JP2008200661A - 塗布装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】塗布装置に取り付けたまま、分解、組み立てを容易にかつ正確に行うことのできるスリットノズルを備えた塗布装置を提供する。
【解決手段】半体8の端面に側板10を密接させるには、ベース13をボルト16によって半体8に固定する。ベース13が半体8に固定されたならば、アーム18の先端をフック19に係止し、レバー17を半体8側に押付けるように押し倒す。すると、アーム18が図5において左側に移動し、側板10が半体8の端面に押付けられ密着する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、ガラス基板や半導体ウェーハなどの被処理物の表面に塗布液を塗布するスリットノズルを備えた塗布装置に関する。
一般にスリットノズルは2つの半体を接合して構成される。2つの半体を接合した場合、側面からの液漏れを防止するため側板をスリットノズル長手方向の両端部に取り付けることが考えられている。特許文献1〜3に示されるスリットノズルでは、ノズル本体の側面に直接側板を取り付けている。また、特許文献4,5に示されるスリットノズルでは、側板とノズル本体の側面との間にシール板またはパッキンを介在せしめている。
また、特許文献6にはノズル本体のマニホールドが開口する側面にポケット栓を嵌め込み、その外側に側板を取り付け、更にノズルの開口幅はフッ素樹脂製のスペーサ(シム)で調整することが開示されている。また、スリットノズルの両側端を側板で液密に閉じている。側板は樹脂などの撥水性の材料で構成されるか、側板の半体と接合される裏側面に撥水コーティングを施している。
さらに特許文献7に示されるスリットノズルにおいても、側板を撥水性の材料とするか、または、側板の少なくとも前記側面開口に臨む部分を撥水性の材料で被覆している。
特許第3105161号公報 特開2000−33312号公報 特開2000−70817号公報 特開2002−86045号公報 特許第2981873号公報 特開2002−361150号公報 特開2005−152885号公報
特許文献1〜7に開示されたスリットノズルにあっては、側板を固定する際、塗布装置から取り外し、定盤の上にスリットノズルの先端を上向きに置いて正確に取り付けていた。しかし、被塗物である基板の大型化に伴いスリットノズル自体も大型化し、これを塗布装置の塗布部から取り外し、再度取り付ける作業が重量労働となるという問題が顕在化してきた。
また、従来にあっては、スリットノズルは左右の半体を定盤の上で合わせて塗布部に取り付けるが、その際にはおおよそのギャップ調整しかしておらず、実際はコーティングした結果に合わせてノズルのギャップを調整する。その際に側板のネジを緩めてノズルのギャップ調整用のネジを調整することになるが、塗布部に取り付けられたスリットノズルの両端部近傍には、スリットノズルを搬送する門型移動部材(ガントリ)のガントリの脚部が接近していて隙間が小さい。その結果、ネジを緩めるの困難となり、また、ネジをいくつも緩めいていると作業性が悪くなる。
本発明は、スリットノズルを構成する左右の半体の一方を横メンバやフレームに固定したまま、分解、組み立てを容易にかつ正確に行うことのできるスリットノズルを備えた塗布装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決すべく、本発明の塗布装置は、スリットノズルを備え、このスリットノズルは2つの半体のうちの一方の半体のマニホールドが形成された面と、他方の半体のフラットな面とを接面・一体化して構成され、また前記2つの半体のうちの一方の半体の長手方向両端部にはマニホールド等からの塗布液の漏洩を防止するための側板が取り付けられ、この側板と他方の半体とはレバー操作によってロック状態となる錠にて固定される構成とした。
前記錠としては、例えば、互いの間隔を調整可能とした2つのベースと、一方のベースに揺動可能に取り付けられたレバーと、このレバーの揺動中心から偏心した位置に一端が回動自在に取り付けられたアームと、他方のベースに設けられるとともにアームの先端が係止するフックからなるものが考えられる。
スリットノズルの半体の一方と側板とを接合する際、位置決めピンを使用することにより、正確な接合を容易に行うことが可能である。また、他方の半体を側板と固定する際、スライドさせながら位置決めおよび固定が可能な錠を使用しているため、塗布装置に取り付けたままの状態であっても、ガントリの脚部が取り付けの障害となることなく、容易に側板を緩めスリットノズルのギャップ調整が可能となる。
また、簡易的なスリットノズルのメンテナンス等には、他方の半体だけを取外し、取付すればよいため、清掃が効率よく行われる。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。図1は本発明の塗布装置の一例を示す側面図である。塗布装置1はスリットノズル2と、門型移動機構3が設けられ、この門型移動機構3は左右の脚部3aとこれら左右の脚部3a間に昇降機構を介して架設される横メンバ3bからなり、この横メンバ3bにスリットノズル2が固定されている。
横メンバ3の上面には送液ポンプ4が備えられ、送液ポンプ4には図示しない塗布液タンクから塗布液が供給され、スリットノズル2に送液ポンプ4から塗布液を供給するようにしている。また、スリットノズル2の走行方向前面にはギャップセンサ5が取り付けられている。
前記塗布装置1は、被処理物上を右矢印方向に移動しながら塗布液を被処理物に供給する。あるいは、門型移動機構に懸架された塗布装置1を移動させず、被処理物を載置したベース6を移動させて塗布を行う方法もある。
