JP2008193800A - 回転機の制御装置 - Google Patents

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貞洋 赤間
Hideji Azuma
秀治 我妻
Nobutada Ueda
展正 植田
Kiyoshi Osada
長田  喜芳
Akiya Otake
晶也 大竹
Masahiro Kuroda
昌寛 黒田
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Abstract

【課題】ブラシレスモータ10の回転速度が変動する状況下において、ブラシレスモータ10の誘起電圧が基準電圧vrefとなるゼロクロスタイミングを誤検出しやすいこと。
【解決手段】各相の端子電圧vu,vv,vwは、それぞれ比較器Cur,Cvr,Cwrにて、基準電圧vrefと比較され、比較器Cub,Cvb,Cwbにて、バッテリ14の正極電圧VBと比較され、比較器Cug,Cvg,Cwgにて、バッテリ14の負極電圧と比較される。論理和回路ORu,ORv,ORwでは、比較器Cug,Cvg,Cwgの出力信号の論理反転信号と、比較器Cub,Cvb,Cwbの出力信号とに基づきマスク信号mu,mv,vwを生成する。排他論理和回路EXu,EXv,EXwは、比較器Cur,Cvr,Cwrの出力する仮比較信号pu0,pv0,pw0と、マスク信号mu,mv,vwとに基づき比較信号pu,pv,pwを生成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、回転機の誘起電圧が基準電圧となるゼロクロスタイミングの検出値に基づき前記回転機を制御すべく、電源の正極及び負極のそれぞれと前記回転機とをスイッチング素子にて接続して且つ前記各スイッチング素子に並列に整流手段が接続されてなる電力変換回路を操作する回転機の制御装置に関する。
この種の制御装置としては、3相モータの相のうち電流の流れない相における端子電圧を検出することでその相の誘起電圧を検出し、誘起電圧と基準電圧とが一致するタイミング(ゼロクロスタイミング)を検出するものが周知である。ここで、ゼロクロスタイミングとモータの電気角との関係は一義的に定まっている。このため、ゼロクロスタイミングを検出することで、モータの電気角を検出することができ、ひいてはこうして検出される電気角に基づきスイッチング素子を操作することができる。
ところで、任意の相のスイッチング素子をオフ状態とした直後においては、スイッチング素子と並列接続されたダイオード(整流手段)を介して電流が流れる。そして、このときには、端子電圧が基準電圧を跨いで大きく変化するため、このタイミングを誘起電圧と基準電圧とが一致するゼロクロスタイミングと誤検出するおそれがある。
そこで従来は、例えば下記特許文献1に見られるように、端子電圧と基準電圧との比較結果を所定期間マスクすることで、ダイオードを介して電流が流れることによるゼロクロスタイミングの誤検出を回避している。
特開2005−333689号公報
ところで、例えば電源電圧が急激に変動したり、モータの負荷が急激に変動したりすることでモータの回転速度が急激に変動するときには、ダイオードを介して電流が流れるタイミングがそれまでとは異なることとなる。このため、上記マスク期間によっては、ダイオードを介して電流が流れる期間をカバーできないケース等が生じ、ひいてはゼロクロスタイミングを誤検出するおそれがある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、回転機の誘起電圧が基準電圧となるゼロクロスタイミングをより高精度に検出することのできる回転機の制御装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
請求項1記載の発明は、前記端子電圧が前記基準電圧と一致するタイミング近傍における前記端子電圧の状態に基づき、前記ゼロクロスタイミングを特定する特定手段を備えることを特徴とする。
