JP2008207747A - パラメータ調整装置、その制御プログラムおよび該制御プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体、ならびに制御方法 - Google Patents

パラメータ調整装置、その制御プログラムおよび該制御プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体、ならびに制御方法 Download PDF

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英明 伊藤
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Abstract

【課題】より容易に個々のユーザの嗜好に応じた操作感を実現する。
【解決手段】ユーザからの入力をトリガとして受け付けるトリガ入力部11と、上記トリガを受け付けた場合に、所定の時間中の自動車およびステアリング装置5における実車データを取得するデータ取得部12と、ユーザが自動車およびステアリング装置5を操作しているときの操作感を特定する感性指標ごとに、リサージュ波形の特徴量の値の調整方向の情報を対応付けて格納している第1テーブル格納部15と、実車データをもとに得られるリサージュ波形に基づいて、第1テーブル格納部15を参照し、得られたリサージュ波形に応じた特徴量の調整方向を決定し、目標値を求めるリサージュ波形解析部14と、目標値を満たすパラメータの調整値を決定するシミュレーション部16とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車の操舵を行うステアリングホイールの回転をアシストする電動のパワーステアリングシステムの制御に働くパラメータの設定を行うパラメータ調整装置、その制御プログラムおよび該制御プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体、ならびに制御方法に関するものである。
従来から、油圧の力を利用して、自動車の操舵を行うステアリングホイールの回転をアシストするパワーステアリングシステムが普及している。このパワーステアリングシステムにより、ドライバはより軽い力でステアリングを行うことが可能となる。
これに対して、昨今では、EPS(Electric Power Steering)と呼ばれる電動のパワーステアリングシステムが普及しており、油圧式のパワーステアリングシステムにとって代わろうとしている。EPSは、油圧式のパワーステアリングシステムと比較して、(1)部品が軽いことによる燃費の向上、(2)電気制御によってより安全なステアリング制御を積極的に行うことが可能、(3)自動車の各部を統合的に制御するシステムの一部に組み入れることが可能、というような利点を有している。
しかしながら、EPSは、アシストモータの回転力によってアシスト力が供給されるので、油圧式のパワーステアリングシステムと比較して、ユーザが操舵感に違和感を覚えやすいという問題がある。そこで、ユーザの操舵感に対する違和感を抑えるために、EPSで行われる各種制御の制御定数の調整などを自動車のメーカー側で行っている。
例えば、特許文献1では、上記制御定数の調整を行う技術者が非熟練者であっても、迅速に上記調整を行って一定の操舵感が得られる電動パワーステアリング用制御定数設計適合装置が開示されている。すなわち、電動パワーステアリング装置における複数の制御と操舵感を表す用語(官能用語)とが対応付けてあり、上記非熟練者が感じた操舵感に応じた官能用語が選択された場合に、対応付けられた制御の名称(制御名)を表示し、さらに、上記制御名が選択されたときに、上記制御名に対応付けられた解説画像を表示する構成が示されている。
特開2005−178706号公報(平成17年7月7日公開)
しかしながら、特許文献1に開示されている電動パワーステアリング用制御定数設計適合装置では、官能用語についての知識を有していない一般のユーザが上記装置を利用できないという問題点がある。また、官能用語についての知識を習得して上記装置を利用する場合にも、官能用語についての知識を習得する手間が必要となるという問題点がある。
さらに、特許文献1の電動パワーステアリング用制御定数設計適合装置は、作業者に依らずに一定の操舵感が得られるようにする装置であり、個々のユーザがそれぞれ満足できる操舵感が得られるように制御定数の調整を行うことが想定されていないため、個々のユーザの嗜好に応じた操舵感を得ることができないという問題点を有している。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、より容易に個々のユーザの嗜好に応じた操作感を実現し得るパラメータ調整装置、その制御プログラムおよび該制御プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体、ならびに制御方法を提供することにある。
本発明のパラメータ調整装置は、上記課題を解決するために、ユーザから加えられる力に応じて操作部材が動くことによって動作する操作対象装置と、上記操作部材の動きにアシスト力を加えるアシスト力付加装置と、上記アシスト力付加装置の制御を行うアシスト力制御装置とを備えた操作システムに設けられ、上記アシスト力制御装置での制御の度合いを変更するパラメータを調整するパラメータ調整装置であって、ユーザからの入力をトリガとして受け付けるトリガ取得手段と、上記トリガを受け付けた場合に、所定の時間中の上記操作対象装置における動作状況を示す複数種類の動作状況データを取得するデータ取得手段と、ユーザが上記操作対象装置を操作しているときの操作感を特定する感性指標ごとに、2種類の上記動作状況データをもとに得られるリサージュ波形における特定の箇所の値である特徴量の値の調整方向の情報を対応付けて格納している格納部と、上記複数種類の動作状況データのうちの2種類の動作状況データをもとに得られるリサージュ波形に基づいて、上記格納部を参照し、得られたリサージュ波形に応じた上記特徴量の調整方向を決定し、上記特徴量の調整の目標値を求める解析手段と、上記目標値を満たす特徴量の値を有するリサージュ波形が得られる上記2種類の動作状況データを上記データ取得手段で取得できると予測される上記パラメータの調整値を決定するパラメータ調整値決定手段とを備えることを特徴としている。
また、本発明の制御方法は、上記課題を解決するために、ユーザから加えられる力に応じて操作部材が動くことによって動作する操作対象装置と、上記操作部材の動きにアシスト力を加えるアシスト力付加装置と、上記アシスト力付加装置の制御を行うアシスト力制御装置とを備えた操作システムに設けられ、上記アシスト力制御装置での制御の度合いを変更するパラメータを調整するパラメータ調整装置の制御方法であって、トリガ取得手段によって、ユーザからの入力をトリガとして受け付けるトリガ取得ステップと、データ取得手段によって、上記トリガを受け付けた場合に、所定の時間中の上記操作対象装置における動作状況を示す複数種類の動作状況データを取得するデータ取得ステップと、解析手段によって、上記複数種類の動作状況データのうちの2種類の動作状況データをもとに得られるリサージュ波形に基づいて、ユーザが上記操作対象装置を操作しているときの操作感を特定する感性指標ごとに、上記2種類の動作状況データをもとに得られるリサージュ波形における特定の箇所の値である特徴量の値の調整方向の情報を予め対応付けて格納している格納部を参照し、得られたリサージュ波形に応じた上記特徴量の調整方向を決定し、上記特徴量の調整の目標値を求める解析ステップと、パラメータ調整値決定手段によって、上記目標値を満たす特徴量の値を有するリサージュ波形が得られる上記2種類の動作状況データを上記データ取得手段で取得できると予測される上記パラメータの調整値を決定するパラメータ調整値決定ステップとを含むことを特徴としている。
