JP2008197146A - カラー画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ファーストプリントタイムを短縮するとともに、色ズレの発生を低減したカラー画像形成装置を提供することである。
【解決手段】 像担持用の複数の回転体と、前記回転体上に静電潜像を形成する複数の露光手段と、前記静電潜像にトナーを付着させて可視画像化する複数の現像手段と、前記複数の回転体を駆動する複数の回転体駆動手段と、前記複数の回転体の回転位相をそれぞれ検知する複数の位相検知手段と、前記複数の位相検知手段の検知結果に基づいて前記回転体の回転位相差を調整する調整手段と、前記回転体上に形成されたトナー画像が転写される中間転写体を備え、前記複数の回転体駆動手段の1つが前記中間転写体も駆動するカラー画像形成装置において、
前記調整手段は、前記中間転写体も駆動する回転体駆動手段の回転位相を基準として、その回転位相に他の回転体の回転位相が合うように調整することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明はカラー画像形成装置に関し、特にその回転体の回転位相に関するものである。
図10は、4色、すなわちイエロー(以下Yと記載)、マゼンダ(以下Mと記載)、シアン(以下Cと記載)、ブラック(以下Kと記載)の画像形成手段を備えたカラー画像形成装置を示すもので、101a〜101dは静電潜像を形成する感光ドラム(a、b、c、dはそれぞれY、M、C、K用を示す)で、102a〜102bは感光ドラムを駆動するモータである。
100a〜100dは画像信号に応じて露光を行い、感光ドラム101上に静電潜像を形成するレーザスキャナである。103a〜103dは、感光ドラム101の回転位相を検知する位相検知センサである。104は、各感光ドラム101上に形成されたトナー画像を順次転写させていく中間転写ベルトであり、105は中間転写ベルトを回す中間転写ローラである。106は、中間転写ベルト104上に形成されたトナー画像を搬送されてきた紙に一括して転写させる転写ローラである。108は、定着ローラを駆動するためのモータである。112は、中間転写ベルト104を駆動するためのモータである。
カラー画像形成装置は、プリント指示を受信すると、各色の画像信号が各レーザスキャナ100に送られ、感光ドラム101上に静電潜像が形成され、図示しない現像器により、感光ドラム101に静電潜像がトナーで現像される。中間転写ベルト104は時計周りに回転し、感光ドラムに形成されたトナー画像を順次中間転写ベルト104に転写される。
その後、図示しない給紙カセットから紙が矢印の方向に搬送され、転写ローラ106の位置で、中間転写体上に形成されたトナー画像を一度に転写され、定着器107の熱によって紙にトナー画像が定着し、外部に排出される。
ところで、以上述べたようなカラー画像形成装置では、各色の画像形成位置の不一致が、色ズレとなって画像に現れ、画質の劣化を招いてしまう。色ズレには、各色の現像装置の組み付け時の位置ズレなどにより発生する定常的な色ズレ(以下、DC色ズレと記述する)と、回転体の軸のフレ、回転体の回転ムラ及びベルトの速度ムラなどにより発生する周期的な色ズレ(以下、AC色ズレと記述する)に大別できる。
AC色ズレ対策として、各色の回転体の回転位相を個別に制御する手段など、色ズレを抑制するために色々な手法が提案されている。
例えば、特開平11-24356記載のカラー画像形成装置では、カラー画像が形成される第1の像担持体群と、黒画像が形成される第2の像担持体とから構成され、像担持体群と像担持体はそれぞれ異なる駆動制御により駆動し、駆動変動周期の位相を同期させることが提案されている。図11は感光ドラムの回転速度の位相同期を示す説明図である。感光ドラムの回転位相を合わせることにより、図11(a)に比べ、図11(b)の方が、回転速度差が最小にでき、色ズレを抑制することが可能になる。
特開平11-24356号公報
