JP2009165939A - ガス処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】使用電力量を削減する。安定したガス処理能力と高いガス処理能力を得る。コストダウンを図る。
【解決手段】ダクト1の入口から出口へ向かう方向に沿ってハニカム構造体4を間隔を設けて配置する。このハニカム構造体4のうち最も上流に配置されるハニカム構造体4−1の上流側に上流側電極8を配置し、最も下流に配置されるハニカム構造体4−4の下流側に下流側電極9を配置し、上流側電極8と下流側電極9との間に休止期間を設けて断続的に高電圧Vを印加し、ハニカム構造体4の貫通孔4aとハニカム構造体4間の空間ギャップ12にプラズマを発生させる。
【選択図】 図1
【解決手段】ダクト1の入口から出口へ向かう方向に沿ってハニカム構造体4を間隔を設けて配置する。このハニカム構造体4のうち最も上流に配置されるハニカム構造体4−1の上流側に上流側電極8を配置し、最も下流に配置されるハニカム構造体4−4の下流側に下流側電極9を配置し、上流側電極8と下流側電極9との間に休止期間を設けて断続的に高電圧Vを印加し、ハニカム構造体4の貫通孔4aとハニカム構造体4間の空間ギャップ12にプラズマを発生させる。
【選択図】 図1
Description
この発明は、処理対象ガスに含まれる有害ガスを浄化するガス処理装置に関するものである。
従来より、排気ガス中で高電圧放電を行ってプラズマ状態を作ることで、排気ガスに含まれる有害ガスの浄化を行う技術が知られている。近年、この技術は、脱臭を目的として、工場の排気を浄化する浄化装置や室内の空気を浄化する空気清浄機に応用されつつある。
熱的に非平衡な状態、つまり気体の温度やイオン温度に比べ、電子温度が非常に高い状態のプラズマ(非平衡プラズマ(以下、単にプラズマと言う))は、電子衝突でつくられるイオンやラジカルが常温では起こらない化学反応を促進させるので、有害ガスを効率的に除去あるいは分解することが可能な媒体として有害ガス処理において有用であると考えられている。実用化で肝心なことは、処理時のエネルギーの効率の向上と、プラズマで処理した後に完全に安全な生成物質へと変換されることである。
一般に、大気圧でのプラズマは気体放電や電子ビームなどによって生成される。現在において、適用が考えられているものに、窒素酸化物(NOx)、硫黄酸化物(SOx)、フロン、CO2 ,揮発性有機溶剤(VOC)などがある。中でもNOxは車の排ガスなどに含まれているので早急な実用化が必要となっている。
NOx除去における放電プラズマ(気体放電によって生成されたプラズマ)内の現象は、電子衝突によって1次的に生成されたイオンやラジカルが最初の反応を起こし、その後の反応を通してN2 ,H2 O,NH4 NO3 などの各粒子に変換されて行くものと考えられている。
また、有害ガスを例えばアセトアルデヒドやホルムアルデヒドとした場合、この有害ガスをプラズマを通すことによって、CO2 とH2 Oに変換される。この場合、副生成物として、オゾン(O3 )が発生する。
図13に放電プラズマを利用した従来のガス処理装置の要部を例示する(例えば、特許文献1参照)。同図において、1は処理対象ガス(有害ガスを含む空気)GSが流れるダクト(通風路)であり、ダクト1内には、ダクト1の入口から出口へ向かう方向に沿って放電電極2とアース電極3とが交互に配置され、これら電極2,3間にセルと呼ばれる多数の貫通孔4aを有するハニカム構造体4が配設されている。貫通孔4aはハニカム構造体4に蜂の巣状に設けられている。5は高電圧電源である。なお、ハニカム構造体4はセラミックス等の絶縁体で形成されており、特許文献2にもその使用例がある。
放電電極2は、金属製メッシュ、極細ワイヤ、または針状体等で形成されている。各放電電極2は、導線6によって高電圧電源5の+極に接続されている。アース電極3は、金属性メッシュ等で形成されている。各アース電極3は、導線7によって高電圧電源5の−極に接続されている。
このガス処理装置では、処理対象ガスGSをダクト1に流し、放電電極2とアース電極3との間に高電圧電源5からの高電圧(数kV〜数10kV)を印加する。これにより、各ハニカム構造体4の貫通孔4a内にプラズマが発生し、このプラズマ中に生成されるイオンやラジカルによって、処理対象ガスGSに含まれる有害ガスが無害な物質に分解される。
しかしながら、上述した従来のガス処理装置では、次の(1)〜(3)のような問題があった。
(1)多数のハニカム構造体4を有するが、ばらつきなく均一なプラズマを発生させる技術が確立されておらず、ハニカム構造体4の性能にばらつきが出てしまう。例えば、同じハニカム構造体4同士でもインピータンス値が異なることがあり、また1つのハニカム構造体4内でも例えばその上下でインピーダンス値が異なるというようなこともあり、全体として均一なプラズマが発生せず、ガス処理能力が不安定となる。また、貫通孔4aだけでのプラズマ発生なので、プラズマの発生量が少なく、ガス処理能力が低い。