誘起電圧が基準電圧と一致した後には、誘起電圧は、回転機の回転速度に応じて変化する。これに対し、整流手段に電流が流れることで端子電圧が基準電圧を横切るときには、上記誘起電圧の変化速度よりも大きい変化速度にて端子電圧が変化する。しかも、この際の端子電圧は、電源の正極電圧よりも整流手段による電圧降下量程度大きくなるか、電源の負極電圧よりも整流手段による電圧降下量程度小さくなる。このため、端子電圧が基準電圧と一致するタイミング近傍における端子電圧の状態は、ゼロクロスタイミングと整流手段に電流が流れるタイミングとで大きく異なることとなる。上記発明ではこの点に着目し、端子電圧と基準電圧とが一致するタイミングの近傍における端子電圧の状態を用いることで、ゼロクロスタイミングを高精度に検出することができる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記特定手段は、前記端子電圧が前記基準電圧に一致するタイミングのうち、前記端子電圧が前記基準電圧を横切った後に前記基準電圧よりも高い第1の電圧以上又は前記基準電圧よりも低い第2の電圧以下まで変化するものを除いた残りを前記ゼロクロスタイミングとして検出することを特徴とする。
上述したように、整流手段に電流が流れることで端子電圧が基準電圧を横切って変化する際には、端子電圧は誘起電圧の変化量よりも大きくなる傾向にある。このため、端子電圧が基準電圧と一致するタイミングのうち第1の電圧以上又は第2の電圧以下まで変化するものについては、整流手段に電流が流れることに起因して端子電圧が基準電圧と一致したタイミングであると判断することができる。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記第1の電圧は、前記電源の正極電圧に応じて設定され、前記第2の電圧は、前記電源の負極電圧に応じて設定されてなることを特徴とする。
整流手段に電流が流れる際には、端子電圧は、電源の正極電圧よりも整流手段による電圧降下量程度大きくなるか、電源の負極電圧よりも整流手段による電圧降下量程度小さくなる。これに対し、誘起電圧は、通常、電源の正極電圧及び負極電圧の範囲内で変化する。上記発明では、この点に着目し、第1の電圧及び第2の電圧を電源の正極電圧及び負極電圧に応じて設定することで、電源電圧の変動にかかわらず、これら閾値を適切に設定することができる。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、前記特定手段は、前記端子電圧及び前記基準電圧を一対の入力端子に取り込む第1の比較手段と、前記第1の電圧及び前記端子電圧を一対の入力端子に取り込む第2の比較手段と、前記第2の電圧及び前記端子電圧を一対の入力端子に取り込む第3の比較手段と、前記第2及び前記第3の比較手段の出力信号を論理合成する論理合成手段とを備え、前記論理合成された信号によって前記整流手段に電流が流れる期間を把握しつつ、前記第1の比較手段の出力に基づき前記ゼロクロスタイミングを検出することを特徴とする。
上記発明では、論理合成手段によって論理合成された信号と第1の比較手段の出力とに基づき、上記特定手段を適切に構成することができる。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明において、前記論理合成手段が前記第2の比較手段及び前記第3の比較手段の出力の論理和を出力する論理和回路であり、前記特定手段は、前記論理和回路の出力と前記第1の比較手段の出力との排他論理和信号を生成する排他論理和回路を備えることを特徴とする。
上記発明では、排他論理和回路の出力信号の反転タイミングをゼロクロスタイミングと高精度に1対1に対応付けることができる。
請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の発明において、前記スイッチング素子の操作の切り替えの基準となる規定タイミングを前記ゼロクロスタイミングに基づき設定する設定手段を更に備えることを特徴とする。
上記発明では、ゼロクロスタイミングに応じてスイッチング素子の切り替えのタイミングが設定される。ここでゼロクロスタイミングは高精度に検出されたものとなっているため、スイッチング素子の切り替えを所望の電気角度にて高精度に行うことができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明にかかる多相回転機の制御装置を車載ブラシレスモータの制御装置に適用した第1の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施形態にかかるブラシレスモータの制御装置の全体構成を示す。
