JP2008197414A - 反射防止フィルムおよび画像表示装置 - Google Patents

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清成 前田
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実 吉田
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Abstract

【課題】表面反射率が低く、解像度および画面の視認性に優れた反射防止フィルムおよびそれを組み込んだ画質の優れた画像表示装置を提供する。
【解決手段】反射防止フィルムは、基材フィルムの片面に、多孔質層(A)、ハードコート層(B)、屈折率が1.68以下である高屈折率層(C)および、屈折率がC層より低く、かつ1.40以下である低屈折率層(D)層の4層が、この順に順次積層されている反射防止フィルムであって、該多孔質層(A)が孔径分布曲線におけるピーク孔径が0.06〜2.0μmであり、かつ該多孔質層(A)の表面は高さ0.2μm以上のうねりが5個/40μm未満とする。 また、画像表示装置は、かかる反射防止フィルムが、画像表示面または前面板の表面に貼着する。
【選択図】なし

Description

本発明は、表面反射率が低く、映り込み防止性に優れ、画面のぎらつき現象を抑え、色目がニュートラルな反射防止フィルムおよびそれを用いてなる画像表示装置に関する。さらに詳しくは、ディスプレイ表示面、その偏向板などの表面に用いられる反射防止フィルムに関するものである。また、かかる反射防止フィルムを組み込んだ画像表示装置に関するものである。
テレビ、パソコンモニター等のディスプレーの表示装置では、太陽光や蛍光灯等の外光が表面に反射ならびに映り込むため、表示画像が見にくくなる問題がある。この問題を解決するために、表面に凹凸を設け、外光を乱反射させたり、高屈折率と低屈折率の薄膜を交互に積層して、光の反射を防止する方法が行われている。
しかしながら外光を乱反射させる方法では、ディスプレイ上の画像がぼやけて見えるため画像の視認性向上の点で不十分であった。
これを改良する方法として、有機フィルムの表面に、下層側からハードコート層と、高屈折率層と、低屈折率層とを設ける方法(特許文献1)が提案されている。
しかしながら、この方法では、高屈折率層の屈折率が高いため、可視光域の低波長領域もしくは高波長領域で反射率が最低反射率付近よりも相対的に高くなり、反射光が青色や赤色を帯び、色調の純度の点で問題がある。また、低屈折率層の屈折率がさほど低くないために反射率が下がらず、反射防止性能が低くなるという問題が生ずる。
また、支持体の表面に防眩(アンチグレア)層を設け、その防眩層の上に、高屈折率層と低屈折率層を順次積層する方法(特許文献2)が提案されている。
しかしながらこの方法では、防眩層によりヘイズが高くなり、ディスプレイ表面のぎらつきは抑えられ、蛍光灯などの照明光が画面上に映り込みを防ぐ(防眩性を有する)効果はあるものの、画像表示装置用反射防止フィルムとして用いたときに、画像の視認性が損なわれるという問題がある。特に高精細な画像表示装置に貼り付けると、輪郭がぼけて見えるため、画面の解像度が劣るとういう問題が生ずる。
特開2002−341103号公報 特開2003−121620号公報
本発明は、かかる背景技術の問題点に鑑み、表面反射率が低く、解像度および画面の視認性に優れた反射防止フィルムおよびそれを組み込んだ画質の優れた画像表示装置を提供せんとするものである。
本発明は、かかる課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。すなわち、本発明の反射防止フィルムは、基材フィルムの少なくとも片面に、多孔質層(A)、ハードコート層(B)、屈折率が1.68以下である高屈折率層(C)および、屈折率がC層より低く、かつ1.40以下である低屈折率層(D)層の少なくとも4層が、この順に順次積層されている反射防止フィルムであって、該多孔質層(A)が孔径分布曲線におけるピーク孔径が0.06〜2.0μmであり、かつ該多孔質層(A)の表面は高さ0.2μm以上のうねりが5個/40μm未満であることを特徴とするものである。
また、本発明の画像表示装置は、かかる反射防止フィルムが、画像表示面または前面板の表面に貼着されていることを特徴とするものである。
本発明によれば、表面の反射率が低く、解像度および画面の視認性に優れ、もって映り込み防止性を有し、画面のぎらつきを抑え、かつ色目がニュートラルな反射防止フィルムを容易に提供することができるため、例えば、プラズマディスプレイのような大画面の平面テレビ前面、液晶テレビ前面などに適用される反射防止フィルムとして好適に使用されるものを提供することができる。
本発明は、前記課題、つまり表面の反射率が低く、解像度および画面の視認性に優れた反射防止フィルムについて、鋭意検討し、基材フィルムの上にハードコート層(B)、高屈折率層(C)および低屈折率層(D)層の少なくとも3層からなる反射防止フィルムに、さらに、特定な多孔質層(A)をハードコート層(B)の上に積層してみたところ、かかる課題を一挙に解決することを究明したものである。
すなわち、本発明の反射防止フィルムは、基材フィルムの少なくとも片面に、多孔質層(A)、ハードコート層(B)、屈折率が1.68以下である高屈折率層(C)および、屈折率がC層より低く、かつ、1.40以下である低屈折率層(D)層の少なくとも4層が、この順に順次積層されている反射防止フィルムであって、該多孔質層(A)が孔径分布曲線におけるピーク孔径が0.06〜2.0μmであり、かつ該多孔質層(A)の表面は高さ0.2μm以上のうねりが5個/40μm未満である範囲内としたことを特徴とするものである。
本発明でいう多孔質層(A)とは、層の内部および表面に多数の孔径を持つ層構造を有するものである。
本発明において多孔質の孔の孔径分布曲線におけるピーク孔径が0.06〜2.0μm、好ましくは0.08〜1.5μm、さらに好ましくは0.10〜1.0μmである。孔径分布曲線におけるピーク孔径が0.06未満の場合は、蛍光灯等の映り込み像の輪郭が明瞭になり映り込み像が見やすくなる傾向があり、2.0μmを越える場合はディスプレイ画面の輪郭がぼけて見える、すなわち解像度が悪くなり、画面の視認性が劣り、画質が低下する欠点を生ずる。
本発明の多孔質表面は、高さ0.2μm以上のうねりを5個/40μm未満、好ましくは3個/40μm未満、さらに好ましくは2個/40μm未満である必要がある。ここで、うねり個数の「個/40μm」とは、断面の凹凸形状を測定し、その表面粗さ曲線から測定長さ40μm中における0.2μm以上の山部の高さの個数を表す。
高さが0.2μm以上のうねりを5個/40μm以上存在すると透明性が低下し、ディスプレイ画面の輪郭がぼけて見える、すなわち解像度が悪くなり、画面の視認性が劣り、画質が低下する欠点を生ずる。
本発明における多孔質層(A)表面の中心線平均粗さは、0.2μm以下、好ましくは0.15μm以下であることが好ましい。中心線平均粗さは、0.2μmを越える場合には、透過画像にぎらつきが発生する傾向があり画質が低下する欠点を生ずる。
また、孔は、多孔質層(A)表面から観察した場合、それぞれが独立孔であることが好ましい。
また、孔径分布曲線における孔径分布の広がりは小さい方、すなわちシャープな孔径分布が透明性、解像度および画面の視認性の上から望ましく、孔数の50%以上、好ましくは60%以上、さらに好ましくは70%以上がピーク孔径±30%以内になるのが望ましい。
本発明における多孔質層(A)は、相分離法、抽出法、化学処理法、延伸法、表面処理法、複合法など種々の方法で製造することができる。本発明では化学処理法を説明するが必ずしもこれに限定するものではない。
本発明の多孔質層(A)は、特定の水分散ポリマーとコロイダルシリカを主たる構成成分とし、その塗液を塗布、乾燥することで得ることができる。
多孔質形成ポリマー成分としては各種水分散性ポリマーを用いることができ、アクリル系、エステル系、ウレタン系、オレフィン系、塩化ビニリデン系、エポキシ系、アミド系各種ポリマー、およびこれらの変性物、共重合物などの水分散体を用いることが出来る。孔径分布がシャープで孔面積比が大きくなることからアクリル系ポリマー、ウレタン系ポリマーが好ましく透明性の点でアクリルポリマー系が好ましい。
本発明に用いる上記ポリマーは水に分散し粒子形状を持っていることが好ましい。また、これらの水分散ポリマーの粒子は一部2次凝集した形態であってもよい。
