JP2008195001A - ノズルヘッド及び液体吐出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ノズルヘッドにおいて、圧電素子が発生する圧力による応力によりダイヤフラムが損傷することを防ぐ。
【解決手段】ノズル204から液滴を吐出するノズルヘッド12であって、ノズル204と、開口部を有する液室202とが形成されたチャンバ部102と、液室202の開口部を少なくとも覆うダイヤフラム104と、ダイヤフラム104を挟んで液室202の開口部と対向する圧電素子106とを備え、ダイヤフラム104は、液室202の開口部と圧電素子106との間において圧電素子106の圧力を受ける被押圧部302と、被押圧部302よりも薄く、かつ、被押圧部302の周囲を囲む薄厚部304と、被押圧部302と薄厚部304との間を曲面で繋ぐことにより、圧電素子106に押圧された被押圧部302と薄厚部304との間に生じる応力を分散する曲面部306とを有する。
【選択図】図2
【解決手段】ノズル204から液滴を吐出するノズルヘッド12であって、ノズル204と、開口部を有する液室202とが形成されたチャンバ部102と、液室202の開口部を少なくとも覆うダイヤフラム104と、ダイヤフラム104を挟んで液室202の開口部と対向する圧電素子106とを備え、ダイヤフラム104は、液室202の開口部と圧電素子106との間において圧電素子106の圧力を受ける被押圧部302と、被押圧部302よりも薄く、かつ、被押圧部302の周囲を囲む薄厚部304と、被押圧部302と薄厚部304との間を曲面で繋ぐことにより、圧電素子106に押圧された被押圧部302と薄厚部304との間に生じる応力を分散する曲面部306とを有する。
【選択図】図2
Description
本発明は、ノズルヘッド及び液体吐出装置に関する。
従来、圧電素子の変位による圧力を利用してインク滴を吐出するインクジェットヘッドが知られている。このようなインクジェットヘッドでは、例えば、ノズルの前段に設けられた液室にインクを貯え、圧電素子からの圧力を液室に加えることにより、インク滴を吐出する。また、従来、ダイヤフラムの表面に突起や突条部を設けた構成が知られている(例えば、特許文献1、2参照。)。
特開平6−263010号公報
特開平11−263010号公報
インクジェットヘッドにおいて、圧電素子は、例えば数kHz以上といった振動数で振動する。そして、圧電素子が発生する圧力に応じて、ダイヤフラムにおいて圧電素子の圧力を受ける部分は、このような高い振動数で上下動する。そのため、従来、上下動に伴う応力により、ダイヤフラムが損傷するおそれがあった。特に、金属等でダイヤフラムを形成した場合、応力によってダイヤフラムにクラック等が発生して、ダイヤフラムが損傷するおそれがあった。また、例えばダイヤフラムの表面に突起や突条部を設けた場合、突起や突条部の付け根部分に応力が集中して、ダイヤフラムの損傷が生じやすくなるおそれがあった。
そこで、本発明は、上記の課題を解決できるノズルヘッド及び液体吐出装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、以下の構成を有する。
(構成1)ノズルから液滴を吐出するノズルヘッドであって、液滴を吐出するノズルと、ノズルに供給される液体を貯える液室であって、開口部を有する液室とが形成されたチャンバ部と、液室の開口部を少なくとも覆うダイヤフラムと、ダイヤフラムを挟んで液室の開口部と対向する圧電素子とを備え、ダイヤフラムは、液室の開口部と圧電素子との間において圧電素子の圧力を受ける被押圧部と、圧電素子からチャンバ部に向かう方向の厚さが被押圧部よりも薄く、かつ、被押圧部の周囲を囲む薄厚部と、被押圧部と薄厚部との間を曲面で繋ぐことにより、圧電素子に押圧された被押圧部と薄厚部との間に生じる応力を分散する曲面部とを有する。
(構成1)ノズルから液滴を吐出するノズルヘッドであって、液滴を吐出するノズルと、ノズルに供給される液体を貯える液室であって、開口部を有する液室とが形成されたチャンバ部と、液室の開口部を少なくとも覆うダイヤフラムと、ダイヤフラムを挟んで液室の開口部と対向する圧電素子とを備え、ダイヤフラムは、液室の開口部と圧電素子との間において圧電素子の圧力を受ける被押圧部と、圧電素子からチャンバ部に向かう方向の厚さが被押圧部よりも薄く、かつ、被押圧部の周囲を囲む薄厚部と、被押圧部と薄厚部との間を曲面で繋ぐことにより、圧電素子に押圧された被押圧部と薄厚部との間に生じる応力を分散する曲面部とを有する。
