JP2008192930A - 金属研磨用組成物及びそれを用いた化学的機械的研磨方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ディッシングや配線の欠陥及びデバイス表面へのパーティクルの残留を抑制しうる金属研磨用組成物、及びそれを用いた化学的機械的研磨方法を提供する。
【解決手段】半導体デバイスの化学的機械的研磨に用いられる金属研磨用組成物であって、(a)下記一般式Aで表される化合物、(b)下記一般式Bで表される化合物、(c)砥粒、及び、(d)酸化剤を含有することを特徴とする金属研磨用組成物である。下記一般式A中、Rは炭素数1〜3のアルキル基を示し、Rは、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す。また、一般式B中、R、R、Rはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アミノ基、ヒドロキシ基などを表す。
Figure 2008192930

【選択図】なし

Description

本発明は金属研磨用組成物及びそれを用いた化学的機械的研磨方法に関し、より詳細には、半導体デバイス製造における配線形成工程において半導体デバイスの平坦化に用いられる金属研磨用組成物及びそれを用いた化学的機械的研磨方法に関する。
半導体集積回路(以下、適宜「LSI」と記す。)で代表される半導体デバイスの開発においては、小型化・高速化のため、近年配線の微細化と積層化による高密度化・高集積化が求められている。このための技術として化学的機械的研磨((Chemical Mechanical Polishing、以下、適宜「CMP」と記す。)等の種々の技術が用いられてきている。このCMPは層間絶縁膜等の被加工膜の表面平坦化、プラグ形成、埋め込み金属配線の形成等を行う場合に必須の技術であり、この技術を用いて、基板の平滑化や配線形成時の余分な金属薄膜の除去を行っている(例えば、特許文献1参照。)。
CMPの一般的な方法は、円形の研磨定盤(プラテン)上に研磨パッドを貼り付け、研磨パッド表面を研磨液で浸して、パッドに基板(ウエハ)の表面を押しつけ、その裏面から所定の圧力(研磨圧力)を加えた状態で、研磨定盤及び基板の双方を回転させ、発生する機械的摩擦により基板の表面を平坦化するものである。
配線用の金属としては、従来からタングステン及びアルミニウムがインターコネクト構造体に汎用されてきた。しかしながら更なる高性能化を目指し、これらの金属より配線抵抗の低い銅を用いたLSIが開発されるようになった。この銅を配線する方法としては、例えば、特許文献2に記載されている、ダマシン法が知られている。また、コンタクトホールと配線用溝とを同時に層間絶縁膜に形成し、両者に金属を埋め込むデュアルダマシン法が広く用いられるようになってきた。この銅配線用のターゲット材には、ファイブナイン以上の高純度銅ターゲットが出荷されてきた。
しかしながら、近年は更なる高密度化を目指す配線の微細化に伴って、銅配線の導電性や電子特性などの向上が必要となり、それに伴って高純度銅に第3成分を添加した銅合金を用いることも検討されはじめてきている。同時に、これらの高精細で高純度の材料を汚染させることなく高生産性を発揮し得る高速金属研磨手段が求められている。銅金属の研磨においては、特に軟質の金属であるがため、中央のみがより深く研磨されて皿状のくぼみを生ずる現象(ディシング)、複数の配線金属面表面が皿状の凹部を形成する現象(エロージョン)や、研磨傷(スクラッチ)が発生し易く、益々高精度の研磨技術が要求されてきている。
更に、昨今は生産性向上のため、LSI製造時のウエハ径が益々大型化しており、現在は直径200mm以上が汎用されており、300mm以上の大きさでの製造も開始され始めた。このようなウエハの大型化に伴い、ウエハ中心部と周辺部とでの研磨速度の差異が生じ易くなり、ウエハ面内での研磨の均一性に対する要求が益々厳しくなってきている。
銅及び銅合金に対して、機械的研磨手段を適用しない化学研磨方法としては、特許文献3に記載されている方法が知られている。しかしながら化学的溶解作用のみによる化学研磨方法は、凸部の金属膜が選択的に化学的機械的に研磨するCMPに比べ、凹部の削れ込み、即ちディッシングなどの発生によりその平面性に大きな課題が残っている。
また、LSI製造において銅配線使用時には、銅イオンが絶縁材料へ拡散することを防止する目的で、配線部と絶縁層の間にバリア層と呼ばれる拡散防止層が一般に設けられる。バリア層は、TaN、TaSiN、Ta、TiN、Ti、Nb、W、WN、Co、Zr、ZrN、Ru及びCuTa合金から選ばれるバリア材料からなる1層又は2層以上から形成される。これらのバリア材料は、それ自体が導電性の性質を持っているため、リーク電流などのエラー発生を防ぐためには、絶縁層上のバリア材料は完全に除去されなければならない。この除去加工は金属配線材のバルク研磨と同様な方法によって達成されている(バリアCMP)。
また、銅のバルク研磨では、特に幅広な金属配線部にディッシングが発生しやすいため,最終的な平坦化を達成するためには配線部とバリア部で研磨除去する量を調節できることが望ましい。このためバリア研磨用の研磨液には最適な銅/バリアメタルの研磨選択性を有することが望まれている。また、各レベルの配線層で配線ピッチや配線密度が異なるため、上記研磨選択性を適宜調整できることが更には望ましい。
CMPに用いる金属用研磨用組成物(金属用研磨液)は、一般には、固体砥粒(例えば、アルミナ、シリカ)と酸化剤(例えば、過酸化水素、過硫酸)とが含まれる。かかる金属用研磨液を用いたCMPの基本的なメカニズムは、酸化剤によって金属表面を酸化し、その酸化皮膜を砥粒で除去することで研磨しているものと考えられており、例えば、非特許文献1に記述されている。
しかしながら、このような固体砥粒を含む金属用研磨液を用いてCMPを行うと、研磨傷(スクラッチ)、研磨面全体が必要以上に研磨される現象(シニング)、或いは、前重合性組成物のディッシング、エロージョンなどが発生することがある。また、研磨後に、半導体面に残留する研磨液を除去するために通常行なわれる洗浄工程において、固体砥粒を含有する研磨液を用いることによって、その洗浄工程が複雑となり、さらにその洗浄後の液(廃液)を処理するには固体砥粒を沈降分離する必要があるなどコスト面での問題点が存在する。
これらを解決するひとつの手段として、砥粒を含まない研磨液とドライエッチングとの組み合わせによる金属表面研磨方法が開示されており(例えば、非特許文献2参照。)、また、過酸化水素/リンゴ酸/ベンゾトリアゾール/ポリアクリル酸アンモニウム及び水からなる金属用研磨液なども提案されている(例えば、特許文献4参照。)。これらの方法によれば、半導体基体の凸部の金属膜が選択的にCMPされ、凹部に金属膜が残されて所望の導体パターンが得られる。従来の固体砥粒を含むスラリーよりもはるかに機械的に柔らかい研磨パッドとの摩擦によってCMPが進むため、スクラッチの発生は軽減されている。しかしながら、物理研磨力の低下のため、充分な研磨速度が得られにくいという欠点を有している。
一方、砥粒を含む研磨剤は高い研磨速度が得られる特徴を有するが、ディッシングが進行する問題があった。このため、砥粒の含有量を増加させず高い研磨速度を得ることを目的として、研磨液に特定の有機酸を使用する方法(例えば、特許文献5参照。)や、銅/タンタルとの選択比に優れ、ディッシングの発生を抑制しうる研磨液に好適な有機酸構造が提案されているが(例えば、特許文献6参照。)、高い研磨速度が得られるこれらの有機酸を用いると銅の腐食速度が高くなり、研磨後に銅の腐食による欠陥が発生しやすいとともに、ディッシングの抑制効果も実用的には十分とはいえず、デバイスの製造に必要な平坦性の要求を満たしていなかった。
米国特許4944836号明細書 特開平2−278822号公報 特開昭49−122432号公報 特開2001−127019公報 特開2000−183004公報 特開2006−179845公報 ジャーナル・オブ・エレクトロケミカルソサエティ誌(Journal of Electrochemical Society)、1991年、第138巻、第11号、3460〜3464頁 ジャーナル・オブ・エレクトロケミカルソサエティ誌(Journal of Electrochemical Society)、2000年、第147巻、第10号、3907〜3913頁
本発明の目的は、ディッシングの発生、及び、銅配線における腐食に起因する欠陥の発生のいずれも効果的に抑制しうる金属研磨用組成物を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、前記本発明の金属研磨用組成物を用いた、ディッシングの発生及び研磨後の半導体デバイス表面における配線の欠陥の発生を抑制しうる化学的機械的研磨方法を提供することにある。
前記実情に鑑み本発明者らは、鋭意研究を行ったところ、特定のアミノ酸と研磨速度の低下を生じることなく銅の溶解を抑制しうる窒素含有ヘテロ環化合物を併用することで上記課題を解決しうることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は下記の手段により達成されるものである。
<1> 半導体デバイスの化学的機械的研磨に用いられる金属研磨用組成物であって、
(a)下記一般式Aで表される化合物、(b)下記一般式Bで表される化合物、(c)砥粒、及び、(d)酸化剤を含有することを特徴とする金属研磨用組成物。
Figure 2008192930
一般式A中、Rは炭素数1〜3のアルキル基を示し、Rは、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す。
