JP2008197140A - 光走査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】一対の捻り梁を軸としてミラー部材が往復振動する光走査装置の共振周波数調整機構等の改良。
【解決手段】捻り梁2の支点側端はフレーム1に固定される。捻り梁2は一対のカンチレバーの非固定側端に結合される。カンチレバー4上に駆動用圧電素子8が形成される。カンチレバー4の固定側端の近傍部位にバネ部4aが形成され、このバネ部4aに櫛歯状の電極5が、これに対向した櫛歯状の電極6がフレーム1側にそれぞれ形成される。電極5,6間の印加電圧を変化させるとカンチレバー4に働く引っ張り力が変化するため捻り梁2のバネ定数が変化する結果、ミラー部材3の共振周波数が変化する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ミラー部材を往復振動させることにより光源からの光ビームを偏向させる光走査装置に係り、特に、一対の捻り梁により支持されたミラー部材を、その捻り梁を捻り回転軸として往復振動させる光走査装置に関する。
一対の捻り梁により支持されたミラー部材を、その捻り梁を捻り回転軸として往復振動させる光走査装置は、ミラー部材の共振周波数に駆動周波数を一致させた場合に、少ない駆動エネルギーでミラー部材を大きな振れ角で振動させることができる。
しかしながら、ミラー部材の共振周波数は、製造工程における加工のばらつきによって、ある程度のばらつきが避けられない。また、動作環境(温度、湿度、気圧)の変化によっても共振周波数は変動する。例えば特許文献4に開示されているように、複数個並べた光走査装置により画像の主走査を分割して行うような用途の場合、光走査装置の共振周波数のばらつきが大きいと、複数の光走査装置の駆動周波数を共通の周波数で駆動できない等、極めて不都合である。したがって、光走査装置に共振周波数調整手段を備えるのが望ましい。
共振周波数調整手段を備える光走査装置の例が特許文献1に開示されている。この光走査装置は、図9に示すように、ミラー部材21のねじり回転軸となる複数のベンディングばね22(全体で捻り梁として作用する)の支点側の端は慣性部30に支持され、この慣性部30はベンディングばね32によりアンカー60に支持される。慣性部30に櫛歯状電極31が設けられ、この櫛歯状電極31と噛み合う櫛歯状電極41がアンカー40に設けられる。ミラー部材21の自由端側に櫛歯状電極23が設けられ、これと噛み合う櫛歯状電極51がアンカー50に設けられている。動作は次の通りである。櫛歯状電極23,50間に駆動電圧を印加することにより駆動トルクが発生し、ミラー部材21が往復振動する。櫛歯状電極31,41間に電圧を印加することにより、慣性部30を外向きに引っ張る静電力が発生する。この引っ張り力はベンディングばね22のバネ定数を増加させるように作用する。したがって、櫛歯状電極31,41間の印加電圧を調整することにより、ベンディングばね22のバネ定数を調整してミラー部材21の共振周波数を調整することができる。
また、本発明に係る光走査装置とは振動系の基本構造及び挙動が異なるものであるが、共振周波数調整手段を備えた光走査装置の例が特許文献2に開示されている。この光走査装置(光スキャナ)は、鏡面を持つ振動部と湖底部とを弾性変形部を介して連結してなる振動子と、その固定部に高周波振動を加える加振装置(例えば圧電素子)とから構成され、弾性変形部に設けた発熱抵抗素子又は圧電素子により弾性変形部を加熱又は変形させることにより、弾性変形部のバネ定数を変化させて振動子の共振特性を調整する。
なお、圧電素子を利用して、一対の捻り梁を回転軸としてミラー部材を振動させる光走査装置も知られている。例えば特許文献3に、圧電素子が形成された2対の圧電ユニモルフ振動板をミラー部材に連結し、各対の圧電ユニモルフ振動板の圧電素子に逆位相の交流電圧を印加することにより、ミラー部材を、一対の捻り梁(弾性部材)を回転軸として往復振動させる光走査装置(光偏向器)が開示されている。
特開2005−141229号公報 特許第2981600号公報 特開2005−128147号公報 特開2001−228428号公報
特許文献1に記載の光走査装置においては、ミラー部材21の捻り回転軸となるベンディングばね22の支点側の端は固定されるのではなく慣性部30に支持されており、この慣性部30はベンディングばね32により支持されているものであるから、ミラー部材21の往復振動につられて慣性部30も振動する。その軸周りの振動によって、慣性部30に設けられた櫛歯状電極31と固定された櫛歯状電極41との間のショート(短絡)が起きやすく、また共振周波数(の制御)が不安定になる恐れもある。また、ベンディングばね22の支点側の端が固定されていないことは、ミラー部材21の往復振動の安定性の面からも一般に好ましくない。また、光走査装置のチップ面積が大きくなりやすい構造である。
なお、特許文献2に開示の光走査装置のように、共振周波数の調整のために発熱手段を用いる構成は、発熱のための電流を常時流すため消費電力が大きくなる等、一般的に好ましくない。