上記の発明によれば、ユーザが操作対象装置を操作しているときの操作感を特定する感性指標ごとに、2種類の動作状況データをもとに得られるリサージュ波形における特徴量の値の調整方向の情報を予め対応付けて格納部に格納しているので、2種類の動作状況データをもとに得られるリサージュ波形に基づいて解析手段が格納部を参照することによって、得られたリサージュ波形に応じた上記特徴量の調整方向を決定し、特徴量の調整の目標値を求めることができる。よって、感性指標ごとに、感性指標を良好にする特徴量の値の調整方向の情報を対応付けていれば、感性指標を良好にする特徴量の調整の目標値を、得られたリサージュ波形に応じて解析手段で求めることが可能になる。そして、パラメータ調整値決定手段によって、目標値を満たす特徴量の値を有するリサージュ波形が得られる上記2種類の動作状況データをデータ取得手段で取得できると予測されるパラメータの調整値を決定するので、感性指標を良好にするパラメータの調整値を求めることが可能になる。すなわち、ユーザの嗜好に応じた操作感を得ることができるパラメータの調整値を求めることが可能になる。
さらに、トリガ取得手段によってユーザからの入力を受け付けるだけでも、データ取得手段によって所定の時間中の操作対象装置における動作状況を示す複数種類の動作状況データを取得し、解析手段によって上記動作状況データからリサージュ波形を得て、目標値を求めることが可能なので、ユーザが官能用語についての知識を有していなくても、容易にユーザの嗜好に応じた操作感を得ることが可能になる。
また、ユーザからの入力をトリガをとして受け付けた場合に、データ取得手段によって所定の時間中の操作対象装置における動作状況を示す複数種類の動作状況データを取得するので、個々のユーザの入力のタイミングの違いに応じてデータ取得手段で取得する動作状況データが異なれば、得られるリサージュ波形が異なり、調整するパラメータの調整値も異なることになる。すなわち、個々のユーザに応じてパラメータの調整値が求められるので、個々のユーザの嗜好に応じた操作感を得ることが可能になる。従って、より容易に個々のユーザの嗜好に応じた操作感を実現し得る。
ところで、パラメータ調整装置は、ハードウェアで実現してもよいし、プログラムをコンピュータに実行させることによって実現してもよい。具体的には、本発明に係る制御プログラムは、上記パラメータ調整装置としてコンピュータを動作させるプログラムであり、本発明に係る記録媒体には、当該プログラムが記録されている。
これらの制御プログラムがコンピュータによって実行されると、当該コンピュータは、上記パラメータ調整装置として動作する。従って、上記パラメータ調整装置と同様に、より容易に個々のユーザの嗜好に応じた操作感を実現し得る。
また、本発明のパラメータ調整装置では、前記特定の箇所とは、前記操作感ごとの特徴が現れる箇所であることが好ましい。
これにより、操作感ごとの特徴が現れる箇所の値を特徴量の値として用いることが可能になる。
また、本発明のパラメータ調整装置では、前記パラメータの調整値を上記アシスト力制御装置に設定するパラメータ調整値設定手段をさらに備えることが好ましい。
これにより、個々のユーザに応じてパラメータの調整値をパラメータ調整値設定手段によってアシスト力制御装置に設定することが可能になるので、より容易に個々のユーザの嗜好に応じた操作感を実現し得る。
また、本発明のパラメータ調整装置では、ユーザが前記操作部材の動きに違和感を受けた時点を指定する入力を前記トリガ取得手段が受け付けた場合に、指定された上記時点を基点とする所定の時間中の上記操作対象装置における動作状況を示す複数種類の動作状況データを前記データ取得手段が取得することが好ましい。
これにより、ユーザが操作部材の動きに違和感を受けた時点を基点とする所定の時間中の複数種類の動作状況データをデータ取得手段が取得することになる。よって、ユーザが操作部材の動きに違和感を受けた時点に時間的により近い2種類の動作状況データからリサージュ波形を得て、ユーザの嗜好に応じたパラメータの調整値を求めることが可能になる。従って、ユーザの嗜好に応じたパラメータの調整値をより精度を高めて求めることが可能になる。
本発明によれば、動作状況データをもとに得られたリサージュ波形に応じたリサージュ波形の特徴量の調整方向を決定し、特徴量の調整の目標値を求めることができるので、ユーザが操作対象装置を操作しているときの操作感を特定する感性指標を良好にする特徴量の調整の目標値を、得られたリサージュ波形に応じて解析手段で求めることが可能になる。すなわち、ユーザの嗜好に応じた操作感を得ることができるパラメータの調整値を求めることが可能になる。さらに、ユーザが官能用語についての知識を有していなくても、容易にユーザの嗜好に応じた操作感を得ることが可能になる。また、個々のユーザに応じてパラメータの調整値が求められるので、個々のユーザの嗜好に応じた操作感を得ることが可能になる。従って、より容易に個々のユーザの嗜好に応じた操作感を実現し得るという効果を奏する。
本発明の一実施形態について図1ないし図16(b)に基づいて説明すれば、以下の通りである。
最初に、図2を用いてステアリングアシストシステム1の構成の概要について説明を行う。図2は、本実施の形態におけるステアリングアシストシステム1の概略構成を示す機能ブロック図である。また、ステアリングアシストシステム(操作システム)1は、操舵感制御装置(パラメータ調整装置)2、モータ制御部(アシスト力制御装置)3、アシストモータ(アシスト力付加装置)4、およびステアリング装置(操作対象装置)5を備えた構成となっている。なお、ステアリングアシストシステム1は、自動車(操作対象装置)に搭載され、該自動車のステアリング動作を行うものである。なお、自動車の種類は特に限定されるものではなく、原動機を装置し、その動力によって車輪を回転し、軌条によらずに道路上を走る車であればどのような車であってもよい。
まず、ステアリング装置5は、ユーザの操作によって自動車の操舵を行う装置である。また、ステアリング装置5によるステアリング操作は、自動車の前輪および/または後輪の向きを変化させ、自動車の進行方向を変化させる。このステアリング装置5は、ユーザによる回転駆動を受け付けるステアリングホイール(操作部材)5A、ステアリングホイール5Aの回転を自動車の前輪および/または後輪の向きを変更させる部位に伝達する伝達部5B、および、伝達部5Bにおける回転トルクを検知するトルク検知部5Cを備えた構成となっている。
アシストモータ4は、ユーザによるステアリング操作をより軽快にするために、ステアリングホイール5Aの回転駆動力をアシストする動力を伝達部に供給するモータである。すなわち、本実施形態のステアリングアシストシステム1は、EPS(Electric Power Steering)方式によってステアリングのアシストを行うようになっている。アシストモータ4には、該アシストモータ4の回転数を検知する回転数検知部4Aが設けられている。
なお、回転数検知部4Aは、アシストモータ4の端子電圧値およびアシストモータ4に流れている電流値に基づいて回転数を推定するようにしてもよい。また、アシストモータ4は、上記のように、ステアリングホイール5Aの回転駆動力をアシストするようになっているが、これに限定されるものではなく、ラックアシスト型やピニオンアシスト型にも適用可能である。
