JP2008201406A - 車両用ホイールとその製造方法 - Google Patents

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Shunsuke Kusaka
俊輔 日下
Masami Yamamoto
正美 山本
Hideki Dosaka
英樹 道坂
Yoshifumi Kubota
義史 久保田
Katsuyoshi Takahata
勝儀 高畠
Shinya Katai
伸哉 片井
Tomoyasu Yamaguchi
友康 山口
Masanori Murase
正典 村瀬
Masami Ishida
雅巳 石田
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Abstract

【課題】高い操縦安定性を確保しつつ車両への振動を抑制し、乗り心地がよく、車内騒音の低減を実現でき、溶接などによる欠陥がおきにくく、高い生産性と製造時の作りやすさを極力実現した車両用ホイールとその製造方法を提供する。
【解決手段】リム外周面4上に複数の副気室3を環状に備えた車両用ホイール1であって、副気室3が、全周に耳部16と更に耳部16の内側に沿った全周に段差11を有した蓋部材13と、底板部材14とが、間に弾性体からなるシール材8を介して気密に重ね合わされ、蓋部材13とリム外周面4とが接する接合部10において蓋部材13とリム外周面4とが接合することで気密性を有して形成されてなる車両用ホイール1である。
【選択図】図1

Description

本発明は、タイヤを取り付ける車両用ホイールとその製造方法に関し、詳しくは高い操縦安定性を確保しつつ車両に伝達される振動を抑制し、乗り心地の向上、車内騒音の低減等を実現できる車両用ホイールを高い生産性で得ることができるとともに、溶接欠陥などによる故障が低減し、製造時の作りやすさ等を実現した車両用ホイールとその製造方法に関する。
近年、自動車、特に、高級車とされる自動車においては、操縦安定性と車内空間の快適さとが共に求められている。このため、いわゆる足回りと呼ばれるタイヤ、車両用ホイール、サスペンション等においては、例えば、サスペンションのアクティブ制御技術、防振ゴムやタイヤの構造の改良技術等が開発されてきている。
車両用ホイールに関しても種々の改良がなされており、例えば、車内騒音に対して、その大きな要因であるタイヤ空洞共鳴音を抑えるべく、副気室をリムホイール内に設け、この副気室とタイヤ内部主気室と連通させる連通孔の寸法を調整することによりヘルムホルツ共鳴吸音器として作用させる車両用ホイール等が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
例えば、特許文献1に示すリムホイールは、リムの外周面に副気室を形成する副気室形成部材を周方向に複数設けて副気室を形成した車両用ホイールであって、副気室形成部材は、リムの外周面との間に副気室を形成する副気室形成部と、副気室をタイヤとリムとの間に形成されるタイヤ空気室に連通させる連通部と、副気室形成部材の前記リムとの接続部に形成した耳部と、を備え、副気室形成部材を、耳部を介してリムの外周面のウエル部に気密に固定して副気室を形成したものである。
特開2004−291896号公報
しかしながら、特許文献1に示すリムホイールは、リムの外周面に副気室を形成する副気室形成部材を周方向に複数設けて副気室を形成した車両用ホイールであって、副気室形成部材は、リムの外周面との間に副気室を形成する副気室形成部と、副気室をタイヤとリムとの間に形成されるタイヤ空気室に連通させる連通部と、副気室形成部材の前記リムとの接続部に形成した耳部と、を備え、副気室形成部材を、耳部を介してリムの外周面のウエル部に気密に固定して副気室を形成したものであり、この接合部分において自動車の走行時の振動に耐え得る機械的強度を確保するために、溶接を行うことで下記に記載の諸問題が生じる恐れがあった。
即ち、溶接に伴う熱によって構成部材の材質的な性能劣化や、構造的な歪みが生じる。また更に、副気室部材を耳部を介してリム外周面のウエル部に気密に固定するために耳部全周を溶接する際に溶接材料の分布が溶接の始点と終点とで多くなる等、一様にすることは困難であった。溶接材料自体の重量増加も考慮する必要がある。そのため、リムホイールの強度や真円度が低下し、ホイールバランスが悪くなるといった問題や、副気室の体積の精度が低下することによる吸音効果の減少といった問題があった。これらの問題を抑制するためには作業性の悪化、生産工程の増加、コストの上昇等が避けられない。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、高い操縦安定性を確保しつつ車両への振動を抑制し、乗り心地がよく、車内騒音の低減を実現でき、溶接などによる欠陥がおきにくく、高い生産性と製造時の作りやすさを極力実現した車両用ホイールとその製造方法を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するため、鋭意検討した結果、以下の構成を採用することにより上記課題を達成することを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は下記に示す通りである。
[1]リム外周面上にて副気室を備えた車両用ホイールであって、前記リム外周面上に蓋部材を備え、前記リム外周面と前記蓋部材の周辺とを気密に接合して、前記リムの外周面に気密性を有する副気室を形成した車両用ホイール。
[2]前記[1]に記載の車両用ホイールであって、前記副気室はリム外周面上に複数個設けた車両用ホイール。
[3]前記[1]または[2]に記載の車両用ホイールであって、前記蓋部材と、前記リム外周面との間にシール部材を配置した車両用ホイール。
[4]前記[1]〜[3]のいずれかに記載の車両用ホイールであって、前記蓋部材と前記リム外周面の間に底板部材を設け、前記蓋部材と前記底板部材を接合することにより副気室を形成し、当該副気室を前記リム外周面上に配置した車両用ホイール。
[5]前記[1]または[2]に記載の車両用ホイールであって、前記蓋部材は、その周囲の少なくとも一部に耳部を有し、前記リム外周面と前記蓋部材の耳部とを気密に接合して、前記リム外周面に気密性を有する副気室を形成した車両用ホイール。
