JP2008197139A - 光走査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】共振周波数を広い範囲で調整でき、低い駆動電圧で大きな振れ角を得られる光走査装置を提供する。
【解決手段】一対のトーションバネ4を捻り回転軸としてミラー部材3が往復振動するタイプの光走査装置。トーションバネ4の固定部近傍とフレーム部5とを連結する部材(カンチレバー)7に、その長手方向に変形する駆動用圧電素子が設けられる。トーションバネ4とフレーム5とに、共振周波数調整用の静電バネとして作用させるための電極9,10が形成される。電極9,10間に印加する電圧の増減によって共振周波数を広範囲に調整することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ミラー部材により光源からの光ビームを偏向させる光走査装置に係り、より詳しくは、一対のトーションバネにより支持されたミラー部材を、そのトーションバネを捻り回転軸として往復振動させるタイプの光走査装置に関する。
一対のトーションバネで支持されたミラー部材に可動電極を設け、この可動電極と固定電極との間の静電力を駆動力として、ミラー部材を、トーションバネを捻り回転軸として往復振動させる光走査装置が知られている(例えば特許文献1,2参照)。このような光走査装置は、ミラー部材の共振周波数に駆動周波数を一致させた場合に、ミラー部材の振れ角を最大にすることができる。
特許文献1に記載されている光走査装置においては、ミラー部材に、レーザビームの照射により容易に割断可能な1つ又は複数の切片が設けられており、この切片の割断によってミラー部材の慣性モーメントを調節することにより共振周波数を調整可能である。
特許文献2に記載されている光走査装置においては、ミラー部材(ステージ)の裏面に対向する基板面に設けられた平板状のチューニング電極、あるいは、ミラー部材の裏面に設けられた電極と噛み合うように基板面に設けられた櫛歯状のチューニング電極への印加電圧の調節によって共振周波数を調節可能である。
ミラー部材の駆動に圧電素子を用いる光走査装置も知られている。例えば特許文献3には、圧電素子が形成された2対の圧電ユニモルフ振動板をミラー部材に連結し、各対の圧電ユニモルフ振動板の圧電素子に逆位相の交流電圧を印加することにより、ミラー部材を、トーションバネを回転軸として往復振動させる光走査装置が記載されている。
ミラー部材を電磁力により駆動する光走査装置も知られている。例えば特許文献4には、一対のバネ部により支持された可動部にミラー面とコイルパターンが形成されており、この可動部を永久磁石によるバイアス磁界中に配置し、コイルパターンに通電することによって可動部を正弦的に往復振動させる構成の光走査装置(光偏向素子)と、これを用いたレーザプリンタ等の光書込装置が記載されている。
以上に挙げた光走査装置とは振動系の構造及び挙動が異なるものであるが、鏡面を持つ振動部と固定部とを弾性変形部(トーションバネ)を介して連結した振動子と、その固定部に弾性変形部に直交する方向の高周波振動を加える加振装置(例えば圧電素子)とを有し、振動子を共振振動させる光走査装置(光スキャン)が特許文献5に記載されている。この光走査装置においては、弾性変形部に設けた抵抗発熱素子又は圧電素子によって弾性変形部を加熱又は変形させ、弾性変形部のバネ定数を変化させることにより振動子の共振特性を調整可能である。
特開2003−84226号公報 特開2005−128551号公報 特開2005−128147号公報 特許第3584595号公報 特許第2981600号公報
一対のトーションバネを捻り回転軸としてミラー部材を往復振動させるような光走査装置は、ミラー部材の共振周波数と駆動周波数とが一致したときにミラー部材の変位角が最大となる。しかしながら、製造工程におけるトーションバネやミラー部材の寸法のばらつき等によって共振周波数のばらつきが生じ、所望の駆動周波数が共振周波数帯域から外れるようなサンプルがある程度の割合で生じてしまう。
200μm厚のSi基板を用い、図35に示すようなミラー部材202を一対のトーションバネ201で支持し、ミラー部材202を駆動するための静電トルクを発生するための櫛歯状の電極203,204をミラー部材の202の自由端とフレーム部200にそれぞれ有する光走査装置を試作した。ミラー部材202のサイズは長さが2mm、幅が1mmであり、ミラー部材202の振動空間は減圧封止した。この試作した光走査装置について共振周波数を測定した。電極203,204に印加される駆動電圧は40(V)である。
図36に測定した共振周波数の分布を示す。この図から、共振周波数の平均は3076.105(Hz)、ばらつきは±41(Hz,3σ)であることがわかる。
共振周波数が平均値に近い1サンプル(共振周波数3080Hz)と、共振周波数が、そのばらつき±41(Hz)の境界に近い2サンプル(共振周波数3050Hz、3100Hz)について、振れ角周波数特性を測定した。その結果を図37に示す。横軸は駆動周波数、縦軸は最大振れ角である。この図から、共振周波数のばらつきに伴って、振れ角周波数特性が周波数軸上でシフトしているのがわかる。この3サンプルを平均共振周波数(3080Hz)で駆動した場合、振れ角のばらつきは約2°〜約15°となる。このような共振周波数のばらつき、それに伴う振れ角のばらつきは、光走査装置を応用する際に大きな支障となる。
例えば、このような光走査装置を特許文献4に記載されている光書込装置の光偏向器として用いる場合、振れ角のばらつきは画像品質の低下を招く。また、この場合に要求される最大振れ角は、感光体・光偏向器間の距離(特許文献4の図7参照)によって決まる。一例を挙げれば、用紙サイズA4まで対応できる光書込装置で、感光体・光偏向器間の距離300(mm)のときには、±25゜の最大振れ角が必要となる。上に述べたような共振周波数、振れ角のばらつきのある光走査装置を平均共振周波数で駆動し、2mm×1mmのミラー部材を最大振れ角±25゜で振動させるには、駆動用電極間に印可する駆動電圧を40(V)よりも相当に高電圧化する必要があり、これも好ましくない。
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであって、その目的は、トーションバネを捻り回転軸としてミラー部材が往復振動するタイプの改良した光走査装置を提供することにあり、より詳細には、共振周波数を十分な範囲で連続的に調整可能な共振周波数調整手段を持ち、かつ、ミラー部材が比較的大い場合でも低い駆動電圧でミラー部材を大きな振れ角で共振往復振動させることが可能な光走査装置を提供することにある。
本発明に係る光走査装置は、フレーム部材に一対のトーションバネにより支持されたミラー部材が前記トーションバネを捻り回転軸として往復振動するタイプのものである。