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、一対の捻り梁により支持されたミラー部材が捻り梁を捻り回転軸として往復振動するタイプの光走査装置であって、前記特許文献1記載の従来例のような問題点が解消されるとともに、共振周波数を十分な範囲で連続的に調整することができ、ミラー部材が比較的大きい場合でも低い駆動電圧でミラー部材を大きな振れ角で振動させることができる改良した光走査装置を提供することにある。
請求項1記載の発明に係る光走査装置は、
一対の捻り梁により支持されたミラー部材が前記一対の捻り梁を捻り回転軸として往復振動する光走査装置であって、
前記捻り梁の支点側の端は固定部材に固定され、
前記捻り梁に対し対称な位置関係にある一対のカンチレバーの非固定側端が該捻り梁の同一部位に結合され、該一対のカンチレバーの固定側端は該捻り梁に対し対称な位置で固定部材に固定され、
前記カンチレバーを変形させることにより前記ミラー部材の駆動用トルクを発生させるための圧電素子が該カンチレバーに形成され、
前記カンチレバーにはその固定側端の近傍部位にバネ部が形成され、
前記カンチレバーをその固定側端へ引っ張る力を発生させるための互いに対向する第1電極及び第2電極が、該カンチレバーのバネ部及び固定部材にそれぞれ形成され、
対向した前記第1、第2電極間の印加電圧の調整により前記ミラー部材の共振周波数を調整可能であることを特徴とする。
この光走査装置においては、各捻り梁の支点側の端は固定部材に固定されているため、それが固定されていない前記特許文献1のような構造に比べ、ミラー部材の振動の安定性が良好である。また、前記特許文献1のような駆動に電極間の静電力を利用する構成に比べ、低い駆動電圧を圧電素子に印加することにより大きな駆動トルクを発生させることができるため、ミラー部材が比較的大きい場合でも大きな振れ角で往復振動させることができる。ミラー部材の振動時にカンチレバーの軸周りにバネ部が振動することがないため、第1、第2電極間のショートを確実に防止でき、またカンチレバーに作用する引っ張り力が安定するので共振周波数も安定する。
請求項2記載の発明に係る光走査装置は、
一対の捻り梁により支持されたミラー部材が前記一対の捻り梁を捻り回転軸として往復振動する光走査装置であって、
前記捻り梁の支点側の端は固定部材に固定され、
前記捻り梁に対し対称な位置関係にある一対のカンチレバーの非固定側端が該捻り梁の同一部位に結合され、該一対のカンチレバーの固定側端は該捻り梁に対し対称な位置で固定部材に固定され、
前記カンチレバーを変形させることにより前記ミラー部材の駆動用トルクを発生させるための第1圧電素子が該カンチレバーに形成され、
前記カンチレバーにはその固定側端の近傍部位にバネ部が形成され、
前記カンチレバーのバネ部を変形させることにより該カンチレバーをその固定側端へ引っ張る力を発生させるための第2圧電素子が該カンチレバーのバネ部に形成され、
前記第2圧電素子の印加電圧の調整により前記ミラー部材の共振周波数を調整可能であることを特徴とする。
この光走査装置においては、各捻り梁の支点側の端は固定部材に固定されているため、それが固定されていない前記特許文献1のような構造に比べ、ミラー部材の振動の安定性が良い。また、前記特許文献1のような駆動に電極間の静電力を利用する構成に比べ、低い駆動電圧を第1圧電素子に印加することにより大きな駆動トルクを発生させることができるため、ミラー部材が比較的大きい場合でも大きな振れ角で往復振動させることができる。低い電圧を第2圧電素子に印加して大きな引っ張り力を発生させることができるため、共振周波数の調整範囲の拡大が容易である。また、ミラー部材の振動時にカンチレバーの軸周りにバネ部が振動することがないため、カンチレバーに作用する引っ張り力が安定するので共振周波数も安定する。
請求項3記載の発明に係る光走査装置は、
一対の捻り梁により支持されたミラー部材が前記一対の捻り梁を捻り回転軸として往復振動する光走査装置であって、
前記捻り梁の支点側の端は固定部材に固定され、
前記捻り梁に対し対称な位置関係にある一対の第1カンチレバーの非固定側端が該捻り梁の同一部位に結合され、該一対の第1カンチレバーの固定側端は該捻り梁に対し対称な位置で固定部材に固定され、
前記捻り梁に対し対称な位置関係にある一対の第2カンチレバーの非固定側端が該捻り梁の同一部位に結合され、該一対の第2カンチレバーの固定側端は該捻り梁に対し対称な位置で固定部材に固定され、
前記第1カンチレバーを変形させることにより前記ミラー部材の駆動用トルクを発生させるための圧電素子が該第1カンチレバーに形成され、
前記第2カンチレバーにはその固定側端の近傍部位にバネ部が形成され、
前記第2カンチレバーをその固定側端へ引っ張る力を発生させるための互いに対向する第1電極及び第2電極が該第2カンチレバーのバネ部及び固定部材にそれぞれ形成され、