複数の像担持体を複数の駆動手段で制御する系においては、画像形成を連続して行うと、各モータの負荷変動や回転数偏差により位相差が徐々に現れる。その位相差により画像ズレが発生するため、モータ起動時だけではなく、画像形成中にも位相制御することが課題の一つになっている。
特開平11-24356記載のカラー画像形成装置では、像担持体を駆動しているモータで中間転写ベルトあるいはシート搬送手段を駆動している。そのため、画像形成中に位相制御を行うと、中間転写ベルトあるいはシート搬送にも速度変動を及ぼし、書き出し位置がずれる危険性があった。
また、位相制御を行うカラー画像形成装置では、モータ起動時に位相調整シーケンスを実行するため、位相調整が完了するまで画像形成を待たねばならず、ファーストプリントタイムが長くなってしまう問題もあった。
本発明の目的は、ファーストプリントタイムを短縮するとともに、色ズレの発生を低減したカラー画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、(1) 像担持用の複数の回転体と、前記回転体上に静電潜像を形成する複数の露光手段と、前記静電潜像にトナーを付着させて可視画像化する複数の現像手段と、前記複数の回転体を駆動する複数の回転体駆動手段と、前記複数の回転体の回転位相をそれぞれ検知する複数の位相検知手段と、前記複数の位相検知手段の検知結果に基づいて前記回転体の回転位相差を調整する調整手段と、前記回転体上に形成されたトナー画像が転写される中間転写体を備え、前記複数の回転体駆動手段の1つが前記中間転写体も駆動するカラー画像形成装置において、前記調整手段は、前記中間転写体も駆動する回転体駆動手段の回転位相を基準として、その回転位相に他の回転体の回転位相が合うように回転位相差を調整することを特徴とする。
(2) (1)記載のカラー画像形成装置において、前記中間転写体も駆動する回転体駆動手段は、黒画像を形成するための像担時用の回転体であることを特徴とする。
(3) (1)及び(2)記載のカラー画像形成装置において、黒画像を形成するための回転体駆動手段は、黒画像を形成する前記現像手段も駆動することを特徴とする。
(4) (1)〜(3)記載のカラー画像形成装置において、黒画像以外を形成する少なくとも1つ以上の前記回転駆動手段は、前記複数の現像手段も駆動することを特徴とする。
(5) (1)〜(4)記載のカラー画像形成装置において、前記中間転写体上に設けたマーキングと、前記マーキングを検知するマーキング検知手段と、前記マーキング検知手段のマーキング検知信号の間隔により、前記中間転写体の周長を検知する周長検知手段を備え、前記調整手段で位相差を調整すると同時に、前記周長検知手段による周長検知を行うこと特徴とする。
(6) 像担持用の複数の回転体と、前記回転体上に静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像にトナーを付着させて可視画像化する複数の現像手段と、前記複数の回転体を駆動する複数の回転体駆動手段と、前記複数の回転体の回転位相をそれぞれ検知する複数の位相検知手段と、前記複数の位相検知手段の検知結果に基づいて前記回転体の回転位相差を調整する調整手段と、回転体上に形成されたトナー画像をシートに転写する複数の転写手段と、シートを前記転写手段へ搬送するシート搬送手段とを備え、前記複数の回転体駆動手段の1つが前記シート搬送手段も駆動するカラー画像形成装置において、前記調整手段は、前記シート搬送手段も駆動する回転体駆動手段の回転位相を基準として、その回転位相に他の回転体の回転位相が合うように調整することを特徴とする。
(7) (6)記載のカラー画像形成装置において、前記シート搬送手段も駆動する回転体駆動手段は、黒画像を形成するための像担時用の回転体であることを特徴とする。
(8) (6)及び(7)記載のカラー画像形成装置において、黒画像を形成するための回転体駆動手段は、黒画像を形成する前記現像手段も駆動することを特徴とする。
(9) (6)〜(8)記載のカラー画像形成装置において、黒画像以外を形成する少なくとも1つ以上の前記回転駆動手段は、前記複数の現像手段も駆動することを特徴とする。
