JP2008200213A - 被検体内情報取得システム - Google Patents

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【課題】無駄な電力消費を抑制しつつ観察者が必要な被検体内情報を得ること。
【解決手段】被検体内に導入されて被検体情報を得るカプセル型内視鏡と、被検体外に配置されてカプセル型内視鏡で得られた被検体情報を取得する体外機と、からなる被検体内情報取得システムであって、カプセル型内視鏡は、電源13と、体外機からの信号を受信する第1の駆動回路11と、被検体内部の情報を得る第2の駆動回路12と、体外機からの信号に基づいて、電源13からの電力供給を第1の駆動回路11から第2の駆動回路12に切り替える切り替え手段(判定回路14)と、を具備する。
【選択図】 図4

Description

本発明は被検体内情報取得システムに関するものである。
現在、内視鏡の分野において、以下に示す特許文献1のような飲み込み型のカプセル型内視鏡が実用化されている。このカプセル型内視鏡は、撮像機能と無線通信機能とを備える。カプセル型内視鏡は、まず、被検体内の観察のために被検体の口から飲み込まれた後、自然排出されるまでの間、体腔内例えば胃、小腸などの臓器内部をその蠕動運動に従って移動しながら、撮像機能により順次体内の撮像を行う。体腔内を移動する間、カプセル型内視鏡によって体内で撮像された画像データは、被写体情報として無線機能により順次外部に送信され、外部に設けられたメモリに蓄積される。
特開2005−246099
しかしながら、上記した特許文献1に記載の発明においては、被検体に導入されてから被検体の口から自然排出されるまでの間、順次撮像を行っているのでその間継続した電力の供給が必要であり、被検対象箇所以外で無駄な電力を消費してしまう。
本発明はこのような課題に着目してなされたものであり、その目的とするところは、無駄な電力消費を抑制しつつ観察者が必要な被検体内情報を得ることができる被検体内情報取得システムを提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の第1の態様は、被検体内に導入されて被検体情報を得るカプセル型内視鏡と、被検体外に配置されて前記カプセル型内視鏡で得られた被検体情報を取得する体外機と、からなる被検体内情報取得システムであって、前記カプセル型内視鏡は、電源と、前記体外機からの信号を受信する第1の駆動回路と、前記被検体内部の情報を得る第2の駆動回路と、前記体外機からの信号に基づいて、前記電源からの電力供給を前記第1の駆動回路から前記第2の駆動回路に切り替える切り替え手段と、を具備する。
また、本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記切り替え手段は、前記カプセル型内視鏡の前記第2の駆動回路内に設けられ、前記体外機からの信号が所望の信号であるか否かを判定する判定回路であり、該判定回路は、所望の信号が得られたときに、前記電源からの電力供給を前記第1の駆動回路から前記第2の駆動回路に切り替える。
また、本発明の第3の態様は、第2の態様において、前記判定回路は、前記体外機からの信号の電圧値が閾値を超えたか否かを判定し、当該信号の電圧値が閾値を超えた場合に、前記電源からの電力供給を前記第1の駆動回路から前記第2の駆動回路に切り替える。
また、本発明の第4の態様は、第2の態様において、前記判定回路は、前記体外機からの信号の立ち上がり数をカウントし、当該カウント数が所定の数であった場合に、前記電源からの電力供給を前記第1の駆動回路から前記第2の駆動回路に切り替える。
また、本発明の第5の態様は、第2の態様において、前記判定回路はさらに前記体外機からの信号を周波数フィルタリングする周波数フィルタを有し、所望の周波数の信号が受信された場合に、前記電源からの電力供給を前記第1の駆動回路から前記第2の駆動回路に切り替える。
また、本発明の第6の態様は、第1から第5の態様のいずれか1つにおいて、前記第2の駆動回路の動作により消費される電力は、前記第1の駆動回路11の動作により消費される電力よりも大きい。
また、本発明の第7の態様は、第1から第6のいずれか1つに記載の態様において、前記体外機は、少なくとも前記被検体の表面の一部に接触可能に設けられた電極と、信号を変調して前記電極に印加する変調回路とを備え、前記カプセル型内視鏡は、表面に設けられた電極と、当該電極に供給される前記体外機からの信号の変化に基いて復調を行う復調手段とを備える。
また、本発明の第8の態様は、第7の態様において、前記カプセル型内視鏡の表面に形成される電極は1極または2極方式で設けられている。
また、本発明の第9の態様は、第7の態様において、前記カプセル型内視鏡の表面に形成される電極は、少なくとも撮像観察窓部以外の位置に設けられている。
