JP2008193555A - 復調器 - Google Patents

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Kohei Sugihara
浩平 杉原
Eiji Yagyu
栄治 柳生
Yasuhisa Shimakura
泰久 島倉
Mitsunobu Gotoda
光伸 後藤田
Kiichi Yoshiara
喜市 吉新
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Abstract

【課題】遅延時間と位相シフトを与える手段として、非対称MZIを用いずに小型のDMPSK変調方式用復調器を得ることを目的とする。
【解決手段】M=2n(nは2以上の自然数)である差動M相位相シフト変調方式の光通信システムにおける本発明の復調器1は、入力された変調光を受ける物理長の異なる2本の光導波路と、前記2本の光導波路に接続された2つの入力ポートとM個の出力ポートと(2M−4)本の光導波路と(3M/2−2)個の光カプラを有する位相シフト部200とを備え、前記位相シフト部200は、伝播する光信号に位相シフトを付加する位相シフト手段を含み、前記位相シフト部200の出力光が入射される光電変換装置300をさらに備え、前記2本の光導波路間の物理長差は、データ変調光のシンボル周期に相当する光路長差を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、光通信システムにおける復調器に関するものである。
光通信では、光ファイバを介して情報が送受信される。DQPSK(Differential Quadrature Phase Shift Keying:差動四相位相シフト変調)方式の光通信では、送信器中の位相変調器で光信号は位相変調された後、送信される。すなわち、0、1、2、3の4種類のデータに対応して時系列的に連続した光信号パルス間に0、π/2、π、3π/2の4種類の位相差が与えられ、2ビットの情報が送信される。位相差を付加された光信号は光ファイバを伝播し、受信器に到達する。
受信器において、復調器は0、π/2、π、3π/2の4種類の位相差から0、1、2、3の4種類のデータに復調する。従来の復調器は、スプリッタ、2つの非対称マッハツェンダ干渉計(MZI)とバランス型受光器から構成される。スプリッタは、受信した光信号を2分岐し、2分岐した光信号は、それぞれ非対称MZIに送られる。各MZIには、一方のアームに対して他方のアームの物理的な長さを長くすることによって、データ変調速度のシンボル周期に概ね等しい遅延時間を有するような光路長差が設けられる。この光路長差により、現在と1シンボル前の位相差から位相の変化を検出することができる。さらに、短いほうのアームの電極に電圧を印加することによって、π/4および-π/4の位相シフトを与え、2系統の電気信号が対称となる。バランス型受光器は、MZIからの出力光を検出して電気信号に変換するフォトダイオードから構成され、フォトダイオード間を接続する。
このような復調器の記載は、下記文献に存在する。
特表2004−516743公報 Cheolhwan Kim and Guifang Li,"Direct-detection optical differential 8-level phase-shift keying (0D8PSK) for spectrally efficient transmission,"Optics Express,Vol.12,No.15,pp.3415-3421.
従来の復調器では、遅延時間と位相シフトを与える手段として、2つの非対称MZIを用いている。非対称MZIに必要となる遅延時間は、データ変調速度のシンボル周期に概ね等しい。例えば、40Gbit/sの通信速度であるDQPSK変調方式の光通信においては、シンボル周期は概ね50psである。この50psの遅延時間に相当する光路長差は、概ね15mmである。良好な複屈折性を有するため一般的に用いられる石英導波路デバイスにおいては、この光路長差は約10mmの物理長に相当する。石英を導波路の材料に用いる以上、屈折率の可変量は限られており、物理長の低減には限界がある。2つの非対称MZIのサイズには下限があり、復調器全体の小型化を阻害する要因となる。
そこで、本発明はかかる問題を解決するためになされたものであり、遅延時間と位相シフトを与える手段として、非対称MZIを用いずに小型のDMPSK変調方式用復調器を得ることを目的としている。
M=2n(nは2以上の自然数)である差動M相位相シフト変調方式の光通信システムにおける本発明の復調器は、入力された変調光が伝播する物理長の異なる2本の光導波路と、前記2本の光導波路から派生したM本の光導波路と、前記M本の光導波路の伝播光を結合後分岐する複数個の光カプラと、前記M本の光導波路の光路長差を調整する位相シフト手段と、前記光カプラで分岐された光が入射する光電変換装置とを備え、前記2本の光導波路はデータ変調光のシンボル周期に相当する光路長差を有する。