以上説明したように、第1の発明によれば、中間転写体も駆動する回転体駆動手段の回転位相を基準として、その回転位相に他の回転体の回転位相が合うように回転位相差を調整することで、色ズレを抑制したカラー画像形成装置が実現できる。
第2の発明によれば、回転位相基準をKの回転体にすることで、モノクロ印刷が可能でかつ、色ズレを抑制したカラー画像形成装置が実現できる。
第3の発明によれば、感光ドラムと現像器の駆動を兼ねているため、コストダウンや駆動制御も容易にしたカラー画像形成装置が実現できる。
第4の発明によれば、複数の感光ドラムや現像器の駆動を兼ねているため、コストダウンや駆動制御も容易にしたカラー画像形成装置が実現できる。
第5の発明によれば、色ズレを抑制しつつ、ファーストプリントアウトタイムを短縮したカラー画像形成装置が実現できる。
第6の発明によれば、前記シート搬送手段も駆動する回転体駆動手段の回転位相を基準として、その回転位相に他の回転体の回転位相が合うように回転位相差を調整することにより、色ズレを抑制したカラー画像形成装置が実現できる。
第7の発明によれば、回転位相基準をKの回転体にすることで、モノクロ印刷が可能でかつ、色ズレを抑制したカラー画像形成装置が実現できる。
第8の発明によれば、感光ドラムと現像器の駆動を兼ねているため、コストダウンや駆動制御も容易にしたカラー画像形成装置が実現できる。
第9の発明によれば、複数の感光ドラムや現像器の駆動を兼ねているため、コストダウンや駆動制御も容易にしたカラー画像形成装置が実現できる。
(実施例1)
図1は、実施例1であるカラー画像形成装置の構成を示す図である。図1において、図10記載の構成と同様の機能を有するものについては同一の符号し、説明を省略する。図10では独立して配置されたモータ112が、中間転写ベルト104を駆動していたが、実施例1である図1では、モータ102dが感光ドラム101dと中間転写ベルト104の両方を駆動する構成になっている。
図2は本装置の制御システムの概略構成である。200は画像形成装置としてのプリンタである。201はプリンタ内の各装置を制御するプリンタ制御部である。202はプリンタ内の各装置へ電力を供給する電源である。203はプリンタ内の各部の状況を検知するセンサ類である。204は、モータ制御部であり、DSPが搭載されている。搭載されているDSPは、DCブラシレスモータからのロータ位置信号により相切り替え制御、プリンタ制御部からの制御信号によるモータの始動、停止制御、およびプリンタ制御部からの速度信号と速度検知手段の出力とを比較し、ドライバを介して速度制御をおこなう。205はプリンタ内の各装置の動力源であるモータ類である。206はプリンタの動作状況をユーザに報知する表示部である。207はプリンタとホストコンピュータとの通信を行う通信コントローラである。208はプリンタに印刷するデータを転送するホストコンピュータである。
図3は、感光ドラム部の構成を示す図である。図3において、114は感光ドラムと一体に回転し、感光ドラム101を駆動するギアであり、ギア114にはフラグ113を設け、感光ドラム101の回転に伴い、フォトセンサ103の光路を遮るようにする。これにより感光ドラム1回転につき1回の信号が出力される。あるいは、感光ドラム101や、感光ドラム101と一体のシャフトにフラグを設け、このフラグがフォトセンサを遮光するような構成としても良い。
次に、駆動制御部およびプリンタ制御部の動作について説明する。図4は第1の実施例の動作を示すフローチャートである。なお、説明に用いている図4は、基準となる回転体(ここでは、K用感光ドラム、以下Kドラムと記述する)を感光ドラム101dとし、感光ドラム101aに対する制御について記述しているが、他の感光ドラム101b、101cに対する制御も同様である。