[6]前記[1]、[2]、[4]のいずれかに記載の車両用ホイールであって、前記蓋部材は、その周囲の少なくとも一部に耳部を有し、前記蓋部材の耳部と前記底板部材とを気密に接合して、前記リム外周面に気密性を有する副気室を形成した車両用ホイール。
[7]リム外周面上にて副気室を環状に備えた車両用ホイールの製造方法であって、リム外周面上にて、周囲の少なくとも一部に耳部を有した蓋部材と、リム外周面とを間に弾性体からなるシール材を介して気密に重ね合わせた状態で、耳部とリム外周面とが接する接合部において接合することにより、気密性を有した副気室を形成する車両用ホイールの製造方法。
[8]リム外周面上にて副気室を環状に備えた車両用ホイールの製造方法であって、リム外周面上にて、耳部の内側に段差を有した蓋部材と、リム外周面とを、段差の内側において間に弾性体からなるシール材を介して気密に重ね合わせた状態で、耳部とリム外周面とが接する接合部において接合することにより、気密性を有した副気室を形成する車両用ホイールの製造方法。
[9]リム外周面上にて副気室を環状に備えた車両用ホイールの製造方法であって、リム外周面上にて、周囲の少なくとも一部に耳部を有した蓋部材と、底板部材とを間に弾性体からなるシール材を介して気密に重ね合わせた状態で、耳部とリム外周面とが接する接合部において接合することにより、気密性を有した副気室を形成する車両用ホイールの製造方法。
[10]リム外周面上にて副気室を環状に備えた車両用ホイールの製造方法であって、リム外周面上にて、耳部の内側に段差を有した蓋部材と、蓋部材とリム外周面との間に配置される底板部材とを、段差の内側において間に弾性体からなるシール材を介して気密に重ね合わせた状態で、耳部とリム外周面とが接する接合部において接合することにより、気密性を有した副気室を形成する車両用ホイールの製造方法。
[11]接合部が耳部を少なくとも一部含んでおり、かつ蓋部材におけるホイール周方向の両端に位置する前記[7]〜[10]のいずれかに記載の車両用ホイールの製造方法。
[12]接合部が蓋部材におけるホイール軸方向の中間に位置する前記[7]〜[11]のいずれかに記載の車両用ホイールの製造方法。
[13]接合部がリム外周面におけるホイール軸方向の中間に位置する前記[7]〜[12]のいずれかに記載の車両用ホイールの製造方法。
[14]接合部が蓋部材の周方向両端に位置する2箇所のみである前記[7]〜[13]のいずれかに記載の車両用ホイールの製造方法。
[15]接合が、略円柱状の回転体の先端部に、回転体の軸線に沿って突出する突起部と突起部周辺に環状の隆起部とを有した接合治具を用い、接合部の蓋部材に対して回転体を回転させながら押圧することにより摩擦熱を生じせしめ、摩擦熱により接合部の蓋部材およびリム外周面に塑性流動域を形成し、塑性流動域を突起部および隆起部で攪拌した後に回転体を軸線に沿って引き抜いて、塑性流動域を冷却し固定することでなされる前記[7]〜[14]のいずれかに記載の車両用ホイールの製造方法。
[16]リム外周面上に複数の副気室を環状に備えた車両用ホイールであって、前記副気室が、前記リム外周面上にて周囲の少なくとも一部に耳部を有した蓋部材と、前記リム外周面とが間に弾性体からなるシール材を介して気密に重ね合わされ、前記蓋部材と前記リム外周面とが接する接合部において前記蓋部材と前記リム外周面とが接合することで気密性を有して形成された車両用ホイール。
[17]リム外周面上に複数の副気室を環状に備えた車両用ホイールであって、副気室が、周囲の少なくとも一部に耳部と更に耳部の内側に沿った全周に段差を有した蓋部材と、リム外周面とが、間に弾性体からなるシール材を介して気密に重ね合わされ、蓋部材とリム外周面とが接する接合部において蓋部材とリム外周面とが接合することで気密性を有して形成された車両用ホイール。
[18]リム外周面上に複数の副気室を環状に備えた車両用ホイールであって、副気室が、リム外周面上にて周囲の少なくとも一部に耳部を有した蓋部材と、蓋部材とリム外周面との間に配置される底板部材とが、間に弾性体からなるシール材を介して気密に重ね合わされ、蓋部材とリム外周面とが接する接合部において蓋部材とリム外周面とが接合することで気密性を有して形成された車両用ホイール。
[19]リム外周面上に複数の副気室を環状に備えた車両用ホイールであって、副気室が、耳部の内側であって全周に段差を有した蓋部材と、蓋部材とリム外周面との間に配置される底板部材とが、間に弾性体からなるシール材を介して気密に重ね合わされ、蓋部材とリム外周面とが接する接合部において蓋部材とリム外周面とが接合することで気密性を有して形成されてなる車両用ホイール。
[20]接合部が耳部を少なくとも一部含んでおり、かつ蓋部材におけるホイール周方向の両端に位置する前記[16]〜[19]のいずれかに記載の車両用ホイール。
[21]接合部が蓋部材におけるホイール軸方向の中間に位置する前記[16]〜[20]のいずれかに記載の車両用ホイール。
[22]接合部がリム外周面におけるホイール軸方向の中間に位置する前記[16]〜[21]のいずれかに記載の車両用ホイール。
[23]接合部が蓋部材の周方向両端に位置する2箇所のみである前記[16]〜[22]のいずれかに記載の車両用ホイール。
[24]接合部が、蓋部材とリム外周面との塑性流動域によって形成され、蓋部材の厚み以上の深さで断面形状が円形である凹部を有した前記[16]〜[23]のいずれかに記載の車両用ホイール。
[25]前記蓋部材は、ボルトを挿入するためのボルト用蓋部材貫通孔が設けられ、前記リムは、前記ボルトを挿入するためのボルト用リム貫通孔と、前記ボルト用リム貫通孔のリム内周面側の縁部分に前記ボルトの頭部を固定するためのボルト頭部固定用溝部と、前記ボルト頭部固定用溝部の内周側に更に環状シール材を収容するための環状シール材用溝部とが設けられ、前記ボルトは、ボルト軸部と、前記ボルト軸部側の表面の少なくとも一部に前記蓋部材と前記リムとを、前記ボルト軸部が挿入された前記環状シール材を介して気密に締結させて固定するためのボルト気密面が設けられたボルト頭部と、を有した気密締結ボルトとして形成されており、前記気密締結ボルトによって、前記ボルト軸部が前記環状シール材に挿入された状態で前記ボルト用蓋部材貫通孔と前記ボルト用リム貫通孔とをリム内周面側から貫通し、前記環状シール材用溝部に前記環状シール材を収容した状態で、前記気密締結ボルトを蓋部材側からナットにより締結することにより、前記環状シール材溝部と前記ボルト気密面とで前記環状シール材を気密に挟持して前記接合部が構成された前記[16]〜[24]のいずれかに記載の車両用ホイール。
