JP2008196375A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】触媒の温度勾配を緩和しつつ触媒の活性化温度とさらに再生開始温度まで短時間で昇温させる内燃機関の排気浄化装置を提供する。
【解決手段】内燃機関1の排気通路31に配置され、内燃機関本体から排出された排気中の有害成分を浄化する触媒を有する排気浄化手段32,33と、排気浄化手段32,33よりも上流側の排気通路31に液体還元剤の粒径等の噴射特性を変更可能に噴射することが可能な還元剤供給手段9とを備えた内燃機関の排気浄化装置において、排気浄化手段32,33の触媒床温の昇温に応じて、触媒上での酸化反応が、排気浄化手段32,33の上流側で起こりやすい特性、下流側で起こりやすい特性、上流側で起こりやすい特性の順に噴射特性を変化させて還元剤を噴射することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
【選択図】図1

Description

本発明は内燃機関の排気浄化装置に関する。
一般に、自動車等に搭載される筒内噴射型の内燃機関、例えばディーゼル内燃機関では、排気ガス中に含まれる窒素酸化物(NOx)を除去することが要求されている。そしてこのような要求に対し、NOx吸蔵還元触媒を内燃機関の排気通路に配置した排気浄化装置が周知である。NOx吸蔵還元触媒は、流入する排気ガスの空燃比がリーンのときには排気ガス中に含まれるNOxを吸蔵し、流入する排気ガス中の酸素濃度が低下し且つ排気ガス中に炭化水素(HC)や一酸化炭素(CO)等の還元剤が存在していれば吸蔵されたNOxを還元浄化する作用を有している。
そして、上記のようなNOx吸蔵還元触媒は、吸蔵されたNOx量が増加すると浄化性能が低下してしまうため、一定期間使用してNOx吸蔵還元触媒の浄化性能が低下した時又は低下する前に、NOx吸蔵還元触媒の上流側から還元剤として燃料を噴射するなどして、NOx吸蔵還元触媒に吸蔵されたNOxを還元浄化するようにしている(以下、「NOx還元処理」と称す)。
また、上記のようなNOx吸蔵還元触媒に排気ガス中の硫黄酸化物(SOx)が吸蔵されることによって浄化性能が劣化するいわゆる硫黄被毒(S被毒)が発生するが、このS被毒を解消するために、NOx吸蔵還元触媒を或る温度(この温度は、NOx吸蔵還元触媒の活性温度よりも高い。)まで昇温させ、NOx吸蔵還元触媒に吸蔵されたSOxが放出するようにしている(以下、「S被毒再生処理」と称す)。そして、このNOx吸蔵還元触媒の温度を得るために、上記NOx還元処理の場合と同様に、NOx吸蔵還元触媒の上流側から還元剤を噴射するなどして、NOx吸蔵還元触媒上で還元剤が燃焼する、酸化反応による反応熱が利用されている。
さらに、NOx吸蔵還元触媒を有すると共に、内燃機関の排気ガス中に含まれる、主として固体炭素からなる排気微粒子を捕集するために、内燃機関の排気通路にNOx吸蔵還元触媒付パティキュレートフィルタ(以下、「フィルタ」と称す)を配置した排気浄化装置も知られている。そしてこのようなフィルタにおいては、捕集された排気微粒子の堆積量が増加すると、フィルタの目詰まりによって排気系における背圧が上昇して機関性能が低下するが、これを解消するために、フィルタを或る温度(この温度は、NOx吸蔵還元触媒の活性温度よりも高い。)まで昇温させ、捕集された排気微粒子を酸化除去するようにしている(以下、「フィルタ再生処理」と称す)。そして、このフィルタの温度を得るためにも、フィルタの上流側から還元剤を噴射するなどして、NOx吸蔵還元触媒上での酸化反応による反応熱が利用されている。
これらS被毒再生処理及びフィルタ再生処理が開始するのに必要な温度(以下、「再生開始温度」と称す)は、前述のようにNOx還元処理よりも高い温度が必要である。NOx吸蔵還元触媒及びフィルタの性能を最大限活かすために、触媒の活性温度とさらに再生開始温度まで短時間で触媒温度を上昇させなければならない。
ところで、上記のNOx還元処理、S被毒再生処理、フィルタ再生処理(以下、「NOx還元処理等」と称す)において還元剤を噴射する方法としては、排気通路の上記NOx吸蔵還元触媒やフィルタよりも上流側に還元剤噴射弁を設け、同噴射弁から還元剤を噴射する方法等がある。