操舵感制御装置2は、トリガの入力を受け付けた場合に、操舵感(操作感)の調整値(パラメータ値)を設定する処理を行うものである。なお、操舵感制御装置2によって設定された調整値はモータ制御部3に送信される。また、操舵感制御装置2を、カーナビゲーションシステムの端末装置によって実行される一つのアプリケーションとして実現してもよい。
モータ制御部3は、アシストモータ4による伝達部5Bに対するアシスト力を制御する。モータ制御部3による制御は、操舵感制御装置2から受信する調整値、図示しない車速検知部から受信する、自動車のその時点での走行速度を示す車速値、回転数検知部4Aから受信するアシストモータ4の回転数値、および、トルク検知部5Cから受信するトルクセンサ値(トルク値)に基づいて行われる。また、モータ制御部3は、アシストモータ4に対して供給される駆動電流量を制御することによってアシスト力を制御する。なお、このモータ制御部3は、例えばECU(Electronic Control Unit)と呼ばれるマイクロコンピュータによって構成されるが、これに限定されるものではなく、他の用途にも用いられるコンピュータシステム(例えばカーナビゲーションシステムや、自動車制御汎用コンピュータシステムなど)における特定のアプリケーションによって実現されるようになっていてもよい。
次に、図1を用いて操舵感制御装置2の構成の概要について説明を行う。図1は、本実施の形態の操舵感制御装置2の構成を示す機能ブロック図である。操舵感制御装置2は、図1に示すように、トリガ入力部(トリガ取得手段)11、データ取得部(データ取得手段)12、データ格納部13、リサージュ波形解析部(解析手段)14、第1テーブル格納部(格納部)15、シミュレーション部(パラメータ調整値決定手段)16、第2テーブル格納部17、第3テーブル格納部18、シミュレーション結果生成部19、パラメータ調整値変更履歴格納部20、およびパラメータ調整値設定部(パラメータ調整値設定手段)21を備えている。
まず、トリガ入力部11は、操舵中に違和感を受けた時点でのユーザからの入力をトリガとして受け付けるものであり、各種キーやボタンによって構成されるものである。また、トリガ入力部11は、トリガを受け付けた場合に、トリガを受け付けたことを表す信号(トリガ信号)を生成し、トリガ信号をデータ取得部12に送るものである。なお、トリガ入力部11を、音声入力によってユーザからの指示を受け付ける音声認識装置によって構成してもよい。
データ取得部12は、ステアリングアシストシステム1を備えた自動車の、走行中に得られる実車データ(操作対象装置での動作状況を示す動作状況データ)を取得するものである。詳しくは、データ取得部12は、トリガ入力部11からトリガ信号を受け取った時点を基点とする所定時間、例えば前後数秒の実車データを取得するものである。なお、実車データとしては、例えば操舵トルク、モータ回転速度、操舵角、路面からの反力、モータ回転数、ヨーレートなどのデータがある。また、データ格納部13は、データ取得部12で取得した実車データを格納(記憶)するものである。
続いて、リサージュ波形解析部14は、データ格納部13に格納されている実車データをもとに生成したリサージュ波形を解析し、第1テーブル格納部15に格納されているテーブルを参照して、シミュレーション部16で行うシミュレーションの目標値を求めるものである。また、リサージュ波形解析部14は、求めた目標値をシミュレーション部16に送るものである。なお、リサージュ波形解析部14、および第1テーブル格納部15に格納されているテーブルについての詳しい説明は後に行う。
さらに、シミュレーション部16は、第2テーブル格納部17に格納されているテーブルおよび第3テーブル格納部18に格納されているテーブルを参照しながら、リサージュ波形解析部14で求めた目標値を満たす制御パラメータの値(制御パラメータの調整値)を求めるものである。なお、シミュレーション部16、および第2テーブル格納部17ならびに第3テーブル格納部18に格納されているテーブルについての詳しい説明は後に行う。
また、シミュレーション結果生成部19は、シミュレーション部16で求めた制御パラメータの調整値をパラメータ調整値変更履歴格納部20に格納するとともに、パラメータ調整値設定部21に送るものである。パラメータ調整値変更履歴格納部20は、シミュレーション結果生成部19から送られてくる制御パラメータの調整値を格納するものである。そして、パラメータ調整値設定部21は、シミュレーション結果生成部19から送られてくる制御パラメータの調整値をモータ制御部3に書き込み、モータ制御部3への制御パラメータの調整値の設定を行うものである。
次に、図3を用いて、操舵感制御装置2のリサージュ波形解析部14の詳細な構成について説明を行う。図3は、リサージュ波形解析部14の構成を示す機能ブロック図である。リサージュ波形解析部14は、図3に示すように、第1リサージュ波形生成部41、第1特徴量算出部42、特徴量選択部43、感性指標選択部44、および目標値算出部45を備えている。
まず、第1リサージュ波形生成部41は、データ格納部13に格納されている実車データのうちの、2種類の実車データをもとに、リサージュ波形を生成するものである。リサージュ波形とは、互いに直交する2つの単振動を合成して得られる軌跡が描く平面図形であって、本実施の形態では、2種類の実車データをもとに生成される閉曲線のことを主に指している。例えば、2種類の実車データの組み合わせとしては、操舵トルクのデータとモータ回転速度のデータとの組み合わせ、操舵トルクのデータと操舵角のデータとの組み合わせ、操舵トルクのデータと路面からの反力のデータとの組み合わせなどがある。また、第1リサージュ波形生成部41は、生成したリサージュ波形のデータ(リサージュ波形データ)を第1特徴量算出部42に送るものである。
続いて、第1特徴量算出部42は、第1リサージュ波形生成部41で生成したリサージュ波形から、予め特徴量の値を算出するポイントとして定められた箇所(所定の箇所)を特定し、所定の箇所の特徴量の値を算出する。特徴量の値としてはリサージュ波形の所定の箇所の傾き、またはリサージュ波形の所定の箇所間の幅の値を算出する。なお、上記所定の箇所は、テストドライバなどの経験に基づいて設定されるものであって、操舵感(操作感)ごとの特徴が現れる箇所であるとともに、上記特徴が操舵感に応じて変化する点である。また、第1特徴量算出部42は、算出した特徴量の値を感性指標選択部44に送るものである。
ここで、図4を用いて、本実施の形態におけるリサージュ波形およびリサージュ波形中の特徴量を算出する所定の箇所の一例を示す。図4は、2つの互いに異なる実車データを縦軸および横軸にとった場合の時間変化を示したグラフ(リサージュ波形)である。図4に示すように、リサージュ波形は、2種類の実車データをそれぞれ縦軸、横軸とした座標系上に、主に閉曲線として表される。また、図4に示すように、特徴量は、リサージュ波形の所定の箇所での傾き(図4では9〜18で示される箇所)、またはリサージュ波形の所定の箇所間の縦軸方向もしくは横軸方向の幅(図4では1〜8で示される箇所)となっている。
