JP2008209750A - 重合性樹脂組成物、パターン、カラーフィルタ及び表示装置 - Google Patents

重合性樹脂組成物、パターン、カラーフィルタ及び表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】支持体への密着性が良好な硬化樹脂層を形成可能で、保管経時による線幅太りを防止して所望形状のパターン形成が可能な感光性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】重合性樹脂組成物として、(A)アルカリ可溶性樹脂と、(B)光重合性化合物と、(C)単官能イソシアネート化合物又はその前駆体と、(D)光重合開始剤とを少なくとも含有せしめる。
【選択図】なし

Description

本発明は、重合性樹脂組成物、パターン、カラーフィルタ及び表示装置に関する。
重合性樹脂組成物を用いてカラーフィルタを製造するに当たっては、支持体上あるいは予め所望のパターンの遮光層を形成した支持体上に、重合性樹脂組成物を塗布、乾燥したのち、乾燥した塗膜を所望のパターンに放射線を照射(以下、「露光」という。)し、現像することにより、各色の画素を得る方法が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。しかし、このようにして製造されたカラーフィルタは、現像の際に、露光硬化させた硬化樹脂層(露光部)の支持体への密着性が低下し、パターンの欠損や欠落が発生しやすくなるという問題があった。一方、露光部の支持体への密着性向上を図ると、同時に現像によって溶解、除去されるべき未露光部の現像液への溶解性が低下する傾向があった。
露光部の支持体への密着性と現像性の両立を目指したカラーフィルタ用感放射線性組成物として、アクリレート基とイソシアネート基を含有するモノマーとその他モノマーの共重合体をバインダー樹脂として用いる例が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
特開平2−144502号公報 特開平3−53201号公報参照 特開2000−292616号公報
しかしながら、特許文献3に記載のカラーフィルタ用感放射線性組成物では、バインダー樹脂が複数のイソシアネート基を含有するため、保管経時によりバインダー樹脂が高分子化し、形成されるパターンが所望の線幅より太くなる問題点があった。
本発明は、支持体との密着性が良好な硬化樹脂層の形成が可能で、保管経時による線幅太りを防止して所望形状のパターン形成が可能な感光性樹脂組成物、並びに精細な画素パターンを有し、鮮鋭な画像表示が可能なカラーフィルタ及び表示装置を提供することを目的とし、該目的を達成することを課題とする。
前記課題を解決するための具体的手段は以下の通りである。
<1> (A)アルカリ可溶性樹脂と、(B)光重合性化合物と、(C)単官能イソシアネート化合物及び/又はその前駆体と、(D)光重合開始剤とを少なくとも含有する重合性樹脂組成物。
<2> 前記単官能イソシアネート化合物及び/又はその前駆体が、光重合可能なエチレン性不飽和基の少なくとも1つを有することを特徴とする<1>に記載の重合性樹脂組成物。
<3> 前記単官能イソシアネート化合物の前駆体が、ブロックされたイソシアネート基を1つ有する化合物であることを特徴とする<1>又は<2>に記載の重合性樹脂組成物。
<4> 着色剤を更に含有することを特徴とする<1>〜<3>のいずれか1項に記載の重合性樹脂組成物。
<5> <1>〜<4>のいずれか1項に記載の重合性樹脂組成物を用いて、支持体上に形成されたパターン。
<6> <4>に記載の重合性樹脂組成物を用いて形成されたカラーフィルタ。
<7> <6>に記載のカラーフィルタを備えた表示装置。
本発明によれば、支持体との密着性が良好な硬化樹脂層の形成が可能で、保管経時による線幅太りを防止して所望形状のパターン形成が可能な感光性樹脂組成物、並びに精細な画素パターンを有し、鮮鋭な画像表示が可能なカラーフィルタ及び表示装置を提供することができる。
<重合性樹脂組成物>
本発明の重合性樹脂組成物は、(A)アルカリ可溶性樹脂の少なくとも1種と、(B)光重合性化合物の少なくとも1種と、(C)単官能イソシアネート化合物及び/又はその前駆体の少なくとも1種と、(D)光重合開始剤の少なくとも1種とを少なくとも含み、必要に応じて他の公知の成分を用いて構成することができる。
(A)アルカリ可溶性樹脂
アルカリ可溶性樹脂としては、公知のアルカリ可溶性樹脂を特に制限なく用いることができる。アルカリ可溶であることにより、現像により未露光部(非硬化部)を完全に除去することが容易にできる。アルカリ可溶性バインダーとしてはアルカリ可溶性であれば特に限定はないが、耐熱性、現像性及び入手性等の観点から好適なものを選ぶことができる。本発明におけるアルカリ可溶性樹脂は、有機高分子重合体であることが好ましい。
前記アルカリ可溶性樹脂としては、線状有機高分子重合体であることが好ましい。また、有機溶剤に可溶で、弱アルカリ水溶液で現像できるものが好ましい。このような線状有機高分子重合体としては側鎖にカルボン酸を有するポリマーを挙げることができる。例えば、特開昭59−44615号、特公昭54−34327号、特公昭58−12577号、特公昭54−25957号、特開昭59−53836号、特開昭59−71048号の各公報に記載されている、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体及び部分エステル化マレイン酸共重合体等を挙げることができる。
また、上記のほかに前記線状有機高分子重合体として、側鎖にカルボキシル基を有する酸性セルロース誘導体、水酸基を有するポリマーに酸無水物を付加させたもの、ポリヒドロキシスチレン系樹脂、ポリシロキサン系樹脂、ポリ(2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート)、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアルコール等を挙げることができる。
更に、前記線状有機高分子重合体は、親水性を有するモノマーを共重合した高分子重合体であってもよい。親水性を有するモノマーの具体例としては、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、2級又は3級のアルキルアクリルアミド、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、モルホリン(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、ビニルイミダゾール、ビニルトリアゾール、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、分岐又は直鎖のプロピル(メタ)アクリレート、分岐又は直鎖のブチル(メタ)アクリレート及びフェノキシヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
また、テトラヒドロフルフリル基、燐酸、燐酸エステル、4級アンモニウム塩、エチレンオキシ鎖、プロピレンオキシ鎖、スルホン酸及びその塩、モルホリノエチル基等を含んでなるモノマーを、前記親水性を有するモノマーとして更に挙げることができる。
また、本発明におけるアルカリ可溶性樹脂は、架橋効率を向上させるために、重合性基を側鎖に有してもよい。例えば、アリル基、(メタ)アクリル基、アリルオキシアルキル基等の重合性基を側鎖に有するポリマー等を挙げることができる。前記重合性基を有するポリマーの例としては、KSレジスト−106(大阪有機化学工業(株)製)、サイクロマーPシリーズ(ダイセル化学工業(株)製)等が挙げられる。また、硬化皮膜の強度を上げるためにアルコール可溶性ナイロンや2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパンとエピクロルヒドリンのポリエーテル等を用いることができる。