(2)ハニカム構造体4は吸湿すると低インピーダンスに、乾燥すると高インピーダンスになる特性を持っており、ハニカム構造体4が低インピーダンスになると、流れる電流が増大し放電電極2とアース電極3との間に印加される高電圧値が低下し、ハニカム構造体4が高インピーダンスになると、流れる電流が減少し放電電極2とアース電極3との間に印加される高電圧値が上昇する。このような高電圧値の変化に対し、所望のプラズマの発生量を確保し得る高電圧値を得ることのできる高電圧電源5は、その設計に要する工数も含めて非常に高価となる。
(3)ハニカム構造体4のそれぞれに対して放電電極2とアース電極3を設けているため、部品点数が多く、構造も複雑となり、高価となる。
(4)ハニカム構造体4の全てに常に高電圧を印加しているため、使用電力量が大きく、運用コストがアップする。
(4)ハニカム構造体4の全てに常に高電圧を印加しているため、使用電力量が大きく、運用コストがアップする。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、使用電力量を削減すると共に、安定したガス処理能力と高いガス処理能力とを備えたガス処理装置を安価に提供することにある。
このような目的を達成するために本発明は、通風路内に間隔を設けて配置され、通風路内を流れる処理対象ガスが通過する多数の貫通孔を有する複数の多孔体と、複数の多孔体のうち処理対象ガスの通過方向の最も上流に配置される多孔体の上流側に配置される上流側電極と、複数の多孔体のうち処理対象ガスの通過方向の最も下流に配置される多孔体の下流側に配置される下流側電極と、上流側電極と下流側電極との間に休止期間を設けて高電圧を断続的に印加し多孔体の貫通孔および多孔体間の空間にプラズマを発生させる高電圧印加手段とを設けたものである。
この発明によれば、通風路内に複数の多孔体が間隔を設けて配置され、この複数の多孔体のうち最も上流に配置される多孔体の上流側に上流側電極が配置され、最も下流に配置される多孔体の下流側に下流側電極が配置され、上流側電極と下流側電極との間に休止期間を設けて高電圧が断続的に印加される。この高電圧の印加により、多孔体の貫通孔および多孔体間の空間にプラズマが発生し、このプラズマを通過する際に処理対象ガスに含まれる有害ガスが無害な物質に分解される。
この発明において、プラズマは多孔体の貫通孔だけではなく、多孔体間の空間(空気層)にも発生する。このため、貫通孔内での有害ガスの分子分解効果に加え、多孔体間の空間での有害ガスの分子分解効果が加わり、さらにこの貫通孔内での分子分解効果と多孔体間の空間での分子分解効果との相乗効果により、有害ガスの無害な物質への分解が促進される。また、多孔体間の空間には、均一なプラズマが大量に発生する。
また、この発明において、多孔体間には空気層が設けられるので、上流側電極と下流側電極との間のインピーダンスが安定し、多孔体の吸湿・乾燥によるインピーダンス変化に対して流れる電流の変化が小さくなり、専用に設計された特殊な高電圧電源を使用する必要がなくなる。
また、この発明において、電極は上流側電極と下流側電極の2個の電極のみでよく、多孔体毎に電極を配置する必要がなくなり、部品点数が削減され、構造が簡単となり、組立工数も少なくて済む。
また、この発明において、電極は上流側電極と下流側電極の2個の電極のみでよく、多孔体毎に電極を配置する必要がなくなり、部品点数が削減され、構造が簡単となり、組立工数も少なくて済む。
また、この発明において、多孔体には休止期間を設けて高電圧が断続的に印加されるので、休止期間中の電力消費が軽減され、使用電力量が削減される。
また、この発明では、高電圧が印加されない休止期間中に、多孔体に処理対象ガスを吸着させ、高電圧印加中に、休止期間中に吸着させた分も含めて処理対象ガスを多孔体で分解処理するようにして、ガス処理を効率的に行わせることが可能となる。
また、この発明では、高電圧が印加されない休止期間中に、多孔体に処理対象ガスを吸着させ、高電圧印加中に、休止期間中に吸着させた分も含めて処理対象ガスを多孔体で分解処理するようにして、ガス処理を効率的に行わせることが可能となる。
本発明では、複数の多孔体のうち隣り合う複数の多孔体を1群の多孔体群とし、これら多孔体群毎にその両端に位置する多孔体の外側に第1および第2の電極を配置し、高電圧印加手段によって、多孔体群間で高電圧が印加されている期間と印加されていない期間とが重なる休止期間が生じるように、各多孔体群の第1の電極と第2の電極との間に個別に高電圧を印加し、多孔体の貫通孔および多孔体間の空間にプラズマを発生させるようにしてもよい。
例えば、複数の多孔体が第1の多孔体群と第2の多孔体群とに分けられた場合、第1の多孔体群の両端に位置する多孔体群の外側に第1の電極と第2の電極を配置し、第2の多孔体群の両端に位置する多孔体群の外側に第1の電極と第2の電極を配置し、第1の多孔体群の第1の電極と第2の電極との間と第2の多孔体群の第1の電極と第2の電極との間に、多孔体群間で高電圧が印加されている期間と印加されていない期間とが重なる休止期間が生じるように、個別に高電圧を印加する。
これにより、休止期間中の電力消費が軽減され、使用電力量が削減される。また、高電圧が印加されない休止期間中に、多孔体に処理対象ガスを吸着させ、高電圧印加中に、休止期間中に吸着された分も含めて処理対象ガスを多孔体で分解処理するようにして、ガス処理を効率的に行わせることが可能となる。また、各多孔体群の第1の電極と第2の電極との間に個別に高電圧を印加するので、多孔体間の空間での電位を安定的に高電界状態に保ち、プラズマを安定して発生させることが可能となる。
