JP2008205325A - 半導体装置の製造方法、及び基板処理装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法、及び基板処理装置 Download PDF

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和宏 原田
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Abstract

【課題】基板上に均一に薄膜を形成することが可能であり、膜付着性の良好な半導体装置の製造方法、及び基板処理装置を提供する。
【解決手段】処理室内に基板を搬入する工程と、処理室内に原料ガスを供給する工程と、処理室内に反応ガスを供給して処理室内を反応ガスで一様にする工程と、処理室内を反応ガスで一様にした状態で処理室内に設けられたプラズマ発生器によりプラズマを発生させ、このプラズマで活性化した反応ガスを基板に対して供給する工程と、を1サイクルとしてこのサイクルを複数回繰り返し、基板上に所望膜厚の薄膜を形成する工程と、所望膜厚の薄膜形成後の基板を処理室内から搬出する工程と、を有する。
【選択図】図2

Description

この発明は、基板上に薄膜、例えば導電性金属膜等の薄膜を形成するための半導体装置の製造方法、及び基板処理装置に関するものである。
導電性金属膜等の薄膜を備えた半導体装置として、例えばDRAMのキャパシタがある。
DRAMのキャパシタは、微細化に伴う蓄積電荷容量を確保するため、下部電極膜または上部電極膜の金属化の研究が活発化している。例えば、下部電極膜または上部電極膜の材料としては、Ru、Pt、Irの貴金属あるいはその酸化物が候補となっている。また、バリアメタル膜の材料としては、TiN、TaN等が用いられる。
また、キャパシタの電極形状は、高アスペクト比のシリンダ型が主流となっている。そのため、下部電極膜、上部電極膜、バリアメタル膜を含めた全ての膜が、段差被覆性に優れている必要がある。
このような事情から、成膜の方法として、従来のスパッタリング法ではなく、段差被覆性に優れたCVD法が用いられるようになってきている。特に、有機金属液体原料と、酸素含有ガス、水素含有ガスまたは窒素含有ガスとの反応が利用されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−345285号公報
上述のCVD法において段差被覆性を向上させるためには、低温化は避けることはできない。しかしながら、低温化により有機液体原料中の炭素や酸素が不純物として薄膜中に多く残り、薄膜の電気特性を劣化させてしまう問題があった。また、成膜後の熱処理により、不純物がガス脱離して膜はがれが生じるという問題があった。さらには、幾つかの有機液体原料についてはインキュベーションタイムが増大し、生産性が劣るといった問題があった。
そのため、いわゆるALD(Atomic Layer Deposition)法が利用されている。従来のALD法は、例えば、基板を搬入した処理室内に有機液体原料を気化した原料ガスを供給して基板表面に吸着させる工程と、処理室内にプラズマで活性化した反応ガスを供給して基板上に吸着した原料ガスと反応させて基板上に薄膜を生成する工程と、を1サイクルとしてこのサイクルを複数回繰り返すことにより所望厚さの薄膜を形成する工程を有する。
しかしながら、従来のALD法では、基板上に供給されるプラズマが不均一になってしまうという問題があった。そして、基板に供給されるプラズマが不均一であるために、基板上に形成される薄膜の膜厚が不均一になり、あるいは基板上への膜付着性が悪化してしまうという問題があった。
本発明の目的は、基板上に均一に薄膜を形成することが可能であり、膜付着性が良好な半導体装置の製造方法、及び基板処理装置を提供することにある。
本発明の一態様によれば、処理室内に基板を搬入する工程と、前記処理室内に原料ガスを供給する工程と、前記処理室内に反応ガスを供給して前記処理室内を前記反応ガスで一様にする工程と、前記処理室内を前記反応ガスで一様にした状態で前記処理室内に設けられたプラズマ発生器によりプラズマを発生させ、このプラズマで活性化した前記反応ガスを基板に対して供給する工程と、を1サイクルとしてこのサイクルを複数回繰り返し、基板上に所望膜厚の薄膜を形成する工程と、所望膜厚の薄膜形成後の基板を前記処理室内から搬出する工程と、を有する半導体装置の製造方法が提供される。
本発明の他の態様によれば、基板を処理する処理室と、前記処理室内に原料ガスを供給する原料ガス供給ラインと、前記処理室内に反応ガスを供給する反応ガス供給ラインと、前記処理室内に設けられプラズマを発生させるプラズマ発生器と、前記処理室内を排気する排気ラインと、前記処理室内に前記原料ガスを供給し、その後前記処理室内に前記反応ガスを供給して前記処理室内を前記反応ガスで一様にし、その状態で前記プラズマ発生器によりプラズマを発生させてこのプラズマで活性化した前記反応ガスを基板に対して供給し、これを1サイクルとしてこのサイクルを複数回繰り返すように制御するコントローラと、を有する基板処理装置が提供される。
本発明によれば、基板上に均一に薄膜を形成することが可能であり、膜付着性の良好な半導体装置の製造方法、及び基板処理装置を提供することができる。
(A)本発明の一実施形態による成膜メカニズム
上述のとおり従来のALD法は、処理室内にプラズマで活性化した反応ガスを供給して基板上に吸着した原料ガスと反応させて基板上に薄膜を生成する工程を有する。
ここで、処理室内でプラズマを生成するためのマッチング条件は、処理室内の温度、圧力、導入ガスの種類等によって変化する。
