JP2008199038A - 半導体装置およびその構成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】伝送パスを有する半導体回路11と、半導体回路11のクリティカルパスの遅延時間をモニターするレプリカ回路16とをし、レプリカ回路16が、遅延値が調整可能な遅延素子を有する。
【選択図】図12
Description
これは、半導体回路(LSI)の消費電力のAC成分は電源電圧の2乗に比例するため、LSIの低電力化には電源電圧を下げることがもっとも効果的であるからである。
従来のように遅延素子を作りこんでしまった場合は、チップ製造後に調整ができず、遅延値に不具合があった場合は設計変更により作り直す必要があった。
また、RC遅延やメモリ遅延は一般にカスタム設計化され、レプリカ系のユニット設計に通常の自動配置配線等の設計手法が使えず、効率が悪くなるという問題があった。
また、上記遅延要素の異なる遅延特性は、トランジスタゲートの遅延特性、配線抵抗Rおよび配線容量Cに基づくRC遅延特性、およびメモリの遅延特性である。
そして、たとえばチップを製造した後に、レジスタあるいは外部信号に基づいて、遅延素子の遅延値が、レプリカ回路を含むレプリカシステムが、半導体回路(LSI)のクリティカルパス遅延にマージンを持って確実に動作する値に調整される。
そして、たとえばチップを製造した後に、レジスタあるいは外部信号に基づいて、遅延素子の遅延値が、レプリカ回路を含むレプリカシステムが、半導体回路(LSI)のクリティカルパス遅延にマージンを持って確実に動作する値に調整される。
図1は、本発明に係るレプリカ回路を採用した半導体装置の第1の実施形態を示すブロック図である。
本半導体装置は、レプリカ回路を、半導体回路の電源電圧VDDをダイナミックに変更し、常に最低動作電圧を供給するように制御する電源電圧制御系回路に適用した例を示す図である。
そして、位相比較器13、チャージポンプ14、およびDC−DCコンバータ15により電圧制御回路が構成される。
そして、フリップフロップ111−1の出力と分岐点113aとの間の主伝送パス113にゲート素子116−1,116−2が配置され、分岐点113aと受信側フリップフロップ112−1の入力との間の主伝送パス113にゲート素子116−3が配置されている。
そして、フリップフロップ111−2の出力と受信側フリップフロップ112−2の入力との間の主伝送パス114にゲート素子116−4〜116−9が配置されている。
具体的には、ゲート素子116−5の一方の入力がゲート素子116−4の出力に接続され、ゲート素子116−5の出力がゲート素子116−6の他方の入力に接続され、ゲート素子116−6の出力側にゲート素子116−7〜116−9が接続されている。
そして、フリップフロップ111−3の出力と分岐点115aとの間の主伝送パス115にゲート素子116−10,116−11が配置されている。
したがって、原則的には、このパスを構成する素子、パスを基準にレプリカ回路12が構成される。
レプリカ回路12は、図2の場合を例にとると、上述したように、フリップフロップ111−3→主伝送パス115→ゲート素子116−10,116−11→分岐パス115−1→ゲート素子116−5→主伝送パス114→ゲート素子116−6〜116−9→フリップフロップ112−2と等価な回路で構成される。
この調整可能な遅延素子12Aは、その遅延値は、調整信号SADJを受けてレプリカ回路12を含むレプリカシステムが、半導体回路(LSI)11のクリティカルパス遅延にマージンを持って確実に動作する値に調整され、この遅延値をもってレプリカ回路12の出力信号を伝播させ、伝播後の信号を遅延信号S12Aとして位相比較器13に出力する。
この遅延素子12Aは、図3に示すように、遅延ゲートGT1〜GT4、およびセレクタ121により構成されている。
セレクタ121には、遅延ゲートGT1〜GT4の各出力端子が接続されており、供給される調整信号SADJによって、遅延量が異なるゲートの出力信号を選択する。これにより、必要なマージン遅延値に調整することができる。
そして、セレクタ121は、選択した遅延ゲート出力を遅延信号S12Aとして出力する。
この調整信号SADJは、たとえば図4または図5に示すように構成により供給可能である。
すなわち、レジスタ122に対して、たとえば外部からDMAで直接アクセスして、あるいは内部の何らかの制御回路から選択すべき遅延値(ゲート出力)データを設定して調整信号SADJとして与える構成例である。