図示されるブラシレスモータ10は、3相モータであり、自動2輪車に搭載される内燃機関のフューエルポンプのアクチュエータである。ブラシレスモータ10の3つの相(U相、V相、W相)には、インバータ12が接続されている。このインバータ12は、3相インバータであり、バッテリ14側の電圧をブラシレスモータ10の3つの相に適宜印加する。詳しくは、インバータ12は、3つの相のそれぞれとバッテリ14の正極側又は負極側とを導通させるべく、スイッチング素子SW1、SW2(U相アーム)とスイッチング素子SW3,SW4(V相アーム)とスイッチング素子SW5,SW6(W相アーム)との並列接続体を備えて構成されている。そして、スイッチング素子SW1及びスイッチング素子SW2を直列接続する接続点がブラシレスモータ10のU相と接続されている。また、スイッチング素子SW3及びスイッチング素子SW4を直列接続する接続点がブラシレスモータ10のV相と接続されている。更に、スイッチング素子SW5及びスイッチング素子SW6を直列接続する接続点がブラシレスモータ10のW相と接続されている。そして、これらスイッチング素子SW1〜SW6にはそれぞれ、フライホイールダイオードD1〜D6が並列接続されている。
なお、本実施形態では、各アームの上側のスイッチング素子SW1、SW3,SW5は、PチャネルMOSトランジスタにて構成され、各アームの下側のスイッチング素子SW2、SW4,SW6は、NチャネルMOSトランジスタにて構成されている。そして、上記フライホイールダイオードD1〜D6は、上記MOSトランジスタの寄生ダイオードとして構成されている。
制御部20は、ドライバ22を介してインバータ12を操作することで、ブラシレスモータ10の出力を制御する。詳しくは、インバータ12の操作は、スイッチング素子SW1〜SW6のオン・オフ操作として行われる。ここでは、基本的には、120°通電方式にてスイッチング制御を行う。詳しくは、ブラシレスモータ10の各相の誘起電圧が基準電圧vrefとなるタイミング(ゼロクロスタイミング)を検出する。そして、ゼロクロスタイミングから所定の電気角度(例えば「30°」)遅角したタイミング(規定タイミング)においてスイッチング素子SW1〜SW6の操作を切り替える。
ここで、誘起電圧は、各相の端子電圧vu,vv,vwによって検出される。そして、スイッチング素子SW1〜SW6の操作を切り替える際には、ダイオードD1〜D6に電流が流れるために、端子電圧vu,vv,vwが基準電圧vrefを横切って変化する。このため、このときにゼロクロスタイミングと誤検出することを回避すべく、本実施形態では、図1に示す比較信号pu,pv,pvの反転タイミングをゼロクロスタイミングとして利用する。以下、比較信号pu,pv,pwを生成する回路構成について説明する。
ブラシレスモータ10の各相の端子電圧vu,vv,vwは、それぞれ比較器Cur,Cvr,Cwrにて、基準電圧vrefと比較される。図示されるように、上記基準電圧vrefは、端子電圧vu,vv,vwを抵抗体によって分圧した仮想中性点によって設定されている。また、端子電圧vu,vv,vwは、比較器Cub,Cvb,Cwbにて、バッテリ14の正極電圧VBと比較される。また、端子電圧vu,vv,vwは、比較器Cug,Cvg,Cwgにて、バッテリ14の負極電圧と比較される。なお、いずれにおいても端子電圧vu,vv,vwの方が大きい場合に論理「H」の信号を出力させるべく、端子電圧vu,vv,vwは、非反転入力端子に印加されている。
上記比較器Cug,Cvg,Cwgの出力信号は、インバータIVu,IVv,IVwによって論理反転される。そして、論理和回路ORu,ORv,ORwでは、上記比較器Cub,Cvb,Cwbの出力信号とインバータIVu、IVv、IVwの出力信号との論理和信号であるマスク信号mu,mv,vwを出力する。一方、排他論理和回路EXu,EXv,EXwは、比較器Cur,Cvr,Cwrの出力する仮比較信号pu0,pv0,pw0と、マスク信号mu,mv,vwとの排他論理和信号としての上記比較信号pu,pv,pwを出力する。
図2に、上記比較信号pu,pv,pwの推移を示す。詳しくは、図2(a)に、U相の端子電圧vuの推移を示し、図2(b)に、V相の端子電圧vvの推移を示し、図2(c)に、W相の端子電圧vwの推移を示す。また、図2(d)に、U相の仮比較信号pu0の推移を示し、図2(e)に、U相のマスク信号muの推移を示し、図2(f)に、U相の比較信号puの推移を示す。また、図2(g)に、V相の仮比較信号pv0の推移を示し、図2(h)に、V相のマスク信号mvの推移を示し、図2(i)に、V相の比較信号pvの推移を示す。更に、図2(j)に、W相の仮比較信号pw0の推移を示し、図2(k)に、U相のマスク信号mvの推移を示し、図2(l)に、W相の比較信号pwの推移を示す。