本発明の復調器は、遅延部と位相シフト部を備え、遅延部が一つの光回路により実現される構成となっているため、復調器全体を小型化できるという効果が得られる。
[実施の形態1]
図7は本発明における受信器2の構成図である。受信器2は復調器1と、復調器1の後段にデータ識別再生部20とクロック抽出部30を設ける。復調器1で、変調された変調光を復調し、クロック抽出部30で、復調器1からの出力信号から信号に同期したクロックを抽出し、抽出したクロックに同期して、データ識別再生部20でバランス型受光器からの出力信号を識別し、データを再生する。以下、復調器1について説明する。
図1は本発明の実施の形態1におけるDQPSK変調(差動四相位相シフト変調)方式の復調器1を示した構成図である。差動M相位相シフト変調方式における、M=4(n=2)の場合に該当する。復調器1は遅延部100と位相シフト部200と光電変換装置300とを備える。
遅延部100は、DQPSK変調光である光信号が入力する入力ポート112と、入力した光信号を2分岐する方向性結合器110と、分岐した光信号を伝播する光導波路151,152と、分岐した光信号を出力する2つの出力ポートを備えている。ここで、方向性結合器110を含め、本実施の形態における方向性結合器は全て光カプラとして機能する。光導波路151,152はそれぞれ分岐し、M本の光導波路が派生する。ここではM=4なので、光導波路151,152から光導波路251,252,253,254が派生している。なお、入力ポートは111であってもよい。
位相シフト部200は、遅延部100から出力された光信号を入力する2つの入力ポートと、入力ポートに接続され光導波路151で伝播する光信号を分岐する方向性結合器211および光導波路152で伝播する光信号を分岐する方向性結合器210と、方向性結合器211で分岐された光信号を伝播する第1の光導波路(以下光導波路251と記載)および第2の光導波路(以下光導波路252と記載)と、方向性結合器210で分岐された光信号を伝播する第3の光導波路(以下光導波路253と記載)および第4の光導波路(以下光導波路254と記載)と、光導波路252と光導波路253を伝播する光信号に位相シフトを付加する位相シフト手段であるヒータ231と、光導波路251と光導波路253を結合する方向性結合器213と、光導波路252と光導波路254を結合する方向性結合器212と、方向性結合器212と方向性結合器213の4個の出力ポートとを備える。
光電変換装置300は、位相シフト部200の出力光を光電変換するバランス型受光器310,320を備えている。また、バランス型受光器310は、InP系フォトダイオード301,302を直列接続で備え、バランス型受光器320は、InP系フォトダイオード303,304を直列接続で備えている。
図2は本発明の実施の形態1における位相シフト手段の構成図である。遅延部100と位相シフト部200は同一のSi基板40上に形成された石英系平面光回路10として実現される。この石英系平面光回路10は、通常の石英系平面光回路技術により製造される。例えば、まず、厚さ1mmのSi基板40上に厚さ50μmのガラスを火炎堆積法により堆積しアンダークラッド50を形成する。次に、クラッドより比屈折率が0.75%程度高いガラスを火炎堆積法により堆積した後、写真製版と反応性イオンエッチングにより寸法7μm×7μmのコアをパターン形成する。その後、厚さ20μmのガラスを火炎堆積法により堆積し、オーバークラッド60を形成する。最後にTaNの薄膜をスパッタリングにより堆積し、写真製版とイオンエッチングにより位相シフトφと位相シフトψを付加するためのヒータ231を光導波路251,252のうち少なくとも一方と、光導波路253,254のうち少なくとも一方の近傍に形成する。復調器1はヒータ231に電源を供給し制御する電気回路を備える。ヒータ231は、光導波路の屈折率を変化させるので、光導波路の光路長差と位相シフトを調整できる。