これら各種アルカリ可溶性樹脂の中でも、耐熱性の観点から、ポリヒドロキシスチレン系樹脂、ポリシロキサン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂が好ましく、現像性制御の観点から、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂が好ましい。
前記アクリル系樹脂としては、ベンジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシメチル(メタ)アクリレート及び(メタ)アクリルアミド等から選ばれるモノマーからなる共重合体、KSレジスト−106(大阪有機化学工業(株)製)、サイクロマーPシリーズ(ダイセル化学工業(株)製)等が好ましい。
前記アルカリ可溶性樹脂としては、質量平均分子量(GPC法で測定されたポリスチレン換算値)が1000〜2×10の重合体が好ましく、2000〜1×10の重合体がより好ましく、5000〜5×10の重合体が特に好ましい。
本発明の重合性樹脂組成物におけるアルカリ可溶性樹脂の含有量としては、全固形分中の1質量%〜40質量%であることが好ましく、1質量%〜30質量%であることがより好ましい。該含有量が1質量%以上であることにより塗布膜面均一性が良好になる。また、40質量%以下であることにより露光部の溶出抑制性が向上する。
(B)光重合性化合物
本発明における光重合性化合物としては、公知の光重合性化合物を特に制限なく、用いることができる。光重合性化合物としては、常圧下で100℃以上の沸点を持つ、少なくとも1つの付加重合可能なエチレン性二重結合を有する化合物が好ましい。前記エチレン性二重結合を有する化合物は、(メタ)アクリル化合物であることがより好ましい。感度と高硬化の観点から、前記光重合性化合物が多官能(メタ)アクリル化合物であることが更に好ましい。
光重合性化合物の例としては、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の単官能のアクリレートやメタアクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、
トリメチロールプロパントリス(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリス(アクリロイロキシエチル)イソシアヌレート、グリセリンやトリメチロールエタン等の多官能アルコールにエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加させた後に(メタ)アクリレート化したもの、特公昭48−41708号、特公昭50−6034号、特開昭51−37193号の各公報に記載されているようなウレタンアクリレート類、特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、特公昭52−30490号の各公報に記載されているポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能のアクリレートやメタアクリレート及びこれらの混合物を挙げることができる。更に、日本接着協会誌Vol.20、No.7、300〜308頁に光硬化性モノマー及びオリゴマーとして紹介されているものを挙げることができる。
本発明の感光性樹脂組成物における、光重合性化合物の含有量は、全固形分中の1質量%〜60質量%であることが好ましく、10質量%〜50質量%であることがより好ましい。該含有量が1質量%以上であることにより露光部の硬化性が十分になる。また、60質量%以下であることにより未露光部の溶出性が向上する。
(C)単官能イソシアネート化合物又はその前駆体
本発明における単官能イソシアネート化合物とは、1分子中にイソシアネート基を1つだけ有するものをいう。本発明の重合性樹脂組成物においては、単官能イソシアネートを含有することで、該重合性樹脂組成物を硬化させて形成される硬化樹脂層の支持体への密着性を向上させることができる。また、保管経時した該重合性樹脂組成物を用いた場合に形成されるパターンの線幅太りを抑制することができる。
単官能イソシアネート化合物としては、芳香族、脂肪族または脂環式の単官能イソシアネートを挙げることができる。具体的には、例えば、エチルイソシアネート、n−プロピルイソシアネート、i−プロピルイソシアネート、ブチルイソシアネート、オクタデシルイソシアネート、シクロヘキシルイソシアネート、フェニルイソシアネート、3−i−プロペニルクミルイソシアネート、4−メトキシフェニルイソシアネート、m−トリルイソシアネート、p−トリルイソシアネート、1−ナフチルイソシアネート、ジメチルベンジルイソシアネート、「アディティブTI」(住友バイエルウレタン社製)、カレンズMOI(昭和電工(株)製)、カレンズAOI(昭和電工(株)製)、カレンズBEI(昭和電工(株)製)等が挙げられる。
本発明における単官能イソシアネート化合物は、光重合可能なエチレン性不飽和基を少なくとも1つ更に有する化合物であることが好ましい。光重合可能なエチレン性不飽和基を少なくとも1つ有することで、本発明の重合性樹脂組成物を硬化させて形成される樹脂層の支持体への密着性を、より向上させることができる。
光重合可能なエチレン性不飽和基を有する単官能イソシアネート化合物の具体例としては、例えば、カレンズMOI(昭和電工(株)製)、カレンズAOI(昭和電工(株)製)、カレンズBEI(昭和電工(株)製)が挙げられる。
また、本発明における単官能イソシアネート化合物の前駆体は、単官能イソシアネート化合物のイソシアネート基がブロックされた化合物であることが好ましい。イソシアネート基がブロックされていることで、保管経時による線幅太りをより効果的に防止することができる。
イソシアネート基がブロックされているとは、イソシアネート基が、例えば、熱で脱離する置換基と反応したイソシアネート基の前駆体状態となっており、イソシアネート基としての反応性が抑制された状態となっていることをいう。
イソシアネート基がブロックされている単官能イソシアネート化合物の具体例としては、例えば、カレンズMOI-BP(昭和電工(株)製)、カレンズMOI-BM(昭和電工(株)製)等が挙げられる。
本発明においては、前記単官能イソシアネート化合物とその前駆体とを併用してもよい。
本発明の感光性樹脂組成物における単官能イソシアネート化合物又はその前駆体の含有量としては、全固形分中の0.5質量%〜50質量%であることが好ましく、3質量%〜30質量%であることがより好ましい。該含有量が前記範囲内であることにより、本発明の重合性樹脂組成物を硬化させて形成される樹脂層の支持体への密着性を、より効果的に向上させることができる。
本発明においては、本発明の重合性樹脂組成物を硬化させて形成される硬化樹脂層の支持体への密着性と現像性の観点から、(A)アルカリ可溶性樹脂として、側鎖にカルボン酸を有するアクリル系樹脂を含有し、(C)単官能イソシアネート化合物としてエチレン性不飽和結合を1つ又は2つ有する単官能イソシアネート化合物を組合せて含有することが好ましい。
(D)光重合開始剤
本発明の重合性樹脂組成物は、光重合開始剤の少なくとも1種を含有する。前記光重合開始剤としては、従来公知のものを使用できる。例えば、特公昭57−6096号公報等に記載のハロメチルオキサジアゾール化合物、特公昭59−1281号公報及び特開昭53−133428号公報等に記載のハロメチル−s−トリアジン等の活性ハロゲン化合物、米国特許第4318791号明細書及び欧州特許第88050A号明細書等に記載のケタール、アセタール、ベンゾインアルキルエーテル類等の芳香族カルボニル化合物、米国特許第4199420号明細書に記載のベンゾフェノン類等の芳香族ケトン化合物、フランス特許第2456741号明細書に記載の(チオ) キサントン類、アクリジン類化合物、特開平10−62986号公報に記載のクマリン類、ロフィンダイマー類化合物、特開平8−15521号公報に記載のスルホニウム有機硼素錯体等が挙げられる。