この方法において、例えば、触媒上流側の排気通路に供給された燃料等の液体還元剤が充分に気化することなく比較的大きな液体粒子のままの状態で触媒に到達すると、還元剤粒子が触媒表面に付着したり、液体粒子のままで触媒のセルを通過(すり抜け)してしまったりする場合がある。還元剤粒子の触媒表面付着やすり抜けが生じると供給された還元剤が有効に利用されず、そのため、NOx吸蔵還元触媒に吸蔵されたNOxの全量が還元浄化されず、さらに、酸化反応性も悪いため触媒温度も効率良く上昇しない。これを防止するために、NOx吸蔵還元触媒に供給する還元剤の量を増大して触媒に充分な量の還元剤を供給するようにすることは可能であるが、この場合、上記すり抜けのためNOx吸蔵還元触媒下流側に流出する未反応の還元剤の量が増大してしまい、還元剤の消費量が増大するのみならず排気性状が悪化するという問題が生じる。
このような問題を解決するために、NOx吸蔵還元触媒に液体還元剤を供給する際に還元剤の霧化状態(粒径)を適切に制御して還元剤の消費量の増大と排気性状の悪化とを防止する内燃機関の排気浄化装置が公知である(特許文献1)。すなわち、特許文献1の排気浄化装置によると、排気温度が低く、排気流量が低いほど、つまり還元剤の蒸発性が悪い領域ほど粒径が小さくなるように制御しながら還元剤を噴射し、そうして気化しやすくさせることによってすり抜けを防止することで上記問題を解決している。
特開2000−240429号公報
しかし、上記のように蒸発性が悪い領域ほど還元剤の粒径を小さくして噴射すると、触媒表面付着やすり抜けが防止される一方、NOx吸蔵還元触媒の上流側で集中的に酸化反応が起こりやすくなり、上流側は触媒の活性温度とさらに再生開始温度まで短時間で達するが、それより下流側では上流側に較べて酸化反応が起こりにくいため、下流側で温度が上がらないという問題がある。また、この場合、熱伝達によって下流側も昇温するが、NOx吸蔵還元触媒は熱容量が大きいためなかなか下流まで熱伝達せず、触媒の活性化温度とさらに再生開始温度に達するまで時間がかかるという問題もある。さらに、NOx吸蔵還元触媒は、このように上流側から昇温するので、下流側との間で温度勾配が発生し、それがNOx吸蔵還元触媒のクラックの原因となるという問題もある。
本発明は上記問題に鑑み、触媒の温度勾配を緩和しつつ触媒の活性化温度とさらに再生開始温度まで短時間で昇温させる内燃機関の排気浄化装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明によれば、内燃機関の排気通路に配置され、内燃機関本体から排出された排気中の有害成分を浄化する触媒を有する排気浄化手段と、該排気浄化手段よりも上流側の前記排気通路に液体還元剤の噴射特性を変更可能に噴射することが可能な還元剤供給手段とを備えた内燃機関の排気浄化装置において、前記排気浄化手段の触媒床温の昇温に応じて、触媒上での酸化反応が、前記排気浄化手段の上流側で起こりやすい特性、下流側で起こりやすい特性、上流側で起こりやすい特性の順に噴射特性を変化させて還元剤を噴射することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置が提供される。
すなわち、請求項1に記載の発明では、例えば、NOx吸蔵還元触媒やNOx吸蔵還元触媒付パティキュレートフィルタ等の排気浄化手段の昇温に応じて還元剤の噴射特性を適切に制御し、それによって還元剤のすり抜けを防止したり、意図的にすり抜けが発生するようにしたりしている。そのようにすることによって、酸化反応部位を上流側、下流側、そして再び上流側の順に変化させることによって、触媒全体の温度勾配を緩和しつつ触媒の活性化温度とさらに再生開始温度まで短時間で昇温させることが可能となる。ここで噴射特性とは、例えば、噴射圧力や噴射速度、又は噴射時の還元剤の粒径等のことをいう。
また、請求項2に記載の発明によれば請求項1に記載の発明において、前記還元剤供給手段が、所定の噴射圧力で還元剤を前記排気通路に噴射する噴射弁を備え、前記噴射圧力を変更させることによって還元剤の噴射特性を変更可能にしていることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置が提供される。すなわち、請求項2に記載の発明では、噴射弁を用いることによって還元剤の噴射特性を変更する構成を容易に実装することが可能となる。