次にDQPSK変調方式の復調器1の動作について説明する。受信光はDQPSK変調されているため、時系列的に連続した2つのパルス間にはs=0、π/2、π、3π/2の4種類の位相シフトsが与えられている。光信号であるDQPSK変調光を入力ポート112で受信した後、光信号は、方向性結合器110によって光導波路151と光導波路152に2分岐して伝播し、それぞれ位相シフト部200の方向性結合器210、211に至る。なお、光導波路151には光導波路152に対して位相シフトθが付加されている。すなわち、光導波路152の位相をθ0とおくと、光導波路151の位相はθ0+θとなるように設定される。ここで、光導波路152には、光導波路151に対して遅延時間τが付加されている。付加される遅延時間τはデータ変調速度のシンボル周期に概ね等しい。例えば、40Gbit/sの通信速度であるDQPSK変調方式の光通信においては、シンボル周期は概ね50psである。遅延時間τは光導波路152の光路長を、光導波路151の光路長より長くすることにより与えられる。光路長は物理長に屈折率を乗じたもので、光導波路にヒータ231を設けておけば、光路長の微調整が可能になる。光導波路152の物理長は、光導波路151の物理長よりもシンボル周期に相当する光路長を屈折率で除した分だけ長い。
方向性結合器210に入射した光信号はそれぞれ光導波路254、253に2分岐して伝播し、方向性結合器211に入射した光信号はそれぞれ光導波路252、251に2分岐して伝播する。この光導波路254と光導波路252は方向性結合器212と接続されており、光導波路253と251は方向性結合器213と接続されている。従って、光導波路254と光導波路252を伝播した光は方向性結合器212に至り、方向性結合器の2つの出力ポートから出射する。また、光導波路253と光導波路251を伝播した光は方向性結合器213の2つの出力ポートから出射する。
ここで、光導波路252には光導波路254に対してπ/4の位相シフトφが付加されている。すなわち、光導波路254の位相をφ0と置くと、光導波路252の位相はφ0+π/4となるように設定される。位相シフトの付加は、光導波路252または光導波路254の少なくとも一方の近傍に形成したヒータ231に印加する電圧を制御することにより実現される。同様に、光導波路253には光導波路251に対してπ/4の位相シフトψが付加されている。また、位相シフトφ、ψを付加する条件を同じにするには、光導波路251、252、253、254の物理長を概ね同じにすることが望ましい。それには、位相シフト部200を上下対称に形成することが好ましい。
位相シフト部200を点線に関して対称に形成する場合、方向性結合器210,211,212,213を点線に関して平行に形成する。また、光導波路251と252の距離と光導波路253と254の距離をともにdに一定にして光導波路251,252,253,254を形成する。さらに、光導波路252と点線の交差角と光導波路253と点線の交差角はともにa/2である。さらに、方向性結合器210,211の距離をDとおくと、Dはd以上である。上記はあくまでも一例であり、例えば、方向性結合器210,211,212,213を点線に関して平行に形成しなくてもよい。
次に、方向性結合器212の2つの出力ポートから出射する光信号は、光電変換装置300におけるバランス型受光器310により電気信号に変換される。同様に、方向性結合器213の2つの出力ポートから出射する光信号は、バランス型受光器320により電気信号に変換される。
以上の構成により、比例定数を無視すれば、方向性結合器212の2つの出力ポートから出射する光はexp(-is)+iexp(πi/4)、exp(-is)-iexp(πi/4)となり、方向性結合器213の2つの出力ポートから出射する光はexp(-is)-iexp(-πi/4)、exp(-is)+iexp(-πi/4)となる。ここで、sは受信光の位相シフトである。バランス型受光器310の出力d1とバランス型受光器320の出力d2が示す位相シフトsとの関係をまとめると以下の表1になる。
Figure 2008193555
以上から、本発明の復調器1を用いることにより、受信したDQPSK変調光を復調できる。データストリームの数を2倍に増加できるため、実効的に通信速度を概ね2倍に高める効果が得られる。また、最も大面積を占める遅延部100が一つの光回路により実現されるため、石英系平面光回路10が小型化でき、すなわち復調器1全体を小型化できるという効果が得られる。
ここで、上記に光導波路252の光導波路254に対する位相シフトφと光導波路253の光導波路251に対する位相シフトψがπ/4である例を示した。しかし、この場合に限られるわけではなく、各位相シフトがφ=ψ=-π/4の場合でもデータ0、1、2、3を復調することができる。一般的に、遅延部100における位相シフトθ、光導波路252の光導波路254に対する位相シフトφと光導波路253の光導波路251に対する位相シフトψに関して、(θ+ψ+π/2)-(θ-φ+π/2)=±π/2、すなわちψ+φ=±π/2に設けることにより、DQPSK変調光を復調できる。しかし、ψ=φ=±π/4以外の場合、2系統の電気信号が対称にはならないので、ψ=φ=±π/4に設けることが好ましい。ψ+φ=±π/2に設けることによりDQPSK変調光を復調できるため、位相シフトθには無関係であり、位相シフトθを調整する必要がない。