なお、この場合、第1の多孔体群に対して配置する第1の電極および第2の電極と、第2の多孔体群に対して配置する第1の電極および第2の電極とが存在することになるが、第1の多孔体群に対して配置する第2の電極と第2の多孔体群に対して配置する第1の電極とを共通電極とするなどとしてもよい。
本発明において、各多孔体群の第1の電極と第2の電極との間に個別に高電圧を印加するようにした場合、電圧値が異なる高電圧として印加するようにしたり、電圧種別が異なる高電圧として印加するようにしたり、周波数が異なる高電圧として印加するようにしてもよい。電圧種別を異ならせたり、周波数を異ならせたりすることにより、多孔体間の空間の電位を複雑な高電界状態にして、プラズマを安定して発生させることが可能となる。また、本発明において、多孔体は、処理対象ガスが通過する多数の貫通孔を有していればよく、その貫通孔は必ずしも蜂の巣状に設けられていなくてもよい。
本発明によれば、通風路内に複数の多孔体を間隔を設けて配置し、この複数の多孔体のうち処理対象ガスの通過方向の最も上流に配置される多孔体の上流側に上流側電極を配置し、最も下流に配置される多孔体の下流側に下流側電極を配置し、上流側電極と下流側電極との間に休止期間を設けて高電圧を断続的に印加するようにしたので、ハニカム構造体の貫通孔だけではなく、ハニカム構造体間の空間にもプラズマが発生するものとなり、貫通孔内での有害ガスの分子分解効果に加え、ハニカム構造体間の空間での有害ガスの分子分解効果が加わり、さらにこの貫通孔内での分子分解効果とハニカム構造体間の空間での分子分解効果との相乗効果により、有害ガスの無害な物質への分解が促進され、ガス処理能力が高まる。また、ハニカム構造体間の空間には、均一なプラズマが大量に発生するので、ガス処理能力が安定する。
また、本発明によれば、ハニカム構造体間に空気層が設けられるので、上流側電極と下流側電極との間のインピーダンスが安定し、ハニカム構造体の吸湿・乾燥によるインピーダンス変化に対して流れる電流の変化が小さくなり、専用に設計された特殊な高電圧電源を使用する必要がなくなり、市販されている安価な高電圧電源を用いることができるようになる。
また、本発明によれば、上流側電極と下流側電極の2個の電極のみでよく、ハニカム構造体毎に電極を配置する必要がない。これにより、部品点数が削減され、構造が簡単となり、組立工数も少なくて済み、コストダウンが図られる。
また、本発明によれば、上流側電極と下流側電極の2個の電極のみでよく、ハニカム構造体毎に電極を配置する必要がない。これにより、部品点数が削減され、構造が簡単となり、組立工数も少なくて済み、コストダウンが図られる。
また、本発明によれば、多孔体に休止期間を設けて高電圧が断続的に印加されるので、休止期間中の電力消費が軽減され、使用電力量が削減される。
また、本発明によれば、高電圧が印加されない休止期間中に、多孔体に処理対象ガスを吸着させ、高電圧印加中に、休止期間中に吸着された分も含めて処理対象ガスを多孔体で分解処理するようにして、ガス処理を効率的に行わせることが可能となる。
また、本発明によれば、高電圧が印加されない休止期間中に、多孔体に処理対象ガスを吸着させ、高電圧印加中に、休止期間中に吸着された分も含めて処理対象ガスを多孔体で分解処理するようにして、ガス処理を効率的に行わせることが可能となる。
以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明する。
〔実施の形態1〕
図1はこの発明に係るガス処理装置の一実施の形態(実施の形態1)の要部を示す図である。同図において、図13と同一符号は図13を参照して説明した構成要素と同一或いは同等構成要素を示し、その説明は省略する。
〔実施の形態1〕
図1はこの発明に係るガス処理装置の一実施の形態(実施の形態1)の要部を示す図である。同図において、図13と同一符号は図13を参照して説明した構成要素と同一或いは同等構成要素を示し、その説明は省略する。
この実施の形態1では、ダクト1内にダクト1の入口から出口へ向かう方向に沿って所定の間隔G(G1,G2,G3)を設けてハニカム構造体4(4−1〜4−4)を配置し、このハニカム構造体4のうち最も上流に配置されるハニカム構造体4−1の上流側に上流側電極8を、最も下流に配置されるハニカム構造体4−4の下流側に下流側電極9を配置し、上流側電極8を導線16によって高電圧電源5の+極に接続し、下流側電極9を導線17によって高電圧電源5の−極に接続している。
また、下流側電極9と高電圧電源5の−極との間の導線17に、抵抗R1とトランジスタTr1のコレクタとの間に接続されたリレーRyの常開接点Saを挿入接続している。トランジスタTr1のエミッタは接地されており、トランジスタTr1のベースには所定時間幅TWのパルス信号を所定周期で与えるようにしている。
この実施の形態1では、高電圧電源5と、常開接点Saを含むリレーRyと、抵抗R1と、トランジスタTr1と、導線16,17とによって、高電圧印加手段20が構成されている。