[26]副気室にタイヤ装着側の表面へ連通する連通孔を一つ以上備え、タイヤ主気室と副気室とが連通孔とによって共鳴吸収を可能とした前記[16]〜[25]のいずれかに記載の車両用ホイール。
[1]〜[6]によれば、副気室はホイールの周上に設けることにより、より高い吸音効果が得られるが、副気室が一つであっても、吸音効果が期待できる。
[1]〜[6]によれば、ホイール外周と蓋部材を溶接するために、蓋部材の周辺に耳部が設けられていることが好ましいが、必ずしも蓋部材に耳部が必要ではなく、蓋部材周辺とリム外周部を溶接しても良い。
[1]〜[6]によればまた、シール部材により気密性を確保するために、蓋部材とリム外周面の間にシール材を入れることが好ましい。
[7]によれば、リム外周面上にて、全周に耳部を有した蓋部材と、リム外周面とを間に弾性体からなるシール材を介して気密に重ね合わせた状態で、耳部とリム外周面とが接する接合部において接合することにより、気密性を有した副気室を形成するため、ツーピースタイプのホイールだけでなく、鋳造一体型の車両用ホイールの場合であっても容易に形成することが可能である。このことにより、リムの形成に際しての溶接やビス止め等を行う必要がほとんどない。
また、気密性を確保するために蓋部材とリム外周面との間にシール材を介して気密に重ね合わせることにより、気密性を確保するための蓋部材の全周にわたる溶接や、ビス止め等の接合が必要ないため、作業工数の低減が可能であり、また溶接等をほとんど用いないために上述の溶接に伴う諸問題を回避することができる。
[8]によれば、リム外周面上にて、全周に耳部と更に耳部の内側に沿った全周に段差を有した蓋部材と、リム外周面とを、段差の内側において間に弾性体からなるシール材を介して気密に重ね合わせた状態で、耳部とリム外周面とが接する接合部において接合することにより、気密性を有した副気室を形成するため、弾性体からなるシール材が段差の中に収められ、シール材の厚みを増加することができる。シール材の厚みを増加させることで気密性の確保が容易となり、また更にシール材として使用できる弾性体の選択肢が広が
る。
[9]によれば、リム外周面上にて、全周に耳部を有した蓋部材と、底板部材とを間に弾性体からなるシール材を介して気密に重ね合わせた状態で、耳部とリム外周面とが接する接合部において接合することにより、気密性を有した副気室を形成するため、蓋部材と、底板部材とが既に気密性を有した状態で接合がされるため、作業性が向上する。
[15]によれば、接合が、略円柱状の回転体の先端部に、回転体の軸線に沿って突出する突起部と突起部周辺に環状の隆起部とを有した接合治具を用い、接合部の蓋部材に対して回転体を回転させながら押圧することにより摩擦熱を生じせしめ、摩擦熱により接合部の蓋部材およびリム外周面に塑性流動域を形成し、塑性流動域を突起部および隆起部で攪拌した後に回転体を軸線に沿って引き抜いて、塑性流動域を冷却し固定することでなされる。従って、金属を溶融する溶接と比較して固層で接合されるため必要な熱量が少なくて済む。ビスやネジ等の回転バランスに悪影響を及ぼす部品が必要なく、また、溶接に伴う上述の様々な問題も、ほとんど生じない。
[20]によれば、接合部が耳部を少なくとも一部含んでおり、かつ蓋部材におけるホイール周方向の両端に位置しているので、ホイール回転時にホイールに加わる振動や荷重によって蓋部材が変形しても弾性体からなるシール材により気密性が確保される。また、気密性が確保されるとともに、両端以外の接合位置で接合した場合と比較してホイール回転時に加わる振動や荷重によるホイールの変形に蓋部材が追随するのを抑制でき、接合部への影響が少ない。接合部を蓋部材における周方向の両端以外にも複数箇所設けた場合には荷重を受けながら高速で回転するホイールの振動や湾曲に蓋部材が追随しすぎて接合部にクラックが生じやすい問題があるが、これを回避できる。
[21]によれば、接合部が蓋部材におけるホイール軸方向の中間で、かつ蓋部材におけるホイール周方向における両端に位置するため、ホイール回転時に加わる振動や荷重によって生じる蓋部材の振動を低減できる。また、ホイール軸方向の両端に加わる荷重の影響を受けにくい。
[22]によれば、接合部がリム外周面上におけるホイール軸方向の中間で、かつ蓋部材におけるホイール周方向における両端に位置するため、ホイール回転時に加わる振動や荷重によって生じる蓋部材の振動を低減できる。また、ホイール軸方向の両端に加わる荷重の影響を受けにくい。
[23]によれば、接合部が蓋部材の周方向両端に位置する2箇所のみであることにより、ホイール回転時に生じるホイールの歪みに対して接合部への影響が少ないが、反対に接合箇所が多いと次の問題が多くなる。クラックが生じたり、ホイールの湾曲に追随し過ぎてしまう。リムの軸方向の両端に荷重が加わると、回転に伴う変位(歪み)が大きくなる。
[25]によれば、蓋部材とリムとを接合部において気密締結ボルトで気密に締結にしており、溶接が不要で気密性と充分な接合強度が得られることに加え、加工が容易であるため施工性が向上する。また、ビードブレーカー等の治具を用いたタイヤ交換時に、治具が蓋部材に接触した場合であっても、蓋部材のみが破損するだけで気密締結ボルトによる接合部にはほとんど影響はない。このためタイヤ主気室からのエアリークを防ぐことができる。更に、仮にリムに貫通孔でなくネジ孔を形成してビス止めした場合にはネジ孔が破損してリムごと交換する必要があるが、ボルト締結のためリムには影響がほとんどない。また、接合部は気密締結ボルトにより取り外しが容易である。このため蓋部材が破損した場合にホイール全体を交換することなく蓋部材のみを交換するだけで良いので保守整備にかかるコストを抑制できる。
本発明によれば、高い操縦安定性を確保しつつ車両に伝達される振動を抑制し、乗り心地の向上、車内騒音の低減等を実現でき、溶接欠陥などによる故障の低減した車両用ホイールを高い生産性で得ることが出来る。
