JP2008208895A - 能動型防振装置とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】出力部材と固定側支持部材の同心状の位置決めが高度に設定されることによって、コイルと永久磁石の間のクリアランスが高精度に設定されて、出力部材の効率的な加振変位に基づき、所期の能動的な防振効果が有利に発揮され得る、新規な構造の能動型防振装置を提供する。
【解決手段】出力部材14の他方の端部に板ばね60が固定されて有底筒状の固定側支持部材12に収容されていると共に、固定リング64が固定側支持部材12の筒壁部16と出力部材14の軸直角方向間に固定側支持部材12の開口部分から軸方向に嵌め込まれて筒壁部16に圧入固定されており、出力部材14から軸直角方向外方に広がった板ばね60の外周縁部が、筒壁部16に設けられた段差部32と固定リング64で挟持されることにより、出力部材14の他方の端部が板ばね60を介して固定側支持部材12に弾性支持されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、防振対象に装着されて、コイルへの通電によって生ぜしめられる磁界の作用で出力部材を加振することにより能動的な防振効果が発揮される能動型防振装置に係り、特に、固定側支持部材においてコイルや出力部材、出力部材を固定側支持部材に弾性支持せしめる弾性部材等を収容配置する空間が流体密に閉塞されている密閉構造の能動型防振装置やかかる能動型防振装置の製造方法に関するものである。
従来から、振動伝達系を構成する部材間に介装されて振動源から防振対象への振動伝達を低減する防振連結体乃至は防振支持体や、防振対象に直接に取り付けられて防振対象自体の振動を直接的に低減する制振装置などの防振装置の一種として、コイルへの通電により生ぜしめられる磁界の作用を利用した出力部材の駆動による加振力に基づき、防振すべき振動を積極的に乃至は相殺的に低減せしめるようにした能動型防振装置が知られている。かかる能動型防振装置では、一般に、出力部材の外周側に筒状の固定側支持部材が離隔配置されて、それら固定側支持部材と出力部材の各一方の端部が、板ばね乃至はゴム弾性体等の弾性部材により相互に弾性連結されることで、出力部材が固定側支持部材に対して軸方向に変位可能に配設されている。また、出力部材と固定側支持部材の一方にコイルが組み付けられると共に、他方に永久磁石が組み付けられて、コイルへの通電によって生ぜしめられる磁界の作用で駆動力が及ぼされるようになっている。そして、固定側支持部材が防振対象に直接に固定されたり、振動伝達系を構成する部材間に組み付けられたりして、コイルの通電による出力部材の固定側支持部材に対する軸方向変位に基づく加振力によって、問題となる振動が能動的に抑制され得る。例えば、特許文献1(特開2002−106633号公報)や特許文献2(特開2001−227581号公報)に記載のものが、それであり、自動車用のエンジンマウントやボデーマウント等の各種の防振連結体乃至は防振支持体や制振器等への適用が図られている。
ところで、特許文献1に係る能動型防振装置では、固定側支持部材においてコイルや永久磁石等を収容配置する内部空間がリード線の通孔等を通じて外部と連通されていることから、水や異物等が内部に侵入して、出力部材の安定した作動性能が確保され難くなる可能性があった。
そこで、特許文献2(特開2001−227581号公報の図3参照。)には、出力部材としてのマス金具を固定側支持部材としてのカバー金具に弾性支持させる弾性部材(支持ゴム弾性体)によって固定側支持部材の開口部分を流体密に覆蓋し、出力部材等が配された固定側支持部材内への水や異物等の侵入を防ぐことが提案されている。
しかしながら、弾性部材が外部に露出していて、水や異物等が弾性部材に付着する可能性があるため、かかる弾性部材の耐久性低下に伴い出力部材の固定側支持部材への安定した支持が確保され難くなって、出力部材の駆動性能に悪影響を及ぼす可能性があった。また、例えば能動型防振装置をエンジンルームに配設する場合に、弾性部材がエンジンユニットに向けて装着されると、弾性部材がエンジンの輻射熱等の悪影響も受け易くなるおそれがあった。
このような問題に鑑みて、例えば、特許文献3(特開2006−180601号公報)にも示されるように、弾性部材を外部に露出せしめる固定側支持部材の両端の開口部分を蓋部材で覆蓋することによって弾性部材を保護したり、或いは出力部材の固定側支持部材への支持形態を弾性部材に代えて、耐食性の高い摺動部材にすることで、弾性部材が外部に露出することによる問題がそもそも生じないようにすることが考えられる。
しかしながら、一対の蓋部材を固定側支持部材の各開口部に組み付けることで、部品点数や組み付け工程が増えて、製造効率の低下や製造コストの上昇が惹起される可能性があった。また、出力部材の固定側支持部材への支持手段として摺動部材を採用すると、摺動に伴う熱エネルギにより内部が高温となり易く、かかる内部の空気圧変化により目的とする出力部材の駆動性能が十分に得られ難くなったり、摺動部材の摩耗等で出力部材の安定した支持形態が確保され難くなる可能性があった。
因みに、上述の如き問題に対処するために、特許文献4(特開昭62−70674号公報の図4参照。)にも示されているように、有底筒状の固定側支持部材を用いて、該固定側支持部材の一つの開口部を蓋部材で覆蓋することによって、密閉構造にかかる部品点数を減らすことが考えられる。また、出力部材が固定側支持部材に弾性支持される構造としては、筒状の出力部材が、固定側支持部材と蓋部材で画設された空間を軸方向に延びて両端部分が固定側支持部材の底部と蓋部材に固定されるガイド部材に外挿されると共に、出力部材の軸方向両端部が、それぞれガイド部材の両端に外挿されたコイルばねを介して固定側支持部材の底部と蓋部材に弾性支持された構造が開示されている。
ここで、能動型防振装置には、コイルの通電により生ぜしめられる磁界の作用に基づく加振力を効率的に得るためにも、コイルと永久磁石の間のクリアランスを全体に亘って略一定に且つ微小に設定することが要求されるが、出力部材の固定側支持部材への支持構造に関して、前述の特許文献1〜3に示されるように、単に板ばねや摺動部材を用いたものや特許文献4に係るガイド部材を用いたものでは、かかる要求が十分に満たされ難い問題を内在していた。
すなわち、出力部材や固定側支持部材、板ばね、摺動部材、ガイド部材等の組付け部品の寸法精度やボルトや溶接等を用いた部材間の固定状態に応じて、出力部材の中心軸が固定側支持部材の中心軸に対して傾いたり偏倚したりする等して両中心軸が同一線上に位置せしめられない状態で組み付けられると、出力部材と固定側支持部材の一方に固定されるコイルの中心軸と他方に固定される永久磁石の中心軸も互いに同一線上に位置せしめられないこととなって、コイルと永久磁石の間の離隔距離が高精度に設定され難い問題が生じる。その結果、目的とする加振力が十分に得られず、有効な防振効果が発揮され難い問題があった。
特開2002−106633号公報 特開2001−227581号公報 特開2006−180601号公報 特開昭62−70674号公報