このように構成すれば、例えば、圧電素子が発生する圧力によって発生する応力を適切に分散できる。そのため、応力によるダイヤフラムの損傷を適切に防ぐことができる。
また、ダイヤフラムは、圧電素子の圧力を受ける領域近傍の構成により、圧電素子から受ける圧力に応じて生じる変位の仕方が異なる。そして、この変位の仕方は、小さいストローク(変位量)で、より大きな排除体積を得るために、例えば球面状に湾曲する変位や、狭い点状の領域の変位ではなく、平板状の領域が平行移動するような平行平板状の変位であることが望ましい。構成1のように構成した場合、圧電素子が発生する圧力に応じて曲面部及び薄厚部が変形することにより、被押圧部を平行平板状に変位させることができる。そのため、このように構成すれば、圧電素子が発生する圧力による応力による損傷が生じにくく、かつ、平行平板状の変位が可能なダイヤフラムを備えるノズルヘッドを提供できる。
(構成2)薄厚部及び曲面部は、板状部材の表面をエッチングすることにより形成される。このように構成すれば、薄厚部及び曲面部を、低コストで適切に形成できる。尚、この場合、例えば、エッチングされない領域の少なくとも一部が、被押圧部となる。
(構成3)ダイヤフラムは、一体の金属で形成される。このように構成すれば、ダイヤフラムの各部分に適切な弾性を持たせ、応力を適切に分散できる。また、被押圧部を平行平板状に適切に変位させることができる。尚、一体の金属で形成されるとは、例えば、一の金属部材を加工することにより、ダイヤフラムの各部が形成されていることである。
(構成4)ダイヤフラムは、圧電素子からチャンバ部に向かう方向の厚さが薄厚部よりも厚く、かつ、薄厚部の周囲を囲む外周部と、液室の縁に沿って薄厚部と外周部との間を曲面で繋ぐ第2の曲面部とを更に有し、被押圧部が圧電素子に押圧され場合、第2の曲面部は、ダイヤフラムにおいて液室の縁と接触する部分の近傍に生じる応力を分散する。このように構成すれば、例えば、より適切に被押圧部を平行平板状に変位させることができる。尚、外周部の厚さは、被押圧部と略同じであることが好ましい。このように構成すれば、ダイヤフラムの加工が容易になる。厚さが略同じとは、例えば、意図的に厚さを異ならせる工程等が行われず、実質的に厚さが同じことである。
(構成5)被押圧部は、薄厚部に対して圧電素子側に突出するする凸部であり、ダイヤフラムは、液室の開口部と対向する領域において液室側に突出する液室側凸部を更に有し、圧電素子からチャンバ部に向かう方向と垂直な平面への投影を行った場合、液室側凸部の投影図形は、被押圧部の投影図形を包含し、かつ、外周部の投影図形に囲まれる。
このように構成すれば、被押圧部よりも広い液室側凸部により、液室へ圧力を加えることができる。これにより、液室へより均等な圧力を加えることができる。また、外周部に囲まれる大きさの液室側凸部を用いることにより、被押圧部と共に、液室側凸部を適切に平行平板状に変位させることができる。そのため、このように構成すれば、より適切に液室へ圧力を加えることができる。
(構成6)液滴を吐出する液体吐出装置であって、構成1から5のいずれかに記載のノズルヘッドと、ノズルヘッドを制御する制御部とを備える。このように構成すれば、例えば、構成1から5と同様の効果を得ることができる。
本発明によれば、例えば、ノズルヘッドにおいて、圧電素子が発生する圧力による応力によりダイヤフラムが損傷することを防ぐことができる。
以下、本発明に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る液体吐出装置10の構成の一例を示す。液体吐出装置10は、液滴の一例であるインク滴を被吐出部材50に吐出する印刷装置であり、ノズルヘッド12、テーブル14、及び制御部16を備える。
ノズルヘッド12は、制御部16の指示に応じて、被吐出部材50へインク滴を吐出する。テーブル14は、被吐出部材50を上面に保持しており、制御部16の指示に応じて移動することにより、ノズルヘッド12と被吐出部材50との相対位置関係を変化させる。制御部16は、ノズルヘッド12の吐出タイミング、及びテーブル14の位置を制御する。本例によれば、例えば、予め設定された吐出パターンに応じて、被吐出部材50へインク滴を適切に吐出できる。また、これにより、被吐出部材50へ適切に印刷を行うことができる。
尚、液体吐出装置10は、印刷装置以外の液体吐出装置であってもよい。例えば、液体吐出装置10は、液晶カラーフィルタや、有機EL発光層等の材料を液滴として吐出してもよい。また、液体吐出装置10は、例えば接着剤、絶縁樹脂、又は各種薬液等の液滴を吐出してもよい。
