ量の総和よりも少ないものとなっている。
したがって、本実施例のCMOSイメージセンサにおいては、上記従来例に比較して、より少ないドーズ量のFD部を形成することになる。
なお、一般にフォトダイオードのN型領域を形成するためのイオン注入工程で用いるドーズ量は、MOSトランジスタのLDD構造のソース・ドレイン領域を形成するためのイオン注入工程で用いるドーズ量の総和よりも少ないものとなっている。
したがって、本実施例のCMOSイメージセンサにおいては、上記従来例に比較して、より少ないドーズ量のFD部を形成することになる。
図4は本実施例のLDD構造を採用したCMOSイメージセンサのFD部周辺の構造を示す断面図であり、図3のA−A´線断面を示している。
図示のように、このCMOSイメージセンサは、N型シリコン基板100の上層にP型ウェル領域101を形成し、ここにフォトダイオード110、読み出しトランジスタ130、FD部120、リセットトランジスタ140を設けたものである。
フォトダイオード110は、N型領域111の表層にP+型領域112を形成したHAD構造となっている。
また、読み出しトランジスタ130はフォトダイオード110とFD部120との間に形成されるチャネル上にゲート絶縁膜を介して読み出しゲート電極131を配置したものであり、リセットトランジスタ140はFD部120と電源配線の間に形成されるチャネル上にゲート絶縁膜を介してリセットゲート電極141を配置したものである。
図示のように、このCMOSイメージセンサは、N型シリコン基板100の上層にP型ウェル領域101を形成し、ここにフォトダイオード110、読み出しトランジスタ130、FD部120、リセットトランジスタ140を設けたものである。
フォトダイオード110は、N型領域111の表層にP+型領域112を形成したHAD構造となっている。
また、読み出しトランジスタ130はフォトダイオード110とFD部120との間に形成されるチャネル上にゲート絶縁膜を介して読み出しゲート電極131を配置したものであり、リセットトランジスタ140はFD部120と電源配線の間に形成されるチャネル上にゲート絶縁膜を介してリセットゲート電極141を配置したものである。
また、FD部120は、読み出しトランジスタ130側の領域とリセットトランジスタ140側の領域とで異なる不純物構造を有している。
まず、FD部120のリセットトランジスタ140側の領域は、従来例と同様のLDD構造のソース・ドレイン領域であり、N型不純物濃度の高いSD領域122の周辺にN型不純物濃度の低いLDD領域123を設けた構造となっている。
また、FD部120の読み出しトランジスタ130側の領域はフォトダイオード110のN型領域111に用いたN型イオン(センサN)を用いて形成されるN型領域124となっている。そして、このN型領域124に上部配線からのFDコンタクト121が接続され、増幅トランジスタ150のゲート配線に接続されている。
まず、FD部120のリセットトランジスタ140側の領域は、従来例と同様のLDD構造のソース・ドレイン領域であり、N型不純物濃度の高いSD領域122の周辺にN型不純物濃度の低いLDD領域123を設けた構造となっている。
また、FD部120の読み出しトランジスタ130側の領域はフォトダイオード110のN型領域111に用いたN型イオン(センサN)を用いて形成されるN型領域124となっている。そして、このN型領域124に上部配線からのFDコンタクト121が接続され、増幅トランジスタ150のゲート配線に接続されている。
ここで、FD部120のN型領域124におけるドーズ量は、LDD構造のソース・ドレイン領域のSD領域122とLDD領域123のドーズ量の総和よりも少ないことから、上記従来例に比較して、より少ないドーズ量のFD部を形成することになる。この結果、イオン注入工程を増やすことなく、FD部の容量のみを最適化でき、FD部のN領域の容量及びP型ウェル領域の容量が減少し、FD部の変換効率を向上できる。
次に、このようなFD部を作成するには、主にイオン注入時のマスクパターンの変更を行えばよい。
まず、フォトダイオード110のN型イオン注入時には、フォトダイオード110の領域だけでなく、読み出しトランジスタ130のFD部120側の領域にも同時にN型イオン注入を行う。
また、トランジスタのソース・ドレイン領域にN型イオン注入時には、読み出しトランジスタ130とリセットトランジスタ140との間の領域については、SD領域122のイオン注入用のマスクパターンとLDD領域123のイオン注入用のマスクパターンを読み出しトランジスタ130の近傍領域から離間させた形状とし、読み出しトランジスタ130側にはイオン注入しないようにする。