本発明の多孔質層形成ポリマーとして好適なアクリル系ポリマーは少なくとも40モル%以上のアクリルモノマー、および/またはメタクリルモノマーとこれらのエステル形成モノマー、各種官能基を有するアクリル系モノマー、例えばアクリル酸、メタクリル酸、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート(アルキル基としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、ラウリル基、ステアリル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基など)、および2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレートなどのヒドロキシ含有モノマー、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N,N−ジメチロールアクリルアミド、N−メトキシメチルメタクリルアミド、N−フェニルアクリルアミドなどのアミド基含有モノマー、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレートなどのアミノ基含有モノマー、グルシジルアクリレート、グルシジルメタクリレートなどのエポキシ基含有モノマー、アクリル酸、メタクリル酸の塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩など)などからなるものであり、これらは多種モノマーと併用することができる。多種モノマーとしては例えば、アリルグリシジルエーテルなどのエポキシ基含有モノマー、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸およびそれらの塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩など)などのスルホン酸基またはその塩を含有するモノマー、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸およびそれらの塩類などのカルボキシリル基またはその塩を含有するモノマー、無水マレイン酸、無水イタコン酸などの酸無水物を含有するモノマー、ビニルイソシアネート、アリルイソシアネート、スチレン、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルトリスアルコキシシラン、アルキルマレイン酸モノエステル、アルキルフマール酸モノエステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アルキルイタコン酸モノエステル、塩化ビニル、酢酸ビニル、塩化ビニリデンなどがあげられる。
上述のモノマーは1種もしくは2種以上を用いて共重合される。
上述の水分散性ポリマーの水分散体20〜95重量部(固形分比)と平均粒子径1〜300mμ、好ましくは3〜200mμ、さらに好ましくは5〜100mμの球状コロイダルシリカ5〜80重量部(固形分比)との混合液を準備する。この場合、コロイダルシリカはシラノール基などの官能基を有するものが好ましく、水分散性ポリマー平均粒子径比は2/1〜1000/1、好ましくは5/1〜500/1、さらに好ましくは10/1〜200/1であるのが多孔質層の孔の形成に望ましい。
コロイダルシリカは公知の各種シランカップリング剤などによって表面処理されたものであってよくそれによって表面に官能基を付与したものはポリマーとの親和性、反応性を付与することができるため特に好ましい。
多孔質層(A)の厚みは特に限定しないが0.1〜30μm、好ましくは1〜20μm、さらに好ましくは2〜10μmが良い。厚みが厚いと透明性が低下し、塗膜の強度が低下するなど好ましくない。
本発明の反射防止フィルムは、A層とB層とC層およびD層の少なくとも4層を基材フィルムの少なくとも片面に積層することが必要であり、かつ、D層より屈折率が高いC層をB層および基材フィルムに近い位置に積層することが必要である。積層の順序が異なると、反射防止フィルムとして機能しない。
また、A層と基材フィルムの間、A層とB層の間、B層とC層、C層とD層、D層と表面の間には、反射防止機能を阻害しない範囲で他の層が設けられても良いが、反射色の色調やコストを含めた生産性の点から、基材フィルム上にA層を設け、その上にB層を設け、その上にC層を設け、その上にD層を設ける構成とすることが好ましい。なお、ここでいう屈折率の測定方法については、後述で定義したとおりである。
本発明における基材フィルムとしては、溶融製膜もしくは溶液製膜可能なフィルムが好適に用いられる。その具体例としては、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリフェニレンスルフィド、アセテート、ポリカーボネート、アクリル系樹脂などからなるフィルムを挙げることができる。これらの内、特に透明性、機械的強度、寸法安定性などに優れた熱可塑性樹脂からなるフィルムが好ましい。画像表示装置用途に用いるためには、光線透過率が高いことが好ましいため、これらを加味すると、ポリエステル、アセテートおよびアクリル系樹脂より選ばれた少なくとも1種からなるフィルムが好ましく使用される。透明性、機械特性の点から、特にポリエステルからなるフィルムが好ましく用いられる。
かかる基材フィルムの中でも、JIS K7361−1で示される全光線透過率が、好ましくは40%以上、より好ましくは60%以上であるものが好ましい。
本発明で好ましく用いられるポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンナフタレートなどが使用される。これらの2種以上が混合されたものであってもよい。また、これらと他のジカルボン酸成分やジオール成分が共重合されたポリエステルであってもよいが、その共重合割合は、結晶配向が完了したフィルムにおいて、その結晶化度が好ましくは25%以上、より好ましくは30%以上、さらに好ましくは35%以上となる範囲のものが好ましい。結晶化度が25%未満の場合には、寸法安定性や機械的強度が不十分となりやすい。結晶化度は、株式会社アイピーシー発行「実用分光法シリーズ(3)ラマン分光法」に記載されている方法により測定することができる。
上述したポリエステルを使用する場合には、その極限粘度(JIS K7367に従い、25℃のo−クロロフェノール中で測定)は、0.4〜1.2dl/gが好ましく、より好ましくは0.5〜0.8dl/gであるものがよい。極限粘度が0.4dl/gより小さいと、機械強度が不足して好ましくない。また、極限粘度がこの好適範囲を超えて大きくなっても過剰品質となるばかりか、かえってフィルム製造時の操業性を悪化させ、経済的に好ましくない場合がある。
アセテートとしては、トリアセチルセルロース、ジアセチルセロース等が、アクリル系樹脂としてはポリメチルメタクリレート等を使用することができる。
また、本発明で用いられる基材フィルムは、2層以上の積層構造の複合体フィルムであっても良い。複合体フィルムとしては、例えば、内層部に実質的に粒子を含有せず、表層部に粒子を含有させた層を設けた複合体フィルム、内層部に粗大粒子を有し、表層部に微細粒子を含有させた複合体フィルム、および内層部が微細な気泡を含有した層を有する複合体フィルムなどを使用することができる。また、上記複合体フィルムは、内層部と表層部を構成するポリマーが、化学的に異種のポリマーであっても同種のポリマーであっても良い。
本発明における基材フィルムは、フィルムの熱安定性、特に寸法安定性や機械的強度を十分なものとし、平面性を良好にする観点から、ハードコート層が設けられた状態では二軸延伸により結晶配向されたフィルムであることが好ましい。二軸延伸により結晶配向しているとは、未延伸すなわち結晶配向が完了する前の熱可塑性樹脂フィルムを長手方向および幅方向にそれぞれ好適には2.5〜5倍程度延伸し、その後、熱処理により結晶配向を完了させたものであり、広角X線回折で二軸配向のパターンを示すものをいう。
本発明で用いられる基材フィルムの厚みは、本発明のハードコートフィルムが使用される用途に応じて適宜選択されるが、機械的強度やハンドリング性などの点から、好ましくは10〜500μm、より好ましくは20〜300μmであるのがよい。
本発明の基材フィルム中には、本発明の効果を阻害しない範囲内で各種の添加剤や樹脂組成物、架橋剤などを含有しても良い。例えば酸化防止剤、耐熱安定剤、紫外線吸収剤、有機、無機の粒子、顔料、染料、帯電防止剤、核剤、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ゴム系樹脂、ワックス組成物、メラミン系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、メチロール化、アルキロール化された尿素系架橋剤、アクリルアミド、ポリアミド、エポキシ樹脂、イソシアネート化合物、アジリジン化合物、各種シランカップリング剤、各種チタネート系カップリング剤などを含有させることができる。
