JP2008206342A - モータ回転子およびそれを用いた圧縮機 - Google Patents

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弘毅 上石田
Takekazu Obitani
武和 帯谷
Keiji Komori
啓治 小森
Yoshito Taaze
嘉人 田畔
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Abstract

【課題】リベットの締付け力がばらついても端板が積層鋼板を圧縮する力を均一にすることが可能なモータ回転子を提供する。
【解決手段】モータ回転子55は、複数の積層鋼板33と、一対の端板57、60と、リベット58とを備えている。複数の積層鋼板33は、それぞれリベット穴を有する。一対の端板57、60は、複数の積層鋼板33のリベット穴と連通するリベット穴を有している。一対の端板57、60は、複数の積層鋼板33を積層鋼板33の積層方向から挟む。リベットは、複数の積層鋼板33と一対の端板57、60とを締結する。一対の端板57、60のうちの少なくとも一方の端板57におけるリベット穴の周囲の所定の領域には、浮き部分64が形成されている。浮き部分64は、端板57の他の部分よりも積層鋼板33から離れる形状を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、モータ回転子およびそれを用いた圧縮機に関する。
従来より圧縮機等の駆動源として直流モータ等の駆動モータが用いられる。駆動モータの回転子は、回転子コア内部の空間に永久磁石を保持しておくため、一対の端板が回転子コアの両端側に配置された構造を有している。一対の端板は、回転子コアを構成する積層鋼板とともにリベットで固定されたり、または回転子コアの両端に形成された凹部に圧入固定されている(特許文献1記載)。
特許第3023576公報(特開平6−153427号公報)
しかし、特許文献1記載の端板の端板の固定構造では、リベットのかしめ時のかしめストローク(かしめによる変位)のバラツキや、圧入時の圧入寸法のバラツキ等の原因によって、端板が積層鋼板を両側から押える圧縮力が均一にならないという問題がある。
とくに、リベットのかしめ力が過多になる場合には、端板におけるリベット周囲の部分が凹み、その他の部分が積層鋼板から浮くような形で変形し、端板が積層鋼板を両側から押える圧縮力が均一にならないので、積層鋼板の剛性がばらつく。その結果、モータ回転子全体の剛性がばらつくことにより振動の固有値(固有振動数等)が安定しなくなる。そのため、圧縮機の運転時には、回転子の固有値に起因して圧縮機から発生する音にバラツキが生じていた。それとともに、回転子コアの積層鋼板にも歪みが派生し、圧縮機運転時にモータ固定子とモータ回転子が接触するおそれがある。これにより、異音が生じたり、さらには駆動モータの絶縁不良による圧縮機の故障の可能性も高くなる。
本発明の課題は、リベットの締付け力がばらついても端板が積層鋼板を圧縮する力を均一にすることが可能なモータ回転子を提供することにある。
第1発明のモータ回転子は、複数の積層鋼板と、一対の端板と、締結手段とを備えている。複数の積層鋼板は、それぞれ締結手段挿入穴を有する。一対の端板は、複数の積層鋼板の締結手段挿入穴と連通する締結手段挿入穴を有している。一対の端板は、複数の積層鋼板を積層鋼板の積層方向から挟む。締結手段は、複数の積層鋼板と一対の端板とを締結する。一対の端板のうちの少なくとも一方の端板における締結手段挿入穴の周囲の所定の領域には、浮き部分が形成されている。浮き部分は、端板の他の部分よりも積層鋼板から離れる形状を有する。
ここでは、一対の端板のうちの少なくとも一方の端板における締結手段挿入穴の周囲の所定の領域には、端板の他の部分よりも積層鋼板から離れる形状を有する浮き部分が形成されているので、締結手段の締付け力がばらついても端板が積層鋼板を圧縮する力を均一にすることが可能である。
第2発明のモータ回転子は、第1発明のモータ回転子であって、浮き部分は、締結手段挿入穴の周囲の全周を囲むループ状の凸部を有している。凸部は、浮き部分の他の部分よりも積層鋼板から離れている。
ここでは、浮き部分が締結手段挿入穴の周囲の全周を囲むループ状の凸部を有しており、凸部が浮き部分の他の部分よりも積層鋼板から離れているので、浮き部分で締付け前後の歪みを吸収することができ、他の部分に歪みを与えることなく、締結手段挿入穴周囲の狭い範囲を除いた部分で端板が積層鋼板を圧縮する力を均一にすることが可能である。