ここにおいて、本発明は上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、出力部材と固定側支持部材の同心状の位置決めが高度に設定されることによって、コイルと永久磁石の間のクリアランスが高精度に設定されて、出力部材の効率的な加振変位に基づき、所期の能動的な防振効果が有利に発揮され得る、新規な構造の能動型防振装置やかかる能動型防振装置の新規な製造方法を提供することにある。
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載されたもの、或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
すなわち、本発明の特徴とするところは、固定側支持部材に対して軸方向に変位可能に組み付けられた出力部材を有しており、それら固定側支持部材と出力部材の一方にコイルが組み付けられると共に、固定側支持部材と出力部材の他方に永久磁石が組み付けられて、コイルへの通電によって出力部材が固定側支持部材に対して軸方向に駆動される能動型防振装置において、固定側支持部材が有底筒状とされ、出力部材が固定側支持部材に差し入れられて軸方向に延びており、固定側支持部材の開口部側において出力部材の一方の端部が支持ゴム弾性体を介して固定側支持部材に弾性支持されて、支持ゴム弾性体によって固定側支持部材の開口部分が覆蓋され、更に支持ゴム弾性体の外方端部に蓋部材が組み付けられることで固定側支持部材の内側が流体密に閉塞された密閉構造とされている一方、出力部材の他方の端部に板ばねが固定されて固定側支持部材に収容されていると共に、固定リングが固定側支持部材の筒壁部と出力部材の軸直角方向間に固定側支持部材の開口部分から軸方向に嵌め込まれて筒壁部に圧入固定されており、出力部材から軸直角方向外方に広がった板ばねの外周縁部が、筒壁部に設けられた段差部と固定リングで挟持されることにより、出力部材の他方の端部が板ばねを介して固定側支持部材に弾性支持されている能動型防振装置にある。
このような本発明に従う構造とされた能動型防振装置においては、出力部材の他方の端部が板ばねを介して固定側支持部材に弾性支持される際に、板ばねの外周縁部が、固定側支持部材の筒壁部の開口部分から内方に設けられた段差部と固定リングに挟持されている。この固定リングは、固定側支持部材の筒壁部と出力部材の軸直角方向間に固定側支持部材の開口部分から軸方向に嵌め込まれて筒壁部に圧入固定されるようになっている。
上述の如く固定リングを固定側支持部材の筒壁部に圧入するには、周方向に所定の長さで延びる治具の先端に固定リングが取り付けられて、治具が筒壁部の内周面と出力部材の外周面の軸直角方向対向面間の隙間に軸方向に嵌め入れられることにより、固定リングが筒壁部に押し込められることとなる。ここで、治具には、筒壁部と出力部材の対向面間における軸方向のスムーズな変位や固定リングを筒壁部に圧入固定するのに十分な剛性が得られること等を目的として、治具が周方向の全体に亘って一定の断面形状とされると共に、治具の軸直角方向寸法が、固定側支持部材と出力部材が同心状に位置せしめられた状態下での両部材の軸直角方向の対向面間距離よりも僅かに小さくされることが望ましい。
このような治具を用いた固定リングの圧入構造が採用されることによって、治具が出力部材の外周面および筒壁部の内周面を軸方向にはわせるようにして嵌め込まれて、出力部材の外周面と筒壁部の内周面の対向面間距離が全周に亘って一定とされつつ、固定リングが筒壁部に圧入固定されて、出力部材が板ばねを介して固定側支持部材に支持されることで、該一定の状態が保持される。即ち、出力部材が固定側支持部材に支持されると共に、それらの中心軸を同一線上に位置せしめることが可能となり、延いては出力部材と固定側支持部材の一方に固定されるコイルの中心軸と他方に固定される永久磁石の中心軸も同一線上に位置せしめることが出来る。
特に本構造によれば、単に板ばねの外周縁部が固定側支持部材の段差部に重ね合わせられた状態で、出力部材と固定側支持部材が同心状に位置せしめられているか否かにかかわらず、上述の如き治具を用いて固定リングが筒壁部に圧入固定されることによって、治具のガイド機能により、固定側支持部材と出力部材が強制的に同心状に位置決めされた状態下で、板ばねの外周縁部を固定側支持部材に固定することが出来る。これにより、コイルと永久磁石の間のクリアランスを設定する際に、板ばねや出力部材、固定側支持部材等の組付け部品の寸法精度が極めて厳密に要求されることはない。しかも、板ばねの軸直角方向の剛性に基づき、出力部材と固定側支持部材の同心状の位置決め状態が保持される。
それ故、本発明に従う構造とされた能動型防振装置においては、出力部材と固定側支持部材の同心状の位置決めが高度に設定されることによって、コイルと永久磁石の間のクリアランスが高精度に設定されて、出力部材の効率的な加振変位に基づき、所期の能動的な防振効果が有利に発揮され得るのである。
また、本発明に係る能動型防振装置では、段差部が、固定側支持部材における底部の外周縁部と筒壁部の底部側の基端部分との間において軸直角方向に広がるようにして固定側支持部材と一体形成されている構造が、好適に採用され得る。このような構造によれば、段差部を別途用意して固定側支持部材に配設する手間が省けて、製造効率の向上や低コスト化が有利に図られ得る。しかも、互いに軸直角方向に広がる段差部と板ばねが軸方向に重ね合わせられることによって、出力部材の中心軸が固定側支持部材の中心軸に対して傾斜して組み付けられることが好適に抑えられる。
また、本発明に係る能動型防振装置では、筒壁部の開口部から離隔した底部側には開口部側の径寸法よりも小さな径寸法の小径筒部が設けられており、小径筒部に固定リングが圧入固定されている構造が、好適に採用され得る。このような構造によれば、固定リングを筒壁部の開口部分から固定部位まで圧入する必要がなくなり、圧入にかかる治具の力が軽減されて、製造効率が向上され、しかも固定リングや固定側支持部材の圧入による荷重負担が低減されて、耐久性が一層有利に向上され得る。
また、本発明に係る能動型防振装置では、固定リングが固定側支持部材への圧入方向に向かって小径となる段付き筒状を呈しており、固定リングの圧入方向前方の小径部が固定側支持部材の筒壁部と軸直角方向に所定距離を隔てて位置せしめられていると共に、固定リングの圧入方向後方の大径部が筒壁部に圧入固定されている構造が、採用されても良い。このような構造によれば、圧入に際して固定リングが筒壁部に案内され易くなって、圧入作業が一層容易になる。しかも、固定リングの圧入方向前方の小径部が筒壁部から軸直角方向内方に位置せしめられていることによって、例えば、板ばねの外周縁部が、筒壁部に設けられた段差部の外周縁部まで至らないような場合にも、小径部の先端部分を板ばねの外周縁部に安定して重ね合わせることが出来、その結果、出力部材の板ばねを介した固定側支持部材への支持状態の更なる安定が図られ得る。