図示されるように、マスク信号mu,mv,mwは、フライホイールダイオードD1〜D6に電流が流れるときに論理「H」となる。これは、マスク信号mu,mv,mwは、上記比較器Cub,Cvb,Cwbの出力信号が論理「H」であるか、上記比較器Cug,Cvg,Cwgの出力信号が論理「L」であるときに論理「H」となるものであるためである。すなわち、フライホイールダイオードD1,D3,D5に電流が流れることで端子電圧vu,vv,vwが上昇する際には、端子電圧vu,vv,vwは、バッテリ14の正極電圧VBよりもフライホイールダイオードD1,D3,D5の電圧降下量Vf程度引き上げられる。また、フライホイールダイオードD2,D4,D6に電流が流れることで端子電圧vu,vv,vw低下するときには、端子電圧vu,vv,vwは、バッテリ14の負極電圧よりもフライホイールダイオードD2、D4,D6の電圧降下量Vf程度引き下げられる。これに対し、フライホイールダイオードD1〜D6に電流が流れない期間にあっては、端子電圧vu,vv,vwは、バッテリ14の正極電圧VB及び負極電圧間にて変動する。このため、フライホイールダイオードD2、D4,D6に電流が流れる期間と流れない期間とで、比較器Cub,Cvb,Cwb及び比較器Cug,Cvg,Cwgの出力信号は異なる。これらの出力信号を論理合成することで、マスク信号mu,mv,mwは、フライホイールダイオードD1〜D6に電流が流れる期間と流れない期間とで値の異なる信号となる。
フライホイールダイオードD1,D3,D5に電流が流れることで端子電圧vu,vv,vwが上昇する期間には、誘起電圧が基準電圧vref未満であるにもかかわらず、仮比較信号pu0,pv0,pw0が論理「H」に反転する。しかし、このときには、上記マスク信号mu,mv,mwが論理「H」となるために、これらの排他論理和信号である比較信号pu,pv,pwは、論理「L」となる。また、フライホイールダイオードD2,D4,D6に電流が流れることで端子電圧vu,vv,vwが低下する期間には、誘起電圧が基準電圧よりも高いにもかかわらず、仮比較信号pu0,pv0,pw0が論理「L」に反転する。しかし、このときには、上記マスク信号mu,mv,mwが論理「H」となるために、これらの排他論理和信号である比較信号pu,pv,pwは、論理「H」となる。 このように、比較信号pu,pv,pwは、誘起電圧が基準電圧vref以上のときに論理「H」となり、誘起電圧が基準電圧vref未満のときに論理「L」となる。したがって、比較信号pu,pv,pwの反転タイミングとゼロクロスタイミングとは1対1に対応している。このため、比較信号pu,pv,pwを用いることで、ゼロクロスタイミングを適切に把握することができ、ひいてはスイッチング素子SW1〜SW6の操作の基準となる規定タイミングを設定することができる。
詳しくは、スイッチング素子SW1〜SW6の操作は、図2(m)に示すカウンタに基づき行われる。図2(m)に実線にて示されるのは、互いに隣接するゼロクロスタイミングの間隔を計時する計測カウンタの値を示している。図示されるように、計測カウンタは、ゼロクロスタイミングとなる度に初期化され、新たに計時動作を再開する。ここで、互いに隣接するゼロクロスタイミングの間隔は、回転速度と相関を有する。このため、初期化される直前の計測カウンタの値(計測カウンタの最大値)は、回転速度と相関を有するパラメータとなる。
一方、図2(m)に1点鎖線にて示されるのは、ゼロクロスタイミングから規定タイミングとなるまでの所要時間をカウントすることで規定タイミングを設定する規定タイミング設定カウンタの値を示している。規定タイミング設定カウンタは、ゼロクロスタイミングにおいて、計測カウンタの初期化前の値を初期値として、これをデクリメントしていくことでゼロとなるタイミングを規定タイミングとして設定するものである。この際、ゼロクロスタイミング及び規定タイミング間の間隔が「30°」であるなら、デクリメントのスピードを、計測カウンタのインクリメントのスピードの2倍とする。これは、互いに隣接するゼロクロスタイミングの間隔が「60°」であることによる。このため、回転速度が一定であるなら、規定タイミング設定カウンタが「0」となるタイミングは、ゼロクロスタイミングから「30°」遅角したタイミングと等しくなるはずである。