なお、これらのイオン注入工程における具体的な作業条件等は実際に作成するイメージセンサの特性等に応じて適宜選択できるものとし、詳細は省略する。
まず、フォトダイオード110のN型イオン注入時には、フォトダイオード110の領域だけでなく、読み出しトランジスタ130のFD部120側の領域にも同時にN型イオン注入を行う。
また、トランジスタのソース・ドレイン領域にN型イオン注入時には、読み出しトランジスタ130とリセットトランジスタ140との間の領域については、SD領域122のイオン注入用のマスクパターンとLDD領域123のイオン注入用のマスクパターンを読み出しトランジスタ130の近傍領域から離間させた形状とし、読み出しトランジスタ130側にはイオン注入しないようにする。
なお、これらのイオン注入工程における具体的な作業条件等は実際に作成するイメージセンサの特性等に応じて適宜選択できるものとし、詳細は省略する。
以上、本発明による固体撮像装置の具体的な実施例について説明したが、本発明はさらに種々の変形が可能である。例えば、上記実施例では、1画素内に4つのトランジスタ(読み出し、リセット、増幅、選択)を設けた構成について説明しているが、例えば選択トランジスタを省略した3トランジスタ構成のものや、行選択と列選択の2つのトランジスタを設けた5トランジスタ構成のものも提案されており、いずれも方式においても本発明を適用できるものである。
また、本発明の適用できる固体撮像装置は、図示のような2次元エリア型のCMOSイメージセンサに限らず、1次元配列のリニアセンサ型の固体撮像装置にも適用可能であり、FD部を有する固体撮像装置に広くできるものである。
また、本発明の適用できる固体撮像装置は、図示のような2次元エリア型のCMOSイメージセンサに限らず、1次元配列のリニアセンサ型の固体撮像装置にも適用可能であり、FD部を有する固体撮像装置に広くできるものである。
また、固体撮像装置は1チップ上にイメージセンサ等を構成したものに限らず、撮像部と信号処理部や光学系がまとめてパッケージ化されたモジュールであってもよい。また、カメラシステムや携帯電話器に利用される装置であってもよい。なお、本発明では、CMOSイメージセンサの機能を単体で有する構成を固体撮像装置といい、固体撮像装置と他の要素(制御回路、操作部、表示部、さらにはデータ蓄積機能、通信機能等)と一体化された構成を撮像装置というものとする。
以下、本発明を適用した撮像装置の具体例を説明する。
図5は本例のCMOSイメージセンサを用いたカメラ装置の構成例を示すブロック図である。
図5において、撮像部310は、例えば図1に示したCMOSイメージセンサを用いて被写体の撮像を行うものであり、撮像信号をメイン基板に搭載されたシステムコントロール部320に出力する。
すなわち、撮像部310では、上述したCMOSイメージセンサの出力信号に対し、AGC(自動利得制御)、OB(オプティカルブラック)クランプ、CDS(相関二重サンプリング)、A/D変換といった処理を行い、デジタル撮像信号を生成して出力する。
図5は本例のCMOSイメージセンサを用いたカメラ装置の構成例を示すブロック図である。
図5において、撮像部310は、例えば図1に示したCMOSイメージセンサを用いて被写体の撮像を行うものであり、撮像信号をメイン基板に搭載されたシステムコントロール部320に出力する。
すなわち、撮像部310では、上述したCMOSイメージセンサの出力信号に対し、AGC(自動利得制御)、OB(オプティカルブラック)クランプ、CDS(相関二重サンプリング)、A/D変換といった処理を行い、デジタル撮像信号を生成して出力する。
なお、本例では、撮像部310内で撮像信号をデジタル信号に変換してシステムコントロール部320に出力する例について示しているが、撮像部310からアナログ撮像信号をシステムコントロール部320に送り、システムコントロール部320側でデジタル信号に変換する構成であってもよい。
また、撮像部310内での具体的な制御動作や信号処理等も従来から種々の方法が提供されており、本発明の撮像装置において特に限定しないことは勿論である。
また、撮像部310内での具体的な制御動作や信号処理等も従来から種々の方法が提供されており、本発明の撮像装置において特に限定しないことは勿論である。
また、撮像光学系300は、鏡筒内に配置されたズームレンズ301や絞り機構302等を含み、CMOSイメージセンサの受光部に被写体像を結像させるものであり、システムコントロール部320の指示に基づく駆動制御部330の制御により、各部を機械的に駆動してオートフォーカス等の制御が行われる。
また、システムコントロール部320には、CPU321、ROM322、RAM323、DSP324、外部インターフェース325等が設けられている。