これらの中でも無機の粒子、例えばシリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、アルミナゾル、カオリン、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、カーボンブラック、ゼオライト、酸化チタン、金属微粉末などを添加した場合には、易滑性、耐傷性などが向上するので特に好ましい。無機粒子の平均粒子径は、0.005〜5μmが好ましく、より好ましくは0.05〜1μm程度である。ここで言う粒子径とは、レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて得られた値である。また、平均粒子径は、50%分布粒子径とする。なお、50%分布粒子径とは粒度分布が50%のところの粒子径を指す。また、無機粒子の添加量は、基材フィルム100質量部中に、好ましくは0.05〜20質量部、より好ましくは0.1〜10質量部であるのがよい。
本発明の基材フィルムは、密着性を向上させる目的で少なくとも片面に易接着層を設けた構成であることが、易接着層上に積層された層との密着性を向上させるために好ましい。かかる易接着層は、屈折率を1.52〜1.66の範囲内にすることが好ましく、さらには(易接着層の屈折率)={(基材フィルムの屈折率)×(易接着層上に積層された層の屈折率)}1/2±0.02を満たすことが、易接着層上に積層した際に発生する干渉縞を低減させることから好ましい。かかる易接着層は、易接着層上に積層された層との密着性に優れ、上記屈折率を有するものであれば特に限定されるものではないが、一般に水分散性ポリエステル系樹脂、水分散性ポリウレタン系樹脂が好ましく用いられる。また、易接着層は製膜工程の途中で塗工され、製膜と同時に形成する方法が好ましく用いられ、その厚みは0.08〜0.20μmであるのが好ましい。
本発明におけるハードコート層(B)は、基材フィルム上で高屈折率層(C)より基材フィルムに近い位置に形成されることが必要である。
ハードコート層(B)を構成する成分としては、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、有機シリケート化合物、シリコーン系樹脂または金属酸化物など公知のものを有効に利用することができるが、特に、硬度と耐久性などの点で、シリコーン系樹脂とアクリル系樹脂が好ましく、さらに、硬化性、可撓性および生産性の点で、アクリル系樹脂、特に、活性線硬化型のアクリル系樹脂、または熱硬化型のアクリル系樹脂からなるものが好ましく使用される。
かかる活性線硬化型のアクリル系樹脂または熱硬化型のアクリル系樹脂とは、重合硬化成分として多官能アクリレート、アクリルオリゴマーあるいは反応性希釈剤を含む組成物を意味するものである。その他に必要に応じて光開始剤、光増感剤、熱重合開始剤あるいは改質剤等を含有しているものを用いてもよい。
かかるアクリルオリゴマーとは、アクリル系樹脂骨格に反応性のアクリル基が結合されたものを始めとして、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエーテルアクリレートなどであり、また、メラミンやイソシアヌール酸などの剛直な骨格にアクリル基を結合したものなども用いられる。
また、前記反応性希釈剤とは、塗布剤の媒体として塗布工程での溶剤の機能を担うと共に、それ自体が一官能性あるいは多官能性のアクリルオリゴマーと反応する基を有し、塗膜の共重合成分となるものを意味するものである。
これらのアクリルオリゴマー、反応性希釈剤、光重合開始剤、光増感剤、熱重合開始剤、架橋装置などの具体例は、山下晋三、金子東助編、「架橋剤ハンドブック」、大成社1981年発行、第267頁から第275頁、第562頁から第593頁を参考とすることができるが、本発明ではこれらに限定されるものではない。
ハードコート層(B)を構成するアクリル化合物の代表的なものを例示すると、1分子中に3個以上、より好ましくは4個以上、さらに好ましくは5個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する単量体およびプレポリマーの少なくとも1種と、1分子中に1〜2個のエチレン性不飽和二重結合を有する単量体の少なくとも1種とからなる混合物を主たる構成成分とし、活性線硬化または熱硬化によって得られるハードコート層が、硬度、耐摩耗性および可撓性に優れている点で好ましく用いられる。(メタ)アクリロイルオキシ基が多すぎる場合には、単量体は高粘度となり取り扱いし難くなり、また、高分子量とならざるを得なくなって塗布液として用いることが困難となるので、1分子中の(メタ)アクリロイルオキシ基は好ましくは10個以下である。
なお、ここで前記「(メタ)アクリロイル」とは、「アクリロイルまたはメタアクリロイル」を略して表示したものであり、また、以下において、「(メタ)アクリル」および「(メタ)アクリレート」はいずれも同様に「アクリルまたはメタアクリル」、「アクリレートまたはメタアクリレート」を意味するものである。
1分子中に3個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する単量体およびプレポリマーとしては、1分子中に3個以上のアルコール性水酸基を有する多価アルコールの該水酸基が、3個以上の(メタ)アクリル酸のエステル化物となっている化合物などを挙げることができる。
具体的な例としては、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ペンタエリスリトールトリアクリレートトルエンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ペンタエリスリトールトリアクリレートイソホロンジイソシアネートウレタンプレポリマーなどを用いることができる。これらの単量体およびプレポリマーは、1種または2種以上を混合して使用することができる。
これらの1分子中に3個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する単量体およびプレポリマーの使用割合は、ハードコート層構成成分総量に対して20〜90重量%が好ましく、より好ましくは30〜80重量%、最も好ましくは30〜70重量%である。
上記単量体およびプレポリマーの使用割合が20重量%未満の場合には、十分な耐摩耗性を有する硬化被膜を得るという点で不十分な場合がある。また、その使用割合が90重量%を超える場合は、硬化による収縮が大きく、硬化被膜に歪が残ったり、被膜の可撓性が低下したり、硬化被膜側に大きくカールするなどの不都合を招く場合がある。
なお、本発明において、ハードコート層(B)形成組成物成分の重量%表示は、原則として、硬化反応などが完了して完成したハードコート層における反応結果物に基づいて算出されるものとする。即ち、モノマーならば反応結果物中のポリマー中残基で計上する。よって、反応終了後に蒸散する溶媒等は塗布液としては含有されるとしても、ハードコート層形成組成物としては計上しない。
次に、1分子中に1〜2個のエチレン性不飽和二重結合を有する単量体としては、ラジカル重合性のある通常の単量体ならば特に限定されずに使用することができる。
また、分子内に2個のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物としては、下記(a)〜(f)の(メタ)アクリレート等を用いることができる。すなわち、
(a)炭素数2〜12のアルキレングリコールの(メタ)アクリル酸ジエステル類:エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレートなど;
(b)ポリオキシアルキレングリコールの(メタ)アクリレート酸ジエステル類:ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなど;
(c)多価アルコールの(メタ)アクリル酸ジエステル類:ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートなど;
(d)ビスフェノールAあるいはビスフェノールAの水素化物のエチレンオキシドおよびプロピレンオキシド付加物の(メタ)アクリル酸ジエステル類:2,2’−ビス(4−アクリロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−アクリロキシプロポキシフェニル)プロパンなど;
(e)ジイソシアネート化合物と2個以上のアルコール性水酸基含有化合物を予め反応させて得られる末端イソシアネート基含有化合物に、さらにアルコール性水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させて得られる分子内に2個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有するウレタン(メタ)アクリレート類など、および;
