JP2008205899A - 送受信システムの伝送異常回避方法 - Google Patents

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誠幸 大坪
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Abstract

【課題】送受信データのチェックサム値がヘッダ値と同一値になり、かつ伝送系に異常が発生した場合の受信エラーの繰り返しを回避し、正常受信に自動復帰できる。
【解決手段】送信装置は、パケットデータの生成に際して、チェックサムの値とヘッダの値が同値になるときは送信データにダミーデータを加え、この「送信データ+ダミーデータ」に対応するチェックサムを送信パケットに設定することでヘッダとチェックサムを異なる値にする(S2〜S5)。この送信パケットに対して受信未完となるときに正規のデータをもつ送信パケットを送信する。
または、受信側からレスポンスがないときに異常確認用データをもつパケットを繰り返し(最小2回)送信し、受信側からレスポンスが返されたときに伝送系が正常に復帰したと判定して正規のデータをもつパケットを送信する。
【選択図】図1

Description

本発明は、送受信データの異常をチェックサムによって判定する送受信システムに係り、特にチェックサム値とヘッダ値が同一値である場合に想定される通信異常から回避する伝送異常回避方法に関する。
送信装置と受信装置間のデータ通信において、伝送路や伝送機器などの伝送系に他の電子機器からの雑音(ノイズ)や物理的な断線等によってデータに誤りが生じるおそれがある。そこで、受信装置側には伝送系におけるデータの誤りの有無を判定し、誤りを検出したときに正常なデータを送信側に要求し、再送信を促す制御方式が多く提案されている(例えば、特許文献1参照)。
データ誤り検出方式としては、送受信パケットをヘッダ(受信装置に割り当てられたアドレス)、データ(コマンド)、チェックサム(データを数値とみなして合計した値)で構成し、受信側はヘッダ値と同じ値を受信するまでは、受け取ったデータを全て破棄していき、ヘッダ値と同じ値を受け取ると続いてデータ値を読み取っていき、このデータがもつ値が送信されたチェックサム値と同値であるかを判定している。違っていた場合は、内容不一致でそれまでに受け取ったデータを全て破棄し、次にヘッダ値と同じ値が来るのを待つ。異常検出されない場合は当該パケットを正常に受け取ったというレスポンス(ACK)を送信側に返し、送信側はそれを受けて次のパケット送信を開始する。
特開2001−86190号公報
送受信データの正常/異常をチェックサムによって判定するデータ送受信方式において、正常に送受信が行われる場合は、受信側の受信待機準備が整ってから送信側が送信を開始する。しかし、伝送系の断線、ノイズ等により、送信及び受信が正常に行われなかった場合、受信側は送信側から送信されたパケットデータを途中から受信する。このとき、データ送信の最後部データ(チェックサム値)がヘッダ値と同一である場合、無限に受信エラーを繰り返す可能性がある。
この例を図4で詳細に説明する。同図の(a)において、送信側がヘッダとデータおよびチェックサムをもつ1つのパケットを送信したのに対し、受信側は伝送系の異常によってヘッダ部分を受信できず、データの一部とチェックサムのみを正常に受信した場合を示す。この場合、受信側はチェックサム値がヘッダ値と同一である場合はチェックサムをヘッダとして誤った判定をし、チェックサム(誤判定したヘッダ)に続くデータ受信を待つ待機状態になる。
この後、送信側は受信側からレスポンスがないため、受信未完と判定し、同図の(b)では前回のパケットを再送信するが、受信側は「ヘッダ+データ」をデータとみなし、このデータ値はそれに続くチェックサム値とは不一致になるため、データを破棄し、再び待機状態になる。
この後、送信側は受信側からレスポンスがないため、同図の(c)では再び受信未完と判定して再送信するが、受信側は「ヘッダ+データ」とチェックサムの値が不一致のため、データを破棄し、再び待機状態になる。
このように、伝送系異常によってヘッダを欠損した受信をし、しかもデータ送信の最後部データ(チェックサム値)がヘッダ値と同一である場合、無限に受信エラーを繰り返す可能性があり、この状態の回避ができず、自動復旧も不可能になる。