続いて、特徴量選択部43は、上記所定の箇所のうち、トリガ入力部11からトリガ信号を受け取った時点に対応する点から所定の範囲内に存在する特徴量を、感性指標選択部44で用いる特徴量として選択するものである。また、特徴量選択部43は、どの特徴量を選択したのかという特徴量の情報を感性指標選択部44に送るものである。なお、上記所定の範囲内とは、データ取得部12がトリガ入力部11からトリガ信号を受け取った時点に対応する点(基点)の近傍のリサージュ波形上の領域内であって、任意に設定可能な範囲である。例えば、上記所定の範囲としては、基点から0.5秒以内の実車データから得られるリサージュ波形上の領域であることが好ましい。また、上記所定の範囲は、ユーザが操舵に違和感を覚えた領域であると言うことが出来る。
ここで、図5を用いて、特徴量選択部43での特徴量の選択の一例を示す。図5は、特徴量選択部43での特徴量の選択の一例を表した図である。図5では、楕円で囲まれたリサージュ波形上の領域が上記所定の範囲(違和感を覚えた領域)となっている。従って、特徴量選択部43で選択される特徴量は、楕円で囲まれたリサージュ波形上の領域内に存在する3、9、および10で示される特徴量となる。
続いて、感性指標選択部44は、特徴量選択部43で選択された特徴量および第1テーブル格納部15に格納されているテーブルに基づいて、調整を行う感性指標を選択するものである。ここで言うところの感性指標とは、ドライバとしてのユーザがステアリング操作に関して感じている操舵感覚を示す指標である。また、感性指標選択部44は、選択した感性指標の情報(調整を行う感性指標の情報)、および特徴量の値の調整方向の情報を目標値算出部45に送るものである。
ここで、図6を用いて、第1テーブル格納部15に格納されているテーブルの一例を示す。また、図6を用いて、感性指標選択部44で調整を行う感性指標を選択する処理について説明を行う。
第1テーブル格納部15に格納されているテーブル(感性指標選択テーブル)は、図6に示すように、感性指標ごとに各特徴量の調整方向が対応付けられたものである。なお、調整方向としては、図中の上向きの矢印が特徴量の値を増やすことを表しており、下向きの矢印が値を減らすことを表している。そして、図中の横線が、特徴量の値の増減を行わない、すなわち数値の変動は感性指標に影響がないということを表している。そして、感性指標選択部44では、感性指標選択テーブルにおいて、特徴量選択部43から送られてきた特徴量について調整を行うという調整方向の項目が最も多い感性指標を選択する。図6では、特徴量3、9、および10について調整を行う項目が最も多い感性指標は感性指標Bなので、感性指標選択部44によって感性指標Bが選択されることになる。
なお、感性指標選択テーブルは、ある感性指標を評価したときの点数(評価点)ごとにリサージュ波形を実際に生成し、評価点が良くなるにつれて特徴量の値がどのように変化するのかを調べることによって、予め各特徴量の値の調整方向を求め、第1テーブル格納部15に格納しておくものである。なお、上記評価については、テストドライバなどが行うものであって、車種に応じて相対的に変動するものである。
図6では、感性指標A〜Cとして示しているが、感性指標は、例えばなめらか感、剛性感、速答感、操舵力/車両応答の遊び感、切り込み時/戻し時の抜け感、バネ感、車両応答の伸び感、車両応答の追従感などがある。
なめらか感は、操舵開始時に摩擦による力を感じることなく、ステアリングホイールを回転させる力に対してアシストモータ4によるアシスト力が迅速に応答していることをユーザが感じる操舵感覚を示している。また、なめらか感は、ステアリングホイールの回転時に、ステアリングホイールの向きが左右に対する操舵が0となる点(ハンドル中心)を経由する場合に、ユーザがそのハンドル中心を適度に感じる操舵感覚を示している。
剛性感は、ステアリングホイールをほぼ一定の速度で回転させているときに、手応えが適度に保たれていることをユーザが感じる操舵感覚を示している。剛性感は、たわまない感じと硬い感じの2つの指標を有しており、直進状態からユーザがステアリングホイールを回転させたときに、たわまない感じ、あるいは硬い感じを受けて車両が遅れずに応答していることを感じる操舵感覚である。換言すれば、剛性感は、ユーザがステアリングホイールを回転させるときに、ステアリングホイールからタイヤまで介在物がなく、ダイレクトにつながっているような操舵感覚を示している。
速答感は、ステアリングホイールを回転させる速度が速い場合に、アシストモータ4によるアシスト力が遅れなくついてくることをユーザが感じる操舵感覚を示している。
操舵力/車両応答の遊び感は、直進状態からユーザがステアリングホイールを回転させる場合に、ユーザが回転の手応えを感じた後に車両応答を感じる操舵感覚を示している。すなわち、ユーザが回転の手応えを感じるタイミングと、車両応答を感じるタイミングとに適切な関係がある場合、ユーザはステアリングホイールを無駄なく回転させていることを感じていることになるので、操舵力/車両応答の遊び感が良好であることになる。
切り込み時の抜け感は、直進状態からユーザがステアリングホイールを回転させる(切り込む)場合に、操舵力の増大の程度をアシスト力によって和らげる程度が良好であることをユーザが感じる操舵感覚を示している。ステアリングホイールを回転させる場合、回転開始から操舵力は増大し、操舵力が所定値以上となった時点で、ドライバの負担を軽減するために、操舵力の増加がそれ以前よりも小さくなるようにアシスト力が制御される。ここで、操舵力の増加の割合が小さくなり過ぎると、ドライバはステアリングホイールの回転量が十分でないと感じることがある。この場合、ドライバは必要以上にステアリングホイールを回転させることが考えられ、所望とする進路から外れることにより、余計な修正操舵が必要となる。すなわち、切り込み時の抜け感が良好であれば、ドライバは不安感のない操舵感覚が得られることになる。戻し時の抜け感は、切り込み時とは反対となり、車両が曲がって進んでいる状態から直進状態へ戻す場合に、操舵力の減少に対するアシスト力の付加の程度が良好であることをユーザが感じる操舵感覚である。
バネ感は、ステアリングホイールを回転させる場合に、ステアリングホイールが回転方向とは逆の方向に戻されるような力をユーザが感じる操舵感覚を示している。車両応答の伸び感は、操舵量に対する車両応答の伸びをユーザが感じる操舵感覚を示している。車両応答の追従感は、操舵に対する車両応答の追従をユーザが感じる操舵感覚を示している。
続いて、目標値算出部45は、感性指標選択部44で選択された感性指標に対応する特徴量の値のうち、特徴量選択部43で選択された特徴量の値であって、感性指標選択テーブルで調整を行うことが示されていた値のみについて、目標値の算出を行うものである。具体的には、調整係数をαとすると、特徴量の値を増やす調整を行う場合には、目標値=特徴量の値×(1+α)で表される式によって目標値の算出を行い、特徴量の値を減らす調整を行う場合には、目標値=特徴量の値×(1−α)で表される式によって目標値の算出を行う。なお、αは、任意に設定可能な値であって、特徴量の値を数パーセントずつ変動させる程度の値としてもよい。また、特徴量の値には、予め上限値および下限値が定められているが、目標値が上限値または下限値を超えた場合には、調整方向を変更して目標値を算出することが好ましい。
さらに、目標値算出部45は、算出した目標値を、調整を行う感性指標の情報、および特徴量の値の調整方向の情報とともにシミュレーション部16に送るとともに、算出した目標値を新たな特徴量の値として第1テーブル格納部15に格納されている感性指標選択テーブルを書き換える(目標値を新たに感性指標選択テーブルに設定する)ものである。なお、目標値が上限値または下限値を超え、調整方向を変更して目標値を算出した場合には、調整方向を変更するように第1テーブル格納部15に格納されている感性指標選択テーブルを書き換えることになる。