一般式B中、R、R、Rはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基、アミノアルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、カルボキシ基、カルボキシアルキル基、又は、カルバモイル基を表す。
<2> さらに、(e)1,2,3,4−テトラゾールまたはその誘導体から選択される窒素含有ヘテロ環化合物を含有することを特徴とする<1>記載の金属研磨用組成物。
<3> (a)前記一般式Aで表される化合物が、N−メチルグリシン、N−エチルグリシン、N−メチルアスパラギン酸、N−メチルグルタミン酸、及び、N−メチルトレオニンからなる群より選択される1種以上であることを特徴とする<1>又は<2>に記載の金属研磨用組成物。
<4> (b)前記一般式Bで表される化合物が、1,2,3−トリアゾール、1,2,3−トリアゾール−4−カルボン酸、及び、5−メチル−1,2,3−トリアゾール−4−カルボン酸からなる群より選択される1種以上である<1乃至<3のいずれか1項に記載の金属研磨用組成物。
<5> (e)1,2,3,4−テトラゾールまたはその誘導体から選択される窒素含有ヘテロ環化合物が、アニオン性置換基を有する化合物であることを特徴とする<1>乃至<4>のいずれか1項に記載の金属研磨用組成物。
<6> (e)1,2,3,4−テトラゾールまたはその誘導体から選択される窒素含有ヘテロ環化合物が、5−アミノテトラゾールであることを特徴とする<1>乃至<4>のいずれか1項に記載の金属研磨用組成物。
<7> (c)砥粒の含有量が1.0質量%未満であることを特徴とする<1>乃至<6>のいずれか1項に記載の金属研磨用組成物。
<8> 被研磨面が銅であることを特徴とする<1>乃至<7>のいずれか1項に記載の金属研磨用組成物。
<9> 金属研磨用組成物を研磨定盤上の研磨パッドに供給し、該研磨パッドを半導体デバイスの被研磨面と接触させ相対運動させて研磨する半導体デバイスの化学的機械的研磨方法であって、(a)下記一般式Aで表される化合物、(b)下記一般式Bで表される化合物、(c)砥粒、及び、(d)酸化剤を含有する金属研磨用組成物を用いて研磨することを特徴とする化学的機械的研磨方法。
Figure 2008192930
一般式A中、Rは炭素数1〜3のアルキル基を示し、Rは、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す。
一般式B中、R、R、Rはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基、N置換アミノ基、アミノアルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、カルボキシ基、カルボキシアルキル基、又は、カルバモイル基を表す。を表す。
<10> 研磨圧力が20kpa以下であることを特徴とする<9>記載の化学的機械的研磨方法。
<11> 金属研磨用組成物の研磨パッドへの供給流量が190mL/min以下であることを特徴とする<9>又は<10>に記載の化学的機械的研磨方法。
本発明によれば、研磨速度を低下させずに銅腐食速度を抑制することで、ディッシング及び銅配線の欠陥の発生が抑制された金属研磨用組成物を提供することができる。
また、前記金属研磨用組成物を用いることで、ディッシングの発生及び研磨後の半導体デバイス表面における配線の欠陥の発生を抑制しうる化学的機械的研磨方法を提供することができる。
[金属研磨用組成物]
本発明の金属研磨用組成物は、(a)一般式Aで表される化合物、(b)一般式Bで表される化合物、(c)砥粒、及び、(d)酸化剤を含有することを特徴とする。
また、必要に応じてその他の化合物を含有してもよい。
本発明の金属研磨用組成物は、通常は、各成分を溶解してなる水溶液に、(c)砥粒を分散させてなるスラリーの形態をとる。
本発明の金属研磨用組成物は、半導体デバイス製造において、被研磨体の化学的機械的研磨に用いる研磨用組成物として有用である。
また、本発明の金属研磨用組成物の好ましい態様としては、砥粒の含有量が少ないこと、具体的には、組成物中の砥粒の含有量が1.0質量%未満であり、より好ましくは、0.01〜0.5質量%の範囲である。
本発明においては、特定のアミノ酸と含窒素ヘテロ環化合物とを併用することで、研磨速度を低下させずに、良好な研磨状態を達成しうるため、砥粒の含有量が少ない場合であっても、目的とする研磨特性を得ることができ、このため、金属研磨用組成物による銅配線の腐食欠陥の抑制に加え、砥粒に起因するスクラッチをもより低減しうるという利点をも有するものである。
金属研磨用組成物を構成する各成分については、以下に詳述するが、それぞれの成分は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、本発明において、金属研磨用組成物(以下、「研磨用組成物」ともいう。)は、研磨に使用する組成(濃度)の態様のみならず、使用時に必要により希釈して用いる態様も本発明では特に断りのない限り、金属研磨用組成物と称する。濃縮液は研磨に使用する際に、水又は水溶液などで希釈して、研磨に使用されるもので、希釈倍率は一般的には1〜20体積倍である。
<(a)一般式Aで表される化合物>
本発明の研磨用組成物は、(a)下記一般式Aで表される化合物を必須成分として含有する。この化合物は、下記構造からも明らかなように特定構造を有するアミノ酸系化合物である。
Figure 2008192930
一般式A中、Rは炭素数1〜3のアルキル基を示す。アルキル基はさらに置換基を有していてもよい。
は、直鎖状、分岐鎖状、環状のアルキル基であってもよく、好ましくは、メチル基又はエチル基である。
は、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す。アルキル基としては、直鎖状でも分岐鎖を有するものであってもよい。また、Rがアルキル基を表す場合、該アルキル基は、置換基を有していてもよく、導入可能な置換基としては、特に限定はないが、以下に示すものが挙げられる。
例えばハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アルケニル基[直鎖、分岐、環状の置換もしくは無置換のアルケニル基を表す。それらは、アルケニル基(好ましくは炭素数2から30の置換または無置換のアルケニル基、例えばビニル、アリル、プレニル、ゲラニル、オレイル)、シクロアルケニル基(好ましくは、炭素数3から30の置換もしくは無置換のシクロアルケニル基、つまり炭素数3から30のシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基である。例えば2−シクロペンテン−1−イル、2−シクロヘキセン−1−イル)、ビシクロアルケニル基(置換もしくは無置換のビシクロアルケニル基、好ましくは、炭素数5から30の置換もしくは無置換のビシクロアルケニル基、つまり二重結合を一個持つビシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基である。例えば、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−1−イル、ビシクロ[2,2,2]オクト−2−エン−4−イル)を包含するものである。];アルキニル基(好ましくは、炭素数2から30の置換または無置換のアルキニル基、例えばエチニル、プロパルギル、トリメチルシリルエチニル);アリール基(好ましくは炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリール基、例えばフェニル、p−トリル、ナフチル、m−クロロフェニル、o−ヘキサデカノイルアミノフェニル);ヘテロ環基(好ましくは5または6員の置換もしくは無置換の、芳香族もしくは非芳香族のヘテロ環化合物から一個の水素原子を取り除いた一価の基であり、更に好ましくは、炭素数3から30の5もしくは6員の芳香族のヘテロ環基である。例えば2−フリル、2−チエニル、2−ピリミジニル、2−ベンゾチアゾリル);シアノ基;ヒドロキシル基;ニトロ基;カルボキシル基;アルコキシ基(好ましくは、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルコキシ基、例えばメトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、t−ブトキシ、n−オクチルオキシ、2−メトキシエトキシ);