第3発明のモータ回転子は、第1発明のモータ回転子であって、浮き部分は、締結手段挿入穴の周囲の全周を囲むループ状の凹部を少なくとも1つ有している。凹部は、浮き部分のうち、積層鋼板に対向する面に形成されている。
ここでは、浮き部分が締結手段挿入穴の周囲の全周を囲むループ状の凹部を少なくとも1つ有しており、凹部が浮き部分のうち積層鋼板に対向する面に形成されているので、締結手段挿入穴周囲の狭い範囲を除いた部分で端板が積層鋼板を圧縮する力を均一にすることが可能である。また、浮き部分の外部に露出する面を平坦にすることができるので、モータ回転子周囲の冷媒等の圧縮媒体の流れに影響を与えない。
第4発明のモータ回転子は、第1発明のモータ回転子であって、浮き部分は、締結手段挿入穴の近傍の両側において端板の中心から放射状に延びる凸部を有している。
ここでは、浮き部分が締結手段挿入穴の近傍の両側において端板の中心から放射状に延びる凸部を有しているので、浮き部分の面積を広く取ることが可能であり、締結手段の締付け力が過多である場合でも、浮き部分で締付け前後の歪みを大きく吸収することができるので他の部分に歪みの影響を与えることなく端板が積層鋼板を圧縮する力を均一にすることが可能になる。
第5発明のモータ回転子は、第1発明のモータ回転子であって、浮き部分は、締結手段挿入穴の近傍の両側において端板の中心から放射状に延びる少なくとも一対の凹部を有している。
ここでは、浮き部分が締結手段挿入穴の近傍の両側において端板の中心から放射状に延びる少なくとも一対の凹部を有しているので、浮き部分の面積を広く取ることが可能であり、締結手段の締付け力が過多である場合でも、端板が積層鋼板を圧縮する力を均一にすることが可能になる。また、浮き部分の外部に露出する面を平坦にすることができるので、モータ回転子周囲の冷媒等の圧縮媒体の流れに影響を与えない。
第6発明のモータ回転子は、第1発明から第5発明のいずれかのモータ回転子であって、締結手段は、リベットである。
ここでは、締結手段がリベットであるので、積層鋼板を強固に締結することが可能であり、かつ、リベットの締付け力がばらついても浮き部分によって端板が積層鋼板を圧縮する力を均一にすることが可能である。
第7発明の圧縮機は、第1発明から第6発明のいずれかのモータ回転子を備えている。
ここでは、圧縮機が第1発明から第6発明のいずれかのモータ回転子を備えているので、モータ回転子全体の剛性が均一になり振動の固有値が安定するので、圧縮機の運転音のばらつきが小さくなり、異音が小さくなるとともに駆動モータの故障の可能性も低くなる。
第8発明の圧縮機は、第7発明の圧縮機であって、二酸化炭素を圧縮冷媒として使用する。
ここでは、圧縮機が二酸化炭素を圧縮冷媒として使用するので、冷媒圧縮比の大きい運転条件で運転されることが多く、圧縮トルク変動によるメインシャフトの軸振れにより、回転子と固定子の接触が発生しやすくなるので、モータ回転子全体の形状の均一性をよりきびしく要求されるが、浮き部分を有するモータ回転子を用いることによって、モータ回転子の積層鋼鈑に歪みを生じさせることがないので、上記の問題を解決することができる。
第1発明によれば、締結手段の締付け力がばらついても端板が積層鋼板を圧縮する力を均一にすることができる。
第2発明によれば、締結手段挿入穴周囲の狭い範囲以外で端板が積層鋼板を圧縮する力を均一にすることができ、浮き部分で締付け前後の歪み量を吸収することができるので他の部分に歪みの影響を与えることがない。
第3発明によれば、締結手段挿入穴周囲の狭い範囲以外で端板が積層鋼板を圧縮する力を均一にすることができ、かつ、モータ回転子周囲の冷媒等の圧縮媒体の流れに影響を与えない。
第4発明によれば、締結手段の締付け力が過多である場合でも、端板が積層鋼板を圧縮する力を均一にすることができ、また、浮き部分で締付け前後の歪み量を大きく吸収することができる。
第5発明によれば、締結手段の締付け力が過多である場合でも、端板が積層鋼板を圧縮する力を均一にすることができる。また、モータ回転子周囲の冷媒等の圧縮媒体の流れに影響を与えない。
第6発明によれば、リベットで積層鋼板を強固に締結することができ、かつ、リベットの締付け力がばらついても浮き部分によって端板が積層鋼板を圧縮する力を均一にすることができる。
第7発明によれば、モータ回転子全体の剛性が均一になり振動の固有値が安定するので、圧縮機の運転音のばらつきが小さくなり、異音が小さくなるとともに駆動モータの故障の可能性も低くなる。
第8発明によれば、二酸化炭素を用いた圧縮媒体の条件下でもモータ回転子全体の形状について高い均一性を維持することができる。
