JP2008194670A - ガス処理装置 - Google Patents

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Yasuhiro Oya
康裕 大矢
Masayuki Iwata
昌之 岩田
Toshimaru Iguchi
俊丸 井口
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Abstract

【課題】安定したガス処理能力と高いガス処理能力を得る。コストダウンを図る。
【解決手段】処理対象ガスGSの通過方向(ダクト1の入口から出口への方向)に沿ってハニカム構造体4を間隔を設けて配置する。ハニカム構造体4−1と4−2を第1のハニカム構造体群とし、ハニカム構造体4−1の外側に第1の電極として電極8を、ハニカム構造体4−2の外側に第2の電極として電極9を配置する。ハニカム構造体4−3と4−4を第2のハニカム構造体群とし、ハニカム構造体4−3の外側に第1の電極として電極9を、ハニカム構造体4−4の外側に第2の電極として電極10を配置する。電極8と9との間、電極9と10との間に異なる値の高電圧を印加し、ハニカム構造体4の貫通孔(セル)4aとハニカム構造体4間の空間ギャップ12にプラズマを発生させる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、処理対象ガスに含まれる有害ガスを浄化するガス処理装置に関するものである。
従来より、排気ガス中で高電圧放電を行ってプラズマ状態を作ることで、排気ガスに含まれる有害ガスの浄化を行う技術が知られている。近年、この技術は、脱臭を目的として、工場の排気を浄化する浄化装置や室内の空気を浄化する空気清浄機に応用されつつある。
熱的に非平衡な状態、つまり気体の温度やイオン温度に比べ、電子温度が非常に高い状態のプラズマ(非平衡プラズマ(以下、単にプラズマと言う))は、電子衝突でつくられるイオンやラジカルが常温では起こらない化学反応を促進させるので、有害ガスを効率的に除去あるいは分解することが可能な媒体として有害ガス処理において有用であると考えられている。実用化で肝心なことは、処理時のエネルギーの効率の向上と、プラズマで処理した後に完全に安全な生成物質へと変換されることである。
一般に、大気圧でのプラズマは気体放電や電子ビームなどによって生成される。現在において、適用が考えられているものに、窒素酸化物(NOx)、硫黄酸化物(SOx)、フロン、CO2 ,揮発性有機溶剤(VOC)などがある。中でもNOxは車の排ガスなどに含まれているので早急な実用化が必要となっている。
NOx除去における放電プラズマ(気体放電によって生成されたプラズマ)内の現象は、電子衝突によって1次的に生成されたイオンやラジカルが最初の反応を起こし、その後の反応を通してN2 ,H2 O,NH4 NO3 などの各粒子に変換されて行くものと考えられている。
また、有害ガスを例えばアセトアルデヒドやホルムアルデヒドとした場合、この有害ガスをプラズマを通すことによって、CO2 とH2 Oに変換される。この場合、副生成物として、オゾン(O3 )が発生する。
図5に放電プラズマを利用した従来のガス処理装置の要部を例示する(例えば、特許文献1参照)。同図において、1は処理対象ガス(有害ガスを含む空気)GSが流れるダクト(通風路)であり、ダクト1内には、処理対象ガスGSの通過方向に沿って放電電極2とアース電極3とが交互に配置され、これら電極2,3間にセルと呼ばれる多数の貫通孔4aを有するハニカム構造体4が配設されている。5は高電圧電源である。なお、ハニカム構造体4はセラミックス等の絶縁体で形成されており、特許文献2にもその使用例がある。
放電電極2は、金属製メッシュ、極細ワイヤ、または針状体等で形成されている。各放電電極2は、導線6によって高電圧電源5の+極に接続されている。アース電極3は、金属性メッシュ等で形成されている。各アース電極3は、導線7によって高電圧電源5の−極に接続されている。
このガス処理装置では、処理対象ガスGSをダクト1に流し、放電電極2とアース電極3との間に高電圧電源5からの高電圧(数kV〜数10kV)を印加する。これにより、各ハニカム構造体4の貫通孔4a内にプラズマが発生し、このプラズマ中に生成されるイオンやラジカルによって、処理対象ガスGSに含まれる有害ガスが無害な物質に分解される。