具体的には、アセトフェノン系開始剤(例えば、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、4’−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオフェノン等)、ケタール系開始剤(例えば、ベンジルジメチルケタール、ベンジル−β−メトキシエチルアセタール等)、ベンゾフェノン系開始剤(例えば、ベンゾフェノン、4,4’−(ビスジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−(ビスジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1,2−トリル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1,2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパノン−1等)、ベンゾイン系及びベンゾイル系開始剤(例えば、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、ベンゾインメチルエーテル、メチル−o−ベンゾイルベンゾエート等)、
キサントン系開始剤(ジエチルチオキサントン、ジイソプロピルチオキサントン、モノイソプロピルチオキサントン、クロロチオキサントン等)、トリアジン系開始剤(例えば、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−p−メトキシフェニル−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−p−メトキシスチリル−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(1−p−ジメチルアミノフェニル)−1,3−ブタジエニル−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−ビフェニル−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(p−メチルビフェニル)−s−トリアジン、4−ヒドロキシエトキシスチリル−2,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、メトキシスチリル−2,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(3’,4’−ジメトキシスチリル)−2,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−ベンズオキソラン−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(クロロメチル)−6−(4’−(N,N−ビスエトキシカルボニルメチルアミノ)−3’−ブロモフェニル)−s−トリアジン、2,4−ビス(クロロメチル)−6−(4’−N,N−ビス(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル)−s−トリアジン等)、
ハロメチルオキサジアゾール系開始剤(例えば、2−トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキソジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(シアノスチリル)−1,3,4−オキソジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(ナフト−1−イル)−1,3,4−オキソジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(4−スチリル)スチリル−1,3,4−オキソジアゾール等)、アクリジン系開始剤(例えば、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9−アクリジニル)ヘプタン等)、クマリン系開始剤(例えば、3−メチル−5−アミノ−((s−トリアジン−2−イル)アミノ)−3−フェニルクマリン、3−クロロ−5−ジエチルアミノ−((s−トリアジン−2−イル)アミノ)−3−フェニルクマリン、3−ブチル−5−ジメチルアミノ−((s−トリアジン−2−イル)アミノ)−3−フェニルクマリン等)、ロフィンダイマー系開始剤(例えば、2−(o−クロルフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体等)、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、o−ベンゾイル−4’−(ベンズメルカプト)ベンゾイル−ヘキシル−ケトキシム、2,4,6−トリメチルフェニルカルボニル−ジフェニルフォスフォニルオキサイド、ヘキサフルオロフォスフォロ−トリアルキルフェニルスルホニウム塩、2−メルカプトベンズイミダゾール、2,2’−ベンゾチアゾリルジサルファイド等が挙げられる。
光重合開始剤の重合性樹脂組成物中における含有量としては、既述の重合性化合物の量に対して、0.5〜60質量%が好ましく、1〜50質量%が好ましい。該含有量が上記範囲内にあると、重合反応が阻害されず、膜強度が低くなるのを防止することができる。
(着色重合性樹脂組成物)
本発明の重合性樹脂組成物は、着色剤の少なくとも1種を更に含有することが好ましい。着色剤を含有することで本発明の重合性樹脂組成物を着色重合性樹脂組成物に構成することができ、例えば、カラーフィルタの画素やブラックマトリクスの形成に好適に用いることができる。
−着色剤−
本発明における着色剤としては、従来公知の種々の顔料、(絶縁性)カーボンブラック、又は染料を、1種単独で若しくは2種以上混合して用いることができる。
前記顔料としては、従来公知の種々の無機顔料又は有機顔料を用いることができる。また、顔料は、高透過率であることが好ましく、1次粒子径がなるべく小さいものの使用が望ましいが、ハンドリング性をも考慮すると、好ましくは平均粒子径0.01μm〜0.1μm、より好ましくは0.01μm〜0.05μmの顔料が用いられる。
前記無機顔料としては、金属酸化物、金属錯塩などの金属化合物が挙げられ、具体的には、鉄、コバルト、アルミニウム、カドミウム、鉛、銅、チタン、マグネシウム、クロム、亜鉛、アンチモン等の金属酸化物、及び前記金属の複合酸化物を挙げることができる。
前記有機顔料としては、C.I.Pigment Yellow 11,24,31,53,83,93,99,108,109,110,138,139,147,150,151,154,155,167,180,185,199;C.I.Pigment Orange 36,38,43,71;C.I.Pigment Red 81,105,122,149,150,155,171,175,176,177,209,220,224,242,254,255,264,270;C.I.Pigment Violet 19,23,32,39;C.I.Pigment Blue 1,2,15,15:1,15:3,15:6,16,22,60,66;C.I.Pigment Green 7,36,37;C.I.Pigment Brown 25,28;C.I.Pigment Black 1,7;等を挙げることができる。
本発明においては、特に顔料の構造式中に塩基性のN原子をもつものが好ましい。塩基性のN原子をもつ顔料は、組成物中で良好な分散性を示す。その原因については十分解明されていないが、感光性重合成分と顔料の親和性の良さが影響しているものと推定される。
上記の各種顔料のうち、更に好ましい顔料は、C.I.Pigment Yellow 11,24,108,109,110,138,139,150,151,154,167,180,185;C.I.Pigment Orange 36,71;C.I.PigmentRed 122,150,171,175,177,209,224,242,254,255,264;C.I.Pigment Violet 19,23,32;C.I.Pigment Blue 15:1,15:3,15:6,16,22,60,66;C.I.Pigment Black 1である。但し、これらに限定されるものではない。
前記有機顔料は、1種単独で若しくは、色純度を向上するために複数種組合せて用いることができる。かかる組合せの具体例を以下に示す。