ハニカム構造体4は、セラミックス等の絶縁体で形成されており、処理対象ガスGSが通過する多数の貫通孔(セル)4aを有している。各ハニカム構造体4の単位面積当たりの貫通孔4aの数は等しくされている。すなわち、本実施の形態では、単位面積当たりの貫通孔4aの数が等しい同一種類のハニカム構造体4−1〜4−4を使用している。上流側電極8および下流側電極9は、処理対象ガスGSが通過するように、金属製メッシュとされている。
また、この実施の形態1において、ハニカム構造体4−1と4−2との間の間隔G1と、ハニカム構造体4−2と4−3との間の間隔G2と、ハニカム構造体4−3と4−4との間の間隔G3とは等しく、例えば0.5mm〜数mmとされている。これにより、ハニカム構造体4−1と4−2との間に空気層12−1が形成され、ハニカム構造体4−2と4−3との間に空気層12−2が形成され、ハニカム構造体4−3と4−4との間に空気層12−3が形成されている。以下、空気層12(12−1〜12−3)を空間ギャップと呼ぶ。
このガス処理装置では、処理対象ガスGSをダクト1内に流し、上流側電極8と下流側電極9との間に高電圧電源5からの高電圧(数kV〜数10kV)Vを印加する。この上流側電極8と下流側電極9との間への高電圧Vの印加は、トランジスタTr1のベースに所定周期で与えられる所定時間幅TWのパルス信号により、図2に示すように、休止期間Tを設けて断続的に行われる。
この高電圧Vの印加により、ハニカム構造体4の貫通孔4aおよびハニカム構造体4間の空間ギャップ12にプラズマが発生し、このプラズマ中に生成されるイオンやラジカルによって、処理対象ガスGSに含まれる有害ガスが無害な物質に分解される。
このガス処理装置において、プラズマはハニカム構造体4の貫通孔4aだけではなく、ハニカム構造体4間の空間ギャップ12にも発生する。このため、貫通孔4a内での有害ガスの分子分解効果に加え、ハニカム構造体4間の空間ギャップ12での有害ガスの分子分解効果が加わり、さらにこの貫通孔4a内での分子分解効果とハニカム構造体4間の空間ギャップ12での分子分解効果との相乗効果により、有害ガスの無害な物質への分解が促進され、ガス処理能力が高まる。
また、このガス処理装置において、ハニカム構造体4間の空間ギャップ12には、対向する貫通孔4aの縁面から電界が広がって、均一なプラズマが大量に発生する。これにより、貫通孔4a内に発生するプラズマのばらつきによる影響が小さくなり、ガス処理能力が安定する。
また、このガス処理装置において、ハニカム構造体4間には空気層である空間ギャップ12が設けられるので、この空間ギャップ12により上流側電極8と下流側電極9との間のインピーダンスが安定し、ハニカム構造体の吸湿・乾燥によるインピーダンス変化に対して流れる電流の変化が小さくなる。これにより、上流側電極8と下流側電極9との間に加わる高電圧値の変化が小さくなり、高電圧電源5として、専用に設計された特殊な高電圧電源ではなく、市販されている安価な高電圧電源を使用することができるようになる。
また、このガス処理装置において、電極は上流側電極8と下流側電極9の2個の電極のみでよく、ハニカム構造体4毎に電極を配置する必要がない。これにより、部品点数が削減され、構造が簡単となり、組立工数も少なくて済み、コストダウンが図られる。
また、このガス処理装置において、ハニカム構造体4−1〜4−4には休止期間Tを設けて高電圧Vが断続的に印加されるので、休止期間T中の電力消費が軽減され、使用電力量が削減される。
また、このガス処理装置では、高電圧Vが印加されない休止期間T中に、ハニカム構造体4−1〜4−4に処理対象ガスが吸着され、高電圧Vの印加中に、休止期間T中に吸着された分も含めて処理対象ガスがハニカム構造体4−1〜4−4で分解処理されるので、ガス処理が効率的に行われるものとなる。
〔実施の形態2〕
実施の形態1では、ダクト1の入口から出口へ向かう方向に沿って複数のハニカム構造体4をダクト1内に設けるようにしたが、図3に示すように、ダクト1の入口から出口へ向かう方向に対し直交する方向に沿って複数のハニカム構造体4をダクト1内に設けるようにしてもよい。
実施の形態1では、ダクト1の入口から出口へ向かう方向に沿って複数のハニカム構造体4をダクト1内に設けるようにしたが、図3に示すように、ダクト1の入口から出口へ向かう方向に対し直交する方向に沿って複数のハニカム構造体4をダクト1内に設けるようにしてもよい。
このようにすると、各ハニカム構造体4がダクト1の入口から出口へ向かう方向に対し直交する方向に沿って間隔を設けて配置されるので、ダクト1の入口から出口へ向かう方向に沿って配置される場合よりも、処理対象ガスGSが各ハニカム構造体4の貫通孔4aやハニカム構造体4間の空間ギャップ12でプラズマに晒される時間が長くなる。これにより、ガス分解が行われる機会が多くなり、ガス処理能力が向上し、高速流におけるガス処理能力の低下を防ぐことが可能となる。
〔実施の形態3〕
図4にこの発明に係るガス処理装置の他の実施の形態(実施の形態3)の要部を示す。この実施の形態3では、ハニカム構造体4−1と4−2との間に間隔G1を設けて、ハニカム構造体4−3と4−4との間に間隔G2を設けて、ハニカム構造体4−1〜4−4をダクト1内に配置している。
図4にこの発明に係るガス処理装置の他の実施の形態(実施の形態3)の要部を示す。この実施の形態3では、ハニカム構造体4−1と4−2との間に間隔G1を設けて、ハニカム構造体4−3と4−4との間に間隔G2を設けて、ハニカム構造体4−1〜4−4をダクト1内に配置している。