アリールオキシ基(好ましくは、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、例えばフェノキシ、2−メチルフェノキシ、4−t−ブチルフェノキシ、3−ニトロフェノキシ、2−テトラデカノイルアミノフェノキシ);シリルオキシ基(好ましくは、炭素数3から20のシリルオキシ基、例えばトリメチルシリルオキシ、t−ブチルジメチルシリルオキシ);ヘテロ環オキシ基(好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換のヘテロ環オキシ基、1−フェニルテトラゾールー5−オキシ、2−テトラヒドロピラニルオキシ);アシルオキシ基(好ましくはホルミルオキシ基、炭素数2から30の置換もしくは無置換のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールカルボニルオキシ基、例えばホルミルオキシ、アセチルオキシ、ピバロイルオキシ、ステアロイルオキシ、ベンゾイルオキシ、p−メトキシフェニルカルボニルオキシ);カルバモイルオキシ基(好ましくは、炭素数1から30の置換もしくは無置換のカルバモイルオキシ基、例えばN,N−ジメチルカルバモイルオキシ、N,N−ジエチルカルバモイルオキシ、モルホリノカルボニルオキシ、N,N−ジ−n−オクチルアミノカルボニルオキシ、N−n−オクチルカルバモイルオキシ);アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニルオキシ基、例えばメトキシカルボニルオキシ、エトキシカルボニルオキシ、t−ブトキシカルボニルオキシ、n−オクチルカルボニルオキシ);アリールオキシカルボニルオキシ基(好ましくは、炭素数7から30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニルオキシ基、例えば、フェノキシカルボニルオキシ、p−メトキシフェノキシカルボニルオキシ、p−n−ヘキサデシルオキシフェノキシカルボニルオキシ);
アミノ基(好ましくは、アミノ基、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルキルアミノ基、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアニリノ基、例えば、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、アニリノ、N−メチル−アニリノ、ジフェニルアミノ);アンモニオ基(好ましくはアンモニオ基、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルキル、アリール、ヘテロ環が置換したアンモニオ基、例えば、トリメチルアンモニオ、トリエチルアンモニオ、ジフェニルメチルアンモニオ);アシルアミノ基(好ましくは、ホルミルアミノ基、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルキルカルボニルアミノ基、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールカルボニルアミノ基、例えば、ホルミルアミノ、アセチルアミノ、ピバロイルアミノ、ラウロイルアミノ、ベンゾイルアミノ、3,4,5−トリ−n−オクチルオキシフェニルカルボニルアミノ);アミノカルボニルアミノ基(好ましくは、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアミノカルボニルアミノ、例えばカルバモイルアミノ、N,N−ジメチルアミノカルボニルアミノ、N,N−ジエチルアミノカルボニルアミノ、モルホリノカルボニルアミノ);アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2から30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニルアミノ基、例えば、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ、n−オクタデシルオキシカルボニルアミノ、N−メチルーメトキシカルボニルアミノ);アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは、炭素数7から30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニルアミノ基、例えばフェノキシカルボニルアミノ、p−クロロフェノキシカルボニルアミノ、m−n−オクチルオキシフェノキシカルボニルアミノ);スルファモイルアミノ基(好ましくは、炭素数0から30の置換もしくは無置換のスルファモイルアミノ基、例えばスルファモイルアミノ、N,N−ジメチルアミノスルホニルアミノ、N−n−オクチルアミノスルホニルアミノ);アルキル及びアリールスルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルキルスルホニルアミノ、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールスルホニルアミノ、例えばメチルスルホニルアミノ、ブチルスルホニルアミノ、フェニルスルホニルアミノ、2,3,5−トリクロロフェニルスルホニルアミノ、p−メチルフェニルスルホニルアミノ);メルカプト基;アルキルチオ基(好ましくは、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルキルチオ基、例えばメチルチオ、エチルチオ、n−ヘキサデシルチオ);アリールチオ基(好ましくは炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールチオ、例えばフェニルチオ、p−クロロフェニルチオ、m−メトキシフェニルチオ);ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数2から30の置換または無置換のヘテロ環チオ基、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ、1−フェニルテトラゾール−5−イルチオ);
スルファモイル基(好ましくは炭素数0から30の置換もしくは無置換のスルファモイル基、例えばN−エチルスルファモイル、N−(3−ドデシルオキシプロピル)スルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N−アセチルスルファモイル、N−ベンゾイルスルファモイル、N−(N’−フェニルカルバモイル)スルファモイル);スルホ基;アルキル及びアリールスルフィニル基(好ましくは、炭素数1から30の置換または無置換のアルキルスルフィニル基、6から30の置換または無置換のアリールスルフィニル基、例えばメチルスルフィニル、エチルスルフィニル、フェニルスルフィニル、p−メチルフェニルスルフィニル);アルキル及びアリールスルホニル基(好ましくは、炭素数1から30の置換または無置換のアルキルスルホニル基、6から30の置換または無置換のアリールスルホニル基、例えばメチルスルホニル、エチルスルホニル、フェニルスルホニル、p−メチルフェニルスルホニル);アシル基(好ましくはホルミル基、炭素数2から30の置換または無置換のアルキルカルボニル基、炭素数7から30の置換もしくは無置換のアリールカルボニル基、炭素数4から30の置換もしくは無置換の炭素原子でカルボニル基と結合しているヘテロ環カルボニル基、例えばアセチル、ピバロイル、2−クロロアセチル、ステアロイル、ベンゾイル、p−n−オクチルオキシフェニルカルボニル、2―ピリジルカルボニル、2―フリルカルボニル);アリールオキシカルボニル基(好ましくは、炭素数7から30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニル基、例えばフェノキシカルボニル、o−クロロフェノキシカルボニル、m−ニトロフェノキシカルボニル、p−t−ブチルフェノキシカルボニル);アルコキシカルボニル基(好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニル基、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、n−オクタデシルオキシカルボニル);カルバモイル基(好ましくは、炭素数1から30の置換もしくは無置換のカルバモイル、例えばカルバモイル、N−メチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジ−n−オクチルカルバモイル、N−(メチルスルホニル)カルバモイル);アリール及びヘテロ環アゾ基(好ましくは炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールアゾ基、炭素数3から30の置換もしくは無置換のヘテロ環アゾ基、例えば、フェニルアゾ、p−クロロフェニルアゾ、5−エチルチオ−1,3,4−チアジアゾール−2−イルアゾ);イミド基(好ましくは、N−スクシンイミド、N−フタルイミド);
ホスフィノ基(好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換のホスフィノ基、例えばジメチルホスフィノ、ジフェニルホスフィノ、メチルフェノキシホスフィノ);ホスフィニル基(好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換のホスフィニル基、例えば、ホスフィニル、ジオクチルオキシホスフィニル、ジエトキシホスフィニル);ホスフィニルオキシ基(好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換のホスフィニルオキシ基、例えばジフェノキシホスフィニルオキシ、ジオクチルオキシホスフィニルオキシ);ホスフィニルアミノ基(好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換のホスフィニルアミノ基、例えばジメトキシホスフィニルアミノ、ジメチルアミノホスフィニルアミノ);ホスフォ基;シリル基(好ましくは、炭素数3から30の置換もしくは無置換のシリル基、例えばトリメチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、フェニルジメチルシリル);ヒドラジノ基(好ましくは炭素数0から30の置換もしくは無置換のヒドラジノ基、例えば、トリメチルヒドラジノ)、等を表わす。上記置換基の中で、水素原子を有するものは、これを取り去り更に上記置換基と同様な基で置換されていてもよい。そのような置換基の例としては、アルキルカルボニルアミノスルホニル基、アリールカルボニルアミノスルホニル基、アルキルスルホニルアミノカルボニル基、アリールスルホニルアミノカルボニル基が挙げられ、具体的には例えば、メチルスルホニルアミノカルボニル、p−メチルフェニルスルホニルアミノカルボニル、アセチルアミノスルホニル、ベンゾイルアミノスルホニル基等が挙げられる。これらは更に置換されていてもよい。