請求項1記載の発明によれば、前記各トーションバネは、その前記フレーム部材との結合端の近傍位置で一対の連結部材により前記フレーム部材と連結され、前記各連結部材に、それを変形させることによって前記ミラー部材の駆動用トルクを生じさせるための圧電素子が設けられ、前記ミラー部材の共振周波数調整用の静電バネとして作用させるための櫛歯状の第1の電極と第2の電極が、互いに噛み合う位置関係で、前記トーションバネと前記フレーム部材にそれぞれ設けられる。
このような構成によれば、後に実施形態に関連して詳細に述べるように、第1と第2の電極間に印加する電圧を変化させることによりミラー部材の共振周波数を十分広い範囲で調整することが可能であり、また、比較的低い電圧を圧電素子に印加することにより大きなミラー部材駆動用トルクを発生させることが可能である。したがって、所望の共振周波数でミラー部材を大きな振れ角で往復振動させることができる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明に係る構成において、絶縁膜を介して第1と第2のシリコン基板が接合されたSOI基板の前記第1のシリコン基板に、前記フレーム部材、前記トーションバネ、前記ミラー部材、前記連結部材、前記第1の電極及び前記第2の電極が一体的に形成され、前記第2のシリコン基板に前記ミラー部材の振動空間が形成される。
請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の発明に係る構成において、前記第1の電極とともに前記ミラー部材の共振周波数調整用の静電バネとして作用させるための櫛歯状の第3の電極が、前記第2の電極よりその厚さ方向にずらして、前記第1の電極と噛み合う位置関係で設けられる。
後に実施形態に関連して詳細に説明するように、第3の電極の追加によって、より広い範囲でミラー部材の共振周波数を調整することが可能となる。
請求項4記載の発明によれば、請求項3記載の発明に係る構成において、絶縁膜を介して第1と第2のシリコン基板が接合されたSOI基板の前記第1のシリコン基板に、前記フレーム部材、前記トーションバネ、前記ミラー部材、前記連結部材、前記第1の電極及び前記第2の電極が一体的に形成され、前記第2のシリコン基板に前記第3の電極及び前記ミラー部材の振動空間が一体的に形成される。
請求項5記載の発明によれば、請求項3又は4記載の発明に係る構成において、前記第2の電極と前記第1の電極は同じ厚さとされる。このような厚さ関係とすることにより、後に実施形態に関連して説明するように、第1と第3の電極間の静電バネのバネ定数を大きくし、共振周波数調整範囲を広げることができる。
請求項6記載の発明によれば、請求項1乃至5のいずれか1項記載の発明に係る構成において、前記第1の電極の幅は、その基端で最も大きく、その先端に近づくほど減少するように設定される。これによって、ミラー部材の振動時における第1の電極の共振を抑制し、第1の電極と第2又は第3の電極とのショートを防止することができる。
請求項7記載の発明によれば、請求項1乃至5のいずれか1項記載の発明に係る構成において、前記トーションバネの前記フレーム部材への固定端から前記ミラー部材との結合端までの長さをLとして、前記トーションバネの該固定端寄りの長さ2L/3の範囲内にのみ前記第1の電極が設けられる。このような構成によれば、後に実施形態に関連して説明するように、ミラー部材の振動時における高次モード振動による第1の電極と第2又は第3の電極とのショート(短絡)が起きにくい。
請求項8記載の発明によれば、請求項1乃至5のいずれか1項記載の発明に係る構成において、前記第1の電極の長さを前記ミラー部材に近いものほど小さくする。かかる構成によれば、後に実施形態に関連して説明するように、ミラー部材の振動時における高次モード振動による第1の電極と第2又は第3の電極とのショート(短絡)が起きにくい。
請求項9記載の発明によれば、請求項1乃至5のいずれか1項記載の発明に係る構成において、前記ミラー部材の振動周波数検出用の電極が、前記ミラー部材の各自由端と前記フレーム部材の対応部位に形成される。このような構成によれば、後に実施形態に関連して説明するように、ミラー部材の共振周波数の検出及び調整を自動的に行うことが容易になる。
請求項10記載の発明によれば、請求項2記載の発明に係る構成において、前記ミラー基板の変位角検出用の電極が、前記ミラー部材の各自由端と前記第2のシリコン基板の対応部位に形成される。このような構成によれば、後に実施形態に関連して説明するように、第1と第2の電極間に印加する電圧をミラー部材の変位角に応じ変化させるような制御を容易に行うことが可能になる。
本発明によれば、共振周波数を十分な範囲で連続的に調整可能であり、ミラー部材が比較的大い場合でも低い駆動電圧でミラー部材を大きな振れ角で共振往復振動させることが可能である等の利点を有し、例えば特許文献4の光書込装置の光偏光器等として好適な改良された光走査装置を提供することができる。
以下、添付図面を参照し、本発明の実施の形態について詳細に説明する。以下の説明で参照される複数の図面において、説明の重複を減らすため、同一もしくは対応する要素には同一もしくは同様の参照番号が用いられる。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態に係る光走査装置について、図1乃至図11を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る光走査装置の概略分解斜視図である。この光走査装置は、第1の基板1に第2の基板2を接合した全体構造である。図示されていないが、基板1と基板2の間は絶縁膜によって絶縁されている。この光走査装置は、後述するのようにSi基板/絶縁膜/Si基板からなるSOI(Silicon On Insulator)基板を用いて製作される。基板1,2の材質等については製造方法に関連して後述する。
基板1には、表面にミラー面を有する可動板(ミラー部材)3が一対のトーションバネ4によってフレーム部5に支持された形で一体的に対形成されている。可動板3は、トーションバネ4を捻り回転軸として往復振動可能である。基板2は基板1の補強部材として働くものであり、基板2には可動板3の振動空間が形成される。
各トーションバネ4のフレーム部5への固定端の近傍部分は、トーションバネ4と直交する一対の連結部材(カンチレバー)7によってフレーム部5と連結されている。各連結部材7上には、図2に模式的に示すように、圧電素子8が形成されている。この圧電素子8は、その連結部材7の長さ方向へ伸縮して連結部材7を変形させることによって、可動板3の駆動用トルクを発生させるためのものである。11は各圧電素子8のための電極パッドである。
各トーションバネ4には、櫛歯状の第1の電極9が形成されている。フレーム部5には、第1の電極9と噛み合う位置関係で櫛歯状の第2の電極10が形成されている。第1の電極9と第2の電極10は、可動板(ミラー部材)3の共振周波数を調整するための静電バネとして作用させるためのものである。12は第1の電極9のための電極パッドであり、13は第2の電極10のための電極パッドである。フレーム部5の各トーションバネ4の固定部分15に分離溝14が形成されることにより、トーションバネ4及び第1の電極9と第2の電極10とが電気的に分離されている。