赤の顔料としては、アントラキノン系顔料、ペリレン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料単独もしくはこれらの少なくとも1種と、ジスアゾ系黄色顔料、イソインドリン系黄色顔料、キノフタロン系黄色顔料又はペリレン系赤色顔料と、の混合などが用いられる。例えば、アントラキノン系顔料としてはC.I.ピグメントレッド177が、ペリレン系顔料としてはC.I.ピグメントレッド155、C.I.ピグメントレッド224が、ジケトピロロピロール系顔料としてはC.I.ピグメントレッド254が挙げられ、色再現性の点でC.I.ピグメントイエロー83又はC.I.ピグメントイエロー139との混合が良好である。
赤色顔料と黄色顔料との質量比は、100/50〜100/5が好ましい。赤色顔料と黄色顔料との質量比が上記範囲内にあると、400〜500nmの光透過率を抑えることができ、色純度を上げることができ、更に主波長が短波長よりにならず、NTSC目標色相からのずれが小さい。また、上記の赤色顔料と黄色顔料との質量比については、100/30〜100/10が特に好ましい。赤色顔料同士の組合せの場合は、色度に併せて調整することができる。
緑の顔料としては、ハロゲン化フタロシアニン系顔料単独もしくはこの少なくとも1種と、ジスアゾ系黄色顔料、キノフタロン系黄色顔料、アゾメチン系黄色顔料、又はイソインドリン系黄色顔料との混合が用いられ、例えば、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン36又はC.I.ピグメントグリーン37と、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー180又はC.I.ピグメントイエロー185と、の混合が好ましい。
緑色顔料と黄色顔料との質量比は、100/150〜100/5が好ましい。前記質量比が上記範囲内にあると、400〜450nmの光透過率を抑えることができ、色純度を上げることができ、更に主波長が長波長よりにならず、NTSC目標色相からのずれが小さい。より好ましい質量比は100/120〜100/30の範囲である。
青色顔料としては、フタロシアニン系顔料単独もしくはこの少なくとも1種と、ジオキサジン系紫色顔料との混合が用いられ、例えば、C.I.ピグメントブルー15:6と、C.I.ピグメントバイオレット23との混合が好ましい。
青色顔料と紫色顔料との質量比は、100/30〜100/0が好ましく、より好ましくは100/10以上である。
更に上記の顔料をアクリル系樹脂、マレイン酸系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー及びエチルセルロース樹脂等に微分散させた粉末状加工顔料を用いることにより分散性及び分散安定性の良好な光熱重合性組成物を得ることができる。
また、本発明の光熱重合性組成物においては、カーボン、チタンカーボン、酸化鉄、酸化チタンなどを単独で若しくは混合して用いた着色剤を使用することで、ブラックマトリックスを形成することも可能である。
前記顔料は、顔料被覆樹脂により被覆されたものも用いることができる。顔料被覆樹脂としては、カルボキシル基を含有するアクリル樹脂等の樹脂を挙げることができる。該カルボキシル基を含有するアクリル樹脂は、例えば、(メタ)アクリル酸、(無水)マレイン酸、クロトン酸、イタコン酸、フマル酸、などのカルボキシル基を有するモノマーと、スチレン、α−メチルスチレン、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、酢酸ビニル、アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル、エチルアクリル酸グリシジル、クロトン酸グリシジルエーテル、(メタ)アクリル酸クロライド、ベンジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N−メチロールアクリルアミド、N,Nジメチルアクリルアミド、N−メタクリロイルモルホリン、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミド、などの共重合成分と、を共重合させたポリマーが挙げられる。
中でも好ましいものは、構成モノマーとして少なくとも(メタ)アクリル酸あるいは(メタ)アクリル酸アルキルエーテルを含有するアクリル樹脂であり、さらに好ましくは、(メタ)アクリル酸及びスチレンを含有するアクリル樹脂である。
また、これらの樹脂は、架橋効率を向上させるために、重合性基を側鎖に有していてもよく、樹脂側鎖にエチレン性二重結合を付加させることもできる。樹脂側鎖に二重結合を付与することにより光硬化性が高まるため、解像性、密着性をさらに向上させることができる。但し、側鎖に二重結合を持つ樹脂を用いると、硬化物の規則性が変わって誘電率が高くなることがあるため、使用の際は留意する必要がある。
エチレン性二重結合を導入する合成手段として、例えば、特公昭50−34443号公報、特公昭50−34444号公報などに記載の方法等が挙げられる。具体的には、カルボキシル基や水酸基にグリシジル基、エポキシシクロヘキシル基及び(メタ)アクリロイル基を併せ持つ化合物やアクリル酸クロライドなどを反応させる方法が挙げられる。例えば、(メタ)アクリル酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル、α−エチルアクリル酸グリシジル、クロトニルグリシジルエーテル、(イソ)クロトン酸グリシジルエーテル、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸クロライド、(メタ)アリルクロライドなどの化合物を使用し、カルボキシル基や水酸基を有する樹脂に反応させることにより側鎖に重合基を有する樹脂を得ることができる。
前記有機顔料やカーボン等の分散には、一般に分散剤を用いることができる。分散剤には、前記顔料被覆樹脂をそのまま用いるほか、後述する分散剤の併用が可能である。これら分散剤は、1種単独で用いる以外に、複数種を組合わて使用することも可能である。分散処理によって、顔料表面に樹脂が吸着されると同時に顔料粒子の凝集が破壊され、粒径を微細化することができる。
前記分散剤としては、BYK社製のAnti−Terra−U、Disperbyk−160、161、162、163、日本ルーブリゾール社製のSolspers 20000、同24000GR、同26000、同28000、楠本化成社製のDA−703−50、NDC−8194L、NDC−8203L、NDC−8257L、KS−860、花王社製のホモゲナールL−18、同L−1820、同L−95、同L−100、日本ペイント社製のVP5000、グッドリッチ社製のE5703P、ユニオンカーバイド社製のVAGH、東洋紡社製のUR8200、日本ゼオン社製のMR113、等の公知の分散樹脂が挙げられる。
また、フタロシアニン誘導体(商品名:EFKA−745(森下産業社製));オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業社製)、(メタ)アクリル酸系(共)重合体ポリフローNo.75、No.90、No.95(共栄社油脂化学工業社製)、W001(裕商社製)等のカチオン系界面活性剤;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ソルビタン脂肪酸エステル等のノニオン系界面活性剤;エフトップEF301、同EF303、同EF352(新秋田化成社製)、メガファックF171、同F172、同F173(大日本インキ化学工業社製)、フロラードFC430、同FC431(住友スリーエム社製)、アサヒガードAG710、サーフロンS382、同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−1068(旭硝子社製)等のフッ素系界面活性剤;W004、W005、W017(裕商社製)等のアニオン系界面活性剤;EFKA−46、EFKA−47、EFKA−47EA、EFKAポリマー100、EFKAポリマー400、EFKAポリマー401、EFKAポリマー450(森下産業社製)、ディスパースエイド6、ディスパースエイド8、ディスパースエイド15、ディスパースエイド9100(サンノプコ社製)等の高分子分散剤;ソルスパース3000,同5000,同9000,同12000,同13240,同13940,同17000,同24000,同26000,同28000などの各種ソルスパース分散剤(日本ルーブリゾール社製);アデカプルロニックL31,同F38,同L42,同L44,同L61,同L64,同F68,同L72,同P95,同F77,同P84,同F87,同P94,同L101,同P103,同F108,同L121,同P−123(旭電化社製)、及びイソネットS−20(三洋化成社製)も挙げられる。