また、本発明に係る能動型防振装置では、固定リングの先端部に内フランジ状の当接支持部が設けられていると共に、板ばねの外周縁部が、固定側支持部材の段差部と当接支持部の間に挟持されている構造が、好適に採用され得る。このような構造によれば、板ばねの外周縁部が固定リングに対して広い面積をもって重ね合わせられることとなり、出力部材の板ばねを介した固定側支持部材への支持状態の更なる安定が図られ得る。
また、本発明に係る能動型防振装置では、固定側支持部材が防振対象に取り付けられることにより、出力部材が防振対象に対して弾性変位可能なマスとされて動的吸振器を構成する構造が、採用されても良い。このような構造によれば、出力部材をマス成分とし、板ばねや支持ゴム弾性体をバネ成分として、防振すべき主振動系に対してのマスーバネ系からなる副振動系が構成されることとなり、前述の如くコイルと永久磁石の間のクリアランスが高精度に設定されることから、かかる副振動系に対して目的とする加振力が有利に与えられる。
さらに、本発明の特徴とするところは、前述の能動型防振装置を製造するに際して、(a)出力部材の軸方向中間部分に永久磁石を固定すると共に、出力部材の軸方向他方の端部に板ばねを固定することによって、永久磁石や板ばねが出力部材に組み付けられた組付け体を用意する準備工程と、(b)固定リングを環状の治具の先端部分に取り付ける取付け工程と、(c)組付け体を固定側支持部材の開口部分から軸方向に差し入れて、板ばねの外周縁部を固定側支持部材の段差部に重ね合わせる収容工程と、(d)固定リングを取り付けた治具を固定側支持部材の開口部から出力部材と固定側支持部材の軸直角方向間に差し入れて、固定リングを固定側支持部材の筒壁部に圧入固定すると共に、固定リングの先端部分を板ばねの外周部分に重ね合わせて、板ばねの外周縁部を固定側支持部材の段差部と固定リングの軸方向間に挟圧固定すると共に、出力部材の中心軸を固定側支持部材の中心軸上に位置決め配置する位置決め工程と、(e)コイルを固定側支持部材の開口部から軸方向に差し入れて永久磁石と軸直角方向で対向位置するようにして固定側支持部材に固定する組付け工程と、(f)固定側支持部材の開口部側において出力部材の軸方向一方の端部を支持ゴム弾性体を介して弾性連結すると共に、支持ゴム弾性体によって固定側支持部材の開口部分を覆蓋せしめる組付け工程と、(g)支持ゴム弾性体を固定側支持部材に固定すると共に、支持ゴム弾性体の外方端部に蓋部材を固定することで、固定側支持部材において組付け体やコイル、支持ゴム弾性体を収容せしめた内部空間を流体密に閉塞する密閉工程とを、含む能動型防振装置の製造方法にある。
このような本発明に係る能動型防振装置の製造方法に従えば、出力部材が板ばねを介して固定側支持部材に支持されることや、出力部材と固定側支持部材が同心状に位置決めされることが、一つの位置決め工程で実現されることに加え、板ばねや永久磁石を備えた出力部材の組付け体が予め用意されて、固定側支持部材に組み付けられるようになっている。それ故、製造効率が飛躍的に向上されつつ、コイルと永久磁石の間のクリアランスが高精度に設定されて、所期の能動的な防振効果が安定して得られる能動型防振装置が有利に実現され得る。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。先ず、図1,2には、本発明の能動型防振装置に係る一実施形態としての制振装置10が示されている。この制振装置10は、固定側支持部材としての支持金具12や出力部材14を含んで構成されており、出力部材14が支持金具12に変位可能に弾性支持された構造を呈している。制振装置10は、支持金具12が図示しない防振対象としての自動車ボデー等に取り付けられて、出力部材14の加振変位により、問題となる振動を積極的に乃至は相殺的に低減せしめるようになっている。なお、以下の説明において、特に断りのない限り、上下方向は、制振装置10の中心軸方向となる図1中の上下方向をいう。
より詳細には、支持金具12は、図3にも示されているように、金属材等の剛性材を用いて形成されていると共に、下方に開口する薄肉の有底円筒形状を有しており、軸方向に延びる略段付き円筒形状の筒壁部16や筒壁部16の一方(図1中、上)の開口部を覆蓋するようにして一体形成された底部18を含んで構成されている。底部18が、下方に開口する略すり鉢形状を呈していることによって、筒壁部16の底部側基端部から上方に裁頭円錐台形状に膨らむように突出した形態とされている。
筒壁部16の軸方向中間部分には、軸直角方向に円環形状に広がる中間段差部20が形成されており、筒壁部16において、中間段差部20を挟んだ開口部側が大径部22とされていると共に、中間段差部20を挟んだ底部18側が大径部22よりも小径の小径部24とされている。大径部22における中間段差部20の外周縁部と接する基端部分から開口部側に向かって所定の距離だけ下方の位置に、下方から上方に向かって径寸法が次第に小さくなるテーパ状部が設けられていることによって、大径部22の基端部側の径寸法が、開口部側の径寸法に比して僅かに小さくされている。
筒壁部16の大径部22の開口端部には、複数の取付片26が周方向に離隔して、筒壁部16と一体形成されている。取付片26は、大径部22の開口端部から軸直角方向に広がる薄肉板状とされており、挿通孔28が貫設されている。本実施形態では、筒壁部16の中心軸を挟んだ軸直角方向一方向(図2中、左右)で対向位置せしめられた部位に、それぞれ取付片26が設けられている。また、大径部22における周上の一箇所には、切り欠き状の窓部30が形成されている。
筒壁部16の小径部24の基端部分と底部18の外周縁部の間には、軸直角方向に円環形状に広がる段差部としての上底段差部32が一体形成されている。上底段差部32の外周縁部と小径部24の基端部分の接続部位が、支持金具12の角部とされており、特に、接続部位の軸方向断面が湾曲状とされていることで、角部の尖りが抑えられている。
また、小径部24における中間段差部20の外周縁部と接する基端部分から開口部側に向かって所定の距離だけ下方の位置に、下方から上方に向かって径寸法が次第に小さくなるテーパ状部が設けられていることによって、小径部24の基端部側の径寸法が、開口部側の径寸法に比して僅かに小さくされている。この小径部24において更に小径とされた基端部側が小径筒部34とされており、上述の説明からも明らかなように、小径筒部34の径寸法が、支持金具12の筒壁部16の大径部22の開口部分の径寸法に比して十分に小さくされている。
このような支持金具12は、例えば一枚の金属板にプレス加工が施されることによって形成されている。支持金具12の内側には、出力部材14が配されている。
出力部材14は、図4にも示されているように、コア金具36とヨーク部材38を含んで構成されている。コア金具36は、軸方向に長手状に延びる円柱形状を有している。コア金具36の一方(図1,4中、上)の端部には、鍔状部40が一体形成されていると共に、コア金具36の他方の端部には、ボルト部42が一体形成されている。