本発明の目的は、送受信データのチェックサム値がヘッダ値と同一値になり、かつ伝送系に異常が発生した場合の受信エラーの繰り返しを回避し、正常受信に自動復帰できる伝送異常回避方法を提供することにある。
前記の課題を解決するための本発明は、以下の方法を特徴とする。
(1)送信装置は、受信装置のアドレスになるヘッダと、送信データと、この送信データのチェックサムとで構成される送信パケットを伝送系を通して送信し、
受信装置は、受信した送信データの値がチェックサム値と違うときにデータを破棄し、同値であるときに送信装置に正常受信のレスポンスを返す送受信システムにおいて、
送信装置は、パケットデータの生成に際して、チェックサムの値とヘッダの値が同値になるときは送信データにダミーデータを加え、この「送信データ+ダミーデータ」に対応するチェックサムを送信パケットに設定するステップを有し、
受信装置は、送信パケットのヘッダ部が受信されなかった場合は当該送信パケットを破棄するステップを有し、
送信装置は、受信装置が受信未完と判定したときに前記ダミーデータを加えた送信データとそのチェックサムを設定した送信パケットを再送信するステップを有し、
受信装置は、再送信された送信パケットを受信したときは該ダミーデータを除いたデータを正規のデータとして取り込むステップを有し、
送受信データのチェックサム値がヘッダ値と同一値になり、かつ伝送系に異常が発生した場合の受信エラーの繰り返しを回避することを特徴とする。
(2)送信装置は、受信装置のアドレスになるヘッダと、送信データと、この送信データのチェックサムとで構成される送信パケットを伝送系を通して送信し、
受信装置は、ヘッダの受信で送信データとチェックサムの受信を待ち、受信した送信データの値がチェックサム値と違うときにデータを破棄し、同値であるときに送信装置に正常受信のレスポンスを返す送受信システムにおいて、
送信装置は、受信装置の受信未完と判定したときに、ヘッダと、送信データに代えた異常確認用データと、そのチェックサムを設定した送信パケットを送信するステップを有し、
受信装置は、ヘッダの受信で送信データとチェックサムの受信の待機状態で、次の送信パケットの「ヘッダ+異常確認用データ」の値とチェックサムの値との違いから当該パケットを破棄するステップを有し、
送信装置は、受信装置の受信未完と判定したときに、ヘッダと、送信データに代えた異常確認用データと、そのチェックサムを設定した送信パケットを再送信するステップを有し、
受信装置は、前記再送信された異常確認用データをもつ送信パケットを正常受信したときに送信装置にレスポンスを返すステップを有し、
送信装置は、受信装置から前記正常受信のレスポンスを受けたときに正規のデータをもつ送信パケットを送信するステップを有し、
送受信データのチェックサム値がヘッダ値と同一値になり、かつ伝送系に異常が発生した場合の受信エラーの繰り返しを回避することを特徴とする。
以上のとおり、本発明によれば、チェックサム値とヘッダ値が一致するのを送信側で回避しておき、伝送系で異常が発生した場合にもチェックサムをヘッダとして誤検出することなく、ダミーデータを除いたデータを正常に受信することにより、送受信データのチェックサム値がヘッダ値と同一値になり、かつ伝送系に異常が発生した場合の受信エラーの繰り返しを回避し、正常受信に自動復帰することができる。
また、送信側は、送信パケットのチェックサム値がヘッダ値と一致するか否かのチェックを行うことなく送信し、受信側からレスポンスがないときに異常確認用データをもつパケットを繰り返し(最小2回)送信し、受信側からレスポンスが返されたときに伝送系が正常に復帰したと判定して正規のデータをもつパケットを送信することにより、送受信データのチェックサム値がヘッダ値と同一値になり、かつ伝送系に異常が発生した場合の受信エラーの繰り返しを回避し、正常受信に自動復帰することができる。
(実施形態1)