前記着色剤として染料を含有する場合には、組成物中に均一に溶解させた着色重合性樹脂組成物とすることが好ましい。
前記染料としては特に制限はなく、従来よりカラーフィルタ用途として公知の染料を使用できる。例えば、特開昭64−90403号公報、特開昭64−91102号公報、特開平1−94301号公報、特開平6−11614号公報、特登2592207号、米国特許第4,808,501号明細書、米国特許第5,667,920号明細書、米国特許第5,059,500号明細書、特開平5−333207号公報、特開平6−35183号公報、特開平6−51115号公報、特開平6−194828号公報、特開平8−211599号公報、特開平4−249549号公報、特開平10−123316号公報、特開平11−302283号公報、特開平7−286107号公報、特開2001−4823号公報、特開平8−15522号公報、特開平8−29771号公報、特開平8−146215号公報、特開平11−343437号公報、特開平8−62416号公報、特開2002−14220号公報、特開2002−14221号公報、特開2002−14222号公報、特開2002−14223号公報、特開平8−302224号公報、特開平8−73758号公報、特開平8−179120号公報、特開平8−151531号公報等に開示されている色素が使用できる。
化学構造としては、ピラゾールアゾ系、アニリノアゾ系、トリフェニルメタン系、アントラキノン系、アンスラピリドン系、ベンジリデン系、オキソノール系、ピラゾロトリア ゾールアゾ系、ピリドンアゾ系、シアニン系、フェノチアジン系、ピロロピラゾールアゾメチン系、キサテン系、フタロシアニン系、ペンゾピラン系、インジゴ系等の染料を使用できる。
着色剤の重合性樹脂組成物中における含有量としては、該組成物の全固形分に対して、20〜60質量%が好ましく、より好ましくは25〜65質量%である。該含有量は、良好な遮光性や高色度の色特性が得られる点で多い方が望ましいが、相対的に樹脂成分量が少なくなるために硬化樹脂層の支持体への密着性が低下する可能性がある。
−有機溶剤−
本発明においては、重合性樹脂組成物を調製する際に有機溶剤を使用することができる。有機溶剤は、1種単独で用いる以外に、2種以上を組合せてもよい。
有機溶剤としては、例えば、エステル類、具体的には酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル等、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル等;
エーテル類、具体的にはジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート(エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート)、エチルセロソルブアセテート(エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート等;ケトン類、具体的にはメチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等;芳香族炭化水素類、具体的にはトルエン、キシレン等、が挙げられる。
上記のうち、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エチルセロソルブアセテート、乳酸エチル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、エチルカルビトールアセテート(ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート)、ブチルカルビトールアセテート(ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)等が好ましく用いられる。
−他の添加剤−
本発明の重合性樹脂組成物には、上記成分の他に、必要に応じて各種添加物、例えば充填剤、前記アルカリ可溶性樹脂以外の高分子化合物、界面活性剤、密着促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、凝集防止剤等を配合することができる。
これらの添加剤の具体例としては、ガラス、アルミナ等の充填剤;イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体、酸性セルロース誘導体、水酸基を有するポリマーに酸無水物を付加させたもの、アルコール可溶性ナイロン、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンから形成されたフェノキシ樹脂などのアルカリ可溶の樹脂;ノニオン系、カチン系、アニオン系等の界面活性剤、具体的には、フタロシアニン誘導体(市販品:EFKA−745(森下産業社製));オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業社製)、(メタ)アクリル酸系(共)重合体ポリフローNo.75、No.90、No.95(共栄社油脂化学工業社製)、W001(裕商社製)等のカチオン系界面活性剤;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ソルビタン脂肪酸エステル(BASF社製のプルロニックL10、同L31、同L61、同L62、同10R5、同17R2、同25R2、テトロニック304、同701、同704、同901、同904、同150R1等)のノニオン系界面活性剤;W004、W005、W017(裕商社製)等のアニオン系界面活性剤;EFKA−46、EFKA−47、EFKA−47EA、EFKAポリマー100、EFKAポリマー400、EFKAポリマー401、EFKAポリマー450(以上森下産業社製)、ディスパースエイド6、ディスパースエイド8、ディスパースエイド15、ディスパースエイド9100(サンノプコ社製)等の高分子分散剤;ソルスパース3000、同5000、同9000、同12000、同13240、同13940、同17000、同24000、同26000、同28000などの各種ソルスパース分散剤(日本ルーブリゾール社製);アデカプルロニックL31,同F38,同L42,同L44,同L61,同L64,同F68,同L72,同P95,同F77,同P84,同F87,同P94,同L101,同P103,同F108,同L121,同P−123(旭電化社製)、及びイソネットS−20(三洋化成社製);
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等の密着促進剤;2,2−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブチルフェノール等の酸化防止剤;2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、アルコキシベンゾフェノン等の紫外線吸収剤;及びポリアクリル酸ナトリウム等の凝集防止剤を挙げることができる。
また、非露光部(未硬化部)におけるアルカリ溶解性を促進し、現像性を更に向上させる場合には、更に有機カルボン酸、好ましくは分子量1000以下の低分子量有機カルボン酸を添加することができる。