プリンタ制御部から、画像形成を実行するために、全モータの起動を指示されると(S100)、モータ制御部は、速度制御ループと位置制御ループのゲインをそれぞれ設定し(S101)、各モータに対して速度制御および位置制御を行い、各モータの相対速度差を最小にするように、各モータを所定の加速カーブに従い速度指令および位置指令を更新して、加速していく(S102)。各制御ループのゲインの値は、制御の安定性を損なわない範囲でなるべく大きく設定するものとし、あらかじめモータ制御部に保持させておく。
また、速度指令および位置指令と実際の速度および位置との差の大きさによって、各制御ループのゲインを変化させてもよい。たとえば、速度指令および位置指令と実際の速度および位置との差が所定の値以上となった場合、各制御ループのゲインを小さくして、制御の安定性を確保する。
全モータが定常回転速度に達したら加速を終了したら(S103)、印字動作に備えて、速度制御ループと位置制御ループのゲインをそれぞれ設定し直す(S104)。各制御ループのゲインの値は、目標回転数に応じて設定する。画像に悪影響を与えないように、回転数が安定し、回転ムラが発生しないような値とするため、画像形成中以外のゲイン設定より小さい値となる。
目標回転数に対するゲイン値は、あらかじめモータ制御部に位置指令とゲイン設定値の対応表として保持させておくことができる。また、速度指令および位置指令と実際の速度および位置との差の大きさによって、各制御ループのゲインを変化させてもよい。たとえば、速度指令および位置指令と実際の速度および位置との差が所定の値以上となった場合、各制御ループのゲインを小さくして、制御の安定性を確保する。
次に、プリンタ制御部からドラムの位相調整要否判定の実行を指示されると(S105)、基準となる感光ドラム101dと、感光ドラム101aとの回転位相差の検出を開始する。すなわち、時間計測用カウンタ値cntをクリア(S106)し、基準となる感光ドラム101dのフォトセンサ103dからの信号が出力された時点から一定周期でカウント値cntを増加させる(S107・S108)。感光ドラム101aのフォトセンサ103aからの信号が出力された時点カウント値cntの増加を停止し(S109)、計測された時間を、ドラムの位相差に換算するとともに、モータの位置誤差情報に換算する(S110)。そしてドラムの実際の位相差と所望の位相差とを比較し、ドラムの位相調整実行が必要か否かを判定し、その結果をプリンタ制御部に報知する(S111)。
ここでは、感光ドラム101aについてのみ説明したけれども、前述した時間計測用カウント値は、フォトセンサ103aから103cまでの3つのカウンタを有しており、フォトセンサ103dの信号が検知した時点から3つのカウンタを動かし、それぞれのフォトセンサを検知できる。そして、フォトセンサ103a〜103cを検知すると、cntを停止しそれぞれのモータ位置誤差情報の換算を行い、その換算結果に応じて、感光ドラム101b及び101cも位相調整必要か否かを個別に判定する。
プリンタ制御部は、報知された各ドラムの位相調整要否判定結果を受け、位相調整が不要な場合は印字シーケンスを実行し、位相調整が必要な場合はモータ制御部に位相調整実行を指示し、位相調整実行完了の後に印字シーケンスを実行する。
モータ制御部は、プリンタ制御部から位相調整実行を指示されると(S112)、位相調整要否判定動作により求めたモータ位置誤差情報から、該位置誤差を解消するような位置指令を求め、該位置指令の絶対値の大きさに応じて各制御ループのゲインを設定する(S113)。位置指令の算出にあたっては、例えば、位相ずれが、基準となる回転体に対して180度未満の遅れであれば、位相を進ませる方向に、位置指令を算出し、180度以上の遅れであれば、位相を遅らせる方向に位置指令を算出し、位相調整の時間を短縮することができる。
そして、該位置指令をモータの位置制御ループに与え、ドラムが所望の位相差となるように制御を行う(S114)。また、S112からS114の制御については、各感光ドラム103a〜103cにおいて個別に行われる。