ここで、図7(a)および図7(b)を用いて、感性指標選択テーブルへの新たな目標値の設定の一例を示す。まず、図7(a)に示すように、感性指標としては感性指標Bが選択されており、特徴量として選択された3、9、および10の特徴量のすべてに対して調整を行うことが感性指標テーブルで示されているので、特徴量3、9、および10の目標値を目標値算出部45で算出することになる。そして、図7(b)に示すように、算出した目標値を特徴量3、9、および10の目標値、すなわち、新たな特徴量の値として設定する。
次に、図8を用いて、操舵感制御装置2のシミュレーション部16の詳細な構成について説明を行う。図8は、シミュレーション部16の構成を示す機能ブロック図である。シミュレーション部16は、図8に示すように、パラメータ候補選択部61、調整方向決定部62、調整値算出部63、シミュレーション実行部64、第2リサージュ波形生成部65、第2特徴量算出部66、および比較部67を備えている。
まず、パラメータ候補選択部61は、リサージュ波形解析部14から送られてきた調整を行う感性指標の情報、および第2テーブル格納部17に格納されているテーブルに基づいて、調整を行うモータ制御部3のパラメータの候補を選択するものである。また、パラメータ候補選択部61は、選択したモータ制御部3のパラメータ(制御パラメータ)の候補の情報を調整方向決定部62に送るものである。
ここで、図9を用いて、第2テーブル格納部17に格納されているテーブルの一例を示す。また、図9を用いて、調整を行う制御パラメータの候補をパラメータ候補選択部61で選択する処理について説明を行う。
第2テーブル格納部17に格納されているテーブル(制御パラメータ候補選択テーブル)は、図9に示すように、感性指標ごとに調整を行う制御パラメータの候補が対応付けられたものである。なお、制御パラメータ候補選択テーブルでは、値を変更することによって感性指標を調整することができる制御パラメータを、制御パラメータの候補として、感性指標ごとに対応付けている。図9では、例として、対応付けている制御パラメータの候補を丸印で表現している。例えば、図9を例にすると、調整を行う感性指標がBの場合には、制御パラメータp3、p7、およびp8が調整を行う制御パラメータの候補として選択されることになる。
続いて、調整方向決定部62は、パラメータ候補選択部61から送られてきた制御パラメータの候補の情報、リサージュ波形解析部14から送られてきた特徴量の値の調整方向の情報、および第3テーブル格納部18に格納されているテーブルに基づいて、調整を行う制御パラメータを決定するとともに、制御パラメータの調整方向を決定するものである。また、調整方向決定部62は、決定した調整を行う制御パラメータの情報および制御パラメータの調整方向の情報を調整値算出部63に送るものである。
ここで、図10を用いて、第3テーブル格納部18に格納されているテーブルの一例を示す。また、図10を用いて、調整を行う制御パラメータ、および制御パラメータの調整方向を、調整方向決定部62で決定する処理について説明を行う。
第3テーブル格納部18に格納されているテーブル(制御パラメータ調整方向テーブル)は、図10に示すように、制御パラメータの調整方向に対する特徴量の値の変化方向が対応付けられたものである。なお、図10に示す制御パラメータ調整方向テーブルでは、例として、制御パラメータの調整方向と特徴量の値の変化方向とが等しくなる場合には「+」として表現し、制御パラメータの調整方向と特徴量の値の変化方向とが反対になる場合には「−」として表現している。例えば、図10を例にすると、調整を行う特徴量が3、9、および10の場合には、特徴量の値の変化方向と制御パラメータの調整方向とがすべて等しい制御パラメータはp7であるので、p7が制御パラメータとして決定される。また、p7の特徴量の値の変化方向と制御パラメータの調整方向とは、特徴量3、9、および10のすべてに対して一致しているため、p7を大きくすると特徴量3、9、および10の大きさは大きくなり、p7を小さくすると特徴量3、9、および10の大きさは小さくなる。図7の場合を一例として説明を行うと、特徴量3、9、および10の大きさをすべて小さくすることが示されているので、制御パラメータp7を小さくする方向で制御パラメータの調整方向が決定されることになる。
なお、制御パラメータ調整方向テーブルは、モータ制御部3の制御パラメータの値を変更して調整するごとにリサージュ波形を実際に生成し、制御パラメータの値が変化するにつれて特徴量の値がどのように変化するのかを調べることによって、予め制御パラメータごとの調整方向を求め、第3テーブル格納部18に格納しておくものである。
続いて、調整値算出部63は、調整方向決定部62から送られてきた制御パラメータの情報および制御パラメータの調整方向の情報に基づいて、制御パラメータの調整値の算出を行うものである。具体的には、調整係数をαとすると、制御パラメータの値を大きくする調整を行う場合には、制御パラメータの調整値=制御パラメータの値×(1+α)で表される式によって制御パラメータの調整値の算出を行い、制御パラメータの値を小さくする調整を行う場合には、制御パラメータの調整値=制御パラメータの値×(1−α)で表される式によって制御パラメータの調整値の算出を行う。なお、αは、任意に設定可能な値であって、特徴量の値を数パーセントずつ変動させる程度の値としてもよい。また、調整値算出部63は、算出した制御パラメータの調整値をシミュレーション実行部64に送るものである。
続いて、シミュレーション実行部64は、データ格納部13に格納されている実車データと制御パラメータの調整値とに基づいて、シミュレーションモデルに従ってシミュレーションを行うものである。ここで言うところのシミュレーションモデルは、ステアリングアシストシステム1の挙動を再現するモデルであって、メカモデル、モータ制御部(ECU)モデル、および負荷モデルの3つから構成されているものである。
ここで、図11を用いて、シミュレーションモデルの構成についての説明を行う。図11は、シミュレーションモデルの構成を示す概略図である。
まず、メカモデルは、ステアリングアシストシステム1の機構部分の挙動を再現したモデルであって、メカモデルへの入力としては、操舵トルク、路面からの反力、モータ制御部3への電流指令値などがあり、メカモデルからの出力としては、ラック変位、トルクセンサ電圧などのデータがある。なお、メカモデルへの入力は、シミュレーションモデル自体への入力と同一である。また、メカモデルは、ステアリングアシストシステム1のステアリングの機構部分のみを抽出し、各部位(例えば、ハンドル周り、ラックなど)ごとに運動方程式を立てて、上記運動方程式をもとに、モデルをシミュレーションツール上で作成したものである。なお、メカモデルで用いるパラメータ(例えば、ハンドルのイナーシャ、ラックの質量など)は、同定実験によって求める。
続いて、ECUモデルは、ハンドルへのアシスト力を再現したモデルであって、ECUモデルへの入力としては、トルクセンサ電圧などのデータがあり、ECUモデルからの出力としては、電流指令値などのデータがある。また、ECUモデルは、ステアリングアシストシステム1でのモータ制御部3に対する制御ブロック図をシミュレーションツール上に再現して作成したものである。
さらに、負荷モデルは、路面からの反力を再現したモデルである。そして、負荷モデルへの入力としては、ラック変位のデータがあり、負荷モデルからの出力としては、路面からの反力のデータがある。また、負荷モデルは、路面からの反力とラック変位との実験データをもとにモデルの同定を行って作成したものである。