また、被吐出部材50は、例えば紙やフィルム等の平坦な媒体に限らず、立体的形状を有する製品等であってもよい。例えば、被吐出部材50は、ICが実装された基板等であってよい。この場合、液体吐出装置10は、例えば、実装されたICの端子に絶縁樹脂を吐出してもよい。また、被吐出部材50は、薬品の反応容器等であってもよい。この場合、液体吐出装置10は、例えば、反応容器内に薬液を吐出してもよい。
また、被吐出部材50が立体的な形状を有する場合、液体吐出装置10は、例えば平坦な媒体に液体を吐出する場合と比べて、より吐出距離の大きなノズルヘッド12を備えることが好ましい。このように構成すれば、例えば、ノズルヘッド12と被吐出部材50との間の距離を大きく保つことにより、被吐出部材50の表面に凹凸がある場合にも、適切に液体を目標位置へ吐出できる。この場合、ノズルヘッド12と被吐出部材50との間の距離は、10mm以上、例えば10〜30mmとすることが好ましい。また、ノズルヘッド12と被吐出部材50との間の距離をこのように大きくする場合、ノズルヘッド12の一回あたりの液滴の吐出量を、平坦な媒体に液体を吐出する場合と比べて大きくすることが好ましい。例えば、一回あたりの液滴の吐出量は、100pリットル以上、例えば100〜2000pリットルとすることが好ましい。
図2は、ノズルヘッド12の構成の第1の例を示す。図2(a)は、ノズルヘッド12の断面図であり、液滴の吐出方向と平行な平面によるノズルヘッド12の断面を示す。図2(b)は、ノズルヘッド12におけるダイヤフラム104の要部を圧電素子108側から見た上面図である。本例において、ノズルヘッド12は、チャンバ部102、圧電素子106、及びダイヤフラム104を有する。ノズルヘッド12は、接着剤等によりダイヤフラム104と一体に貼り合わされてダイヤフラム104を押さえる筐体(ダイヤフラム押さえ部材)等を更に有してもよい。
チャンバ部102は、液室202及びノズル204が形成されたノズルプレートである。液室202は、ノズル204に供給される液体を貯える窪状部であり、チャンバ部102においてダイヤフラム104と対向する面に開口している。液室202に貯えられる液体は、例えばチャンバ部102に形成された図示しない流路を介して、ノズルヘッド12の外部から順次供給される。
ノズル204は、液滴を吐出する孔であり、ノズルヘッド12の使用時に下方を向く面であるチャンバ部102の下面に形成されている。本例において、ノズル204は、液室202の底面と繋がっており、液室202に加えられる圧力に応じて液室202から押し出される液体を、液滴として吐出する。
圧電素子106は、例えばピエゾアクチュエータであり、ダイヤフラム104を挟んで液室202の開口部と対向する位置に設けられる。また、圧電素子106は、外部から受け取る電圧に応じて圧力を発生させ、ダイヤフラム104を介して液室202に圧力を加える。これにより、圧電素子106は、液室202の液体をノズル204へ押し出し、ノズル204から液滴を吐出させる。
ダイヤフラム104は、圧電素子108の発生する圧力を液室202に伝達する隔膜(ダンパ)であり、少なくとも液室202の開口部を覆う。本例において、ダイヤフラム104は、被押圧部302、薄厚部304、及び曲面部306を有する。被押圧部302は、液室202の開口部と圧電素子106との間において圧電素子106の圧力を受ける領域である。また、本例において、被押圧部302は、圧電素子106の底面より一回り広いコマ部位となる領域である。被押圧部302の上面視形状は、略円形又は略楕円形であることが好ましい。
薄厚部304は、圧電素子106からチャンバ部102に向かう方向の厚さが被押圧部302よりも薄い領域であり、曲面部306を挟んで被押圧部302の周囲を囲む。薄厚部304は、被押圧部302との間隔を一定にして周状に被押圧部302を囲むことが好ましい。曲面部306は、被押圧部302と薄厚部304との間を曲面で繋ぐ領域であり、被押圧部302と薄厚部304との間において、被押圧部302の周囲を囲む。曲面部306は、略円周状又は略楕円周状に被押圧部302を囲むことが好ましい。
このように構成した場合、薄厚部304及び曲面部306と比べて厚い被押圧部302は、薄厚部304及び曲面部306と比べて、外部からの圧力による変形を生じにくい。そのため、被押圧部302が圧電素子106から圧力を受けた場合、ダイヤフラム104において、薄厚部304及び曲面部306の部分に変形が生じる。また、この変形に応じて、被押圧部302は、平行平板状に変位する。そのため、本例によれば、液室202へ均等な圧力を適切に加えることができる。