(f)分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物にアクリル酸またはメタクリル酸を反応させて得られる分子内に2個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有するエポキシ(メタ)アクリレート類など。
かかる分子内に1個のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−およびi−プロピル(メタ)アクリレート、n−、sec−、およびt−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニル−3−メチルピロリドン、N−ビニル−5−メチルピロリドンなどを用いることができる。これらの単量体は、1種または2種以上混合して使用してもよい。
これらの1分子中に1〜2個のエチレン性不飽和二重結合を有する単量体の使用割合は、ハードコート層構成成分総量に対して10〜50重量%が好ましく、より好ましくは20〜40重量%である。単量体の使用割合が50重量%を超える場合には、十分な耐摩耗性を有する硬化被膜が得られにくくなる場合がある。また、その使用割合が10重量%未満の場合には、被膜の可撓性が低下したり、基材フィルム上に設けた積層膜との接着性が低下する場合がある。
本発明において、ハードコート層(A)形成組成物を硬化させる方法としては、例えば、活性線として紫外線を照射する方法や高温加熱法等を用いることができる。これらの方法を用いる場合には、前記ハードコート組成物に、光重合開始剤または熱重合開始剤等を加えることが望ましい。
かかる光重合開始剤の具体的な例としては、アセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、メチルベンゾイルフォルメート、p−イソプロピル−α−ヒドロキシイソブチルフェノン、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンなどのカルボニル化合物、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントンなどの硫黄化合物などを用いることができる。これらの光重合開始剤は単独で使用してもよいし、2種以上組み合せて用いてもよい。また、熱重合開始剤としては、ベンゾイルパーオキサイドまたはジ−t−ブチルパーオキサイドなどのパーオキサイド化合物などを用いることができる。
かかる光重合開始剤または熱重合開始剤の使用量は、ハードコート層形成組成物100重量部に対して、0.01〜10重量部が適当である。電子線またはガンマ線を硬化手段とする場合には、必ずしも重合開始剤を添加する必要はないし、また220℃以上の高温で熱硬化させる場合には、熱重合開始剤の添加は必ずしも必要ではない。
本発明で用いられるハードコート層形成組成物には、製造時の熱重合や貯蔵中の暗反応を防止するために、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテルまたは2,5−t−ブチルハイドロキノンなどの熱重合防止剤を加えることが望ましい。熱重合防止剤の添加量は、ハードコート層形成組成物総重量に対し、0.005〜0.05重量%が好ましい。
本発明におけるハードコート層(B)を形成するための構成樹脂成分には、ハードコート層の硬度の向上を目的として、さらに、アルキルシリケート類およびその加水分解物、コロイダルシリカ、乾式シリカ、湿式シリカ、酸化チタン等の無機粒子、コロイド状に分散したシリカ微粒子等を含有させてもよい。
本発明におけるハードコート層(A)には、本発明の効果が損なわれない範囲で、さらに各種の添加剤を必要に応じて配合することができる。例えば、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤などの安定剤、界面活性剤、レベリング剤および帯電防止剤などを用いることができる。
かかるハードコート層(B)の厚さは、用途に応じて適宜選択されるが、好ましくは1μm〜50μm、より好ましくは2μm〜30μmである。ハードコート層の厚さが、2μm未満では、表面硬度が不十分で傷が付きやすく好ましくない。また、50μmを超える場合は、透明性が低下しヘイズ値が高くなり易く、また硬化膜が脆くなり、フィルムを折り曲げたときにハードコート層にクラックが入りやすくなるため好ましくない。
本発明の高屈折率層(C)は、屈折率が1.68以下で、かつ、D層より高いことが必要である。このC層の屈折率が1.68より高いと、特定波長域の反射光が相対的に強くなり、ニュートラルな色調を実現することができない。また、このC層の屈折率がD層より低いと、反射防止フィルムとして機能しなくなる。また、C層の屈折率は1.48以上であることが、最低反射率の上昇を抑える上から好ましい。
このC層の屈折率を1.68以下の層に形成する組成物としては、各種樹脂成分を1成分系または混合して多成分系のいずれの樹脂成分でもよく、また、かかる樹脂成分に染料、顔料、金属酸化物微粒子などの添加剤を任意の割合で混合したものなどいずれの組成でもよいが、反射防止フィルムを画像表示面または前面板の表面に貼着して画像表示装置とした時、その表面に塵埃が付着するのを防止するため、導電性成分がこのB層中に含まれている組成物であることが好ましい。特に導電性金属酸化物微粒子を主成分とする組成物を含有することが好ましい。
かかるC層を構成する樹脂成分としては、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、有機シリケート化合物、シリコーン系樹脂、含リン系樹脂、含スルフィド樹脂、含ハロゲン樹脂などの樹脂成分を単体または混合系を用いることができるが、特に、硬度と耐久性などの点から、シリコーン系樹脂とアクリル系樹脂を用いるのが好ましい。さらに、硬化性、可撓性および生産性の点から、アクリル系樹脂が好ましく、より好ましくは、活性線硬化型のアクリル系樹脂、または熱硬化型のアクリル系樹脂がよい。特に好ましくは、かかるアクリル系樹脂の中でも、(メタ)アクリレート系樹脂が、活性光線照射によりラジカル重合し易くて、形成される膜の耐溶剤性や硬度を向上させる効果を奏するのでよい。
さらに好ましくは、(メタ)アクリロイル基が分子内に2個以上の多官能(メタ)アクリレート化合物からなる(メタ)アクリレート系樹脂は、耐溶剤性等が向上するのでよい。例えば、かかる(メタ)アクリレート系樹脂としてはペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートや、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、エチレン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス−(2−ヒドロキシエチル)−イソシアヌル酸エステルトリ(メタ)アクリレート等の3官能(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の4官能以上の(メタ)アクリレート等が用いられる。
かかる高屈折率層のアクリル樹脂には、粒子の分散性を向上させるため、カルボキシル基や、リン酸基、スルホン酸基等の酸性官能基を有する(メタ)アクリレート化合物(モノマー)を使用することができる。具体的には、酸性官能基含有モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタル酸などの不飽和カルボン酸、モノ(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート、ジフェニル−2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフェート等のリン酸(メタ)アクリル酸エステル、2−スルホエステル(メタ)アクリレート等が用いられる。その他、アミド結合、ウレタン結合、エーテル結合などの極性を持った結合を有する(メタ)アクリレート化合物を使用することができる。さらに、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー等の、ウレタン結合を有している樹脂であれば、極性も高く粒子の分散性がよくなるので特に好ましい。
本発明で高屈折率層(C)を形成する際に、硬化を進めるために開始剤を使用してもよい。該開始剤としては、塗布したアクリル樹脂を、ラジカル反応、アニオン反応、カチオン反応等による重合および/または架橋反応を開始あるいは促進せしめるものであり、従来から公知の各種光重合開始剤が使用可能である。