以下、図面を参照して、本発明をその実施形態に基づいて説明するが、本発明は、これに限定されて解釈されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々の変更、修正、改良を加え得るものである。
本実施形態においては、図1に示すような副気室3を複数設けた車両用ホイール1とし
て説明するが、副気室3が一つであっても良く、複数であることが好ましい。また、副気室3を形成するための蓋部材13のホイール軸方向10における位置は図10に示されるように車両用ホイール1におけるホイールの軸方向10に対しての中心をまたぐ位置に設置することができる。その際には、蓋部材13のホイール軸方向10の側面が図1に示されるホイールの径方向21と略平行に立設される。このとき、副気室を形成するためにリム外周面4におけるホイール軸方向10に対して略平行な面を利用している。従って、リム外周面4におけるホイール軸方向10に対して角度にして10度以上の勾配面即ち、リム外周底部からホイール1のハンプ部に向かう傾斜面をほとんど利用することなく副気室3を形成することができる。
図1、図2はそれぞれ本発明の製造方法により製造された車両用ホイール1を模式的に示す模式的平面図、模式的断面図である。図中の矢印はホイール径方向21及びホイール軸方向19、ホイール周方向20を示す。図3〜図6はそれぞれ本発明の各実施形態においける蓋部材13のリム外周面4との接合方法を示す模式的断面図である。本発明に係る車両用ホイール1は、リム外周面4上に複数の副気室3を備えた車両用ホイール1であり、図3〜図6で示されるような蓋部材13が、図1、図2に示されるようにリム外周面4上に固定されることで、複数の副気室3を備えている。
なお、本明細書中において、図3〜図6の蓋部材13は、それぞれ、シール材の位置や、段差や底板部材の有無等が異なるため、図1及び図2とは必ずしも一致するものではなく、図1及び図2は、副気室の配置を示すための代表図としても使用する。シール材の位置や、段差や底板部材の有無等の具体的な説明は後述する。蓋部13どうしの隙間は施工性の向上のため、あっても良いが、副気室3の容積確保の観点からは隙間は少ないほうが良い。
以下、本発明に係る車両用ホイールの製造方法をより詳しく説明する。
蓋部材13は、図3〜図6のホイール軸方向からの視点で各実施形態の模式的断面図に示すようにリム外周面4と各接合部10において接合することで、副気室3を形成し、この副気室3は連通孔5を通じて外部に通じている。この連通孔5を除いて蓋部材13は外部との気密性を有している。このとき、気密性を確保するために、弾性体からなるシール材8を用いる。
なお、本明細書中で「気密性を有する」とは、副気室3とタイヤ主気室との間で蓋部材13に設けられた連通孔5とを介してのみ開通していることを意味する。即ち、本明細書中で「気密性を有する」とは、図3に示すように、リム外周面4と接合部10で接合された状態において、蓋部材13に設けられた連通孔5を除いて蓋部材13が気密性を有していることを意味し、同様にして図4に示すような副気室3は連通孔5を除いては蓋部材外部に対して密閉されていることを意味している。また、図3、図5に示すように、蓋部材13の接合部10において、図4、図6ではリム外周面4とシール材8や底板部材14の厚みによって隙間が生じているが、実際には接合する際に押圧するので接合することができる。
ただし、本明細書中で接合部の構成にリムに貫通孔を設けた実施形態において「気密性を有する」という場合には、その接合部の構成においては連通孔5は考慮しないものとする。副気室と主気室の間で「気密性を有する」というときには連通孔のみが副気室と主気室とに開通していることを意味する。また、リムに貫通孔を設けた接合部においてタイヤ主気室内部とタイヤ主気室外部の間で「気密性を有する」というときにはタイヤ主気室内部とタイヤ主気室外部の間で意図しない空気漏れが発生しないことを意味する。
図3〜図6に示される各実施形態の蓋部材13は、蓋部材13におけるホイール周方向20の両端に位置する接合部10で、リム外周面4と接合されている。この時、接合部10が、図9に示すように蓋部材13におけるホイール軸方向の中心に位置することが好ましい。また同様に、図3〜図6に示すように、接合部10が、図10に示すように、リム外周面4上におけるホイール軸方向の中心に位置することが好ましい。
図3に示すように、リム外周面4上にて、全周に耳部16を有した蓋部材13と、リム
外周面4とを間に弾性体からなるシール材8を介して気密に重ね合わせた状態で、耳部16とリム外周面4とが接する接合部10において接合することにより、気密性を有した副気室3を形成する車両用ホイールが得られる。
図4に示すように、リム外周面4上にて、全周に耳部16と更に耳部16の内側に沿った全周に段差11を有した蓋部材13と、リム外周面4とを、段差11の内側において間に弾性体からなるシール材8を介して気密に重ね合わせた状態で、耳部16とリム外周面4とが接する接合部10において接合することにより、気密性を有した副気室3を形成する車両用ホイールが得られる。
図5に示すように、リム外周面4上にて、全周に耳部16を有した蓋部材13と、底板部材14とを間に弾性体からなるシール材8を介して気密に重ね合わせた状態で、耳部16とリム外周面4とが接する接合部10において接合することにより、気密性を有した副気室3を形成する車両用ホイールが得られる。
図6に示すように、リム外周面4上にて、全周に耳部16と更に耳部16の内側に沿った全周に段差11を有した蓋部材13と、底板部材14とを、段差11の内側において間に弾性体からなるシール材8を介して気密に重ね合わせた状態で、耳部16とリム外周面4とが接する接合部10において接合することにより、気密性を有した副気室3を形成する車両用ホイールが得られる。
段差11は、図9及び図15に示されるように、その形状は特に限定されず、副気室3の気密性を保つものであれば良い。図15に示すように、蓋部材13のホイール軸方向19の側面において、耳部16全体が、段差11となっており、この場合には、蓋部材13のホイール軸方向19の幅において、副気室3を広く設けることが可能である。
蓋部材の全周には耳部16を備えているが、この耳部16の幅はホイールのサイズのよって適宜変更することもできるが、8mm〜12mmであることが好ましい。また、蓋部材13の耳部16の全周に渡って段差11を設けて、この段差11に、弾性体からなるシール材8を介して接合を行うことは副気室の気密性を確保する点において好ましい。