特開2000−140562号公報 特開2001−276561号公報
しかしながら、上述した従来のガス処理装置では、次の(1)〜(3)のような問題があった。
(1)多数のハニカム構造体4を有するが、ばらつきなく均一なプラズマを発生させる技術が確立されておらず、ハニカム構造体4の性能にばらつきが出てしまう。例えば、同じハニカム構造体4同士でもインピータンス値が異なることがあり、また1つのハニカム構造体4内でも例えばその上下でインピーダンス値が異なるというようなこともあり、全体として均一なプラズマが発生せず、ガス処理能力が不安定となる。また、貫通孔4aだけでのプラズマ発生なので、プラズマの発生量が少なく、ガス処理能力が低い。
(2)ハニカム構造体4は吸湿すると低インピーダンスに、乾燥すると高インピーダンスになる特性を持っており、ハニカム構造体4が低インピーダンスになると、流れる電流が増大し放電電極2とアース電極3との間に印加される高電圧値が低下し、ハニカム構造体4が高インピーダンスになると、流れる電流が減少し放電電極2とアース電極3との間に印加される高電圧値が上昇する。このような高電圧値の変化に対し、所望のプラズマの発生量を確保し得る高電圧値を得ることのできる高電圧電源5は、その設計に要する工数も含めて非常に高価となる。
(3)ハニカム構造体4のぞれぞれに対して放電電極2とアース電極3を設けているため、部品点数が多く、構造も複雑となり、高価となる。
(4)単一の電源で高電圧を発生させているので、これ以上のプラズマ発生量の向上は期待できず、ガス処理能力の向上も頭打ちとなる。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、安定したガス処理能力と高いガス処理能力を備えたガス処理装置を安価に提供することにある。
このような目的を達成するために本発明は、通風路内に間隔を設けて配置され処理対象ガスが通過する多数の貫通孔を有する複数のハニカム構造体と、複数のハニカム構造体のうち隣り合う複数のハニカム構造体を1群のハニカム構造体群とし、これらハニカム構造体群毎にその両端に位置するハニカム構造体の外側に配置された第1および第2の電極と、各ハニカム構造体群の第1の電極と第2の電極との間に個別に高電圧を印加しハニカム構造体の貫通孔およびハニカム構造体間の空間にプラズマを発生させる高電圧源とを設けたものである。
この発明によれば、通風路内に複数のハニカム構造体が間隔を設けて配置され、この複数のハニカム構造体のうち隣り合う複数のハニカム構造体を1群のハニカム構造体群とし、これらハニカム構造体群毎にその両端に位置するハニカム構造体の外側に第1および第2の電極が配置される。
例えば、複数のハニカム構造体が第1のハニカム構造体群と第2のハニカム構造体群とに分けられた場合、第1のハニカム構造体群の両端に位置するハニカム構造体群の外側に第1の電極と第2の電極が配置され、第2のハニカム構造体群の両端に位置するハニカム構造体群の外側に第1の電極と第2の電極が配置される。この場合、第1のハニカム構造体群に対して配置する第1の電極および第2の電極と、第2のハニカム構造体群に対して配置する第1の電極および第2の電極とが存在することになるが、第1のハニカム構造体群に対して配置する第2の電極と第2のハニカム構造体群に対して配置する第1の電極とを共通電極とするなどとしてもよい。
各ハニカム構造体群の第1の電極と第2の電極との間には個別に高電圧が印加される。この高電圧の印加により、ハニカム構造体の貫通孔およびハニカム構造体間の空間にプラズマが発生し、このプラズマを通過する際に処理対象ガスに含まれる有害ガスが無害な物質に分解される。
この発明において、プラズマはハニカム構造体の貫通孔だけではなく、ハニカム構造体間の空間(空気層)にも発生する。このため、貫通孔内での有害ガスの分子分解効果に加え、ハニカム構造体間の空間での有害ガスの分子分解効果が加わり、さらにこの貫通孔内での分子分解効果とハニカム構造体間の空間での分子分解効果との相乗効果により、有害ガスの無害な物質への分解が促進される。また、ハニカム構造体間の空間には、均一なプラズマが大量に発生する。