以下、図3及び図4を用いて、本実施形態にかかるスイッチング制御の処理手順について更に説明する。図3は、スイッチング制御のためのカウンタのカウンタ値の設定処理についての手順を示す。この処理は、制御部20により、例えば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS10において、比較信号pu,pv,pwのいずれかが反転したか否かを判断する。この処理は、ゼロクロスタイミングであるか否かを判断するものである。そして、ステップS10においていずれかが反転したと判断されるときには、ステップS12において、上記規定タイミング設定カウンタの値を上記計測カウンタの値とする。そして、ステップS14においては、計測カウンタを初期化する。
一方、ステップS10において否定判断されるときには、ステップS16において、計測カウンタをインクリメントする。続くステップS18においては、規定タイミング設定カウンタがゼロであるか否かを判断する。そして、規定タイミング設定カウンタがゼロでないときには、ステップS20おいて規定タイミング設定カウンタをデクリメントする。一方、上記ステップS18において肯定判断されるときや、ステップS14,S20の処理が完了するときには、この一連の処理を一旦終了する。
図4に、スイッチング素子SW1〜SW6をオン状態へと切り替える処理の手順を示す。この処理は、制御部20により、例えば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS30において、規定タイミング設定カウンタがゼロとなったか否かを判断する。この処理は、規定タイミングとなったか否かを判断するものである。そして、規定タイミング設定カウンタがゼロとなったと判断されると、ステップS32において、スイッチング素子SW1〜SW6の操作状態を切り替える。ここでは、切り替え前にスイッチング素子SW1、SW4がオン状態であった場合には、スイッチング素子SW1,SW6をオン状態とするように切り替える。また、切り替え前にスイッチング素子SW1,SW6がオン状態であった場合には、スイッチング素子SW3,SW6をオン状態とするように切り替える。また、切り替え前にスイッチング素子SW3,SW6がオン状態であった場合には、スイッチング素子SW2,SW3をオン状態とするように切り替える。また、切り替え前にスイッチング素子SW2,SW3がオン状態であった場合には、スイッチング素子SW2,SW5をオン状態とするように切り替える。また、切り替え前にスイッチング素子SW2,SW5がオン状態であった場合には、スイッチング素子SW4,SW5をオン状態とするように切り替える。また、切り替え前にスイッチング素子SW4,SW5がオン状態であった場合には、スイッチング素子SW1,SW4をオン状態とするように切り替える。
このように、本実施形態では、スイッチング素子SW1〜SW6を切り替えるタイミングをゼロクロスタイミングと1対1に対応付けることで120°通電方式によるスイッチング制御を行う。この際、比較信号pu,pv,pwを用いることで、ブラシレスモータ10の回転変動等によっても適切なゼロクロスタイミングを検出することができる。これに対し、例えば計測カウンタを利用して予測される所定期間にわたって仮比較信号pu0,pv0,pw0をマスクすることでゼロクロスタイミングを検出する場合には、回転変動によってゼロクロスタイミングを適切に検出することができなくなるおそれがある。すなわち、先の計測カウンタの最大値は、ブラシレスモータ10の回転速度と相関を有するパラメータであるとはいえ、これが回転速度を精度よく表現し得るのは、定常状態に限られる。このため、回転速度が変動しているときには、例えばマスク期間内に真のゼロクロスタイミングとなったり、マスクの解除後にフライホイールダイオードD1〜D6に電流が流れたりするおそれがある。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)端子電圧vu,vv,vwが基準電圧vrefと一致するタイミング近傍における端子電圧vu,vv,vwの状態に基づき、ゼロクロスタイミングを特定した。これにより、ゼロクロスタイミングを高精度に検出することができる。
(2)端子電圧vu,vv,vwが基準電圧vrefに一致するタイミングのうち端子電圧vu,vv,vが基準電圧vrefを横切った後にバッテリ14の正極電圧VBより高くなるかバッテリ14の負極電圧よりも低くなるものを除いた残りを、ゼロクロスタイミングとして検出した。これにより、ゼロクロスタイミングの検出に際し、ダイオードD1〜D6に電流が流れることで端子電圧vu,vv,vwが基準電圧vrefと一致するタイミングを好適に排除することができる。