一方、ヨーク部材38は、強磁性材からなる内側ヨーク金具44と外側ヨーク金具46を含んで構成されている。内側ヨーク金具44は、厚肉の略円筒形状を有していると共に、軸方向中間部分の外周面から軸直角方向外方に突出するようにして鍔状部48が一体形成されている。このような内側ヨーク金具44が、コア金具36のボルト部42側の端部から外挿されて、コア金具36の鍔状部40側において僅かに大径とされた外周部分が内側ヨーク金具44の一方(図1,4中、上)の端部側に圧入固定されている。内側ヨーク金具44の軸方向寸法がコア金具36の軸方向寸法に比して小さくされているため、コア金具36の軸方向中間部分からボルト部42側の端部に至る部分が、内側ヨーク金具44の他方の端部から軸方向外方に突出している。
また、外側ヨーク金具46は、下方に開口する大径の略有底円筒形状を有していると共に、底部の中央に通孔50が貫設されている。この外側ヨーク金具46の開口部分に向かって内側ヨーク金具44の一方の端部が嵌め込まれて、内側ヨーク金具44の鍔状部48が外側ヨーク金具46の底部に重ね合わせられていると共に、該一方の端部が外側ヨーク金具46の通孔50を通じて底部から軸方向外方に突出せしめられている形態で、内側ヨーク金具44の軸方向中間部分が外側ヨーク金具46の通孔50に圧入固定されている。外側ヨーク金具46の軸方向寸法がコア金具36の軸方向寸法に比して小さくされているため、コア金具36の内側ヨーク金具44の他方の端部から軸方向外方に突出する部分が、外側ヨーク金具46の開口部分から軸方向外方に突出している。
かかる出力部材14では、コア金具36の中心軸上に内側ヨーク金具44の中心軸と外側ヨーク金具46の中心軸が位置せしめられていることによって、内側および外側ヨーク金具44,46からなるヨーク部材38とコア金具36が同心状に位置せしめられている。このように同心状に位置決めされた状態下、内側ヨーク金具44と外側ヨーク金具46の周壁部が軸直角方向に所定距離を隔てて対向位置せしめられていると共に、かかる離隔距離が周方向の全体に亘って一定とされている。これにより、ヨーク部材38には、内側ヨーク金具44の外周面と外側ヨーク金具46の内周面および底面が協働して周方向の全体に亘って一定の断面で延びる、環状凹溝52が形成されている。
出力部材14には、永久磁石54が設けられている。永久磁石54は、円筒形状を有しており、内周面側と外周面側に相反する磁極が着磁されている。永久磁石54の一方の端部から内側ヨーク金具44が圧入されて、該一方の端部と内側ヨーク金具44の鍔状部48が重ね合わせられていると共に、永久磁石54の外周部分に有底円筒形状のカバー金具56が嵌め着けられて、カバー金具56が皿ばね58を介してコア金具36に支持されていることによって、永久磁石54が内側ヨーク金具44に嵌着固定されている。永久磁石54に外嵌固定されたカバー金具56の外周面は軸直角方向に所定距離を隔てて外側ヨーク金具46の周壁部の内周面と対向位置せしめられている。これにより、ヨーク部材38において、環状凹溝52を挟んだ両側に互いに異なる磁極が現れるようになっており、環状凹溝52内に磁界が発生するようになっている。
また、出力部材14には、薄肉の円環板形状を有する板ばね60が配設されている。板ばね60の軸直角方向中間部分には、複数の連通孔62が貫設されている。板ばね60の内周縁部がコア金具36の鍔状部40と内側ヨーク金具44の軸方向端部の間に挟持固定されていることにより、板ばね60の外周縁部が、出力部材14から軸直角方向外方に延びて、外側ヨーク金具46の外周部分よりも軸直角方向外方に位置せしめられている。
板ばね60および永久磁石54が組み付けられた出力部材14が、支持金具12の開口部分から軸方向に嵌め込まれて、板ばね60の外周部分が支持金具12の上底段差部32に重ね合わせられている。また、支持金具12には、固定リング64が配設されている。
固定リング64は、図5にも示されているように、大径の円筒形状を有していると共に、金属材等の剛性材を用いて形成されている。固定リング64の外径寸法が、支持金具12の筒壁部16の小径筒部34の内径寸法と略同じとされている。また、固定リング64の一方の端部には、内フランジ状の当接支持部66が一体形成されており、当接支持部66の内径寸法が筒壁部16の上底段差部32の内径寸法と同じかそれよりも僅かに大きくされている。この固定リング64が、筒壁部16の開口部分から出力部材14のヨーク部材38と筒壁部16の小径部24の軸直角方向対向面間を軸方向に差し入れられて、小径筒部34に圧入固定されていると共に、固定リング64の当接支持部66が板ばね60の外周部分に重ね合わせられている。
これにより、板ばね60の外周縁部が支持金具12の上底段差部32と固定リング64の当接支持部66の軸方向間に挟持固定されて、出力部材14が板ばね60を介して支持金具12に軸方向に変位可能に弾性支持されていると共に、出力部材14の中心軸が支持金具12の中心軸上に位置せしめられている。
また、出力部材14には、コイル部材68が組み付けられている。コイル部材68は、図6にも示されているように、全体として略有底円筒形状を有し且つ合成樹脂材等の非磁性材からなるボビン70の円筒状部に対してコイル72が巻回された構造を呈している。コイル72の一方の端部が、ボビン70の厚肉の底壁に配設された一対の端子74の一方に接続されていると共に、コイル72の他方の端部が、一対の端子74の他方に接続されている。また、一対の端子74においてコイル72に接続されていない側の両端部が、底壁の周上の一箇所から径方向外方に突設されたコネクタ76内に位置せしめられている。
さらに、コイル部材68の底壁には、下方に開口する有底円筒形状のブラケット金具78の底壁が重ね合わせられてボルト固定されている。ブラケット金具78の開口縁部には、軸直角方向外方に広がるフランジ状部80が一体形成されている。フランジ状部80において、支持金具12の取付片26の挿通孔28と対応した位置には、挿通孔82が貫設されている。また、コイル部材68の底壁とブラケット金具78の底壁の重ね合わせ面間には、Oリング84が重ね合わせ方向に圧縮変形して配設されていることにより、それら両面が流体密に重ね合わせられている。
これらコイル部材68とブラケット金具78の組付け体が、支持金具12の開口部分から軸方向に嵌め込まれて、コイル部材68の底壁の外周部分とブラケット金具78の周壁部が、支持金具12の大径部22に圧入固定されている。また、コイル部材68の底壁の外周部分の上端と支持金具12の中間段差部20が軸方向に重ね合わせられていると共に、それらの重ね合わせ面間には、Oリング86が重ね合わせ方向に圧縮変形して配設されていることにより、それら両面が流体密に重ね合わせられている。更に、ブラケット金具78のフランジ状部80には、支持金具12の取付片26が重ね合わせられて、フランジ状部80の挿通孔82と取付片26の挿通孔28が互いに位置合わせられている。これにより、コイル部材68とブラケット金具78の組付け体が支持金具12に固定されている。また、コイル部材68のコネクタ76が、支持金具12の窓部30を通じて径方向外方に突出せしめられている。
