JP2008192503A - 固体状メタノールを用いたメタノール形燃料電池システム及びこれを用いた携帯用電子機器 - Google Patents

固体状メタノールを用いたメタノール形燃料電池システム及びこれを用いた携帯用電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】十分な気密性を有し、単位体積あたりの発電効率の良好なメタノール形燃料電池システムを提供する。
【解決手段】燃料カートリッジ1は、外中空円柱状の固体状メタノール収容部材5と、開閉部材8と、スライド機構9とからなる。スライド機構9は、円環状のガイド部材12と、スライド部材13とからなる。燃料電池セルユニット2は、燃料カートリッジ1を収容可能な六角形の中空柱状で、六角柱の6個の側壁21を構成するように側壁一面に対して上下に2個のMEA3を燃料極3Aを内側として配置している。頂部には、開閉蓋部材24が枢軸などによる開閉機構25により開閉自在に取付けられていて、この開閉蓋部材24の内面側には、押圧部材26が突出形成されている。
【選択図】図6

Description

本発明は、固体状メタノールを燃料とするメタノール形燃料電池システムに関する。また、本発明は、この燃料電池システムを用いた携帯用電子機器に関する。
固体高分子電解質型燃料電池は、パーフルオロスルホン酸膜等の固体電解質膜を電解質とし、この膜の両面に燃料極及び酸化剤極を接合して構成され、アノードに水素やメタノール、カソードに酸素を供給して電気化学反応により発電する装置である。このうち、メタノールを燃料とする固体高分子電解質型燃料電池は、「直接(ダイレクト)メタノール形燃料電池(DMFC)」と呼ばれ、下記の反応式により発電が行われる。
アノード:CHOH + HO → 6H + CO + 6e …[1]
カソード:3/2O + 6H + 6e → 3HO …[2]
この反応を起こすために、両電極は触媒物質が担持された炭素微粒子と固体高分子電解質との混合体より構成されている。
このような直接メタノール形燃料電池において、アノードに供給されたメタノールは、電極中の細孔を通過して触媒に達し、この触媒によりメタノールが分解されて、上記反応式[1]の反応で電子と水素イオンとを生成する。水素イオンは、アノード中の電解質及び両電極間の固体電解質膜を通ってカソードに達し、カソードに供給された酸素及び外部回路より流れ込む電子と反応して、上記反応式[2]のように水を生じる。一方、メタノールより放出された電子はアノード中の触媒担体を通って外部回路へ導き出され、外部回路よりカソードに流れ込む。この結果、外部回路ではアノードからカソードへ向かって電子が流れ電力が取り出される。
このメタノールを燃料とする直接メタノール形燃料電池は、作動温度が低く、大掛りな補機が必要ないこと等から携帯用電子機器用の小型電源として有用であり、近年、携帯用コンピューターや携帯電話等の次世代二次電池として開発が活発化してきている。
その一方で、燃料に使用するメタノールは液体であるために漏れやすく、またメタノール自体の可燃性及び毒性が懸念されており、安全に使用するための対策が課題となっている。さらに、液体燃料を使用することによる短所として、液体燃料中に溶解した不純物が燃料電池セルに供給されることによる燃料電池の性能劣化、液体燃料成分であるメタノールが燃料電池セルの電解質膜を浸透して空気極に達してしまうクロスオーバー現象等が挙げられる。特にクロスオーバーが発生すると燃料の単位容積当たりの発電効率が低下するばかりでなく、空気極での酸化過程でホルムアルデヒドやギ酸、ギ酸メチル等の有害物質が生成するため、これを解決することがDMFCの実用化の大きな課題となっている。
近年開発が進められているDMFCシステムとしては、燃料の体積密度を向上させるために、より高濃度のメタノールを適用する方法が主流であるが、燃料濃度が高くなるほどクロスオーバーの問題はより深刻になる。そこで、セルに使用される電解質膜等の素材の改良を進めることでクロスオーバーの低減を図ることが検討されているが、いまだ十分なレベルに達しておらず、このことがDMFCの商品化への大きな障壁となっている。
そこで、このようなメタノールの安全性等の課題に対し、分子状化合物を形成することによりメタノールを固形化し、漏れにくくするとともに可燃性を大きく低減した「固体状メタノール燃料」について本出願人は種々提案した(特許文献1〜3参照)。この固体状メタノールは、水と接触することで固体中のメタノールを水側に放出する。こうして生成したメタノール水溶液を直接メタノール形燃料電池の燃料として使用することができるものである。
