JP2008206256A - モータ制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ロック時においてもモータの発生トルクを低下させることなく、半導体素子の発熱を十分に抑制できるモータ制御装置を提供することにある。
【解決手段】トルク制御部13は、トルク指令からd軸電流指令値とq軸電流指令値を演算する第1の電流指令演算部41と、トルク指令から、第1の電流指令演算手段が出力するd軸電流指令値とq軸電流指令値とは逆相のd軸電流指令値とq軸電流指令値を演算する第2の電流指令値演算部43とを備える。過温度判断部45は、インバータのスイッチング素子が過温度となったどうかを判断し、過温度と判断されると、切り替え部47により、第1の電流指令値演算部41と第2の電流指令値演算部43との出力を切り替えて交互に出力する。
【選択図】図2
【解決手段】トルク制御部13は、トルク指令からd軸電流指令値とq軸電流指令値を演算する第1の電流指令演算部41と、トルク指令から、第1の電流指令演算手段が出力するd軸電流指令値とq軸電流指令値とは逆相のd軸電流指令値とq軸電流指令値を演算する第2の電流指令値演算部43とを備える。過温度判断部45は、インバータのスイッチング素子が過温度となったどうかを判断し、過温度と判断されると、切り替え部47により、第1の電流指令値演算部41と第2の電流指令値演算部43との出力を切り替えて交互に出力する。
【選択図】図2
Description
本発明は、産業機器や移動体等に搭載されるモータの駆動を制御するモータ制御装置に係り、特に、モータロック時の制御に好適なモータ制御装置に関する。
従来、モータがロックした際の発熱を抑制するためのインバータ制御方法として、モータのロックを判定すると、特定の半導体素子が過度に発熱しないように、複数のd軸電流指令とq軸電流指令から適切な指令パターンを選択し切り替えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1記載の方式では、電流位相(β)の制御によって電流集中相の発熱を抑制することはできるが、βの制御範囲は0〜90度に限定されているため、3相のうち電流値が最大および2番目に大きい相を流れる電流の向きは一方向であり、これにより、通流し得る半導体素子(MOS−FETや、IGBTと、ダイオード)は限定される。したがって、通流し得た半導体素子に電流が集中するため、半導体素子の発熱を十分に抑制するとは言えないものである。
本発明の目的は、モータのロック時等においてもモータの発生トルクを低下させることなく、半導体素子の発熱を十分に抑制できるモータ制御装置を提供することにある。
(1)上記目的を達成するために、本発明は、入力したトルク指令からd軸電流指令値とq軸電流指令値を演算し、これらの電流指令値にモータ電流を追従させる電流制御手段を有し、前記電流指令値に基づいてインバータにより、直流電力を交流電力に変換してリラクタンストルクを利用する三相交流モータに交流電力を供給して、前記モータを駆動制御するモータ制御装置であって、前記電流制御手段は、前記トルク指令からd軸電流指令値とq軸電流指令値を演算する第1の電流指令演算手段と、前記トルク指令から、前記第1の電流指令演算手段が出力する前記d軸電流指令値とq軸電流指令値とは逆相のd軸電流指令値とq軸電流指令値を演算する第2の電流指令値演算手段と、前記インバータのスイッチング素子が過温度となったどうかを判断する過温度判断手段とを備え、前記過温度判断手段によって、過温度と判断されると、前記第1の電流指令値演算手段と第2の電流指令値演算手段との出力を切り替えて交互に出力し、これらの交互に出力された電流指令値にモータ電流を追従させるように制御するようにしたものである。
かかる構成により、モータのロック時等においてもモータの発生トルクを低下させることなく、半導体素子の発熱を十分に抑制し得るものとなる。
かかる構成により、モータのロック時等においてもモータの発生トルクを低下させることなく、半導体素子の発熱を十分に抑制し得るものとなる。
(2)上記(1)において、好ましくは、前記電流制御手段は、前記第1の電流指令値演算手段と第2の電流指令値演算手段との出力を、前記インバータのスイッチング素子の接合部の熱時定数以下の周期で変化させるようにしたものである。
(3)上記(1)において、好ましくは、前記モータ制御装置によって制御されるリラクタンストルクを利用する三相交流モータは、同期リラクタンスモータである。