かかる固定状態下、出力部材14のコア金具36のボルト部42がコイル部材68の底壁中央に設けられたスリーブとブラケット金具78の底壁中央に設けられた通孔を軸方向に貫通して、ブラケット金具78内に位置せしめられていると共に、コイル部材68の中心軸が支持金具12および出力部材14の中心軸上に位置せしめられている。即ち、支持金具12や出力部材14、コイル72を組み付けたコイル部材68が、同心状に位置せしめられている。
また、コイル部材68のコイル72が、ヨーク部材38の環状凹溝52に内挿されて、コイル72の上端面に固設されたコイル部材68の円筒状部上端の外フランジ状部の上端面が、環状凹溝52の底壁面を構成する外側ヨーク金具46の底面と軸方向に対向位置せしめられている。更に、コイル72の内周面に固設されたコイル部材68の円筒状部の内周面が、環状凹溝52の内周面を構成する永久磁石54に嵌着固定されたカバー金具56の外周面と、周方向の全周に亘って軸直角方向に微小な一定の距離を隔てて対向位置せしめられていると共に、コイル72の外周面が、環状凹溝52の外周面を構成する外側ヨーク金具46の内周面と、周方向の全周に亘って軸直角方向に微小な一定の距離を隔てて対向位置せしめられている。要するに、支持金具12に対して出力部材14およびコイル部材68が同心状に配置されるように固定されている状態で、コイル72が環状凹溝52に嵌め込まれて、コイル72と永久磁石54が軸直角方向に微小な一定の距離を隔てて、同心状に位置せしめられている。
また、ブラケット金具78には、支持ゴム弾性体88が配設されている。支持ゴム弾性体88は、図7にも示されているように、略円環板形状を有しており、その内周面が、下方に開口する略カップ形状の内周連結金具90の周壁部の外周面に加硫接着されていると共に、その外周面が、略円筒形状の外周連結金具92の内周面に加硫接着されている。これにより、支持ゴム弾性体88が、内外周連結金具90,92を備えた一体加硫成形品として形成されている。また、内周連結金具90の底壁中央に貫設された通孔の周りには、一又は二以上の連通孔94が貫設されている。更に、外周連結金具92の開口縁部には、外フランジ状部96が一体形成されていると共に、外フランジ状部96の周上の一又は二以上の箇所には、かしめ部98が一体形成されている。更にまた、外周連結金具92の軸方向両端部や外フランジ状部96には、支持ゴム弾性体88と一体形成されたシールゴム層100が被着形成されている。
内外周連結金具90,92を備えた支持ゴム弾性体88の一体加硫成形品がブラケット金具78の開口部分から軸方向に嵌め込まれて、外周連結金具92がブラケット金具78の周壁部に圧入固定されていると共に、ブラケット金具78の底壁部と外周連結金具92の上端部が、軸方向に圧縮変形されたシールゴム層100を挟んで流体密に重ね合わせられている。また、外周連結金具92の外フランジ状部96とブラケット金具78のフランジ状部80が軸方向に重ね合わせられている。また、コア金具36のボルト部42が、内周連結金具90の底壁中央の通孔を貫通して内周連結金具90に固定ナット102を用いて螺着固定されている。
それによって、支持ゴム弾性体88が、出力部材14のコア金具36とブラケット金具78が固定された支持金具12の間を軸直角方向に広がるように配設されて、出力部材14を支持金具12に対して軸方向に変位可能に弾性支持せしめている。また、ブラケット金具78の開口部分延いてはブラケット金具78が固定される支持金具12の開口部分が、支持ゴム弾性体88で覆蓋せしめられている。
さらに、外周連結金具92の外フランジ状部96に蓋部材としての略円板形状の蓋金具104が重ね合わせられて、外フランジ状部96のかしめ部98にかしめ加工が施されていることによって、蓋金具104の外周部分と外周連結金具92の下端部および外フランジ状部96が、軸方向に圧縮変形されたシールゴム層100を挟んで流体密に重ね合わせられつつ、蓋金具104が外周連結金具92に固定されている。これにより、外周連結金具92の下側開口部分が蓋金具104で流体密に覆蓋されて、支持金具12の内側において出力部材14や板ばね60、コイル72、支持ゴム弾性体88等を収容せしめた内部空間が、外部に対して密閉された構造を呈している。
このような構造とされた制振装置10では、ブラケット金具78のフランジ状部80が防振対象としての図示しない車両ボデー側の取付部材に重ね合わせられると共に、支持金具12の取付片26の挿通孔28およびブラケット金具78のフランジ状部80の挿通孔82に固定ボルト106が挿通されて該取付部材に螺着固定されることによって、支持金具12が車両ボデーに固定されるようになっている。これにより、制振装置10は、出力部材14をマス成分とすると共に、出力部材14を支持金具12に弾性支持させる支持ゴム弾性体88および板ばね60をバネ成分として、車両ボデーからなる主振動系に対するマス−バネ系からなる副振動系を構成している。また、コネクタ76が図示しない自動車の電気系統の電源に接続されるようになっている。
コネクタ76を介してコイル72に外部電源から給電すると、永久磁石54とヨーク部材38によって形成される磁界の中を電流が流れて、加振力が発生する。この発生した加振力によって、永久磁石54やヨーク部材38を備えた出力部材14が、コイル72を備えたコイル部材68延いてはコイル部材68を固定する支持金具12に対して軸方向に駆動変位せしめられる。その結果、かかる駆動変位に基づく加振力が支持金具12やブラケット金具78を介して車両ボデーに及ぼされて、車両ボデーにおいて問題となる振動が能動的に乃至は相殺的に低減され得る。なお、コイル72に流す電流は、問題となる振動の周波数に応じて制御された交流電流であっても良いし、所定の周期でON/OFF制御される直流電流であっても良い。上述の説明からも明らかなように、本実施形態に係る制振装置10では、出力部材14が防振対象に対して弾性変位可能なマスとされて動的吸振器を構成している。
また、上述の如き制振装置10を製造する方法に関しての一具体例について説明するが、本発明はかかる具体例に限定されるものでない。
先ず、支持金具12や固定リング64、出力部材14、ブラケット金具78が固定されたコイル部材68を、それぞれ別途用意する。特に、予め板ばね60や永久磁石54を出力部材14に組み付けた組付け体を用意して、準備工程を完了する。
次に、固定リング64を第一の治具108に取り付ける。第一の治具108は、図8にも示されているように、ベースと一体形成されて上方に開口する有底円筒形状の挿入筒部110を備えていると共に、挿入筒部110の外周側において、ベースと一体形成されて軸方向に延びるガイドロッド112と、ベースに対して独立して軸方向に変位可能な外周受け部114を備えている。また、挿入筒部110の中央には、挿入筒部110の底壁を貫通してベースと独立して軸方向に変位可能なコアロッド116が設けられており、挿入筒部110の底壁から軸方向に突出するコアロッド116の先端部分には、支持穴118が設けられている。更に、挿入筒部110の先端部分の外周面には、周方向の全周に亘って一定の長手状の矩形断面で延びる支持溝120が設けられている。特に、支持溝120の軸方向寸法が、固定リング64の軸方向寸法や支持金具12の小径筒部34の軸方向寸法に比して大きくされている。