接合部10での接合方法は、特に限定するものではない。図7に示されるような、略円柱状の回転体30の先端部35に、回転体30の軸線36に沿って突出する突起部33と突起部33周辺に環状の隆起部34とを有した接合治具を用いて接合することもできる。接合部10の蓋部材13に対して回転体30を回転させながら押圧することにより摩擦熱を生じさせることができる。この摩擦熱により接合部10の蓋部材13およびリム外周面4に塑性流動域15を形成し、塑性流動域15を突起部33および隆起部34で攪拌した後に回転体30を軸線36に沿って引き抜いて、塑性流動域15を冷却し固定することで接合部10の接合がなされる。
回転治具をより具体的に説明する。回転治具に用いられる回転体の突起部33の径が1.0〜4.0mmであって、隆起部34の径は、8.0〜12mm、が好ましく、耳部16の幅以内で大きいものが良い。また、突起部33の高さは0.8〜4.0mmが好ましい。回転体の回転数は、2000〜3000rpm、回転体を接合部10に押圧する押圧力は、2500〜5500N、加圧時間は、1.5〜2.5secが好ましい。リム外周面4の厚さは、特に限定するものではないが、リムの厚さが4mmで、蓋部13の厚さが2mm、リム外周面4に陥入する突起部33の深さは1mmが好ましい。
回転治具を用いた接合方法は、溶接での問題となっていた歪み、母材の材料特性ダウン、熱間ワレをふせぐことができる。あくまでも気密を保つための接合ではないので、作業性が高い。また、固層で接合し、接合領域と熱量が小さい省資源化が図れる。溶接(600℃付近)とは異なり、金属が溶けてはいない。最大で400度程度であって、塑性流動域が発生し冷えた段階で固定できればよい。これに対して、スポット溶接では(抵抗溶接では)電力が非常にかかる。蓋部材や、リムとして熱伝導の良好なアルミニウム合金を用いた場合には数万アンペアの大電流が必要であり、小電流を長時間流しても抵抗熱が逸散してしまって溶接の目的が達せられない。
図11に回転治具を用いた接合部10の断面図を示す。径方向21上部より接合部10を見ると円形となっている。また、図12は、隣接する蓋部材13どうしを重ね合わせて、上に重なる蓋部材13の接合点一箇所で、隣接する蓋部材両方を接合する場合を示す。このとき、下側に重ねられた蓋部材の耳部16の形状を、上側の耳部に噛み合うように設けることで、外れないようにする。
また、ホイールの周方向24に対して環状に隣接する蓋部材13間の中間点のうち少なくとも一箇所と、タイヤの空気バルブ孔の位置とを、ホイール周方向24に対して揃えることが好ましい。この位置に揃える事により、バルブ孔での空気圧測定を行う際に、隣接する蓋部材13間の中間点に位置することで蓋部材に干渉することなく測定を行うことができる。
接合部10を接合する際に、レーザービーム溶接を行うこともできる。この溶接方法を用いれば、局所的に高出力で溶接を行うことができるので、上述の溶接に伴う諸問題を回避することができる。レーザービーム溶接を用いる場合、接合部において、直径6.0mm〜12mmの円を描くように溶接を行うことが好ましい。
上述のレーザービーム溶接の他に、接合部10を接合する際に、蓋部材と、リムとに貫通孔を設け、タイヤ主気室内部とタイヤ主気室外部(大気)との間で気密性を有するようにボルトで締結することもできる。このような気密性をタイヤ主気室内外の気密性を確保したボルトでの接合部では、溶接が不要で気密性と充分な接合強度が得られることに加え、加工が容易であるため施工性が向上する。また、ビードブレーカー等の治具を用いたタイヤ交換時に、治具が蓋部材に接触した場合であっても、蓋部材のみが破損するだけで気密締結ボルトによる接合部にはほとんど影響はない。
このため万が一副気室が破損した場合であってもタイヤ主気室からのエアリークを防ぐことができる。更に、仮にリムに貫通孔でなくネジ孔を形成した場合にはネジ孔が破損してリムごと交換する必要があるが、ボルト締結のためネジ孔を形成する必要がなくリムには影響がほとんどない。また、接合部は気密締結ボルトにより取り外しが容易である。このため、蓋部材が破損した場合に、ホイール全体を交換することなく蓋部材のみを交換するだけで良いので保守整備にかかるコストを抑制できる。また、接合に関連した大規模の設備を導入する必要がないため、生産ラインの立ち上げにかかる初期投資を大幅に抑制できる。
このような蓋部材とリムとに貫通孔を設けてタイヤ主気室内外との気密性を確保したボルトでの接合部の構成を具体的に図16〜図21を用いて以下に説明する。図16は、蓋部材とリムとの接合部を示す模式的断面図である。図16に示すように、接合部80は、蓋部材13と、リム2とを後で詳しく述べる気密締結ボルトとナットにより締結され固定される。図19は図16中の領域αを拡大した模式的断面図である。図19に示すように蓋部材13には、ボルトを挿入するためのボルト用蓋部材貫通孔81が設けられている。
図19に示すようにリム2には、ボルトを挿入するためのボルト用リム貫通孔82が設けられている。図17はリム2に設けられたボルト用リム貫通孔82を示す模式的断面図である。また、リム2にはボルトを挿入するためのボルト用リム貫通孔82のリム内周面60側の縁部分にボルトの頭部を固定するためのボルト頭部固定用溝部62と、ボルト頭部固定用溝部62の内周側に更に環状シール材70を収容するための環状シール材用溝部63とが設けられている。
図18は、気密締結ボルト50を示す模式的断面図である。気密締結ボルト50は、ボルト軸部51と、ボルト頭部52を有している。ボルト頭部52はボルト軸部51側の表面の少なくとも一部に気密面と、ナット締結時の回転を防止するボルト回転止部54とを有している。ボルト気密面59は蓋部材13とリム2とを固定する際に、図19に示すようにボルト軸部51が挿入された環状シール材70を介して気密に締結するものである。図19に示すようにボルト軸部51は環状シール材70の環状部分に挿入された状態でボルト用蓋部材貫通孔81とボルト用リム貫通孔82とをリム内周面60側から貫通する。更に環状シール材用溝部63に環状シール材70を収容した状態で、気密締結ボルト50を蓋部材13側からナット56および必要に応じてワッシャ58とにより締結する。この締結力によって環状シール材溝部63とボルト気密面59とで環状シール材70を気密に挟持して接合部80が構成される。ボルト頭部52はホイールバランスを考慮して軽量とするため平板状であることが好ましい。また、ボルト頭部52はリム内周面側に設置されるので、ブレーキパッドとの干渉を考慮してできるだけ薄くすることが好ましい。