また、この発明において、ハニカム構造体間には空気層が設けられるので、電極間のインピーダンスが安定し、ハニカム構造体の吸湿・乾燥によるインピーダンス変化に対して流れる電流の変化が小さくなり、専用に設計された特殊な高電圧電源を使用する必要がなくなる。
また、この発明において、電極はハニカム構造体群毎に設けるのみでよく、ハニカム構造体毎に電極を配置する必要がなくなり、部品点数が削減され、構造が簡単となり、組立工数も少なくて済む。
また、この発明では、各ハニカム構造体群の第1の電極と第2の電極との間に個別に高電圧を印加するので、ハニカム構造体間の空間での電位を安定的に高電界状態に保ち、プラズマを安定して発生させることが可能となり、単一電源を用いる場合に比べてガス処理能力を向上させることが可能となる。
本発明では、各ハニカム構造体群の第1の電極と第2の電極との間に個別に高電圧を印加するが、電圧値が異なる高電圧として印加するようにしたり、電圧種別が異なる高電圧として印加するようにしたり、周波数が異なる高電圧として印加するようにするなどとしてもよい。電圧種別を異ならせたり、周波数を異ならせたりすることにより、ハニカム構造体間の空間の電位を複雑な高電界状態にして、プラズマを安定して発生させることが可能となる。
本発明によれば、通風路内に複数のハニカム構造体を間隔を設けて配置し、この複数のハニカム構造体のうち隣り合う複数のハニカム構造体を1群のハニカム構造体群とし、これらハニカム構造体群毎にその両端に位置するハニカム構造体の外側に第1および第2の電極を配置し、各ハニカム構造体群の第1の電極と第2の電極との間に個別に高電圧を印加するようにしたので、ハニカム構造体の貫通孔だけではなく、ハニカム構造体間の空間にもプラズマが発生するものとなり、貫通孔内での有害ガスの分子分解効果に加え、ハニカム構造体間の空間での有害ガスの分子分解効果が加わり、さらにこの貫通孔内での分子分解効果とハニカム構造体間の空間での分子分解効果との相乗効果により、有害ガスの無害な物質への分解が促進され、ガス処理能力が高まる。また、ハニカム構造体間の空間には、均一なプラズマが大量に発生するので、ガス処理能力が安定する。
また、本発明によれば、ハニカム構造体間に空気層が設けられるので、電極間のインピーダンスが安定し、ハニカム構造体の吸湿・乾燥によるインピーダンス変化に対して流れる電流の変化が小さくなり、専用に設計された特殊な高電圧電源を使用する必要がなくなり、市販されている安価な高電圧電源を用いることができるようになる。
また、本発明によれば、電極はハニカム構造体群毎に設けるのみでよく、ハニカム構造体毎に電極を配置する必要がない。これにより、部品点数が削減され、構造が簡単となり、組立個数も少なくて済み、コストダウンが図られる。
また、本発明によれば、各ハニカム構造体群の第1の電極と第2の電極との間に個別に高電圧を印加するようにしたので、電圧値が異なる高電圧として印加するようにしたり、電圧種別が異なる高電圧として印加するようにしたり、周波数が異なる高電圧として印加するようにするなどして、ハニカム構造体間の空間での電位を安定的に高電界状態に保ち、プラズマを安定して発生させることが可能となり、単一電源を用いる場合に比べてガス処理能力を向上させることが可能となる。
以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明する。
〔実施の形態1〕
図1はこの発明に係るガス処理装置の一実施の形態(実施の形態1)の要部を示す図である。同図において、図5と同一符号は図5を参照して説明した構成要素と同一或いは同等構成要素を示し、その説明は省略する。
この実施の形態では、ダクト1内に処理対象ガスGSの通過方向(ダクト1の入口から出口への方向)に沿って、複数のハニカム構造体4を間隔を設けて配置している。この例では、ハニカム構造体4−1と4−2との間に間隔G1を設けて、ハニカム構造体4−3と4−4との間に間隔G2を設けて、ハニカム構造体4−1〜4−4をダクト1内に配置している。
また、ダクト1内の複数のハニカム構造体4のうち隣り合うハニカム構造体4−1と4−2を第1のハニカム構造体群とし、この第1のハニカム構造体群の両端に位置するハニカム構造体4−1および4−2の外側に、第1の電極として電極8を、第2の電極として電極9を配置している。