対向した前記第1、第2電極間の印加電圧の調整により前記ミラー部材の共振周波数を調整可能であることを特徴とする。
この光走査装置においては、各捻り梁の支点側の端は固定部材に固定されているため、それが固定されていない前記特許文献1のような構造に比べ、ミラー部材の振動の安定性の面で有利である。また、前記特許文献1のような駆動に電極間の静電力を利用する構成に比べ、低い駆動電圧を圧電素子に印加することにより大きな駆動トルクを発生させることができるため、ミラー部材が比較的大きい場合でも大きな振れ角で往復振動させることができる。ミラー部材の振動時に第2カンチレバーの軸周りにバネ部が振動することはないため、第1、第2電極間のショートを確実に防止でき、また第2カンチレバーに作用する引っ張り力が安定するので共振周波数も安定する。また、捻り梁に駆動用トルクを作用させる第1カンチレバーと、この駆動用トルクとは逆向きのトルク(共振周波数調整トルク)を捻り梁に作用させる第2カンチレバーとが分離しているため、両トルクの干渉を防ぐことができる。
請求項4記載の発明に係る光走査装置は、
一対の捻り梁により支持されたミラー部材が前記一対の捻り梁を捻り回転軸として往復振動する光走査装置であって、
前記捻り梁の支点側の端は固定部材に固定され、
前記捻り梁に対し対称な位置関係にある一対の第1カンチレバーの非固定側端が該捻り梁の同一部位に結合され、該一対の第1カンチレバーの固定側端は該捻り梁に対し対称な位置で固定部材に固定され、
前記捻り梁に対し対称な位置関係にある一対の第2カンチレバーの非固定側端が該捻り梁の同一部位に結合され、該一対の第2カンチレバーの固定側端は該捻り梁に対し対称な位置で固定部材に固定され、
前記第1カンチレバーを変形させることにより前記ミラー部材の駆動用トルクを発生させるための第1圧電素子が該第1カンチレバーに形成され、
前記第2カンチレバーにはその固定側端の近傍部位にバネ部が形成され、
前記第2カンチレバーのバネ部を変形させることにより該第2カンチレバーをその固定側端へ引っ張る力を発生させるための第2圧電素子が、該第2カンチレバーのバネ部に形成され、
前記第2圧電素子の印加電圧の調整により前記ミラー部材の共振周波数を調整可能であることを特徴とする。
この光走査装置においては、各捻り梁の支点側の端は固定部材に固定されているため、それが固定されていない前記特許文献1のような構造に比べ、ミラー部材の振動の安定性の面で有利である。また、前記特許文献1のような駆動に電極間の静電力を利用する構成に比べ、低い駆動電圧を第1圧電素子に印加することにより大きな駆動トルクを発生させることができるため、ミラー部材が比較的大きい場合でも大きな振れ角で往復振動させることができる。低い電圧を第2圧電素子に印加して大きな引っ張り力を発生させることができるため、共振周波数の調整範囲の拡大が容易である。ミラー部材の振動時に第2カンチレバーの軸周りにバネ部が振動することがないため、第2カンチレバーに作用する引っ張り力が安定するので共振周波数が安定する。また、捻り梁に駆動用トルクを作用させる第1カンチレバーと、この駆動用トルクとは逆向きのトルク(共振周波数調整トルク)を捻り梁に作用させる第2カンチレバーとが分離しているため、両トルクの干渉を防ぐことができる。
請求項5記載の発明は、請求項1又は3に記載の発明に係る光走査装置において、前記第1、第2電極が櫛歯状電極であることを特徴とする。
このように第1、第2電極を櫛歯状電極にすると両電極間の対向面積が増大し、低い印加電圧でより大きな引っ張り力を発生させることができるため、共振周波数の調整範囲の拡大が容易になる。
請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光走査装置において、前記カンチレバーがSOI基板の第1のシリコン基板側に形成され、前記捻り梁及び前記ミラー部材が前記SOI基板の第2のシリコン基板側に形成されることを特徴とする。
このような構成によれば、例えば、第1のシリコン基板を薄くし、第2のシリコン基板を厚くすることにより、カンチレバーはその変形が容易になるように厚さを小さくする一方、ミラー部材は変形しにくいように厚さを大きくすることができる等の利点がある。
請求項7記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光走査装置において、前記カンチレバー、前記捻り梁及び前記ミラー部材がSOI基板の共通のシリコン基板側に形成されたことを特徴とする。
このような構成によれば、ミラー部材、捻り梁、カンチレバーが同一厚さでよい場合には、製造プロセスが簡単になる利点がある。
以上に述べたように、本発明によれば、前記特許文献1記載の従来例の問題点が解消され、共振周波数を十分な範囲で連続的に調整することができる、共振周波数を安定させることができる、ミラー部材が比較的大きい場合でも低い駆動電圧でミラー部材を大きな振れ角で往復振動させることができる等、多くの点について改良された光走査装置を実現することができる。