なお、前記した置換基におけるアルキル基、例えば、アルキルチオ基などにおけるアルキル基は、以下に説明する如き概念のアルキル基を表す。即ち、直鎖、分岐、環状の置換もしくは無置換のアルキル基等を表す。それらはアルキル基(好ましくは炭素数1から30のアルキル基、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、t−ブチル、n−オクチル、エイコシル、2−クロロエチル、2−シアノエチル、2―エチルヘキシル)、シクロアルキル基(好ましくは、炭素数3から30の置換または無置換のシクロアルキル基、例えばシクロヘキシル、シクロペンチル、4−n−ドデシルシクロヘキシル)、ビシクロアルキル基(好ましくは、炭素数5から30の置換もしくは無置換のビシクロアルキル基つまり炭素数5から30のビシクロアルカンから水素原子を一個取り去った一価の基である。例えばビシクロ[1,2,2]ヘプタン−2−イル、ビシクロ[2,2,2]オクタン−3−イル)、更に環構造が多いトリシクロ構造なども包含するものである。
に導入される置換基としては、好ましくは、アリール基、ヘテロ環基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、スルファモイル基、スルホ基、アシル基、カルバモイル基であり、より好ましくは、フェニル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、カルボキシアルキル基、スルホ基、カルバモイル基、アミド基、アミノ基、メトキシ基、スルホ基、スルファモイル基、などが挙げられ、さらに好ましくは、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ基及びカルバモイル基である。
一般式Aで表される具体的な化合物としては、以下に示すものが好ましく挙げられる。
N−メチルグリシン、N−エチルグリシン、N−プロピルグリシン、
N−メチルアラニン、N−エチルアラニン、N−プロピルアラニン、
N−メチルセリン、N−エチルセリン、N−プロピルセリン
N−メチルトレオニン、N−エチルトレオニン、N−プロピルトレオニン、
N−メチルアスパラギン、N−エチルアスパラギン、N−プロピルアスパラギン、
N−メチルアスパラギン酸、N−エチルアスパラギン酸、N−プロピルアスパラギン酸、
N−メチルグルタミン、N−エチルグルタミン、N−プロピルグルタミン、
N−メチルグルタミン酸、N−エチルグルタミン酸、N−プロピルグルタミン酸、
N−メチルバリン、N−エチルバリン、N−プロピルバリン、
N−メチルロイシン、N−エチルロイシン、N−プロピルロイシン、
N−メチルフェニルアラニン、N−エチルフェニルアラニン、N−プロピルフェニルアラニン、
N−メチルリシン、N−エチルリシン、N−プロピルリシン、等。
なかでも、N−メチルグリシン、N−エチルグリシン、N−メチルアスパラギン、N−メチルグルタミン、及び、N−メチルトレオニンが好ましい。
これら一般式Aで表される化合物は、研磨用組成物に1種のみ用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
研磨用組成物における(a)一般式Aで表される化合物の添加量は、ディッシング抑制効果向上の観点から、0.1質量%以上5質量%以下が好ましく、0.5質量%以上2.5質量%以下が更に好ましい。
<(b)一般式Bで表される化合物>
本発明の研磨用組成物は、(b)下記一般式Bで表される化合物を必須成分として含有する。この化合物は、下記構造からも明らかなように特定構造を有するアミノ酸系化合物である。
Figure 2008192930
一般式B中、R、R、Rはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基、アミノアルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、カルボキシ基、カルボキシアルキル基、又は、カルバモイル基を表す。R、R、Rが水素原子以外の置換基である場合、これらはさらに置換基を有していてもよく、導入可能な置換基としては、アルキル基、フェニル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、スルホ基、カルバモイル基、アミド基、アミノ基、メトキシ基などが挙げられる。
一般式Bで表される具体的な化合物としては、以下に示すものが好ましく挙げられる。
1,2,3−トリアゾール
1,2,3−トリアゾール−4−カルボン酸
5−メチル−1,2,3−トリアゾール−4−カルボン酸
1,2,3−トリアゾールー4,5−ジカルボン酸
1−アミノエチル−1,2,3−トリアゾール
1−メタノール−1,2,3−トリアゾール
1−エタノール−1,2,3−トリアゾール
1−アミノ−5−n−プロピル−1,2,3−トリアゾール、
1−(β−アミノエチル)−1,2,3−トリアゾール、
1−(3−アミノプロピル)−1,2,3−トリアゾール
4−ヘキシル−1,2,3−トリアゾール
4−フェニル−1,2,3−トリアゾール
4−アミノメチル−1,2,3−トリアゾール
4−アミノエチル−1,2,3−トリアゾール
4−メタノール−1,2,3−トリアゾール
4−エタノール−1,2,3−トリアゾール
4−アミノ−5−n−プロピル−1,2,3−トリアゾール、
4−(β−アミノエチル)−1,2,3−トリアゾール、
4−(3−アミノプロピル)−1,2,3−トリアゾール
1−メチル−1,2,3−トリアゾール等。
1−酢酸−1,2,3−トリアゾール
1−アミノ−1,2,3−トリアゾール、
1−アミノ−5−メチル−1,2,3−トリアゾール、
4,5−ジメチル−1,2,3−トリアゾール、
4−フェニル−1,2,3−トリアゾール、
1,2,3−トリアゾール
1,2,3−トリアゾール−4−カルボン酸
1,2,3−トリアゾール−5−メチル−4−カルボン酸
1,2,3−トリアゾールー4,5−ジカルボン酸
1,2,3−トリアゾール−4−スルホン酸
1,2,3−トリアゾール−4−オール
1,2,3−トリアゾール−4、5−ジオール
1,2,3−トリアゾール−4−カルボキサミド
1,2,3−トリアゾール−4−カルボキサム酸
1,2,3−トリアゾール−4−アミン
1,2,3−トリアゾール−5−ヒドロキシー4−カルボン酸
1,2,3−トリアゾール−5−イソプロピルー4−カルボン酸
1,2,3−トリアゾール−4−酢酸
1,2,3−トリアゾール−5−カルボキシメチルー4−カルボン酸
4−メチル−1,2,3−トリアゾール
4−エチル−1,2,3−トリアゾール
4−n−プロピル−1,2,3−トリアゾール
4−イソプロピル−1,2,3−トリアゾール
4−n−ブチル−1,2,3−トリアゾール
4−t−ブチル−1,2,3−トリアゾール
4−n−ペンチル−1,2,3−トリアゾール
4−n−ヘキシル−1,2,3−トリアゾール
4,5−ジメチル−1,2,3−トリアゾール
4−フェニル−1,2,3−トリアゾール
4−アミノメチル−1,2,3−トリアゾール
4−アミノエチル−1,2,3−トリアゾール
4−(3−アミノプロピル)−1,2,3−トリアゾール
4−メタノール−1,2,3−トリアゾール
4−(1−エタノール)−1,2,3−トリアゾール
4−(2−エタノール)−1,2,3−トリアゾール
4−(3−プロパンー1−オール)−1,2,3−トリアゾール
4−(1−プロパンー2−オール)−1,2,3−トリアゾール
4−(2−プロパンー2−オール)−1,2,3−トリアゾール
4−(1−ブタンー1−オール)−1,2,3−トリアゾール
4−(1−ヘキサンー1−オール)−1,2,3−トリアゾール
4−(1―シクロヘキサノール)−1,2,3−トリアゾール
4−(4−メチルー2−ペンタンー2−オール)−1,2,3−トリアゾール
4−アミノ−5−n−プロピル−1,2,3−トリアゾール
4−メトキシメチル−1,2,3−トリアゾール
4−ジエトキシメチル−1,2,3−トリアゾール
4−アセチル−1,2,3−トリアゾール
4−ベンジルスルホニル−1,2,3−トリアゾール
4,5−ジヒドロキシメチル−1,2,3−トリアゾール
5−アミノー4−カルボキシ−1,2,3−トリアゾール
5−アミノー4−カルボキサミ−1,2,3−トリアゾール
1−アミノエチル−1,2,3−トリアゾール
1−メタノール−1,2,3−トリアゾール
1−エタノール−1,2,3−トリアゾール
1−アミノ−5−n−プロピル−1,2,3−トリアゾール
1−(3−アミノプロピル)−1,2,3−トリアゾール
1−メチル−1,2,3−トリアゾール
1−酢酸−1,2,3−トリアゾール
1−アミノ−1,2,3−トリアゾール
1−アミノ−5−メチル−1,2,3−トリアゾール
なかでも、1,2,3−トリアゾール、1,2,3−トリアゾール−4−カルボン酸、及び、5−メチル−1,2,3−トリアゾール−4−カルボン酸などが好ましい。
これら一般式Bで表される化合物は、研磨用組成物に1種のみ用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