また、上記では光カプラとして方向性結合器を用いて説明したがこれに限らない。方向性結合器110、210、211はマルチモード干渉計、Y分岐のいずれでもよく、方向性結合器212、213はマルチモード干渉計でもよい。図3を参照して、1x2マルチモード干渉計120、220、221を用い、2x2マルチモード干渉計222、223を用いた復調器1によっても、本実施の形態で述べた効果が得られる。マルチモード干渉計は方向性結合器より低い波長依存性を有するため、マルチモード干渉計を用いることにより、復調器1の光学特性の波長依存性を抑制する効果が得られる。
[実施の形態2]
図4は本発明の実施の形態2におけるDQPSK変調方式の復調器1を示した構成図である。実施の形態1と異なる点は、方向性結合器210、211で分岐した光信号を伝播する光導波路254と光導波路251が方向性結合器213と接続されており、光導波路253と光導波路252が方向性結合器212と接続されている。さらに、光導波路252には光導波路253に対して位相シフトφ=π/4が付加され、光導波路254には光導波路251に対して位相シフトψ=π/4が付加されている点である。
以上の構成により方向性結合器213の2つの出力ポートから出射する光は、exp(is)+iexp(πi/4)、exp(is)-iexp(πi/4)となり、方向性結合器212の2つの出力ポートから出射する光はexp(is)-iexp(-πi/4)、exp(is)+iexp(-πi/4)となる。従って、バランス型受光器310の出力d1とバランス型受光器320の出力d2は、表1にまとめた位相シフトsとの関係を示し、復調器1の機能が実現される。その他の構成、動作は実施の形態1と同様のため、説明を省略する。
以上から、本発明の復調器1を用いることにより、実施の形態1で得られた効果のほかに、本実施の形態では、光導波路は互いに交差しないで方向性結合器を接続する構成となっており、位相シフト部200で伝播光が不要な干渉や回折や反射を起こさないため、光信号のクロストークを排除することができる。なお、伝播光の交差を避けるために、バランス型受光器310は基板の中央部に設けられている。
[実施の形態3]
図5は本発明の実施の形態3におけるDQPSK変調方式の復調器1を示した構成図である。実施の形態1と異なる点は、遅延部100または位相シフト部200の少なくとも一方に、水平偏波(以下TE偏波と記載)を垂直偏波(以下TM偏波と記載)に、TM偏波をTE偏波に変換する偏波回転器401を備えた点である。この偏波回転器401は、TE偏波の入力光とTM偏波の入力光の光路長が等しくなるように設けられている。その他の構成、動作は実施の形態1と同様のため、説明を省略する。
このような偏波回転器401は、例えば、膜厚と面内複屈折の積が受信光の波長の半分に相当するポリイミド膜から構成される。図5に示すように遅延部100と位相シフト部200は同一のSi基板上に形成された石英系平面光回路10として実現される。遅延部100の光導波路151と152には溝が形成され、ポリイミド膜の光学主軸が石英系平面光回路10に対して45度の角度をなすように偏波回転器401が挿入される。これにより、偏波回転器401を透過後の光の偏波面は90度回転し、TE偏波がTM偏波に、TM偏波がTE偏波に変換される。
入力ポート112から光導波路151を経由して偏波回転器401に至るまでの物理長をL1と置き、入力ポート112から光導波路152を経由して偏波回転器401に至るまでの物理長をL1+ΔL1と置く。さらに、偏波回転器401から光導波路151を経由して方向性結合器212の出力ポートまで至る物理長をL2と置き、偏波回転器401から光導波路152を経由して方向性結合器212の出力ポートまで至る物理長をL2+ΔL2と置く。波長λTEのTE偏波の光と波長λTMのTM偏波の光を受信する場合、それぞれ以下の数式が成り立つ。ここで、mは自然数であり、nTE、nTMはそれぞれTE偏波とTM偏波が感じる屈折率である。また、Δxは位相シフトを付加することによる光路長の変化量である。
Figure 2008193555
以上から、ΔL1=ΔL2となる位置に偏波回転器401を挿入することにより、λTETMとなり偏波無依存になる。また、この場合、他の出力ポートに至る光路に関しても偏波無依存になるため、復調器1を偏波無依存化する効果が得られる。
[実施の形態4]
実施の形態1ではDQPSK変調方式の復調器1を示したが、M=2n(nは2以上の自然数である)DMPSK変調(差動M相位相シフト変調)方式の復調器1へ拡張することができる。このとき、遅延部100は、DMPSK変調光を出力する2つの出力ポートを有し、2分岐した前記DMPSK変調光の一に遅延時間を付加して出力ポートから出力する。また、位相シフト部200は、少なくとも2つの入力ポートと少なくともM個の出力ポートと少なくとも(2M-4)本の光導波路と少なくとも(3M/2-2)個の光カプラとを有し、遅延部100の出力光に位相シフトを付加して出力ポートから出力する。