具体的には、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ピバル酸、カプロン酸、ジエチル酢酸、エナント酸、カプリル酸等の脂肪族モノカルボン酸;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ブラシル酸、メチルマロン酸、エチルマロン酸、ジメチルマロン酸、メチルコハク酸、テトラメチルコハク酸、シトラコン酸等の脂肪族ジカルボン酸;トリカルバリル酸、アコニット酸、カンホロン酸等の脂肪族トリカルボン酸;安息香酸、トルイル酸、クミン酸、ヘメリト酸、メシチレン酸等の芳香族モノカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリト酸、トリメシン酸、メロファン酸、ピロメリト酸等の芳香族ポリカルボン酸;フェニル酢酸、ヒドロアトロパ酸、ヒドロケイ皮酸、マンデル酸、フェニルコハク酸、アトロパ酸、ケイ皮酸、シンナミリデン酢酸、クマル酸、ウンベル酸等のその他のカルボン酸が挙げられる。
本発明の重合性樹脂組成物には、上記した各成分以外に更に、常温あるいは冷蔵保管時の粘度経時変化を抑えるために熱重合防止剤を加えておくことが好ましい。例えば、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2−メルカプトベンゾイミダゾール等が有用である。本発明の重合性樹脂組成物に熱重合防止剤を添加することで、組成物の保存安定性を改良することができる。熱重合防止剤の配合量としては、既述の光重合性化合物に対して、通常100ppm〜1質量%であり、好ましくは500ppm程度である。
−重合性樹脂組成物の製造方法−
本発明の重合性樹脂組成物は、(A)アルカリ可溶性樹脂と、(B)光重合性化合物と、(C)単官能イソシアネート及び/又はその前駆体と、(D)光重合開始剤と、更に必要に応じて着色剤、その他の添加剤と併せて、溶剤と混合し、所望の混合機、分散機を使用して混合分散することによって調製することができる。
なお、混合分散する工程は、混練分散とそれに続けて行なう微分散処理とで構成されるのが好ましいが、混練分散を省略して微分散処理のみとすることも可能である。
<パターン>
本発明のパターンは、本発明の重合性樹脂組成物を用いて、支持体上に形成されてなることを特徴とする。本発明の重合性樹脂組成物を用いることにより、精細で、支持体への密着性の高いパターンを形成することができる。
前記パターンは、例えば、支持体上に本発明の重合性樹脂組成物を塗布して、重合性樹脂組成物の塗布膜を形成し、該塗布膜を画像様に露光し、アルカリ現像して該塗布膜の一部を画像様に除去し、更にポストベーク処理等を施して、画像様に形成された該塗布膜を硬化させて形成することができる。
前記支持体としては、例えば、液晶表示素子等に用いられる無アルカリガラス、ソーダガラス、ホウケイ酸ガラス(パイレックス(登録商標)ガラス等)、石英ガラス及びこれらに透明導電膜を付着させたものや、固体撮像素子等に用いられる光電変換素子基板、例えばシリコン基板等が挙げられる。さらに、プラスチック基板も可能である。これらの基板上には、各画素を隔離するブラックマトリックスやブラックストライプが形成されていてもよい。
本発明の重合性樹脂組成物を塗布して塗布膜を形成するには、直接又は他の層を介して支持体に回転塗布(スピンコート)、スリット塗布、流延塗布、ロール塗布等の塗布方法により塗布、乾燥(プリベーク)する等すればよい。支持体上に塗布された重合性樹脂組成物層の乾燥(プリベーク)は、ホットプレート、オーブン等で50℃〜140℃の温度で10〜300秒で行なうことができる。また、近年、基板の大型化が進んでいることから、塗布膜の形成方法としてはスリット塗布も有効であり、かかる塗布方法が一般的になりつつある。
また、塗布膜の画像様の露光は、所定のマスクパターンを介して露光し、光照射された塗布膜部分だけを硬化させることにより行なうことができる。露光に際して用いることができる放射線としては、特にg線、h線、i線が好ましく用いられる。
次いでアルカリ現像処理を行なうことにより、露光がなされていない非硬化部をアルカリ水溶液に溶出させ、光硬化した部分だけが残る。現像液としては、下地の回路などにダメージを起さない、有機アルカリ現像液が望ましい。現像温度としては通常20℃〜30℃であり、現像時間は20〜90秒である。
アルカリとしては、例えば、アンモニア水、エチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセンなどの有機アルカリ性化合物を濃度が0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜1質量%となるように純水で希釈したアルカリ性水溶液が使用できる。なお、このようなアルカリ性水溶液からなる現像液を使用した場合には、一般に現像後、純水で洗浄(リンス)が行なわれる。
ポストベークは、硬化を完全なものとするための現像後の加熱処理であり、通常200℃〜240℃の熱硬化処理を行なう。
このポストベーク処理は、現像後の塗布膜を、前記条件になるようにホットプレートやコンベクションオーブン(熱風循環式乾燥機)、高周波加熱機等の加熱手段を用いて、連続式あるいはバッチ式で行なうことができる。
<カラーフィルタ>
本発明のカラーフィルタは、本発明の重合性樹脂組成物に着色剤を更に含有させてなる着色重合性樹脂組成物を用いて形成されることを特徴とする。前記着色重合性樹脂組成物を用いて形成されることにより、例えば、カラーフィルタを構成する画素を精細に形成することができ、かつ、支持体への密着性を向上させることができる。
前記着色重合性樹脂組成物を用いて、前述のようにして支持体上にパターンを形成することでカラーフィルタの画素を形成することができる。2種以上の着色重合性樹脂組成物を用いて支持体上にパターンを順次形成することで、各着色重合性樹脂組成物に対応する画素をそれぞれ形成することができる。これにより、例えば、2色以上の画素からなるカラーフィルタを作製することができる。
<表示装置>
本発明の表示装置としては既述の本発明のカラーフィルタを備えるものであれば、特に限定するものではなく、液晶表示装置、プラズマディスプレイ表示装置、EL表示装置、CRT表示装置などの表示装置などを言う。表示装置の定義や各表示装置の説明は例えば「電子ディスプレイデバイス(佐々木 昭夫著、(株)工業調査会 1990年発行)」、「ディスプレイデバイス(伊吹 順章著、産業図書(株)平成元年発行)」などに記載されている。
本発明の表示装置のうち、液晶表示装置は特に好ましい。液晶表示装置については例えば「次世代液晶ディスプレイ技術(内田 龍男編集、(株)工業調査会 1994年発行)」に記載されている。本発明が適用できる液晶表示装置に特に制限はなく、例えば上記の「次世代液晶ディスプレイ技術」に記載されている色々な方式の液晶表示装置に適用できる。本発明はこれらのなかで特にカラーTFT方式の液晶表示装置に対して有効である。カラーTFT方式の液晶表示装置については例えば「カラーTFT液晶ディスプレイ(共立出版(株)1996年発行)」に記載されている。さらに本発明はもちろんIPSなどの横電界駆動方式、MVAなどの画素分割方式などの視野角が拡大された液晶表示装置にも適用できる。これらの方式については例えば「EL、PDP、LCDディスプレイ−技術と市場の最新動向−(東レリサーチセンター調査研究部門 2001年発行)」の43ページに記載されている。
液晶表示装置はカラーフィルタ以外に電極基板、偏光フィルム、位相差フィルム、バックライト、スペーサ、視野角補償フィルムなどさまざまな部材から構成される。これらの部材については例えば「’94液晶ディスプレイ周辺材料・ケミカルズの市場(島 健太郎 (株)シーエムシー 1994年発行 )」、「2003液晶関連市場の現状と将来展望(下巻)(表 良吉 (株)富士キメラ総研 2003年発行)」に記載されている。
本発明の表示装置は、ECB(Electrically Controlled Birefringence)、TN(Twisted Nematic)、IPS(In−Plane Switching)、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)、OCB(Optically Compensatory Bend)、STN(Supper Twisted Nematic)、VA(Vertically Aligned)、HAN(Hybrid Aligned Nematic)、GH(Guest Host)のような様々な表示モードが採用できる。本発明の表示装置は前述したカラーフィルタを用いることを特徴とし、これにより、テレビ、モニター等に搭載したときに表示ムラが無く、広い色再現域と高コントラスト比を有することができ、ノートパソコン用ディスプレイやテレビモニター等の大画面の表示装置等にも好適に用いることができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、特に断りのない限り、「部」及び「%」は質量基準である。