研磨用組成物における(b)一般式Bで表される化合物の添加量は、研磨速度の観点から、好ましくは、0.0001質量%以上0.01質量%以下であり、更に好ましくは、0.0005質量%以上0.007質量%以下である。
<(c)砥粒>
本発明の研磨用組成物は、砥粒を含有する。好ましい砥粒としては、例えば、シリカ(沈降シリカ、フュームドシリカ、コロイダルシリカ、合成シリカ)、セリア、アルミナ、チタニア、ジルコニア、ゲルマニア、酸化マンガンなどが挙げられ、特にコロイダルシリカが好ましい。
砥粒として好ましく用いうるコロイダルシリカ粒子の作成法として、例えばSi(OC、Si(sec−OC、Si(OCH、Si(OCのようなシリコンアルコキシド化合物をゾルゲル法により加水分解する作成法が挙げられ、このようにして得られたコロイダル粒子は粒度分布が非常に急峻なものとなる。
砥粒の一次粒子径とは、砥粒の粒子径とその粒子径を持つ粒子数を積算した累積度数との関係を示す粒度累積曲線を求め、この曲線の累積度数が50%のポイントでの粒子径を意味するものである。例えば、粒度分布を求める測定装置しては堀場製作所製LB−500等が用いられる。
砥粒の粒子が球形の場合はそのまま測定した値を採用しうるが、不定形粒子の粒子サイズは、該粒子体積と等しくなる球の直径で表すものとする。粒子サイズは光子相関法、レーザー回折法、コールターカウンター法等の公知の様々な方法で測定することが可能であるが、本発明においては、走査顕微鏡による観察、又は、レプリカ法による透過電子顕微鏡写真を撮影して、個々の粒子の形状とサイズを求め、算出する方法を用いている。具体的には、長さ既知の回折格子を基準に、粒子の投影面積と、レプリカのシャドーから粒子厚みを求め、これらから粒子個々の体積を算出する。この場合、粒子サイズ分布にもよるが、500個以上の粒子を測定し統計処理することが望ましい。この方法については、特開2001−75222公報の段落番号〔0024〕に詳細に記載され、その記載を本発明にも適用することができる
本発明の研磨用組成物に含有される砥粒の平均粒径(一次粒径)は20〜70nmの範囲であることが好ましく、より好ましくは20〜50nmである。充分な研磨加工速度を達成する目的から5nm以上の粒子が好ましい。また、研磨加工中に過剰な摩擦熱を発生させない目的で粒子径は50nm以下が好ましい。
また、本発明の効果を損なわない範囲において、前記した如き一般的な無機砥粒のみならず、有機重合体粒子を併用することも可能である。さらに、アルミン酸イオンまたはホウ酸イオンを用いて表面改質したコロイダルシリカ、表面電位を制御したコロイダルシリカなど、各種表面処理を行ったコロイダルシリカや、複数の材料からなる複合砥粒などを目的に応じて用いることも可能である。
本発明における(c)砥粒の添加量は目的に応じて適宜選択されるが、一般には、金属用研磨液組成物の全質量に対して0.001〜20質量%の範囲で用いることができるが、本発明においては、前記(a)成分及び(b)成分添加の効果により、砥粒の添加量が1.0質量%未満でも優れた研磨特性を発揮しうるため、砥粒に起因するスクラッチなどを抑制するという観点からは、砥粒の添加量は1.0質量%未満であることが好ましく、0.01〜0.5質量%の範囲であることがより好ましい。
<(d)酸化剤>
本発明の研磨用組成物は、その好適な研磨対象である金属を酸化できる化合物(酸化剤)を含有する。
酸化剤としては、例えば、過酸化水素、過酸化物、硝酸塩、ヨウ素酸塩、過ヨウ素酸塩、次亜塩素酸塩、亜塩素酸塩、塩素酸塩、過塩素酸塩、過硫酸塩、重クロム酸塩、過マンガン酸塩、オゾン水および銀(II)塩、鉄(III)塩が挙げられる。
鉄(III)塩としては例えば、硝酸鉄(III)、塩化鉄(III)、硫酸鉄(III)、臭化鉄(III)など無機の鉄(III)塩の他、鉄(III)の有機錯塩が好ましく用いられる。
鉄(III)の有機錯塩を用いる場合、鉄(III)錯塩を構成する錯形成化合物としては、例えば、酢酸、クエン酸、シュウ酸、サリチル酸、ジエチルジチオカルバミン酸、コハク酸、酒石酸、グリコール酸、グリシン、アラニン、アスパラギン酸、チオグリコール酸、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−エタンジチオール、マロン酸、グルタル酸、3−ヒドロキシ酪酸、プロピオン酸、フタル酸、イソフタル酸、3−ヒドロキシサリチル酸、3,5−ジヒドロキシサリチル酸、没食子酸、安息香酸、マレイン酸などやこれらの塩の他、アミノポリカルボン酸及びその塩が挙げられる。
アミノポリカルボン酸及びその塩としては、エチレンジアミン−N,N,N’,N’−四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、1,3−ジアミノプロパン−N,N,N’,N’−四酢酸、1,2−ジアミノプロパン−N,N,N’,N’−四酢酸、エチレンジアミン−N,N’−ジコハク酸(ラセミ体)、エチレンジアミンジコハク酸(SS体)、N−(2−カルボキシラートエチル)−L−アスパラギン酸、N−(カルボキシメチル)−L−アスパラギン酸、β−アラニンジ酢酸、メチルイミノジ酢酸、ニトリロ三酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、イミノジ酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、エチレンジアミン1−N,N’−ニ酢酸、エチレンジアミンオルトヒドロキシフェニル酢酸、N,N−ビス(2−ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン−N,N−ジ酢酸など及びその塩が挙げられる。対塩の種類は、アルカリ金属塩及びアンモニウム塩が好ましく、特にはアンモニウム塩が好ましい。
中でも、過酸化水素、ヨウ素酸塩、次亜塩素酸塩、塩素酸塩、過硫酸塩、鉄(III)の有機錯塩が好ましく、鉄(III)の有機錯塩を用いる場合の好ましい錯形成化合物は、クエン酸、酒石酸、アミノポリカルボン酸(具体的には、エチレンジアミン−N,N,N’,N’−四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、1,3−ジアミノプロパン−N,N,N’,N’−四酢酸、エチレンジアミン−N,N’−ジコハク酸(ラセミ体)、エチレンジアミンジコハク酸(SS体)、N−(2−カルボキシラートエチル)−L−アスパラギン酸、N−(カルボキシメチル)−L−アスパラギン酸、β−アラニンジ酢酸、メチルイミノジ酢酸、ニトリロ三酢酸、イミノジ酢酸)を挙げることができる。
酸化剤の中でも過酸化水素、過硫酸塩、並びに鉄(III)のエチレンジアミン−N,N,N’,N’−四酢酸、1,3−ジアミノプロパン−N,N,N’,N’−四酢酸及びエチレンジアミンジコハク酸(SS体)の錯体が最も好ましい。
(d)酸化剤の添加量は、研磨に使用する際の研磨用組成物の1L当たり、0.003mol〜8molとすることが好ましく、0.03mol〜6molとすることがより好ましく、0.1mol〜4molとすることが特に好ましい。即ち、酸化剤の添加量は、金属の酸化が十分で高いCMP速度を確保する点で0.003mol以上が好ましく、研磨面の荒れ防止の点から8mol以下が好ましい。
<(e)1,2,3,4−テトラゾールまたはその誘導体から選択される窒素含有ヘテロ環化合物>
本発明の研磨用組成物には、(b)成分として、特定構造を有する含窒素ヘテロ環化合物を含有するが、さらに、他の窒素含有ヘテロ環化合物として、(e)1,2,3,4−テトラゾールまたはその誘導体から選択される窒素含有ヘテロ環化合物を併用することが好ましい。この(e)成分の併用により、被研磨面への砥粒の所望されない付着を効果的に抑制することができる。
この(e)1,2,3,4−テトラゾールまたはその誘導体から選択される窒素含有ヘテロ環化合物は、分子内にアニオン性置換基を有するものを含むことがより好ましい。
このような含窒素ヘテロ環化合物は、分子内に4つ以上の窒素原子を有する化合物である。
また、アニオン性置換基としては、例えば、カルボキシル基、スルホ基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルバモイル基、カルボンアミド基、スルファモイル基、及び、スルホンアミド基などが挙げられ、なかでも、カルボキシル基、スルホ基が好ましく挙げられ、最も好ましいのは、カルボキシル基である。1,2,3,4−テトラゾール又はその誘導体としては、テトラゾール環を形成する窒素原子上に置換基を有さず、かつテトラゾールの5位に前記した如きアニオン性置換基を有する化合物が好ましい。
1,2,3,4−テトラゾール、5−アミノ−1,2,3,4−テトラゾール、5−メチル−1,2,3,4−テトラゾールなど、下記例示化合物(I−1)〜(I−16)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Figure 2008192930
これらのなかでも、分子内にアニオン性置換基を有する例示化合物(I−1)、(I−2)〜(I−4)、(I−6)〜(I−16)が好ましい。
これら(e)成分は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の研磨用組成物おいて、所望により用いられる(e)1,2,3,4−テトラゾールまたはその誘導体から選択される窒素含有ヘテロ環化合物の添加量としては、好ましくは、0.0001質量%以上0.005質量%以下であり、更に好ましくは、0.0005質量%以上0.002質量%以下である。
本発明の研磨用組成物は、上記した成分の他、必要に応じて下記の成分を含有してもよい。以下、本発明の研磨用組成物に適用しうる任意成分について説明する。