そこにおいて、第一の治具108の挿入筒部110において支持溝120が形成された部位を除く外径寸法が、支持金具12の小径部24の内径寸法よりも僅かに小さくされていると共に、挿入筒部110の内径寸法が、出力部材14の外側ヨーク金具46の外径寸法よりも僅かに大きくされている。また、挿入筒部110の内径寸法が、固定リング64の当接支持部66の内径寸法と略同じとされている。更に、挿入筒部110の支持溝120が形成された部位の外径寸法が、固定リング64の内径寸法よりも小さくされている。このような寸法設定のもと、挿入筒部110の軸方向断面が、周方向の全体に亘って一定とされている。
要するに、挿入筒部110の支持溝120の形成部位を除く軸直角方向の厚さ寸法が、支持金具12と出力部材14を同心状に位置せしめた状態下、外側ヨーク金具46と支持金具12の小径部24の軸直角方向の対向面間距離よりも僅かに小さくされている。
このような挿入筒部110の先端部分の支持溝120に上方から固定リング64を被せ付けて、固定リング64の周壁部を挿入筒部110の支持溝120が形成された部位に外挿すると共に、固定リング64の当接支持部66を挿入筒部110の先端に重ね合わせることにより、固定リング64を第一の治具108に取り付ける取付け工程を完了する。なお、挿入筒部110の支持溝120が形成された部位の外径寸法が固定リング64の内径寸法よりも小さくされていることによって、挿入筒部110に対する固定リング64の軸方向の着脱が比較的に容易とされている。
また、出力部材14のコア金具36のボルト部42が設けられた一方の端部を第一の治具108のコアロッド116の支持穴118に嵌め込んで、板ばね60や永久磁石54が組み付けられた出力部材14の組付け体を第一の治具108にセットする。
さらに、出力部材14の組付け体や固定リング64をセットした第一の治具108に対して該組付け体の上方から支持金具12を被せて、支持金具12の開口端部乃至は取付片26を第一の治具108の外周受け部114に重ね合わせて支持させると共に、取付片26の挿通孔28に第一の治具108のガイドロッド112を挿入する。これにより、支持金具12を第一の治具108にセットする。
かかる取り付け状態下、コアロッド116と外周受け部114の一方または両方を軸方向に変位させて、板ばね60の外周縁部を支持金具12の上底段差部32に重ね合わせることで、出力部材14の組付け体を支持金具12の開口部分から軸方向に差し入れて、板ばね60の外周縁部を上底段差部32に重ね合わせる収容工程を完了する。
また、コアロッド116および外周受け部114を第一の治具108のベース側に向かって軸方向に変位させることによって、ガイドロッド112を通じて支持金具12を軸方向に変位させつつ、出力部材14の組付け体の板ばね60の外周縁部および支持金具12の上底段差部32を固定リング64に向かって変位させる。
また、板ばね60および上底段差部32の固定リング64に向かう変位と共に、図9にも示されているように、先端部分が円環形状を有する第二の治具122を支持金具12の上方から被せて、かかる円環形状の先端部分を支持金具12の上底段差部32に軸方向に重ね合わせる。そして、第二の治具122を第一の治具108に向かって軸方向に変位させて、上底段差部32と板ばね60の外周縁部と固定リング64を、それぞれ軸方向に重ね合わせた状態で、それらを介して第二の治具122の先端部分を第一の治具108の先端部分に押し付ける状態とする。
これにより、固定リング64を取り付けた挿入筒部110を、支持金具12の開口部から出力部材14の外側ヨーク金具46と支持金具12の小径部24の軸直角方向間に差し入れて、固定リング64を支持金具12の小径筒部34に圧入固定すると共に、固定リング64の当接支持部66を板ばね60の外周部分に重ね合わせる。それによって、板ばね60の外周縁部を支持金具12の上底段差部32と固定リング64の軸方向間に挟持固定する。
そこにおいて、挿入筒部110の支持溝120の形成部位を除く軸直角方向の厚さ寸法が、支持金具12と出力部材14を同心状に位置せしめた状態下、外側ヨーク金具46と支持金具12の小径部24の軸直角方向の対向面間距離よりも僅かに小さくされていることによって、挿入筒部110を外側ヨーク金具46の外周面と支持金具12の小径部24の内周面の軸直角方向間に差し入れた際に、挿入筒部110の内外周面が、外側ヨーク金具46の外周面および小径部24の内周面に沿って変位する。即ち、第一の治具108の挿入筒部110に軸方向のガイド機能がはたらいて、出力部材14の中心軸を支持金具12の中心軸上に強制的に位置決めする。これにより、出力部材14を支持金具12に差し入れて軸方向に延びており、出力部材14を板ばね60を介して支持金具12に軸方向に変位可能に弾性支持させると共に、出力部材14と支持金具12を同心状に位置決め配置する位置決め工程が完了する。
なお、上述の板ばね60の外周縁部を支持金具12の上底段差部32に重ね合わせる工程は、固定リング64を小径筒部34に圧入固定する前にしても良いし、その圧入固定と同時にしても良い。また、板ばね60の外周縁部を上底段差部32への重ね合わせに先立って、固定リング64の当接支持部66に重ね合わせた状態で、固定リング64を小径筒部34に圧入固定すると共に、上底段差部32に重ね合わせることも可能である。
一方、ブラケット金具78を固定したコイル部材68を、第三の治具124に取り付ける。第三の治具124は、図10にも示されているように、ベースと一体形成されて上方に開口する有底円筒形状の支持筒部126を備えていると共に、支持筒部126の外周側において、ベースと一体形成されて軸方向に延びるガイドロッド128を備えている。また、支持筒部126の中央には、支持筒部126の底壁を貫通してベースと独立して軸方向に変位可能なコアロッド130が設けられており、コアロッド130の先端部分には、支持穴132が設けられている。
この第三の治具124の支持筒部126にブラケット金具78を嵌め込んで、ブラケット金具78の中心周りの底壁を支持筒部126の上端に重ね合わせる。また、ガイドロッド128をブラケット金具78のフランジ状部80の挿通孔82に挿入すると共に、コアロッド130の支持穴132を備えた先端部分を、コイル部材68およびブラケット金具78の底壁中央に設けた孔に挿通して軸方向に突出させる。これにより、ブラケット金具78を固定したコイル部材68を、第三の治具124に支持させる。
また、出力部材14と支持金具12が板ばね60で弾性支持された組付け体における支持金具12を第三の治具124の上方から被せて、支持金具12の取付片26の挿通孔28にガイドロッド128を挿入すると共に、該組付け体における出力部材14のコア金具36のボルト部42を備えた先端部分をコアロッド130の支持穴132に嵌め込むことで、該組付け体を第三の治具124にセットする。これらコア金具36やコイル部材68が同一のコアロッド130にセットされることによって、出力部材14の中心軸と支持金具12の中心軸が同一線上に位置せしめられている。