しかしながら、従来のALD法では、反応ガスを処理室内に供給すると同時に、処理室内に設けられたプラズマ発生器によりプラズマを発生させており、反応ガスが処理室内で均一に分散するまでは上記のマッチング条件が安定しない。そのため、基板表面に供給されるプラズマが不均一になってしまう場合があり、基板上に形成される薄膜の膜厚が不均一になり、あるいは基板上への膜付着性が悪化してしまうという問題があることを発明者等は見出した。そこで発明者等は、かかる知見に基づいて、本発明を完成させるに至った。
以下、本発明の実施例を説明する前に、明確化のため、本発明の一実施の形態における半導体装置の製造工程の一工程としての基板処理工程における基板処理方法について、図2を用いて説明する。本発明の一実施の形態における半導体装置の製造工程の一工程としての基板処理工程は、以下の(1)から(7)に示す各工程を備えている。
(1)基板を搬入する工程
まず、処理室に基板を搬入する(開始)。ここで、処理室とは、その内部に基板を格納し、基板を格納した状態のままで処理室内に後述する各種ガスを供給し、あるいは排気することが可能な密閉容器等をいう。なお、処理室内に格納される基板の表面は、例えば、処理室内部に設置されたヒータ等を用いて所定温度に昇温する事が出来るようになっている。なお、本発明の一実施形態においては、処理対象の基板として、例えば、シリコン基板を用いることとする。
(2)処理室内へ原料ガスを供給する工程
続いて、原料ガスを、基板を格納した処理室内に供給する(工程1)。なお、原料ガス
の供給前に、処理室内を排気して、処理室内の雰囲気を窒素ガスなどの不活性ガスに置換しておく。また、処理室内の圧力を所定圧力に調整し、基板の温度を所定温度に昇温しておく。
ここで原料ガスとは、常温常圧で液体原料を気化させることにより得られるガスをいう。液体原料は、用途に応じて様々な種類から適宜選択可能である。例えば、DRAMのキャパシタを製造する際には、下部電極膜または上部電極膜用として、Ru、RuO、Pt、Ir、IrO等を構成する元素を含む液体原料を用いることが出来る。また、バリアメタル膜用としては、TiN、TaN等を構成する元素を含む液体原料を用いることが出来る。
具体的には、下部電極膜または上部電極膜用の液体原料として、Ru(C(ビスエチルシクロペンタジエニルルテニウム)、Ru(C)(C)(ブチルルテノセン)、Ru[CHCOCHCO(CHCH(トリス2,4オクタンジオナトルテニウム)、Ru(C)((CH)C)(2,4ジメチルペンタジエニルエチルシクロペンタジエニルルテニウム)、Ru(C)(C11)等の有機液体金属原料を用いることが出来る。また、バリアメタル膜用の液体原料として、Ti[(OCH(CH)]、Ti(OCHCH、Ti[N(CH、Ti[N(CHCH、Ta(CO)等の有機液体金属原料を用いることが出来る。
なお、本発明の一実施形態においては、原料ガスとして、Ru(C)((CH)C)を気化させたガス(以下、DERガスと略す。)を用いることとする。DERガスのガス分子は、ルテニウム原子Ruと、ルテニウム原子Ruにそれぞれ結合している配位子h1(C)及び配位子h2((CH)C)と、から構成されている。
上述の通り、処理室内にDERガスを供給すると、原料ガス分子としてのDERガス分子が、シリコン基板上に吸着、すなわち物理吸着または化学吸着している状態となる。
(3)処理室内の残留ガスを除去する工程
なお、DERガスの供給後は、処理室内を排気して残留ガスを除去するか、処理室内の残留ガスを窒素ガスなどの不活性ガスに置換しておく(工程2)。これにより、処理室内における気相のDERガスが排気され、シリコン基板の表面における反応が主体となる。
(4)処理室内へ反応ガスを供給して処理室内を反応ガスで一様にする工程
続いて、反応ガスを処理室内に供給して、処理室内を反応ガス雰囲気とする(工程3)。かかる工程を実施することにより、処理室内に反応ガスが一様に分散され、次の工程における、プラズマで活性化した反応ガスのシリコン基板表面への供給を安定化させることが可能となる。
なお、反応ガスとしては、例えば、酸素原子(O)を含まず水素原子(H)を含むガス(以下、水素含有ガスと略す。)、窒素原子(N)を含むガス(以下、窒素含有ガスと略す。)を用いることができる。水素含有ガスおよび窒素含有ガスの種類は、原料ガスの種類等に応じて適宜選択可能であり、例えば、水素ガス(H)またはアンモニアガス(NH)を用いることができる。
(5)処理室内を反応ガスで一様にした状態でプラズマを発生させる工程
続いて、処理室内に反応ガスが一様に分散された状態で、処理室内に設けられたプラズマ発生器によりプラズマを発生させて、このプラズマで活性化した反応ガスをシリコン基
板に対して供給する(工程4)。その結果、プラズマで活性化した反応ガスは、シリコン基板上に吸着している原料ガスと反応して、基板上に薄膜を生成する。すなわち、プラズマで活性化した反応ガスに含まれる励起した水素は、シリコン基板上に吸着しているDERガス分子と反応してDERガス分子を分解し、シリコン基板上にルテニウムの薄膜を生成する。
なお、プラズマにより活性化したアンモニアガスにアルゴンガス(Ar)を添加することにより、水素ラジカルのライフタイムを延長させることが有効な場合がある。また、プラズマ励起だけでDERガスが分解する場合には、反応ガスとしてアルゴンガスを用いることもできる。従って、反応ガスとしては、水素含有ガスまたは窒素含有ガスを用いるだけでなく、水素含有ガスまたは窒素含有ガスとアルゴンガスとの混合ガスを用いてもよく、また、アルゴンガスを単体で用いてもよい。本実施形態では、工程3における反応ガスとして、アンモニアガスとアルゴンガスとの混合ガスを用いている。
(6)処理室内の残留ガスを除去する工程
シリコン基板上にルテニウムの薄膜を生成した後は、処理室内を排気して残留ガスを除去するか、処理室内の残留ガスを窒素ガスなどの不活性ガスに置換しておく(工程5)。
(7)繰り返し工程