特開2006−040629号公報 特開2005−325254号公報 国際公開第2005/062410号パンフレット
このような固体状メタノールから燃料となるメタノールを取り出すには、固体状メタノールに水を供給してメタノール溶液を燃料として放出する(水供給方式)か、固体状メタノールからメタノールを揮発させる(気化方式)かすることが考えられる。
これらのメタノール取り出し手段のうち気化方式は、水供給方式のように水タンク、ポンプ等の水供給機構が必要でないため、シンプルな装置構造とすることができ、また、メタノールの排出量の制御が容易であるという利点を有する。
そこで、この気化方式をさらに発展させたDMFCとして本出願人は、固体状メタノールを充填した燃料カートリッジの開口面に近接して、燃料電池セルを燃料極側を向けて平面的に配置することで、固体状メタノールから気化したメタノールにより直接発電を行うDMFCシステムを種々提案した(特願2006−278162号、特願2006−278163号、特願2006−278164号、特願2006−278165号等)。
この燃料電池システムでは、燃料カートリッジの開口面に近接して1枚の燃料電池セルを平面的に配置しているため、燃料カートリッジの開口面の数に応じた数の燃料電池セルしか配置できないため、燃料カートリッジの単位体積当たりの燃料電池セルの面積を充分に大きくすることができなかった。この対策として燃料カートリッジの開口面を大きくすることが考えられるが、開口面で気密性を確保するのが困難となるため、気化したメタノールのシール性が低下するおそれがある。このように効率の点でいまだ改善の余地のあるものであった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、十分な気密性を有し、単位体積あたりの発電効率の良好なメタノール形燃料電池システムを提供することを目的とする。また、本発明は、上記メタノール形燃料電池システムを備えた携帯用電子機器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、第一に本発明は、中空柱状で内部に固体状メタノールが収納された燃料カートリッジと、前記燃料カートリッジの外周側に配置された燃料電池セルとを備える燃料電池システムであって、前記燃料カートリッジは、複数の開口窓部が形成された中空柱状の固体状メタノール収容部材と、前記開口窓部の開閉機構とを備え、前記中空柱状の燃料カートリッジを収容可能な多角形の中空柱状の燃料電池セルユニットの側壁を構成するように燃料極を内側として前記燃料電池セルが配置されており、前記燃料電池セルユニット内に前記中空柱状の燃料カートリッジを収容することで、前記燃料カートリッジの外周側に前記燃料電池セルを配置したことを特徴とするメタノール形燃料電池システムを提供する(請求項1)。
上記発明(請求項1)によれば、中空柱状の燃料カートリッジに対して複数の開口部を形成し、この外周を取り囲むように多角形の中空柱状の燃料電池セルユニットを配置し、この各側壁に燃料電池セルを配置しているので、1個の燃料カートリッジに対して、複数の燃料電池セルを設けることができるため、燃料カートリッジの体積に対して効率的に発電を行うことができる。しかも、前記燃料電池セルユニット内から燃料カートリッジを取り出すだけで燃料カートリッジの取り外しが可能となっている。
上記発明(請求項1)においては、前記固体状メタノール収容部材の開口窓部の開閉機構が、前記固体状メタノール収容部材を外側から被覆するとともに前記開口窓部に対応した開口部と閉鎖部とを順次有する開閉部材と、前記開閉部材を前記固体状メタノール収容部材の外周面に対して相対的にスライドさせるスライド機構とを備えることが好ましい(請求項2)。
上記発明(請求項2)によれば、固体状メタノール収容部材の開口窓部を、開閉部材をスライドさせるだけで開閉することができ、しかも十分な気密性を確保することができる。
上記発明(請求項2)においては、前記スライド機構が、前記固体状メタノール収容部材又は前記開閉部材の一方に設けられた円環状のガイド部材と、前記開閉部材又は前記固体状メタノール収容部材の他方に設けられた前記ガイド部材内に収容されるスライド部材とからなり、前記円環状のガイド部材の内周面には螺旋状のガイド部が形成されているとともに、前記スライド部材には前記ガイド部に嵌合可能なガイド受部が形成されていて、前記スライド部材を押圧すると、前記ガイド受部が前記ガイド部の螺旋に沿って移動することで、前記開閉部材が前記固体状メタノール収容部材の外周面に対して相対的にスライド可能となっていることが好ましい(請求項3)。