また、ダクト1内の複数のハニカム構造体4のうち隣り合うハニカム構造体4−1と4−2を第1のハニカム構造体群4Aとし、この第1のハニカム構造体群4Aの両端に位置するハニカム構造体4−1および4−2の外側に、第1の電極として電極8を、第2の電極として電極9を配置している。
同様にして、ダクト1内の複数のハニカム構造体4のうち隣り合うハニカム構造体4−3と4−4を第2のハニカム構造体群4Bとし、この第2のハニカム構造体群4Bの両端に位置するハニカム構造体4−3および4−3の外側に、第1の電極として電極9を、第2の電極として電極10を配置している。
なお、この実施の形態3において、電極9は第1のハニカム構造体群4Aの第2の電極と第2のハニカム構造体群4Bの第1の電極とを兼ねた共通電極とされているが、第1のハニカム構造体群4Aの第2の電極と第2のハニカム構造体群4Bの第1の電極とを独立した電極とするようにしてもよい。
電極8,9および10は、処理対象ガスGSが通過するように、金属製メッシュとされている。また、この実施の形態3では、電極8が導線16によってリレーRyの常開接点Saを介して高電圧電源5の+極に接続され、電極10が導線17によってリレーRyの常閉接点Sbを介して高電圧電源5の+極に接続されている。高電圧電源5の−極および電極9は接地されている。
この実施の形態3では、高電圧電源5と、常開接点Saおよび常閉接点Sbを含むリレーRyと、抵抗R1と、トランジスタTr1と、導線16,17とによって、高電圧印加手段21が構成されている。
このガス処理装置では、処理対象ガスGSをダクト1内に流し、電極8と電極9との間にリレーRyの常開接点Saを介する高電圧電源5からの高電圧VAを印加し、電極9と電極10との間にリレーRyの常閉接点Sbを介する高電圧VBを印加する。
この電極8と電極9との間への高電圧VAの印加、電極9と電極10との間への高電圧VBの印加は、トランジスタTr1のベースに所定周期で与えられる所定時間幅TWのパルス信号により、図5に示すように、第1のハニカム構造体群4Aと第2のハニカム構造体群4Bとの間で、高電圧が印加されている期間と印加されていない期間とが重なる休止期間T1,T2(T1≒T2)を設けて、断続的に行われる。
これにより、休止期間T1,T2中の電力消費が軽減され、使用電力量が削減される。また、高電圧VAが印加されない休止期間T1中にハニカム構造体群4Aのハニカム構造体4−1,4−2に処理対象ガスが吸着され、高電圧VAの印加中に、休止期間T1中に吸着された分も含めて処理対象ガスがハニカム構造体4Aで分解処理され、高電圧VBが印加されない休止期間T2中にハニカム構造体群4Bのハニカム構造体4−3,4−4に処理対象ガスが吸着され、高電圧VBの印加中に、休止期間T2中に吸着された分も含めて処理対象ガスがハニカム構造体4Bで分解処理されるので、ガス処理が効率的に行われるものとなる。また、ハニカム構造体群4Aでの休止期間T1中には、ハニカム構造体群4Bで処理対象ガスの分解処理が行われ、ハニカム構造体群4Bでの休止期間T2中には、ハニカム構造体群4Aで処理対象ガスの分解処理が行われるので、処理対象ガスの分解処理が行われない期間が生じないものとなる。
また、このガス処理装置では、第1のハニカム構造体群4Aの第1の電極8と第2の電極9との間に高電圧電源5からの高電圧VAを、第2のハニカム構造体群4Bの第1の電極9と第2の電極10との間に高電圧電源5からの高電圧VBを個別に印加しているので、空間ギャップ12−1,12−2での電位を安定的に高電界状態に保ち、プラズマを安定して発生させることが可能となる。
なお、このガス処理装置において、第1のハニカム構造体群4Aおよび第2のハニカム構造体群4Bに対して高電圧電源5を個別に設け、第1のハニカム構造体群4Aに印加する高電圧VAと第2のハニカム構造体群4Bに印加する高電圧VBとを異なる値とするようにしてもよい。高電圧VAと高電圧VBの値を異ならせるようにすると、第1のハニカム構造体群4Aと第2のハニカム構造体群4Bとでプラズマの発生量を変えて、分解可能な有害ガスの種類を異ならせたりすることが可能となる。
また、このガス処理装置では、高電圧VAが印加されない休止期間T1と高電圧VBが印加されない休止期間T2とをほゞ等しくしているが、図6に示すように、高電圧VAが印加されない休止期間T1を高電圧VBが印加されない休止期間T2よりも長くするようにしてもよい。高電圧VAが印加されない休止期間T1を長くすると、第1のハニカム構造体群4Aにおいて処理対象ガスが大量に吸着されるものとなり、すなわちダクト1に入った直後に直ぐに処理対象ガスが第1のハニカム構造体群4Aにおいて大量に吸着されるものとなり、この大量に吸着された処理対象ガスを高電圧VAの印加中に一挙に分解処理することによって、ガス処理の効率をさらにアップすることができる。