図6は本発明の実施の形態4におけるM=8の場合のD8PSK変調(差動八相位相シフト変調)方式の復調器1を示した構成図である。以下に構成とともに動作を説明する。受信光はD8PSK変調されているため、時系列的に連続した2つのパルス間にはs=0、π/4、π/2、3π/4、π、5π/4、3π/2、7π/4の8種類の位相シフトsが与えられている。光信号であるD8PSK変調光を入力ポート112で受信した後、光信号は、遅延部100における方向結合器110によって光導波路151と光導波路152に2分岐して伝播し、それぞれ位相シフト部200の方向性結合器210、211に至る。ここで、光導波路152には、光導波路151に対して遅延時間τが付加されている。付加される遅延時間τはデータ変調速度のシンボル周期に概ね等しい。例えば、40Gbit/sの通信速度であるD8PSK変調方式の光通信においては、シンボル周期は概ね100psである。以上のように、光導波路151,152は2段で分岐し、8個の光導波路351〜358を派生している。
方向性結合器210に入射した光信号は光導波路を伝播し方向性結合器212,213に至る一方、方向性結合器211に入射した光は光導波路を伝播し方向性結合器214、215に至る。方向性結合器212は方向性結合器216および方向性結合器217と光導波路を介して接続されており、方向性結合器213は方向性結合器218および方向性結合器219と光導波路を介して接続されている。同様に、方向性結合器214は方向性結合器216および方向性結合器217と光導波路を介して接続されており、方向性結合器215は方向性結合器218および方向性結合器219と光導波路を介して接続されている。光導波路には位相シフトφ=ψ'=3π/8、ψ=φ'=π/8が付加されている。
方向性結合器216の2つの出力ポートから出射する光信号は、バランス型受光器310により電気信号に変換され、方向性結合器217の2つの出力ポートから出射する光信号は、バランス型受光器320により電気信号に変換される。一方、方向性結合器218の2つの出力ポートから出射する光信号は、バランス型受光器330により電気信号に変換され、方向性結合器219の2つの出力ポートから出射する光信号は、バランス型受光器340により電気信号に変換される。バランス型受光器330とバランス型受光器340の出力からXOR演算を行う。
以上の構成により、比例定数を無視すれば、方向性結合器216の2つの出力ポートから出射する光はexp(-is)+iexp(3πi/8)、exp(-is)-iexp(3πi/8)となり、方向性結合器217の2つの出力ポートから出射する光はexp(-is)-iexp(-πi/8)、exp(-is)+iexp(-πi/8)となる。同様に、方向性結合器218の2つの出力ポートから出射する光はexp(-is)+iexp(πi/8)、exp(-is)-iexp(πi/8)となり、方向性結合器219の2つの出力ポートから出射する光はexp(-is)-iexp(-3πi/8)、exp(-is)+iexp(-3πi/8)となる。
以上から、本発明の復調器1を用いることにより、受信したD8PSK変調光を復調できる。従ってデータストリームの数を4倍に増加できるため、実効的に通信速度を概ね4倍に高める効果が得られる。また、最も大面積を占める遅延部100が一つの光回路により実現されるため、石英系平面光回路10、従って、復調器1全体を小型化できるという効果が得られる。
本実施の形態では、M=8の場合を例示したが、それ以外のMの値に対応するDMPSK変調方式に対しても拡張することができる。
なお、上記実施の形態1から4において、遅延部100と位相シフト部200を石英系平面光回路技術により製造する例を示したが、これに限らない。例えば、同一の石英基板上に形成された石英系平面光回路やその他の半導体基板や電気光学結晶基板上に形成された平面光回路に形成されていて、光ファイバで接続されていてもよい。さらに、遅延部100と位相シフト部200を光ファイバで形成してもよい。この場合、遅延部100と位相シフト部200内部の導波路間を断熱できるため、温度の干渉を抑制できる効果が得られる。さらに、実施の形態1のように光導波路が交差しているような構成の場合、光ファイバで形成することによって光導波路が交差しないため、光信号のクロストークを排除することができる。
また、上記実施の形態1から4において、信号強度を対称にするためには、方向性結合器の分岐比は50:50であることが好ましい。方向性結合器は低損失であるため、方向性結合器を用いることにより復調器1の損失を抑制する効果が得られる。