そして、上述の(2)から(6)までの工程を1サイクルとして、このサイクルを複数回繰り返し、シリコン基板上に所望膜厚のルテニウム薄膜を形成する。なお、上記においては、1サイクルによるルテニウム薄膜の成膜行為を「生成」と表現し、このサイクルを複数回繰り返すことによる所望膜厚のルテニウム薄膜の成膜行為を「形成」と表現している。
(8)基板を搬出する工程
所望膜厚のルテニウム薄膜を形成後に、シリコン基板を処理室内から搬出して、基板処理工程を完了する。
(B)従来のALD法による成膜メカニズム
続いて、本発明の一実施の形態と比較するため、従来のALD法による基板処理工程について、図1を用いて説明する。なお、従来のALD法は、処理室内に反応ガスを供給すると同時にプラズマを発生させる点で、本発明の一実施形態と異なる。
(1)処理室内へ原料ガスを供給する工程
まず、処理室内にシリコン基板を格納して(開始)、原料ガスとしてのDERガスを供給する(工程1)。なお、DERガスの供給前には、処理室内を排気するか、処理室内の雰囲気を窒素ガスなどの不活性ガスに置換しておく。処理室内にDERガスを供給することで、DERガス分子はシリコン基板上に物理吸着または化学吸着する。
(2)処理室内の残留ガスを除去する工程
DERガスの供給後は、処理室内を排気して残留ガスを除去するか、処理室内の残留ガスを窒素ガスなどの不活性ガスに置換しておく(工程2)。
(3)処理室内に反応ガスを供給すると同時にプラズマを発生させる工程
続いて、処理室内に反応ガスを供給すると同時に、処理室内に設けられたプラズマ発生器によりプラズマを発生させて、このプラズマで活性化した反応ガスをシリコン基板に対して供給する(工程3)。その結果、プラズマで活性化した反応ガスは、シリコン基板上に吸着している原料ガスと反応して、基板上に薄膜を生成する。すなわち、プラズマで活性化した反応ガスに含まれる励起した水素は、シリコン基板上に吸着している一部の原料
ガス分子と反応して原料ガス分子を分解し、基板上にルテニウムの薄膜を生成する。但し、上述したとおり、反応ガスが処理室内で均一に分散するまでは処理室内の温度、圧力等の条件が安定しないため、基板表面に供給されるプラズマが不均一になる場合がある。
(4)処理室内の残留ガスを除去する工程
シリコン基板上にルテニウムの薄膜を生成した後は、処理室内を排気して残留ガスを除去するか、処理室内の残留ガスを窒素ガスなどの不活性ガスに置換しておく(工程4)。
(5)繰り返し工程
そして、上述の(1)から(4)までの工程を1サイクルとして、このサイクルを複数回繰り返して、シリコン基板上に所望膜厚のルテニウム薄膜を形成する。
(6)基板を搬出する工程
所望膜厚のルテニウム薄膜を形成後に、シリコン基板を処理室内から搬出して、基板処理工程を完了する(終了)。
(C)本発明の一実施形態による効果
上述のとおり従来のALD法においては、反応ガスを処理室内に供給すると同時に、処理室内に設けられたプラズマ発生器によりプラズマを発生させており、反応ガスが処理室内で均一に分散するまでは、処理室内の温度、圧力等の条件が安定しない。そのため、シリコン基板表面に供給されるプラズマが不均一になってしまう場合がある。その結果、シリコン基板上に形成される薄膜の膜厚が不均一になり、シリコン基板上への膜付着性が悪化してしまうという問題が生じる。
これに対し本発明の一実施形態によれば、処理室内を反応ガスで一様にした状態でプラズマを発生させ、このプラズマで活性化した反応ガスをシリコン基板に対して供給する。これにより、シリコン基板表面に供給されるプラズマを均一化させることが可能となり、シリコン基板上に均一に薄膜を形成させることが出来、膜付着性を向上させることが出来る。
その他、本発明の一実施形態によれば、処理室内への原料ガスの供給、処理室内への反応ガスの供給、処理室内におけるプラズマの発生をそれぞれ順番に実施する。これにより、処理室内でのガスの反応が抑制され、シリコン基板上に段差被覆性よく成膜することが出来る。
また、本発明の一実施形態によれば、成膜の初期段階においては、シリコン基板の表面に原料ガスが予め吸着した状態で表面反応が発生する。これにより、インキュベーションタイムの発生を抑制出来る。
以下に、本発明の実施例について、図3〜6を参照しながら説明する。参照する図面において、図3は、実施例1および2において共通に用いられる本発明の一実施例にかかる基板処理装置の構成例を示している。図4は、後述する実施例1および2において形成される下部電極膜、上部電極膜を備えたDRAMのキャパシタ部分の断面図である。そして、図5および6は、後述する実施例1および2にかかる半導体装置の製造工程の一工程としての基板処理工程における基板処理方法をそれぞれ示している。
<実施例1>
実施例1では、本発明にかかる半導体装置の製造方法を適用し、DRAMのキャパシタの下部電極膜、及び上部電極膜を形成する方法について説明する。
(1)DRAMのキャパシタの構造
まず、DRAMのキャパシタ構造とその製造方法について、図4を用いて説明する。
最初に、シリコン基板1上にSiOなどの絶縁体からなる層間絶縁膜100を形成する。そして、層間絶縁膜100を貫通するように、コンタクトホール107を開口する。
続いて、開口したコンタクトホール107の内部に、シリコン基板と接続するためのコンタクトプラグ101を形成する。コンタクトプラグ101はポリシリコンを材料としてもよいし、タングステンを材料としてもよい。
続いて、コンタクトプラグ101の上部空間を埋めるようにバリアメタル膜102を形成する。バリアメタル膜102の材料としては、TiNやTaNが例示される。なお、バリアメタル膜102は、電極を構成する材料や酸化剤が、コンタクトプラグ101に拡散することを防止する。
続いて、層間絶縁膜100上とバリアメタル膜102上の全面に、層間絶縁膜103を形成する。その後、層間絶縁膜103を貫通するようにコンタクトホール108を開口する。