また、このガス処理装置では、休止期間T1やT2を固定としているが、休止期間T1やT2を処理対象ガスGSの速度によって変化させたり、処理対象ガスGSの温度によって変化させたり、処理対象ガスGSの湿度によって変化させたりするようにしてもよい。例えば、処理対象ガスGSの速度が上昇すれば、処理対象ガスの吸着量が減るので、休止期間T1を長くして、処理対象ガスの吸着量を増加させるようにする。また、処理対象ガスGSの温度が高くなったり、湿度が低くなると、処理対象ガスに含まれる水分が減るので、休止期間T1を長くして、処理対象ガスの水分の吸着量を増加させるようにする。ハニカム構造体は、湿度が高いほど電流が流れ易くなり、プラズマの発生量が大となり、高電圧印加時の分解処理能力がアップする。
また、このガス処理装置では、第1のハニカム構造体群4Aと第2のハニカム構造体群4Bとに、互いに重ならないように高電圧VAとVBを印加するようにしているが、例えば図7に期間TMとして示すように、その一部が重なるように高電圧VAと高電圧VBを印加するようにしてもよい。
〔実施の形態4〕
図8にこの発明に係るガス処理装置の他の実施の形態(実施の形態4)の要部を示す。この実施の形態4では、ハニカム構造体4を6つとし、ハニカム構造体4−1と4−2との間に間隔G1を設けて、ハニカム構造体4−3と4−4との間に間隔G2を設けて、ハニカム構造体4−5と4−6との間に間隔G3を設けて、ハニカム構造体4−1〜4−6をダクト1内に配置している。
図8にこの発明に係るガス処理装置の他の実施の形態(実施の形態4)の要部を示す。この実施の形態4では、ハニカム構造体4を6つとし、ハニカム構造体4−1と4−2との間に間隔G1を設けて、ハニカム構造体4−3と4−4との間に間隔G2を設けて、ハニカム構造体4−5と4−6との間に間隔G3を設けて、ハニカム構造体4−1〜4−6をダクト1内に配置している。
また、ダクト1内の複数のハニカム構造体4のうち隣り合うハニカム構造体4−1と4−2を第1のハニカム構造体群4Aとし、この第1のハニカム構造体群4Aの両端に位置するハニカム構造体4−1および4−2の外側に、第1の電極として電極8を、第2の電極として電極9を配置している。
同様にして、ダクト1内の複数のハニカム構造体4のうち隣り合うハニカム構造体4−3と4−4を第2のハニカム構造体群4Bとし、この第2のハニカム構造体群4Bの両端に位置するハニカム構造体4−3および4−4の外側に、第1の電極として電極9を、第2の電極として電極10を配置している。
同様にして、ダクト1内の複数のハニカム構造体4のうち隣り合うハニカム構造体4−5と4−6を第3のハニカム構造体群4Cとし、この第2のハニカム構造体群4Cの両端に位置するハニカム構造体4−5および4−6の外側に、第1の電極として電極10を、第2の電極として電極11を配置している。
なお、この実施の形態4において、電極9は第1のハニカム構造体群4Aの第2の電極と第2のハニカム構造体群4Bの第1の電極とを兼ねた共通電極とされているが、第1のハニカム構造体群4Aの第2の電極と第2のハニカム構造体群4Bの第1の電極とを独立した電極とするようにしてもよい。また、電極10は第2のハニカム構造体群4Bの第2の電極と第3のハニカム構造体群4Cの第1の電極とを兼ねた共通電極とされているが、第2のハニカム構造体群4Bの第2の電極と第3のハニカム構造体群4Cの第1の電極とを独立した電極とするようにしてもよい。
電極8,9,10および11は、処理対象ガスGSが通過するように、金属製メッシュとされている。また、この実施の形態4では、高電圧電源として、第1の高電圧電源5−1と第2の高電圧電源5−2とが設けられ、電極8が導線16によって高電圧電源5−1の+極に接続され、電極9が導線18によって接地されると共に、リレーRyの常開接点Saを介して高電圧電源5−1の−極に接続されている。また、電極10が導線19によって高電圧電源5−2の+極に接続され、電極11が導線17によって接地されると共に、リレーRyの常閉接点Sbを介して高電圧電源5−2の−極に接続されている。
この実施の形態4では、高電圧電源5−1,5−2と、常開接点Saおよび常閉接点Sbを含むリレーRyと、抵抗R1と、トランジスタTr1と、導線16〜19とによって、高電圧印加手段22が構成されている。
このガス処理装置では、処理対象ガスGSをダクト1内に流し、電極8と電極9との間にリレーRyの常開接点Saを介する高電圧電源5−1からの高電圧VAを印加し、電極9と電極10との間および電極10と電極11との間にリレーRyの常閉接点Sbを介する高電圧VBおよびVCを印加する。
この電極8と電極9との間への高電圧VAの印加、電極9と電極10との間および電極10と電極11との間への高電圧VBおよびVCの印加は、トランジスタTr1のベースに所定周期で与えられる所定時間幅TWのパルス信号により、図9に示すように、第1のハニカム構造体群4Aと第2のハニカム構造体群4Bおよび第3のハニカム構造体群4Cとの間で、高電圧が印加されている期間と印加されていない期間とが重なる休止期間T1,T2を設けて、断続的に行われる。
これにより、休止期間T1,T2中の電力消費が軽減され、使用電力量が削減される。また、高電圧VAが印加されない休止期間T1中にハニカム構造体群4Aのハニカム構造体4−1,4−2に処理対象ガスが吸着され、高電圧VAの印加中に、休止期間T1中に吸着された分も含めて処理対象ガスがハニカム構造体4Aで分解処理され、高電圧VBおよびVCが印加されない休止期間T2中にハニカム構造体群4Bおよび4Cのハニカム構造体4−3,4−4および4−5,4−6に処理対象ガスが吸着され、高電圧VBおよびVCの印加中に、休止期間T2中に吸着された分も含めて処理対象ガスがハニカム構造体群4Bおよび4Cで分解処理されるので、ガス処理が効率的に行われるものとなる。