また、上記実施の形態1から4において、バランス型受光器310のフォトダイオード301と302のアノードとカソードを逆にしてもよい。同様に、バランス型受光器320、330、340の向きを逆にしてもよい。また、バランス型受光器を用いる例を示したが、バランス型受光器に限定されない。例えば、単体のフォトダイオードを用いても問題がない。
また、上記実施の形態1から4において、位相シフトを付加するために光導波路の近傍にヒータ231を備え、ヒータ231に印加する電圧を制御することにより位相シフト量を調整することができる。また、これに限らず例えば、ヒータ231による局所的な加熱や紫外線の照射による位相トリミングによっても実現できる。さらに、光導波路に圧電素子などで応力を加えることにより位相をシフトすることも可能である。
また、上記実施の形態2から4においても、実施の形態1で示したように光カプラは方向性結合器、Y分岐、マルチモード干渉計のいずれでもよい。
本発明の実施の形態1にかかる復調器の構成図である。 本発明の実施の形態1にかかる位相シフト手段の構成図である。 本発明の実施の形態1にかかる他の実施例を示す復調器の構成図である。 本発明の実施の形態2にかかる復調器の構成図である。 本発明の実施の形態3にかかる復調器の構成図である。 本発明の実施の形態4にかかる復調器の構成図である。 本発明にかかる受信機の構成図である。
符号の説明
1 復調器、2 受信器、10 石英系平面光回路、100 遅延部、200 位相シフト部、300 光電変換装置、112 入力ポート、110,210,211,212,213,214,215,216,217,218,219 方向性結合器、120,220,221,222,223 マルチモード干渉計、151,152,251,252,253,254 光導波路、231 ヒータ、301,302,303,304 フォトダイオード、310,320,330,340 バランス型受光器、401 偏波回転器。

Claims (10)

  1. M=2n(nは2以上の自然数)である差動M相位相シフト変調方式の光通信システムにおける復調器において、
    入力された変調光が伝播する物理長の異なる2本の光導波路と、
    前記2本の光導波路から派生したM本の光導波路と、
    前記M本の光導波路の伝播光を結合後分岐する複数個の光カプラと、
    前記M本の光導波路の光路長差を調整する位相シフト手段と、
    前記光カプラで分岐された光が入射する光電変換装置と、を備え、
    前記2本の光導波路はデータ変調光のシンボル周期に相当する光路長差を有する復調器。
  2. 前記変調方式はM=4の差動四相位相シフト変調方式であって、
    前記M本の光導波路は、
    前記2本の光導波路のうち一の光導波路から派生した第1及び第2の光導波路と、
    前記2本の光導波路のうち他の光導波路から派生した第3及び第4の光導波路と、を備え、
    前記第1の光導波路と前記第3の光導波路との間の位相差と前記第2の光導波路と前記第4の光導波路との間の位相差との和がπ/2に概ね等しいことを特徴とする請求項1記載の復調器。
  3. 前記第1の光導波路と前記第3の光導波路との間の位相差および、前記第2の光導波路と前記第4の光導波路との間の位相差がπ/4に概ね等しいことを特徴とする請求項2記載の復調器。
  4. 前記M本の光導波路は無交差で前記光カプラを接続することを特徴とする請求項3記載の復調器。
  5. 前記2本の光導波路の部分または前記M本の光導波路の部分の少なくとも一方において、
    変調光の水平偏波を垂直偏波に、垂直偏波を水平偏波に変換する偏波回転器を、水平偏波の入力光と垂直偏波の入力光の光路長が等しくなるように備えることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の復調器。
  6. 前記2本の光導波路と前記M本の光導波路と前記複数個の光カプラとは、同一の支持基板上に形成された石英系平面光回路から構成されることを特徴とする請求項1から5のいずれか記載の復調器。
  7. 前記2本の光導波路または前記M本の光導波路の少なくとも一方は、光ファイバから構成されることを特徴とする請求項1から5のいずれか記載の復調器。
  8. 前記位相シフト手段は前記M本の光導波路の近傍にヒーターを備え、前記ヒーターに印加する電圧を制御することにより前記位相シフトを付加することを特徴とする請求項1から7のいずれか記載の復調器。
  9. 前記光カプラの少なくともひとつが方向性結合器であることを特徴とする請求項1から8のいずれか記載の復調器。
  10. 前記光カプラの少なくともひとつがマルチモード干渉計であることを特徴とする請求項1から8のいずれか記載の復調器。
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