ここで、操舵トルクを入力としてシミュレーションを行う場合を、図11を用いて具体的に説明する。操舵トルクのデータを入力としてシミュレーション部16でシミュレーションを行う場合には、まず、メカモデルでシミュレーションを行って、ラック変位とトルクセンサ電圧とのデータを出力する。続いて、トルクセンサ電圧を入力としてECUモデルでシミュレーションを行い、電流指令値のデータを出力するとともに、ラック変位のデータを入力として負荷モデルでシミュレーションを行い、路面からの反力のデータを出力する。そして、電流指令値のデータと路面からの反力のデータとを入力としてメカモデルでシミュレーションを行い、操舵トルクのデータをシミュレーション部16でのシミュレーション結果として出力する。
続いて、第2リサージュ波形生成部65は、シミュレーション実行部64での入力に用いたデータと、シミュレーション実行部64でのシミュレーションの結果得られたデータと(入出力データ)に基づいて、リサージュ波形を生成するものである。また、第2リサージュ波形生成部65は、生成したリサージュ波形のデータ(リサージュ波形データ)を第2特徴量算出部66に送るものである。第2特徴量算出部66は、第2リサージュ波形生成部65で生成したリサージュ波形から、第1特徴量算出部42と同様に、予め特徴量の値を算出するポイントとして定められた箇所(所定の箇所)を特定し、所定の箇所の特徴量の値を算出する。また、第2特徴量算出部66は、算出した特徴量の値を比較部67に送るものである。
ここで、図12を用いて、第2リサージュ波形生成部65で生成されるリサージュ波形の一例を示す。図12の実線で示したように、シミュレーション実行部64での入力に用いたデータと、シミュレーション実行部64でのシミュレーションの結果得られたデータとをもとに、第2リサージュ波形生成部65がリサージュ波形を生成する。なお、第1リサージュ波形生成部41で生成するリサージュ波形の縦軸および横軸のそれぞれに対して、第2リサージュ波形生成部65で生成するリサージュ波形の縦軸および横軸に、それぞれ同じ種類のデータを用いることになる。シミュレーション部16では、図12の破線で示したような第1リサージュ波形生成部41で生成したリサージュ波形(調整前のリサージュ波形)中の特徴量の値を、目標値算出部45で算出した目標値に近づけるようにシミュレーションが行われる。すなわち、新しく生成したリサージュ波形(調整後のリサージュ波形)中の特徴量の値が当該目標値に等しくなるように、シミュレーションが行われる。
そして、比較部67は、リサージュ波形解析部14から送られてきた目標値と第2特徴量算出部66で算出した特徴量の値とを比較し、当該特徴量の値と当該目標値とが等しいか否かを判定するものである。より詳しくは、当該特徴量の値と当該目標値とのずれが所定の閾値内であった場合に、当該特徴量の値と当該目標値とが等しいと判定して、調整値算出部63で算出した制御パラメータの調整値をシミュレーション結果生成部19に送るものである。また、比較部67は、当該特徴量の値と当該目標値とのずれが所定の閾値内でなかった場合に、当該特徴量の値と当該目標値とが等しくないと判定して、パラメータの調整値、調整を行う制御パラメータ、制御パラメータの調整方向、または目標値などの再設定を行うものである。なお、上記再設定の詳細については後述する。また、ここで言うところの所定の閾値とは調整項目であって、任意に設定可能な値である。
次に、図13を用いて、操舵感制御装置2の動作フローについて説明を行う。図13は、操舵感制御装置2での動作フローを示すフローチャートである。
まず、ステップS1では、トリガ入力部11でユーザからの入力を受け付けた場合(ステップS1でYes)にステップS2に移る。また、トリガ入力部11でユーザからの入力を受け付けていなかった場合(ステップS1でNo)には、ステップS1に戻ってフローを繰り返す。ステップS2では、データ取得部12によって実車データを取得する。
続いて、ステップS3では、2つの異なる種類の実車データをもとに生成したリサージュ波形をリサージュ波形解析部で解析し、シミュレーション部16で行うシミュレーションの目標値を求め、ステップS4に移る。ステップS4では、シミュレーション部16でシミュレーションを行って、目標値を満たす制御パラメータの調整値を求める。そして、ステップS5では、求めた制御パラメータの調整値を、パラメータ調整値設定部21によってモータ制御部3に設定し、フローを終了する。
次に、図14を用いて、リサージュ波形解析部14の動作フローについて説明を行う。図14は、リサージュ波形解析部14での動作フローを示すフローチャートである。
まず、ステップS31では、第1リサージュ波形生成部41が、データ格納部13に格納されている実車データのうちの、2種類の実車データをもとに、リサージュ波形を生成し、ステップS32に移る。ステップS32では、第1特徴量算出部42が、第1リサージュ波形生成部41で生成したリサージュ波形から特徴量の値を算出するとともに、特徴量選択部43が、感性指標選択部44で用いる特徴量を選択する。
続いて、ステップS33では、感性指標選択部44が、調整を行う感性指標を第1テーブル格納部15に格納されている感性指標選択テーブルに基づいて選択し、ステップS34に移る。ステップS34では、感性指標を1種類に絞って選択出来た場合(ステップS34でYes)には、ステップS36に移る。また、感性指標を1種類に絞って選択出来なかった場合(ステップS34でNo)には、ステップS35に移る。
ステップS35では、前回選択した感性指標を選択してステップS36に移る。ここで、前回選択した感性指標の情報は、前回感性指標の選択を感性指標選択部44で行ったときに図示しないメモリに格納されているものとする。そして、ステップS36では、目標値算出部45が目標値を算出してフローを終了する。
次に、図15を用いて、シミュレーション部16の動作フローについて説明を行う。図15は、シミュレーション部16での動作フローを示すフローチャートである。
まず、ステップS41では、パラメータ候補選択部61が、制御パラメータの候補を第2テーブル格納部17に格納されている制御パラメータ候補選択テーブルに基づいて選択し、ステップS42に移る。ステップS42では、調整方向決定部62が、調整を行う制御パラメータおよび制御パラメータの調整方向を、第3テーブル格納部18に格納されている制御パラメータ調整方向テーブルに基づいて決定する。
続いて、ステップS43では、調整値算出部63が制御パラメータの調整値の算出を行い、ステップS44に移る。ステップS44では、シミュレーション実行部64がシミュレーションを実行する。ステップS45では、第2リサージュ波形生成部65が、シミュレーション実行部64での入力に用いたデータと、シミュレーション実行部64でのシミュレーションの結果得られたデータとに基づいて、リサージュ波形を生成し、ステップS46に移る。ステップS46では、第2特徴量算出部66が、第2リサージュ波形生成部65で生成したリサージュ波形から特徴量の値を算出する。
そして、ステップS47では、第2特徴量算出部66で算出した特徴量の値とリサージュ波形解析部14で算出した目標値とを、比較部67が比較し、ステップS48に移る。ステップS48では、当該特徴量の値と当該目標値とが等しいと判定された場合(ステップS48でYes)には、フローを終了する。また、当該特徴量の値と当該目標値とが等しいと判定されなかった場合(ステップS48でNo)には、ステップS49に移る。