各制御ループのゲイン値は、位置指令の絶対値が大きい場合、ゲインを小さくし制御の安定性を確保し、位置指令の絶対値が小さい場合、制御の安定性を損なわない範囲で、制御ループのゲインを大きく設定し、位置誤差解消までの時間短縮を図る。位置指令に対するゲイン値は、あらかじめモータ制御部に位置指令とゲイン設定値の対応表として保持させておいてもよいし、あらかじめモータ制御部に設定した計算式により、位置指令に応じたゲイン値を求めても良い。
位置誤差情報をモニタし、全ての感光ドラム101の位置誤差が許容値以内になった時点で、位相調整が完了とし(S115)、印字動作に備えて、速度制御ループと位置制御ループのゲインをそれぞれ設定し直す(S116)。各制御ループのゲインの値は、目標回転数に応じて設定する。画像に悪影響を与えないように、回転数が安定し、回転ムラが発生しないような値とするため、画像形成中以外のゲイン設定より小さい値となる。
目標回転数に対するゲイン値は、あらかじめモータ制御部に位置指令とゲイン設定値の対応表として保持させておくことができる。
以上説明した制御を行うことにより、中間転写ベルト104の回転速度を一定速に保ちながら、Kドラムの回転位相に他の感光ドラム101の回転位相を合わせられ、色ズレ発生を抑制したカラー画像形成装置が実現可能となる。
(実施例2)
実施例1では、感光ドラム101dと中間転写ベルト104以外の駆動源は独立制御する構成で説明したけれども、実施例2では、感光ドラム101a〜101cの駆動源を兼用した場合について説明する。図5は実施例2にかかる代表的なカラー画像形成装置である。図5において、図1と同様の機能については、同一の符号を付し説明を省略する。109は、感光ドラム101a〜101d上に形成された静電潜像を可視像化するための現像器である。110は感光ドラム101a、101b及び現像器109aを駆動するモータ、111は感光ドラム101c、現像器109b及び109cを駆動するモータである。なお、感光ドラム101aと101bは同位相になるように調整され機械的に連結されており、常に位相が揃った状態でモータ110により駆動される。
このようなモータ構成をとることにより、モータ102d、モータ110、モータ111が、モータ負荷をほぼ均等にすることが可能になり、モータの回転位相が大幅にズレないメリットがある。
制御方法については、感光ドラム101dを基準として、感光ドラム101a及び101cを実施例1と同様に制御すればよいので、ここでは説明を省略する。
以上説明した制御を行うことにより、中間転写ベルト104の回転速度を一定速に保ちながら、Kドラムの回転位相に他の感光ドラム101の回転位相を合わせられ、色ズレ発生を抑制したカラー画像形成装置が実現可能となる。
なお実施例2では、モータ負荷がほぼ均等になるように、図5のようなモータ構成にしたけれども、モータ110とモータ111の構成はこの構成にとどまらない。
例えば、実施例2は、図6のようにモータ110は現像器109a〜109cを駆動し、モータ111は、感光ドラム101a〜101cを駆動するような構成であっても構わないし、現像器109a〜cと感光ドラム101a〜cをどのような組み合わせで駆動しても構わない。
(実施例3)
図7は、実施例3に係るカラー画像形成装置の構成である。実施例2と同様に、図1と同様の機能については、同一の符号を付し説明を省略する。図7を用いて、実施例3の構成を説明する。図7において、115は周長検知センサであり、中間転写ベルト104面の振動を抑えた位置に配置され、中間転写ベルト104上に設けられたマーキングを光学的検出できるセンサである。つまり、周長検知センサ115は、LEDの光をマーキングに照射し、その反射光を受光して、マーキング位置を検出できるようになっている。したがって、中間転写ベルト104の回転速度と、マーキングからの反射光を受光する時間間隔によって、中間転写ベルト104の周長を検知することが可能になる。(マーキングは、中間転写ベルト104上に画像を形成する領域外に設けられている。)
次に、周長検知センサ115の必要性について、簡単に説明する。