また、本例によれば、被押圧部302と薄厚部304との間に曲面部306を設けることにより、圧電素子106に押圧された被押圧部302と薄厚部304との間に生じる応力を、適切に分散できる。また、これにより、ダイヤフラム104の損傷を適切に防ぐことができる。
ここで、ダイヤフラム104は、一体の金属で形成されることが好ましい。この金属としては、例えばステンレス等を好適に用いることができる。このように構成すれば、ダイヤフラム104の各部分に適切な弾性を持たせ、応力を適切に分散できる。また、被押圧部302を平行平板状に適切に変位させることができる。
薄厚部304及び曲面部306は、例えば、板状部材の表面をエッチングすることで形成されることが好ましい。このようにすれば、薄厚部304及び曲面部306を、低コストで適切に形成できる。また、この場合、本例においては、例えば、エッチングされない領域が、被押圧部302となる。
ダイヤフラム104において、被押圧部302の厚さは、例えば10〜50μm、望ましくは10〜30μm、更に望ましくは15〜25μmとすることが好ましい。このようにすれば、圧力を伝えるというダイヤフラム押さえ部材204に必要な機能と、薄厚部304及び曲面部306に対する加工性とを適切に両立させることができる。
また、このようなダイヤフラム202は、例えば、強い圧力を発生する圧電素子106と共に好適に用いることができる。そのため、例えば、ノズルヘッド12と被吐出部材50との間の距離を10mm以上とするノズルヘッド12において好適に用いることができる。また、例えば接着剤や絶縁樹脂等の、インクと比べて比重や粘度の大きな液体を吐出する場合に、好適に用いることができる。
尚、本例において、被押圧部302は、薄厚部304に対して圧電素子106側に突出する凸部である。ダイヤフラム104の構成の変形例において、ダイヤフラム104は、被押圧部302に対してチャンバ部102に突出する被押圧部302を有してもよい。
また、チャンバ部102は、複数の液室202、及び複数のノズル204を有してもよい。この場合、ダイヤフラム104は、例えば、各液室202にそれぞれ対応する複数の被押圧部302と、各被押圧部302をそれぞれ囲む複数の曲面部306、及び薄厚部304を有する。ダイヤフラム104は、例えば複数の被押圧部302に対して共通の薄厚部304を有してもよい。
このように構成した場合、例えば、各液室202に対応する被押圧部302の変位の影響は、その被押圧部302を囲む曲面部306及び薄厚部304が変形することにより、隣の液室202に対応する被押圧部302に及びにくくなる。そのため、このように構成すれば、例えば、圧電素子106が発生する圧力に応じて隣接するノズル204から液滴が漏れるクロストークの発生も、適切に防ぐことができる。
図3は、本例の効果について更に詳しく説明する図である。図3(a)は、本例のノズルヘッド12と比較するための従来の構成を示す図である。従来のノズルヘッドにおいては、例えば、薄厚部304及び曲面部306が形成されていない平板状のダイヤフラム504が用いられる。また、ダイヤフラム504と圧電素子106との間に、台座状のコマが設けられる。
このような構成においては、圧電素子106が圧力を発生すると、ダイヤフラム504においてコマ506の外周部と接する部分が応力集中部となる。そのため、高い振動数で圧電素子106に圧力を発生させると、ダイヤフラム504における応力集中部近傍にクラック等が発生し、ダイヤフラム504が損傷するおそれがある。
尚、平板状のダイヤフラム504を用いる場合、例えばコマ506を用いずに、ダイヤフラム504上に直接圧電素子106を接触させたとしても、ダイヤフラム504上において圧電素子106の外周部と接する部分が応力集中部となり、クラック等が発生するおそれがある。
これに対し、本例のノズルヘッド12のように、被押圧部302、薄厚部304、及び曲面部306を有するダイヤフラム104を用いる場合、図2を用いて説明したように、圧電素子106から受ける圧力によって発生する応力を適切に分散できる。また、これにより、ダイヤフラム104の損傷を適切に防ぐことができる。
尚、本例においては、例えばダイヤフラム104の被押圧部302と圧電素子106との間に、別途コマを設けた場合であっても、応力を適切に分散できる。そのため、本例において、ノズルヘッド12は、圧電素子106とダイヤフラム104の被押圧部302との間に、コマを更に有してもよい。