続いて、本発明にかかる基板処理方法を適用して、コンタクトホール108内と層間絶縁膜103上の全面に、下部電極膜104を形成する。下部電極膜104の形成方法については、「(3)ルテニウム膜の形成方法」において後述する。
続いて、コンタクトホール108内の下部電極膜104を残留させつつ、層間絶縁膜103上の下部電極膜104を除去する。その後、残留させたコンタクトホール108内の下部電極膜104の内部をエッチングし、下部電極膜104の形状をシリンダ状とする。
続いて、下部電極膜104上と層間絶縁膜103上の全面に、所定の製造方法で容量絶縁膜105を形成する。
最後に、本発明にかかる基板処理方法を適用して、容量絶縁膜105上の全面に上部電極膜106を形成して、図4に示すキャパシタの製造を完了する。上部電極膜106の形成方法についても「(3)ルテニウム膜の形成方法」において後述する。
(2)基板処理装置の構成
続いて、実施例1で用いられる本発明の一実施例にかかる基板処理装置の構成について、図3を用いて説明する。なお、図3に例示する基板処理装置は、実施例1に示すようなALD法による成膜方法の実施に限らず、CVD法による成膜方法の実施にも適用可能である。
基板処理装置は、シリコン基板1を内部に搬入して薄膜を形成するための処理室5を備えている。処理室5は処理容器5aの内部に形成される。処理室5の側面部には、基板搬入搬出口2aの開閉を行うゲート弁2が設けられている。そして、ゲート弁2を開くことで開放された基板搬入搬出口2aを介して、搬送ロボット(図示せず)が、処理室5の内外にシリコン基板1を搬送できるようになっている。
処理室5の内部には、シリコン基板1を下方から支持するための支持台としてのサセプタ41が設けられている。そして、サセプタ41は、支持台としてのヒータユニット40により下方から支持されている。ヒータユニット40は、シリコン基板1を加熱するためのヒータ4を内蔵している。そして、ヒータ4は、温度制御手段17によって制御され、
サセプタ41上のシリコン基板1を所定の温度に加熱することが出来るようになっている。
また、ヒータユニット40は、処理室5内にプラズマを発生させるプラズマ発生器としてのRF電極42を内蔵している。RF電極42には、RFマッチングボックス43及びマッチングコントローラ44を介して、RF電極42に高周波電力を供給するRF電源45が接続されている。RFマッチングボックス43及びマッチングコントローラ44は、RF電極42に所定のマッチング条件に従って高周波電力が供給されるように、RF電源45から出力される高周波電力の周期や電圧等を調整する。なお、RF電極42が発生させたプラズマは、処理室5内に供給された反応ガスを活性化するように構成されている。そして、このプラズマで活性化した反応ガスは、シリコン基板1の表面に対して供給されるように構成されている。
ヒータユニット40は、昇降機構39によって処理室5内を昇降自在に設けられ、必要に応じて回転自在にも設けられている。ヒータユニット40は、シリコン基板1の搬送時には実線で示す位置まで下降する。ヒータユニット40の下降後は、サセプタ41の表面より突出した突き上げピン3が、シリコン基板1を支持するように構成されている。また、シリコン基板1上への成膜時には、ヒータユニット40は点線で示す位置まで上昇する。ヒータユニット40の上昇後は、突き上げピン3がサセプタ41の表面より没入するため、サセプタ41がシリコン基板1を支えるように構成されている。
処理室5の底面部には、処理室5内を排気するための排気管9が連結されている。排気管9には処理室5を排気するための真空ポンプvpが接続されている。
処理室5の上面部には、処理室5内にガスを供給するためのシャワーヘッド27が設けられている。シャワーヘッド27は、シャワーヘッド27に供給されるガスを拡散させるための拡散板7と、拡散板7によって拡散されたガスを分散するためのバッファ空間28と、分散されたガスを処理室5内へシャワー状に噴射するためのシャワー板8とを有している。
シャワーヘッド27の上部には、原料ガスを処理室5内に供給する原料ガス供給ライン15が接続されている。さらに、シャワーヘッド27の上部には、反応ガスを処理室5内に供給する反応ガス供給ライン29と、原料ガスのシリコン基板1上への吸着を助ける吸着補助ガスを処理室5内に供給する吸着補助ガス供給ライン30とが、それぞれ開閉バルブ14、13を介して接続されている。
上述の原料ガス供給ライン15は、原料ガスとしてのDERガスを処理室5内に供給する。原料ガス供給ライン15には、DERガスを供給するDERガス管31と、不活性ガスとしての窒素(N)ガスを供給する窒素ガス管32と、反応ガスとしてのアンモニア(NH)ガスを供給するアンモニアガス管33とが、それぞれ開閉バルブ6,10,16を介して接続されている。DERガス管31の上流側には、図示しないが、液体原料としてのルテニウム原子を含む有機液体金属原料であるDERを供給するDER供給源が接続されている。DERガス管31には、DER供給源から供給されたDERを気化してDERガスを発生させる気化器50が設けられている。また、窒素ガス管32の上流側には、図示しないが、窒素ガスを供給する窒素ガス供給源が接続されている。窒素ガス管32は、原料ガスの供給停止時に原料ガス供給ライン15内に窒素ガスを供給して、原料ガス供給ライン15内に反応ガスや吸着補助ガスが逆流(侵入)することを防止する。また、窒素ガス管32は、処理室5内へ窒素ガスを供給して、処理室5内をパージして窒素ガスに置換する。また、アンモニアガス管33の上流側には、図示しないが、アンモニアガスを供給するアンモニアガス供給源が接続されている。開閉バルブ16を開けることにより
、原料ガス供給ライン15からアンモニアガスを処理室5内へ供給することも可能である。