かかる光重合開始剤としては、具体的には、ソジウムメチルジチオカーバメイトサルファイド、ジフェニルモノサルファイド、ジベンゾチアゾイルモノサルファイド及びジサルファイド等のサルファイド類や、チオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン誘導体や、ヒドラゾン、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物や、ベンゼンジアゾニウム塩等のジアゾ化合物や、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾフェノン、ジメチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジルアントラキノン、t−ブチルアントラキノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、2−クロロアントラキノン等の芳香族カルボニル化合物や、p−ジメチルアミノ安息香酸メチル、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、D−ジメチルアミノ安息香酸ブチル、p−ジエチルアミノ安息香酸イソプロピル等のジアルキルアミノ安息香酸エステル、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等の過酸化物、9−フェニルアクリジン、9−p−メトキシフェニルアクリジン、9−アセチルアミノアクリジン、ベンズアクリジン等のアクリジン誘導体、9,10−ジメチルベンズフェナジン、9−メチルベンズフェナジン、10−メトキシベンズフェナジン等のフェナジン誘導体、6,4’,4”−トリメトキシ−2、3−ジフェニルキノキサリン等のキノキサリン誘導体、および、2,4,5−トリフェニルイミダゾイル二量体、2−ニトロフルオレン、2,4,6−トリフェニルピリリウム四弗化ホウ素塩、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、3,3’−カルボニルビスクマリン、チオミヒラーケトン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド、オリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン等を使用することができる。
かかる光重合開始剤の量は、アクリル樹脂100質量部に対して、好ましくは0.1〜20質量部、より好ましくは1.0〜15.0質量部の範囲で添加される。かかる光重合開始剤の量が0.1質量部未満では、光重合が遅くなり、硬度及び耐擦過性を満足させるために長時間の光照射を必要とする傾向にあり、時には未硬化となり易い。一方、20質量部を超えて添加すると、塗膜の帯電防止性、耐摩耗性、耐候性等の機能が低下し易い。
また、本発明で高屈折率層(C)を形成する際に、上記開始剤の酸素阻害による感度の低下を防止するために、光重合開始剤にアミン化合物を共存させてもよい。このようなアミン化合物としては、例えば、脂肪族アミン化合物や、芳香族アミン化合物等の不揮発性のものであれば、特に限定されないが、例えば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン等が好ましい。
本発明の高屈折率層(C)は、屈折率を調整し帯電防止性の付与を図る上で、湿度依存性および加工条件による変動が少なく、透明性が高いという利点を有する導電性金属酸化物微粒子を主成分として含有することが好ましい。
かかる導電性金属酸化物微粒子としては、錫含有酸化アンチモン粒子(ATO)、亜鉛含有酸化アンチモン粒子、錫含有酸化インジウム粒子(ITO)、酸化亜鉛、酸化アルミニウム粒子、酸化アンチモン粒子等が好ましく、より好ましくは錫含有酸化インジウム粒子(ITO)、錫含有酸化アンチモン粒子(ATO)である。
かかる導電性を構成する粒子は、平均粒子径(JIS R1626に示されるBET法により測定される球相当径(JIS Z8819−1にて定義される))が、好ましくは0.5μm以下、より好ましくは、0.001〜0.3μm、特に好ましくは0.005〜0.2μmの粒子径の粒子が好適に使用される。該平均粒子径が、この範囲を超えると、生成される被膜(高屈折率層)の透明性を低下させ、この範囲未満では、該粒子が凝集し易く、生成被膜(高屈折率層)のヘイズ値が増大し、いずれの場合も、所望のヘイズ値を得ることが困難になる。
かかる導電性金属酸化物微粒子のアクリル樹脂に対する質量割合は、50質量%以上であることが、高屈折率化を達成して反射率を低下させられるために好ましく、より好ましくは60質量%以上である。
本発明の高屈折率層(C)を形成する際に、必要に応じて、例えば、重合禁止剤や、硬化触媒、酸化防止剤、分散剤等の各種添加剤を含有してもよい。
本発明では、この高屈折率層の構成成分に、導電性の付与を目的としてポリピロールおよびポリアニリン、ポリチオフェン等の導電性ポリマー、金属アルコレートおよびキレート化合物などの有機金属化合物を、さらに含有させることができる。また、この高屈折率層(C)の構成成分に、表面硬度の向上を目的として、コロイダルシリカ、乾式シリカ、湿式シリカ、酸化チタン等の無機粒子、コロイド状に分散したシリカ微粒子等を、さらに含有させることもできる。
本発明の低屈折率層(D)は、屈折率がC層より低く、かつ、1.40以下であることが必須要件である。すなわち、屈折率がC層より高いと、反射防止フィルムとして機能せず、屈折率が1.40より高いと、波長400〜700nmにおける表面反射スペクトルの最高反射率、最低反射率ともに上がり、良好な反射防止性能が得られない。
かかるD層の屈折率を1.40以下である層とするためには、シリカ系微粒子と結合してなるシロキサンポリマーを主成分とする構成を採用することが、低屈折率化、耐擦傷性の点から好ましく採用される。つまり、本発明の前記波長400〜700nmにおける表面反射スペクトルが、前記の3条件を全て満たすための最高反射率と最低反射率を満たす構成として、前記B層の条件や構成もさることながら、これに加えて、かかるD層の構成を採用することが、特に好ましい。
なお、ここで言う「結合」とは、シリカ系微粒子のシリカ成分とマトリックスのシロキサンポリマーが反応して均質化している状態を意味する。
かかるシリカ系微粒子と結合してなるシロキサンポリマーは、該シリカ系微粒子の存在下、多官能性シラン化合物を溶剤中、酸触媒により、公知の加水分解反応によって、シラノール化合物を形成し、公知の縮合反応を利用することによって得ることができる。
かかる多官能性シラン化合物としては、多官能性フッ素含有シラン化合物を含むことが低屈折率化、防汚性の点から好ましく、トリフルオロメチルメトキシシラン、トリフルオロメチルエトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリメトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリエトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリエトキシシランなどの3官能性フッ素含有シラン化合物、ヘプタデカフルオロデシルメチルジメトキシシランなどの2官能性フッ素含有シラン化合物などが挙げられ、いずれも好適に用いられるが、表面硬度の観点から、トリフルオロメチルメトキシシラン、トリフルオロメチルエトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリエトキシシランが、より好ましい。
かかる多官能性フッ素非含有シラン化合物としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−(N,N−ジグリシジル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシシプロピルトリメトキシシランなどの3官能性シラン化合物、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、メチルビニルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジエトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルジメトキシシラン、オクタデシルメチルジメトキシシランなどの2官能性シラン化合物、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランなどの4官能性シラン化合物などが挙げられ、いずれも好適に用いられるが、表面硬度の観点からビニルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシランが、より好ましい。
