JP2008205519A - 太陽電池モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】重量を増やすことなく強度を確保するとともに、設置時の自由度をもつフレームを使用した太陽電池モジュールを提供する。
【解決手段】モジュール本体の縁部に、モジュール固定部を有する中空状のフレームを取り付けた太陽電池モジュールにおいて、前記フレームの各々に、前記フレームの中空状部に連通する穴が設けられることを特徴とする。
【選択図】図3
【解決手段】モジュール本体の縁部に、モジュール固定部を有する中空状のフレームを取り付けた太陽電池モジュールにおいて、前記フレームの各々に、前記フレームの中空状部に連通する穴が設けられることを特徴とする。
【選択図】図3
Description
本発明は太陽電池モジュールに関し、特にモジュール本体の縁部に中空状のフレームを取り付けた太陽電池モジュールに関する。
近年、環境保護や省エネルギー化のために、住宅やビルなどの建物に太陽電池を設置するようになった。太陽電池は、出力電圧と出力電流を必要な値まで高めるために、あるいは太陽電池セルを長期にわたって保護するために、通常パッケージングして太陽電池モジュールとされている。
このような太陽電池モジュールは、図5および図6に示すように、ガラスなどの透明パネル2の裏面側に複数の太陽電池セル1を直列および並列に接続してEVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)などの透光性接着剤3で封入し、さらにPET樹脂などから成る裏面保護材4で上記透光性接着剤3を覆ってその周縁部にアルミ材などから成るフレーム5を取り付けて構成されている。
このような太陽電池モジュールでは、透明パネル2だけでなくフレーム5によっても強度が確保されるため、太陽電池モジュールを大型化した際にも透明パネル2を厚くせずにすみ、重量増加を抑えることができて取り扱いが容易になるとともに、透明パネル2を透過する光量を多くして発電効率を向上させることができるという利点がある。
近年、環境問題が取りざたされる中で太陽電池の需要は益々増してきているが、更なる普及のためには低コスト化が重要なポイントとなっている。低コスト化の方法の一つとして、太陽電池モジュールの大型化が考えられる。すなわち、太陽電池モジュールを大型化することにより、単位発電量あたりのモジュール製造工数を減らすことができる。
特開2001−123610号公報
特開2001−291889号公報
ところが、太陽電池モジュールを大型化する場合、強度を確保するためには透明パネル2を厚くするかフレーム5の断面積を大きくするしかなく、その結果、重量が増して製造や設置の際の作業性が悪くなるという問題がある。
そこで、例えば図7に示すように、フレーム5を中空状にすることにより、太陽電池モジュールの重量を増すことなく、強度を確保することが試みられている(例えば特許文献1参照)。
ところが、太陽電池モジュールの周縁部に、中空状のフレーム5を取り付けた場合、太陽電池モジュールの下縁部側のフレーム5の中空状部6に水がたまり、フレーム5の寿命を短くするばかりでなく、特に寒冷地で使用した場合、フレーム5の中空状部6の水が凍結して膨張し、フレーム5を変形させてしまうという問題があった。
このような問題を解決するために、例えば特許文献2では、下側フレームの前面に排水手段を設けることが提案されている。この発明によれば、モジュール間に排水用の隙間を設けると共に、下側フレームの前面に排水穴を設けることによって、フレーム内にたまった水をフレームの外に排出しようとするものである。
ところが、この従来の太陽電池モジュールでは、排水穴をあけるのはモジュールの下側フレームに限っており、太陽電池モジュールを上下逆に設置すると上側フレームの穴から入った水が、フレーム内に閉じ込められることになり、問題はますます大きくなるという問題があった。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、重量を増やすことなく強度を確保するとともに、設置時の自由度をもつフレームを使用した太陽電池モジュールを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明では、モジュール本体の縁部に、モジュール固定部を有する中空状のフレームを取り付けた太陽電池モジュールにおいて、前記フレームの各々に、前記フレームの中空状部に連通する穴が設けられることを特徴とする。
上記太陽電池モジュールでは、前記穴が、前記太陽電池モジュールの側端部近傍に設けられることを特徴とする。
また、上記太陽電池モジュールでは、前記モジュール本体が横長に設置されるものであってもよい。
以上のように、本発明に係る太陽電池モジュールによれば、モジュール本体の上縁部側と下縁部側に取り付けられる中空状部を有するフレームに、モジュール本体の裏面側から中空状部に連通する穴を設けたことから、強度確保のため中空状にしたフレームを使用した場合でも、フレーム内に水がたまることを防止し、フレームの劣化や凍結による膨張や変形や破損などを防ぐことができる。