図1は、本実施形態を示す送受信データの伝送異常回避処理手順図であり、送信側の処理手順である。送信装置は、パケットデータの生成に際して、送信データを基にしたチェックサムを計算し(S1)、この計算されたチェックサム値とそのときのヘッダ値との一致/不一致を判定し(S2)、不一致であれば送信パケットにデータとチェックサムを設定して送信する(S5)。チェックサム値とヘッダ値が一致する場合、データ領域にダミーデータを設定し(S3)、「送信データ+ダミーデータ」に対するチェックサム値を計算し(S4)、この計算されたチェックサムを送信パケットに設定して送信する(S5)。
これら処理は、送信装置に搭載するコンピュータおよびプログラムとして記載するソフトウェアによってメモリ等のコンピュータ資源を利用して実現される。また、以下に説明する送受信処理は受信装置に搭載するコンピュータとソフトウェアおよびコンピュータ資源を利用して実現される。
図2は、伝送異常を回避した送受信処理例を示す。送信側は、図1に示す手順により、送信データ作成時に、通常の内容で一度チェックサム値計算まで行い、チェックサム値がヘッタ値と同一の値であった場合、用意したデータ領域にダミーデータを挿入した上で、再度チェックサム値を計算する。このことで、チェックサム値がヘッダ値と同一になることを防ぐ。このダミーデータを加えた送信パケットを受信側に送る。
このダミーデータを加えたパケットが伝送系に異常が発生することなく受信側に正常に受信された場合、受信側はヘッダとチェックサムを誤検出することなく正常に受信し、ダミーデータを除いたデータを正規のデータとして受信することができる。
ここで、伝送系に異常が発生し、パケットデータのヘッダ部が受信側で受信されなかった場合、受信側はヘッダとチェックサムを誤検出することなく当該パケットの全てを破棄する。
送信側は、当該パケットデータについての受信レスポンスがないため、受信未完と判定し、ダミーデータを加えたパケットの再送信を行う。
この再送信されたパケットについて、受信側は、ヘッダ部、データ部、チェックサムを正常に受信し、データの正常性をチェックサムで判定する。
したがって、チェックサム値とヘッダ値が一致するのを送信側で回避しておき、伝送系で異常が発生した場合にもチェックサムをヘッダとして誤検出することなく、ダミーデータを除いたデータを正常に受信することができる。
(実施形態2)
本実施形態では、受信未完の場合に、送信側は異常発生時のデータ内容を繰り返し送信するのではなく、異常確認用データを受信側に送信することで、伝送異常を回避する。なお、以下に詳細に説明する送受信処理は実施形態1と同様にコンピュータとソフトウェアの協働で実現される。
図3は、、伝送異常を回避した送受信処理の例を示す。1回目の送受信では伝送系の異常により正常な受信がなされず、しかもヘッダ値とチェックサム値が同じ値のため、受信側はチェックサムをヘッダと誤検出し、データ受信に待機する。
このとき、送信側は、受信未完と判定し、2回目の送信には、送信データ作成時に、正規のデータに代えて異常確認用データを設定し、この異常確認用データの値をもつチェックサムに変更したパケットを送信する。
この2回目の送信パケットを伝送系の異常を伴うことなく正常に受信した受信側は、受信したパケットの「ヘッダ+異常確認用データ」をデータとして誤って読み込むが、このデータはそれに続くチェックサム値が一致しないため破棄する。このとき、誤後検出したヘッダも含めて破棄される。
送信側は、異常確認用データの送信によって受信未完と判定し、異常確認用データをもつパケットを再送信する。この3回目の送信に対して、受信側は、再送信されたきた異常確認用データの内容をチェックサムで判定して、受信側は正常に受信を完了したというレスポンスを返す。
正常受信のレスポンスを受けた送信側は、伝送系が異常から復帰と判定し、4回目の送信には、異常確認用データから正規のデータに戻したパケット送信を行い、受信側はヘッダ部が欠けることなく正常に受信した場合にはチェックサムによる判定処理を行い、正常であれば受信レスポンスを返す。
したがって、送信側は、送信パケットのチェックサム値がヘッダ値と一致するか否かのチェックを行うことなく送信し、受信側からレスポンスがないときに異常確認用データをもつパケットを繰り返し(最小2回)送信し、受信側からレスポンスが返されたときに伝送系が正常に復帰したと判定して正規のデータをもつパケットを送信する。
本発明の実施形態1を示す伝送異常回避処理手順図。 実施形態1の送受信処理例。 実施形態2の送受信処理例。 従来の送受信異常処理例。