上記発明(請求項3)によれば、スライド部材を押圧する外力を螺旋状のガイド部により回転力に変換することで、開閉部材を固体状メタノール収容部材の外周面に対して相対的にスライドして、固体状メタノール収容部材の開口窓部を開成して、燃料電池セルの燃料極に気化したメタノールを供給することができる。
上記発明(請求項3)においては、前記燃料電池セルユニットが、前記スライド部材を押圧する押圧部材を有することが好ましい(請求項4)。かかる発明(請求項4)によれば、燃料電池セルユニット側の押圧部材を操作するだけで、スライド部材を押圧する外力を螺旋による回転力に変換することができ、燃料電池セルの燃料極に気化したメタノールを供給することができる。
また、第二に本発明は、上記発明(請求項1〜4)に係る燃料電池システムを備えることを特徴とする携帯用電子機器を提供する(請求項5)。かかる発明(請求項5)によれば、十分な気密性を有し、単位体積あたりの発電効率の良好なメタノール形燃料電池システムを電源とする携帯用電子機器とすることができる。
本発明の燃料電池システムは、中空柱状の燃料カートリッジに対して複数の開口部を形成し、この外周を取り囲むように多角形の中空柱状の燃料電池セルユニットを配置し、この各側壁に燃料電池セルを配置しており、1個の燃料カートリッジに対して、複数の燃料電池セルを設けることができるので、固体状メタノールから気化したメタノールを効率的に利用することができ、単位体積あたりの発電効率を良好なものとなっている。しかも開口部を開成・閉鎖することで燃料としての気化メタノールを供給することができるので、十分な気密性を確保することも可能となっている。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1〜図6は、本発明の一実施形態による燃料電池システムを示しており、図1〜図4は燃料カートリッジを、図5は燃料電池セルユニットを、図6は燃料カートリッジに対して燃料電池セルユニットを配置した状態をそれぞれ示す。
図1〜図6において、1は燃料カートリッジであり、2はこの燃料カートリッジ1の外周に複数のMEA3,3・・・を配置した燃料電池セルユニットである。
図1〜図4に示すように燃料カートリッジ1は、固体状メタノール収容部材5と、開閉部材8と、この開閉部材8を固体状メタノール収容部材5に対して相対的に周方向にスライドさせる開閉機構たるスライド機構9とからなる。固体状メタノール収容部材5は、僅かに先細状の中空円柱状で外周面に等間隔に4個の開口窓部4が形成されている。また、開閉部材8は、この固体状メタノール収容部材5を外側からぴったりと被覆する略円筒形であり、外周面には、前記開口窓部4に対応して等間隔に4個の開口部6と4個の閉鎖部7とが順次形成されている。
そして、図6に示すように固体状メタノール収容部材5の下端中央には、開閉部材8の底板8Aを貫通して位置決めロッド10が突出して形成されているとともに、位置決めロッド10には固体状メタノール収容部材5の底部5Aと、底板8Aとの間に弾性部材たる圧縮コイルバネ11が設けられていて、固体状メタノール収容部材5を常時上方に付勢している。なお、固体状メタノール収容部材5の開口窓部4にはネットが張設されていて、内部に固体状メタノールが充填されているが、このネット、及び固体状メタノールについては説明の便宜上省略する。
スライド機構9は、開閉部材8の先端に固定された円環状のガイド部材12と、固体状メタノール収容部材5に設けられた円柱状のスライド部材13とからなる。ガイド部材12は、図4に示すように内周面に起端部及び終端部が直線的で中間部が螺旋状のガイド部たる一対のガイド溝14が形成されており、このガイド溝14の螺旋は45°、すなわち1/8位相となっている。また、スライド部材13は、図3に示すようにその先端側側面に上述したガイド溝14に嵌合可能なガイド受部たるスライド凸部15,15が突出して設けられている。
上述したような各部材からなる燃料カートリッジ1は、内部に固体状メタノールが充填された固体状メタノール収容部材5の上側から、底板8Aを取り外した状態で開閉部材8を被せて、ガイド溝14の下端とスライド凸部15の位置を合わせ、開閉部材8の底板8Aを固着することで組み立てることができる。このとき、圧縮コイルバネ11が底板8Aにより圧縮されるので、固体状メタノール収容部材5が上方に押圧され、スライド凸部15がガイド溝14に沿って回転しながら移動し、図2に示すようにガイド部材12の上面とスライド部材13の上面とがほぼ同一平面上に位置する一方、開口窓部4,4には開閉部材8の閉鎖部7が位置することにより、固体状メタノール収容部材5が閉鎖された状態で保持されている。