中間転写ベルト104の材質には、熱膨張係数の大きいPET(ポリエチレンテレフタレート)やPVDF(ポリフッ化ビニリデン)が使われることがある。そのため、機内温度が変化したとしても、中間転写ベルト104上の画像と搬送されてきた用紙の転写位置を合わせるために、中間転写ベルト104の周長を検知する必要がある。
実施例3では、キャリブレーションの制御が実施例1や従来例と異なるため、説明するにあたり、まず従来のカラー画像形成装置のキャリブレーション方法を説明し、その後実施例3のキャリブレーションについて説明する。
図12は従来のカラー画像形成装置の動作を示すタイミングチャートである。図12を元に従来のカラー画像形成装置の動作について説明する。
従来のカラー画像形成装置では、位相検知センサ103aが基準となる感光ドラム101aの回転位相を検知し(時間Tc)、位相検知センサ103b〜103dが他の感光ドラム101b〜101dの位相を検知する。その検知結果を元に位相差を算出し、回転位相が合うように調整する。従来のカラー画像形成装置では、時間Taになって初めて中間転写ベルト104が等速回転するので、時間Taから周長検知を行うことが可能になる。その後、時間Tdから像形成を行ない、濃度検知などを行っている。
次に、実施例3に係るカラー画像形成装置の動作について説明する。図8は実施例3のカラー画像形成装置の動作を示すタイミングチャートである。実施例3では、中間転写ベルト104と感光ドラム101dを駆動するモータ102dを位相検知の基準としているので、位相検知センサ103dが位相検知したと時間Tc(<Ta)から、中間転写ベルト104は等速で回転するため、周長検知が開始可能になる。したがって、各感光ドラムの位相制御が終了した時間Tb(<Td)から像形成が行うことができ、キャリブレーション時間を短縮することが可能になる。
以上、説明したキャリブレーションを行いことにより、カラー画像形成装置は、ファーストプリントアウトタイムを短縮可能になる。
(実施例4)
実施例3までは、中間転写体を有するカラー画像形成装置について述べてきたけれども、タンデム方式を用いたカラー画像形成装置においても、本特許は実現可能である。以下にその構成を説明する。
図9は実施例4にかかる代表的なカラー画像形成装置の構成である。
116は、用紙を各色の画像形成部に順次搬送する無端状の搬送ベルト、117は、102dとギアなどで接続され、搬送ベルト116を駆動する駆動ローラである。
次に動作について簡単に説明する。図示しない給紙カセットから用紙が矢印の方向に供給され、感光ドラム101aから順に、トナーが用紙上に形成される。その後、用紙は搬送ベルト116から分離され、定着器107の熱によってトナー画像を用紙上に定着させ、外部へ排出する。
位相制御方法については、実施例1と同様の制御のため、ここでは説明を省略するけれども、実施例4は、位相制御の基準となるモータ102dが搬送ベルト116も駆動するため、搬送速度のムラにより、用紙上で画像転写位置がずれることを抑制することが可能になる。
以上説明した制御を行うことにより、搬送ベルト116の回転速度を一定速に保ちながら、Kドラムの回転位相に他の感光ドラム101の回転位相を合わせられ、色ズレ発生を抑制したカラー画像形成装置が実現可能となる。
なお実施例4では、感光ドラムのモータを独立に制御しているけれども、実施例2で説明したように複数の感光ドラムを一つのモータで駆動するような構成でも構わない。
本発明の第1の実施例に係る代表的な画像形成装置の構成 本装置の制御システムの概略構成 感光ドラム部の構成を示す図 第1の実施例の動作を示すフローチャート 本発明の第2の実施例に係る画像形成装置の一例 本発明の第2の実施例に係る画像形成装置の一例 本発明の第3の実施例に係る代表的な画像形成装置の構成 第3の実施例に係る画像形成装置の動作を示すタイミングチャート 本発明の第4の実施例に係る画像形成装置の一例 従来の画像形成装置の一例 感光ドラムの回転速度の位相同期を示す説明図 従来の画像形成装置の動作を示すタイミングチャート
符号の説明
100 レーザスキャナ
101 感光ドラム
102 感光ドラム駆動用モータ
103 位相検知センサ
104 中間転写ベルト