なお、本発明が、デコーダ123がないケースも含むことは明白である。またこれら構成例に限定されるものではないことは勿論である。
レプリカ回路12は、半導体回路11においてクリティカルパスとして選定されたパス構成と等価な遅延特性の回路として構成され、レプリカ回路12のたとえば出力側と位相比較器13との間に調整可能な遅延素子12Aが設けられる。
そして、たとえばチップを製造した後に、レジスタ122あるいはデコーダ123を通して調整信号SADJが遅延素子12Aを構成するセレクタ121に与えられる。
これにより、遅延素子12Aの遅延値は、調整信号SADJを受けてレプリカ回路12を含むレプリカシステムが、半導体回路(LSI)11のクリティカルパス遅延にマージンを持って確実に動作する値に調整される。
比較の結果、遅延信号S12Aが基準信号SINより1周期以上遅れている場合にはアップ信号UPが生成されてチャージポンプ回路14に出力される。
一方、遅延信号S12Aが基準信号SINより1周期以上進んでいる場合にはダウン信号DNが生成されてチャージポンプ14に出力される。
一方、位相比較器13によりダウン信号DNを受けた場合には、DC−DCコンバータ15による電源電圧VDDを小さくして、処理速度が遅くなるように(遅延が大きくなるように)指示する信号S14が生成され、DC−DCコンバータ15に出力される。
図6において、12Bがトランジスタゲート遅延と同じ遅延特性を持った調整可能な遅延要素を示し、12Cが同じくRC遅延特性を持った調整可能な遅延要素を示し、12Dがメモリの遅延特性を持った調整可能な遅延要素を示している。
セレクタ121Bには、遅延ゲートGTB1〜GTB3の各出力端子およびレプリカ回路12の出力端子が接続されており、供給される調整信号SADJBによって、遅延量が異なるゲートの出力信号を選択する。
なお、トランジスタゲート遅延特性を持つ遅延ゲートGTB1〜GTB3は、たとえば図8に示すように、2つのインバータINV1,INV2を直列に接続してなるバッファにより構成される。
セレクタ121Cには、遅延ゲートGTC1〜GTC3の各出力端子、遅延要素12Bの遅延ゲートGTB3の出力端子、およびセレクタ121Bを介してレプリカ回路12の出力端子が接続されており、供給される調整信号SADJCによって、遅延量が異なるゲートの出力信号を選択する。
なお、RC遅延特性を持つ遅延ゲートGTC1〜GTC3は、たとえば図9に示すように、いわゆるRCユニットにより構成される。
セレクタ121Dには、遅延ゲートGTD1〜GTD3の各出力端子、および遅延要素12Cのセレクタ121Cの出力端子が接続されており、供給される調整信号SADJDによって、遅延量が異なるゲートの出力信号を選択する。
基本的には、遅延ゲートGTD1は、図10(A)に示すように、電源電圧VDDと接地ラインとの間に接続したpチャネルMOS(PMOS)トランジスタPT1およびnチャネルMOS(NMOS)トランジスタNT1、インバータINV3、並びにNMOSトランジスタのソース・ドレイン同士を接続してなる負荷容量LC1により構成される。
そして、図10(B)に示すように、負荷容量を1つ増やして遅延ゲートGTD2が構成され、図10(C)に示すように、負荷容量をさらに1つ増やして遅延ゲートGTD3が構成される。
図11において、SCBがスタンダードセルブロックを示している。
また、たとえばRC遅延ユニットRCUは、所定パターンにより構成され、これらを複数用いて構成することで所望のRC遅延を得られる。
このように、クリティカルパスや遅延特性の異なる遅延ユニットをスタンダードセル化して使用することで、通常のCADにより自動配置配線を利用して遅延ユニットの設計が可能になり、ひいては設計の効率化を図れる利点がある。
図12は、本発明に係るレプリカ回路を採用した半導体装置の第2の実施形態を示すブロック図である。
本第2の実施形態に係る半導体装置は、第1の実施形態に係る半導体装置と同様に、レプリカ回路を、半導体回路の電源電圧VDDをダイナミックに変更し、常に最低動作電圧を供給するように制御する電源電圧制御系回路に適用した例を示す図である。
また、セレクタ162には、基準信号SINの入力ライン、各ゲート遅延素子161−1〜161−nの出力ノードが接続されている。
この調整信号SADJEは、たとえば図13または図14に示すように構成により供給可能である。