また、燃料電池セルユニット2は、図5及び図6に示すように、前記燃料カートリッジ1を収容可能な多角形(六角形)の中空柱状で、六角柱の六面の側壁21のスリット21Aの裏側に一面に対して上下に2個、合計12個のMEA3を燃料極3Aが内側となるように配置してなる。
そして、燃料電池セルユニット2の底部には、燃料カートリッジ1の開孔23を有する受け部材22が設置されている。一方、燃料電池セルユニット2の頂部には、開閉蓋部材24が枢軸などによる開閉機構25により開閉自在に取付けられていて、この開閉蓋部材24の内面側には、前述したスライド部材13に対応してこれよりわずかに小さい押圧部材26が突出形成されている。なお、図5及び図6において、27は係止部材であり、28は開閉蓋部材24のストッパ機構である。
次に前記構成のメタノール形燃料電池システムの動作について説明する。
まず、燃料電池セルユニット2の開閉蓋部材24が開成した状態で、図2に示す状態の燃料カートリッジ1を燃料電池セルユニット2に収納し、燃料カートリッジ1を受け部材22上に載置する。そして、開閉蓋部材24を閉じて、ストッパ機構28に係止部材27を係止させると、押圧部材26がスライド部材13に当接し、続いて圧縮コイルバネ11に抗して下方押圧する。これにより固体状メタノール収容部材5が下方に下降する。このときガイド溝14は起端部が直線的であるので、まず固体状メタノール収容部材5がまっすぐに下降することで開閉部材8によるシールが解除され、続いてガイド溝14は1/8位相の螺旋部を有するので、スライド凸部15が螺旋状のガイド溝14に沿って移動することで、固体状メタノール収容部材5が45°回転する。すなわち、開閉部材8が固体状メタノール収容部材5の外周面に対して相対的にスライドすることになる。この結果、図1に示すように、固体状メタノール収容部材5の開口窓部4の位置は、開閉部材8の閉鎖部7から開口部6に切り替わることになり、開口窓部4が開成する。これとともに、位置決めロッド10が底板8Aから突出する。
これにより、燃料カートリッジ1の固体状メタノールから直接的に発生する気体状のメタノールが、MEA3の燃料極3Aに供給され発電が行われるので、これを回路に供給すればよい。このとき、本実施形態においては、中空柱状の燃料カートリッジ1に対して複数の開口部6を形成し、この外周を取り囲むように六角形の中空柱状の燃料電池セルユニット2を配置し、この各側壁21の一面に対して上下に2個のMEA3を配置しているので、固体状メタノールから気化したメタノールを効率的に利用することができ、単位体積あたりの発電効率を良好なものとすることが可能となっている。
また、発電を停止する場合には、開閉蓋部材24の係止部材27をストッパ機構28から解除すると、圧縮コイルバネ11の押圧力により、固体状メタノール収容部材5が上方に押し上げられ、スライド凸部15が螺旋状のガイド溝14に沿って1/8位相が変化するため、固体状メタノール収容部材5が45°前述した発電時とは逆方向に回転する。これにより、固体状メタノール収容部材5の開口窓部4,4の位置は、開閉部材8の開口部6から閉鎖部7に再び切り替わることにより、開口窓部4,4が閉鎖して、固体状メタノール収容部材5中の固体状メタノールからのメタノールの供給が停止して、発電がストップする。このとき、開閉部材8が固体状メタノール収容部材5にぴったりと外嵌しているので、充分な気密性が得られるため、固体状メタノールからのメタノールの漏洩を防止することができる。
上述したような燃料電池システムは、十分な気密性を有し、単位体積あたりの発電効率の良好であるので、携帯用電子機器に好適である。
上述したような実施形態において、固体状メタノールとしては、メタノールの分子化合物、メタノールをポリマーとともに固体化あるいはゲル化したもの、及びメタケイ酸アルミン酸マグネシウムなどの無機材に吸着等によりメタノールを保持することで固体状としたものなどを用いることができる。特に、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムなどの無機材に吸着等によりメタノールを保持することで固体状としたものは、メタノールのガス化量の温度依存性が大きく、経時的な変動が少ないので、加熱手段の温度を制御することで、ガス化メタノールの発生量をある程度調整できるため、メタノール溶液の濃度のコントロール性に優れていて好ましい。