〔第1実施形態〕
つぎに本発明のモータ回転子の実施形態を図面を参照しながら説明する。
<圧縮機1の構造>
図1に示されるように、本発明の第1実施形態に係るモータ回転子を有する電動機50を内蔵した圧縮機1は、例えば、空気調和機の冷媒回路において蒸発機から吸入した高圧の二酸化炭素のガス冷媒を圧縮して凝縮器へと吐出するために用いられるものである。圧縮機1は、本体ケーシング10と、本体ケーシング10内に収納される圧縮ポンプユニット40および電動機50を備えている。
<本体ケーシング10>
図1に示されるように、本体ケーシング10は、主に、略円筒形状の胴体ケーシング部12、胴体ケーシング部12の上部を覆う上蓋部11、および胴体ケーシング部12の下部を覆う底蓋部13から構成されている。
なお、上蓋部11、胴体ケーシング部12、および底蓋部13は、順に溶接され一体化されており、本体ケーシング10は密閉されている。
また、本体ケーシング10の側面には、本体ケーシング10の側壁を貫通してターミナル20が設けられており、ターミナル20の一部が本体ケーシング10の外側に突出している。
<圧縮ポンプユニット40>
圧縮ポンプユニット40は、主に、固定スクロール41、可動スクロール42、ハウジング43、オルダムリング44、およびクランクシャフト45等の構成部品から構成されるスクロール型の圧縮ポンプユニットであり、可動スクロール42が固定スクロール41に対して偏心回転運転することにより冷媒等の流体を圧縮するように構成されている。
メインシャフト31の上端は、圧縮ポンプユニット40のクランクシャフト45に連結されており、モータ回転子55と共に回転することによってクランクシャフト45を介して可動スクロール42を偏心回転運転させる。なお、メインシャフト31の下端は軸受け部材37によって支持されている。
<電動機50>
電動機50は、ターミナル20に接続され、圧縮ポンプユニット40のクランクシャフト45を介して可動スクロール42を駆動するものであり、圧縮ポンプユニット40の下方に配置されている。電動機50は、主に、胴体ケーシング部12の円筒部分の内壁面に固定されるリング形状のモータ固定子51と、側方をモータ固定子51に囲まれるように配置されたモータ回転子55と、モータ回転子55に固定されたメインシャフト31ととから構成されている。
モータ固定子51は、主に、モータ固定子鉄心52と、モータ固定子鉄心52の複数の歯部に巻回されるコイル53とから構成される。そして、モータ固定子鉄心52の圧縮ポンプユニット40側およびその反対側には、コイルエンド53aが形成されている。
モータ回転子55の構成については、以下の項目で詳述する。
<モータ回転子55の構成>
モータ回転子55は、図1〜2に示されるように、回転子コア56と、一対の端板である上部端板57および下部端板60と、4本のリベット58とを備えている。
回転子コア56は、軸方向に積層された複数の積層鋼板33(図1参照)から構成され、軸方向に沿って4個のリベット穴59を等間隔に有する。回転子コア56は、その中心に貫通孔56aを有している。貫通孔56aには、メインシャフト31が挿入されている。回転子コア56は、メインシャフト31の外周面に焼きばめによって嵌合されている。
上部端板57は、平たい円板状の部材であり、回転子コア56の上端面56bのほぼ全体を覆う。上部端板57は、回転子コア56のリベット穴59に連通するリベット穴57aを有している。
図3〜5に示されるように、上部端板57におけるリベット穴57aの周囲の所定の領域には、上部端板57の他の部分よりも積層鋼板33から離れる形状を有する浮き部分64が形成されている、これにより、リベット58の締付け力(すなわち、かしめ力)がばらついても上部端板57および下部端板60が積層鋼板33を圧縮する力を均一にすることが可能である。
浮き部分64は、図3〜5に示されるように、リベット穴57aの周囲の全周を囲むループ状の凸部65を有している。ループ状の凸部65は、浮き部分64の他の部分よりも積層鋼板33から離れている。これにより、リベット穴57a周囲のループ状の凸部65に囲まれた狭い範囲以外で上部端板57および下部端板60が積層鋼板33を圧縮する力を均一にすることが可能である。