以下、添付図面を参照し、本発明の実施の形態について詳細に説明する。以下の説明で参照される複数の図面において、同一もしくは対応する要素には同一もしくは同様の参照番号が用いられる。ここでは、2枚のシリコン(Si)基板が絶縁膜を介し接合されたSOI(Silicon On Insulator)基板を用いて本発明の光走査装置が製作されるものとして説明するが、これに限られるものではなく、例えば3枚以上のシリコン基板が接合されたSOI基板等を用いて光走査装置を製造することも可能である。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態に係る光走査装置について、図1を用いて説明する。図1において、(c)は光走査装置の概略平面図である。(a)と(b)は該光走査装置の構成要素のうちSOI基板の第1Si基板側に形成された要素と第2Si基板側に形成された要素を示す概略平面図である。つまり、(a)に示す構造の下側に(b)に示す構造を重ね合わせた状態が(c)に示されている。
この光走査装置においては、フレーム1に一対の捻り梁2によってミラー質量部(ミラー部材)3が支持され、ミラー質量部3は一対の捻り梁2を捻り回転軸として往復振動可能である。捻り梁2の支点側の端はフレーム1に固定され、もう一方の端はミラー質量部3に結合されている。フレーム1は、第1Si基板側に形成されたフレーム部1aと第2Si基板側に形成されたフレーム部1bとから構成される。捻り梁2とミラー質量部3はフレーム部1bとともに第2Si基板側に一体的に形成される。ミラー質量部3の表面にミラー面が形成されている。
各捻り梁2に、それに対し対称な位置関係にある一対のカンチレバー4の非固定側端が同一部位にて結合されている。対をなすカンチレバー4の固定側端は、捻り梁2に対し対称な位置でフレーム1に固定されている。カンチレバー4は第1Si基板側にフレーム部1aと一体的に形成されている。対をなす2本のカンチレバー4は、その非固定側端が接続した一本の部材として形成されるが、捻り梁2に対してはそれぞれが独立したカンチレバーとして作用する。
各カンチレバー4は、その固定側端の近傍部位に、2つの脚部に分岐した形状のバネ部4aを有する。このバネ部4bには外向きの櫛歯状の電極5が形成されている。なお、バネ部4a及び電極5の下側にフレーム部1bは存在せず、バネ部4aは弾性変形可能であり、フレーム1に対し相対的に微小変位可能である。電極5に対応したフレーム1の部位に、内向きの櫛歯状の電極6が、電極5と噛み合う位置関係で形成されている。この電極6は第1Si基板側に形成されるが、分離溝7によってフレーム部1a及びカンチレバー4とは電気的に分離されている。なお、第1Si基板は低抵抗基板(導体)であり、格別に金属膜等を成膜することなく、それ自体が電極を兼ねることができる。各カンチレバー4上に圧電素子8が形成されている。各圧電素子8の変形方向は、カンチレバー4の長さ方向である。
この光走査装置の動作を説明する。各捻り梁2に結合した対をなすカンチレバー4の一方に設けられた圧電素子8と他方に設けられた圧電素子8に駆動電圧として例えば逆位相の正弦波電圧を印加する。そうすると、正弦波電圧のある周期では、一方のカンチレバー4は、その上面に形成された圧電素子8が伸びるため凸方向に撓み変形し、他方のカンチレバー4はその上面に形成された圧電素子8が縮むため凹方向に撓み変形する。正弦波電圧の次の周期では、対をなすカンチレバー4の変形方向が逆転する。したがって、捻り梁2にミラー質量部3の駆動用トルクが作用し、ミラー質量部3は一対の捻り梁2を捻り回転軸として往復振動する。すなわち、圧電素子8は、カンチレバー4を変形させることによりミラー質量部3を振動させるための駆動用トルクを発生する手段である。各捻り梁2の支点側の端はフレーム1に固定されているため、それが固定されていない前記特許文献1のような構造に比べ、ミラー質量部3の振動の安定性の面で有利である(後記の各実施形態でも同様である)。また、前記特許文献1のような駆動に電極間の静電力を利用する構成に比べ、低い駆動電圧(圧電素子8の印加電圧)で大きな駆動用トルクを発生させることができ、ミラー質量部3が比較的大きい場合でも大きな振れ角で往復振動させることができる(これは後記各実施形態でも同様である)。
ミラー質量部3が往復振動している時に、カンチレバー4によって、捻り回転している捻り梁2にその反力となるトルクが作用する。このトルク(共振周波数調整トルクと呼ぶ)は、捻り梁3のバネ定数を増加させる方向に働く。電極5,6間に電圧を印加すると、電極間の静電引力によりバネ部4aは電極6側へ引っ張られるため共振周波数調整トルクが増加する。電極5,6間の印加電圧を上げて電極間の静電引力を強めるほど、捻り梁2に作用する共振周波数調整トルクは増加する。したがって、電極5,6間の印加電圧を増減させて共振周波数調整トルクを増減させることにより、捻り梁3のバネ定数を調整することができる。そして、ミラー質量部3の振動共振周波数は捻り梁3のバネ定数によって決まるため、電極5,6間の印加電圧の調整により共振周波数を調整可能である。また、ミラー質量部3の振動時にカンチレバー4の軸周りにバネ部4bが振動することはないため、前記特許文献1で問題となっていたような、櫛歯状の電極5,電極6間のショートを確実に防止でき、また、電極5,6間の引っ張り力(静電引力)が安定するため安定した共振周波数調整トルクを付与することができ、共振周波数も安定する(後記の第2乃至第4の実施形態でも同様)。なお、試作した光走査装置で、共振周波数を1%以上の範囲内で連続的に調整することができることを確認した(後記各実施形態も同様)。