(4)上記(1)において、好ましくは、前記モータ制御装置によって制御されるリラクタンストルクを利用する三相交流モータは、逆突極型交流モータである。
本発明によれば、ロック時においてもモータの発生トルクを低下させることなく、半導体素子の発熱を十分に抑制できるものとなる。
以下、図1〜図4を用いて、本発明の一実施形態によるモータ制御装置の構成及び動作について説明する。
最初に、図1を用いて、本実施形態によるモータ制御装置の構成について説明する。
図1は、本発明の一実施形態によるモータ制御装置の構成を示すブロック図である。
最初に、図1を用いて、本実施形態によるモータ制御装置の構成について説明する。
図1は、本発明の一実施形態によるモータ制御装置の構成を示すブロック図である。
モータ制御装置は、トルク制御部13と、制御部15と、インバータ16とから構成されている。インバータ16から供給される3相交流電流によって、モータ17が駆動される。モータ17は、リラクタンストルクを利用する三相交流モータである。
トルク制御部13は、上位の制御装置から与えられ、モータ17に出力させるべきトルクを表すトルク指令と、制御部15によって算出されたモータの回転速度ωeに基づいて、指令値に一致するトルクをモータから出力させるとともに、最も効率を最大にするd軸電流指令値Id*とq軸電流指令値Iq*を出力する。また、インバータ16のスイッチング素子の温度は、トルク制御部13に入力する。モータ17のロック時等は、インバータ16のスイッチング素子に過大な電流が流れ、スイッチング素子の温度が上昇するので、そのような際には、トルク制御部13は、図2を用いて詳述する方法により、d軸電流指令値Id*とq軸電流指令値Iq*を切り替えて、特定のスイッチング素子のみに電流が流れ続けるのを防止する。
制御部15は、3相/2相変換部21と、電流制御部23と、非干渉制御部25と、減算器27d,27qと、加算器29d,29qと、2相/3相変換部31と、位相・速度計算部33とから構成されている。
3相/2相変換部21は、電流センサ19u,19vで検出されたモータの相電流iu,ivを、モータ17のロータの電気的回転角θeに同期して回転する座標系を表すdq座標系のd軸電流値id,q軸電流値iqに変換する。
トルク制御部13が出力するd軸電流指令値Id*,q軸電流指令値Iq*と、3相/2相変換部21が出力するd軸電流値Id,q軸電流値Iqとは、減算器27d,27qにて差分が求められ、両者の偏差が電流制御部23に入力する。電流制御部23は、減算器27d,27qからの偏差に基づいて、d軸電圧指令値Vd*,q軸電圧指令値Vq*を算出する。
非干渉制御部25は、モータ17の回転速度ωeと、d軸電流指令値Id*,q軸電流指令値Iq*とに基づいて、d軸とq軸の干渉成分を非干渉化する。さらに、加算器27d,27qは、電流制御部23と非干渉制御部25からのそれぞれの出力を加算した和をdq座標系のd軸電圧指令値Vd*,q軸電圧指令値Vq*とする。
2相/3相変換部31は、dq座標系のd軸電圧指令値Vd*,q軸電圧指令値Vq*を、3相座標系の電圧指令値vu*,vv*,vw*に変換してインバータ16に出力する。位相・速度計算部33は、モータ17の回転角θmからモータの回転速度ωe、電気的回転位相θeを演算する。
インバータ16は、2相/3相変換部31からの電圧指令値vu*,vv*,vw*をそれぞれブリッジ接続されたスイッチング素子により電力変換してモータ17に出力する。このスイッチング素子は、例えばIGBT、バイポーラトランジスタ、サイリスタ等の半導体素子が用いられる。モータ17は、三相交流モータからなり、その出力軸は例えば電気自動車の回転軸や差動歯車を介して車両の駆動輪に接続されている。
次に、図2を用いて、本実施形態によるモータ制御装置に用いるトルク制御部13の構成について説明する。
図2は、本発明の一実施形態によるモータ制御装置に用いるトルク制御部の構成を示すブロック図である。
図2は、本発明の一実施形態によるモータ制御装置に用いるトルク制御部の構成を示すブロック図である。
トルク制御部13は、第1の電流指令演算部41と、第2の電流指令演算部43と、過温度判断部45と、選択部47とを備えている。