<(f)界面活性剤及び/又は親水性ポリマー>
本発明の研磨用組成物は、(f)界面活性剤及び/又は親水性ポリマーを含有することができる。
界面活性剤及び/又は親水性ポリマーとしては、酸型が望ましく、塩構造をとる場合には、アンモニウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩等が挙げられ、特にアンモニウム塩およびカリウム塩が好ましい。
界面活性剤と親水性ポリマーは、いずれも被研磨面への接触角を低下させる作用を有して、均一な研磨を促す作用を有する。用いられる界面活性剤及び/又は親水性ポリマーとしては、以下の群から選ばれたものが好適である。
陰イオン界面活性剤として、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩が挙げられ、カルボン酸塩として、石鹸、N−アシルアミノ酸塩、ポリオキシエチレンまたはポリオキシプロピレンアルキルエーテルカルボン酸塩、アシル化ペプチド;スルホン酸塩として、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼン及びアルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、(アルキル)ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、(アルキル)ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、スルホコハク酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、N−アシルスルホン酸塩;硫酸エステル塩として、硫酸化油、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン又はポリオキシプロピレンアルキルアリルエーテル硫酸塩、アルキルアミド硫酸塩;リン酸エステル塩として、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレン又はポリオキシプロピレンアルキルアリルエーテルリン酸塩を挙げることができる。
陽イオン界面活性剤として、脂肪族アミン塩、脂肪族4級アンモニウム塩、塩化ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩;両性界面活性剤として、カルボキシベタイン型、スルホベタイン型、アミノカルボン酸塩、イミダゾリニウムベタイン、レシチン、アルキルアミンオキサイドを挙げることができる。
非イオン界面活性剤として、エーテル型、エーテルエステル型、エステル型、含窒素型が挙げられ、エーテル型として、ポリオキシエチレンアルキルおよびアルキルフェニルエーテル、アルキルアリルホルムアルデヒド縮合ポリオキシエチレンエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルが挙げられ、エーテルエステル型として、グリセリンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビタンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビトールエステルのポリオキシエチレンエーテル、エステル型として、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、グリセリンエステル、ポリグリセリンエステル、ソルビタンエステル、プロピレングリコールエステル、ショ糖エステル、含窒素型として、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルアミド等が例示される。
その他に、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤などが挙げられる。
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレングリコールアルケニルエーテル、アルキルポリエチレングリコール、アルキルポリエチレングリコールアルキルエーテル、アルキルポリエチレングリコールアルケニルエーテル、アルケニルポリエチレングリコール、アルケニルポリエチレングリコールアルキルエーテル、アルケニルポリエチレングリコールアルケニルエーテル、ポリプロピレングリコールアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールアルケニルエーテル、アルキルポリプロピレングリコール、アルキルポリプロピレングリコールアルキルエーテル、アルキルポリプロピレングリコールアルケニルエーテル、アルケニルポリプロピレングリコール、アルケニルポリプロピレングリコールアルキルエーテル及びアルケニルポリプロピレングリコールアルケニルエーテル等のエーテル;アルギン酸、ペクチン酸、カルボキシメチルセルロース、カードラン及びプルラン等の多糖類;アミノ酸塩;ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸、ポリリシン、ポリリンゴ酸、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸アンモニウム塩、ポリメタクリル酸ナトリウム塩、ポリマレイン酸、ポリイタコン酸、ポリフマル酸、ポリ(p−スチレンカルボン酸)、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、アミノポリアクリルアミド、ポリアクリル酸アンモニウム塩、ポリアクリル酸ナトリウム塩、ポリアミド酸、ポリアミド酸アンモニウム塩、ポリアミド酸ナトリウム塩及びポリグリオキシル酸等のポリカルボン酸及びその塩;ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン及びポリアクロレイン等のビニル系ポリマ等が挙げられる。
但し、適用する基体が半導体集積回路用シリコン基板などの場合はアルカリ金属、アルカリ土類金属、ハロゲン化物等による汚染は望ましくないため、酸型が望ましく、塩構造をとる場合には、アンモニウム塩が望ましい。基体がガラス基板等である場合はその限りではない。上記例示化合物の中でも、ポリアクリル酸アンモニウム塩、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーがより好ましい。
界面活性剤及び/又は親水性ポリマーの添加量は、総量として、研磨に使用する際の研磨組成物の1L中、0.001〜1gとすることが好ましく、0.02〜0.1gとすることがより好ましく0.005〜0.05gとすることが特に好ましい。即ち、界面活性剤及び/又は親水性ポリマーの添加量は、充分な効果を得る上で、0.001g以上が好ましく、CMP速度の低下防止の点から10g以下が好ましい。また、これらの界面活性剤及び/又は親水性ポリマーの重量平均分子量としては、500〜100000が好ましく、特には2000〜50000が好ましい。
界面活性剤は1種のみでもよいし、2種以上を使用してもよく、異なる種類の活性剤を併用することもできる。
<(g)アミノ酸>
本発明の研磨用組成物は、(a)一般式Aで表されるアミノ酸化合物に加え、(a)成分に包含されない一般的なアミノ酸化合物を、本発明の効果を損なわない範囲において添加することができる。アミノ酸化合物が有するアミノ基のうち少なくとも1つは、2級又は3級のアミノ基であることが好ましい。該化合物は更に置換基を有していてもよい。
本発明に用いることができるアミノ酸化合物としては、アミノ酸又はアミノポリ酸であることが好ましく、特に以下の群から選ばれたものがより適している。
アミノ酸としては、グリシン、ヒドロキシエチルグリシン、ジヒドロキシエチルグリシン、グリシルグリシン、N−メチルグリシン、L−アラニン、β−アラニン、L−2−アミノ酪酸、L−ノルバリン、L−バリン、L−ロイシン、L−ノルロイシン、L−イソロイシン、L−アロイソロイシン、L−フェニルアラニン、L−プロリン、サルコシン、L−オルニチン、L−リシン、タウリン、L−セリン、L−トレオニン、L−アロトレオニン、L−ホモセリン、L−チロシン、3,5−ジヨード−L−チロシン、β−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−L−アラニン、L−チロキシン、4−ヒドロキシ−L−プロリン、L−システィン、L−メチオニン、L−エチオニン、L−ランチオニン、L−シスタチオニン、L−シスチン、L−システィン酸、L−アスパラギン酸、L−グルタミン酸、S−(カルボキシメチル)−L−システィン、4−アミノ酪酸、L−アスパラギン、L−グルタミン、アザセリン、L−アルギニン、L−カナバニン、L−シトルリン、δ−ヒドロキシ−L−リシン、クレアチン、L−キヌレニン、L−ヒスチジン、1−メチル−L−ヒスチジン、3−メチル−L−ヒスチジン、エルゴチオネイン、L−トリプトファン、アクチノマイシンC1、アパミン、アンギオテンシンI、アンギオテンシンII及びアンチパイン等のアミノ酸。これらの中でも、グリシン、L−アラニン、L−ヒスチジン、L−プロリン、L−リシン、ジヒドロキシエチルグリシンが好ましい。