また、ハニカム構造体群4Aでの休止期間T1中には、ハニカム構造体群4Bおよび4Cで処理対象ガスの分解処理が行われ、ハニカム構造体群4Bおよび4Cでの休止期間T2中には、ハニカム構造体群4Aで処理対象ガスの分解処理が行われるので、処理対象ガスの分解処理が行われない期間が生じないものとなる。
なお、この実施の形態4では、第2のハニカム構造体群4Bと第3のハニカム構造体群4Cとに同タイミングで高電圧VBおよびVCを印加するようにしたが、図10に示すように、第1のハニカム構造体群4Aへの高電圧VAと、第2のハニカム構造体群4Bへの高電圧VBと、第3のハニカム構造体群4Cへの高電圧VCとを順番にずらして印加するようにし、休止期間T1,T2,T3を得るようにしてもよい。
〔実施の形態5〕
実施の形態4では、高電圧電源を直流の高電圧電源5−1と5−2との組合せ(DC+DC)としたが、交流の高電圧電源同士の組合せ(AC+AC)としたり、直流と交流の高電圧電源の組合せ(DC+AC)としたり、パルス電源と交流電源との組合せ(パルス+AC)としたするなどしてもよい。
実施の形態4では、高電圧電源を直流の高電圧電源5−1と5−2との組合せ(DC+DC)としたが、交流の高電圧電源同士の組合せ(AC+AC)としたり、直流と交流の高電圧電源の組合せ(DC+AC)としたり、パルス電源と交流電源との組合せ(パルス+AC)としたするなどしてもよい。
また、交流の高電圧電源を用いた場合、周波数を異ならせるなどしてもよい。また、ハニカム構造体群の数を増やし、個別に印加する高電圧電源の種類をさらに増やしたり、周波数を異ならせたりするようにしてもよい。電圧種別を異ならせたり、周波数を異ならせたりすることにより、ハニカム構造体4間の空間の電位を複雑な高電界状態にして、プラズマを安定して発生させることが可能となる。
図11に高電圧電源5を交流の高電圧電源同士の組合せとした例(実施の形態5)を示す。この例では、第1の高電圧電源として交流の高電圧電源5−3を用い、第2の高電圧電源として交流の高電圧電源5−4を用いている。
このガス処理装置では、処理対象ガスGSをダクト1内に流し、電極8と電極9との間にリレーRyの常開接点Saを介する高電圧電源5−3からの交流の高電圧VAを印加し、電極9と電極10との間にリレーRyの常閉接点Sbを介する交流の高電圧VBを印加する。
この電極8と電極9との間への交流の高電圧VAの印加、電極9と電極10との間への交流の高電圧VBの印加は、トランジスタTr1のベースに所定周期で与えられる所定時間幅TWのパルス信号により、図12に示すように、第1のハニカム構造体群4Aと第2のハニカム構造体群4Bとの間で、高電圧が印加されている期間と印加されていない期間とが重なる休止期間T1,T2を設けて、断続的に行われる。このようにしても実施の形態4と同様の効果を得ることができる。
なお、上述した実施の形態1〜5では、ハニカム構造体4−1〜4−6の単位面積当たりの貫通孔4aの数を等しくしているが、ハニカム構造体4−1〜4−6の単位面積当たりの貫通孔4aの数を選択的に異ならせるようにしてもよい。
例えば、図1に示した構成において、ハニカム構造体4−1,4−2については単位面積当たりの貫通孔4aの数を少なし、ハニカム構造体4−3,4−4については単位面積当たりの貫通孔4aの数を多くするようにしたり、ハニカム構造体4−1,4−2,4−3,4−4の順で単位面積当たりの貫通孔4aの数を多くするなどとしてもよい。
ハニカム構造体4−1,4−2,4−3,4−4の順で単位面積当たりの貫通孔4aの数を多くすると、ハニカム構造体4−1,4−2,4−3,4−4の順でプラズマの発生量が大きくなり、各ハニカム構造体4で分解可能な有害ガスの種類を異ならせることが可能となる。
例えば、その分子が持つエネルギー準位が順に高い有害ガスA,B,C,Dが処理対象ガスGSに含まれていたものとした場合、処理対象ガスGSに含まれる有害ガスAをハニカム構造体4−1で分解し、処理対象ガスGSに含まれる有害ガスBをハニカム構造体4−2で分解し、処理対象ガスGSに含まれる有害ガスCをハニカム構造体4−3で分解し、処理対象ガスGSに含まれる有害ガスDをハニカム構造体4−4で分解するなど、各ハニカム構造体4で分解可能な有害ガスの種類を異ならせることができる。
この場合、ハニカム構造体4−2での有害ガスBの分解に際し、ハニカム構造体4−1によって分解しきれなかった有害ガスAの分解が行われ、ハニカム構造体4−3での有害ガスCの分解に際し、ハニカム構造体4−1,4−2で分解しきれなかった有害ガスA,Bの分解が行われ、ハニカム構造体4−4での有害ガスDの分解に際し、ハニカム構造体4−1,4−2,4−3で分解しきれなかった有害ガスA,B,Cの分解が行われる。
このような方法とすると、1つのハニカム構造体4で全ての有害ガスA,B,C,Dの分解を行うようにした場合よりも、有害ガスの分解に際して発生する副生成物(例えば、オゾン)の発生量を少なくすることができる。