この光走査装置の構造及び材質をより明確にするため、ここで、その製造方法を説明する。図3−1及び図3−2は工程説明図であり、図1のA−A’断面に対応した断面形状を略示している。
工程(a):第1のSi基板100と第2のSi基板102が絶縁層101を介して接合されたSOI基板の表面に、絶縁のため熱酸化膜103,104を例えば0.5μm厚に形成する。なお、第1のSi基板100は低抵抗基板(導体)であり、特別に金属を形成することなく基板自体が電極を兼ねることができる。
工程(b):第1のSi基板100側に、駆動トルク発生用の圧電素子8(図2)のための下部電極膜105と、電圧印加により連結部材7の長手方向へ伸縮する圧電材料膜106と、上部電極膜107とをこの順に成膜する。膜厚及び材料の例を挙げれば次の通りである。下部電極膜105として0.05μm厚のTi膜と0.15μm厚のPt膜がこの順に成膜される。圧電材料膜106として3μm厚のチタン酸ジルコン酸塩(PZT)膜が成膜される。上部電極膜107として0.15μ厚のPt膜が成膜される。成膜方法としては、下部電極膜及び上部電極膜にはスパッタリング法を用いることができる。圧電材料膜には、スパッタリング法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、イオンプレーティング法等を用いることができる。
工程(c):上部電極膜107及び圧電材料膜106をドライエッチングするためのレジストパターン108を形成する。
工程(d):RIE(Reactive Ion Etching)によって、上部電極膜107及び圧電材料膜106をドライエッチングし、その後、レジストを除去する。
工程(e):下部電極膜105及び熱酸化膜103をドライエッチングするためのレジストパターン109を形成する。
工程(f):下部電極膜105及び熱酸化膜103をRIEにてドライエッチングし、その後、レジストを除去する。これで圧電素子8が形成された。
工程(g):可動板(ミラー部材)3のミラー面としての反射膜110を成膜する。具体的には、例えば0.05μm厚のTi膜、0.05μm厚のPt膜、0.1μm厚のAu膜をこの順に成膜する。ここでは、これらの膜を、ステンシルマスクを用いるスパッタリング法で成膜するが、この時に、静電バネ用の電極9,10のための電極パッド12,13も形成する。
工程(h):可動板(ミラー部材)3、静電バネ用の電極9,10、連結部材(カンチレバー)7、分離溝14をドライエッチングで形成するためのレジストパターン111を形成する。
工程(i):RIEにてドライエッチングし、その後、レジストを除去する。これにより、SOI基板の絶縁層101に達するまで、可動板(ミラー部材)3、静電バネ用の電極9,10、連結部材(カンチレバー)7、分離溝14がパターンニングされる。
工程(j):SOI基板の第2のSi基板102側の熱酸化膜104上に、可動板(ミラー部材)3の揺動空間6をドライエッチングにより形成するためのレジストパターン112が形成される。
工程(k),(l):熱酸化膜104をRIEによりドライエッチングし、続いて、第2のSi基板102及び絶縁層101をRIEにてドライエッチングする。これにより、光走査装置が完成した。
以上の説明においては、静電バネ用の電極9,10及び連結部材(カンチレバー)7の厚さは、第1のSi基板100の厚さと同一となっているが、これに限らない。静電バネ用の電極9,10は厚さが大きいほど静電トルクを増大させることができる。しかし、連結部材(カンチレバー)7は厚すぎると圧電素子8により変形させにくくなる懸念がある。この懸念がある場合、例えば最終工程に、連結部材(カンチレバー)7のみに対するエッチング加工を追加し、連結部材(カンチレバー)7の厚さを減らすことも可能である。
次に、この光走査装置の駆動について説明する。圧電素子8の圧電材料膜(PZT膜)は、その上部電極・下部電極間への電圧の印加により連結部材(カンチレバー)7の長手方向に伸縮する。対をなす一方の連結部材(カンチレバー)7上の圧電素子8と、もう一方の連結部材(カンチレバー)7上の圧電素子8とに、それぞれ逆位相の正弦波電圧P1,P2を印加する。そうすると、図4に模式的に示すように、印加正弦波電圧のある周期では、対をなす一方の連結部材(カンチレバー)7(図4では左側のもの)は上面側が伸びるため凸方向に変形し、もう一方の連結部材(カンチレバー)7(図4では右側のもの)は上面側が縮むため凹方向に変形する結果、トーションバネ4にトルクTpztが作用する。印加正弦波電圧の次の周期においては、各連結部材(カンチレバー)7は逆向きに変形し、逆向きのトルクTpztがトーションバネ4に作用する。かくして、可動板(ミラー部材)3はトーションバネ4を捻り回転軸として、印加正弦波電圧の周波数Fで往復振動する。印加正弦波電圧の周波数Fを可動板(ミラー部材)3の共振周波数と一致させるならば、小さなエネルギーで、可動板(ミラー部材)3を大きな振れ角で往復振動させることができる。なお、正弦波電圧に代えてパルス電圧を圧電素子8に印加して駆動することも可能である。
次に、櫛歯状の電極9,10による共振周波数調整作用について、図5乃至図9を参照して説明する。
図5は、共振周波数調整のための静電バネとして作用する第1の電極9と第2の電極10の対を模式的に示している。ただし、第1の電極9は角度θだけ回転した状態である。第1の電極9は接地され、第2の電極10に電圧Vが印加されている。この印加電圧Vは、可動板3の変位角θ(これは第1の電極9の変位角と同じである)にかかわらず一定である。電極9,10間には、電極9を電極10の中心線18に引き戻そうとするトルクTs1が作用する。
このトルクTs1と変位角θとの関係を図6に示す。このトルクの計算には有限要素法を用いた。図6において、電極9,10間には働くトルクTs1は、それら電極間に係合が無くなる角度±θ1までは、変位角θにほぼ比例して直線的に増加し、可動板3に対して戻り力として作用する。角度±θ1を越えるとトルクTs1は減少し始める。変位角θが−θ1<θ<θ1の範囲内にあるときのトルク直線の傾きをKs1とすると、トルクTs1は次式で与えられる。
Figure 2008197139
電極9,10間の静電容量をCとすると、トルクTs1は次式で与えられる。
Figure 2008197139
すなわち、トルクTs1は印加電圧Vの2乗に比例し、したがってKs1は印加電圧Vの2乗に比例する。
図7は、トルクTs1及びトーションバネ4によるトルクTmの変位角θとの関係を示すグラフである。トルクTmとトルクTs1は、変位角θに対して作用方向が同じであり、可動板3に働く戻り力は、トルクTs1とトルクTmを加え合わせたトルクである。図7中の各トルク直線の傾きKs1,Kmが、電極9,10による静電バネのバネ定数とトーションバネ4のバネ定数となる。