本発明によれば、体外機からの信号に基づいて、電源からの電力供給を第1の駆動回路から第2の駆動回路に切り替えるようにしたので、無駄な電力消費を抑制しつつ観察者が必要な被検体内情報を得ることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施形態にかかる被検体内情報取得システムの概念図である。図1に示すように、本発明の一実施形態に係る被検体内情報取得システムは、被検体1の口から飲み込まれることによって体腔内に導入され被検体1の体内情報を収集するカプセル型内視鏡2と、被検体1の体外に配置されて被検体1の体腔内に導入されたカプセル型内視鏡2との間で各種の情報を通信する体外装置である通信装置3とを備えている。また、被検体内情報取得システムはさらに、通信装置3が受信したデータに基いて画像表示を行う表示装置4と、通信装置3と表示装置4間でデータの入出力を行う携帯型記録媒体5とを備えている。
以下に図2を参照して、被検体1の体外に配置され、被検体1の体腔内に導入されたカプセル型内視鏡2との間で各種の情報を通信する通信装置3の構成について詳細に説明する。通信装置3は図2に示すように、少なくとも電源6と電源6の電圧を安定化させる電圧調整回路7を有し、例えば図3に示すようにパルス信号で構成され、発振回路8と変調回路8−1によってヘッダー部100−1とデータ部100−2とから構成されるトリガー信号100を生成し、そのトリガー信号を送信するデータ送信電極9とを有する。
次に図4を参照して、カプセル型内視鏡2の構成について詳細に説明する。図4に示すように被検体1の体腔内に導入されるカプセル型内視鏡2は、第1の駆動回路11と第2の駆動回路12とから構成される。第1の駆動回路11は、体外の通信装置3から送信されたトリガー信号を受信するデータ受信電極10と、このデータ受信電極10に供給される通信装置3からの信号に基づいて復調を行う復調回路10−1と、復調した信号が所望の信号か否かを判定する判定回路14と、第1の駆動回路11、第2の駆動回路12それぞれに動作電力を供給する電源13と、電源回路17とを備えている。
判定回路14は図5に示すように、フィルタ、カウンタ、コンパレータ等で構成される波形比較回路15と、スイッチ回路16とを備えている。波形比較回路15はデータ受信電極10を介して受信したトリガー信号を所定のデータ信号と比較し、両方の信号が合致した場合に、スイッチ回路16をONにする。これによって電源回路17を介してバッテリ13から動作電力が供給されて第2の駆動回路12が起動される。
第2の駆動回路12は、例えば被検体1の体腔内における被検部位を照射するための発光を行う発光素子であるLED18と、このLED18の駆動状態を制御するLED駆動回路19と、LED18によって照射された領域からの反射光である体腔内の画像(被検体内情報)を取得する電荷結合素子(以下CCDと呼ぶ)20と、CCD20の駆動状態を制御するCCD駆動回路21と、CCD20により撮像された画像信号に処理を施す画像信号処理回路22と、処理された画像信号を変調する変調回路23と、変調された画像信号を無線伝送あるいは人体通信を利用して体外に設置された通信装置3に送信するRFシステム25と、LED駆動回路19、CCD駆動回路21、画像信号処理回路22及び変調回路23の動作を制御する制御手段としての制御回路24とを備える。
以下に、被検体1の体外に配置された通信装置3と、被検体1内に導入されたカプセル型内視鏡2との間で行われる人体通信について説明する。人体通信では、通信装置3の被検体1の体表面の少なくとも一部と接して配置可能なデータ送信電極9と、被検体1内に導入され被検体内の体壁面と接するようカプセル型内視鏡2の表面(少なくともその一部)に配置されるデータ受信電極間とで信号の伝送を行うものである。
図6(a)及び図6(b)は、データ受信電極10の構成例を示している。図6(a)はカプセル型内視鏡2の観察窓26を除く部分にデータ受信電極10を設けた例を示している。この場合、電極の面積を大きくすることにより、臓器内壁との接触面積が大きくなり、安定的な通信が実現できる。また、図6(b)に示すように、2極方式の電極構成を用いてもよい。2極方式の電極構成を用いた場合、1極方式のものよりも通信がより安定化するという利点がある。
次に、本実施形態に係る被検体内情報取得システムを用いた被検体内情報の取得方法について図7〜図10を参照して説明する。本実施形態では、被検体1の体表面の一部と接触しているデータ送信電極9と、被検体1内部を移動するカプセル型内視鏡2との間の距離を、カプセル型内視鏡2のデータ受信電極10を介して受信される信号の電圧レベルに対応付けて考える。