また、上述した実施の形態1〜5ではハニカム構造体4間の間隔G(G1,G2,G3)を等しくしているが、異ならせるようにしてもよい。例えば、図1に示した構成において、ハニカム構造体4間の間隔G1,G2,G3を異ならせると、空間ギャップ12−1,12−2,12−3でのプラズマの発生量が異なるものとなり、ハニカム構造体4−1〜4−4の単位面積当たりの貫通孔4aの数を選択的に異ならせた場合と同様の作用・効果を得ることができる。この場合、ハニカム構造体4−1〜4−4を単位面積当たりの貫通孔4aの数が等しい同一種類のハニカム構造体とすることができるので、部品の種類を増やさずに済む。
また、上述した実施の形態1〜5において、ハニカム構造体4はオゾンを分解する触媒機能を備えたものとしてもよく、例えば、図1に示した構成において、ハニカム構造体4−4の下流位置にオゾンを分解する触媒を設けるようにしてもよい。
また、上述した実施の形態1,2において、ハニカム構造体4の数は、2つ以上あれば、幾つあっても構わない。また、上述した実施の形態3〜5において、ハニカム構造体4の数は、2つ以上のハニカム構造体群を形成することができればよく、幾つあっても構わない。
また、上述した実施の形態1〜5において、副生成物としてオゾンを大量に発生させ、オゾン発生器として転用するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態1〜5において、ハニカム構造体4には貫通孔4aが蜂の巣状に設けられているが、多数の貫通孔4aが設けられていればよく、蜂の巣状に限られるものではない。
また、上述した実施の形態1〜5において、ハニカム構造体4には貫通孔4aが蜂の巣状に設けられているが、多数の貫通孔4aが設けられていればよく、蜂の巣状に限られるものではない。
なお、本ガス処理装置は、燃料電池等に用いられる水素を効率的に生成する目的で、炭化水素類等から水素含有ガスを生成する、いわゆる改質にも適用することができる。例えばオクタン(ガソリンの平均分子量に比較的近い物質)C8H18の場合は、本ガス処理装置に供給すると下記(1)式で示される化学反応が促進され、その結果水素ガスを効率よく生成することができる。
C8H18+8H2O+4(O2+4N2)→8CO2+17H2+16N2・・・・(1)
C8H18+8H2O+4(O2+4N2)→8CO2+17H2+16N2・・・・(1)
1…ダクト(通風路)、4(4−1〜4−6)…ハニカム構造体、4a…貫通孔(セル)、4A,4B,4C…ハニカム構造体群、5(5−1〜5−4)…高電圧電源、8〜11…電極、12(12−1〜12−3)…空間ギャップ、16〜19…導線、G(G1〜G3)…間隔、GS…処理対象ガス、20〜23…高電圧印加手段、R1…抵抗、Ry…リレー、Tr1…トランジスタ、Sa…常開接点、Sb…常閉接点。
Claims (6)
- 通風路内に間隔を設けて配置され、前記通風路内を流れる処理対象ガスが通過する多数の貫通孔を有する複数の多孔体と、
前記複数の多孔体のうち前記処理対象ガスの通過方向の最も上流に配置される多孔体の上流側に配置される上流側電極と、
前記複数の多孔体のうち前記処理対象ガスの通過方向の最も下流に配置される多孔体の下流側に配置される下流側電極と、
前記上流側電極と前記下流側電極との間に休止期間を設けて高電圧を断続的に印加し前記多孔体の貫通孔および前記多孔体間の空間にプラズマを発生させる高電圧印加手段と
を備えることを特徴とするガス処理装置。 - 通風路内に間隔を設けて配置され、前記通風路内を流れる処理対象ガスが通過する多数の貫通孔を有する複数の多孔体と、
前記複数の多孔体のうち隣り合う複数の多孔体を1群の多孔体群とし、これら多孔体群毎にその両端に位置する多孔体の外側に配置された第1および第2の電極と、
前記多孔体群間で高電圧が印加されている期間と印加されていない期間とが重なる休止期間が生じるように、前記各多孔体群の第1の電極と第2の電極との間に個別に高電圧を印加し、前記多孔体の貫通孔および前記多孔体間の空間にプラズマを発生させる高電圧印加手段と
を備えることを特徴とするガス処理装置。 - 請求項2に記載されたガス処理装置において、
前記高電圧印加手段は、前記各多孔体群の第1の電極と第2の電極との間に電圧値が異なる高電圧を印加する
ことを特徴とするガス処理装置。 - 請求項2に記載されたガス処理装置において、
前記高電圧印加手段は、前記各多孔体群の第1の電極と第2の電極との間に電圧種別が異なる高電圧を印加する
ことを特徴とするガス処理装置。 - 請求項2に記載されたガス処理装置において、
前記高電圧印加手段は、前記各多孔体群の第1の電極と第2の電極との間に周波数が異なる高電圧を印加する
ことを特徴とするガス処理装置。 - 請求項1〜5の何れか1項に記載されたガス処理装置において、
前記多孔体は、ハニカム構造体である
ことを特徴とするガス処理装置。
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- 2008-01-15 JP JP2008005622A patent/JP2009165939A/ja active Pending
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