以上から、可動板3を表現する慣性(I)と、バネ定数Kmのトーションバネ、バネ定数Ks1の静電バネ、粘性抵抗CからなるダッシュポットCで構成される図8に示すような一自由度モデルで光走査装置を表現することができる。このモデルにより、静電トルクTs1が作用した状態での可動板3の運動方程式は次式で与えられる。
Figure 2008197139
−θ1<θ<θ1では、Ts1=Ks1・θと表すことができるから、
Figure 2008197139
すなわち、バネ定数(Km+Ks1)、慣性Iの自由振動となる。よって、共振振動数fは次式で表される。
Figure 2008197139
前述の通りKs1は印加電圧Vの2乗に比例する。よって、印加電圧Vを増減することによって共振周波数fを調節可能である。
可動板(ミラー部材)3の形状が4mm(長辺)×1mm(短辺)、基板1の厚さが200μm、電極9,10間ギャップが6μmの場合に計算した印加電圧Vと共振周波数の関係を図9に示す。
印加電圧V=0(V)時の共振周波数:3050(Hz)
トーションバネ定数Km:9.71232×103(dyn・cm/rad)
静電バネ定数Ks1:0.03(dyn・cm/rad/V2
可動板慣性モーメントI:2.56×10−5(g・cm2)
図9から分かるように、この例では、電極9,10間に100(V)を印加すると、電圧を印加しない時(印加電圧が0(V)の時)より共振周波数を約50(Hz)だけ上げることができる。つまり、印加電圧を0(V)から100(V)まで変化させることにより共振周波数を約50(Hz)の範囲で調整可能であるということである。この調整範囲は、例えば図36に示した共振周波数のばらつきを考慮するならば、十分に広いと云うことができる。
具体的数値は提示しないが、電極間に作用する静電トルクでミラー部材を駆動する静電方式に比べ、低い電圧で圧電素子8を駆動して比較的大きな駆動トルクTpztを発生させることができる。また、製造工程等の関係で共振周波数のばらつきがあっても、共振周波数を所望の駆動周波数に一致させるように容易に調整することができる。したがって、本実施形態の光走査装置は、可動板3のサイズが比較的大きい場合でも、低い駆動電圧で、可動板3を所望の駆動周波数で大きな振れ角で共振往復振動させることが可能であるため、例えば特許文献4の光書込装置の光偏光器として好適に利用できる。
なお、以上の説明から明らかなように、本実施形態は請求項1,2に係る発明の一実施形態に相当する。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態に係る光走査装置について、図10乃至図18を用いて説明する。
図10は本実施形態に係る光走査装置の概略斜視図である。図示のように、この光走査装置は基板1と基板2を接合した全体的構成であり、前記第1の実施形態の場合と同様な製造工程により、Si基板/絶縁膜/Si基板からなるSOI基板を用いて製作することができる。21はSOI基板の層間絶縁膜である。基板1に関する構造は前記第1の実施形態の場合と同一である。基板2には、前記第1の実施形態の場合と同様に可動板(ミラー部材)3の振動空間(9)が形成されるが、図11及び図12に示すように、櫛歯状の第2の電極10の真下にさらに共振周波数調整のための櫛歯状の第3の電極22が形成される点が前記第1の実施形態と相違する。なお、図11は図10のA−A断面を示し、図12は図10のB−B断面を示している。第2の電極10と第3の電極22とは絶縁膜21によって絶縁されている。図10において、19は第3の電極22のための電極パッドであり、これに対応して基板1に透孔が形成されている。
この光走査装置において、可動板(ミラー部材)3は、連結部材(カンチレバー)7上に形成された圧電素子8(図10には示されていない)によって生じる駆動トルクにより、一対のトーションバネ4を捻り回転軸として往復振動することは、前記第1の実施形態の場合と同様である。
次に、電極9,10,22による共振周波数調整作用について説明する。第1の電極9と第2の電極10との間に作用する静電トルクTs1については、前記第1の実施形態に関して説明した。ここでは、第1の電極9と第3の電極22との間に作用する静電トルクについて説明する。
図13は、第1の電極9と、第2,第3の電極10,22の1組を表している。電極9は角度θだけ回転した状態である。第1の電極9は接地され、第3の電極22に可動板3の変位角に関わらず一定の電圧Vが印加されている。この時に、電極9,22間に、電極22の中心線23に電極9を引き戻そうとするトルクTs2が作用する。変位角θを変えてトルクTs2を計算した結果の概略を図14に示す。この計算は有限要素法によった。図14には、第1の電極9と第2の電極10の間に作用するトルクTs1とそのバネ定数Ks1、トーションバネ4のトルクTmとそのバネ定数Kmも示されている。これらのトルク及びバネ定数については前記第1の実施形態に関連して説明済みである。
図14において、トルクTs2は、電極9,22間に係合が無くなる角度±θ2までは、変位角θにほぼ比例して直線的に増加し、可動板3に対して電極22の中心線23に戻す力として作用する。角度±θ2を越えるとトルクTs2は減少し始める。−θ2<θ<θ2の範囲でのトルク直線の傾きをKs2とすると、変位角θの時のトルクTs2は次式で与えられる。
Figure 2008197139
電極9,22間の静電容量をCとするとき、トルクTs2は次式で与えられる。
Figure 2008197139
このように、トルクTs2は印加電圧Vの2乗に比例し、したがって、トルク曲線の傾きすなわちバネ定数Ks2は印加電圧Vの2乗に比例する。図14に示されるように、トルクTs2は、トルクTm,Ts1とは、変位角θに対して作用方向が逆である。よって、可動板3を表す慣性I、バネ定数Kmのトーションバネ、バネ定数Ks1の静電バネ、バネ定数Ks2の静電バネ、粘性抵抗CからなるダッシュポットCで構成される図15に示すような一自由度モデルにより光走査装置を表現することができ、トルクTs1,Ts2が共に作用した状態での可動板3の運動方程式は次式で与えられる。
Figure 2008197139
−θ1<θ<θ1では、Ts1=Ks1・θ、Ts2=Ks2・θ と表すことができるから、
Figure 2008197139
すなわち、バネ定数(Km+Ks1−Ts2)、慣性Iの自由振動となる。よって、共振周波数fは次式で与えられる。
Figure 2008197139
前述の通り、Ks1、Ks2は印加電圧Vの2乗に比例して変化するので、印加圧Vを変化させることにより共振周波数fを調整することができる。すなわち、電極9,10間の印加電圧を増加させると静電バネ定数Ks1が増加して共振周波数fが上昇し、電極9,22間の印加電圧を増加させると静電バネ定数Ks2が増加して共振周波数fが低下する。
可動板3の形状が4mm(長辺)×1mm(短辺)、基板1,2の厚さが200μm、電極9,10間ギャップ及び電極9,22間ギャップを6μm、電極9,10間又は電極9,22間のいずれ一方にのみ電圧を印加した場合について、共振周波数を計算した結果を図16に示す。図16では、電極9,10間の印加電圧をプラス極性、電極9,22間の印加電圧をマイナス極性として表されているが、これは便宜上のものであって、いずれの電極間の印加電圧も同一極性で構わない。