また、アミノポリ酸としては、例えば、イミノジ酢酸、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロトリスメチレンホスホン酸、エチレンジアミン−N,N,N’,N’−テトラメチレンスルホン酸、トランスシクロヘキサンジアミン四酢酸、1,2−ジアミノプロパン四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、エチレンジアミンオルトヒドロキシフェニル酢酸、エチレンジアミンジ琥珀酸(SS体)、N−(2−カルボキシラートエチル)−L−アスパラギン酸、β−アラニンジ酢酸、N,N’−ビス(2−ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン−N,N’−ジ酢酸、等が挙げられる。
本発明の研磨用組成物における併用される(a)成分以外の(g)アミノ酸化合物の含有量は、(a)成分の50質量%以下であることが好ましく、且つ、(a)成分と(g)成分との総量で、研磨組成物中に、0.1質量%以上5質量%以下が好ましく、0.5質量%以上2質量%以下が更に好ましい。
<(h)リン酸塩または亜リン酸塩>
本発明の研磨用組成物は、砥粒以外の無機成分を含有する場合には、(h)リン酸塩または亜リン酸塩を含有することが好ましい。
本発明の研磨用組成物においては、研磨面への反応性や吸着性、研磨金属の溶解性、被研磨面の電気化学的性質、化合物官能基の解離状態、液としての安定性などにより、適宜、前記した成分の種類、添加量、或いは、pHを設定することが好ましい。
本発明の研磨用組成物におけるpHは、平坦化性能の点から、3〜9であることが好ましく、より好ましくはpHが3.8〜8.0の範囲である。pHは、緩衝剤、アルカリ剤、無機酸などを適宜選択して添加することで容易に調整することができる。
前述の通りである。
〔配線金属原材料〕
本発明においては、研磨する対象である半導体が、銅金属及び/又は銅合金からなる配線を持つLSIであることが好ましく、特には銅合金が好ましい。更には、銅合金の中でも銀を含有する銅合金が好ましい。銅合金に含有される銀含量は、40質量%以下が好ましく、特には10質量%以下、さらには1質量%以下が好ましく、0.00001〜0.1質量%の範囲である銅合金において最も優れた効果を発揮する。
〔配線の太さ〕
本発明においては、研磨する対象である半導体が、例えばDRAMデバイス系ではハーフピッチで0.15μm以下で特には0.10μm以下、更には0.08μm以下、一方、MPUデバイス系では0.12μm以下で特には0.09μm以下、更には0.07μm以下の配線を持つLSIであることが好ましい。これらのLSIに対して、本発明の研磨液は特に優れた効果を発揮する。
〔バリア金属〕
本発明においては、半導体が銅金属及び/または銅合金からなる配線と層間絶縁膜との間に、銅の拡散を防ぐ為のバリア層を設けることが好ましい。バリア層としては低抵抗のメタル材料がよく、特にはTiN、TiW、Ta、TaN、W、WN、Ruが好ましく、中でもTa、TaNが特に好ましい。
〔研磨方法〕
本発明の研磨用組成物は、濃縮液であって使用する際に水を加えて希釈して使用液とする場合、または、各成分が次項に述べる水溶液の形態でこれらを混合し、必要により水を加え希釈して使用液とする場合、あるいは使用液として調製されている場合がある。
本発明の研磨用組成物を用いた研磨方法は、いずれの場合にも適用でき、研磨液を研磨定盤上の研磨パッドに供給し、被研磨面と接触させて被研磨面と研磨パッドを相対運動させて研磨する研磨方法である。
研磨する装置としては、被研磨面を有する半導体基板等を保持するホルダーと研磨パッドを貼り付けた(回転数が変更可能なモータ等を取り付けてある)研磨定盤を有する一般的な研磨装置が使用できる。
研磨パッドとしては、一般的な不織布、発泡ポリウレタン、多孔質フッ素樹脂などが使用でき、特に制限がない。
研磨条件には制限はないが、研磨定盤の回転速度は基板が飛び出さないように200rpm以下の低回転が好ましい。
被研磨面(被研磨膜)を有する半導体基板の研磨パッドへの押しつけ圧力は、20kPa以下であることが好ましく、研磨速度のウエハ面内均一性及びパターンの平坦性を満足するためには、6〜15kPaであることが更に好ましい。
研磨している間、研磨パッドには研磨用組成物をポンプ等で連続的に供給する。この供給量に制限はないが、研磨パッドの表面が常に研磨用組成物で覆われていることが好ましい。
研磨終了後の半導体基板は、流水中で良く洗浄した後、スピンドライヤ等を用いて半導体基板上に付着した水滴を払い落としてから乾燥させるが、本発明の研磨用組成物を用いたとき研磨後の洗浄性が良好となる。これは、砥粒と配線金属との静電反発によると推測される。
本発明の研磨方法では、希釈する水溶液は、次ぎに述べる水溶液と同じである。
水溶液は、予め酸化剤、酸、添加剤、界面活性剤のうち少なくとも1つ以上を含有した水で、水溶液中に含有した成分と希釈される研磨用組成物の成分を合計した成分が、研磨用組成物を使用して研磨する際の成分となるようにする。
水溶液で希釈して使用する場合は、溶解しにくい成分を水溶液の形で配合することができ、より濃縮した研磨用組成物を調製することができる。
濃縮された研磨用組成物に水を加え希釈する方法としては、濃縮された研磨用組成物を供給する配管と水を供給する配管を途中で合流させて混合し、混合し希釈された研磨用組成物を研磨パッドに供給する方法がある。
混合は、圧力を付した状態で狭い通路を通して液同士を衝突混合する方法、配管中にガラス管などの充填物を詰め液体の流れを分流分離、合流させることを繰り返し行う方法、配管中に動力で回転する羽根を設ける方法など通常に行われている方法を採用することができる。
研磨用組成物の供給速度は10〜1000ml/minの範囲で適宜選択しうるが、本発明の研磨用組成物の物性を考慮すれば、190ml/min以下であることが好ましく、100〜190ml/minの範囲であることがより好ましい。
濃縮された研磨用組成物を水溶液などにより希釈し、研磨する方法としては、研磨用組成物を供給する配管と水または水溶液を供給する配管を独立に設け、それぞれから所定量の液を研磨パッドに供給し、研磨パッドと被研磨面の相対運動で混合しつつ研磨する方法である。
または、1つの容器に、所定量の濃縮された研磨用組成物と水を入れ混合してから、研磨パッドにその混合した研磨用組成物を供給し、研磨をする方法がある。
本発明の別の研磨方法は、研磨用組成物が含有すべき成分を少なくとも2つの構成成分に分けて、それらを使用する際に、水を加え希釈して研磨定盤上の研磨パッドに供給し、被研磨面と接触させて被研磨面と研磨パッドを相対運動させて研磨する方法である。
例えば、酸化剤を1つの構成成分(A)とし、酸、添加剤、界面活性剤及び水を1つの構成成分(B)とし、それらを使用する際に水で構成成分(A)と構成成分(B)を希釈して使用する。
また、溶解度の低い添加剤を2つの構成成分(A)と(B)に分け、酸化剤、添加剤及び界面活性剤を1つの構成成分(A)とし、酸、添加剤、界面活性剤及び水を1つの構成成分(B)とし、それらを使用する際に水を加え構成成分(A)と構成成分(B)を希釈して使用する。
この例の場合、構成成分(A)と構成成分(B)と水をそれぞれ供給する3つの配管が必要であり、希釈混合は、3つの配管を、研磨パッドに供給する1つの配管に結合し、その配管内で混合する方法があり、この場合、2つの配管を結合してから他の1つの配管を結合することも可能である。
例えば、溶解しにくい添加剤を含む構成成分と他の構成成分を混合し、混合経路を長くして溶解時間を確保してから、さらに水の配管を結合する方法である。
その他の混合方法は、上記したように直接に3つの配管をそれぞれ研磨パッドに導き、研磨パッドと被研磨面の相対運動により混合する方法、1つの容器に3つの構成成分を混合して、そこから研磨パッドに希釈された研磨用組成物を供給する方法である。
上記した研磨方法において、酸化剤を含む1つの構成成分を40℃以下にし、他の構成成分を室温から100℃の範囲に加温し、且つ1つの構成成分と他の構成成分または水を加え希釈して使用する際に、混合した後に40℃以下とするようにすることもできる。
温度が高いと溶解度が高くなるため、研磨用組成物の溶解度の低い原料の溶解度を上げるために好ましい方法である。
酸化剤を含まない他の成分を室温から100℃の範囲で加温して溶解させた原料は、温度が下がると溶液中に析出するため、温度が低下したその成分を用いる場合は、予め加温して析出したものを溶解させる必要がある。
これには、加温し溶解した構成成分液を送液する手段と、析出物を含む液を攪拌しておき、送液し配管を加温して溶解させる手段を採用することができる。
加温した成分が酸化剤を含む1つの構成成分の温度を40℃以上に高めると酸化剤が分解してくる恐れがあるので、加温した構成成分とこの加温した構成成分を冷却する酸化剤を含む1つの構成成分で混合した場合、40℃以下となるようにする。
また本発明においては、上述したように研磨用組成物の成分を二分割以上に分割して、研磨面に供給してもよい。この場合、酸化物を含む成分と酸を含有する成分とに分割して供給する事が好ましい。また、研磨用組成物を濃縮液とし、希釈水を別にして研磨面に供給してもよい。
〔パッド〕
研磨用のパッドは、無発泡構造パッドでも発泡構造パッドでもよい。前者はプラスチック板のように硬質の合成樹脂バルク材をパッドに用いるものである。
また、後者は更に独立発泡体(乾式発泡系)、連続発泡体(湿式発泡系)、2層複合体(積層系)の3つがあり、特には2層複合体(積層系)が好ましい。発泡は、均一でも不均一でもよい。
更に研磨に用いる砥粒(例えば、セリア、シリカ、アルミナ、樹脂など)を含有したものでもよい。また、それぞれに硬さは軟質のものと硬質のものがあり、どちらでもよく、積層系ではそれぞれの層に異なる硬さのものを用いることが好ましい。
材質としては不織布、人工皮革、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステル、ポリカーボネート等が好ましい。