また、請求項3に記載の発明によれば請求項1又は2に記載の発明において、前記排気浄化手段が複数の隣接配置された触媒及び/又は触媒付パティキュレートフィルタを有することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置が提供される。すなわち、請求項3に記載の発明では、複数の触媒及び/又は触媒付パティキュレートフィルタを隣接配置することによって、目的及び用途に応じた様々な触媒の構成を採用することが可能となり、かつ、請求項1に記載の発明による還元剤の噴射特性の制御を用いれば、複数の触媒又は触媒付パティキュレートフィルタを個別に昇温させるように制御することができるようになる。
各請求項に記載の発明によれば、触媒の温度勾配を緩和しつつ触媒の活性化温度とさらに再生開始温度まで短時間で昇温させることができるという共通の効果を奏する。
以下、前述の噴射特性が噴射圧力を変化させることによって制御された還元剤の粒径である場合について、添付図面を用いながら本発明の一実施形態を説明する。図1は、本発明の排気浄化装置の一実施形態の概略構成を示す図である。図1において、1は内燃機関を示す。本実施形態では、内燃機関1としてディーゼル内燃機関を使用しているが、ガソリン内燃機関を使用してもよい。内燃機関の各気筒排気ポートは排気マニホルド30を介して共通の排気通路31に接続されている。さらに、排気通路31上には、内燃機関1に近い上流側から順に、例えば酸化触媒等の小容量の補助触媒32、例えばNOx吸蔵還元触媒等の大容量の主触媒33が隣接して配置されている。補助触媒32及び主触媒33はそれぞれ、貴金属例えば白金Pt粒子等を含む三元触媒からなる。また、排気通路31の補助触媒32の上流付近には空燃比を検出するための空燃比センサ34が取り付けられている。そして、補助触媒32の上流部分には補助触媒上流床温センサ35が取り付けられ、補助触媒上流床温Tsが測定可能となっており、主触媒33には主触媒床温センサ36が取り付けられ、主触媒床温Tcが測定可能となっている。
図1に9で示すのはこれら触媒32,33のNOx還元処理等のときに還元剤を供給する還元剤供給装置である。還元剤供給装置9は、触媒32,33の排気入口近傍に配置された還元剤噴射弁91を備え、触媒32,33に流入する排気中に還元剤を噴射することによって触媒32,33に流入する排気中の酸素濃度を低下させ、触媒32,33に吸蔵されたNOxを還元浄化する。本実施形態では還元剤として内燃機関1の燃料(軽油)が使用される。還元剤供給装置9は、図示しない機関燃料系統から供給された燃料(還元剤)を加圧する電動機駆動の燃料ポンプ92を備え、燃料(還元剤)を加圧して還元剤噴射弁91から排気通路31内に噴射する。噴射された還元剤の噴射圧力に応じてその粒径が変化するようになる。還元剤噴射弁91は、ノズル91aと制御弁91bとを備え、ノズル91aは排気通路31を貫通して設置されている。制御弁91bは燃料ポンプからノズル91aに供給される加圧燃料を遮断する遮断弁として機能する。なお、本実施形態では還元剤噴射弁91としてスワール噴射弁を使用している。
電子制御ユニット(ECU)40は、デジタルコンピュータからなり、双方向性バス41によって互いに接続されたROM(リードオンリメモリ)42、RAM(ランダムアクセスメモリ)43、CPU(マイクロプロセッサ)44、入力ポート45及び出力ポート46を有している。アクセルペダル49にはアクセルペダル49の踏み込み量を検出するための負荷センサ50が接続される。ここで、アクセルペダル49の踏み込み量は要求負荷を表している。補助触媒上流床温センサ35、主触媒床温センサ36、及び空燃比センサ37の出力信号はそれぞれ対応するAD変換器47を介して入力ポート45に入力される。更に入力ポート45にはクランクシャフトが例えば30°回転する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ51が接続される。CPU44ではクランク角センサ51の出力パルスに基づいて機関回転数が算出される。一方、出力ポート46は対応する駆動回路48を介して、燃料ポンプ92の電源制御回路92aと還元剤噴射弁91とに接続され、ポンプ92の回転数(吐出圧力)と噴射弁91の開弁時間(噴射量)とを制御している。
ECU40は、補助触媒上流床温センサ35及び主触媒床温センサ36から入力された信号を基に、補助触媒上流床温Ts及び主触媒床温Tcを算出し、これら温度に応じて還元剤供給装置9の燃料ポンプ92の電源制御回路92aを駆動して、燃料ポンプ92の電動機に印加する電圧を調節する。電動機電圧が増大すると燃料ポンプ92の吐出圧力が増大し、還元剤噴射弁91の還元剤噴射圧力が増大するため、噴射された還元剤の粒径が低下する。逆に、電動機電圧が低下すると燃料ポンプ92の吐出圧力が低下し、還元剤噴射弁91の還元剤噴射圧力が低下するため、噴射された還元剤の粒径が増大する。