105 中間転写ローラ
106 転写ローラ
107 定着器
108 定着ローラ駆動用モータ
109 現像器
110 第2の感光ドラム駆動用モータ
111 第3の感光ドラム駆動用モータ
112 中間転写ベルト駆動用モータ
113 フラグ
114 ギア
115 周長検知センサ
116 搬送ベルト
117 搬送ベルト駆動用モータ
200 プリンタ
201 プリンタ制御部
202 電源
203 モータ制御部
204 モータ部
205 表示部
206 通信コントローラ
207 ホストコンピュータ

Claims (9)

  1. 像担持用の複数の回転体と、前記回転体上に静電潜像を形成する複数の露光手段と、前記静電潜像にトナーを付着させて可視画像化する複数の現像手段と、前記複数の回転体を駆動する複数の回転体駆動手段と、前記複数の回転体の回転位相をそれぞれ検知する複数の位相検知手段と、前記複数の位相検知手段の検知結果に基づいて前記回転体の回転位相差を調整する調整手段と、前記回転体上に形成されたトナー画像が転写される中間転写体を備え、前記複数の回転体駆動手段の1つが前記中間転写体も駆動するカラー画像形成装置において、
    前記調整手段は、前記中間転写体も駆動する回転体駆動手段の回転位相を基準として、その回転位相に他の回転体の回転位相が合うように調整することを特徴とするカラー画像形成装置。
  2. 請求項1記載のカラー画像形成装置において、前記中間転写体も駆動する回転体駆動手段は、黒画像を形成するための像担時用の回転体であることを特徴とするカラー画像形成装置。
  3. 請求項1及び2記載のカラー画像形成装置において、黒画像を形成するための回転体駆動手段は、黒画像を形成する前記現像手段も駆動することを特徴とするカラー画像形成装置。
  4. 請求項1〜3記載のカラー画像形成装置において、黒画像以外を形成する少なくとも1つ以上の前記回転駆動手段は、前記複数の現像手段も駆動することを特徴とするカラー画像形成装置。
  5. 請求項1〜4記載のカラー画像形成装置において、前記中間転写体上に設けたマーキングと、前記マーキングを検知するマーキング検知手段と、前記マーキング検知手段のマーキング検知信号の間隔により、前記中間転写体の周長を検知する周長検知手段を備え、前記調整手段で位相差を調整すると同時に、前記周長検知手段による前記中間転写体の周長検知を行うこと特徴とするカラー画像形成装置。
  6. 像担持用の複数の回転体と、前記回転体上に静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像にトナーを付着させて可視画像化する複数の現像手段と、前記複数の回転体を駆動する複数の回転体駆動手段と、前記複数の回転体の回転位相をそれぞれ検知する複数の位相検知手段と、前記複数の位相検知手段の検知結果に基づいて前記回転体の回転位相差を調整する調整手段と、回転体上に形成されたトナー画像をシートに転写する複数の転写手段と、シートを前記転写手段へ搬送するシート搬送手段とを備え、前記複数の回転体駆動手段の1つが前記シート搬送手段も駆動するカラー画像形成装置において、
    前記調整手段は、前記シート搬送手段も駆動する回転体駆動手段の回転位相を基準として、その回転位相に他の回転体の回転位相が合うように調整することを特徴とするカラー画像形成装置。
  7. 請求項6記載のカラー画像形成装置において、前記シート搬送手段も駆動する回転体駆動手段は、黒画像を形成するための像担時用の回転体であることを特徴とするカラー画像形成装置。
  8. 請求項6及び7記載のカラー画像形成装置において、黒画像を形成するための回転体駆動手段は、黒画像を形成する前記現像手段も駆動することを特徴とするカラー画像形成装置。
  9. 請求項6〜8記載のカラー画像形成装置において、黒画像以外を形成する少なくとも1つ以上の前記回転駆動手段は、前記複数の現像手段も駆動することを特徴とするカラー画像形成装置。
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