また、上述のシリカ微粒子としては、平均粒子径1nm〜200nmのシリカ系微粒子であることが好ましく、特に好ましくは、平均粒子径1nm〜70nmである。平均粒子径が1nmを下回ると、マトリックス材料との結合が不十分となり、硬度が低下することがある。一方、平均粒子径が200nmを越えると、粒子を多く導入して生じる粒子間の空隙の発生が少なくなり、低屈折率化の効果が十分発現しないことがある。さらに、かかるシリカ系微粒子の中でも、内部に空洞を有する構造のものが、屈折率を低下させるために、特に好ましく使用される。
かかる内部に空洞を有するシリカ系微粒子とは、外殻によって包囲された空洞部を有するシリカ系微粒子、多数の空洞部を有する多孔質のシリカ系微粒子等が挙げられ、いずれも好適に用いられる。このような例としては例えば、特許第3272111号公報に開示されている方法によって製造でき、微粒子内部の空洞の占める体積、すなわち微粒子の空隙率としては、5%以上が好ましく、30%以上がさらに好ましい。また、該微粒子自体の屈折率は、1.20〜1.40であるのが好ましく、1.20〜1.35であるのがより好ましい。かかる屈折率の測定方法は、後述しているが、特開2001−233611号公報に開示されている方法によっても測定することができる。このようなシリカ系微粒子としては、例えば特開2001−233611号公報に開示されているものや、特許第3272111号公報等の一般に市販されているものを挙げることができる。
なお、前記加水分解反応に利用される酸触媒としては、蟻酸、蓚酸、塩酸、硫酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、リン酸、ポリリン酸、多価カルボン酸あるいはその無水物、イオン交換樹脂などの酸触媒が使用される。
特に、透明被膜の硬度を向上する観点から、蟻酸、酢酸を触媒とすることが好ましい。
好ましい添加量としては、シロキサンポリマー合成時に使用される全シラン化合物含量に対して、好ましくは、0.05質量%〜10質量%、特に好ましくは、0.1質量%〜5質量%である。酸触媒の量が、0.05質量%を下回ると、加水分解反応が十分進行しないことがあり。また、10質量%を越えると、加水分解反応が暴走する恐れがある。
かかる加水分解反応において、溶剤中で反応を行うことが反応の制御が容易になることから好ましく、使用する溶剤としては、有機溶剤が好ましい。例えば、エタノール、プロパノール、ブタノール、3―メチル―3―メトキシ―1―ブタノールなどのアルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコールなどのグリコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチルエーテルなどのエーテル類;メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトンなどのケトン類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類;エチルアセテート、エチルセロソルブアセテート、3―メチル―3―メトキシ―1―ブタノールアセテートなどのアセテート類;トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサンなどの芳香族あるいは脂肪族炭化水素のほか、γ―ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシドなどを挙げることができる。
かかる溶剤の量は、シロキサンポリマー合成時使用される全シラン化合物含量に対して、50質量%〜500質量%の範囲で添加することが好ましく、特に好ましくは、80質量%〜200質量%の範囲である。50質量%を下回ると、反応が暴走し、ゲル化する場合がある。一方、500質量%を越えると、加水分解が進行しない場合がある。
また、加水分解に用いられる水としては、イオン交換水が好ましい。水の量は任意に選択可能であるが、シラン1モルに対して、1.0〜4.0モルの範囲で用いるのが好ましい。
かかる加水分解反応は、前記のシラン化合物を、溶剤中、酸触媒及び、水を添加して、室温〜55℃で行うことが好ましい。
本発明のシロキサンポリマーを得るための縮合反応の条件としては、加水分解し、シラノール化合物を得た後、そのまま、反応液を、還流下で1〜100時間行なうのが好ましい。そのほかシロキサンポリマーの重合度を上げるために、再加熱もしくは塩基触媒の添加を行なうことも可能である。
本発明の反射防止フィルムは、前記のごとくC層の屈折率が1.68以下で、D層の屈折率と厚さの積が、対象光線(通常可視光線)の波長の1/4となるようにすることが好ましい。したがって、D層において、各層の厚さdと屈折率nの積の4倍が波長400〜700nmの範囲にあることが好ましく、C層における屈折率nと厚さdの関係は、下記式(1)を満足する範囲内の厚さであることが好ましい。
n・d=λ/4 ・・・式(1)
(ここで、λは可視光線の波長範囲で、通常380nm≦λ≦780nmの範囲となる。)。
次に、本発明の反射防止フィルムの製造方法について説明するが、これに限定されるものではない。
図1は、本発明の反射防止フィルムの好ましい態様の一例を示す模式断面図である。基材フィルム(5)の上に多孔質A層(4)、ハードコートB層(3)と高屈折率C層(2)と低屈折率C層(1)からなる反射防止層(8)が積層され、さらに基材フィルム(5)の反射防止層(8)と反対側の面には近赤外吸収層(6)、粘着層(7)が積層されている。
A層(4)、B層(3)、C層(2)、D層(1)を設ける方法としては、コーティングにより基材フィルム上に直接積層する方法、他の基材に形成した層を転写により基材フィルム上へ積層する方法など、いずれの方法でも差し支えないが、適性膜厚での生産安定性、コストの点からコーティングにより基材フィルム上に直接積層する方法を採用するのが好ましい。
コーティング方法としては、各種の塗布方法、例えば、リバースコート法、グラビアコート法、ロッドコート法、バーコート法、ダイコート法、スプレーコート法などが挙げられ、いずれも好適に用いることができるが、BおよびC層の形成においては塗工精度の点からリバースコート法、特に小径グラビアロールを用いたリバースコートが好ましい。
また、B層(3)、C層(2)、D層(1)を塗布する際、前記成分を溶媒で分散させた塗布液を調整して塗布、乾燥・硬化させることが好ましく、このような溶媒は塗布または印刷作業性を改善するために配合するものであり、樹脂成分を溶解するものであれば、従来から公知の各種有機溶媒を使用することができる。特に、本発明においては、組成物の粘度の安定性、乾燥性の観点から沸点が60〜180℃の有機溶媒が好ましい。かかる有機溶媒としては、具体的には、例えば、メタノールや、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、tert―ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、シクロヘキサノン、酢酸ブチル、イソプロピルアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジアセチルアセトン、アセチルアセトン等が好適に使用される。これらは単一で使用してもよく、2種類以上を混合して用いてもよい。
B層(3)、C層(2)形成に用いられる塗布液を調製する際、有機溶媒の量は、塗布手段や、印刷手段に応じ作業性のよい状態の粘度に組成物がなるように任意の量配合すればよいが、通常組成物の固形分濃度が好ましくは60質量%以下、より好ましくは、50質量%以下になる程度であるのがよい。本発明の光硬化性膜形成用組成物の調製としては、任意の方法が採用可能であるが、通常樹脂成分を有機溶媒で溶解させた溶液中に導電性粒子を添加し、ペイントシェーカーや、ボールミル、サンドミル、三本ロール、アトライター、ホモミキサー等の分散機により分散させ、しかる後、光重合開始剤を添加し、均一に溶解させる方法が適当である。さらに、前記アルコキシシラン化合物などの添加剤を加える場合、塗布直前に加えることが好ましい。
かかる光硬化性膜形成用組成物を硬化させるための活性線としては、紫外線、電子線および放射線(α線、β線、γ線など)などアクリル系のビニル基を重合させる電磁波が挙げられ、実用的には、紫外線が簡便であり好ましい。紫外線源としては、紫外線蛍光灯、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノン灯、炭素アーク灯などを用いることができる。また、活性線を照射するときに、低酸素濃度下で照射を行なうと、効率よく硬化させることができる。