上述の反応ガス供給ライン29は、反応ガスとしてのアンモニアガス、アルゴンガス、あるいはこれらの混合ガスを処理室5内に供給する。反応ガス供給ライン29の上流側には、アンモニアガス管33から分岐した分岐管34と、アルゴンガスを供給するアルゴンガス供給管35とが、それぞれ接続されている。アルゴンガス供給管35の上流側には、図示しないが、アルゴンガスを供給するアルゴンガス供給源が接続されている。また、反応ガス供給ライン29には、ベントライン(バイパス管)36が接続されている。ベントライン(バイパス管)36には開閉バルブ12が設けられている。ベントライン(バイパス管)36は、開閉バルブ12を開けることにより、反応ガスとしてのアンモニアガス、アルゴンガス、あるいはこれらの混合ガスを、処理室5内をバイパスして排気管9へと逃がすように構成されている。
上述の吸着補助ガス供給ライン30は、原料ガスのシリコン基板1上への吸着を助ける吸着補助ガスとしての酸素ガスを、処理室5内に供給する。吸着補助ガス供給ライン30の上流側には、酸素ガスを供給する酸素ガス管37が、開閉バルブ23を介して接続されている。さらに、吸着補助ガス供給ライン30には、窒素ガスを供給するための窒素ガス管38が、開閉バルブ24を介して接続されている。酸素ガス管37の上流側には、図示しないが、酸素ガスを供給する酸素ガス供給源が接続されている。また、窒素ガス管38の上流側には、図示しないが、窒素ガスを供給する窒素ガス供給源が接続されている。窒素ガス管38は、吸着補助ガスの供給停止時に窒素ガスを供給して、吸着補助ガス供給ライン30内へ原料ガスや反応ガス等が逆流(侵入)することを防止する。また、窒素ガス管38は、反応ガスの供給停止時に吸着補助ガス供給ライン30を介して反応ガス供給ライン29内に窒素ガスを供給して、反応ガス供給ライン29内に原料ガスが侵入することを防止する。また、窒素ガス管38は、処理室5内へ窒素ガスを供給して処理室5内をガス置換する。
上述の開閉バルブ6、10、16、12〜14、23、及び24は、コントローラ60によって、それぞれ開閉制御される。また、上述の配管32、33、35、37、及び38には、ガス流量を制御するための流量制御器21、20、19、25、及び26がそれぞれ設けられる。また、上述の配管31には、DERの液体流量を制御するための液体流量制御器22が設けられる。各流量制御器は、コントローラ60によってそれぞれ制御される。また、上述の排気管9には、処理室5の内部圧力を調整するための排気配管コンダクタンス制御部18が設けられる。排気配管コンダクタンス制御部18は、コントローラ60によって制御される。なお、コントローラ60はこの他、基板処理装置を構成する各部の動作を制御する。
(3)ルテニウム膜の形成方法
続いて、上述の基板処理装置を使用した下部電極膜、上部電極膜の形成方法について、図5を用いて説明する。なお、以下の説明において、基板処理装置を構成する各部の動作はコントローラ60によって制御される。シリコン基板1を処理室5内へ搬入する前に、予め処理室5内に窒素ガスを充満させて処理室5内の雰囲気を窒素等の不活性ガスに置換しておく。
まず、上述の処理室5内にシリコン基板1を搬入し、ヒータユニット40を上昇させることでサセプタ41上にシリコン基板1を載せ、シリコン基板1を成膜位置まで上昇させる。そして、開閉バルブ6、10、16、14、23を閉め、開閉バルブ24、13を開けることにより、処理室5内に窒素ガスを供給しつつ排気管9より排気することで、処理室5内をパージして窒素ガスで充満させる。そして、シリコン基板1をヒータ4により所
定温度まで加熱して、処理室5内の圧力を所望の値に安定させる(開始)。具体的には、例えばシリコン基板1の表面温度は150〜400℃、処理室内圧力は0.1〜数10Torr(13.3〜数千Pa)とする。
続いて、開閉バルブ6を開けることにより、拡散板7、シャワー板8を通して処理室5内に原料ガスとしてのDERガスを供給しつつ排気管9より排気する(工程1)。具体的には、例えばDERの流量は0.01〜0.2g/分とし、1サイクルあたりの供給時間は1〜60秒とする。その結果、DERガス分子はシリコン基板1に物理吸着または化学吸着する。なお、開閉バルブ24、13は開いたままの状態として、DERガスを窒素ガスで希釈して供給するようにしてもよい。
続いて、開閉バルブ6を閉め、開閉バルブ10を開けることで処理室5内に窒素ガスを供給しつつ、排気管9より排気することにより、処理室5内をパージして窒素ガスに置換する(工程2)。なお、この間、すなわち工程1,2では、開閉バルブ24,13は開いたままの状態として吸着補助ガス供給ライン30より窒素ガスを供給し続けることで、DERガスが吸着補助ガス供給ライン30内に逆流(侵入)することを防止するようにする。
続いて、開閉バルブ14を開けることにより、反応ガスとしてのアンモニアガスとアルゴンガスとの混合ガスを処理室5内に供給しつつ排気管9より排気する(工程3)。具体的には、例えばアンモニアガスの流量は10〜5000sccmとし、1サイクルあたりの供給時間は1〜60秒とする。その結果、処理室5内にアンモニアガスとアルゴンガスとの混合ガスが均一に拡散した状態となる。なお、開閉バルブ24,13は開いたままの状態として、アンモニアガスとアルゴンガスとの混合ガスを窒素ガスで希釈して供給するようにしてもよい。
続いて、処理室5内をアンモニアガスとアルゴンガスとの混合ガスで一様にした状態で、RF電源45からRF電極42へと高周波電力を供給する(工程4)。この際、RF電極42に所定のマッチング条件に従って高周波電力が供給されるように、RFマッチングボックス43及びマッチングコントローラ44を用いて、RF電源45から出力される高周波電力を調整する。その結果、処理室5内にプラズマが発生し、処理室5内に均一に拡散していたアンモニアガスがプラズマにより活性化され、プラズマで活性化されたアンモニアガスがシリコン基板1上に供給される。そして、プラズマで活性化したアンモニアガスに含まれる励起水素が、シリコン基板1上に吸着しているDERガス分子と反応してDERガス分子を分解し、シリコン基板1上にルテニウムの薄膜を生成する。