同様にして、ダクト1内の複数のハニカム構造体4のうち隣り合うハニカム構造体4−3と4−4を第2のハニカム構造体群とし、この第2のハニカム構造体群の両端に位置するハニカム構造体4−3および4−3の外側に、第1の電極として電極9を、第2の電極として電極10を配置している。
なお、本実施の形態において、電極9は第1のハニカム構造体群の第2の電極と第2のハニカム構造体群の第1の電極とを兼ねた共通電極とされているが、第1のハニカム構造体群の第2の電極と第2のハニカム構造体群の第1の電極とを独立した電極とするようにしてもよい。
電極8,9および10は、処理対象ガスGSが通過するように、金属製メッシュとされている。また、本実施の形態において、高電圧電源(高電圧源)5は、電圧値が異なる第1の高電圧電源5−1と第2の高電圧電源5−2とから構成され、電極8が導線11によって高電圧電源5−1の+極に接続され、電極9が導線12によって高電圧電源5−1の−極および高電圧電源5−2の+極に接続され、電極10が導線13によって高電圧電源5−2の−極に接続されている。
ハニカム構造体4は、セラミックス等の絶縁体で形成されており、処理対象ガスGSが通過する多数の貫通孔(セル)4aを有している。各ハニカム構造体4の単位面積当たりの貫通孔4aの数は等しくされている。すなわち、本実施の形態では、単位面積当たりの貫通孔4aの数が等しい同一種類のハニカム構造体4−1〜4−4を使用している。
また、この実施の形態において、ハニカム構造体4−1と4−2との間の間隔G1と、ハニカム構造体4−3と4−4との間の間隔G2とは等しく、例えば0.5mm〜数mmとされている。これにより、ハニカム構造体4−1と4−2との間に空気層14−1が形成され、ハニカム構造体4−3と4−4との間に空気層14−2が形成されている。以下、空気層14(14−1,14−2)を空間ギャップと呼ぶ。
このガス処理装置では、処理対象ガスGSをダクト1内に流し、電極8と9との間に高電圧電源5−1からの高電圧を、電極9と10との間に高電圧電源5−2からの高電圧を印加する。これにより、ハニカム構造体4の貫通孔4aおよびハニカム構造体4間の空間ギャップ14にプラズマが発生し、このプラズマ中に生成されるイオンやラジカルによって、処理対象ガスGSに含まれる有害ガスが無害な物質に分解される。
本実施の形態において、プラズマはハニカム構造体4の貫通孔4aだけではなく、ハニカム構造体4間の空間ギャップ14にも発生する。このため、貫通孔4a内での有害ガスの分子分解効果に加え、ハニカム構造体4間の空間ギャップ14での有害ガスの分子分解効果が加わり、さらにこの貫通孔4a内での分子分解効果とハニカム構造体4間の空間ギャップ14での分子分解効果との相乗効果により、有害ガスの無害な物質への分解が促進され、ガス処理能力が高まる。また、ハニカム構造体4間の空間ギャップ14には、対向する貫通孔4aの縁面から電界が広がって、均一なプラズマが大量に発生する。これにより、貫通孔4a内に発生するプラズマのばらつきによる影響が小さくなり、ガス処理能力が安定する。
また、この実施の形態において、ハニカム構造体4間には空気層である空間ギャップ14が設けられるので、この空間ギャップ14により電極間のインピーダンスが安定し、ハニカム構造体の吸湿・乾燥によるインピーダンス変化に対して流れる電流の変化が小さくなる。これにより、電極間に加わる高電圧値の変化が小さくなり、高電圧電源5として、専用に設計された特殊な高電圧電源ではなく、市販されている安価な高電圧電源を使用することができるようになる。
また、この実施の形態において、電極はハニカム構造体群毎に設けるのみでよく、ハニカム構造体4毎に電極を配置する必要がない。これにより、部品点数が削減され、構造が簡単となり、組立工数も少なくて済み、コストダウンが図られる。