Claims (2)

  1. 送信装置は、受信装置のアドレスになるヘッダと、送信データと、この送信データのチェックサムとで構成される送信パケットを伝送系を通して送信し、
    受信装置は、受信した送信データの値がチェックサム値と違うときにデータを破棄し、同値であるときに送信装置に正常受信のレスポンスを返す送受信システムにおいて、
    送信装置は、パケットデータの生成に際して、チェックサムの値とヘッダの値が同値になるときは送信データにダミーデータを加え、この「送信データ+ダミーデータ」に対応するチェックサムを送信パケットに設定するステップを有し、
    受信装置は、送信パケットのヘッダ部が受信されなかった場合は当該送信パケットを破棄するステップを有し、
    送信装置は、受信装置が受信未完と判定したときに前記ダミーデータを加えた送信データとそのチェックサムを設定した送信パケットを再送信するステップを有し、
    受信装置は、再送信された送信パケットを受信したときは該ダミーデータを除いたデータを正規のデータとして取り込むステップを有し、
    送受信データのチェックサム値がヘッダ値と同一値になり、かつ伝送系に異常が発生した場合の受信エラーの繰り返しを回避することを特徴とする送受信システムの伝送異常回避方法。
  2. 送信装置は、受信装置のアドレスになるヘッダと、送信データと、この送信データのチェックサムとで構成される送信パケットを伝送系を通して送信し、
    受信装置は、ヘッダの受信で送信データとチェックサムの受信を待ち、受信した送信データの値がチェックサム値と違うときにデータを破棄し、同値であるときに送信装置に正常受信のレスポンスを返す送受信システムにおいて、
    送信装置は、受信装置の受信未完と判定したときに、ヘッダと、送信データに代えた異常確認用データと、そのチェックサムを設定した送信パケットを送信するステップを有し、
    受信装置は、ヘッダの受信で送信データとチェックサムの受信の待機状態で、次の送信パケットの「ヘッダ+異常確認用データ」の値とチェックサムの値との違いから当該パケットを破棄するステップを有し、
    送信装置は、受信装置の受信未完と判定したときに、ヘッダと、送信データに代えた異常確認用データと、そのチェックサムを設定した送信パケットを再送信するステップを有し、
    受信装置は、前記再送信された異常確認用データをもつ送信パケットを正常受信したときに送信装置にレスポンスを返すステップを有し、
    送信装置は、受信装置から前記正常受信のレスポンスを受けたときに正規のデータをもつ送信パケットを送信するステップを有し、
    送受信データのチェックサム値がヘッダ値と同一値になり、かつ伝送系に異常が発生した場合の受信エラーの繰り返しを回避することを特徴とする送受信システムの伝送異常回避方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019537340A (ja) * 2016-10-14 2019-12-19 アウロ テクノロジーズ エンフェー. 改変されたペイロードチェックサムを用いてペイロードをスクランブルすることによって、誤同期を回避する記録デバイス及び再生デバイス

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JP2019537340A (ja) * 2016-10-14 2019-12-19 アウロ テクノロジーズ エンフェー. 改変されたペイロードチェックサムを用いてペイロードをスクランブルすることによって、誤同期を回避する記録デバイス及び再生デバイス
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