本発明のD層(1)形成に用いられる塗布液は、前記シロキサンポリマーを主成分とし、硬化剤などを加えて溶媒で希釈することが好ましく、溶剤の含有量はシロキサンポリマー合成時使用される全シラン化合物含量に対して、1300質量%〜9900質量%の範囲で添加することが好ましく、特に好ましくは、1500質量%〜6000質量%の範囲である。1300質量%を下回る及び、9900質量%を越えると、所定の膜厚の透明被膜を形成することが困難となる。
硬化剤としては、チタニウム系、ジルコニウム系、アルミニウム系および、マグネシウム系が使用される。これらの中、低屈屈折率化の目的には、屈折率の低いアルミニウム系および、マグネシウム系の硬化剤が好ましい。これらの硬化剤は、金属アルコキシドにキレート化剤を反応させることにより容易に得ることができる。キレート化剤の例としては、アセチルアセトン、ベンゾイルアセトン、ジベンゾイルメタンなどのβ−ジケトン;アセト酢酸エチル、ベンゾイル酢酸エチルなどのβ−ケト酸エステルなどを用いることができる。
かかる硬化剤の好ましい具体的な例としては、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムモノアセチルアセテートビス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)等のアルミニウムキレート化合物、エチルアセトアセテートマグネシウムモノイソプロピレート、マグネシウムビス(エチルアセトアセテート)、アルキルアセトアセテートマグネシウムモノソプロピレート、マグネシウムビス(アセチルアセトネート)等のマグネシウムキレート化合物などの金属基キレート化合物が使用される。これら金属基キレート化合物のうち、さらに好ましくは、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、マグネシウムビス(アセチルアセトネート)、マグネシウムビス(エチルアセトアセテート)であり、保存安定性、入手容易さを考慮すると、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)が、特に好ましい。添加される金属キレート化合物の導入量は、(a)のシロキサンポリマー合成時使用される全シラン化合物含量に対して、好ましくは0.1質量%〜10質量%であり、特に好ましくは、1質量%〜6質量%である。かかる導入量が、0.1質量%を下回ると、硬化が不十分となり、透明被膜とした場合、硬度が低下する。一方、10質量%を越えると、硬化が十分となり、透明被膜の硬度は向上するが、屈折率の向上も見られ、好ましくない。
本発明の反射防止フィルムには、基材フィルム(5)の反射防止層(8)を有する面の反対面に近赤外線吸収層(6)を設けることができる。かかる近赤外線吸収層としては、近赤外線吸収色素を高分子樹脂中に分散させたもの、近赤外線吸収色素を単独で設けたものなど特に限定されず使用することができる。
近赤外線吸収色素としては、例えば、ジイモニウム塩系化合物、含フッ素フタロシアニン系化合物、チオニッケル錯体系化合物、アミニウム系化合物、シアニン系化合物、アゾ系化合物、ポリメチン系化合物、キノン系化合物、ジフェニルメタン系化合物、トリフェニルメタン系化合物、メルカプトナフトール系化合物などが挙げられ、単独または混合系のいずれも好適に使用できる。
近赤外線吸収色素を高分子樹脂中に分散させた場合、高分子樹脂としては、例えば、ポリエステル系、アクリル系、セルロース系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリカーボネート、フェノール系、ウレタン系樹脂などが挙げられ、いずれも好適に使用でき、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系などの紫外線吸収剤を含有することが、近赤外線吸収色素の耐光性劣化を抑制するために好ましい。また、高分子樹脂100質量部に対し、1〜10質量部の近赤外線吸収色素を分散させることが好ましい。
本発明の反射防止フィルムには、基材フィルム(5)の反射防止層(8)を有する面の反対面に粘着層(7)を設けることができる。粘着層(7)としては、2つの物体をその粘着作用により接着させるものであれば特に限定されない。粘着層(7)を形成する粘着剤としては、ゴム系、ビニル重合系、縮合重合系、熱硬化性樹脂系、シリコーン系などを用いることができる。この中で、ゴム系の粘着剤としては、ブタジエン−スチレン共重合体系(SBR)、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体系(NBR)、クロロプレン重合体系、イソブチレン−イソプレン共重合体系(ブチルゴム)などを挙げることができる。ビニル重合系の粘着剤としては、アクリル樹脂系、スチレン樹脂系、酢酸ビニル−エチレン共重合体系、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系などを挙げることができる。縮合重合系の粘着剤としては、ポリエステル樹脂系を挙げることができる。熱硬化樹脂系の粘着剤としては、エポキシ樹脂系、ウレタン樹脂系、ホルマリン樹脂系などを挙げることができる。これらの樹脂は単独で使用してもよく、また2種以上混合して使用しても良い。
さらに、粘着剤は、溶剤型粘着剤と無溶剤型粘着剤のいずれでも使用することができる。粘着層(7)の形成は、上記のような粘着剤を用いて、塗布等通常行なわれている技術を用いて実施される。さらに、粘着層(7)に着色剤を含有させても良い。これは、粘着剤に、例えば、顔料や染料などの着色剤を混合して用いることによって容易に達成される。着色剤を含有している場合、積層フィルムとして550nmでの光線透過率が40〜80%の範囲内であることが望ましい。
本発明の反射防止フィルムは、表面硬度が高く、耐擦過性を有しているため、広範な用途に使用することができる。例えば、メンブレンスイッチ、カーブミラー、バックミラー、ゴーグル、窓ガラス、ポスター、広告塔、銘板や計器のカバー、その他種々の商業ディスプレイ等の表面に適用することもできる。特に、液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)や陰極線管表示装置(CRT)、ポータブルデジタルアシスタント(PDA)などの画像表示部材について、粘着層または接着剤層を介して、画像表示面および/またはその前面板の表面に貼着して画像表示装置とすることができる。
[特性の測定方法および効果の評価方法]
本発明における特性の測定方法および効果の評価方法は、次のとおり定義する。
(1)孔分布曲線
1万倍で撮影した電子顕微鏡表面写真の孔の部分をマーキングし、イメージアナライザー(イメージアナライジングコンピューター社製)を用いて画像処理を行い各孔径を真円に換算した時の最小孔径と最大径の間を10mμ単位で分割し各分割部における孔の個数を測定した。この測定値から縦軸を単位面積あたりの孔数、横軸を孔径として孔径分布曲線を描きピークにおける孔径を求めた。
(2)うねり高さ
フイルム断面を光学顕微鏡(DMLB HC/ライカマイクロシステムズ製、反射モード、微分干渉フィルター、光学倍率1000倍)にて観察し、デジタルカメラを用いて1300×1300pixelsのデジタル画像を取り込んで、得られた画像を断面厚み方向に5倍に拡大し、A4サイズで印刷し、断面の表面凹凸形状を観察する。その表面粗さ曲線より高さが0.2μm以上となる山部の最隣接部の谷部と谷部を直線で結んだ時、測定長40μm中における該山部の個数を測定し、うねり高さ0.2μm以上のうねり個数とした。うねり個数は測定点50個の平均値とした。
(3)中心線平均粗さ(Ra)
JIS B 0601に基づき、小坂研究所(株)製表面粗さ測定器SE−3400を用いて下記条件で測定した。
測定条件:SPEED;0.5mm/S、カットオフ値;0.25mm、測定長さ;8mm。
(4)ヘイズ測定
JIS K 7136に基づき、日本電色工業(株)製 ヘイズメーターを用いて測定を行った。
(5)反射率測定
測定面(反射防止層を設けた側の面)の反対側表面を60℃光沢度(JIS Z 8741)が10以下になるように320〜400番の耐水サンドペーパーで均一に粗面化した後、可視光線透過率が5%以下となるように黒色塗料を塗布して着色した。測定面を島津製作所製の分光光度計(UV−3150)にて、測定面から5度の入射角で、波長領域380nm〜800nmにおける絶対反射スペクトルを測定し、波長400nmおよび700nmでの反射率および400nm〜700nmの領域での最低の反射率を求めた。なお、測定した反射スペクトルにうねりのある場合は、うねりの山(極大点)と谷(極小点)の中間地点を結んでいった曲線からそれぞれの反射率を求めた。
(6)耐擦傷性;スチールウール硬度評価