このとき、環状シール材溝部63とボルト気密面59とが環状シール材70を押圧して気密性を高めることが好ましい。環状シール材70と環状シール材用溝部63とが接する部分と、環状シール材70とボルト気密面59とが接する部分とは、気密締結ボルト50が締結された状態で気密性が確保されるような形状であれば良い。環状シール材の形状は特に限定しないが、ボルト軸部51が環状シール材70の環状部分に挿入でき、環状シール材溝部63内に押圧されながら収容される形状とする。このため、図17に示す環状シール材溝部63の外径bよりも環状シール材70の外径が小さいことが好ましい。また、図17に示すボルト用リム貫通孔82の内径よりも、図19に示すような環状シール材70の内径が大きいことが好ましい。図17に示すボルト頭部固定用溝部62の内径cは図18に示すボルト頭部52の外径より大きく設ける必要がある。
環状シール材70の材質は特に限定するものではないが、押圧されることにより変形する弾性体であることが好ましく、表面が空気を透過させることがない材質であることが好ましい。耐久性や耐熱性が高い材質であることが好ましく、このような条件を満たすようなOリングを環状シール材70として用いることもできる。
接合部80の各部は特に限定するものではないが、一例として図17、図18に示すリム2および気密締結ボルト50について、次のような各部の寸法をあげることができる。ボルト用リム貫通孔82の内径a:4.3mm。環状シール材用溝部63の内径b:6.7mm。環状シール材用溝部63の深さ0.7mm。ボトル頭部固定用溝部62の内径c:10mm。ボトル頭部固定用溝部62の深さ0.3mm。ボルト軸部51の外径:4.0mm。ボルト頭部52の外径d:9.6mm。ボルト頭部52の高さ:4.0mm。
図19中の領域βを図20に拡大して示す。図20に示すようにボルト気密面59と環状シール材溝部63とで環状シール材70を気密に挟持する。図20ではボルト気密面59はボルト頭部固定用溝部62と接しておりボルトによる締結力が加わる面としても機能している。しかし、必ずしもこのボルト気密面59がボルトの締結力が加わる面として機能する必要はなく、ボルトの締結力が加わる面を外周側に別に設けても良い。
図19に示すように固定部80のリム外周面4側には黒い矢印で示すようなタイヤの空気圧が加わっており、リム内周面60側の大気圧と比較して高圧となっている。図21は環状シール材用溝部63とボルト気密面59とで挟持された状態の環状シール材70を示す一部拡大模式的断面図である。図中の黒く大きな矢印はタイヤの空気圧を示す。また図中の黒く小さな矢印は大気圧を示す。図中に示すように空気圧によって環状シール材70が白い矢印で示すように外側に拡張する力が加わっている。こうして環状シール材70が環状シール材用溝部63とボルト気密面59とで挟持する力と空気圧とで押圧されて変形することにより密着性が高まって高い気密性を確保するものである。
このような環状シール材70は少なくともリム内周面60側に設ける必要がある。リム外周面4側に設ける場合にはタイヤの空気圧が環状シール材を内側に巻き込んでボルト軸部51とボルト用蓋部材貫通孔81との間に巻き込む恐れや、ナット56で締結する際の回転に伴う磨耗や傷つく恐れが生じる。また、ナットをリム外周面4側(蓋部材13側)から締結することは、ナット56およびボルト軸部51がブレーキパッドと干渉するのを防ぐため好ましい。
図13は、図6の蓋部材13のリム外周面4でのホイール軸方向19への位置ずれ防止と気密性の確保をする機構を説明する説明図である。ホイールの回転時に発生する振動により、蓋部材13がホイール軸方向19へずれることを防止するため、図13の破線部Aを拡大した図14に示されるようにストッパー40を設けることが好ましい。ストッパー40が、蓋部材13の端面とのなす角度θは90度以下であることが好ましい。ストッパー40は、蓋部材13を径方向上側から押さえるような形状であるので、蓋部材13の位置決めとなり、使用時に蓋部材13が外れるのを防止するのみならず、施工性を高める役割も兼ね備えている。更に、このストッパー40と蓋部材13との隙間を埋めるため、シール材40でこの隙間を埋めることが好ましい。
また、このストッパー40に対して軸方向19に反対側の蓋部材13の端部42に図13に示すようにシール材が入りやすくするため、隙間を設けた。隙間へ気密性を保つ目的でシール材40を取り付けた。これらのストッパー40や、蓋部材の端部42の隙間を設けたのは、施工性と気密性の確保のしやすさ強化するためである。また、ホイール周方向20に隣接する蓋部材どうしの隙間は施工性の向上のため、あっても良い。
図1〜6のシール材8及び図13、14のシール材40に用いられる材料を以下に挙げる。どちらのシール材も、相互に使用でき、各種シール材の特性に応じて適宜使い分けることができる。シール材8として、ブチルゴムシートやブチルテープ(ブチルゴム、炭酸カルシウム、粘着剤を成分に含むみ、汚れ耐性と耐熱性、加硫ゴムの弾性と、パテ状シーリング材の可塑性を同時に兼ね備えているもの)、ニトリルゴム(NBR)、水素化ニトリルゴム(HNBR)、ブチルゴム(IIR、適度な機械強度と、耐熱、耐寒、耐候性に優れているもの)、フッ素ゴム(機械的特性、耐摩耗性、耐候性に優れているもの)、シリコーンゴム(コーキングガンを使用できる)等が挙げられる。
蓋部材13は必ずしも副気室3と同数である必要はなく、例えば二つ、またはそれ以上の蓋部材13を連結した形状のものを用いてリムを覆って固定する事も可能である。
さらに、本実施形態の車両用ホイールにおいては、図1、図2の副気室3に連通する連通孔5が穿設され、この副気室3と連通孔5とによって良好な共鳴吸収の効果を得るためには、副気室3と連通孔5とが、下記式(1)の関係を満たすように構成されていることが好ましい。
Figure 2008201406
(但し、Vは副気室3の総体積(cm)、Sは連通孔5の総断面積(cm)、Lは連通孔5の長さ(cm)、Nは一つの副気室3に穿設する連通孔5の数(個)、及びCは音速(cm/sec)を示す)