(実施例1)
−黒色レジストの調製−
黒色(K)レジストは、まず下記表1に記載の量のK顔料分散物1、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150rpmで10分間攪拌し、次いで、表1に記載の量のメチルエチルケトン、バインダー2、ハイドロキノンモノメチルエーテル、DPHA液、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4’−N,N−ビス(エトキシカルボニルメチルアミノ)−3’−ブロモフェニル]−s−トリアジン、界面活性剤1をはかり取り、温度25℃(±2℃)でこの順に添加して、温度40℃(±2℃)で150rpmで30分間攪拌することによって得られる。なお、表1に記載の量は質量部であり、詳しくは以下の組成となっている。
<K顔料分散物1>、
・カーボンブラック(デグッサ社製 Nipex35) 13.1%
・分散剤1(下記化合物1) 0.65%
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比
のランダム共重合物、質量平均分子量3.7万) 6.72%
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 79.53%
Figure 2008209750
<バインダー2>
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=78/22モル比
のランダム共重合物、質量平均分子量3.8万) 27%
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 73%
<DPHA液>
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(重合禁止剤MEHQ 500ppm含有、日本化薬(株)製、
商品名:KAYARAD DPHA) 76%
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 24%
<界面活性剤1>
・下記構造物1 30%
・メチルエチルケトン 70%
Figure 2008209750
Figure 2008209750
−ブラック(K)画像の形成−
無アルカリガラス基板を、UV洗浄装置で洗浄後、洗浄剤を用いてブラシ洗浄し、更に超純水で超音波洗浄した。基板を120℃3分熱処理して表面状態を安定化させた。
基板を冷却し23℃に温調後、スリット状ノズルを有するガラス基板用コーター(エフ・エー・エス・アジア社製、商品名:MH−1600)にて、上述のように調製した濃色組成物K1を塗布した。引き続きVCD(真空乾燥装置、東京応化工業社製)で30秒間、溶媒の一部を乾燥して塗布層の流動性を無くした後、120℃3分間プリベークして膜厚1.6μmの濃色感光層K1を得た。
超高圧水銀灯を有すプロキシミティー型露光機(日立ハイテク電子エンジニアリング株式会社製)で、基板とマスク(画像パターンを有す石英露光マスク)を垂直に立てた状態で、露光マスク面と濃色感光層K1の間の距離を200μmに設定し、露光量300mJ/cmでパターン露光した。
次に、純水をシャワーノズルにて噴霧して、濃色感光層K1の表面を均一に湿らせた後、KOH系現像液(ノニオン界面活性剤含有、商品名:CDK−1、富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製を100倍希釈したもの)を23℃80秒、フラットノズル圧力0.04MPaでシャワー現像しパターニング画像を得た。引き続き、超純水を超高圧洗浄ノズルにて9.8MPaの圧力で噴射して残渣除去を行い、更に超純水をシャワーノズルで両面から吹き付けて、付着している現像液や前記ブラックマトリクス層溶解物を除去し、エアナイフにて液切りを行い、ブラック(K)の画像を得た。引き続き220℃で30分間熱処理してブラック(K)画像を得た。
−顔料分散液の調製―
<G用顔料分散液(G1)>
ブロム化フタロシアニングリーン(C.I.Pigment Green36)と、C.I.Pigment Yellow150とに、顔料分散剤(Disperbyk−161、ビックケミー社製)、バインダー1(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸/エトキシメチルアクリレート(=75/15/10[質量比])共重合体(アルカリ可溶性樹脂、質量平均分子量Mw:10000)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(固形分:50質量%))と、有機溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)とを、下記の表2に示す配合量で配合し、プレミキシングを行った。その後、モーターミルM−50(アイガー・ジャパン社製)で、直径0.65mmのジルコニアビーズを用い、周速9m/sで9時間分散し、G用顔料分散液(G1)を調製した。
<R用顔料分散液及びB用顔料分散液>
上記G用顔料分散液(G1)の調製において、顔料及びその他の成分を下記表2に示す種類及び配合量に変更した以外は、G用顔料分散液(G1)と同様にして、R用顔料分散液(R1)及びB用顔料分散液(B1)を調製した。
Figure 2008209750
−画素用着色レジストの調製―
<G用着色レジスト>
下記表3に示す処方のとおり、(A)アルカリ可溶性樹脂(上記バインダー1)、(B)光重合性化合物、(C)単官能イソシアネート化合物、(D)光重合開始剤、有機溶剤、上記界面活性剤1を混合して、25℃で30分間攪拌したのち、不溶物が無いことを確認し、モノマー液(重合性樹脂組成物)を調製した。
次に、G用顔料分散液(G1)を撹拌しながら、前記モノマー液をゆっくりと添加し、25℃で30分間撹拌し、G用着色レジスト(レジストG−1)を調製した。
<R用着色レジスト及びB用着色レジスト>
上記G用レジストの調製において、下記表3に示す処方に変更した以外は、G用レジストと同様にして、R用着色レジスト(レジストR−1)及びB用着色レジスト(レジストB−1)を調製した。
Figure 2008209750
−グリーン(G)画素の形成−
上記のようにしてブラック(K)画像を形成した無アルカリガラス基板(支持体)を、UV洗浄装置で洗浄後、洗浄剤を用いてブラシ洗浄し、更に超純水で超音波洗浄した。基板を120℃3分熱処理して表面状態を安定化させた。
基板を冷却し23℃に温調後、スリット状ノズルを有すガラス基板用コーター(エフ・エー・エス・アジア社製、商品名:MH−1600)にて、上述のように調製したG用着色レジスト(レジストG−1)を塗布した。引き続きVCD(真空乾燥装置、東京応化工業社製)で30秒間、溶媒の一部を乾燥して塗布層の流動性を無くした後、120℃3分間プリベークして膜厚2.4μmのG用着色レジスト層を得た。
超高圧水銀灯を有するプロキシミティー型露光機(日立ハイテク電子エンジニアリング(株)製)で、基板とマスク(画像パターンを有す石英露光マスク、画像パターンの線幅50μm)を垂直に立てた状態で、露光マスク面とG用着色レジスト層の間の距離を200μmに設定し、露光量300mJ/cmでパターン露光した。
次に、純水をシャワーノズルにて噴霧して、前記G用着色レジスト層の表面を均一に湿らせた後、KOH系現像液(ノニオン界面活性剤含有、商品名:CDK−1、富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製を100倍希釈したもの)を23℃80秒、フラットノズル圧力0.04MPaでシャワー現像しパターニング画像を得た。引き続き、超純水を超高圧洗浄ノズルにて9.8MPaの圧力で噴射して残渣除去を行い、更に超純水をシャワーノズルで両面から吹き付けて、付着している現像液や前記G用着色レジスト層溶解物を除去し、エアナイフにて液切りを行い、引き続き220℃で30分間熱処理してグリーン(G)画像を得た。