また、研磨面と接触する面には、格子溝/穴/同心溝/らせん状溝などの加工を施してもよい。
〔ウエハ〕
本発明の研磨用組成物でCMPを行なう対象ウエハは、径が200mm以上であることが好ましく、特には300mm以上が好ましい。300mm以上である時に顕著に本発明の効果を発揮する。
以下、実施例により本発明を説明する。本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
(実施例1)
−研磨用組成物−
・(a)一般式Aで表される化合物〔a−1〕 (表2に記載の量)
・(b)一般式Bで表される化合物〔b−1〕 30ppm
・(c)砥粒〔PL−3,扶桑化学社製〕(一次粒径35nm、
繭型コロイダルシリカ粒子) (0.5質量%又は表1に記載の量)
・(d)酸化剤(30%過酸化水素) 20ml/L
・pH (アンモニア水 を添加してpH7に調製)
(実施例2〜15)
実施例1において用いた(a)〜(b)成分を下記表1に記載の如く代え、(e)含窒素ヘテロ環化合物として表4に記載の化合物を表4に記載の量添加した他は、実施例1と同様にして実施例2〜13の研磨用組成物を得た。また、(e)成分に代えてアニオン性界面活性剤ドデシルベンゼンスルホン酸(表中に「DBS」と記載)10ppm加えて、実施例14の研磨用組成物を、(e)成分に代えて水溶性ポリマーであるポリアクリル酸ナトリウム(表中に、「PAA」と記載)を1ppm加えて、実施例15の研磨用組成物を、それぞれ調製した。
(比較例1)
実施例2において、(B)一般式Bで表される化合物を添加しなかった他は、実施例2と同様にして比較例1の研磨用組成物を得た。
(比較例2、3)
実施例2において、(a)一般式Aで表される化合物(a−1)に代えて、比較アミノ酸化合物である(a−5)〜(a−7)を添加した以外は、実施例2と同様にして比較例2乃至比較例4の研磨用組成物を調製した。
実施例1〜15、比較例1〜4において調製した研磨用組成物(研磨液)を調液し室温で6ヶ月保管した後に、以下に示す研磨方法により研磨を行い、研磨性能(研磨速度、ディッシング、コロージョン)を評価した。評価結果を表1に示す。
<研磨速度評価>
研磨装置として荏原製作所製装置「FREX−300」を使用し、下記の条件で、スラリーを供給しながら各ウエハに設けられた膜を研磨し、その時の研磨速度を算出した。
基盤 :12inch銅膜付きシリコンウエハ
テ−ブル回転数:104rpm
ヘッド回転数 :105rpm
(加工線速度=1.0m/s)
研磨圧力 :105hPa
研磨パッド :ローム アンド ハース社製 品番IC−1400
(K−grv)+(A21)
スラリー供給速度:190ml/分
研磨速度の測定 :研磨前後の電気抵抗から膜圧を換算した。具体的には、下記式を用いて測定した。
研磨速度(nmÅ/分)=
(研磨前の銅膜の厚さ−研磨後の銅膜の厚さ)/研磨時間
<ディッシング評価>
研磨装置として荏原製作所製装置「FREX−300」を使用し、下記の条件で、スラリーを供給しながらパターン形成された各ウエハに設けられた膜を研磨し、その時の段差を測定した。
基盤:フォトリソグラフィー工程と反応性イオンエッチング工程によりシリコン酸化膜をパターニングして、幅0.09〜100μm、深さ600nmの配線用溝と接続孔を形成、さらに、スッパタリング法により厚さ20nmのTa膜を形成し、続いてスッパタリング法により厚さ50nmの銅膜を形成後、メッキ法により合計厚さ1000nmの銅膜を形成した12inchウエハを使用した
テ−ブル回転数:50rpm
ヘッド回転数:50rpm
研磨圧力:168hPa
研磨パッド:ロデール・ニッタ株式会社製 品番IC−1400
スラリー供給速度:200ml/分
段差の測定:触針式の段差測定計を用い、100μm/100μmのL/Sでの段差を測定した。
<コロージョン、パーティクルの評価>
被研磨面のうち、大きさ100μmの配線について、電子顕微鏡日立ハイテクノロジーズ製S−4800により観察した。
銅配線表面のコロージョンの有無を観察し、全く見られなかったものを「なし」とした。
次に、表面のパーティクルの残留状態を観察し、以下の基準で評価した。
◎:パーティクルほとんどなし(5個未満/100μm×100μm)
○:パーティクル僅かにあり(5個以上、50個未満/100μm×100μm)
×:パーティクルの残留が著しい(50個以上/100μm×100μm)
以上の結果を下記表1に示す。
Figure 2008192930
なお、表1に記載の(a)一般式Aで表される化合物及び比較アミノ酸化合物(表中に*マークを付与)の詳細を表2に、(b)一般式Bで表される化合物の詳細を下記表3に、(e)1,2,3,4−テトラゾールまたはその誘導体から選択される窒素含有ヘテロ環化合物の詳細を表4に、それぞれ示す。
Figure 2008192930
Figure 2008192930
Figure 2008192930
表1から明らかなとおり、特定のアミノ酸化合物である(a)成分と、特定のヘテロ環化合物である(b)複素芳香環化合物と、を含む研磨用組成物を用いた実施例1〜15はいずれも、十分な研磨速度を維持しながら、ディッシング、配線上の欠陥及び基材表面へのパーティクルの残留のいずれも抑制され、優れた効果を示すことが分かった。

Claims (11)

  1. 半導体デバイスの化学的機械的研磨に用いられる金属研磨用組成物であって、
    (a)下記一般式Aで表される化合物、(b)下記一般式Bで表される化合物、(c)砥粒、及び、(d)酸化剤を含有することを特徴とする金属研磨用組成物。
    Figure 2008192930
    一般式A中、Rは炭素数1〜3のアルキル基を示し、Rは、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す。
    一般式B中、R、R、Rはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基、アミノアルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、カルボキシ基、カルボキシアルキル基、又は、カルバモイル基を表す。
  2. さらに、(e)1,2,3,4−テトラゾールまたはその誘導体から選択される窒素含有ヘテロ環化合物を含有することを特徴とする請求項1記載の金属研磨用組成物。
  3. (a)前記一般式Aで表される化合物が、N−メチルグリシン、N−エチルグリシン、N−メチルアスパラギン、N−メチルアスパラギン酸、N−メチルグルタミン、N−メチルグルタミン酸、及び、N−メチルトレオニンからなる群より選択される1種以上であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の金属研磨用組成物。
  4. (b)前記一般式Bで表される化合物が、1,2,3−トリアゾール、1,2,3−トリアゾール−4−カルボン酸、及び、5−メチル−1,2,3−トリアゾール−4−カルボン酸からなる群より選択される1種以上である請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の金属研磨用組成物。
  5. (e)1,2,3,4−テトラゾールまたはその誘導体から選択される窒素含有ヘテロ環化合物が、アニオン性置換基を有する化合物であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の金属研磨用組成物。
  6. (e)1,2,3,4−テトラゾールまたはその誘導体から選択される窒素含有ヘテロ環化合物が、5−アミノテトラゾールであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の金属研磨用組成物。
  7. (c)砥粒の含有量が1.0質量%未満であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の金属研磨用組成物。
  8. 被研磨面が銅であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の金属研磨用組成物。
  9. 金属研磨用組成物を研磨定盤上の研磨パッドに供給し、該研磨パッドを半導体デバイスの被研磨面と接触させ相対運動させて研磨する半導体デバイスの化学的機械的研磨方法であって、
    (a)下記一般式Aで表される化合物、(b)下記一般式Bで表される化合物、(c)砥粒、及び、(d)酸化剤を含有する金属研磨用組成物を用いて研磨することを特徴とする化学的機械的研磨方法。
    Figure 2008192930
    一般式A中、Rは炭素数1〜3のアルキル基を示し、Rは、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す。
    一般式B中、R、R、Rはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基、アミノアルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、又は、カルボキシ基を表す。
  10. 研磨圧力が20kpa以下であることを特徴とする請求項9記載の化学的機械的研磨方法。
  11. 金属研磨用組成物の研磨パッドへの供給流量が190mL/min以下であることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の化学的機械的研磨方法。
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