印加電圧=0(V)の時の共振周波数:3100(Hz)
トーションバネ定数Km:9.71232×10(dyn・cm/rad)
静電バネ定数Ks1:0.03(dyn・cm/rad/V2
静電バネ定数Ks2:0.015(dyn・cm/rad/V2
可動板慣性モーメントI:2.56×10−5(g・cm2)
図16から分かるように、この例では、電極10又は22に印加する電圧を0(V)から100(V)の範囲で変化させることにより、共振周波数fを約75(Hz)の幅で調整することが可能である。この調整幅は、例えば図36に示したような共振周波数のばらつきを補償するために十分な広さである。このように、本実施形態に係る光走査装置は、十分に広い共振周波数調整範囲を有し、また、圧電素子に印加する低い駆動電圧を印加することで比較的大きな駆動トルクを発生させることができるため、可動板3が比較的大きい場合であっても、所望の駆動周波数で可動板3を大きな振れ角で共振往復振動させることができ、したがって特許文献4に記載されているような光書込装置の光偏光器等として好適である。
さて、本実施形態では、基板1,2の厚さは同一であり、したがって電極10,22の厚さ(高さ方向のサイズ)は同一である。このようするメリットについて説明する。図17及び図18は、その説明図である。
第1の電極9と第3の電極22の間に電圧を印加すると、図17及び図18に示すように、第1の電極9を第3の電極22の中心線23に引き込もうとする静電トルクTs2が作用し、このトルクTs2は前記(7)式で与えられることは既に説明した。
基板1,2の厚さ(電極10,22の厚さ)が同一の場合(図17)と、基板1(電極10)より基板2(電極22)を厚くした場合(図18)とでは、前者の方が電極間静電容量Cの変化が急峻になり、dC/dθが大きくなるため、前者の方が同じ印加電圧で大きい静電トルクTs2を得られ、したがって共振周波数調整範囲を広くすることができるというメリットがある。
なお、以上の説明から明らかなように、本実施形態は請求項3,4,5に係る発明の一実施形態に相当する。
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態に係る光走査装置について、図19乃至図21を参照して説明する。
図19は、本実施形態に係る光走査装置の概略斜視図である。この光走査装置の全体的構成は前記第1の実施形態(又は第2の実施形態)と同様であり、相違点は共振周波数調整のための静電バネを構成する電極9,10(又は電極9,10,22)が台形状の平面形状を有する点のみである。
前記第1の実施形態(又は第2の実施形態)における電極9,10(又は9,10,22)の平面形状を図20の上段に、本実施形態における電極9,10(又は9,10,22)の平面形状を図20の下段にそれぞれ示す。本実施形態においては、各電極の基端で最大の幅W2を有し、先端(自由端)に近づくほど幅が減少し、先端(自由端)で最小の幅W1を有する。電極ピッチPは前記第1(又は第2)の実施形態の場合と同じである。
図20の上段に示すような電極形状であると、可動板3の振動時に電極9に図21に模式的に示すような共振振動が発生しやすく、電極9と電極10(又は22)との間のショート(短絡)が発生するおそれがある。本実施形態では、図20の下段に示すような電極形状であるため、電極9は剛性が大きく共振振動が生じにくくなり、電極9と電極10(又は22)との間のショートを防止できる。なお、電極9のみ上に述べたような台形状の平面形状とし、電極10(22)の幅は基端から先端まで同一幅とすることも可能である。
なお、以上の説明から明らかなように、本実施形態は請求項6に係る発明の一実施形態に相当する。
さて、可動板(ミラー部材)3が振動時に図22に破線で模式的にしめすような高次モードの振動も発生する。この高次モード振動は、共振周波数の約2倍の周波数で、その振動方向は図22に矢印で示す方向である。この高次モード振動によって、トーションバネ4は破線で示すような変形をし、これにより図23に模式的に示すように、可動板3寄りに設けられている電極9が傾き、電極10(又は22)とショートしやすい。一方、可動板3から遠い電極9は、その位置でのトーションバネ3の変形が少ないため傾きは小さく、電極10(又は22)とのショートは生じにくい。このようなことに考慮した実施形態について次に説明する。
[第4の実施形態]
図24は、本発明の第4の実施形態に係る光走査装置の概略斜視図である。この光走査装置の全体的構成は前記第1の実施形態(又は第2の実施形態)と同様であり、相違点は、図示のように、共振周波数調整用の電極9,10(又は9,10,11)が、可動板3からの距離がL/3以内の範囲には設けられず、それよりもトーションバネ4の固定端部15寄り位置にのみ設けられていることである。ここで、Lはトーションバネ3の長さである。換言すれば、トーションバネ4の固定端よりの長さ2L/3の範囲内にのみ電極9,10(又は9,10,11)が設けられる。このような位置関係で設けられた電極9は図23で説明した高次モード振動による傾きが小さいため、電極間ショートの発生を効果的に防止できる。なお、電極10,22は必ずしもそのような制限に従わずに設けても構わないが、電極9と係合しない部位に設けた電極10,22は静電バネとしては何ら作用しないため無意味である。
なお、以上の説明から明らかなように、本実施形態は請求項7に係る発明の一実施形態に相当する。
[第5の実施形態]
本発明の第5の実施形態に係る光走査装置は、その全体的構成は前記第1又は第2の実施形態とものと同様であるが、図25に模式的に示すように、トーションバネ4に設けられる電極9の長さが可動板3に近いものほど短くなるように設定されている。本実施形態では、トーションバネ4の固定端側に設けられた電極9の長さL1が最大、可動板3寄りの位置に設けられた電極9の長さL2が最小、中間的位置に設けられた電極9の長さはL1より小さく、L2より大きくなるように設定されている。このように、高次モード振動による傾きの大きい可動板3に近い位置にある電極9ほど長さが短くなっているため、電極10(又は10,22)と電極9とのショートを効果的に防止できる。
なお、本実施形態は請求項8に係る発明の一実施形態に相当する。
[第6の実施形態]
図26乃至図29を参照し、本発明の第6の実施形態について説明する。
図26は、本実施形態に係る光走査装置の概略斜視図である。この光走査装置においては、振動周波数検出用の電極として、可動板(ミラー部材)3の自由端に電極30が形成され、これに対応してフレーム部5側に電極31が形成されている。これら電極30,31も櫛歯状の電極とすることができる。電極31を電気的に分離するための分離溝32がフレーム部5に形成されるとともに、電極30のための電極パッド33も形成される。この光走査装置の他の構成は前記第1の実施形態のものと同様である。ただし、図26においては基板1上の一部の構造が省略されている。なお、共振周波数調整用の電極9,10は前記第3乃至第5の実施形態のような形状もしくは配置にしてもよく、かかる態様も本実施形態に包含される。また、前記第2の実施形態のように共振周波数調整用の電極22を設ける態様も本実施形態に包含される。ただし、電極22が追加された場合、電極10と電極22に選択的に電圧を印加する制御が必要である。