以上の説明から明らかなように、本実施形態は請求項1,5,6に記載の発明の一実施形態に相当する。
この光走査装置の製造方法について説明する。図2−1及び図2−2は工程説明図であり、図1(c)のA−A’断面に対応した各工程での断名形状を略示している。
工程(1):第1Si基板101と第2Si基板102が酸化膜(絶縁膜)103を介し接合されたSOI基板の表面に、絶縁のための熱酸化膜104,105を例えば0.5μm厚に成膜する。なお、第1Si基板は低抵抗の基板(導体)である。
工程(2):熱酸化膜104上に、圧電素子8を作成するための下部電極膜106と、電圧印加によりカンチレバー4の長さ方向へ伸縮する圧電材料膜107と、上部電極膜108とをこの順に成膜する。各膜の材料及び膜厚の例を挙げれば次の通りである。下部電極膜106として、0.05μm厚のTi膜と0.15μm厚のPt膜がこの順に成膜される。圧電材料膜107として3μm厚のチタン酸ジルコン酸塩(PZT)膜が成膜される。上部電極膜108として0.15μm厚のPt膜が成膜される。成膜方法としては、下部電極膜及び上部電極膜にはスパッタリング法を用いることができる。圧電材料膜(PZT膜)107には、スパッタリング法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、イオンプレーティング法等を用いることができる。
工程(3):上部電極膜108及びPZT膜をドライエッチングするためのレジストパターン109を形成する。
工程(4):上部電極膜108と圧電材料(PZT)膜107をRIE(Reactive Ion Etching)にてドライエッチングし、その後、レジストを除去する。
工程(5):下部電極膜106及び熱酸化膜104をドライエッチングするためのレジストパターンを形成する。
工程(6):下部電極膜106及び熱酸化膜104をRIEにてドライエッチングする。その後、レジストを除去する。これで圧電素子8が完成した。
工程(7):カンチレバー4、櫛歯状の電極5,6をドライエッチングで形成するためのレジストパターン111を形成する。
工程(8):第1Si基板101をRIEにてドライエッチングする。その後、レジストを除去する。
工程(9):露出した酸化膜103を除去した後、ミラー質量部3のミラー面となるミラー反射膜112を成膜する。ミラー反射膜112としては、例えば0.05μm厚のTi膜、0.05μm厚のPt膜、0.1μm厚のAu膜をこの順に成膜する。ここでは、ステンシルマスクを用いスパッタリング法で形成しているが、この際に不図示の電極パッドも同時に形成することができる。リフトオフ法を用いることもできる。
工程(10):ミラー質量部3及び捩り梁2をドライエッチングで形成するためのレジストパターン113を第2Si基板102側の熱酸化膜105上に形成する。
工程(11):第2Si基板102をRIEにてドライエッチングする。
工程(12):露出した酸化膜103を除去し、その後にレジストを除去する。
なお、櫛歯状の電極5,6を、図3に示すようなフラットな電極形状とすることも可能である。ただし、電極5,6を櫛歯状とすると対向面積が増えるため、より低い印加電圧で大きな静電力、大きな共振周波数調整トルクを発生させることができる。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態に係る光走査装置について図4により説明する。図4において、(c)は光走査装置の概略平面図である。(a)と(b)は該光走査装置の構成要素のうちSOI基板の第1Si基板側に形成された要素と第2Si基板側に形成された要素を示す概略平面図である。つまり、(a)に示す構造の下側に(b)に示す構造を重ね合わせた状態が(c)に示されている。
図4の(a),(b)と図1の(a),(b)とを比較すれば明らかなように、本実施形態では第1Si基板側に捻り梁2及びミラー質量部3も形成されており、この点以外の構成は前記第1の実施形態と同一である。なお、櫛歯状の電極5,6を、図3に示すようなフラットな電極形状とすることも可能である。
本実施形態に係る光走査装置の製造方法は、前記第1の実施形態に係る光走査装置の製造方法の説明から容易に類推できるであろう。よって、本実施形態に係る光走査装置の製造方法の説明は省略する。