そして、コアロッド130を第三の治具124のベース側に向かって軸方向に変位させることによって、ガイドロッド128を通じて支持金具12を軸方向に変位させつつ、出力部材14と支持金具12の組付け体をコイル部材68とブラケット金具78の組付け体に向かって変位させる。
また、出力部材14および支持金具12のコイル部材68およびブラケット金具78に向かう変位と共に、図11にも示されているように、先端部分が円環形状の第四の治具134を支持金具12の上方から被せて、かかる円環形状の先端部分を支持金具12の中間段差部20に軸方向に重ね合わせる。そして、第四の治具134を第三の治具124に向かって軸方向に変位させて、支持金具12の中間段差部20をコイル部材68のボビン70の底壁の外周部分の上端に重ね合わせると共に、支持金具12の取付片26をブラケット金具78のフランジ状部80に重ね合わせた形態で、支持金具12の大径部22にボビン70の底壁とブラケット金具78の周壁部を軸方向に圧入固定する。なお、支持金具12の挿通孔28とブラケット金具78が共にガイドロッド128に挿入されていることで、支持金具12とブラケット金具78の周方向の位置決めがされており、それによって、ブラケット金具78を支持金具12に圧入固定した際に、コイル部材68のコネクタ76が支持金具12の窓部30を通じて径方向外方に突出せしめられるようになっている。
さらに、コイル部材68およびブラケット金具78が支持金具12に圧入固定されることで、コア金具36の先端部分が、コイル部材68およびブラケット金具78の中央孔を貫通してブラケット金具78内に位置せしめられていると共に、コイル部材68のコイル72が出力部材14の環状凹溝52に差し入れられて、コイル72の内周面(コイル部材68の円筒状部の内周面)が永久磁石54の外周面(カバー金具56の外周面)と周方向の全周に亘って軸直角方向に微小な一定の距離を隔てて対向位置せしめられていると共に、コイル72の外周面が外側ヨーク金具46の内周面と周方向の全周に亘って軸直角方向に微小な一定の距離を隔てて対向位置せしめられている。要するに、支持金具12に対して出力部材14およびコイル部材68が同心状に配置されるように固定されている状態で、コイル72が環状凹溝52に嵌め込まれて、コイル72と永久磁石54が軸直角方向に微小な一定の距離を隔てて、同心状に位置せしめられている。また、上述の説明からも明らかなように、コイル72を支持金具12の開口部から軸方向に差し入れて永久磁石54の外周側に位置するようにして支持金具12に固定する組付け工程が完了する。
このようにコイル72と永久磁石54を同心状に配置して、支持金具12に出力部材14やコイル部材68、ブラケット金具78を組み付けた組付け体と、内外周連結金具90,92を備えた支持ゴム弾性体88の一体加硫成形品を図示しない治具にセットして、外周連結金具92をブラケット金具78の開口部分から軸方向に圧入固定すると共に、コア金具36のボルト部42を内周連結金具90の中央孔に軸方向に挿通させると共に、固定ナット102で螺着固定する。それによって、支持金具12の開口部側においてブラケット金具78および外周連結金具92を介して出力部材14の軸方向一方の端部を支持ゴム弾性体88によって軸方向に変位可能に弾性支持させると共に、支持ゴム弾性体88で支持金具12の開口部分を覆蓋せしめる組付け工程を完了する。
さらに、図示しない治具を用いて、蓋金具104の外周部分を外周連結金具92の開口端部乃至は外フランジ状部96に重ね合わせて、外周連結金具92のかしめ部98にかしめ加工を施す。それによって、蓋金具104を支持ゴム弾性体88の一体加硫成形品に固定して、外周連結金具92の開口部分を流体密に閉塞させて、支持金具12において永久磁石54や板ばね60を組み付けた出力部材14やコイル72、支持ゴム弾性体88を収容せしめた内部空間を流体密に閉塞する密閉工程を完了し、本実施形態に係る制振装置10が実現される。
上述の第一乃至は第四の治具108,122,124,134等を用いて製造された本実施形態に従う構造の制振装置10においては、固定リング64が支持金具12に圧入固定されて、支持金具12の底部18側に位置せしめられた板ばね60の外周縁部が支持金具12に固定されるようになっていることから、圧入に際して、第一の治具108の挿入筒部110の内外周面を外側ヨーク金具46の外周面および支持金具12の小径部24の内周面を軸方向にはわせるようにして嵌め込んで、出力部材14の中心軸と支持金具12の中心軸を高精度に同一線上に位置せしめることが出来る。
その結果、第三の治具124において出力部材14の中心軸とコイル部材68の中心軸を同一線上に位置せしめた際に、出力部材14に固定された永久磁石54の中心軸とコイル部材68に設けられたコイル72の中心軸を高精度に同一線上に位置せしめることが出来、それによって、最終的な組み付け下で、コイル72と永久磁石54の間のクリアランスを高精度に設定することが可能となる。
それ故、本実施形態に係る制振装置10においては、出力部材14の効率的な加振変位が実現されて、所期の能動的な防振効果が有利に発揮され得るのである。
特に本実施形態では、板ばね60の外径寸法が支持金具12の小径筒部34の内径寸法よりも小さくされていることによって、板ばね60が上底段差部32に重ね合わせられた状態で、板ばね60の外周縁部が全周に亘って小径筒部34に当接せしめられないようになっている。換言すると、板ばね60が軸直角方向に微小な隙間をもって小径筒部34に嵌め込まれている。これにより、例えば出力部材14や支持金具12、板ばね60の寸法精度の違いにより、板ばね60と支持金具12を同心状に配すると、出力部材14の中心軸と支持金具12の中心軸がずれてしまうような場合においても、前述の第一の治具108を用いた固定リングの支持金具12への圧入構造が採用されることによって、出力部材14と支持金具12を同心状に強制的に位置決めさせつつ、板ばね60を支持金具12に対して軸直角方向に変位させて、板ばね60と支持金具12が同心状に位置せしめられない状態で、板ばね60を支持金具12に圧入固定することも出来る。要するに、板ばね60の外周縁部と支持金具12の軸直角方向間に隙間が設けられていることによって、出力部材14と支持金具12を同心状に位置決めする際に、板ばね60の支持金具12への干渉が抑えられて、出力部材14と支持金具12が一層高度に位置決めされる。
以上、本発明の一実施形態について詳述してきたが、かかる実施形態における具体的な記載によって、本発明は、何等限定されるものでなく、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様で実施可能であり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
例えば、支持金具12や固定リング64、出力部材14、コイル部材68、支持ゴム弾性体88等における形状や大きさ、構造、数、配置等の形態は例示の如きものに限定されない。具体的に、前記実施形態では、支持金具12に設けられる段差部が、支持金具12と一体形成された上底段差部32で構成されていたが、例えば特許文献2(特開2001−227581号公報の図3参照。)にも示されているように、支持金具と別体形成されて、支持金具に固定される環状リング等によって段差部を構成しても良い。
