JP2008205750A - 信号推定装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】n個のバッファを直列接続した順序回路によりなってサンプリングされた時系列信号に順次遅れを施す。この順序回路の遅れ信号を選択入力してマトリックス部により最小自乗法により近似させ、この最小自乗法で近似する多項式の次数をpnとしたとき、内積演算部によりpn+1次元のベクトルとベクトル部からのpn+1次元のベクトルとの内積演算を実行することで推定値演算部を構成し、この推定値演算部の出力を現在のサンプリング値として推定する。
【選択図】 図1
Description
直列接続されたn個のバッファよりなってサンプリングされた時系列信号に順次遅れを施す順序回路と、この順序回路の遅れ信号を選択入力して最小自乗法により近似させるためのマトリックス部と、このマトリックス部の最小自乗法で近似する多項式の次数をpnとしたとき、pn+1次元のベクトルとベクトル部のpn+1次元のベクトルとの内積演算を実行する内積演算部とで推定値演算部を構成し、この推定値演算部の出力を現在のサンプリング値として推定することを特徴としたものである。
機械装置などからあるサンプリングの時間間隔で検出されたn個の時系列信号がある場合、現在のサンプル値をu[0]、1サンプル過去のサンプル値をu[−1]、2サンプル過去のサンプル値をu[−2]、……、nサンプル過去のサンプル値をu[−n]とする。これらn個(図2では5個)のサンプル値を指定した次数の多項式に最小自乗法により近似する。すなわち、5点のサンプル値を y=a.x+bに最小自乗法で近似する。求めたy=a.x+bの式で、x=0として求めたyを現在の検出値u[0]の推定値とする。
数式1:M1=[−1,−2,…,−Nsb]’*[1,1,…,1](pn+1個の1からなる横ベクトル)
数式2:M2=[1,1,…,1]’(Nsb個の1からなる縦ベクトル)*[pn,pn−1,…0]
数式3:M3=M1.∧M2
として、
数式4:Mat=pinv(M)
として得られる。ただし、数式3のドットハット.∧演算は、M,M1,M2の(i,j)要素をそれぞれM(i,j),M1(i,j),M2(i,j)の演算として、
M(i,j)=M1(i,j)∧M2(i,j)の演算を表している。また、pinvは擬似逆行列の演算を表している。
数式5:V1=[Nsf]*[1,1,…,1](pn+1個の1からなる横ベクトル),1]
数式6:V2=[pn,pn−1,…,0]
として、
数式7:Vector=V1.∧V2
として得られる。ただし、数式7の.∧演算は、数式3の.∧と同じ演算をする。
DPは内積演算手段で、マトリックス回路Matの出力pn+1次元のベクトルと、ベクトル回路Vecのpn+1次元のベクトルの内積演算を行う。
検出された入力信号inは、余弦演算部2と正弦演算部3において入力信号のcos値とsin値がそれぞれ演算される。余弦演算部2により求められたcos値は第1の推定値演算部1aに出力され、この推定値演算部1aにおいて入力信号の余弦値の推定値が求められて複素数演算部4のRe端子に出力される。
比較結果、(差信号)<(ノイズ設定値)となり、スイッチ部6,7には論理0を出力する。これによりスイッチ部6,7は、2番目の入力は0と判断して3番目の入力を推定値演算部1に出力する。
一方、入力信号inにスパイク状ノイズが重畳されると、差演算部8及び絶対値変換部9による偏差信号の絶対値が大きくなり、判定部10による比較結果は(差信号)>(ノイズ設定値)となって論理1をスイッチ部6,7に出力する。これによりスイッチ部6,7は2番目の入力は論理1と判断して1番目の入力、すなわち、ノイズの重畳された当該サンプル値を除外して前回のサンプル値を推定値演算部1に出力する。
検出された入力信号inは、余弦演算部2と正弦演算部3において入力信号のcos値とsin値がそれぞれ演算される。余弦演算部2により求められたcos値は第1のスイッチ部6aを通って推定値演算部1aに出力され、この推定値演算部1aにおいて入力信号の余弦値の推定値が演算される。入力信号の余弦推定値は第2のスイッチ部7aを介して複素数演算部4のRe端子に出力される。