本実施形態は、実質的に全ての要素を第1Si基板に形成するため、前記第1の実施形態に比べ製造プロセスは簡単になる。したがって、ミラー質量部3、捻り梁2、カンチレバー4が同一厚さでよい場合には、本実施形態を採用すると製造プロセスの面で有利である。一方、前記第1の実施形態は、製造プロセスは本実施形態より複雑になるが、第1Si基板を薄くし、第2Si基板を厚くすることにより、カンチレバー4は変形が容易になるように厚さを小さくし(圧電素子8の印加電圧を下げることができる)、ミラー質量部3は変形しにくいように厚さを大きくすることができる等の利点がある。
以上の説明から明らかなように、本実施形態は請求項1,5,7に記載の発明の一実施形態に相当する。
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態に係る光走査装置について図5により説明する。図5において、(c)は光走査装置の概略平面図である。(a)と(b)は該光走査装置の構成要素のうちSOI基板の第1Si基板側に形成された要素と第2Si基板側に形成された要素を示す概略平面図である。つまり、(a)に示す構造の下側に(b)に示す構造を重ね合わせた状態が(c)に示されている。
本実施形態においては、各捻り梁2は、それに対し対称な位置関係にある一対のカンチレバー4の非固定側端に同一部位にて結合されるとともに、別の同様の一対のカンチレバー14の非固定側端に同一部位にて結合されている。このカンチレバー14は第1Si基板側に形成される。駆動用トルクを発生するための圧電素子8はカンチレバー14の上面に形成される。これ以外の構成は前記第1の実施形態と同様である。
本実施形態は、駆動用トルク発生のための圧電素子8が設けられるカンチレバー14と共振周波数調整トルクの発生に係るカンチレバー4とが分離しているため、駆動用トルクと共振周波数調整トルクの干渉を抑えることができる利点がある。ただし、カンチレバーの本数が増加した分、光走査装置のチップ面積は増加する。なお、本実施形態においても、櫛歯状電極5,6を図3に示すようなフラットな電極形状とすることもできる。
本実施形態に係る光走査装置は、カンチレバーの本数が増加した点を除けば、前記第1の実施形態に係る光走査装置と同じ製造工程で製造可能である。
以上の説明から明らかなように、本実施形態は請求項3,5,6記載の発明の一実施形態に相当する。そして、カンチレバー14は第1カンチレバー、カンチレバー4は第2カンチレバーにそれぞれ対応する。
[第4の実施形態]
本発明の第4の実施形態に係る光走査装置について図6により説明する。図6において、(c)は光走査装置の概略平面図である。(a)と(b)は該光走査装置の構成要素のうちSOI基板の第1Si基板側に形成された要素と第2Si基板側に形成された要素を示す概略平面図である。つまり、(a)に示す構造の下側に(b)に示す構造を重ね合わせた状態が(c)に示されている。
図6の(a),(b)と図5の(a),(b)とを比較すれば明らかなように、本実施形態では第1Si基板側に捻り梁2及びミラー質量部3も形成されており、この点以外の構成は前記第3の実施形態と同一である。なお、櫛歯状の電極5,6を、図3に示すようなフラットな電極形状とすることも可能である。
本実施形態に係る光走査装置の製造方法は、前記第1の実施形態に係る光走査装置の製造方法の説明から容易に類推できるであろう。よって、本実施形態に係る光走査装置の製造方法の説明は省略する。
本実施形態は、実質的に全ての要素が共通の第1Si基板側に形成されるため、前記第3の実施形態に比べ製造プロセスは簡単になる。したがって、ミラー質量部3、捻り梁部2、カンチレバー4,14が同一厚さでよい場合には、本実施形態を採用すると製造プロセスの面で有利である。一方、前記第3の実施形態は、製造プロセスは本実施形態より複雑になるが、第1Si基板を薄くし、第2Si基板を厚くすることにより、カンチレバー4,14は変形が容易になるように厚さを小さくし(圧電素子8の印加電圧を下げることができる)、ミラー質量部3は変形しにくいように厚さを大きくすることができる等の利点がある。
以上の説明から明らかなように、本実施形態は請求項3,5,7に記載の発明の一実施形態に相当する。そして、カンチレバー14は第1カンチレバー、カンチレバー4は第2カンチレバーにそれそれ対応する。
[第5の実施形態]
本発明の第5の実施形態に係る光走査装置について図7により説明する。図7において、(c)は光走査装置の概略平面図である。(a)と(b)は該光走査装置の構成要素のうちSOI基板の第1Si基板側に形成された要素と第2Si基板側に形成された要素を示す概略平面図である。つまり、(a)に示す構造の下側に(b)に示す構造を重ね合わせた状態が(c)に示されている。
本実施形態においては、第1Si基板に形成されたカンチレバー4のバネ部4aに、その2つの脚部を連結する弾性変形部4bが形成されている。この弾性変形部4bの下側にはフレーム部1bは存在しない。弾性変形部4b上に圧電素子18が形成されている。この圧電素子18の変形方向は、弾性変形部4bの長さ方向である。前記第1の実施形態における電極5,6は設けられない。他の構成は前記第1の実施形態と同様である。本実施形態に係る光走査装置の製造方法は、前記第1の実施形態に係る光走査装置と同様でよいので説明は繰り返さない。