また、その穴をモジュールの側端部に近い位置に設けることにより、設置時に多少の傾きが生じた場合でも、効果的に排水することができる。その結果、水が凍結しやすい寒冷地等の環境下でも設置することができる。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づき詳細に説明する。図1は、本発明に係る太陽電池モジュールを示す図であり、図2は図1中のA−A線断面図、図3は太陽電池モジュールを裏面側から見た図である。図1ないし図3において、1は太陽電池セル、2はガラスなどの透明パネル、3はEVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)などの透光性接着剤、4はPET樹脂などから成る裏面保護材、5はフレームである。
本発明の太陽電池モジュールの構成も従来の太陽電池モジュールと同様に、ガラスなどから成る透光性パネル2、透光性接着剤3、太陽電池セル1、接着剤3、裏面保護材4を順次積層してモジュール本体10を構成している。モジュール本体10の外周部には、全周にわたってフレーム5が取り付けられている。このフレーム5はアルミニウムの押出成形品などから成る。
太陽電池モジュールは、表裏面に電極が形成された複数の太陽電池セル1をインナーリード線(不図示)で接続して、透光性パネル2と裏面保護材4ではさみ込んで透光性接着材3で接着して構成されている。太陽電池セル1の出力を太陽電池モジュールの外部に取り出すには、太陽電池セル1に接続された取り出し電極(不図示)を太陽電池モジュールの外部に引き出し、この取り出し電極を太陽電池モジュールの裏面側に設けられた端子ボックス7に接続し、この端子ボックス7内で外部回路8と接続されるように構成される。
太陽電池モジュールのフレーム5は、図2に示すように、上部に断面コ字状のモジュール固定部が形成されており、このコ字状のモジュール固定部にモジュール本体10が挿入されて固定される。また、コ字状のモジュール固定部の下部には中空状部6が形成されており、フレーム5の強度を向上することができる。この方法では太陽電池モジュールの面積、形状にかかわらずフレーム5の強度を向上させることができる。
しかし、フレーム5の中空状部6の内部に水が溜まると、その水が凍結した際に膨張し、フレーム5を変形または破損させてしまうことがある。
本発明の太陽電池モジュールは、フレーム5の中空状部6の内部に水が溜まらないように、図4に示すように、穴9を設置時に底面となる面に設けることにより上記不具合を解消する。すなわち、モジュール本体の裏面側から中空状部6に連通する穴9を設けた。
このように構成すると、フレーム5の中空状部6の内部に侵入した水を効率よく抜くことができる。また、太陽電池モジュールの上縁部側のフレーム5(5a)と下縁部側のフレーム5(5b)に穴9をあけたとしても、この穴9は設置時に底面となる面に設けられていることから、その穴9から水が入ることはない。つまり、上下両方に同じ形状のフレーム5(5a、5b)を用いることができ、太陽電池モジュールの設置時に上下どちらの向きでも設置できることになる。
さらに、その穴9の位置をフレーム5(5a、5b)の両端に近い位置に設けることにより設置時に多少の傾きが生じてもどちらかの穴より排水をすることが可能となる。
この穴9の形状は、丸に限らず、楕円、角形、星型、文字や図柄など、その他どんな形状であっても構わない。また、穴9の個数、位置、全てのフレーム5に穴9を設けてもよい。
本発明の太陽電池モジュールは、横長に設置される太陽電池モジュールにおいて、上縁部側と下縁部側のフレーム5(5a、5b)の強度が要求される場合に特に有効である。
1:太陽電池セル
2:透光性パネル
3:接着剤
4:裏面保護材
5:フレーム
6:中空状部
7:端子ボックス
8:外部回路
9:穴
10:モジュール本体
2:透光性パネル
3:接着剤
4:裏面保護材
5:フレーム
6:中空状部
7:端子ボックス
8:外部回路
9:穴
10:モジュール本体
Claims (3)
- モジュール本体の縁部に、モジュール固定部を有する中空状のフレームを取り付けた太陽電池モジュールにおいて、前記フレームの各々に、前記フレームの中空状部に連通する穴が設けられることを特徴とする太陽電池モジュール。
- 前記穴が、前記太陽電池モジュールの側端部近傍に設けられることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。
- 前記モジュール本体が横長に設置されることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。
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2008
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