JP2008196434A - 真空ポンプ装置 - Google Patents

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Tadaaki Kumamoto
匡章 隈元
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Abstract

【課題】 循環ポンプの停止時にエゼクタ内部で発生する水撃現象を防止することのできる真空ポンプ装置を提供する。
【解決手段】 エゼクタ1とタンク2と循環ポンプ3を順次接続する。エゼクタ1の吸込室8に管路10と分岐管11を介して大気吸入弁9を取り付ける。大気吸入弁9には、循環ポンプ3と連通する駆動流体導入口12と、エゼクタ1の内部と連通する大気通過口13、及び、大気吸入口14を設ける。大気吸入口14は、連通管24でタンク2内の上部と接続する。
循環ポンプ3の駆動が停止した場合、エゼクタ1内は真空状態であるために大気吸入弁9から大気を吸引することによって、エゼクタ1の内部で水撃現象を発生することがない。
【選択図】 図1

Description

本発明は、エゼクタとタンクと循環ポンプを組み合わせた真空ポンプ装置に関し、特に、循環ポンプの停止時にエゼクタ内部で発生する水撃現象、すなわち、タンク内の液体がエゼクタ内部の壁面等に激しく衝突して衝撃や振動を発生する現象、を防止することのできる真空ポンプ装置に関する。
真空ポンプ装置は、大気圧以下の真空状態の流体を吸引することができるもので、タンク内の流体を循環ポンプでエゼクタに供給してやることによって、エゼクタで真空吸引力を発生して流体を吸引するものである。
このエゼクタとタンクと循環ポンプを組み合わせた真空ポンプ装置においては、循環ポンプの停止時にタンク内の液体がエゼクタ内へ逆流することによる水撃現象に伴う騒音と衝撃を発生する問題があった。
水撃現象は、循環ポンプでタンク内の液体をエゼクタへ供給して、エゼクタ内を真空状態に維持している時に、循環ポンプを停止した瞬間にエゼクタ内へ液体が逆流して発生するもので、液体がエゼクタ内部で激しく衝突することによる衝撃や振動を伴う。
特開平8−312600号公報
解決しようとする課題は、循環ポンプの停止時にエゼクタ内部で発生する水撃現象を防止して振動や騒音を発生することのない真空ポンプ装置を提供することである。
本発明は、エゼクタとタンクと循環ポンプを連通して、タンク内の流体を循環ポンプの駆動によってエゼクタへ供給するものにおいて、循環ポンプにより駆動流体が供給されている場合は駆動流体の圧力によって閉弁し、駆動流体が供給されていない場合は開弁して大気吸入口から大気を吸入すると共に、当該大気吸入口をタンク上部と接続した大気吸入弁を取り付けたものである。
本発明の真空ポンプ装置は、循環ポンプから駆動流体が供給されている場合はその流体圧力でもって閉弁し、一方、駆動流体が供給されていない場合は大気吸入口を開弁する大気吸入弁を取り付けたことにより、この開弁した大気吸入口からエゼクタ内へタンク上部の大気が吸引されて、エゼクタ内部の真空状態が解除されることによって、液体のエゼクタ内部への逆流が防止され水撃現象を生じることがない。
本発明は、大気吸入弁をエゼクタへ直接に、あるいは、エゼクタの近傍に取り付けることができる。
図1において、円筒状のタンク2に取り付けたエゼクタ1と、タンク2下部から管路4を介して接続した循環ポンプ3、及び、循環ポンプ3の上部吐出口とエゼクタ1の入口5とを連通する管路6とで真空ポンプ装置を構成する。
エゼクタ1は、液体入口5と吸込室8とディフューザ部7とで構成する。ディフューザ部7はタンク2の内部に配置する。吸込室8の側面には、吸引すべき流体源と連通する管路10を接続する。管路10からは主に蒸気を含む気体と水等の液体との混合流体が流下してくる。
管路10に分岐管11を介して大気吸入弁9を取り付ける。大気吸入弁9の断面構成図を図2に示す。大気吸入弁9は、循環ポンプ3からの駆動流体導入口12を管路6と接続し、大気通過口13を分岐管11と接続すると共に大気吸入口14を連通管24と接続する。連通管24の下端部は、タンク2の上部と接続する。
大気通過口13の上部で大気吸入口14との連通部15の上端に、円板状の大気吸引弁体16を上下動自在に配置する。大気吸引弁体16の上方に連結棒17を介して平板状のピストン弁18を連結する。ピストン弁18の下部には円環状の弁座25を配置する。ピストン弁18の上下動に応じて大気吸引弁体16も上下動して、大気吸入口14と大気通過口13の連通部15を連通あるいは遮断するものである。
ピストン弁18の下部と弁ケーシング19の壁面20との間にコイルバネ21を配置する。循環ポンプ3が駆動されて駆動流体が、管路6から駆動流体導入口12へ供給されると、ピストン弁18がコイルバネ21を圧縮しながら弁座25まで下動することによって、大気吸引弁体16が連通部15を閉口して、大気吸入口14から大気通過口13への大気の吸引を停止する。
一方、循環ポンプ3の駆動が停止され駆動流体導入口12からの流体の供給が停止されると、圧縮していたコイルバネ21の弾性力によってピストン弁18と大気吸引弁体16が上方へ移動して連通部15を開口することにより、大気吸入口14から大気通過口13へタンク2内上部の大気が吸引され、分岐管11を通して吸引された大気がエゼクタ1内へ流入し、内部の真空状態が解除され、タンク2内の液体のエゼクタ1内部への逆流が防止され水撃現象を生じることがない。
タンク2の上部には不凝縮気体排出及びオーバーフロー管22を接続する。タンク2の下部にはタンク2内の液体排出管23を接続する。
循環ポンプ3を駆動してタンク2内の液体をエゼクタ1へ供給すると、吸込室8で吸引力を生じて管路10から蒸気を含む流体を吸引して、両方の流体は混合されながらディフューザ7内を流下してタンク2内に溜まる。
駆動していた循環ポンプ3を停止した場合、吸込室8内とディフューザ7内は真空状態であるために、大気吸入弁9を通して大気が吸引されて大気圧状態となる。このように大気をエゼクタ1内に吸引することによって、タンク2内の液体がディフューザ7の下端開口から逆流してエゼクタ1内で衝撃的な水撃現象を生じることを防止する。
本発明の真空ポンプ装置の実施例を示す構成図。 本発明の真空ポンプ装置に用いる大気吸入弁の断面構成図。
符号の説明
1 エゼクタ
2 タンク
3 循環ポンプ
7 ディフューザ
8 吸込室
9 大気吸入弁
12 駆動流体導入口
13 大気通過口
14 大気吸入口
16 大気吸引弁体
18 ピストン弁
21 コイルバネ
24 連通管

Claims (1)

  1. エゼクタとタンクと循環ポンプを連通して、タンク内の流体を循環ポンプの駆動によってエゼクタへ供給するものにおいて、循環ポンプにより駆動流体が供給されている場合は駆動流体の圧力によって閉弁し、駆動流体が供給されていない場合は開弁して大気吸入口から大気を吸入すると共に、当該大気吸入口をタンク上部と接続した大気吸入弁を取り付けたことを特徴とする真空ポンプ装置。
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