本実施形態に係る光走査装置は、共振周波数を目標の周波数に自動調整することができる。図27は、光走査装置に対する共振周波数自動調整と通常駆動とを行う回路系の一例を示すブロック図である。
図27において、101はマイクロコンピュータ(以下、CPUと記す)、102はデジタル/アナログ変換器、103は電圧制御発振器(VCO)、104はパルス整形回路、105と108はANDゲート、107はフリップフロップ、106はモノマルチバイプレータである。C1は一方の電極30,31間の静電容量を示し、C2はもう一方の電極30,31間の静電容量を示している。109,110は静電容量C1,C2を電圧レベルに変換するC/V変換器、111はC/V変換器109,110の変換電圧信号を加算する加算器である。112は同期検波回路、113は増幅器である。120は可動板3の駆動のための圧電素子8の各ペアに逆位相の駆動パルスを印加する圧電素子駆動回路、121は共振周波数調整用の電極10に電圧を印加する調整電圧印加回路である。
まず、電極10への印加電圧を調整することによって、共振周波数を目標周波数に自動調整する動作について説明する。図28は、この動作の全体的な流れを説明するためのフローチャートである。
CPU101は、電圧値レジスタRVを0に初期化し、この電圧値レジスタRVの値を調整電圧印加回路121に設定する(ステップS1)。したがって、この段階では調整電圧印加回路121により電極10に0(V)が印加される。
CPU101は共振周波数検出ルーチンを呼び出す(ステップS2)。このルーチンの詳細は後述するが、検出された共振周波数は後述するレジスタRFに保持されている。CPU101は、レジスタRFの値(共振周波数)と目標周波数Foとの差の絶対値と所定の閾値THとの比較判定を行う(ステップS3)。差の絶対値が閾値THを超えていると判定した場合(ステップS3,No)、さらに調整が必要であるため、電圧値レジスタRVの値をdV分だけ増加させ、増加後の電圧値レジスタRVの値を調整電圧印加回路121に設定して電極10への印加電圧をdVだけ増加させ(ステップS4)、再び共振周波数検出ルーチンを呼び出す(ステップS2)。
ステップS3の判定結果がNoである間、ステップS2〜S4の処理ループが繰り返される。ステップS3の判定結果がYesになると、共振周波数の目標周波数Foへの調整が完了したということであるので、この動作は終了する。この時の電圧値レジスタRVの値が、共振周波数を目標周波数Foに調整するために電極10に印加すべき電圧値を示している。
図29は、図28のステップS2で呼び出される共振周波数検出ルーチンを説明するためのフローチャートである。以下、図29を参照して説明する。
CPU101は、信号CをHレベルに設定し(ステップS11)、繰り返し回数のカウンタであるレジスタRCを0に初期化し(ステップS12)、増幅器113の出力電圧のピーク値を一時的に保持するためのレジスタRGLfを0に初期化し(ステップS13)、駆動周波数を保持するためのレジスタRFに最低値Fminを設定し、レジスタRFの値(ここではFmin)に相当する周波数データDfをデジタル/アナログ変換器102に出力する(ステップS14)。デジタル/アナログ変換器102から周波数データDfに対応した電圧がVCO103に入力され、VCO103は周波数Dfの一定振幅の正弦波を発生する。パルス整形回路104は、この正弦波を、その正半波区間でHレベル、負半波区間でLレベルの矩形パルスに整形する。この矩形パルスはANDゲート105,108に入力される。
次に、CPU101はHレベルのリセットパルスBを1発出力する(ステップS15)。このリセットパルスBによりフリップフロップ107がリセットされ、そのQバー出力がLレベルからHレベルへ変化する。信号CはHレベルであるので、パルス整形回路104の出力がHレベルの時にANDゲート105の出力がHレベルへ変化し、これによりフリップフロップ107がセットされ、そのQバー出力はLレベルへ戻り、ANDゲート105の出力はLベルに戻る。ANDゲート105の出力はモノマルチバイプレータ106のトリガ入力に接続されており、ANDゲート105の出力のLレベルからHレベルへの遷移(又はHレベルからLレベルへの遷移)によりモノマルチバイプレータ106がトリガされ、モノマルチバイブレータ106の出力は設定時間だけHレベルになる。このHレベルの期間に、圧電素子駆動回路120は対をなす一方の圧電素子8に正電圧を、もう一方の圧電素子8に負電圧を印加する。これにより、図4に模式的に示したように連結部材(カンチレバー)7が変形する。設定時間後、圧電素子8への電圧印加が断たれ、可動板(ミラー部材)3は前記(5)式に示す周波数で減衰自由振動する。
この振動時に、各対の電極30,31間の静電容量C1,C2は、図30に模式的に示すように可動板3の振動と同じ周波数で正弦波状に変化し、それに対応してC/V変換器109,110による変換電圧信号が変化する。この変換電圧信号を加算した信号(静電容量検出信号)が加算器111より同期検波器112に入力する。同期検波器112は、VCO103の発生する周波数Dfの正弦波を同期信号として、静電容量検出信号を同期検波する。同期検波器112の検波出力信号は、静電容量検出信号の周波数(可動板3の振動周波数)が周波数Dfと合致していると最高レベルとなり、両周波数のずれが大きいほどレベルが下がる。検波出力信号は増幅器113により増幅されてGLf信号としてCPU101のアナログ/デジタル変換ポート(A/D)に入力する。
CPU101は、リセットパルスBを出力してから所定の遅れ時間後に、GLf信号のピークレベルをデジタル値として読み込む(ステップS16)。この遅れ時間は、同期検波器112内のローパスフィルタをリセットパルスBでリセットトしてから、ローパスフィルタの平滑コンデンサの電圧が安定するまでに必要な時間である。
CPU101は、読み込んだGLf値とレジスタRGLfの値(初期値は0)以上であるか判定する(ステップS17)。GLf値がレジスタRGLfの値以上ならば(ステップS17,Yes)、GLf値をレジスタRGLfにセットし(ステップS18)、レジスタRCの値を1だけインクリメントする(ステップS19)。インクリメント後のレジスタRCの値が設定値PN未満であるならば(ステップS20,No)、レジスタRFの値をdFだけ増加させる更新を行い、更新後のレジスタRFの値に対応した周波数データDfをデジタル/アナログ変換器102に出力する(ステップS21)。これで、VCO103の発生する正弦波の周波数がdFだけ上昇する。