本発明による副気室3と連通孔5とが、前記式(1)の関係を満たすように構成されることにより、本実施形態の車両用ホイールに装着したタイヤの空洞共鳴音と同程度の周波数となるように共鳴周波数を設定することが可能となり、タイヤの空洞共鳴音を減少させることができる。なお、本実施形態の車両用ホイールにおいて、副気室3の数が二つ以上であり、それぞれの副気室3に穿設された連通孔5の数が異なる場合には、前記式(1)におけるNは一つの副気室3に穿設する連通孔5の平均数(個)のことである。
また、本実施形態の車両用ホイールにおいては、図1において、副気室3の総体積が、車両用ホイールに実際にタイヤを装着した際のタイヤ主気室の体積に対して2〜25体積%に相当することが好ましく、3〜15体積%に相当することがさらに好ましい。なお、副気室3の総体積が2体積%未満であると、走行時の乗り心地の改良効果や共鳴吸収の効果が低下することがあり、25体積%を超えると、上述した共鳴吸収を行う場合には、低周波に対してバネ定数が下がり、減衰性が低下することがある。
本発明に係る車両用ホイールの製造方法によれば、車両用ホイールを作業性よく、かつ簡便、高精度に製造することができ、しかも、得られる車両用ホイールは、機械的強度にも優れ安定した走行を実現することが出来る。したがって、車両用ホイールの製造方法として、工業上極めて有益である。
本発明の車両用ホイールを模式的に示す平面図である。 本発明の車両用ホイールを模式的に示す断面図である。 蓋部材の接合方法を示す模式的断面図である。 段差を有した蓋部材の接合方法を示す模式的断面図である。 底板部材を用いた蓋部材の接合方法を示す模式的断面図である。 底板部材を用いた、段差を有した蓋部材の接合方法を示す模式的断面図である。 回転体の先端を示す模式的斜視図である。 回転体を用いた接合方法を説明する模式的断面図である。 蓋部材における接合部の位置を示す説明図である。 リム外周面における接合部の位置を示す説明図である。 蓋部材とリム外周面との接合部を示す断面図である。 隣接する蓋部材を一つの接合部で接合した状態を示す説明図である。 蓋部材のリム外周面でのホイール軸方向への位置ずれ防止と気密性の確保をする機構を説明するリム外周面付近の模式的断面図である。 蓋部材のリム外周面でのホイール軸方向への位置ずれ防止と気密性の確保をする機構を説明する図13の破線部Aの模式的拡大図である。 蓋部材の段差の形状の他の一例を示す模式的平面図である。 蓋部材とリムとの接合部を示す模式的断面図である。 リムに設けられたボルト用リム貫通孔を示す模式的断面図である。 気密締結ボルトを示す模式的断面図である。 蓋部材とリムとの接合部を示す一部拡大模式的断面図である。 蓋部材とリムとの接合部を示す一部拡大模式的断面図である。 蓋部材とリムとの接合部における環状シール材を示す一部拡大模式的断面図である。
符号の説明
1:車両用ホイール、2:リム、3:副気室、4:リム外周面、5:連通孔、6:ディスク、8:シール材、9:連通孔、10:接合部、11:段差、13:蓋部材、14:底板部材、15:塑性流動域、16:耳部、19:ホイール軸方向、20:ホイール周方向、21:ホイール径方向、30:回転体、31:回転体回転方向、33:突起部、34:隆起部、35:回転体先端部、36:回転体軸線、40:ストッパー、41:シール材、42:蓋部材の端部、50:気密締結ボルト、51:ボルト軸部、52:ボルト頭部、54:ボルト回転止部、55:ボルトネジ溝、56:ナット、58:ワッシャ、59:ボルト気密面、60:リム内周面、62:ボルト頭部固定用溝部、63:環状シール材用溝部、64:ボルト用リム貫通孔中心線、70:環状シール材、80:接合部、81:ボルト用蓋部材貫通孔、82:ボルト用リム貫通孔。

Claims (26)

  1. リム外周面上にて副気室を備えた車両用ホイールであって、
    前記リム外周面上に蓋部材を備え、前記リム外周面と前記蓋部材の周辺とを気密に接合して、前記リムの外周面に気密性を有する副気室を形成した車両用ホイール。
  2. 請求項1に記載の車両用ホイールであって、
    前記副気室はリム外周面上に複数個設けた車両用ホイール。
  3. 請求項1または2に記載の車両用ホイールであって、
    前記蓋部材と、前記リム外周面との間にシール部材を配置した車両用ホイール。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用ホイールであって、
    前記蓋部材と前記リム外周面の間に底板部材を設け、
    前記蓋部材と前記底板部材を接合することにより副気室を形成し、
    当該副気室を前記リム外周面上に配置した車両用ホイール。
  5. 請求項1または2に記載の車両用ホイールであって、
    前記蓋部材は、その周囲の少なくとも一部に耳部を有し、
    前記リム外周面と前記蓋部材の耳部とを気密に接合して、前記リム外周面に気密性を有する副気室を形成した車両用ホイール。
  6. 請求項1、2、4のいずれか1項に記載の車両用ホイールであって、
    前記蓋部材は、その周囲の少なくとも一部に耳部を有し、
    前記蓋部材の耳部と前記底板部材とを気密に接合して、前記リム外周面に気密性を有する副気室を形成した車両用ホイール。
  7. リム外周面上にて副気室を環状に備えた車両用ホイールの製造方法であって、
    前記リム外周面上にて、周囲の少なくとも一部に耳部を有した蓋部材と、前記リム外周面とを間に弾性体からなるシール材を介して気密に重ね合わせた状態で、前記耳部と前記リム外周面とが接する接合部において接合することにより、気密性を有した前記副気室を形成する車両用ホイールの製造方法。
  8. リム外周面上にて副気室を環状に備えた車両用ホイールの製造方法であって、
    前記リム外周面上にて、前記耳部の内側に段差を有した蓋部材と、前記リム外周面とを、前記段差の内側において間に弾性体からなるシール材を介して気密に重ね合わせた状態で、前記耳部と前記リム外周面とが接する接合部において接合することにより、気密性を有した前記副気室を形成する車両用ホイールの製造方法。
  9. リム外周面上にて副気室を環状に備えた車両用ホイールの製造方法であって、