耐擦傷性は、反射防止フィルムの反射防止面を#0000のスチールウールに250gの荷重をかけて、ストローク幅10cm、速度30mm/secで10往復摩擦した後、表面を目視で観察し、傷の付き方を次の5段階で評価した。
5級:傷が全く付かない。
4級:傷が1本以上5本以下。
3級:傷が6本以上10本以下。
2級:傷が11本以上。
1級:全面に無数の傷。
2枚のサンプル数で評価を行い、傷の付き方が多い方を評価結果とした。
(7)屈折率測定
シリコンウエハー上にスピンコーターにて形成された塗膜について、位相差測定装置(ニコン(株)製:NPDM−1000)で633nmの屈折率を測定した。
(8)映り込み性
作製した反射防止フイルムを市販の液晶TVの表面に貼り付け、昼光色蛍光灯(8000cd/cm)を映し、その反射像の程度を次の3段階で評価した。
○:蛍光灯の輪郭がほとんどわからない。
△:蛍光灯はぼやけているが、輪郭はわかる。
×:蛍光灯がはっきり見える。
3名で判定して、最も頻度の高い判定結果を評価結果とした。
(9)解像度
作製した反射防止フイルムを市販の液晶TVの表面に貼り付け、テストパターン像を画像に映し出しその鮮明さを次の3段階で評価した。
○: 画像の直線性がはっきり識別して見える。
△: 画像の直線性がぼやけて見えるが識別することができる。
×: 画像の直線性がぼやけて識別することができない。
3名で判定して、最も頻度の高い判定結果を評価結果とした。
次に、実施例に基づいて本発明を説明するが、本発明は必ずしもこれらに限定されるものではない。
(多孔質層塗料の調整)
平均粒子径0.2μmのアクリル系ポリマーエマルジョン(メチルメタクリレート/エチルアクリレート/アクリル酸(60/35/5重量部)共重合体)70重量部(固形分重量比)と平均粒子径0.01μmの球状コロイダルシリカ(例えば日産化学(株)製スノーテックス)30重量部(固形分重量比)を水で希釈して30重量部%の塗料を調整した。
(低屈折率層塗料の調製)
一次粒子径50nmの外殻を有する多孔質シリカ粒子144質量部、イソプロピルアルコール560質量部からなるシリカスラリーを準備し、メチルトリメトキシシラン219質量部、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン158質量部、上述シリカスラリー704質量部、ポリプロピレングリコールモノエチルエーテル713質量部を攪拌混合し、燐酸1質量部と水130質量部を配合して、30℃±10℃で攪拌しながら60分加水分解し、さらに温度を80℃±5℃に上げて60分攪拌しながら重合し、シリカ粒子含有ポリマーを得た。
次に、このシリカ粒子含有ポリマー1200質量部、イソプロピルアルコール5244質量部を攪拌混合した後、硬化触媒としてアセトキシアルミニウムを15質量部添加して再度攪拌混合し、屈折率1.35の塗料を調整した。
(実施例1)
市販の光学用易接着ポリエステルフィルム(東レ製 ルミラー(登録商標)QT63、厚み100μm)の易接着面に、上記で調整した多孔質層塗料を乾燥後の膜厚が3μmになるように小径グラビアコーターで塗布し、130℃2分間乾燥させ多孔質層(A)を設けた。
得られた塗膜の多孔質特性を表1に示すように孔径分布曲線におけるピーク孔径は0.12μm、うねり個数は1、中心線平均粗さは0.04μmであった。
続いて、この多孔質層(A)の上に多官能アクリレートを含む塗料(JSR(株)製 デソライト(登録商標) Z7528:屈折率1.53)を小径グラビアコーターで塗工し、90℃で乾燥後、紫外線400mJ/cmを照射して硬化させ、厚み約3μmのハードコート層(B)を設けた。
次に、このハードコート層上に、全固型成分中80質量%を平均粒子径10nmのアンチモン含有酸化亜鉛を占め、他に多官能アクリレートを含む塗料(屈折率1.63、固型分濃度10質量%)を混合し調整した塗料を小径グラビアコーターで塗工し、90℃で乾燥後、紫外線400mJ/cmを照射して硬化させ、厚み約0.1μmの高屈折率層(C)を設けた。
次にこの高屈折率C層の上に次に、前記(低屈折率層塗料の調整)で調整した塗料を小径グラビアコーターで塗工し、130℃で乾燥、硬化して、厚さ約0.1μmの低屈折率層を設けて反射防止フィルムを製造した。
得られた反射防止フィルムの評価結果を表1に示す。
表1から明らかなように、孔径分布曲線における孔径ピーク、0.2μm以上の高さをもつうねり個数が本発明の範囲内にある、実施例1のものは映り込み防止がありぎらつきがなく、解像度が良好で、反射色の色調もニュートラルであった。
(比較例1〜2、実施例2〜4)
多孔質層(A)層塗剤に関して、アクリル系ポリマーエマルジョンおよびコロイダルシリカの平均粒子径、固形分比を変えた以外は同様にして表1に示す特性を有する多孔質層(A)を作製した他は実施例1と同様にして反射防止フイルムを得た。得られた反射防止フィルムの評価結果を表1に示す。
表1から明らかなように、ピーク孔径が本発明の範囲に満たないもの(比較例1)は、解像度は良好であったが、蛍光灯の写り込みが明瞭に観察された。
ピーク孔径が本発明の範囲を越えるもの(比較例2)は、蛍光灯の写り込みはないものの、画像がぼやけて見え解像度が劣るものであった。ピーク孔径が本発明の範囲内にあり、かつうねり個数が本発明を越えない、実施例2〜4のものは、映り込み防止がありぎらつきがなく解像度が良好で、反射色の色調もニュートラルであった。
(比較例3)
実施例1において、多孔質層(A)を設けず、ハードコート層(B)、高屈折率層(C)、低屈折率層(D)の順に作製した反射防止フイルムを得た。得られた反射防止フィルムの評価結果を表1に示す。
表1から明らかなように、多孔質層(A)が設けられていないため、解像度は良好であったが、蛍光灯の写り込みが明瞭に観察された。
(実施例5)
実施例1で得られた反射防止フィルムの、反射防止層(d)を設けていない面に、2種の近赤外線吸収色素(ジイモニウム塩系:日本化薬(株)製IRG−022、フタロシアニン系:(株)日本触媒製イーエクスカラー(登録商標)810K)それぞれ2質量部、1質量部と、アクリル樹脂(三菱レイヨン(株)製ダイヤナール(登録商標)BR−80)100質量部を用いて近赤外線吸収層を設けた。
さらに、この近赤外線吸収層上に、波長595nmに吸収極大を有する色素と白色光の色度を補正する色素を粘着剤AGR−100(日本化薬(株)製)に混合して粘着層を設け、ガラスと貼り合わせた後に1000mJ/cmの紫外線照射量で硬化させ、プラズマディスプレイ用前面保護板を得た。
Figure 2008197414
本発明の反射防止フィルムは、映り込み防止性を有し画面のぎらつきを抑え表面の反射率が低く、色目がニュートラルなため、例えば、プラズマディスプレイのような大画面の平面テレビ前面、液晶テレビ前面などに適用される反射防止フィルムとして好適である。
本発明の反射防止フィルムの一例を示す断面を模式的に表した図である。
符号の説明
1:低屈折率層(D)
2:高屈折率層(C)
3:ハードコート層(B)
4: 多孔質層(A)
5:基材フィルム
6:近赤外線吸収層
7:粘着層
8:反射防止層

Claims (7)

  1. 基材フィルムの少なくとも片面に、多孔質層(A)、ハードコート層(B)、屈折率が1.68以下である高屈折率層(C)および、屈折率がC層より低く、かつ1.40以下である低屈折率層(D)層の少なくとも4層が、この順に順次積層されている反射防止フィルムであって、該多孔質層(A)が孔径分布曲線におけるピーク孔径が0.06〜2.0μmであり、かつ該多孔質層(A)の表面は高さ0.2μm以上のうねりが5個/40μm未満である反射防止フィルム。
  2. 前記多孔質層(A)表面の中心線平均粗さが0.2μm以下である請求項1記載の反射防止フィルム。
  3. 前記低屈折率(D)層の屈折率が1.30以上1.40以下である請求項1〜2のいずれかに記載の反射防止フィルム。
  4. 前記高屈折率(C)層の屈折率が1.48以上1.68以下である請求項1〜3のいずれかに記載の反射防止フィルム。
  5. 前記C層が、導電性金属酸化物微粒子を含有し、かつ、該導電性金属酸化物微粒子含有量がC層に対して50質量%以上である請求項1〜4のいずれかに記載の反射防止フィルム。
  6. 前記基材フィルムが、ポリエステル系樹脂、アセテート系樹脂およびアクリル系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種からなる請求項1〜5のいずれかに記載の反射防止フィルム。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の反射防止フィルムが、画像表示面または前面板の表面に貼着されている画像表示装置。
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