浮き部分64が他の部分よりも積層鋼板33から離れている隙間δ1(図4参照)は、リベット58の締付け力や上部端板57の例えば弾性係数等の材料特性を考慮して適宜設定される。なお、リベット58のかしめ前において浮き部分64の適当な隙間δ1が形成されていれば、浮き部分64で締付け力による歪みを吸収することで積層鋼鈑33と接触している部分の端板に歪みを与えることなく、浮き部分64以外の積層鋼鈑全面に対して、端板57、60の圧縮力を均一にすることが可能であるので、かしめ後には浮き部分64の隙間はδ1より非常に小さい隙間でもよく、場合によっては隙間がなくなって浮き部分64の下面が積層鋼板33に接してもよい。ただし、かしめ後に浮き部分64の隙間が残っている方が、浮き部分の歪みの影響を受けないので端板57、60の圧縮力をより均一に維持することが可能になる。
上部端板57におけるループ状の凸部65およびそれを有する浮き部分64は、例えば、上部端板57をプレス加工等の型成形によって形成される。上部端板57は、例えば、ステンレス製の1mm程度の弾性のある金属薄板によって製造されるので、プレス加工がしやすく、また材料特性を考慮した、締付け力に応じた隙間δ1を設定することが容易である。
下部端板60は、平たい円板状の部材であり、回転子コア56の下端面56cのほぼ全体を覆う。なお、下部端板60にも回転子コア56のリベット穴59に対応するリベット穴が開口されている。
4本のリベット58は、同じ長さの棒状部材であり、回転子コア56のリベット穴59に挿入される。上部端板57、回転子コア56および下部端板60は、その順番で積層した状態で4本のリベットによって互いに締結されている。
<第1実施形態の特徴>
(1)
第1実施形態のモータ回転子55では、上部端板57におけるリベット穴57aの周囲の所定の領域には、上部端板57の他の部分よりも積層鋼板33から離れる形状を有する浮き部分64が形成されているので、リベット58の締付け力がばらついても上部端板57および下部端板60が積層鋼板33を圧縮する力を均一にすることが可能である。
(2)
第1実施形態のモータ回転子55では、浮き部分64は、リベット穴57aの周囲の全周を囲むループ状の凸部65を有している。しかも、ループ状の凸部65は、浮き部分64の他の部分よりも積層鋼板33から離れている。これにより、浮き部分64で締付け前後の歪みを吸収でき、リベット穴57a周囲のループ状の凸部65に囲まれた狭い範囲以外で上部端板57および下部端板60が積層鋼板33を圧縮する力を均一にすることが可能である。
(3)
第1実施形態のモータ回転子55では、締結手段としてリベット58を用いているので、積層鋼板33を強固に締結することが可能である。また、リベット58の締付け力がばらついても浮き部分64によって上部端板57および下部端板60が積層鋼板33を圧縮する力を均一にすることが可能である。
なお、本発明は締結手段の一例としてリベットを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の締結手段(ボルトその他)を用いてもよい。
(4)
第1実施形態の圧縮機1では、浮き部分64を有するモータ回転子55を備えているので、モータ回転子55全体の剛性が均一になり振動の固有値が安定する。そのため、圧縮機から発生する音も均一になって異音が小さくなる。しかも、回転子コアの積層鋼板の歪みも解消されるので、圧縮機運転時にモータ固定子とモータ回転子が接触するおそれもなくなる。これにより、異音が生じたり、さらには駆動モータの絶縁不良による圧縮機の故障の可能性も低くなる。
(5)
また、圧縮機1は、高圧のガス冷媒である二酸化炭素を圧縮冷媒として使用するので、モータ回転子55全体の形状の均一性をよりきびしく要求されるが、浮き部分64を有するモータ回転子55を用いることによって、モータ回転子55全体の形状の均一性を維持することが可能である。
<第1実施形態の変形例>
(A)
第1実施形態のモータ回転子55では、浮き部分64が、図3〜5に示されるループ状の凸部65を有している例が示されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の形状の凸部を採用してもよい。
例えば、第1実施形態の変形例として、図6に示されるように、浮き部分67は、リベット穴57aの近傍の両側において上部端板57の中心から放射状に延びる一対の凸部68を有していてもよい。
このような放射状に延びる一対の凸部68を設けることによって、浮き部分67の面積を広く確保することが可能になり、リベット58の締付け力が過多である場合でも、上部端板57および下部端板60(図1参照)が積層鋼板33を圧縮する力を均一にすることが可能になり、浮き部分67で締付け前後の歪みを大きく吸収することができるので上部端板57および下部端板60(図1参照)の歪みを吸収できる。
(B)