図2は、本発明に係るスリットノズルの組み立て途中の状態を示す側面図であり、図3は、本発明に係るスリットノズルの組み立て後の状態を示す側面図である。スリットノズル2は、突合せ面にマニホールド8aが形成された半体8と、突合せ面がフラットになった半体9および側板10を備えている。
スリットノズル2を組み立てる場合には、定盤の上で左右の半体を合わせて組みつける。まず、フラット面を有するの半体9に側板10を固定する。このとき、側板10に立設された複数の位置決め用ピン10aを、半体9に穿設された位置決め孔(図示せず)に合わせておき、この状態でボルト10bを締め付ける。ここまでの作業は定盤の上などで行う必要があるが、こうして固定された半体9と側板10の組み物を一度塗布装置(横メンバ)に取り付けた後は、通常のスリットノズル2の清掃等のメンテナンス時にスリットノズル2全体を外す必要はなく、半体8のみを外せばよい。
次に、半体9と側板10の組み物に半体8を取り付ける。半体8の取り付けは塗布装置に組み物を取り付けたままで行うことができる。すなわち、側板10と組み合わされている半体9に半体8を合わせ、これを側板10側に既に取り付けられている錠11で固定する。
前記錠11は、本実施例にあっては半体9側に取り付けられている。錠11は2つのベース12,13を備え、ベース12がボルト14にて側板10に固定され、このベース12に対しネジ棒15を介してベース13が連結され、ネジ棒15を回転することでベース12,13の間隔が調整可能とされている。
また、ベース13には長孔13aが形成され、この長孔13aを介してボルト16によって半体8の側面に形成したボルト取り付け孔に固定される。このベース13にはレバー17を揺動可能に取り付けられている。更にレバー17の揺動支点から偏心した位置にアーム18の一端が回転自在に取り付けられ、このアーム18の先端部と係合するフック19が前記ベース13に形成されている。
以上において、横メンバ3bに半体9が取り付けられ、この半体9に側板10が固定された状態からスリットノズル2を組み立てるには、錠11に干渉しないように上方または下方から半体8を半体9に合せ、位置決めピンによって半体8と半体9とを正確に位置決めした後、ボルト20によって半体8を半体9に固定する。
次いで、半体8の端面に側板10を密接させるには、ベース13をボルト16によって半体8に固定する。尚、ベース12,13の間隔は予めネジ棒15を廻して調整しておく。
ベース13が半体8に固定されたならば、アーム18の先端をフック19に係止し、レバー17を半体8側に押付けるように押し倒す。すると、アーム18が図5において左側に移動し、側板10が半体8の端面に押付けられ密着する。
ここで、図5に示すように、スリットノズル2の側板10の近傍には門型移動機構3の脚部3aが近接して存在する。したがって、半体8と半体9とを一体化した後に、ノズルの端面に側板10を取り付けようとしても脚部3aが邪魔になってしまう。しかしながら、上記構成とすれば、側板10は半体8と半体9とを一体化した後に脚部3aと干渉しない方向から、レバー16を押し倒すだけで、側板10を半体8の端面に密着せしめることができる。これによって、調整時間が短縮される。
このように一度塗布装置に取り付けた後は、スリットノズル2の清掃等のメンテナンス時であっても、スリットノズル2全体を塗布装置から取り外すことなく、半体8のみを取り外してメンテナンスを行うことが可能である。
また、図5に示すように、スリットノズル2の側板10の近傍には門型移動機構3の脚部3aが近接して存在する。したがって、半体8と半体9とを一体化した後に、ノズルギャップを調整する時に、端面の側板10のボルト10を緩めなければならず脚部3aが邪魔になってしまう。しかしながら、上記構成とすれば、脚部3aと干渉しない方向から、レバー16を押し倒すだけで、半体8を緩めることができ、スリットノズルのギャップ調整時間が短縮される。
本発明の塗布装置は、ガラス基板や半導体ウェーハの表面に所定幅でホトレジスト液、SOG液或いはカラーフィルター用の塗布液を塗布する装置に適用でき、スリットノズルのメンテナンスが容易であるため大型基板用として特に有用である
本発明に係る塗布装置の一例を示す側面図 本発明に係るスリットノズルの組み立て途中を示す側面図 本発明に係るスリットノズルの組み立て後を示す側面図 本発明で使用する錠の一例を示す側面図 本発明に係るスリットノズルの一例を示す部分側面図
符号の説明
1…塗布装置、2…スリットノズル、3…門型移動機構、3a…脚部、3b…横メンバ、4…送液ポンプ、5…ギャップセンサ、6…ベース、8、9…半体、8a…マニホールド、10…側板、10a…位置決め用ピン、10b…ビス、11…錠、12、13…ベース、12a…長孔、14…ボルト、15…ネジ棒、16…ボルト、17…レバー、18…アーム、19…フック、20…ボルト。

Claims (2)

  1. 被処理物表面に、所定幅で塗布液を塗布するためのスリットノズルを備えた塗布装置において、前記スリットノズルは、2つの半体のうちの一方の半体のマニホールドが形成された面と、他方の半体のフラットな面とを接面・一体化してなり、また前記2つの半体のうちの一方の半体の長手方向両端部にはマニホールド等からの塗布液の漏洩を防止するための側板が取り付けられ、この側板と他方の半体とはレバー操作によってロック状態となる錠にて固定されていることを特徴とする塗布装置。
  2. 請求項1に記載の塗布装置において、前記錠は互いの間隔を調整可能とした2つのベースと、一方のベースに揺動可能に取り付けられたレバーと、このレバーの揺動中心から偏心した位置に一端が回動自在に取り付けられたアームと、他方のベースに設けられるとともにアームの先端が係止するフックからなることを特徴とする塗布装置。

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