(3)比較器Cub,Cvb,Cwbの出力信号及び比較器Cug,Cvg,Cwgの出力信号に基づき、フライホイールダイオードD1〜D6に電流が流れる期間のみ論理「H」となるマスク信号mu,mv,mwを生成した。これにより、ダイオードD1〜D6に電流が流れることで端子電圧vu,vv,vwが基準電圧vrefと一致するタイミングを好適に排除することができる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図5に、本実施形態にかかるブラシレスモータ10の制御システムの全体構成を示す。なお、図5において、先の図1に示した部材と同一の部材については、便宜上同一の符号を付している。
本実施形態では、論理和反転回路NRu、NRv、VRwの出力する信号である比較器Cub,Cvb,Cwbの出力信号とインバータIVu,IVv,IVwの出力信号との論理和反転信号を、マスク信号mu,mv,mwとする。そして、仮比較信号pu0,pv0,pw0を、同期式のDフリップフロップDFu,DFv,DFwのデータ入力端子に印加するとともに、クロック端子にマスク信号mu,mv,mwを印加する。そして、DフリップフロップDFu,DFv,DFwの出力信号を比較信号pu,pv,pwとする。
図6に、本実施形態にかかる比較信号pu,pv,pwの推移を示す。なお、図6(a)〜図6(m)は、先の図2(a)〜図2(m)と対応している。
図示されるように、本実施形態では、フライホイールダイオードD1〜D6に電流が流れる期間のみマスク信号が論理「L」となる。このため、この期間においては、DフリップフロップDFu,DFv,DFwの出力は、それ以前の値を保持することとなる。このため、ゼロクロスタイミングの検出に際し、フライホイールダイオードD1〜D6に電流が流れることにより端子電圧vu,vv,vwが基準電圧vrefと一致するタイミングを好適に排除することができる。
以上説明した本実施形態によっても、先の第1の実施形態に準じた効果を得ることができる。
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、制御部20で端子電圧vu,vv,vwを取り込み、図7に示す態様にてゼロクロスタイミングを検出する。この処理は、例えば所定周期で繰り返し実行される。なお、図7においては、U相のゼロクロスタイミングを検出する処理について示したが、V相、W相のゼロクロスタイミングを検出する処理も同様に行う。
この一連の処理では、まずステップS40において、端子電圧vuを取得する。続くステップS42においては、端子電圧vuが基準電圧vrefを横切ったときにオンとされるゼロクロス仮判断フラグがオンとなっているか否かを判断する。そして、ゼロクロス仮判断フラグがオンとなっていないときには、ステップS44において端子電圧vuが基準電圧vrefを横切ったか否かを判断する。そして、横切ったときには、ステップS46においてゼロクロス仮判断フラグをオンとする。
一方、上記ステップS42において仮判断フラグがオンとなっていると判断されるときには、ステップS48に移行する。ステップS48においては、端子電圧vuが所定値α以上であるか、又は所定値βよりも小さいかを判断する。この処理は、端子電圧vuが基準電圧vrefに一致するタイミングの近傍における端子電圧vuの状態に基づき、上記ステップS44において肯定判断されたタイミングがゼロクロスタイミングであるか否かを判断するものである。すなわち、誘起電圧の変化速度よりもダイオードD1、D2に電流が流れることによる端子電圧vuの変化速度の方が大きいため、ゼロクロスタイミングかダイオードD1,D2に電流が流れるタイミングであるかを、所定値α、βによって特定する。なお、誘起電圧の変化速度は、ブラシレスモータ10の回転速度に依存するため、所定値α、βを、回転速度に応じて可変設定してもよい。
そして、所定値α以上であるか、所定値β未満であると判断されるときには、ステップS50において、上記ステップS44において肯定判断されたタイミングがゼロクロスタイミングであると判断する。そして、ステップS50の処理が完了するときやステップS48において否定判断されるときには、ステップS52においてゼロクロス仮判断フラグをオフとする。
なお、上記ステップS44において否定判断されるときや、ステップS46、S52の処理が完了するときには、この一連の処理を一旦終了する。
以上説明した本実施形態によっても、先の第1の実施形態の上記(1)の効果を得ることができる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記第1の実施形態や第2の実施形態において比較器Cug,Cvg,Cwgの非反転入力端子及び反転入力端子に印加される信号を逆として且つインバータIVu,IVv,IVwを除いてもよい。