CPU321は、ROM322及びRAM323を用いて本カメラ装置の各部に指示を送り、システム全体の制御を行う。
DSP324は、撮像部310からの撮像信号に対して各種の信号処理を行うことにより、所定のフォーマットによる静止画または動画の映像信号(例えばYUV信号等)を生成する。
外部インターフェース325には、各種エンコーダやD/A変換器が設けられ、システムコントロール部320に接続される外部要素(本例では、ディスプレイ330、メモリ媒体340、操作パネル部350)との間で、各種制御信号やデータをやり取りする。
CPU321は、ROM322及びRAM323を用いて本カメラ装置の各部に指示を送り、システム全体の制御を行う。
DSP324は、撮像部310からの撮像信号に対して各種の信号処理を行うことにより、所定のフォーマットによる静止画または動画の映像信号(例えばYUV信号等)を生成する。
外部インターフェース325には、各種エンコーダやD/A変換器が設けられ、システムコントロール部320に接続される外部要素(本例では、ディスプレイ330、メモリ媒体340、操作パネル部350)との間で、各種制御信号やデータをやり取りする。
ディスプレイ330は、本カメラ装置に組み込まれた例えば液晶パネル等の小型表示器であり、撮像した画像を表示する。なお、このようなカメラ装置に組み込まれた小型表示器に加えて、外部の大型表示装置に画像データを伝送し、表示できる構成とすることも勿論可能である。
メモリ媒体340は、例えば各種メモリカード等に撮影された画像を適宜保存しておけるものであり、例えばメモリ媒体コントローラ341に対してメモリ媒体を交換可能なものとなっている。メモリ媒体340としては、各種メモリカードの他に、磁気や光を用いたディスク媒体等を用いることができる。
操作パネル部350は、本カメラ装置で撮影作業を行うに際し、ユーザが各種の指示を行うための入力キーを設けたものであり、CPU321は、この操作パネル部350からの入力信号を監視し、その入力内容に基づいて各種の動作制御を実行する。
メモリ媒体340は、例えば各種メモリカード等に撮影された画像を適宜保存しておけるものであり、例えばメモリ媒体コントローラ341に対してメモリ媒体を交換可能なものとなっている。メモリ媒体340としては、各種メモリカードの他に、磁気や光を用いたディスク媒体等を用いることができる。
操作パネル部350は、本カメラ装置で撮影作業を行うに際し、ユーザが各種の指示を行うための入力キーを設けたものであり、CPU321は、この操作パネル部350からの入力信号を監視し、その入力内容に基づいて各種の動作制御を実行する。
このようなカメラ装置に、本発明の固体撮像装置を適用することにより、高品位の撮像装置を提供できる。なお、以上の構成において、システムの構成要素となる単位デバイスや単位モジュールの組み合わせ方、セットの規模等については、製品化の実情等に基づいて適宜選択することが可能であり、本発明の撮像装置は、種々の変形を幅広く含むものとする。
また、本発明の固体撮像装置及び撮像装置において、撮像対象(被写体)としては、人や景色等の一般的な映像に限らず、偽札検出器や指紋検出器等の特殊な微細画像パターンの撮像にも適用できるものである。
この場合の装置構成としては、図5に示した一般的なカメラ装置ではなく、さらに特殊な撮像光学系やパターン解析を含む信号処理系を含むことになり、この場合にも本発明の作用効果を十分発揮して、精密な画像検出を実現することが可能となる。
さらに、遠隔医療や防犯監視、個人認証等のように遠隔システムを構成する場合には、上述のようにネットワークと接続した通信モジュールを含む装置構成とすることも可能であり、幅広い応用が実現可能である。
この場合の装置構成としては、図5に示した一般的なカメラ装置ではなく、さらに特殊な撮像光学系やパターン解析を含む信号処理系を含むことになり、この場合にも本発明の作用効果を十分発揮して、精密な画像検出を実現することが可能となる。
さらに、遠隔医療や防犯監視、個人認証等のように遠隔システムを構成する場合には、上述のようにネットワークと接続した通信モジュールを含む装置構成とすることも可能であり、幅広い応用が実現可能である。
100……シリコン基板、110……フォトダイオード、120……FD部、130……読み出しトランジスタ、140……リセットトランジスタ、150……増幅トランジスタ、160……選択トランジスタ。
Claims (10)
- 半導体基板に形成される複数の画素内に、
受光量に応じた信号電荷を生成し、蓄積する光電変換部と、
前記光電変換部に蓄積された信号電荷をフローティングデフュージョン部に読み出す読み出しトランジスタと、
前記フローティングデフュージョン部の電位変動を画素信号に変換する増幅トランジスタとを有し、