続いて、開閉バルブ14を閉め、開閉バルブ24,13を開けることで処理室5内に窒素ガスを供給しつつ、排気管9より処理室5内を排気することにより、処理室5内をパージして窒素ガスに置換する(工程5)。なお、この間、すなわち工程3,4では、開閉バルブ10は開いたままの状態として原料ガス供給ライン15より窒素ガスを供給し続けることで、アンモニアガスとアルゴンガスとの混合ガスが原料ガス供給ライン15内に逆流(侵入)することを防止するようにする。
そして、工程1から工程5までを1サイクルとして、シリコン基板1上に所望膜厚のルテニウム薄膜が形成されるまでこのサイクルを複数回繰り返す。例えば、トータル膜厚は6〜25nmとする。
その後、ルテニウム薄膜形成後のシリコン基板1を処理室5内から搬出して、基板処理工程を完了する(終了)。
実施例1によれば、処理室5内をアンモニアガスとアルゴンガスとの混合ガスで一様にした状態でプラズマを発生させて、プラズマで活性化したアンモニアガスをシリコン基板1に供給する。これにより、シリコン基板1の表面に供給されるプラズマを均一化させることが可能となり、シリコン基板1上に均一に薄膜を形成させることが出来、膜付着性を向上させることが出来る。
その他、実施例1によれば、処理室5内へのDERガスの供給、処理室5内へのアンモニアガスとアルゴンガスとの混合ガスの供給、処理室5内におけるプラズマの発生をそれぞれ順番に実施する。これにより、処理室5内でのガスの余剰な反応を抑制でき、シリコン基板1上に段差被覆性よく成膜することができる。
また、成膜の初期段階においては、シリコン基板1の表面にDERガスが予め吸着した状態で表面反応が発生する。これにより、インキュベーションタイムの発生を抑制出来る。
また、実施例1によれば、コントローラ60が、処理室5内にDERガスを供給し、その後処理室5内にアンモニアガスとアルゴンガスとの混合ガスを供給して処理室5内をアンモニアガスとアルゴンガスとの混合ガスで一様にし、その状態でRF電源45からRF電極42へ高周波電力を供給してプラズマを発生させて、このプラズマで活性化したアンモニアガスをシリコン基板1の表面に供給し、これを1サイクルとしてこのサイクルを複数回繰り返すように自動的に制御する。そのため、基板処理方法を自動化することが出来、薄膜形成の作業は一層容易になる。
<実施例2>
実施例2においても、本発明にかかる半導体装置の製造方法を適用して、DRAMのキャパシタの下部電極膜、及び上部電極膜を形成する方法について説明する。実施例2においては、初期段階では実施例1と同様の方法で成膜するが、途中からDERガスのシリコン基板1上への吸着を補助するための吸着補助ガスを処理室5内へ供給する点で実施例1と異なる。他の条件は実施例1とほとんど変わらない。
(1)DRAMのキャパシタの構造、及び基板処理装置の構成
実施例1と同一である。
(2)ルテニウム膜の形成方法
実施例3における下部電極膜、上部電極膜の形成方法について、図3を用いて説明する。なお、以下の説明において、基板処理装置を構成する各部の動作は、コントローラ60によって制御される。シリコン基板1を処理室5内へ搬入する前に、予め処理室5内に窒素ガスを充満させて処理室5内の雰囲気を窒素等の不活性ガスに置換しておく。
まず、実施例1の場合と同様に、上述の処理室5内にシリコン基板1を搬入し、ヒータユニット40を上昇させることで、サセプタ41上にシリコン基板1を載せ、シリコン基板1を成膜位置まで上昇させる。そして、開閉バルブ6、10、16、14、23を閉め、開閉バルブ24、13を開けることにより、処理室5内に窒素ガスを供給しつつ排気管9より排気することで処理室5内をパージして窒素ガスで充満させる。そして、シリコン基板1をヒータ4により所定温度まで加熱して、処理室5内の圧力を所望の値に安定させる(開始)。具体的には、例えばシリコン基板1の表面温度は150〜400℃、処理室内圧力は0.1〜数10Torr(13.3〜数千Pa)とする。
その後、実施例1における工程1から工程5までを1サイクルとし、このサイクルを所定回数繰り返して、シリコン基板1上に所望膜厚のルテニウム膜を形成する。かかる工程
を初期成膜工程と呼ぶ。このときのサイクル数は実施例1の場合より少なく、例えば20〜100回とする。他の具体的条件は実施例1と同様とする。このサイクルを所定回数繰り返した後の膜厚は例えば1〜5nmとなる。
続いて、開閉バルブ24を閉め、開閉バルブ23を開けることにより、DERガスのシリコン基板1上への吸着を助ける吸着補助ガスとしての酸素ガスを、拡散板7、シャワー板8を通して処理室5内に供給しつつ排気管9より排気して、初期成膜工程により形成したルテニウム薄膜上に吸着させる(工程6)。具体的には、例えば、酸素ガスの流量は1〜1000sccm、とし、1サイクルあたりの供給時間は1〜60秒とする。
続いて、開閉バルブ23を閉め、開閉バルブ24を開けることで処理室5内に窒素ガスを供給しつつ、さらに排気管9より処理室5内を排気することにより、処理室5内をパージして窒素ガスに置換する(工程7)。
続いて、開閉バルブ13を閉め、開閉バルブ6を開けることにより、拡散板7、シャワー板8を通して処理室5内に原料ガスとしてのDERガスを供給しつつ排気管9より排気する(工程8)。具体的には、例えばDERの流量は0.01〜0.2g/分とし、1サイクルあたりの供給時間は1〜60秒とする。その結果、DERガス分子はシリコン基板1に吸着している酸素ガスと反応して分解し、一方の配位子が取れたDERガス分子やルテニウム原子Ruが、初期成膜工程により形成したルテニウム薄膜上に化学吸着する。なお、開閉バルブ10は開いたままの状態として、DERガスを窒素ガスで希釈して供給するようにしてもよい。