電流指令演算部41と電流指令演算部43は、それぞれ入力されたトルク指令にモータ17の出力トルクを追従させるための、異なるd軸電流指令・q軸電流指令を演算する。過温度判断部45は、インバータ16の温度検出値から過熱保護が必要か否かを判断して、判断結果を選択部47に出力する。通常は、例えば、電流指令演算部41の出力を選択して、d軸電流値id,q軸電流値iqを制御部15に出力する。過熱保護が必要な場合には、選択部47は、電流指令演算部41と電流指令演算部43の出力を所定のタイミング(例えば、100μs毎に)切り替えて、電流指令演算部41が算出したd軸電流値id,q軸電流値iqと、電流指令演算部43が算出したd軸電流値id,q軸電流値iqとを交互の制御部15に出力する。
次に、図3及び図4を用いて、本実施形態によるモータ制御装置における電流指令値の切り替え制御について説明する。
図3は、本発明の一実施形態によるモータ制御装置における電流指令値の切り替え制御の電流の流れの説明図である。図4は、本発明の一実施形態によるモータ制御装置によって制御されるモータの出力トルクの説明図である。
図3は、本発明の一実施形態によるモータ制御装置における電流指令値の切り替え制御の電流の流れの説明図である。図4は、本発明の一実施形態によるモータ制御装置によって制御されるモータの出力トルクの説明図である。
例えば、図3(A)に示すように、インバータ16は、直列接続されたU相上アームスイッチング素子SWUUとU相下アームスイッチング素子SWUDと、同じく、直列接続されたV相上アームスイッチング素子SWVUとV相下アームスイッチング素子SWVDと、同じく、直列接続されたW相上アームスイッチング素子SWWUとW相下アームスイッチング素子SWWDとが、それぞれ並列接続されている。各スイッチング素子SWUU,SWUD,SWVU,SWVD,SWWU,SWWDのエミッタ端子とコレクタ端子の間には、フライホイールダイオードFDUU,FDUD,FDVU,FDVD,FDWU,FDWDが接続されている。なお、図3(B)に示すインバータ16の構成も同様である。
図3(A)は、電流指令演算部41が選択された場合に、モータ17に流れる電流を示し、図3(B)は、電流指令演算部43が選択された場合に、モータ17に流れる電流を示している。電流指令演算部41は、電流位相βが0〜90度の範囲の電流指令値を出力する。電流指令演算部43は、電流指令演算部41の電流指令値に対して逆相,すなわち、電流位相βが180〜270度の範囲の電流指令値を出力する。
図3(A)に示す例では、スイッチング素子SWUUがオンすることで、スイッチング素子SWUU及びフライホイールダイオードFDUDを電流が流れ、モータ17のU相コイル17Uに、図示の矢印の向きに電流が流れる。また、スイッチング素子SWVUがオンすることで、スイッチング素子SWVU及びフライホイールダイオードFDVDを電流が流れ、モータ17のV相コイル17Vに、図示の矢印の向きに電流が流れる。さらに、スイッチング素子SWWDがオンすることで、スイッチング素子SWWD及びフライホイールダイオードFDWUを電流が流れ、モータ17のW相コイル17Wに、図示の矢印の向きに電流が流れる。モータ17に全体として流れる電流Iallは、図示の矢印の向きとなり、q軸方向を基準とすると、電流位相はβとなる。電流位相βは、0〜90度の範囲である。モータ17に全体として流れる電流Iallの強さは、スイッチング素子SWUU,SWVU,SWWDのゲート信号を、PWM制御することで変えることができる。
以上のように、スイッチング素子SWUU,SWVU,SWWDをPWM制御することで、直流電源Bの直流電圧は、3相交流電流に変換され、モータ17の3相コイル17U,17V,17Wに供給される。
また、図3(B)に示す例では、スイッチング素子SWUDがオンすることで、スイッチング素子SWUD及びフライホイールダイオードFDUUを電流が流れ、モータ17のU相コイル17Uに、図示の矢印の向きに電流が流れる。また、スイッチング素子SWVDがオンすることで、スイッチング素子SWVD及びフライホイールダイオードFDVUを電流が流れ、モータ17のV相コイル17Vに、図示の矢印の向きに電流が流れる。さらに、スイッチング素子SWWUがオンすることで、スイッチング素子SWWU及びフライホイールダイオードFDWDを電流が流れ、モータ17のW相コイル17Wに、図示の矢印の向きに電流が流れる。モータ17に全体として流れる電流Iall’は、図示の矢印の向きとなり、q軸方向を基準とすると、電流位相βは、180〜270度の範囲である。
以上のように、スイッチング素子SWUD,SWVD,SWWDをPWM制御することで、直流電源Bの直流電圧は、3相交流電流に変換され、モータ17の3相コイル17U,17V,17Wに供給される。