ステップS49では、当該目標値に向けての当該特徴量の値の変動が、全ての特徴量について小さかった場合(ステップS49でYes)には、ステップS43に戻って、パラメータの調整値を再度算出し、フローを繰り返す。また、当該目標値に向けての当該特徴量の値の変動が、少なくとも1つの特徴量で小さくなかった場合、すなわち大きかったり、適度であったりした場合(ステップS49でNo)には、ステップS50に移る。さらに、ステップS50では、当該目標値に向けての当該特徴量の値の変動が、全ての特徴量について大きかった場合(ステップS50でYes)には、ステップS43に戻って、制御パラメータの調整値を再度算出し、フローを繰り返す。また、当該目標値に向けての当該特徴量の値の変動が、少なくとも1つの特徴量で大きくなかった場合、すなわち小さかったり、適度であったりした場合(ステップS50でNo)には、ステップS51に移る。なお、ここで言うところの制御パラメータの調整値の再度算出とは、上述した調整係数の値を微調整して再度パラメータの調整値を算出することを表している。
続いて、ステップS51では、調整回数が所定の回数であるN回以下であった場合(ステップS51でYes)には、ステップS42に戻って、調整を行う制御パラメータと制御パラメータの調整方向とを再度設定し直して決定し、フローを繰り返す。また、調整回数がN回以下でなかった場合(ステップS51でNo)には、ステップS52に移る。ここで言うところの調整回数とは、ステップS51のフローに入った回数に等しいものである。そして、ステップS52では、目標値を再度求めるためにリサージュ波形解析部14での処理に戻って、フローを終了する。
なお、本実施の形態では、第1リサージュ波形生成部41または第2リサージュ波形生成部65でリサージュ波形を生成するためのデータとして、操舵トルクのデータとモータ回転速度のデータとの組み合わせ、操舵トルクのデータと操舵角のデータとの組み合わせ、および操舵トルクのデータと路面からの反力のデータとの組み合わせを例に挙げたが、これに限定されるものではなく、ユーザから加えられる力が反映されるパラメータ、および、ユーザによる操作に従って機械が動作した状態を示すパラメータの両方を少なくとも含んでいれば、本発明に適用することが可能である。
また、本実施の形態では、例えば、トリガを受け付けた後、感性指標選択部44で選択する感性指標として複数該当するものがあった場合などには、より高い精度の制御パラメータの調整を可能にするために、以下に示すような方法を用いる構成であってもよい。すなわち、図16(a)および図16(b)に例として示すような、複数の感性指標候補から1つの感性指標を決定できるような質問をユーザに行い、ユーザからの回答を図示しない入力部から受け付けて、質問の回答に応じた感性指標を一意に特定し、感性指標選択部44で選択する感性指標とする構成であってもよい。
なお、本実施の形態では、操舵感制御装置およびモータ制御部3は、ステアリング装置5に対してアシスト力を加えるアシストモータを制御するためのものであるが、制御対象はこれに限定されるものではない。すなわち、ユーザが力を加えることによって操作される操作対象に対してアシスト力を付加させるアシスト力付加装置であれば、同様に制御を行うことが可能である。例えば自動車のアクセルペダルやブレーキペダルの操作感を変化させるアシストモータを制御するようにすることも可能である。
最後に、操舵感制御装置2の各ブロックは、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、操舵感制御装置2は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである操舵感制御装置2の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読取り可能に記録した記録媒体を、操舵感制御装置2に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、操舵感制御装置2を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを、通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
なお、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
以上のように、本発明のパラメータ設定装置、その制御プログラムおよび該制御プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体、ならびに制御方法は、より容易に個々のユーザの嗜好に応じた操作感を実現し得る。したがって、本発明は、自動車の操舵を行うステアリングホイールの回転をアシストする電動のパワーステアリングシステムに関連する産業分野に好適に用いることができる。
本発明における操舵感制御装置の構成を示す機能ブロック図である。 本発明におけるステアリングアシストシステムの概略構成を示す機能ブロック図である。 上記操舵感制御装置のリサージュ波形解析部の構成を示す機能ブロック図である。 2つの互いに異なる実車データを縦軸および横軸にとった場合の時間変化を示したグラフである。 上記操舵感制御装置の特徴量選択部での特徴量の選択の一例を表した図である。 上記操舵感制御装置の第1テーブル格納部に格納されている感性指標選択テーブルの一例を示す図である。 (a)および(b)は、感性指標選択テーブルへの新たな目標値の設定の一例を示した図である。 上記操舵感制御装置のシミュレーション部の構成を示す機能ブロック図である。 上記操舵感制御装置の第2テーブル格納部に格納されているテーブルの一例を示す図である。 上記操舵感制御装置の第3テーブル格納部に格納されているテーブルの一例を示す図である。 本発明におけるシミュレーションモデルの構成を示す概略図である。 上記操舵感制御装置の第2リサージュ波形生成部で生成されるリサージュ波形の一例を示した図である。 上記操舵感制御装置での動作フローを示すフローチャートである。 上記リサージュ波形解析部での動作フローを示すフローチャートである。 上記シミュレーション部での動作フローを示すフローチャートである。 (a)および(b)は、本発明における感性指標を一意に特定するためのユーザへの質問事項の一例を示した図である。
符号の説明
1 ステアリングアシストシステム(操作システム)
2 操舵感制御装置(パラメータ調整装置)
3 モータ制御部(アシスト力制御装置)
4 アシストモータ(アシスト力付加装置)
4A 回転数検知部
5 ステアリング装置(操作対象装置)
5A ステアリングホイール
5B 伝達部
5C トルク検知部
11 トリガ入力部(トリガ取得手段)
12 データ取得部(データ取得手段)
13 データ格納部
14 リサージュ波形解析部(解析手段)
15 第1テーブル格納部(格納部)
16 シミュレーション部(パラメータ調整値決定手段)
17 第2テーブル格納部
18 第3テーブル格納部
19 シミュレーション結果生成部
20 パラメータ調整値変更履歴格納部
21 パラメータ調整値設定部(パラメータ調整値設定手段)
41 第1リサージュ波形生成部
42 第1特徴量算出部
43 特徴量選択部
44 感性指標選択部
45 目標値算出部
61 パラメータ候補選択部
62 調整方向決定部
63 調整値算出部
64 シミュレーション実行部