図3(b)は、本例における更なる効果を示す図であり、被押圧部302に対する圧電素子106の位置がずれた場合のダイヤフラム104及び圧電素子106を示す。本例においては、被押圧部302の厚さが薄厚部304及び曲面部306と比べて厚いため、このような場合も、被押圧部302を平行平板状に適切に変位させることができる。そのため、本例によれば、アライメント誤差を吸収することが可能になり、ダイヤフラム104に対する圧電素子106の位置合わせが容易になる。また、例えば圧電素子106を収容する筐体(ダイヤフラム抑え部材)を用いる場合も、同様の理由により、ダイヤフラム104に対する筐体の位置合わせが容易になる。
図4は、ノズルヘッド12の構成の第2の例を示す。図4(a)は、ノズルヘッド12の断面図であり、液滴の吐出方向と平行な平面によるノズルヘッド12の断面を示す。図4(b)は、ノズルヘッド12におけるダイヤフラム104の要部を圧電素子108側から見た上面図である。尚、以下に説明する点を除き、本例のノズルヘッド12は、図2を用いて説明したノズルヘッド12と同一又は同様である。
本例において、ダイヤフラム104は、外周部308及び曲面部310を更に有する。外周部308は、曲面部310を挟んで薄厚部304の周囲を囲む領域である。また、圧電素子106からチャンバ部102に向かう方向において、外周部308の厚さは、被押圧部302と略同じである。曲面部310は、薄厚部304と外周部308との間を曲面で繋ぐ領域であり、薄厚部304と外周部308との間において、薄厚部304の周囲を囲む。本例において、曲面部310は、第2の曲面部の一例であり、液室202上において、液室202の縁に沿って延伸する。
ここで、圧電素子106からの圧力に応じてダイヤフラム104が変形する場合、応力は、被押圧部302の周囲において最も集中する。しかし、応力の集中は、例えば液室202の縁部と接触するダイヤフラム104の外周部近傍にも生じる。特に、被押圧部302のストロークを大きく取る場合、ダイヤフラム104の外周部における応力集中が問題になるおそれがある。これに対し、本例によれば、液室202の縁に沿った曲面部310により、ダイヤフラム104の外周部近傍にも生じる応力も適切に分散できる。そのため、本例によれば、被押圧部302を、より適切に平行平板状に変位させることができる。
尚、本例において、曲面部306、薄厚部304、及び曲面部310の表面は、被押圧部302の周囲を囲む溝を構成する。この溝は、例えば、板状部材の表面をエッチングすることで形成される。また、本例においては、例えば、エッチングされない領域が、被押圧部302及び外周部308となる。
図5は、ノズルヘッド12の構成の第3の例を示す。図5(a)は、ノズルヘッド12の断面図であり、液滴の吐出方向と平行な平面によるノズルヘッド12の断面を示す。図5(b)は、ノズルヘッド12におけるダイヤフラム104の要部を圧電素子108側から見た上面図である。尚、以下に説明する点を除き、本例のノズルヘッド12は、図4を用いて説明したノズルヘッド12と同一又は同様である。
本例において、ダイヤフラム104は、液室側凸部312を更に有する。液室側凸部312は、液室202の開口部と対向する領域において液室202側に突出する押圧部位となる凸部である。また、上面図における液室側凸部312の面積は、被押圧部302より大きく、かつ、外周部308が囲む領域より小さい。そのため、例えば、圧電素子106からチャンバ部102に向かう方向と垂直な平面への投影を行った投影図形を比較した場合、液室側凸部312の投影図形は、被押圧部302の投影図形を包含し、かつ、外周部308の投影図形に囲まれることとなる。
本例によれば、被押圧部302よりも広い液室側凸部312により、液室202へ圧力を加えることができる。これにより、液室202へより均等な圧力を加えることができる。また、外周部308に囲まれる大きさの液室側凸部312を用いることにより、被押圧部302と共に、液室側凸部312を適切に平行平板状に変位させることができる。そのため、本例によれば、より適切に液室202へ圧力を加えることができる。
尚、液室側凸部312は、例えば、板状部材に対する両面エッチングにより、薄厚部304、曲面部306、及び外周部308と同時に形成される。このようにすれば、コストを上昇させることなく、液室側凸部312を適切に形成できる。