    前記リム外周面上にて、周囲の少なくとも一部に耳部を有した蓋部材と、前記蓋部材と前記リム外周面との間に配置される底板部材との間に弾性体からなるシール材を介して気密に重ね合わせた状態で、前記耳部と前記リム外周面とが接する接合部において接合することにより、気密性を有した前記副気室を形成する車両用ホイールの製造方法。
  10. リム外周面上にて副気室を環状に備えた車両用ホイールの製造方法であって、
    前記リム外周面上にて、耳部の内側に段差を有した蓋部材と、前記蓋部材と前記リム外周面との間に配置される底板部材とを、前記段差の内側において間に弾性体からなるシール材を介して気密に重ね合わせた状態で、前記耳部と前記リム外周面とが接する接合部に
    おいて接合することにより、気密性を有した前記副気室を形成する車両用ホイールの製造方法。
  11. 前記接合部が前記耳部を少なくとも一部含んでおり、かつ前記蓋部材におけるホイール周方向の両端に位置する請求項7〜10のいずれか一項に記載の車両用ホイールの製造方法。
  12. 前記接合部が前記蓋部材におけるホイール軸方向の中間に位置する請求項7〜11のいずれか一項に記載の車両用ホイールの製造方法。
  13. 前記接合部が前記リム外周面におけるホイール軸方向の中間に位置する請求項7〜12のいずれか一項に記載の車両用ホイールの製造方法。
  14. 前記接合部が前記蓋部材の周方向両端に位置する2箇所のみである請求項7〜13のいずれか一項に記載の車両用ホイールの製造方法。
  15. 前記接合が、略円柱状の回転体の先端部に、前記回転体の軸線に沿って突出する突起部と前記突起部周辺に環状の隆起部とを有した接合治具を用い、前記接合部の蓋部材に対して前記回転体を回転させながら押圧することにより摩擦熱を生じせしめ、前記摩擦熱により接合部の前記蓋部材およびリム外周面に塑性流動域を形成し、前記塑性流動域を前記突起部および前記隆起部で攪拌した後に前記回転体を軸線に沿って引き抜いて、前記塑性流動域を冷却し固定することでなされる請求項7〜14のいずれかに記載の車両用ホイールの製造方法。
  16. リム外周面上に複数の副気室を環状に備えた車両用ホイールであって、
    前記副気室が、前記リム外周面上にて周囲の少なくとも一部に耳部を有した蓋部材と、前記リム外周面とが間に弾性体からなるシール材を介して気密に重ね合わされ、前記蓋部材と前記リム外周面とが接する接合部において前記蓋部材と前記リム外周面とが接合することで気密性を有して形成された車両用ホイール。
  17. リム外周面上に複数の副気室を環状に備えた車両用ホイールであって、
    前記副気室が、周囲の少なくとも一部に耳部と更に前記耳部の内側に沿った全周に段差を有した蓋部材と、前記リム外周面とが、間に弾性体からなるシール材を介して気密に重ね合わされ、前記蓋部材と前記リム外周面とが接する接合部において前記蓋部材と前記リム外周面とが接合することで気密性を有して形成された車両用ホイール。
  18. リム外周面上に複数の副気室を環状に備えた車両用ホイールであって、
    前記副気室が、前記リム外周面上にて周囲の少なくとも一部に耳部を有した蓋部材と、前記蓋部材と前記リム外周面との間に配置される底板部材とが、間に弾性体からなるシール材を介して気密に重ね合わされ、前記蓋部材と前記リム外周面とが接する接合部において前記蓋部材と前記リム外周面とが接合することで気密性を有して形成された車両用ホイール。
  19. リム外周面上に複数の副気室を環状に備えた車両用ホイールであって、
    前記副気室が、耳部の内側であって全周に段差を有した蓋部材と、前記蓋部材と前記リム外周面との間に配置される底板部材とが、間に弾性体からなるシール材を介して気密に重ね合わされ、前記蓋部材と前記リム外周面とが接する接合部において前記蓋部材と前記リム外周面とが接合することで気密性を有して形成されてなる車両用ホイール。
  20. 前記接合部が前記耳部を少なくとも一部含んでおり、かつ前記蓋部材におけるホイール
    周方向の両端に位置する請求項16〜19のいずれかに記載の車両用ホイール。
  21. 前記接合部が前記蓋部材におけるホイール軸方向の中間に位置する請求項16〜20のいずれかに記載の車両用ホイール。
  22. 前記接合部が前記リム外周面におけるホイール軸方向の中間に位置する請求項16〜21のいずれかに記載の車両用ホイール。
  23. 前記接合部が前記蓋部材の周方向両端に位置する2箇所のみである請求項16〜22のいずれかに記載の車両用ホイール。
  24. 前記接合部が、前記蓋部材と前記リム外周面との塑性流動域によって形成され、前記蓋部材の厚み以上の深さで断面形状が円形である凹部を有した請求項16〜23のいずれかに記載の車両用ホイール。
  25. 前記蓋部材は、ボルトを挿入するためのボルト用蓋部材貫通孔が設けられ、
    前記リムは、前記ボルトを挿入するためのボルト用リム貫通孔と、前記ボルト用リム貫通孔のリム内周面側の縁部分に前記ボルトの頭部を固定するためのボルト頭部固定用溝部と、前記ボルト頭部固定用溝部の内周側に更に環状シール材を収容するための環状シール材用溝部とが設けられ、
    前記ボルトは、ボルト軸部と、前記ボルト軸部側の表面の少なくとも一部に前記蓋部材と前記リムとを、前記ボルト軸部が挿入された前記環状シール材を介して気密に締結させて固定するためのボルト気密面が設けられたボルト頭部と、を有した気密締結ボルトとして形成されており、
    前記気密締結ボルトによって、前記ボルト軸部が前記環状シール材に挿入された状態で前記ボルト用蓋部材貫通孔と前記ボルト用リム貫通孔とをリム内周面側から貫通し、前記環状シール材用溝部に前記環状シール材を収容した状態で、前記気密締結ボルトを蓋部材側からナットにより締結することにより、前記環状シール材溝部と前記ボルト気密面とで前記環状シール材を気密に挟持して前記接合部が構成された請求項16〜24のいずれかに記載の車両用ホイール。
  26. 前記副気室にタイヤ装着側の表面へ連通する連通孔を一つ以上備え、タイヤ主気室と前記副気室とが前記連通孔とによって共鳴吸収を可能とした請求項1〜6、16〜24のいずれかに記載の車両用ホイール。
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