65 第2リサージュ波形生成部
66 第2特徴量算出部
67 比較部

Claims (7)

  1. ユーザから加えられる力に応じて操作部材が動くことによって動作する操作対象装置と、上記操作部材の動きにアシスト力を加えるアシスト力付加装置と、上記アシスト力付加装置の制御を行うアシスト力制御装置とを備えた操作システムに設けられ、上記アシスト力制御装置での制御の度合いを変更するパラメータを調整するパラメータ調整装置であって、
    ユーザからの入力をトリガとして受け付けるトリガ取得手段と、
    上記トリガを受け付けた場合に、所定の時間中の上記操作対象装置における動作状況を示す複数種類の動作状況データを取得するデータ取得手段と、
    ユーザが上記操作対象装置を操作しているときの操作感を特定する感性指標ごとに、2種類の上記動作状況データをもとに得られるリサージュ波形における特定の箇所の値である特徴量の値の調整方向の情報を対応付けて格納している格納部と、
    上記複数種類の動作状況データのうちの2種類の動作状況データをもとに得られるリサージュ波形に基づいて、上記格納部を参照し、得られたリサージュ波形に応じた上記特徴量の調整方向を決定し、上記特徴量の調整の目標値を求める解析手段と、
    上記目標値を満たす特徴量の値を有するリサージュ波形が得られる上記2種類の動作状況データを上記データ取得手段で取得できると予測される上記パラメータの調整値を決定するパラメータ調整値決定手段とを備えることを特徴とするパラメータ調整装置。
  2. 前記特定の箇所とは、前記操作感ごとの特徴が現れる箇所であることを特徴とする請求項1に記載のパラメータ調整装置。
  3. 前記パラメータの調整値を上記アシスト力制御装置に設定するパラメータ調整値設定手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のパラメータ調整装置。
  4. ユーザが前記操作部材の動きに違和感を受けた時点を指定する入力を前記トリガ取得手段が受け付けた場合に、指定された上記時点を基点とする所定の時間中の上記操作対象装置における動作状況を示す複数種類の動作状況データを前記データ取得手段が取得することを特徴とする請求項1に記載のパラメータ調整装置。
  5. ユーザから加えられる力に応じて操作部材が動くことによって動作する操作対象装置と、上記操作部材の動きにアシスト力を加えるアシスト力付加装置と、上記アシスト力付加装置の制御を行うアシスト力制御装置とを備えた操作システムに設けられ、上記アシスト力制御装置での制御の度合いを変更するパラメータを調整するパラメータ調整装置の制御方法であって、
    トリガ取得手段によって、ユーザからの入力をトリガとして受け付けるトリガ取得ステップと、
    データ取得手段によって、上記トリガを受け付けた場合に、所定の時間中の上記操作対象装置における動作状況を示す複数種類の動作状況データを取得するデータ取得ステップと、
    解析手段によって、上記複数種類の動作状況データのうちの2種類の動作状況データをもとに得られるリサージュ波形に基づいて、ユーザが上記操作対象装置を操作しているときの操作感を特定する感性指標ごとに、上記2種類の動作状況データをもとに得られるリサージュ波形における特定の箇所の値である特徴量の値の調整方向の情報を予め対応付けて格納している格納部を参照し、得られたリサージュ波形に応じた上記特徴量の調整方向を決定し、上記特徴量の調整の目標値を求める解析ステップと、
    パラメータ調整値決定手段によって、上記目標値を満たす特徴量の値を有するリサージュ波形が得られる上記2種類の動作状況データを上記データ取得手段で取得できると予測される上記パラメータの調整値を決定するパラメータ調整値決定ステップとを含むことを特徴とする制御方法。
  6. ユーザから加えられる力に応じて操作部材が動くことによって動作する操作対象装置と、上記操作部材の動きにアシスト力を加えるアシスト力付加装置と、上記アシスト力付加装置の制御を行うアシスト力制御装置とを備えた操作システムに設けられ、上記アシスト力制御装置での制御の度合いを変更するパラメータを調整するパラメータ調整装置を動作させる制御プログラムであって、
    コンピュータに、
    ユーザからの入力をトリガとして受け付けるトリガ取得ステップと、
    上記トリガを受け付けた場合に、所定の時間中の上記操作対象装置における動作状況を示す複数種類の動作状況データを取得するデータ取得ステップと、
    上記複数種類の動作状況データのうちの2種類の動作状況データをもとに得られるリサージュ波形に基づいて、ユーザが上記操作対象装置を操作しているときの操作感を特定する感性指標ごとに、上記2種類の動作状況データをもとに得られるリサージュ波形における特定の箇所の値である特徴量の値の調整方向の情報を予め対応付けて格納している格納部を参照し、得られたリサージュ波形に応じた上記特徴量の調整方向を決定し、上記特徴量の調整の目標値を求める解析ステップと、
    上記目標値を満たす特徴量の値を有するリサージュ波形が得られる上記2種類の動作状況データを上記データ取得手段で取得できると予測される上記パラメータの調整値を決定するパラメータ調整値決定ステップとを動作させる制御プログラム。
  7. ユーザから加えられる力に応じて操作部材が動くことによって動作する操作対象装置と、上記操作部材の動きにアシスト力を加えるアシスト力付加装置と、上記アシスト力付加装置の制御を行うアシスト力制御装置とを備えた操作システムに設けられ、上記アシスト力制御装置での制御の度合いを変更するパラメータを調整するパラメータ調整装置を動作させる制御プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体であって、
    コンピュータに、
    ユーザからの入力をトリガとして受け付けるトリガ取得ステップと、
    上記トリガを受け付けた場合に、所定の時間中の上記操作対象装置における動作状況を示す複数種類の動作状況データを取得するデータ取得ステップと、
    上記複数種類の動作状況データのうちの2種類の動作状況データをもとに得られるリサージュ波形に基づいて、ユーザが上記操作対象装置を操作しているときの操作感を特定する感性指標ごとに、上記2種類の動作状況データをもとに得られるリサージュ波形における特定の箇所の値である特徴量の値の調整方向の情報を予め対応付けて格納している格納部を参照し、得られたリサージュ波形に応じた上記特徴量の調整方向を決定し、上記特徴量の調整の目標値を求める解析ステップと、
    上記目標値を満たす特徴量の値を有するリサージュ波形が得られる上記2種類の動作状況データを上記データ取得手段で取得できると予測される上記パラメータの調整値を決定するパラメータ調整値決定ステップとを動作させる制御プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP5964002B1 (ja) * 2015-07-15 2016-08-03 三菱電機株式会社 パワーステアリング調整装置
CN109543261A (zh) * 2018-11-09 2019-03-29 东软睿驰汽车技术(沈阳)有限公司 一种液冷系统的结构优化方法及装置
WO2023020058A1 (zh) * 2021-08-19 2023-02-23 浙江吉利控股集团有限公司 转向助力电机的控制方法及设备

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