続いて、開閉バルブ6を閉め、開閉バルブ10を開けることで処理室5内に窒素ガスを供給しつつ、さらに排気管9より処理室5内を排気することにより、処理室5内をパージして窒素ガスに置換する(工程9)。なお、この間、すなわち工程8,9では、開閉バルブ24,13は開いたままの状態として吸着補助ガス供給ライン30より窒素ガスを供給し続けることで、DERガスが吸着補助ガス供給ライン30内に逆流(侵入)することを防止するようにする。
続いて、開閉バルブ14を開けることにより、アンモニアガスとアルゴンガスとの混合ガスを処理室5内に供給しつつ排気管9より排気する(工程10)。具体的には、例えばアンモニアガスの流量は10〜5000sccmとし、1サイクルあたりの供給時間は1〜60秒とする。その結果、処理室5内にアンモニアガスとアルゴンガスとの混合ガスが均一に拡散した状態となる。なお、開閉バルブ24,13は開いたままの状態として、アンモニアガスとアルゴンガスとの混合ガスを窒素ガスで希釈して供給するようにしてもよい。
続いて、処理室5内をアンモニアガスとアルゴンガスとの混合ガスで一様にした状態で、RF電源45からRF電極42へと高周波電力を供給する(工程11)。この際、RF電極42に所定のマッチング条件に従って高周波電力が供給されるように、RFマッチングボックス43及びマッチングコントローラ44を用いて、RF電源45から出力される高周波電力を調整する。その結果、処理室5内にプラズマが発生し、処理室5内に均一に拡散していたアンモニアガスがプラズマにより活性化され、プラズマで活性化されたアンモニアガスがシリコン基板1上に供給される。そして、シリコン基板1の表面は、プラズマにより活性化されたアンモニアガスにより清浄化される。また、シリコン基板1に吸着している一方の配位子が外れたDERガス分子のうちの一部については、残りの配位子が外れる。
続いて、開閉バルブ14を閉め、開閉バルブ24,13を開けることで処理室5内に窒
素ガスを供給しつつ、排気管9より処理室5内を排気することにより、処理室5内をパージして窒素ガスに置換する(工程12)。なお、この間、すなわち工程10,11では、開閉バルブ10は開いたままの状態として原料ガス供給ライン15より窒素ガスを供給し続けることで、アンモニアガスとアルゴンガスとの混合ガスが原料ガス供給ライン15内に逆流(侵入)することを防止するようにする。
そして、工程6から工程12までを1サイクルとして、上述の初期成膜工程により形成したルテニウム薄膜上に、所望厚さのルテニウム薄膜が形成されるまでこのサイクルを複数回繰り返す。かかる工程を本成膜工程と呼ぶ。本成膜工程においては、例えば酸素ガスの流量を10〜5000sccmとし、1サイクルあたりの供給時間は1〜60秒とする。その他の条件は初期成膜条件と同じとする。本成膜工程におけるサイクル数は、例えば本成膜工程によるルテニウム膜の膜厚が5〜15nmに達し、初期成膜工程と本成膜工程によるトータル膜厚が6〜25nmに達するまで実施する。
その後、その後、ルテニウム薄膜形成後のシリコン基板1を処理室5内から搬出して、基板処理工程を完了する(終了)。
実施例2においては、実施例1において得られる上述の効果に加え、以下の効果を奏する。
すなわち、まず、実施例2の本成膜工程においては、DERガスを処理室5内に供給する前に、吸着補助ガスとしての酸素ガスを処理室5内に供給してシリコン基板1の表面に吸着させるので、DERガスのシリコン基板1の表面への吸着を促すことが出来る。これにより成膜レートを上げ、生産性を向上させることが出来る。
なお、処理室5内にプラズマで活性化したアンモニアガスを供給すると、これに含まれる活性な水素や窒素の作用によってシリコン基板1の表面が清浄化されてしまい、DERガスがシリコン基板1の表面へ吸着しにくくなる。このように、基板に供給する反応ガスあるいはプラズマで活性化した反応ガスに清浄化作用がある場合には、原料ガスが基板へ吸着しにくくなるという問題が生じる。これに対し、実施例2の本成膜工程においては、原料ガスを処理室5内に供給する前に吸着補助ガスを供給してシリコン基板1の表面に吸着させることにより、原料ガスの供給前にシリコン基板1の表面の状態を原料ガスが吸着しやすい状態に変えることが出来るため、特に有効である。
<本発明の他の実施形態>
上述の実施形態においては、反応ガスとして、アンモニアガスとアルゴンガスとの混合ガスを用いたが、本発明は上述の形態に限定されない。例えば、上述したように、反応ガスとしてアンモニアガスを単体で用いてもよく、アルゴンガスを単体で用いてもよい。なお、反応ガスとしてアンモニアガスを単体で用いる場合には、処理室5内へ反応ガスを供給して処理室5内を反応ガスで一様にする工程において、開閉バルブ14を開けずに、開閉バルブ16を開けるとよい。また、反応ガスとしてアルゴンガスを単体で用いる場合には、分岐管34に開閉バルブを更に設けて、開閉バルブ14を開ける際に、分岐管34に設けた開閉バルブを閉めてもよい。
<本発明の好ましい態様>
第1の態様は、
処理室内に基板を搬入する工程と、
前記処理室内に原料ガスを供給する工程と、前記処理室内に反応ガスを供給して前記処理室内を前記反応ガスで一様にする工程と、前記処理室内を前記反応ガスで一様にした状態で前記処理室内に設けられたプラズマ発生器によりプラズマを発生させ、このプラズマ
で活性化した前記反応ガスを基板に対して供給する工程と、を1サイクルとしてこのサイクルを複数回繰り返し、基板上に所望膜厚の薄膜を形成する工程と、
所望膜厚の薄膜形成後の基板を前記処理室内から搬出する工程と、
を有する半導体装置の製造方法である。
第2の態様は、
基板を処理する処理室と、
前記処理室内に原料ガスを供給する原料ガス供給ラインと、
前記処理室内に反応ガスを供給する反応ガス供給ラインと、