動作について説明する。圧電素子8に駆動電圧を印加して駆動用トルクを発生させることにより、ミラー質量部3は捻り梁2を捻り回転軸として往復振動する。圧電素子18に電圧を印加して圧電素子18に伸び変形又は縮み変形を生じさせると、弾性変形部4bが凸方向又は凹方向に撓むことにより、バネ部4bの2つの脚部が引き寄せられる方向に変形してバネ部4bが外側へ引っ張られる結果、捻り梁2に作用する共振周波数調整トルクが増加する。圧電素子18の印加電圧の増減によりバネ部4bを引っ張る力は増減し、共振周波数調整トルクも増減する。したがって、圧電素子18の印加電圧を調整することにより、捻り梁2のバネ定数を調整し、ミラー質量部3の振動共振周波数を調整することができる。本実施形態では、前記第1乃至第4の実施形態における電極5,6間の印加電圧に比較し低い電圧を圧電素子18に印加して大きな共振周波数調整トルクを発生させることができる。また、より広い範囲で共振周波数調整トルクを変化させることができるため、共振周波数の調整範囲の拡大が容易である。
以上の説明から明らかなように、本実施形態は請求項2,6に記載の発明の一実施形態に相当する。そして、圧電素子8が第1圧電素子に、圧電素子18が第2圧電素子にそれぞれ対応する。
なお、前記第3の実施形態(図5)におけるカンチレバー4のバネ部4aに本実施形態の場合と同様な弾性変形部と圧電素子を設ける形態も可能である。かかる実施形態は、請求項4,6記載の発明の一実施形態に相当する。
[第6の実施形態]
本発明の第6の実施形態に係る光走査装置について図8により説明する。図8において、(c)は光走査装置の概略平面図である。(a)と(b)は該光走査装置の構成要素のうちSOI基板の第1Si基板側に形成された要素と第2Si基板側に形成された要素を示す概略平面図である。つまり、(a)に示す構造の下側に(b)に示す構造を重ね合わせた状態が(c)に示されている。
図8の(a),(b)と図7の(a),(b)とを比較すれば明らかなように、本実施形態では第1Si基板側に捻り梁2及びミラー質量部3も形成されており、この点以外の構成は前記第5の実施形態と同一である。本実施形態は、実質的に全ての要素が第1Si基板側に形成されるため、前記第5の実施形態に比べ製造プロセスは簡単になる。したがって、ミラー質量部3、捻り梁部2、カンチレバー4,14が同一厚さでよい場合には、本実施形態を採用すると製造プロセスの面で有利である。一方、前記第5の実施形態は、製造プロセスは本実施形態より複雑になるが、カンチレバー4,14は変形が容易になるように厚さを小さくし(圧電素子8,18の印加電圧を下げることができる)、ミラー質量部3は変形しにくいように厚さを大きくすることができる等の利点がある。
本実施形態に係る光走査装置の製造方法は、前記第1の実施形態に係る光走査装置の製造方法の説明から容易に類推できるので、その説明は繰り返さない。
以上の説明から明らかなように、本実施形態は請求項2,7に記載の発明の一実施形態に相当する。そして、圧電素子8が第1圧電素子に、圧電素子18が第2圧電素子にそれぞれ対応する。
なお、前記第4の実施形態(図6)におけるカンチレバー4のバネ部4aに本実施形態の場合と同様な弾性変形部と圧電素子を設ける形態も可能である。かかる実施形態は、請求項4,7に記載の発明の一実施形態に相当する。
以上、本発明をいくつかの実施形態について説明した。しかし、本発明はそのような実施形態のみに限定されるものではなく、様々に変形した実施形態をとり得るものである。また、製造にSOI基板を用いるものとして説明したが、これに限定されるものでもない。また、図2−1乃至図2−2により説明した製造方法は一例に過ぎず、本発明に係る光走査装置の製造に多様な製造方法を用いることができる。
本発明の第1の実施形態に係る光走査装置の説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る光走査装置の製造方法の一例を説明するための工程説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る光走査装置の製造方法の一例を説明するための工程説明図である。 電極形状の変形例を示す概略平面図である。 本発明の第2の実施形態に係る光走査装置の説明図である。 本発明の第3の実施形態に係る光走査装置の説明図である。 本発明の第4の実施形態に係る光走査装置の説明図である。 本発明の第5の実施形態に係る光走査装置の説明図である。 本発明の第6の実施形態に係る光走査装置の説明図である。 特許文献1記載の光走査装置の平面図である。
符号の説明
1 フレーム
2 捻り梁
3 ミラー質量部
4 カンチレバー
4a バネ部
4b 弾性変形部
5 電極
6 電極
7 分離溝
8 圧電素子
14 カンチレバー
18 圧電素子

Claims (7)

  1. 一対の捻り梁により支持されたミラー部材が前記一対の捻り梁を捻り回転軸として往復振動する光走査装置であって、