例えば、図7に示すように、データ送信電極9が被検体1の体表面に固定され、カプセル型内視鏡2が被検体1の被検部位である胃の中にあるときに、データ送信電極9から胃までの距離をrとすると、距離rはカプセル型内視鏡2の移動量によって決定される。この距離rに対応する電圧レベルを、判定回路14内部の波形比較回路15を構成するコンパレータの閾値電圧として設定する。図8はこのような閾値電圧の一例を示しており、閾値100−3として示されている。
カプセル型内視鏡2が蠕動運動に従って移動して被検部位である胃の近傍に到達し、データ送信電極9とデータ受信電極10との距離が距離r以内となったときにデータ受信電極10により受信される伝播電圧が判定回路14内で設定したスレッショルド電圧を超える。このときに電圧値をコンパレータによって比較し、更に周波数や波形立ち上がりエッジのカウント等による比較正誤判定を行う。データ送信電極9とデータ受信電極10との距離が距離r以内となる波形の比較正誤判定が正となるため、このとき、スイッチ回路16により電源13からの電力の供給を第1の駆動回路11から第2の駆動回路12に切り替えて第2の駆動回路12を起動させる。第2の駆動回路12は、CCD20により被検体1の体腔内を順次撮影しながら画像データを体外の通信装置3に送信する。このようにして通信装置3は被検体1内の情報を収集することができる。
なお、第2の駆動回路12の動作により消費される電力は、第2の駆動回路12で被検体1の撮影を行うため、第1の駆動回路11の動作により消費される電力よりも大きくなっている。
カプセル型内視鏡2が被検体1の体腔内を蠕動運動によりさらに移動して送信電極9から遠ざかると、送信電極9とデータ受信電極10との距離が距離rよりも大きくなり、これによってデータ受信電極10により受信される伝播電圧が判定回路14内で設定したスレッショルド電圧以下となる。この場合には、第2の駆動回路12に供給されている電源13からの電極の供給をスイッチ回路16によりOFFする。
以下に、上記した被検体内情報の取得方法を図11のフローチャートを参照してさらに説明する。まず、データ送信電極9から胃までの距離rに対応する電圧値を判定回路14内部のメモリにあらかじめ記憶する(ステップS1)。次に、カプセル型内視鏡2のデータ受信電力極10により受信されたトリガー信号100の伝播電圧を測定し(ステップS2)、測定した電圧が設定値以上か否かを判断する(ステップS3)。ここでNOの場合には、待機状態となりステップ2に戻り再度伝播電圧を測定する。カプセル型内視鏡2が被検部位である胃に到達してデータ送信電極9とデータ受信電極10との距離が距離r以内となると測定電圧値が設定値よりも大きくなるのでステップS3の判断がYESとなる。このタイミングで電源13からの電力供給を第1の駆動回路11から第2の駆動回路12に切り替えて第2の駆動回路12を起動する(ステップS4)。次に、トリガー信号100の伝播電圧を再度測定し(ステップS5)、測定した電圧が設定値以上か否かを判断する(ステップS6)。ここでYESの場合にはステップS5の測定を繰り返す。カプセル型内視鏡2が送信電極9から遠ざかって送信電極9とデータ受信電極10との距離が距離rよりも大きくなり電圧値が低下してステップS6の判断がNOになったときに、第2の駆動回路12への電力供給をOFFし(ステップS7)、その後、ステップS3に戻る。
なお、上記した実施形態では、データ受信電極10で受信される信号の電圧値が閾値を超えたか否かにより第2の駆動回路12をON/OFFさせたが、この方法に限定されることはない。例えば図9に示すように、図3で説明したトリガー信号100のヘッダー部100−1の立ち上がりエッジの総数をカウントして当該カウント数が所定の数であるか否かにより第2の駆動回路12をON/OFFさせてもよい。また、図10に示すように、判定回路14に周波数フィルタ27を設けて特定の周波数のみを通すようにしてもよい。この場合、波形比較回路15は、周波数フィルタ27により周波数フィルタリングされたトリガー信号100のヘッダー部100−1とデータ部100−2における周波数と、基準となる周波数とを比較して一致するか否かにより第2の駆動回路12をON/OFFさせる。なお、第2の駆動回路12をONさせるタイミングは、カプセル型内視鏡2が被検部位の近傍に到達したと想定されるタイミングと一致するようにする。
本実施形態によれば、被検体1の体腔内に導入されたカプセル型内視鏡2のデータ受信電極10と体表面に取り付けられたデータ送信電極9との関係に基いて、すなわち、カプセル型内視鏡2が被検部位の近傍に到達したと想定されるタイミングにしたがって、カプセル型内視鏡2の撮像を開始するようにしたので、カプセル型内視鏡2の電源13の消費電力を抑えることができる。また、被検部位近傍のみが撮像されて被写体情報として取得されるので、被検部位近傍以外の不必要なデータを取得しないで済むという利点がある。なお、予め複数箇所の被検部位を設定しておき、カプセル型内視鏡2がこれら複数の被検部位近傍に到達したと思われるタイミングで第2の駆動回路12をONするようにしてもよい。