10%のように、予め定められた所定電圧以下となったときに瞬時電圧低下補償装置の電力貯蔵部から電力系統へ電力を供給している。瞬時電圧低下の判断は、実効値などを基準としていることから瞬時電圧低下の検出時間に数msの時間を要しており、電力補償に影響を与えている。
アブソルートエンコーダの出力信号(角度)を利用した速度制御においては、角度信号を速度信号に変換することが行われるが、その際、角度信号の1サンプリング前の値と現在値との差分値を利用して速度算出を行う。このような速度算出方法では、各サンプリング毎に角度の変化量が適切に量になっていないと速度信号が矩形波状に変化するため、速度制御の精度が悪化する。
2… 余弦演算部
3… 正弦演算部
4… 複素数演算部
5… 角度演算部
6、7… スイッチ部
7、16… 減算部
9… 絶対値演算部
10… 判定部
11,12… 設定部
13… 論理和部
15… 遅延部
17… 速度制御回路
Claims (6)
- 所定の時間間隔でサンプリングされたデジタル信号のノイズを除去するものにおいて、
直列接続されたn個のバッファよりなってサンプリングされた時系列信号に順次遅れを施す順序回路と、この順序回路の遅れ信号を選択入力して最小自乗法により近似させるためのマトリックス部と、このマトリックス部の最小自乗法で近似する多項式の次数をpnとしたとき、pn+1次元のベクトルとベクトル部のpn+1次元のベクトルとの内積演算を実行する内積演算部とで推定値演算部を構成し、この推定値演算部の出力を現在のサンプリング値として推定することを特徴とした信号の推定装置。 - 前記推定値演算部を2組設け、第1の推定値演算部には余弦演算部を介して前記時系列信号を入力して現在のサンプリング値を推定し、第2の推定値演算部には正弦演算部を介して前記時系列信号を入力して現在のサンプリング値を推定し、第1の推定値演算部の出力推定値を実数軸とし、第2の推定値演算部の出力推定値を虚数軸とした複素数に変換し、この複素数の偏角を算出することで現在のサンプリング値として推定値とすることを特徴とした請求項1記載の信号の推定装置。
- 前記推定値演算部の入力側と出力側にそれぞれ現在のサンプリング値と現在の推定値とを切替えるスイッチ部を設けもと共に、現在のサンプリング値と現在の推定値との差信号を絶対値に変換し、この絶対値と設定値との大小を判断する判定部を設け、絶対値が大のとき前記スイッチ部を制御して現在のサンプリング値を除去するよう構成したことを特徴とした請求項1記載の信号の推定装置。
- 前記推定装置を2組設け、第1の推定装置の入力側に余弦演算部を接続し、第2の推定装置には正弦演算部を接続し、第1の推定装置の出力推定値を実数軸とし、第2の推定装置の出力推定値を虚数軸とした複素数に変換し、この複素数の偏角を算出することで現在のサンプリング値として推定値とすることを特徴とした請求項3記載の信号の推定装置。
- 前記推定値演算部を3組設け、第1の推定値演算部には検出された三相系統のU相電圧を、第2の推定値演算部には検出された三相系統のV相電圧を、第3の推定値演算部には検出された三相系統のW相電圧をそれぞれ入力し、各推定値演算部の出力側に差演算部を設けて現在のサンプリング値と現在の推定値との差信号を演算し、各相の差信号の絶対値と予め設定された設定値との大小比較を各別に実行し、その論理和を三相電圧の何れかの相の瞬時電圧低下の有無を判断する信号とすることを特徴とした請求項1記載の信号の推定装置。
- 前記時系列信号を減算部に入力して前回のサンプリング値との差信号を演算し、この差信号を前記推定値演算部に入力して現在のサンプリング値として推定値し、この推定値を速度検出信号として速度制御回路に出力するよう構成したことを特徴とした請求項1記載の信号の推定装置。
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