前記処理室内に設けられプラズマを発生させるプラズマ発生器と、
前記処理室内を排気する排気ラインと、
前記処理室内に前記原料ガスを供給し、その後前記処理室内に前記反応ガスを供給して前記処理室内を前記反応ガスで一様にし、その状態で前記プラズマ発生器によりプラズマを発生させてこのプラズマで活性化した前記反応ガスを基板に対して供給し、これを1サ
イクルとしてこのサイクルを複数回繰り返すように制御するコントローラと、
を有する基板処理装置である。
第3の態様は、
処理室内に基板を搬入する工程と、
前記処理室内に原料ガスを供給する工程と、前記処理室内に反応ガスを供給して前記処理室内を前記反応ガスで一様にする工程と、前記処理室内を前記反応ガスで一様にした状態で前記処理室内に設けられたプラズマ発生器によりプラズマを発生させ、このプラズマで活性化した前記反応ガスを基板に対して供給する工程と、を1サイクルとしてこのサイクルを複数回繰り返し、前記基板上に所望膜厚の薄膜を形成する初期成膜工程と、
前記処理室内に前記原料ガスの前記基板上への吸着を助ける吸着補助ガスを供給する工程と、前記処理室内に前記原料ガスを供給する工程と、前記処理室内に前記反応ガスを供給して前記処理室内を前記反応ガスで一様にする工程と、前記処理室内を前記反応ガスで一様にした状態で前記処理室内に設けられたプラズマ発生器によりプラズマを発生させ、このプラズマで活性化した前記反応ガスを基板に対して供給する工程と、を1サイクルとしてこのサイクルを複数回繰り返し、前記基板上に所望膜厚の薄膜を形成する本成膜工程と、
所望膜厚の薄膜形成後の基板を前記処理室内から搬出する工程と、
を有する半導体装置の製造方法である。
第4の態様は、
基板を処理する処理室と、
前記処理室内に原料ガスを供給する原料ガス供給ラインと、
前記処理室内に反応ガスを供給する反応ガス供給ラインと、
前記処理室内に設けられプラズマを発生させるプラズマ発生器と、
前記処理室内に前記原料ガスの前記基板上への吸着を助ける吸着補助ガスを供給する吸着補助ガス供給ラインと、
前記処理室内に前記原料ガスを供給し、その後前記処理室内に前記反応ガスを供給して前記処理室内を前記反応ガスで一様にし、その状態で前記プラズマ発生器によりプラズマを発生させてこのプラズマで活性化した前記反応ガスを基板に対して供給し、これを1サイクルとしてこのサイクルを複数回繰り返し、
前記処理室内に前記原料ガスの前記基板上への吸着を助ける吸着補助ガスを供給させた後、前記処理室内に前記原料ガスを供給し、その後前記処理室内に前記反応ガスを供給して前記処理室内を前記反応ガスで一様にし、その状態で前記プラズマ発生器によりプラズマを発生させてこのプラズマで活性化した前記反応ガスを基板に対して供給し、これを1サイクルとしてこのサイクルを複数回繰り返すように制御するコントローラと、
を有する基板処理装置である。
従来のALD法にかかる半導体装置の製造方法の一工程としての基板処理工程を示す図である。 本発明の一実施形態にかかる半導体装置の製造工程の一工程としての基板処理工程を示す図である。 実施例1および2において共通に用いられる本発明の一実施例にかかる基板処理装置の構成例を示している。 実施例1および2において形成される下部電極膜、上部電極膜を備えたDRAMのキャパシタ部分の断面図である。 実施例1にかかる半導体装置の製造方法の一工程としての基板処理工程を示す図である。 実施例2にかかる半導体装置の製造方法の一工程としての基板処理工程を示す図である。
符号の説明
1 シリコン基板
5 処理室
15 原料ガス供給ライン
29 反応ガス供給ライン
30 吸着補助ガス供給ライン
42 RF電極(プラズマ発生器)
60 コントローラ

Claims (2)

  1. 処理室内に基板を搬入する工程と、
    前記処理室内に原料ガスを供給する工程と、前記処理室内に反応ガスを供給して前記処理室内を前記反応ガスで一様にする工程と、前記処理室内を前記反応ガスで一様にした状態で前記処理室内に設けられたプラズマ発生器によりプラズマを発生させ、このプラズマで活性化した前記反応ガスを基板に対して供給する工程と、を1サイクルとしてこのサイクルを複数回繰り返し、基板上に所望膜厚の薄膜を形成する工程と、
    所望膜厚の薄膜形成後の基板を前記処理室内から搬出する工程と、
    を有する半導体装置の製造方法。
  2. 基板を処理する処理室と、
    前記処理室内に原料ガスを供給する原料ガス供給ラインと、
    前記処理室内に反応ガスを供給する反応ガス供給ラインと、
    前記処理室内に設けられプラズマを発生させるプラズマ発生器と、
    前記処理室内を排気する排気ラインと、
    前記処理室内に前記原料ガスを供給し、その後前記処理室内に前記反応ガスを供給して前記処理室内を前記反応ガスで一様にし、その状態で前記プラズマ発生器によりプラズマを発生させてこのプラズマで活性化した前記反応ガスを基板に対して供給し、これを1サ
    イクルとしてこのサイクルを複数回繰り返すように制御するコントローラと、
    を有する基板処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS58131038A (ja) * 1981-11-18 1983-08-04 アルベルト・ピアツギ− 容器およびその製造方法
JP2013079447A (ja) * 2011-10-04 2013-05-02 Imec 金属/金属窒化物基板上に貴金属を選択的に堆積させるための方法
JP2014084506A (ja) * 2012-10-24 2014-05-12 Hitachi Kokusai Electric Inc 基板処理方法、基板処理装置およびプログラム

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