第1実施形態の変形例の浮き部分67についても、上部端板57に設けられているが、下部端板60に設けてもよく、さらに、上部端板57および下部端板60の両方に設けてもよい。
〔第2実施形態〕
第1実施形態には、上部端板57の浮き部分64、67がループ状の凸部65または放射状に延びる一対の凸部68を有しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2実施形態のように、凸部の代わりに凹部を設けても上部端板および下部端板が積層鋼板33を圧縮する力を均一にすることが可能になる。以下、凹部165を有する浮き部分164について説明する。なお、第2実施形態のモータ回転子は、第1実施形態のモータ回転子55と比較して、上部端板57を上部端板157に変更した点以外については、第1実施形態のモータ回転子55と共通の構成を有している。
第2実施形態においても第1実施形態と同様に、図7〜9に示されるように、上部端板157におけるリベット穴157aの周囲の所定の領域には、上部端板157の他の部分よりも積層鋼板33から離れる形状を有する浮き部分164が形成されている、これにより、リベット58の締付け力(すなわち、かしめ力)がばらついても上部端板157および下部端板60(図1参照)が積層鋼板33を圧縮する力を均一にすることが可能である。
第2実施形態の浮き部分164は、図7〜9に示されるように、リベット穴157aの周囲の全周を囲むループ状の凹部165を少なくとも1つ有している。
ループ状の凹部165は、図7〜9に示されるように、同心円状に2個以上形成されている。この場合、2個のループ状の凹部165の間には、ループ状のリブ166が形成されている。リブ166の先端は、アールを付けて丸みをもたせればリベット58のかしめ時にリブ166の先端によって積層鋼板33を損傷するおそれがなくなる。
凹部165は、浮き部分164のうち、積層鋼板33に対向する面(図7〜8における下面)に形成されている。
これにより、リベット穴157a周囲の狭い範囲以外で上部端板157および下部端板60が積層鋼板33を圧縮する力を均一にすることが可能である。
浮き部分164が他の部分よりも積層鋼板33から離れている隙間δ2(図8参照)は、リベット58の締付け力や上部端板157の材料特性と凹部の形状と個数等の条件を考慮して適宜設定される。なお、リベット58のかしめ前において浮き部分164の適当な隙間δ2が形成されていれば、端板157、60の圧縮力を均一にすることが可能であるので、かしめ後には浮き部分164の隙間はδ2より非常に小さい隙間でもよく、場合によっては隙間がなくなって浮き部分164の下面が積層鋼板33に接してもよい。ただし、かしめ後に浮き部分164の隙間が残っている方が端板157、60の圧縮力をより均一に維持することが可能になる。
上部端板157におけるループ状の凹部165およびそれを有する浮き部分164は、上部端板157をプレス加工したり、または凹部165の部分をエンドミル加工により切削加工することにより形成される。上部端板157は、例えば、ステンレス製の1mm程度の薄板によって製造されるので、これらのプレス加工やエンドミル加工がしやすい。
<第2施形態の特徴>
(1)
第2実施形態の浮き部分164は、リベット穴157aの周囲の全周を囲むループ状の凹部165を少なくとも1つ有しており、凹部165は、浮き部分164のうち、積層鋼板33に対向する面に形成されている。したがって、リベット穴157a周囲の狭い範囲以外で上部端板157および下部端板60が積層鋼板33を圧縮する力を均一にすることが可能である。しかも、浮き部分164の外部に露出する面を平坦にすることができるので、モータ回転子周囲の冷媒等の圧縮媒体の流れに影響を与えない。
(2)
また、第2実施形態では、2個のループ状の凹部165の間にループ状のリブ166が形成されているので、リベット58をかしめたときにリブ166が積層鋼板33に接した場合にリブ166の部分で弾性効果を発揮するので、リベット穴157a近傍のリベット58の外側の上部端板157の歪みを吸収することができる。
<第2施形態の変形例>
(A)
第2実施形態のモータ回転子では、浮き部分164が、図7〜9に示されるループ状の凹部165を有している例が示されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の形状の凹部を採用してもよい。
例えば、第2実施形態の変形例として、図10に示されるように、浮き部分167は、リベット穴157aの近傍の両側において上部端板157の中心から放射状に延びる少なくとも一対の凹部168を有していてもよい。