・上記第1の実施形態や第2の実施形態において比較信号pu,pv,pwを生成するために行った処理をプログラム化し、同プログラムを中央処理装置にて実行してもよい。
・基準電圧vrefを仮想中性点電圧とする代わりに、ブラシレスモータ10の中性点電圧としてもよい。また、バッテリ14の電圧を抵抗体によって分圧することで、バッテリ14の正極電圧VBの「1/2」としてもよい。
・ブラシレスモータ10の制御手法としては、120°通電方式によるものに限らない。例えば上記実施形態においてスイッチング素子SW1〜SW6をオンとする期間をオン許可期間として、この期間内でスイッチング素子SW1〜SW6のオン・オフを繰り返すPWM制御を行ってもよい。
・ブラシレスモータ10と接続される電源としては、バッテリ14に限らず、発電機であってもよい。
・ブラシレスモータ10としては、車載燃料ポンプのアクチュエータに限らず、車載冷却ファンのアクチュエータであってもよい。
・アーム上側のスイッチング素子SW1,SW3,SW5を、NチャネルMOSトランジスタにて構成してもよい。
・回転機としては、3相のブラシレスモータに限らず、任意の相数の電動機であればよい。更に、電動機に限らず、発電機であってもよい。
第1の実施形態にかかるブラシレスモータの制御システムの全体構成を示す図。 同実施形態にかかるゼロクロスタイミングの検出態様を示すタイムチャート。 同実施形態にかかるスイッチング制御のためのカウンタの設定処理の手順を示す流れ図。 同実施形態にかかるスイッチング制御の処理手順を示す流れ図。 第2の実施形態にかかるブラシレスモータの制御システムの全体構成を示す図。 同実施形態にかかるゼロクロスタイミングの検出態様を示すタイムチャート。 第3の実施形態にかかるゼロクロスタイミングの検出処理の手順を示す流れ図。
符号の説明
10…ブラシレスモータ、12…インバータ、14…バッテリ、Cub,Cvb,Cwb、Cug,Cvg,Cwg、Cur,Cvr,Cwr…比較器。

Claims (6)

  1. 回転機の誘起電圧が基準電圧となるゼロクロスタイミングの検出値に基づき前記回転機を制御すべく、電源の正極及び負極のそれぞれと前記回転機とをスイッチング素子にて接続して且つ前記各スイッチング素子に並列に整流手段が接続されてなる電力変換回路を操作する回転機の制御装置において、
    前記端子電圧が前記基準電圧と一致するタイミング近傍における前記端子電圧の状態に基づき、前記ゼロクロスタイミングを特定する特定手段を備えることを特徴とする回転機の制御装置。
  2. 前記特定手段は、前記端子電圧が前記基準電圧に一致するタイミングのうち、前記端子電圧が前記基準電圧を横切った後に前記基準電圧よりも高い第1の電圧以上又は前記基準電圧よりも低い第2の電圧以下まで変化するものを除いた残りを前記ゼロクロスタイミングとして検出することを特徴とする請求項1記載の回転機の制御装置。
  3. 前記第1の電圧は、前記電源の正極電圧に応じて設定され、
    前記第2の電圧は、前記電源の負極電圧に応じて設定されてなることを特徴とする請求項2記載の回転機の制御装置。
  4. 前記特定手段は、前記端子電圧及び前記基準電圧を一対の入力端子に取り込む第1の比較手段と、前記第1の電圧及び前記端子電圧を一対の入力端子に取り込む第2の比較手段と、前記第2の電圧及び前記端子電圧を一対の入力端子に取り込む第3の比較手段と、前記第2及び前記第3の比較手段の出力信号を論理合成する論理合成手段とを備え、前記論理合成された信号によって前記整流手段に電流が流れる期間を把握しつつ、前記第1の比較手段の出力に基づき前記ゼロクロスタイミングを検出することを特徴とする請求項3記載の回転機の制御装置。
  5. 前記論理合成手段が前記第2の比較手段及び前記第3の比較手段の出力の論理和を出力する論理和回路であり、
    前記特定手段は、前記論理和回路の出力と前記第1の比較手段の出力との排他論理和信号を生成する排他論理和回路を備えることを特徴とする請求項4記載の回転機の制御装置。
  6. 前記スイッチング素子の操作の切り替えの基準となる規定タイミングを前記ゼロクロスタイミングに基づき設定する設定手段を更に備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の回転機の制御装置。
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