CPU101はリセットパルスBを発生し、圧電素子8を駆動させて可動板3を振動せしめ、それから所定時間後にGLf信号のピークレベルをデジタル値として読み込む(ステップS16)。今回の周波数Dfが前回よりも可動板3の共振周波数に近づいているのであれば、GLf値は前回より大きいはずであるので(ステップS17,Yes)、ステップS18,S19,S20を経由してステップS21に進み、レジスタRFの値をdFだけ増加させる更新を行い、VCO103で発生する正弦波の周波数をdF分だけ上昇させ、再びリセットパルスBを出力し(ステップS15)、所定時間後にGLf信号のピークレベルをデジタル値として読み込む(ステップS16)。
以上のように、VCO103で発生する正弦波の周波数をdF分ずつ段階的に上昇させながら、可動板3を励振し、その時のGLf信号ピークレベルと前回のGLf信号ピークレベルとの比較を行う。VCO103の生成する正弦波の周波数Dfと可動板3の共振周波数とが最も近くなった時にGLf信号のピークレベルは最高になり、次に周波数DFをdFだけ増加させるとGLf信号のピークレベルは前記レベルより下がる。すなわち、ステップS17の判定結果はNoとなり、共振周波数検出ルーチンから抜けて図28に示すメインルーチンに戻る。CPU101は、今回検出された共振周波数すなわちレジスタRFの値と目標周波数Foとの差の絶対値が閾値THより大きいときには(ステップS3,No)、レジスタRVの値をdVだけ増加させる更新を行い、更新後のレジスタRVの値を調整電圧印加回路121に設定する(ステップS4)。かくして、共振周波数調整用の電極10への印加電圧がdVだけ増加するため、その分だけ可動板3の共振周波数は上昇する。CPU101は再び共振周波数検出ルーチンを呼び出して共振周波数検出処理を再開する(ステップS2)。
このように、電極10への印加電圧をdVずつ順次上げながら共振周波数を検出して目標周波数Foとのずれを調べ、共振周波数と目標周波数Foとの差の絶対値が閾値TH以下になったならば(ステップS3)、共振周波数は目標周波数Foに調整されたと判断し共振周波数調整処理を終了する。なお、図29のステップS20で、レジスタRCの値が最大繰り返し回数PNに達したと判定した場合には、共振周波数検出に失敗したと判断し共振周波数調整処理を中止する。
次に、光走査装置の通常の駆動動作について説明する。CPU101は信号CをLレベルに設定し、目標周波数Foに対応した周波数データDfをデジタル/アナログ変換器102に出力することにより、目標周波数Foの正弦波をVCO103で発生させる。また、共振周波数調整処理の終了時におけるレジスタRVの値を調整電圧印加回路121に設定し、当該レジスタ値に対応した値の電圧を電極10に印加させることにより、可動板3の共振周波数をFoに調整する。信号CがLレベルであるため、パルス整形回路104により整形された周波数Foの矩形パルスがANDゲート108を通じて圧電素子駆動回路120に入力される。圧電素子駆動回路120は、入力する矩形パルスのHレベル期間に、対をなす一方の圧電素子8に正電圧を、もう一方の圧電素子8に負電圧を印加し、矩形パルスのLレベル期間に、それら圧電素子8に逆の極性の電圧を印加する。かくして、可動板3(ミラー部材)3は、トーションバネ4を捻り回転軸として、その共振周波数Foで往復振動する。圧電素子駆動回路120は、例えば、矩形パルスに応じて電源と圧電素子8との間をスイッチングするような回路構成とすることができる。
なお、前記第2の実施形態のように、共振周波数調整のための電極10に加え電極22を設ける場合には、共振周波数調整時及び通常駆動時に、電極10と電極22のいずれを利用するかCPU101側で調整電圧印加回路121に指示する必要がある。
なお、本実施形態は請求項9に係る発明の一実施形態に相当することは以上の説明から明らかである。
[第7の実施形態]
前記第1の実施形態に関連して説明したように、電極9,10間に働くトルクTs1は、図6に示すように変位角が±θ1の近辺から飽和し、それを超えた変位角では静電バネ定数Ks1が減少する。±θ1を超える大きな変位角で可動板3を振動させる場合、変位角が±θ1を超えた範囲での静電バネ定数Ks1の減少を抑え、より広い変位角範囲で静電バネ定数Ks1を略一定に保つと好ましい。それを実現する方法として、変位角が±θ1を超えた期間に電極9,10間に印加する電圧を増加させるように制御することが考えられる。ここに述べる本発明の第7の実施形態は、そのような制御を可能にするものである。
図31は、本実施形態に係る光走査装置の概略分解斜視図である。この光走査装置は、全体的構成は前記第1の実施形態のものと同様であるが、可動板3の変位角検出用の電極として、可動板3の各自由端に電極40が形成され、この電極40に対応させて基板2側に2個の電極41が形成されている。なお、電極40,41は櫛歯状としてもよい。基板2には、各電極41を電気的に分離するための分離溝42が形成され、また、各電極41のための電極パッド42が形成されている。基板1には、各電極パッド42に対応した透孔43が形成されている。これ以外の構成は前記第1の実施形態に係る光走査装置と同様であるが、基板1の一部の構造は図中省略されている。なお、静電バネ用の電極9,10は前記第3乃至5の実施形態のような形状もしくは配置としてもよく、かかる態様も本実施形態に包含される。
図32は、可動板3の変位角と電極40,41との関係を模式的に示している。可動板3の振動により、一方の電極40,41が接近するときに、もう一方の電極40,41は遠ざかる位置関係にあることが分かる。したがって、一方の電極40,41間の静電容量と、もう一方の電極40,41間の静電容量とは相補的に増減する。
図33は、電極40,412を利用して可動板3の変位角を検出する回路の一例を示している。図中、C1は一方の電極40,41間の静電容量であり、C2はもう一方の電極40,41間の静電容量である。130は、高い周波数の微小交流電圧を各電極41(静電容量C1,C2の非接地端)に印加する電圧発生装置である。R1〜R6は抵抗であり、131は差動増幅器(オペアンプ)である。静電容量C1,C2に流れる電流の差が差動増幅器131によって増幅される。静電容量C1,C2は可動板3の変位角の変化によって相補的に増減するため、差動増幅器131の出力電圧信号のレベルは図34に示すように変位角θに略比例して変化する。
したがって、差動増幅器131の出力電圧信号に基づいて変位角が±θ1を超えているか否かを判定し、この判定結果を電極10に電圧を印加するための回路(不図示)に与えることにより、この回路において、変位角が±θ1の範囲内にある期間に電極10へ電圧V1を印加するが、変位角が±θ1を超えた期間には、より高い電圧V2を印加するような制御を行うことができる。このような制御により、±θ1を超えた変位角での静電バネ定数Ks1の減少を抑制することができる。