このような放射状に延びる少なくとも一対の凹部168を設けることによって、浮き部分167の面積を広く取ることが可能になり、リベット58の締付け力が過多である場合でも、上部端板157および下部端板60が積層鋼板33を圧縮する力を均一にすることが可能になり、上部端板157および下部端板60の歪みを吸収できる。また、浮き部分167の外部に露出する面を平坦にすることができるので、モータ回転子周囲の冷媒等の圧縮媒体の流れに影響を与えない。
放射状に延びる凹部168は、少なくとも一対あれば浮き部分167の領域の両端を囲むことができるが、図10に示されるように、二対以上の凹部168が形成されてもよい。
また、この変形例においても、隣接する2本の直線状の凹部165の間に直線状のリブ170が形成されているので、リベット58をかしめたときにリブ169が積層鋼板33に接した場合にリブ170の部分で弾性効果を発揮するので、リベット穴157a近傍のリベット58の外側の上部端板157の歪みを吸収することができる。
本発明は、一対の端板が積層鋼板とともにリベットで固定されたモータ回転子、およびそれを用いた圧縮方式や片軸受け、両軸受け構造等の形態は限定されない全ての圧縮機に使用可能である。
本発明の第1実施形態に係わるモータ回転子の構成図。 図1のモータ回転子における(a)正面図、(b)上面図、および(c)底面図。 図1のモータ回転子におけるリベット頭部付近の断面図。 図3の上部端板のリベットかしめ前の状態を示す断面図。 図1のモータ回転子におけるリベット頭部付近の上面図。 本発明の第1実施形態の変形例に係わるモータ回転子におけるリベット頭部付近の上面図。 本発明の第2実施形態に係わるモータ回転子におけるリベット頭部付近の断面図。 図7の上部端板のリベットかしめ前の状態を示す断面図。 図7のモータ回転子におけるリベット頭部付近の上面図。 本発明の第2実施形態の変形例に係わるモータ回転子におけるリベット頭部付近の上面図。
符号の説明
1 圧縮機
33 積層鋼板
55 モータ回転子
56 回転子コア
57、157 上部端板
58 リベット
60 下部端板
64、67、164、167 浮き部分
65、68 凸部
165、168 凹部

Claims (8)

  1. それぞれ締結手段挿入穴を有する複数の積層鋼板(33)と、
    前記複数の積層鋼板(33)の締結手段挿入穴と連通する締結手段挿入穴を有している、前記複数の積層鋼板(33)を前記積層鋼板(33)の積層方向から挟む一対の端板(57、157、60)と、
    前記複数の積層鋼板(33)と前記一対の端板(57、157、60)とを締結する締結手段(58)と
    を備えており、
    前記一対の端板(57、157、60)のうちの少なくとも一方の端板(57、157)における前記締結手段挿入穴の周囲の所定の領域には、前記端板(57、157)の他の部分よりも前記積層鋼板(33)から離れる形状を有する浮き部分(64、67、164、167)が形成されている、
    モータ回転子(55)。
  2. 前記浮き部分(64)は、前記締結手段挿入穴の周囲の全周を囲むループ状の凸部(65)を有しており、
    前記凸部(65)は、前記浮き部分(64)の他の部分よりも前記積層鋼板(33)から離れている、
    請求項1に記載のモータ回転子(55)。
  3. 前記浮き部分(164)は、前記締結手段挿入穴の周囲の全周を囲むループ状の凹部(165)を少なくとも1つ有しており、
    前記凹部(165)は、前記浮き部分(164)のうち、前記積層鋼板(33)に対向する面に形成されている、
    請求項1に記載のモータ回転子(55)。
  4. 前記浮き部分(67)は、前記締結手段挿入穴の近傍の両側において前記端板(57)の中心から放射状に延びる凸部(68)を有している、
    請求項1に記載のモータ回転子(55)。
  5. 前記浮き部分(167)は、前記締結手段挿入穴の近傍の両側において前記端板(157)の中心から放射状に延びる少なくとも一対の凹部(168)を有している、
    請求項1に記載のモータ回転子(55)。
  6. 前記締結手段(58)は、リベットである、
    請求項1から5のいずれかに記載のモータ回転子(55)。
  7. 請求項1から6に記載のモータ回転子(55)を備えた
    圧縮機(1)。
  8. 二酸化炭素を圧縮冷媒として使用する
    請求項7に記載の圧縮機(1)。
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