また、前記実施形態では、固定リング64が大径の円筒形状を有していたが、例えば図12にも示されているように、大径円筒形状の固定リング136の軸方向中間部分に固定リング64の支持金具12への圧入方向の後方(図12中、下)から前方(図12中、上)に向かって小径となるテーパ状部138を設けて、固定リング136を段付き円筒形状として、テーパ状部138を挟んだ圧入方向前方に小径部140と設けると共に、テーパ状部138を挟んだ圧入方向後方に大径部142を設けて、大径部142を支持金具12の小径筒部34に圧入固定すると共に、小径部140と小径筒部34を軸直角方向に離隔せしめて、それらの間に隙間を設けるようにしても良く、それによって、固定リング136の支持金具12への圧入が一層容易となる。なお、上述の説明において、前記実施形態と実質的に同一の構造とされた部材および部位については、図中に前記実施形態と同一の符号を付することにより、それらの詳細な説明を省略する。
加えて、前記実施形態では、本発明を車両ボデー等の防振対象に対して直接に取り付けられて、防振対象の振動を直接的に低減する能動型の制振装置に適用したもの一具体例について示されていたが、本発明は、例えば、特許文献1の図5にも示されているように、振動伝達系の部材間に配される防振連結体乃至は防振支持体に適用することも勿論可能である。
本発明の一実施形態としての制振装置の縦断面図であって、図2のI−I断面に相当する図。 同制振装置の平面図。 同制振装置の一部を構成する支持金具の縦断面図。 同制振装置の一部を構成する板ばねや永久磁石が固定された出力部材の縦断面図。 同制振装置の一部を構成する固定リングの縦断面図。 同制振装置の一部を構成するコイル部材を備えたブラケット金具の組付け体の縦断面図 同制振装置の一部を構成する支持ゴム弾性体の縦断面図。 同制振装置の製造工程の一つを示す縦断面図。 同制振装置の製造工程の別の一つを示す縦断面図。 同制振装置の製造工程のまた別の一つを示す縦断面図。 同制振装置の製造工程の更にまた別の一つを示す縦断面図。 本発明の別の一実施形態としての制振装置の要部を拡大して示す縦断面図。
符号の説明
10:制振装置、12:支持金具、14:出力部材、16:筒壁部、32:上底段差部、54:永久磁石、60:板ばね、64:固定リング、72:コイル、88:支持ゴム弾性体

Claims (7)

  1. 固定側支持部材に対して軸方向に変位可能に組み付けられた出力部材を有しており、それら固定側支持部材と出力部材の一方にコイルが組み付けられると共に、該固定側支持部材と該出力部材の他方に永久磁石が組み付けられて、該コイルへの通電によって該出力部材が該固定側支持部材に対して軸方向に駆動される能動型防振装置において、
    前記固定側支持部材が有底筒状とされ、前記出力部材が該固定側支持部材に差し入れられて軸方向に延びており、該固定側支持部材の開口部側において該出力部材の一方の端部が支持ゴム弾性体を介して該固定側支持部材に弾性支持されて、該支持ゴム弾性体によって該固定側支持部材の開口部分が覆蓋され、更に該支持ゴム弾性体の外方端部に蓋部材が組み付けられることで該固定側支持部材の内側が流体密に閉塞された密閉構造とされている一方、該出力部材の他方の端部に板ばねが固定されて該固定側支持部材に収容されていると共に、固定リングが該固定側支持部材の筒壁部と該出力部材の軸直角方向間に該固定側支持部材の開口部分から軸方向に嵌め込まれて該筒壁部に圧入固定されており、該出力部材から軸直角方向外方に広がった該板ばねの外周縁部が、該筒壁部に設けられた段差部と該固定リングで挟持されることにより、該出力部材の他方の端部が該板ばねを介して該固定側支持部材に弾性支持されていることを特徴とする能動型防振装置。
  2. 前記段差部が、前記固定側支持部材における底部の外周縁部と前記筒壁部の底部側の基端部分との間において軸直角方向に広がるようにして該固定側支持部材と一体形成されている請求項1に記載の能動型防振装置。
  3. 前記筒壁部の開口部から離隔した底部側には該開口部側の径寸法よりも小さな径寸法の小径筒部が設けられており、該小径筒部に前記固定リングが圧入固定されている請求項1又は2に記載の能動型防振装置。
  4. 前記固定リングが前記固定側支持部材への圧入方向に向かって小径となる段付き筒状を呈しており、該固定リングの圧入方向前方の小径部が該固定側支持部材の前記筒壁部と軸直角方向に所定距離を隔てて位置せしめられていると共に、該固定リングの圧入方向後方の大径部が該筒壁部に圧入固定されている請求項1乃至3の何れか一項に記載の能動型防振装置。
  5. 前記固定リングの先端部に内フランジ状の当接支持部が設けられていると共に、前記板ばねの外周縁部が、前記固定側支持部材の前記段差部と該当接支持部の間に挟持されている請求項1乃至4の何れか一項に記載の能動型防振装置。
  6. 前記固定側支持部材が防振対象に取り付けられることにより、前記出力部材が該防振対象に対して弾性変位可能なマスとされて動的吸振器を構成する請求項1乃至5の何れか一項に記載の能動型防振装置。
  7. 請求項1乃至6の何れか一項に記載の能動型防振装置を製造するに際して、
    前記出力部材の軸方向中間部分に前記永久磁石を固定すると共に、該出力部材の軸方向他方の端部に前記板ばねを固定することによって、該永久磁石や該板ばねが該出力部材に組み付けられた組付け体を用意する準備工程と、
    前記固定リングを環状の治具の先端部分に取り付ける取付け工程と、
    前記組付け体を該固定側支持部材の開口部分から軸方向に差し入れて、前記板ばねの外周縁部を該固定側支持部材の前記段差部に重ね合わせる収容工程と、
    該固定リングを取り付けた前記治具を該固定側支持部材の開口部から該出力部材と該固定側支持部材の軸直角方向間に差し入れて、該固定リングを該固定側支持部材の前記筒壁部に圧入固定すると共に、該固定リングの先端部分を該板ばねの外周部分に重ね合わせて、該板ばねの外周縁部を該固定側支持部材の該段差部と該固定リングの軸方向間に挟圧固定すると共に、該出力部材の中心軸を該固定側支持部材の中心軸上に位置決め配置する位置決め工程と、
    前記コイルを該固定側支持部材の開口部から軸方向に差し入れて前記永久磁石と軸直角方向で対向位置するようにして該固定側支持部材に固定する組付け工程と、
    該固定側支持部材の開口部側において該出力部材の軸方向一方の端部を前記支持ゴム弾性体を介して弾性連結すると共に、該支持ゴム弾性体によって該固定側支持部材の開口部分を覆蓋せしめる組付け工程と、
    該支持ゴム弾性体を該固定側支持部材に固定すると共に、該支持ゴム弾性体の外方端部に蓋部材を固定することで、該固定側支持部材において前記組付け体や前記コイル、該支持ゴム弾性体を収容せしめた内部空間を流体密に閉塞する密閉工程
    とを、含むことを特徴とする能動型防振装置の製造方法。
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