また、この実施の形態では、第1のハニカム構造体群の第1の電極8と第2の電極9との間に第1の高電圧電源5−1からの高電圧を、第2のハニカム構造体群の第1の電極9と第2の電極10との間に第2の高電圧電源5−2からの高電圧を個別に印加しているので、空間ギャップ14−1,14−2での電位を安定的に高電界状態に保ち、プラズマを安定して発生させることが可能となり、従来のような単一電源を用いる場合に比べてガス処理能力を向上させることが可能となる。また、高電圧電源5−1からの高電圧と高電圧電源5−2からの高電圧が異なる値とすることにより、第1のハニカム構造体群と第2のハニカム構造体群とでプラズマの発生量を変えて、分解可能な有害ガスの種類を異ならせたりすることが可能となる。
〔実施の形態2〕
実施の形態1では、高電圧電源5として、直流の高電圧電源5−1と5−2との組合せ(DC+DC)としたが、交流の高電圧電源同士の組合せ(AC+AC)としたり、直流と交流の高電圧電源の組合せ(DC+AC)としたり、パルス電源と交流電源との組合せ(パルス+AC)としたするなど、各種の電圧種別の組合せが考えられる。また、交流の高電圧電源を用いた場合、周波数を異ならせるなどしてもよい。また、ハニカム構造体群の数を増やし、個別に印加する高電圧電源の種類をさらに増やしたり、周波数を異ならせたりするようにしてもよい。電圧種別を異ならせたり、周波数を異ならせたりすることにより、ハニカム構造体4間の空間の電位を複雑な高電界状態にして、プラズマを安定して発生させることが可能となる。
図2に高電圧電源5を交流の高電圧電源同士の組合せとした例を示す。この例では、第1の高電圧電源として交流の高電圧電源5−3を用い、第2の高電圧電源として交流の高電圧電源5−4を用いている。この例において、高電圧電源5−3と5−4の周波数を変えると、空間ギャップ14(14−1,14−2)内を複雑な高電界状態とし、全体として空間ギャップ14にプラズマが発生しない休止期間を少なくすることができ、安定してプラズマを発生させることが可能となる。
〔実施の形態3〕
実施の形態1では、処理対象ガスGSの通過方向に沿って複数のハニカム構造体4をダクト1内に設けるようにしたが、図3や図4に示すように、処理対象ガスGSの通過方向に直交する方向に沿って複数のハニカム構造体4をダクト1内に設けるようにしてもよい。
このようにすると、各ハニカム構造体4が処理対象ガスGSの通過方向に対し直交する方向に沿って間隔を設けて配置されるので、処理対象ガスGSの通過方向に沿って配置される場合よりも、処理対象ガスGSが各ハニカム構造体4の貫通孔4aやハニカム構造体4間の空間ギャップ12でプラズマに晒される時間が長くなる。これにより、ガス分解が行われる機会が多くなり、ガス処理能力が向上し、高速流におけるガス処理能力の低下を防ぐことが可能となる。
なお、上述した実施の形態1〜3では、ハニカム構造体4−1〜4−4の単位面積当たりの貫通孔4aの数を等しくしているが、ハニカム構造体4−1〜4−4の単位面積当たりの貫通孔4aの数を選択的に異ならせるようにしてもよい。例えば、ハニカム構造体4−1,4−2については単位面積当たりの貫通孔4aの数を少なし、ハニカム構造体4−3,4−4については単位面積当たりの貫通孔4aの数を多くするようにしたり、ハニカム構造体4−1,4−2,4−3,4−4の順で単位面積当たりの貫通孔4aの数を多くするなどとしてもよい。
ハニカム構造体4−1,4−2,4−3,4−4の順で単位面積当たりの貫通孔4aの数を多くすると、ハニカム構造体4−1,4−2,4−3,4−4の順でプラズマの発生量が大きくなり、各ハニカム構造体4で分解可能な有害ガスの種類を異ならせることが可能となる。
例えば、その分子が持つエネルギー準位が順に高い有害ガスA,B,C,Dが処理対象ガスGSに含まれていたものとした場合、処理対象ガスGSに含まれる有害ガスAをハニカム構造体4−1で分解し、処理対象ガスGSに含まれる有害ガスBをハニカム構造体4−2で分解し、処理対象ガスGSに含まれる有害ガスCをハニカム構造体4−3で分解し、処理対象ガスGSに含まれる有害ガスDをハニカム構造体4−4で分解するなど、各ハニカム構造体4で分解可能な有害ガスの種類を異ならせることができる。
この場合、ハニカム構造体4−2での有害ガスBの分解に際し、ハニカム構造体4−1によって分解しきれなかった有害ガスAの分解が行われ、ハニカム構造体4−3での有害ガスCの分解に際し、ハニカム構造体4−1,4−2で分解しきれなかった有害ガスA,Bの分解が行われ、ハニカム構造体4−4での有害ガスDの分解に際し、ハニカム構造体4−1,4−2,4−3で分解しきれなかった有害ガスA,B,Cの分解が行われる。