図2は、図1の内燃機関において還元剤の噴射時期及び噴射圧力を決定する、本発明の実施形態による還元剤噴射操作のフローチャートを示している。この還元剤噴射操作はECU40により予め定められた設定時間毎の割り込みによって実行されるルーチンとして行われる。図3は、本実施形態による時間の経過に対する、触媒温度及び還元剤噴射圧力の傾向をグラフで示している。図2の還元剤噴射操作のフローチャートの説明をしながら、図3を参照して各触媒の状態を説明する。
図2を参照すると、まずステップ100で補助触媒上流床温Tsが、補助触媒32が活性化し始める活性化温度T1以上であるか否かが判定される。すなわち、補助触媒32が活性化しているか否かによって、還元剤を噴射するかどうかを決定する。補助触媒32が活性化していない状態で還元剤を噴射すると、供給された還元剤は触媒32上で反応できずに表面に付着したりすり抜けしたりしてしまうからである。したがって、補助触媒上流床温Tsが活性化温度T1未満の場合、すなわち、図3において状態Iの場合には、ステップ103で噴射圧Pを0にセットして還元剤を噴射せずにルーチンを終了する。なお、本実施形態において活性化温度T1は、例えば200℃程度の温度とされている。
一方、補助触媒上流床温Tsが活性化温度T1以上である場合には、ステップ101に進んで、補助触媒上流床温Tsが活性安定温度T2以上であるか否かが判定される。ここで、活性安定温度とは、活性化し始めた触媒が、還元剤の噴射状況の変化によってもその活性が失われることのない安定した状態である温度であり、本実施形態においては、例えば250℃程度の温度とされている。上記判定の結果、補助触媒上流床温Tsが活性安定温度T2未満の場合、すなわち、図3において状態IIの場合には、補助触媒32が活性安定温度T2に到達して、安定した状態になるようにするために、ステップ105に進んで噴射圧Pに高圧力PHをセットし、そしてステップ106において、セットされた高圧の噴射圧PHで還元剤を噴射する。還元剤を高圧で噴射すると、前述のように還元剤の粒径が低下することによって気化しやすくなり、補助触媒32の上流側で集中的に酸化反応が起こるのでその部分が昇温する。そしてルーチンを終了する。
ステップ101において、補助触媒上流床温Tsが活性安定温度T2以上である場合には、次いでステップ102に進んで、今度は主触媒床温Tcが、主触媒33の活性安定温度T2’以上であって、再生開始温度T3未満であるかどうかが判定される。なお、本実施形態においては、触媒の構成からS被毒が問題となるので、再生開始温度T3は、S被毒再生処理が開始される触媒床温である。本実施形態において、活性安定温度T2’は例えば補助触媒32の活性安定温度T2と同じ250℃程度の温度とされており、再生開始温度T3は例えば600℃程度の温度とされている。最初に、主触媒床温Tcが活性化安定温度T2’未満の場合、すなわち、図3において状態III の場合には、まず、主触媒33を活性安定温度T2’まで昇温させる必要がある。それは、前述のように高圧で還元剤を噴射することによって補助触媒32を昇温し、熱伝達によって主触媒33を活性安定温度T2’となるまで昇温させることによって行う。そのため、ステップ105に進んで噴射圧Pに高圧力PHをセットし、そしてステップ106において、セットされた高圧の噴射圧PHで還元剤を噴射する。そしてルーチンを終了する。
次に、主触媒床温Tcが主触媒33の活性安定温度T2’以上であって、再生開始温度T3未満である場合、すなわち、図3において状態IVの場合には、ステップ104に進み、噴射圧Pに低圧力PLをセットし、そしてステップ106において、セットされた低圧の噴射圧PLにて還元剤を噴射する。そしてルーチンを終了する。この状態IVの温度領域は、主触媒33が安定して活性化しているが再生開始温度T3にはまだ達していないので、主触媒33上での酸化反応を利用してできるだけ早急に昇温をさせたい領域である。そのために、主触媒床温Tcが活性安定温度T2’に達する直前の状態III においては、まだ主触媒33上での反応性が悪いために補助触媒32からの熱伝達によって主触媒床温Tcを昇温していたのに対して、ここでは、噴射圧を低圧にすることによって粒径を増大させ、すり抜けを起こさせることによって主触媒33の下流側まで還元剤を到達させて、そこで酸化反応を起こさせることによって直接的に主触媒床温Tcを昇温させている。