前記フローティングデフュージョン部は前記光電変換部を形成するためのイオン注入を用いて形成されている、
ことを特徴とする固体撮像装置。 - 前記フローティングデフュージョン部の電位をリセットするリセットトランジスタを有し、前記読み出しトランジスタのソース・ドレイン領域とリセットトランジスタのソース・ドレイン領域と前記フローティングデフュージョン部とを共有した構造を有することを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。
- 前記画素内に形成されるトランジスタのソース・ドレイン領域が前記フローティングデフュージョン部の読み出しトランジスタ側の領域を除いてLDD構造で形成されていることを特徴とする請求項2記載の固体撮像装置。
- 前記光電変換部を形成するためのイオン注入がN型イオン注入であることを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。
- 前記光電変換部を形成するためのイオン注入を用いて前記フローティングデフュージョン部に注入されるイオンのドーズ量が前記画素内に形成されるLDD構造のソース・ドレイン領域に注入されるイオンのドーズ量の総和より少ないことを特徴とする請求項3記載の固体撮像装置。
- 半導体基板に形成される複数の画素内に、
受光量に応じた信号電荷を生成し、蓄積する光電変換部と、
前記光電変換部に蓄積された信号電荷をフローティングデフュージョン部に読み出す読み出しトランジスタと、
前記フローティングデフュージョン部の電位変動を画素信号に変換する増幅トランジスタとを有する固体撮像装置の製造方法であって、
前記フローティングデフュージョン部を前記光電変換部を形成するためのイオン注入を用いて形成する、
ことを特徴とする固体撮像装置の製造方法。 - 前記フローティングデフュージョン部の電位をリセットするリセットトランジスタを有し、前記読み出しトランジスタのソース・ドレイン領域とリセットトランジスタのソース・ドレイン領域と前記フローティングデフュージョン部とを共有した構造を有することを特徴とする請求項6記載の固体撮像装置の製造方法。
- 前記画素内に形成されるトランジスタのソース・ドレイン領域を前記フローティングデフュージョン部の読み出しトランジスタ側の領域を除いてLDD構造で形成することを特徴とする請求項7記載の固体撮像装置の製造方法。
- 前記光電変換部を形成するためのイオン注入がN型イオン注入であることを特徴とする請求項6記載の固体撮像装置の製造方法。
- 前記光電変換部を形成するためのイオン注入を用いて前記フローティングデフュージョン部に注入されるイオンのドーズ量が前記画素内に形成されるLDD構造のソース・ドレイン領域に注入されるイオンのドーズ量の総和より少ないことを特徴とする請求項8記載の固体撮像装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007046604A JP2008211006A (ja) | 2007-02-27 | 2007-02-27 | 固体撮像装置及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2007046604A JP2008211006A (ja) | 2007-02-27 | 2007-02-27 | 固体撮像装置及びその製造方法 |
Publications (1)
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JP2008211006A true JP2008211006A (ja) | 2008-09-11 |
Family
ID=39787053
Family Applications (1)
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JP2007046604A Pending JP2008211006A (ja) | 2007-02-27 | 2007-02-27 | 固体撮像装置及びその製造方法 |
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Country | Link |
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-
2007
- 2007-02-27 JP JP2007046604A patent/JP2008211006A/ja active Pending
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