なお、本実施形態は請求項10に係る発明の一実施形態に相当する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明に係る光走査装置の構造、寸法、材質、製造工程等は必要に応じて適宜変更し得ることは云うまでもない。また、本発明に係る光走査装置は、特許文献4に示したような光書込装置の光偏光器として好適であるが、それ以外の様々な用途にも好適に利用し得るものである。
本発明の第1の実施形態に係る光走査装置の概略分割斜視図である。 連結部材に設けられる駆動用の圧電素子を説明するための模式図である。 図1のA−A’断面に対応した工程説明図である。 図3−1に続く工程説明図である。 圧電素子による連結部材の変形の様子を示す模式図である。 共振周波数調整用トルクTs1について説明するための模式図である。 共振周波数調整用トルクTs1と変位角θとの関係を示すグラフである。 共振周波数調整用トルクTs1及びトーションバネによるトルクTmと変位角θとの関係を示すグラフである。 本発明の第1の実施形態に係る光走査装置を表現する一自由度モデルを示す図である。 共振周波数調整用電圧と共振周波数との関係を示すグラフである。 本発明の第2の実施形態に係る光走査装置の概略斜視図である。 図10のA−A断面を拡大して示す模式的断面図である。 図10のB−B断面を拡大して示す模式的断面図である。 共振周波数調整用の第3の電極によるトルクTs2を説明するための模式図である。 共振周波数調整用トルクTs1,Ts2及びトーションバネによるトルクTmと変位角θとの関係を示すグラフである。 本発明の第2の実施形態に係る光走査装置を表現する一自由度モデルを示す図である。 共振周波数調整用電圧と共振周波数との関係を示すグラフである。 第1の基板の厚さと第2の基板の厚さとの大小関係と共振周波数調整用電極の作用との関係を説明するための模式図である。 第1の基板の厚さと第2の基板の厚さとの大小関係と共振周波数調整用電極の作用との関係を説明するための模式図である。 本発明の第3の実施形態に係る光走査装置の画略斜視図である。 共振周波数調整用電極の平面形状を説明するための模式図である。 可動板の振動時に発生するトーションバネに設けられた電極の共振振動を説明するための模式図である。 可動板の振動時に発生する高次モード振動を説明するための模式図である。 高次モード振動によるトーションバネに設けられた電極の傾きを説明するための模式図である。 本発明の第4の実施形態に係る光走査装置の概略斜視図である。 本発明の第5の実施形態に係る光走査装置を説明するための模式的斜視図である。 本発明の第6の実施形態に係る光走査装置の概略斜視図である。 光走査装置に対する共振周波数自動調整と通常駆動を行う回路系の一例を示すブロック図である。 共振周波数自動調整動作の流れを示すフローチャートである。 共振周波数検出処理ルーチンのフローチャートである。 光走査装置を励振時の振動周波数検出用電極間の静電容量の変化を示す図である。 本発明の第7の実施形態に係る光走査装置の概略斜視図である。 変位角検出用電極の作用説明のための模式図である。 変位角検出用電極間の静電容量から変位角を検出する回路の一例を示す回路図である。 図33に示す回路の出力電圧信号レベルと変位角との関係を示すグラフである。 共振周波数のばらつきを調べるために試作した静電駆動方式の光走査装置の概略斜視図である。 測定した共振周波数のばらつきを示すグラフである。 測定した振れ角周波数特性を示すグラフである。
符号の説明
1 第1の基板
2 第2の基板
3 可動板(ミラー部材)
4 トーションバネ
5 フレーム
7 連結部材(カンチレバー)
8 駆動用圧電素子
9,10,22 共振周波数調整用電極
30,31 振動周波数検出用電極
40,41 変位角検出用電極

Claims (10)

  1. フレーム部材に一対のトーションバネにより支持されたミラー部材が前記トーションバネを捻り回転軸として往復振動する光走査装置であって、
    前記各トーションバネは、その前記フレーム部材との結合端の近傍位置で一対の連結部材により前記フレーム部材と連結され、
    前記各連結部材に、それを変形させることによって前記ミラー部材の駆動用トルクを生じさせるための圧電素子が設けられ、
    前記ミラー部材の共振周波数調整用の静電バネとして作用させるための櫛歯状の第1の電極と第2の電極が、互いに噛み合う位置関係で、前記トーションバネと前記フレーム部材にそれぞれ設けられたことを特徴する光走査装置。
  2. 絶縁膜を介して第1と第2のシリコン基板が接合されたSOI基板の前記第1のシリコン基板に、前記フレーム部材、前記トーションバネ、前記ミラー部材、前記連結部材、前記第1の電極及び前記第2の電極が一体的に形成され、前記第2のシリコン基板に前記ミラー部材の振動空間が形成されたことを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  3. 前記第1の電極とともに前記ミラー部材の共振周波数調整用の静電バネとして作用させるための櫛歯状の第3の電極が、前記第2の電極よりその厚さ方向にずらして、前記第1の電極と噛み合う位置関係で設けられたことを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  4. 絶縁膜を介して第1と第2のシリコン基板が接合されたSOI基板の前記第1のシリコン基板に、前記フレーム部材、前記トーションバネ、前記ミラー部材、前記連結部材、前記第1の電極及び前記第2の電極が一体的に形成され、前記第2のシリコン基板に前記第3の電極及び前記ミラー部材の振動空間が一体的に形成されたことを特徴とする請求項3に記載の光走査装置。
  5. 前記第2の電極と前記第1の電極は同じ厚さを有することを特徴とする請求項3又は4に記載の光走査装置。
  6. 前記第1の電極の幅は、その基端で最も大きく、その先端に近づくほど減少することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光走査装置。
  7. 前記トーションバネの前記フレーム部材への固定端から前記ミラー部材との結合端までの長さをLとして、前記トーションバネの該固定端寄りの長さ2L/3の範囲内にのみ前記第1の電極が設けられたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光走査装置。
  8. 前記第1の電極の長さは、前記ミラー部材に近いものほど小さいことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光走査装置。
  9. 前記ミラー部材の振動周波数検出用の電極が、前記ミラー部材の各自由端と前記フレーム部材の対応部位に形成されたことを特徴する請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光走査装置。
  10. 前記ミラー基板の変位角検出用の電極が、前記ミラー部材の各自由端と前記第2のシリコン基板の対応部位に形成されることを特徴とする請求項2記載の光走査装置。
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