図1は、本実施形態にかかる被検体内情報取得システムの概念図である。 図1に示す通信装置3の概略構成を示す図である。 発振回路8で生成されるトリガー信号100の構成を示す図である。 図1に示すカプセル型内視鏡2の概略構成を示す図である。 図4に示す判定回路の第1の構成例を示す図である。 データ受信電極の一例を示す図である。 通信装置とカプセル型内視鏡2との距離を算出する方法を説明するための図である。 電源からの電力供給を第1の駆動回路から第2の駆動回路に切り替えるタイミングを決める第1の方法を説明するための図である。 電源からの電力供給を第1の駆動回路から第2の駆動回路に切り替えるタイミングを決める第2の方法を説明するための図である。 図4に示す判定回路の第2の構成例を示す図である。 本発明の一実施形態の作用を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1 被検体
2 カプセル型内視鏡
3 通信装置
4 表示装置
5 携帯型記録媒体
6 電源
7 電圧調整回路
8 発振回路
8−1 変調回路
9 データ送信電極
10 データ受信電極
11 第1の駆動回路
12 第2の駆動回路
13 電源
14 判定回路
15 波形比較回路
16 スイッチ回路
100 トリガー信号

Claims (9)

  1. 被検体内に導入されて被検体情報を得るカプセル型内視鏡と、
    被検体外に配置されて前記カプセル型内視鏡で得られた被検体情報を取得する体外機と、からなる被検体内情報取得システムであって、
    前記カプセル型内視鏡は、
    電源と、
    前記体外機からの信号を受信する第1の駆動回路と、
    前記被検体内部の情報を得る第2の駆動回路と、
    前記体外機からの信号に基づいて、前記電源からの電力供給を前記第1の駆動回路から前記第2の駆動回路に切り替える切り替え手段と、
    を具備することを特徴とする被検体内情報取得システム。
  2. 前記切り替え手段は、前記カプセル型内視鏡の前記第1の駆動回路内に設けられ、前記体外機からの信号が所望の信号であるか否かを判定する判定回路であり、該判定回路は、所望の信号が得られたときに、前記電源からの電力供給を前記第1の駆動回路から前記第2の駆動回路に切り替えることを特徴とする請求項1に記載の被検体内情報取得システム。
  3. 前記判定回路は、前記体外機からの信号の電圧値が閾値を超えたか否かを判定し、当該信号の電圧値が閾値を超えた場合に、前記電源からの電力供給を前記第1の駆動回路から前記第2の駆動回路に切り替えることを特徴とする請求項2に記載の被検体内情報取得システム。
  4. 前記判定回路は、前記体外機からの信号の立ち上がり数をカウントし、当該カウント数が所定の数であった場合に、前記電源からの電力供給を前記第1の駆動回路から前記第2の駆動回路に切り替えることを特徴とする請求項2に記載の被検体内情報取得システム。
  5. 前記判定回路はさらに前記体外機からの信号を周波数フィルタリングする周波数フィルタを有し、所望の周波数の信号が受信された場合に、前記電源からの電力供給を前記第1の駆動回路から前記第2の駆動回路に切り替えることを特徴とする請求項2に記載の被検体内情報取得システム。
  6. 前記第2の駆動回路の動作により消費される電力は、前記第1の駆動回路11の動作により消費される電力よりも大きいことを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の被検体内情報取得システム。
  7. 前記体外機は、少なくとも前記被検体の表面の一部に接触可能に設けられた電極と、信号を変調して前記電極に印加する変調回路とを備え、
    前記カプセル型内視鏡は、表面に設けられた電極と、当該電極に供給される前記体外機からの信号の変化に基いて復調を行う復調手段とを備える、ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載の被検体内情報取得システム。
  8. 前記カプセル型内視鏡の表面に形成される電極は1極または2極方式で設けられていることを特徴とする請求項7に記載の被検体内情報取得システム。
  9. 前記カプセル型内視鏡の表面に形成される電極は、少なくとも撮像観察窓部以外の位置に設けられていることを特徴とする請求項7に記載の被検体内情報取得システム。
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