すなわち、レジスタ163に対して、たとえば外部からDMAで直接アクセスして、あるいは内部の何らかの制御回路から選択すべき遅延値(ゲート出力)データを設定して調整信号SADJEとして与える構成例である。
なお、本発明が、デコーダ167がないケースも含むことは明白である。またこれら構成例に限定されるものではないことは勿論である。
そして、たとえばチップを製造した後に、レジスタ163あるいはデコーダ167を通して調整信号SADJEがレプリカ回路16を構成するセレクタ162に供給される。
これにより、レプリカ回路16を含むレプリカシステムが、半導体回路(LSI)11のクリティカルパス遅延にマージンを持って確実に動作する値に調整される。
比較の結果、遅延信号S16が基準信号SINより1周期以上遅れている場合にはアップ信号UPが生成されてチャージポンプ回路14に出力される。
一方、遅延信号S16が基準信号SINより1周期以上進んでいる場合にはダウン信号DNが生成されてチャージポンプ14に出力される。
一方、位相比較器13によりダウン信号DNを受けた場合には、DC−DCコンバータ15による電源電圧VDDを小さくして、処理速度が遅くなるように(遅延が大きくなるように)指示する信号S14が生成され、DC−DCコンバータ15に出力される。
また、汎用的に使用可能なレプリカ回路を構成することができ、また半導体回路11の動作電圧マージンの設定を柔軟に行うことが可能となる。
図15は、本発明に係る半導体装置の第3の実施形態を説明するための図であって、当該半導体装置を構成するレプリカ回路の他の構成例を示す回路図である。
また、セレクタ172には、前段の遅延素子160のセレクタ162の出力、および各RC遅延素子171−1〜171−nの接続ノードが接続されている。
図16において、〈1〉で示す曲線はRC成分が小さい場合の電圧遅延特性を示し、〈2〉で示す曲線はRC成分が〈1〉の場合より大きい場合(RC成分が中程度の場合)の電圧遅延特性を示し、〈3〉で示す曲線はRC成分が〈2〉の場合より大きい場合の電圧遅延特性を示している。
図16に示すように、ゲート遅延とRC遅延の比率を変化させることによって所望の電圧- 遅延特性を得ることができる。
そこで、本第3の実施形態の係るレプリカ回路16Aにおいて、所望の遅延値でかつ所望のゲート遅延/RC遅延比率となるゲート遅延素子段数およびRC遅延素子段数が、たとえばレジスタやデコーダを介した制御によりセレクタ162および172でそれぞれ選択される。
図17は、本発明に係る半導体装置の第4の実施形態を説明するための図であって、当該半導体装置を構成するレプリカ回路の他の構成例を示す回路図である。
また、セレクタ182には、前段の遅延素子170のセレクタ172の出力、および各メモリ遅延素子181−1〜181−nの出力ノードが接続されている。
図18は、本発明に係る半導体装置の第5の実施形態を説明するための図であって、当該半導体装置を構成するレプリカ回路の他の構成例を示す回路図である。
選択手段としてのANDゲート192は、複数のレプリカ部の出力からより遅延量の大きい遅延素子の出力信号をモニター用信号である遅延信号S16Cとして選択し出力する。
このように並列に動作させるには、以下の場合に適している。
すなわち、半導体回路(LSI)11本体のクリティカルパスが動作電圧によって入れ替わるような場合、LSIの電圧−遅延特性に不連続点が発生する。
このような場合、1つのレプリカではLSIの電圧−遅延特性に対して最適なトラッキングを取ることが難しくなる。
そこで、2つ用意したレプリカ部16A−1,16A−2をそれぞれのクリティカルパスに合わせこむことで、レプリカの電圧−遅延特性をLSI本体の特性に対して最適に合わせこむことが可能となる。
このように直列に接続して1つのレプリカとして動作させるには、以下の場合に適している。
すなわち、LSI本体のクリティカルパスが、ゲート+長い配線+ゲート+長い配線のような構成の場合(たとえば長い配線に対してリピータバッファが挿入された場合など)、2つのレプリカを直列に接続し、それぞれのレプリカでゲート遅延素子段数とRC遅延素子段数を独立に設定することで、レプリカをよりLSI本体のクリティカルパスの構成に近づけることが可能となる。
また、ゲート遅延成分およびRC遅延成分の設定範囲を2倍に広げることも可能となる。
図19は、本発明に係る半導体装置の第6の実施形態を説明するための図であって、当該半導体装置を構成するレプリカ回路の他の構成例を示す回路図である。
図20は、本発明に係る半導体装置の第7の実施形態を説明するための図であって、当該半導体装置を構成するレプリカ回路の他の構成例を示す回路図である。