    前記捻り梁の支点側の端は固定部材に固定され、
    前記捻り梁に対し対称な位置関係にある一対のカンチレバーの非固定側端が該捻り梁の同一部位に結合され、該一対のカンチレバーの固定側端は該捻り梁に対し対称な位置で固定部材に固定され、
    前記カンチレバーを変形させることにより前記ミラー部材の駆動用トルクを発生させるための圧電素子が該カンチレバーに形成され、
    前記カンチレバーにはその固定側端の近傍部位にバネ部が形成され、
    前記カンチレバーをその固定側端へ引っ張る力を発生させるための互いに対向する第1電極及び第2電極が、該カンチレバーのバネ部及び固定部材にそれぞれ形成され、
    対向した前記第1、第2電極間の印加電圧の調整により前記ミラー部材の共振周波数を調整可能であることを特徴とする光走査装置。
  2. 一対の捻り梁により支持されたミラー部材が前記一対の捻り梁を捻り回転軸として往復振動する光走査装置であって、
    前記捻り梁の支点側の端は固定部材に固定され、
    前記捻り梁に対し対称な位置関係にある一対のカンチレバーの非固定側端が該捻り梁の同一部位に結合され、該一対のカンチレバーの固定側端は該捻り梁に対し対称な位置で固定部材に固定され、
    前記カンチレバーを変形させることにより前記ミラー部材の駆動用トルクを発生させるための第1圧電素子が該カンチレバーに形成され、
    前記カンチレバーにはその固定側端の近傍部位にバネ部が形成され、
    前記カンチレバーのバネ部を変形させることにより該カンチレバーをその固定側端へ引っ張る力を発生させるための第2圧電素子が該カンチレバーのバネ部に形成され、
    前記第2圧電素子の印加電圧の調整により前記ミラー部材の共振周波数を調整可能であることを特徴とする光走査装置。
  3. 一対の捻り梁により支持されたミラー部材が前記一対の捻り梁を捻り回転軸として往復振動する光走査装置であって、
    前記捻り梁の支点側の端は固定部材に固定され、
    前記捻り梁に対し対称な位置関係にある一対の第1カンチレバーの非固定側端が該捻り梁の同一部位に結合され、該一対の第1カンチレバーの固定側端は該捻り梁に対し対称な位置で固定部材に固定され、
    前記捻り梁に対し対称な位置関係にある一対の第2カンチレバーの非固定側端が該捻り梁の同一部位に結合され、該一対の第2カンチレバーの固定側端は該捻り梁に対し対称な位置で固定部材に固定され、
    前記第1カンチレバーを変形させることにより前記ミラー部材の駆動用トルクを発生させるための圧電素子が該第1カンチレバーに形成され、
    前記第2カンチレバーにはその固定側端の近傍部位にバネ部が形成され、
    前記第2カンチレバーをその固定側端へ引っ張る力を発生させるための互いに対向する第1電極及び第2電極が該第2カンチレバーのバネ部及び固定部材にそれぞれ形成され、
    対向した前記第1、第2電極間の印加電圧の調整により前記ミラー部材の共振周波数を調整可能であることを特徴とする光走査装置。
  4. 一対の捻り梁により支持されたミラー部材が前記一対の捻り梁を捻り回転軸として往復
    振動する光走査装置であって、
    前記捻り梁の支点側の端は固定部材に固定され、
    前記捻り梁に対し対称な位置関係にある一対の第1カンチレバーの非固定側端が該捻り梁の同一部位に結合され、該一対の第1カンチレバーの固定側端は該捻り梁に対し対称な位置で固定部材に固定され、
    前記捻り梁に対し対称な位置関係にある一対の第2カンチレバーの非固定側端が該捻り梁の同一部位に結合され、該一対の第2カンチレバーの固定側端は該捻り梁に対し対称な位置で固定部材に固定され、
    前記第1カンチレバーを変形させることにより前記ミラー部材の駆動用トルクを発生させるための第1圧電素子が該第1カンチレバーに形成され、
    前記第2カンチレバーにはその固定側端の近傍部位にバネ部が形成され、
    前記第2カンチレバーのバネ部を変形させることにより該第2カンチレバーをその固定側端へ引っ張る力を発生させるための第2圧電素子が、該第2カンチレバーのバネ部に形成され、
    前記第2圧電素子の印加電圧の調整により前記ミラー部材の共振周波数を調整可能であることを特徴とする光走査装置。
  5. 前記第1、第2電極は櫛歯状電極であることを特徴とする請求項1又は3に記載の光走査装置。
  6. 前記カンチレバーがSOI基板の第1のシリコン基板側に形成され、前記捻り梁及び前記ミラー部材が前記SOI基板の第2のシリコン基板側に形成されたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光走査装置。
  7. 前記カンチレバー、前記捻り梁及び前記ミラー部材がSOI基板の共通のシリコン基板側に形成されたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光走査装置。
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