図3(A)と、図3(B)を比較すると理解されるように、6個のスイッチング素子SWUU,SWUD,SWVU,SWVD,SWWU,SWWDの内、図3(A)の場合には、スイッチング素子SWUU,SWVU,SWWDが導通し、図3(B)の場合には、残りのスイッチング素子SWUD,SWVD,SWWDが導通する。すなわち、図3(A)のように、電流位相βを0〜90度の範囲とした場合には、6個のスイッチング素子の内、3個のスイッチング素子が導通して、発熱するのに対して、図3(B)のように、電流位相βをず3(A)に対して逆相である180〜270度の範囲とした場合には、6個のスイッチング素子の内、残りの3個のスイッチング素子が導通して、発熱する。
従来例である特開2002−165499号公報に記載のものでは、電流位相βの制御範囲は0〜90度に限定されているため、図3(A)の例で言うならば、常に、スイッチング素子SWUU,SWVU,SWWDが導通し、スイッチング素子SWUD,SWVD,SWWDは非道通のままであるので、前者のスイッチング素子SWUU,SWVU,SWWDに発熱が集中することになる。
一方、本実施形態では、図2に示したように、過熱保護が必要な場合には、選択部47は、電流指令演算部41と電流指令演算部43の出力を所定のタイミング(例えば、100μs毎に)切り替えて、電流指令演算部41が算出したd軸電流値id,q軸電流値iqと、電流指令演算部43が算出したd軸電流値id,q軸電流値iqとを交互の制御部15に出力しているので、前者のスイッチング素子SWUU,SWVU,SWWDと、後者のスイッチング素子SWUD,SWVD,SWWDとが交互に導通し、発熱するため、前者のスイッチング素子に発熱が集中するのを防止できる。したがって、インバータ16の発熱を低減することができる。
このとき、選択部47による、電流指令演算部41と電流指令演算部43の出力を所定のタイミングは、各スイッチング素子の接合部の熱時定数(例えば、100μs)以下とすることで、導通しているスイッチング素子の接合部が高温まで温度上昇する前に、そのスイッチング素子を非導通とすることとなり、冷却できるため、温度上昇をさらに低減できる。
次に、図4を用いて、リラクタンストルクを利用する三相交流モータのトルク特性について説明し、併せて、各リラクタンストルクを利用する三相交流モータ毎における、電流指令演算部41と電流指令演算部43の電流指令値について説明する。
リラクタンストルクを利用する三相交流モータの中で、本実施形態を適用できるものとしては、(1)同期リラクタンスモータ,(2)逆突極型交流モータがある。
(1)同期リラクタンスモータは、例えば、特開平10−150754号公報に示されるように、回転子のコアに溝(フラックスバリア形)を設けて、d軸とq軸のインダクタンスに差異を設けるように構成したものである。なお、固定子の巻線方式は、3相分布巻きとしている。
(2)逆突極型交流モータは、磁極に直交するq軸の透磁率が高く、磁極方向のd軸の透磁率が低いものである。特に、回転子が永久磁石型のものにあっては、例えば、特開2006−187189号公報に示されているように、永久磁石を回転子の内部に埋め込んだ永久磁石埋め込み型のものが該当する。
図4において、横軸は電流位相βを示し、縦軸はトルクを示している。(1)同期リラクタンスモータのトルク特性は、図4に実線で示すトルクT1の特性となる。すなわち、(1)同期リラクタンスモータのトルクは、正弦波状に変化するとともに、例えば、電流位相βがπ/4の場合のトルクと、この電流位相から180度(π)だけずれた5π/4の場合のトルクは等しくなる。
図2及び図3にて説明したように、選択部47による、電流指令演算部41と電流指令演算部43の出力を切り替えた場合、短時間の間で見ると、電流指令演算部41に対するトルク指令値と、電流指令演算部43に対するトルク指令値は同じである。電流指令演算部41及び電流指令演算部43は、それぞれ、同じトルク指令値を満足する電流指令値を出力する。
ここで、リラクタンストルクを利用する三相交流モータとして、(1)同期リラクタンスモータを用いた場合、図4のトルクT1に示したように、電流位相βを180度ずらした場合のトルクは同じであるため、電流指令演算部41が出力する電流指令値と、電流指令演算部43が出力する指令値は、絶対値が等しいが、電流位相が180度ずれたものとなる。
(2)逆突極型交流モータのトルク特性は、図4に実線で示すトルクT2の特性となる。すなわち、(2)逆突極型交流モータのトルクは、正弦波状に変化するとともに、例えば、電流位相βがπ/4の場合のトルクは、この電流位相から180度(π)だけずれた5π/4の場合のトルクよりも大きくなる。