このような方法とすると、1つのハニカム構造体4で全ての有害ガスA,B,C,Dの分解を行うようにした場合よりも、有害ガスの分解に際して発生する副生成物(例えば、オゾン)の発生量を少なくすることができる。
また、上述した実施の形態1〜3ではハニカム構造体4間の間隔G(G1,G2)を等しくしているが、異ならせるようにしてもよい。ハニカム構造体4間の間隔G1,G2を異ならせると、空間ギャップ14−1,14−2でのプラズマの発生量が異なるものとなり、ハニカム構造体4−1〜4−4の単位面積当たりの貫通孔4aの数を選択的に異ならせた場合と同様の作用・効果を得ることができる。この場合、ハニカム構造体4−1〜4−4を単位面積当たりの貫通孔4aの数が等しい同一種類のハニカム構造体とすることができるので、部品の種類を増やさずに済む。
また、上述した実施の形態1〜3において、ハニカム構造体4はオゾンを分解する触媒機能を備えたものとしてもよく、ハニカム構造体4−4の下流位置にオゾンを分解する触媒を設けるようにしてもよい。
また、上述した実施の形態1〜3では、ハニカム構造体4の数を4つとしたが、2つ以上のハニカム構造体群を形成することができれば、ハニカム構造体4の数は幾つあってもよい。
また、上述した実施の形態1〜3において、副生成物としてオゾンを大量に発生させ、オゾン発生器として転用するようにしてもよい。
なお、本ガス処理装置は、燃料電池等に用いられる水素を効率的に生成する目的で、炭化水素類等から水素含有ガスを生成する、いわゆる改質にも適用することができる。例えばオクタン(ガソリンの平均分子量に比較的近い物質)C818の場合は、本ガス処理装置に供給すると下記(1)式で示される化学反応が促進され、その結果水素ガスを効率よく生成することができる。
818+8H2O+4(O2+4N2)→8CO2+17H2+16N2・・・・(1)
本発明に係るガス処理装置の一実施の形態(実施の形態1)の要部を示す図である。 高電圧電源として交流の高電圧電源同士の組合せとした例(実施の形態2)を示す図である。 処理対象ガスの通過方向に沿って複数のハニカム構造体をダクト内に設けた例(DC+DCの組合せの場合)を示す図である。 処理対象ガスの通過方向に沿って複数のハニカム構造体をダクト内に設けた例(AC+ACの組合せの場合)を示す図である。 放電プラズマを利用した従来のガス処理装置の要部を例示する図である。
符号の説明
1…ダクト(通風路)、4(4−1〜4−4)…ハニカム構造体、4a…貫通孔(セル)、5(5−1〜5−4)…高電圧電源、8,9,10…電極、14(14−1,14−2)…空間ギャップ、G(G1,G2)…間隔、GS…処理対象ガス。

Claims (4)

  1. 通風路内に間隔を設けて配置され前記処理対象ガスが通過する多数の貫通孔を有する複数のハニカム構造体と、
    前記複数のハニカム構造体のうち隣り合う複数のハニカム構造体を1群のハニカム構造体群とし、これらハニカム構造体群毎にその両端に位置するハニカム構造体の外側に配置された第1および第2の電極と、
    前記各ハニカム構造体群の第1の電極と第2の電極との間に個別に高電圧を印加し前記ハニカム構造体の貫通孔および前記ハニカム構造体間の空間にプラズマを発生させる高電圧源と
    を備えることを特徴とするガス処理装置。
  2. 請求項1に記載されたガス処理装置において、
    前記高電圧源は、前記各ハニカム構造体群の第1の電極と第2の電極との間に電圧値が異なる高電圧を印加する
    ことを特徴とするガス処理装置。
  3. 請求項1に記載されたガス処理装置において、
    前記高電圧源は、前記各ハニカム構造体群の第1の電極と第2の電極との間に電圧種別が異なる高電圧を印加する
    ことを特徴とするガス処理装置。
  4. 請求項1に記載されたガス処理装置において、
    前記高電圧源は、前記各ハニカム構造体群の第1の電極と第2の電極との間に周波数が異なる高電圧を印加する
    ことを特徴とするガス処理装置。
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