図20は、レジスタを用いて調整可能なレプリカ回路群の遅延値を変更できるようにした構成例を示す回路図である。
この回路では、上述した第2〜第6の実施形態において示したように、遅延素子の段数や接続方法がセレクタで選択されるが、これをレジスタ194で設定する。
このレジスタ194に設定した情報を各レプリカ部16A−1〜16A−mに対応して設けたデコーダ195−1〜195−mでデコードしてセレクタに供給する。
レジスタ194は、たとえば外部からDMAで直接アクセスされてもよいし、内部の何らかの制御回路から設定を行っても良い。
図21は、本発明に係るレプリカ回路を採用した半導体装置の第8の実施形態を示すブロック図である。
また、図21のように位相差検出回路20、累算器21、およびDAコンバータ22を用いた構成は、図1に示す第1の実施形態のように、レプリカ回路12の外部に遅延素子12Aを配置する構成にも適用可能である。
図22は、本発明に係るレプリカ回路を採用した半導体装置の第9の実施形態を示すブロック図である。
この場合、たとえばプログラムにより任意の値に設定される設定値と位相差情報信号S20の差を、電源電圧VDDの調整を指示するNビットの信号S23として出力する。
Claims (15)
- 伝送パスを有する半導体回路と、上記半導体回路のクリティカルパスの遅延時間をモニターするレプリカ回路とを有する半導体装置であって、
上記レプリカ回路が、遅延値が調整可能な遅延素子を
有する半導体装置。 - 上記調整可能な遅延素子が、異なる遅延特性を有する遅延要素を含む
請求項1記載の半導体装置。 - 上記遅延要素の異なる遅延特性は、トランジスタゲートの遅延特性、配線抵抗Rおよび配線容量Cに基づくRC遅延特性、およびメモリの遅延特性である
請求項1記載の半導体装置。 - レジスタと、
上記調整可能な遅延素子の遅延値を、上記レジスタへの設定データに基づいて調整する手段と
を有する請求項1記載の半導体装置。 - レジスタと、
上記調整可能な遅延素子の遅延値を、上記レジスタへの設定データに基づいて調整する手段と
を有する請求項2記載の半導体装置。 - 外部信号の入力端子と、
上記調整可能な遅延素子の遅延値を、上記入力端子に入力された外部信号に基づいて調整する手段と
を有する請求項1記載の半導体装置。 - 外部信号の入力端子と、
上記調整可能な遅延素子の遅延値を、上記入力端子に入力された外部信号に基づいて調整する手段と
を有する請求項2記載の半導体装置。 - 伝送パスを有する半導体回路と、
上記半導体回路の上記クリティカルパスとして採用された伝送パスと等価な電源電圧−遅延特性を有し、遅延値が調整可能な遅延素子により構成され、基準信号を伝播して上記半導体回路のクリティカルパスをモニターするレプリカ回路と、
上記レプリカ回路のモニター結果に基づいた値の電源電圧を生成して、上記半導体回路および上記レプリカ回路に供給する電圧制御回路と
を有する半導体装置。 - 上記調整可能な遅延素子が、異なる遅延特性を有する遅延要素を含む
請求項8記載の半導体装置。 - 上記遅延要素の異なる遅延特性は、トランジスタゲートの遅延特性、配線抵抗Rおよび配線容量Cに基づくRC遅延特性、およびメモリの遅延特性である
請求項9記載の半導体装置。 - レジスタと、
上記調整可能な遅延素子の遅延値を、上記レジスタへの設定データに基づいて調整する手段と
を有する請求項8記載の半導体装置。 - レジスタと、
上記調整可能な遅延素子の遅延値を、上記レジスタへの設定データに基づいて調整する手段と
を有する請求項9記載の半導体装置。 - 外部信号の入力端子と、
上記調整可能な遅延素子の遅延値を、上記入力端子に入力された外部信号に基づいて調整する手段と
を有する請求項8記載の半導体装置。 - 外部信号の入力端子と、
上記調整可能な遅延素子の遅延値を、上記入力端子に入力された外部信号に基づいて調整する手段と
を有する請求項9記載の半導体装置。 - 伝送パスを有する半導体回路と、上記半導体回路のクリティカルパスの遅延時間をモニターするレプリカ回路とを有する半導体装置の構成方法であって、
上記レプリカ回路を、遅延値が調整可能な遅延素子により形成し、
製造後に、上記遅延素子の遅延値を、上記半導体回路のクリティカルパス遅延にマージンをもって動作する値に調整する
半導体装置の構成方法。
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