最後に、主触媒床温Tcが再生開始温度T3以上である場合、すなわち、図3において状態Vの場合には、再び、補助触媒32を昇温させることによって、熱伝達によって上流側から主触媒33を昇温させ、その下流側との温度勾配を小さくする。すなわち、最初、状態III において還元剤を高圧で噴射して補助触媒32を昇温し、熱伝達によって主触媒33を上流側から昇温させたが、主触媒床温Tcが活性安定温度T2’到達後、状態IVにおいて、還元剤を低圧に切り替えて噴射して主触媒33の下流側を再生開始温度T3まで昇温させた。それによって、主触媒33の上流部及び中央部の床温が下流部の床温に較べて低くなっている。従って図2において、ステップ102の判定の結果、条件を満たす場合にはステップ104に進んで噴射圧Pに高圧力PHをセットし、そしてステップ106において、セットされた高圧の噴射圧PHで還元剤を噴射することによって再び補助触媒32上で酸化反応を起こさせて昇温する。そしてルーチンを終了する。
上述のような圧力変化を加えながら還元剤を噴射するようにすると、従来から行われている一定の高圧力による噴射時の昇温傾向Tpと較べて、本発明の実施形態による昇温傾向Tcは、再生開始温度に達する時間がΔtの部分だけ短縮される。すなわち、触媒の温度勾配を緩和しつつ触媒の活性化温度とさらに再生開始温度まで短時間で昇温させることができる。
本実施形態を、上流側に酸化触媒、下流側にNOx吸蔵還元触媒を隣接して配置した構成によって説明してきたが、上流側と下流側との温度勾配を緩和しつつ触媒の活性化温度とさらに再生開始温度まで短時間で昇温させるという本発明の目的を鑑みれば、その他の触媒の配置構成に本発明概念を採用してもよい。すなわち、上流側に酸化触媒、下流側にNOx吸蔵還元触媒付パティキュレートフィルタを隣接して配置した構成や、上流側にNOx吸蔵還元触媒、下流側にNOx吸蔵還元触媒付パティキュレートフィルタを隣接して配置した構成であってもよく、さらには、他の複数の触媒及び/又は触媒付パティキュレートフィルタを隣接して配置した構成や1つの触媒又は触媒付パティキュレートフィルタのみからなる構成であってもよい。そして、これまで述べてきたように、還元剤の粒径を制御することによって、触媒及び/又は触媒付パティキュレートフィルタを個別に昇温させるように制御することができるようになる。
本発明の実施形態による内燃機関の排気浄化装置の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態による還元剤噴射操作のフローチャートである。 本発明の実施形態による時間の経過に対する触媒温度及び還元剤噴射圧力の傾向を示すグラフである。
符号の説明
1 内燃機関
9 還元剤供給装置
31 排気通路
32 酸化触媒
33 NOx吸蔵還元触媒
40 電子制御ユニット(ECU)
91 還元剤噴射弁

Claims (3)

  1. 内燃機関の排気通路に配置され、内燃機関本体から排出された排気中の有害成分を浄化する触媒を有する排気浄化手段と、該排気浄化手段よりも上流側の前記排気通路に液体還元剤の噴射特性を変更可能に噴射することが可能な還元剤供給手段とを備えた内燃機関の排気浄化装置において、前記排気浄化手段の触媒床温の昇温に応じて、触媒上での酸化反応が、前記排気浄化手段の上流側で起こりやすい特性、下流側で起こりやすい特性、上流側で起こりやすい特性の順に噴射特性を変化させて還元剤を噴射することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 前記還元剤供給手段が、所定の噴射圧力で還元剤を前記排気通路に噴射する噴射弁を備え、前記噴射圧力を変更させることによって還元剤の噴射特性を変更可能にしていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 前記排気浄化手段が複数の隣接配置された触媒又は触媒付パティキュレートフィルタを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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