図6は、チャンバ部102の構成の変形例をダイヤフラム104と共に示す。尚、以下に説明する点を除き、図2と同一又は同様の構成は、図2と同じ符号を付して説明を省略する。また、ダイヤフラム104は、図4又は図5を用いて説明したダイヤフラム104と同一又は同様の構成を有してもよい。
図6(a)は、チャンバ部102の構成の第1の変形例を示す。この構成において、ノズル204は、ダイヤフラム104におけるノズル302の真下からずれた位置に形成される。図6(b)は、チャンバ部102の構成の第2の変形例を示す。この構成において、ノズル204は、チャンバ部102の側面に形成される。チャンバ部102の側面とは、例えば、ダイヤフラム104と対向する面と直交する面である。また、この場合、ノズルヘッド12(図2参照)は、例えば、ノズル204を下側に向けて使用される。
これらの変形例においても、被押圧部302、曲面部306、及び薄厚部304等を形成したダイヤフラム104を適切に用いることができる。そのため、圧電素子106が発生する圧力によって発生する応力を適切に分散できる。また、これにより、応力によるダイヤフラム104の損傷を適切に防ぐことができる。
以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
本発明は、例えばノズルヘッドに好適に利用できる。
10・・・液体吐出装置、12・・・ノズルヘッド、14・・・テーブル、16・・・制御部、50・・・被吐出部材、102・・・チャンバ部、104・・・ダイヤフラム、106・・・圧電素子、202・・・液室、204・・・ノズル、302・・・被押圧部、304・・・薄厚部、306・・・曲面部、308・・・外周部、310・・・曲面部、312・・・液室側凸部、504・・・ダイヤフラム、506・・・コマ
Claims (6)
- ノズルから液滴を吐出するノズルヘッドであって、
液滴を吐出する前記ノズルと、前記ノズルに供給される液体を貯える液室であって、開口部を有する液室とが形成されたチャンバ部と、
前記液室の開口部を少なくとも覆うダイヤフラムと、
前記ダイヤフラムを挟んで前記液室の開口部と対向する圧電素子と
を備え、
前記ダイヤフラムは、
前記液室の開口部と前記圧電素子との間において前記圧電素子の圧力を受ける被押圧部と、
前記圧電素子から前記チャンバ部に向かう方向の厚さが前記被押圧部よりも薄く、かつ、前記被押圧部の周囲を囲む薄厚部と、
前記被押圧部と前記薄厚部との間を曲面で繋ぐことにより、前記圧電素子に押圧された前記被押圧部と前記薄厚部との間に生じる応力を分散する曲面部と
を有することを特徴とするノズルヘッド。 - 前記薄厚部及び前記曲面部は、板状部材の表面をエッチングすることにより形成されることを特徴とする請求項1に記載のノズルヘッド。
- 前記ダイヤフラムは、一体の金属で形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のノズルヘッド。
- 前記ダイヤフラムは、
前記圧電素子から前記チャンバ部に向かう方向の厚さが前記薄厚部よりも厚く、かつ、前記薄厚部の周囲を囲む外周部と、
前記液室の縁に沿って前記薄厚部と前記外周部との間を曲面で繋ぐ第2の曲面部と
を更に有し、
前記被押圧部が前記圧電素子に押圧され場合、前記第2の曲面部は、前記ダイヤフラムにおいて前記液室の縁と接触する部分の近傍に生じる応力を分散することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のノズルヘッド。 - 前記被押圧部は、前記薄厚部に対して前記圧電素子側に突出するする凸部であり、
前記ダイヤフラムは、前記液室の開口部と対向する領域において前記液室側に突出する液室側凸部を更に有し、
前記圧電素子から前記チャンバ部に向かう方向と垂直な平面への投影を行った場合、前記液室側凸部の投影図形は、前記被押圧部の投影図形を包含し、かつ、前記外周部の投影図形に囲まれることを特徴とする請求項4に記載のノズルヘッド。 - 液滴を吐出する液体吐出装置であって、
請求項1から5のいずれかに記載のノズルヘッドと、
前記ノズルヘッドを制御する制御部と
を備えることを特徴とする液体吐出装置。
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2007
- 2007-02-15 JP JP2007034763A patent/JP2008195001A/ja active Pending
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