図2及び図3にて説明したように、選択部47による、電流指令演算部41と電流指令演算部43の出力を切り替えた場合、短時間の間で見ると、電流指令演算部41に対するトルク指令値と、電流指令演算部43に対するトルク指令値は同じである。電流指令演算部41及び電流指令演算部43は、それぞれ、同じトルク指令値を満足する電流指令値を出力する。
ここで、リラクタンストルクを利用する三相交流モータとして、(2)逆突極型交流モータを用いた場合、図4のトルクT3に示したように、電流位相βを180度ずらした場合のトルクは異なるため、電流指令演算部41が出力する電流指令値と、電流指令演算部43が出力する指令値は、電流位相が180度ずれているが、電流指令演算部43が出力する指令値の絶対値が、電流指令演算部41が出力する電流指令値よりも大きくなり、それによって、モータは、切替の前後で同じトルクを出力することができる。
なお、(2)逆突極型交流モータを用いた場合、電流位相は、必ずしも180度ずらす場合だけでなく、逆相であれば、180度以外でもよいものである。例えば、図4において、電流位相が5π/4におけるトルク値に対して、電流位相がπ/2よりも僅かに小さいのトルク値は等しくなる。従って、両者の電流位相を、3π/2よりも僅かに大きい程度ずらして逆相にした場合でも、同じトルクを出力することができる。
以上説明したように、2つの電流指令演算部41と電流指令演算部43を備え、両者は電流位相が逆相となる電流指令値を出力するものであり、選択部47によって両者を切り替えることで、電流指令演算部41の電流指令値が出力されたときに導通するスイッチング素子と、電流指令演算部43の電流指令値が出力されたときに導通するスイッチング素子を異ならせ、導通しているスイッチング素子の接合部が高温まで温度上昇する前に、そのスイッチング素子を非導通とすることとなり、冷却できるため、温度上昇をさらに低減できる。
11…モータ制御装置
13…トルク制御部
15…制御部
16…インバータ
17…モータ
21…3相/2相変換部
23…電流制御部
25…非干渉制御部
27d,27q…減算器
29d,29q…加算器
31…2相/3相変換部
33…位相・速度計算部
41,43…電流指令演算部
45…過温度判断部
47…選択部
13…トルク制御部
15…制御部
16…インバータ
17…モータ
21…3相/2相変換部
23…電流制御部
25…非干渉制御部
27d,27q…減算器
29d,29q…加算器
31…2相/3相変換部
33…位相・速度計算部
41,43…電流指令演算部
45…過温度判断部
47…選択部
Claims (4)
- 入力したトルク指令からd軸電流指令値とq軸電流指令値を演算し、これらの電流指令値にモータ電流を追従させる電流制御手段を有し、
前記電流指令値に基づいてインバータにより、直流電力を交流電力に変換してリラクタンストルクを利用する三相交流モータに交流電力を供給して、前記モータを駆動制御するモータ制御装置であって、
前記電流制御手段は、
前記トルク指令からd軸電流指令値とq軸電流指令値を演算する第1の電流指令演算手段と、
前記トルク指令から、前記第1の電流指令演算手段が出力する前記d軸電流指令値とq軸電流指令値とは逆相のd軸電流指令値とq軸電流指令値を演算する第2の電流指令値演算手段と、
前記インバータのスイッチング素子が過温度となったどうかを判断する過温度判断手段とを備え、
前記過温度判断手段によって、過温度と判断されると、前記第1の電流指令値演算手段と第2の電流指令値演算手段との出力を切り替えて交互に出力し、これらの交互に出力された電流指令値にモータ電流を追従させるように制御することを特徴とするモータ制御装置。 - 請求項1記載のモータ制御装置において、
前記電流制御手段は、前記第1の電流指令値演算手段と第2の電流指令値演算手段との出力を、前記インバータのスイッチング素子の接合部の熱時定数以下の周期で変化させることを特徴とするモータ制御装置。 - 請求項1記載のモータ制御装置において、
前記モータ制御装置によって制御されるリラクタンストルクを利用する三相交流モータは、同期リラクタンスモータであることを特徴とするモータ制御装置。 - 請求項1記載のモータ制御装置において、
前記モータ制御装置によって制御されるリラクタンストルクを利用する三相交流モータは、逆突極型交流モータであることを特徴とするモータ制御装置。
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