−レッド(R)画素及びブルー(B)画素の形成−
G用着色レジスト(レジストG−1)の代わりに、R用着色レジスト(レジストR−1)及びB用着色レジスト(レジストB−1)をそれぞれ用いた以外は、グリーン(G)画素の形成と同様にして、それぞれレッド(R)画素、ブルー(B)画素を形成し、カラーフィルタ(以下、「カラーフィルタ側基板」という)を作製した。
−液晶表示装置の作製−
上記より得たカラーフィルタ側基板に、駆動側基板及び液晶材料を組み合わせることにより液晶表示素子を作製した。すなわち、駆動側基板としてTFTと画素電極(導電層)とが配列形成されたTFT基板を準備し、TFT基板と上記より得たカラーフィルタ側基板とを、TFT基板の画素電極等が設けられた側の表面とカラーフィルタ側基板の表面とが対向するように配置し、この間隙に液晶材料を封入し、画像表示を担う液晶層を設けて液晶セルを得た。このようにして得た液晶セルの両面に(株)サンリッツ製の偏光板HLC2−2518を貼り付けた。次いで、赤色(R)LEDとしてFR1112H(スタンレー電気(株)製のチップ型LED)、緑色(G)LEDとしてDG1112H(スタンレー電気(株)製のチップ型LED)、青色(B)LEDとしてDB1112H(スタンレー電気(株)製のチップ型LED)を用いてサイドライト方式のバックライトを構成し、前記偏光板が設けられた液晶セルの背面となる側に配置した。
(実施例2)
実施例1の画素用着色レジストの調製において、2-メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(昭和電工(株)製、カレンズMOI)1.5質量部の代わりに、単官能イソシアネート化合物として、1,1−ビス(アクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート(昭和電工(株)製、カレンズBEI)2.3質量部を用いた以外は、実施例1と同様にしてレッド(R)画素、グリーン(G)画素、ブルー(B)画素を形成し、カラーフィルタを作製した。
(実施例3)
実施例1の画素用着色レジストの調製において、2-メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(昭和電工(株)製、カレンズMOI)1.5質量部の代わりに、単官能イソシアネート化合物の前駆体としてイソシアネート基がブロックされた、メタクリル酸2−(O−[1’−メチルプロピリデンアミノ]カルボキシアミノ)エチル(昭和電工(株)製、カレンズMOI-BM)2.3質量部を用いた以外は、実施例1と同様にしてレッド(R)画素、グリーン(G)画素、ブルー(B)画素を形成し、カラーフィルタを作製した。
(比較例1)
実施例1の画素用着色レジストの調製において、単官能イソシアネート化合物(2-メタクリロイルオキシエチルイソシアネート)を用いなかった以外は、実施例1と同様にして、レッド(R)画素、グリーン(G)画素、ブルー(B)画素を形成し、カラーフィルタを作製した。
(比較例2)
実施例1の画素用着色レジストの調製において、2-メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(昭和電工(株)製、カレンズMOI)1.5質量部の代わりに、3官能イソシアネート化合物として、ヘキサメチレンジイソシアネートの3量体(コロネートHX日本ポリウレタン(株)製コロネートHX)を1.6質量部添加した以外は、実施例1と同様にして、レッド(R)画素、グリーン(G)画素、ブルー(B)画素を形成し、カラーフィルタを作製した。
(比較例3)
実施例1の画素用着色レジストの調製において、2-メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(昭和電工(株)製、カレンズMOI)1.5質量部の代わりに、2官能イソシアネート化合物として、ヘキサメチレンジイソシアネートと1,3−ブタンジオールの付加物(アダクト体)(日本ポリウレタン工業(株)製「C−2612」)を1.9質量部添加した以外は、実施例1と同様にして、レッド(R)画素、グリーン(G)画素、ブルー(B)画素を形成し、カラーフィルタを作製した。
(評価)
<線幅の測定>
得られたグリーン(G)画素、レッド(R)画素、ブルー(B)画素をそれぞれ光学顕微鏡で観察し、それぞれの線幅(1)を測定した。結果を表4に示した。
<レジスト液の経時安定性の評価>
上記G用着色レジスト(レジストG−1)、R用着色レジスト(レジストR−1)、B用着色レジスト(レジストB−1)を30℃で1ヶ月間保管した後、上記と同様にしてグリーン(G)画素、レッド(R)画素、ブルー(B)画素を形成した。得られたそれぞれの画素を光学顕微鏡で観察し線幅(2)を測定した。
線幅(2)と線幅(1)の差を線幅変化量として、表4に示した。
グリーン(G)画素、レッド(R)画素、ブルー(B)画素のそれぞれの線幅変化(線幅(2)−線幅(1))が小さいほどレジスト液の経時安定性は良好である。
<画素の密着性評価>
基板上に形成されたグリーン(G)画素、レッド(R)画素及びブルー(B)画素からなるカラーフィルタの画素部にカッターナイフを用いて5mm間隔で縦横に切り込みを入れた。なお、切り込みを入れた領域は25mm角とした。
次に、このように切り込みを入れた領域をPGMAC(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)に15分間浸漬した後、室温で30分間乾燥した。その後接着テープ(ニチバン製のセロハンテープ)を貼りつけて、該テープを剥した。光学顕微鏡にて観察し、画素の剥れの有無を調べ、下記評価基準に従って評価した。画素の剥れが少ないほど密着性は良好である。
(評価基準)
○:画素の剥れがほとんど観察されなかった。
△:画素の剥れがわずかに観察された。
×:画素の剥れが多数観察された。
Figure 2008209750
表4から、本発明の重合性樹脂組成物を用いて作製した実施例1〜3のカラーフィルタは、比較例1〜3と比較して、画素の密着性が良好で、レジスト液を保管経時したときの、画像の線幅変化が少ないことがわかる。
また、比較例1〜3のカラーフィルタを用いて作製した表示装置は表示のムラが観察されたが、本発明の実施例1〜3のカラーフィルタを用いて作製した表示装置は表示のムラがなく、良好な表示特性を示した。

Claims (7)

  1. (A)アルカリ可溶性樹脂と、(B)光重合性化合物と、(C)単官能イソシアネート化合物及び/又はその前駆体と、(D)光重合開始剤とを少なくとも含有する重合性樹脂組成物。
  2. 前記単官能イソシアネート化合物及び/又はその前駆体が、光重合可能なエチレン性不飽和基の少なくとも1つを有することを特徴とする請求項1に記載の重合性樹脂組成物。
  3. 前記単官能イソシアネート化合物の前駆体が、ブロックされたイソシアネート基を1つ有する化合物であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の重合性樹脂組成物。
  4. 着色剤を更に含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の重合性樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の重合性樹脂組成物を用いて、支持体上に形成されたパターン。
  6. 請求項4に記載の重合性樹脂組成物を用いて形成されたカラーフィルタ。
  7. 請求項6に記載のカラーフィルタを備えた表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012063735A (ja) * 2010-08-20 2012-03-29 Fujifilm Corp 着色硬化性組成物、カラーフィルタ及びその製造方法、固体撮像素子、液晶表示装置、並びに有機el表示装置

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