前記分子化合物とは、単独で安定に存在することのできる化合物の2種類以上の化合物が水素結合やファンデルワールス力などに代表される、共有結合以外の比較的弱い相互作用によって結合した化合物であり、水化物、溶媒化物、付加化合物、包接化合物などが含まれる。このような分子化合物は、分子化合物を形成する化合物と燃料電池用燃料との接触反応により形成することができ、燃料電池用燃料を固体状の化合物に変化させることができ、比較的軽量で安定に燃料電池用燃料を貯蔵することができる。
分子化合物としては、ホスト化合物とメタノールとの接触反応によりメタノールを包接した包接化合物が挙げられる。
また、ポリマーとともに固体化したもの、あるいはジベンジリデン−D−ソルビトール等によりゲル化したもの、においては、その表面にコーティングを施すことで、メタノールの気化温度を調節したものも用いることができる。
このような固体状メタノールは、種々の形態で用いることができ、好ましい形態としては微粉状、粒子状、シート状などの形態を挙げることができる。
以上、本発明について前記実施形態に基づき説明してきたが、本発明は前記実施形態に限定されることなく、種々の変形実施が可能である。例えば、前記実施形態においては、固体状メタノール収容部材5が回転する構造としたが、これとは逆に開閉部材8を回転させてもよい。
本発明の一実施形態に係るメタノール形燃料電池システムの燃料カートリッジの開いた状態を示す正面図である。 前記燃料カートリッジの閉じた状態を示す斜視図である。 前記燃料カートリッジの固体状メタノール収容部材を示す斜視図である。 前記燃料カートリッジのガイド部材を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るメタノール形燃料電池システムの燃料電池セルユニットを示す斜視図である。 燃料カートリッジに対して、燃料電池セルユニットを配置した状態を示す部分破断斜視図である。
符号の説明
1…燃料カートリッジ
2…燃料電池セルユニット
3…MEA(燃料電池セル)
3A…燃料極
4…開口窓部
5…固体状メタノール収容部材
8…開閉部材(開閉機構)
9…スライド機構(開閉機構)
12…ガイド部材(ガイド部、開閉機構)
13…スライド部材(開閉機構)
14…ガイド溝(開閉機構)
15…スライド凸部(ガイド受部、開閉機構)
21…側壁
26…押圧部材

Claims (5)

  1. 中空柱状で内部に固体状メタノールが収納された燃料カートリッジと、前記燃料カートリッジの外周側に配置された燃料電池セルとを備える燃料電池システムであって、
    前記燃料カートリッジは、複数の開口窓部が形成された中空柱状の固体状メタノール収容部材と、前記開口窓部の開閉機構とを備え、
    前記中空柱状の燃料カートリッジを収容可能な多角形の中空柱状の燃料電池セルユニットの側壁を構成するように燃料極を内側として前記燃料電池セルが配置されており、
    前記燃料電池セルユニット内に前記中空柱状の燃料カートリッジを収容することで、前記燃料カートリッジの外周側に前記燃料電池セルを配置したことを特徴とするメタノール形燃料電池システム。
  2. 前記固体状メタノール収容部材の開口窓部の開閉機構が、前記固体状メタノール収容部材を外側から被覆するとともに前記開口窓部に対応した開口部と閉鎖部とを順次有する開閉部材と、前記開閉部材を前記固体状メタノール収容部材の外周面に対して相対的にスライドさせるスライド機構とを備えることを特徴とする請求項1に記載のメタノール形燃料電池システム。
  3. 前記スライド機構が、前記固体状メタノール収容部材又は前記開閉部材の一方に設けられた円環状のガイド部材と、前記開閉部材又は前記固体状メタノール収容部材の他方に設けられた前記ガイド部材内に収容されるスライド部材とからなり、
    前記円環状のガイド部材の内周面には螺旋状のガイド部が形成されているとともに、前記スライド部材には前記ガイド部に嵌合可能なガイド受部が形成されていて、
    前記スライド部材を押圧すると、前記ガイド受部が前記ガイド部の螺旋に沿って移動することで、前記開閉部材が前記固体状メタノール収容部材の外周面に対して相対的にスライド可能となっていることを特徴とする請求項2に記載のメタノール形燃料電池システム。
  4. 前記燃料電池セルユニットが、前記スライド部材を押圧する押圧部材を有することを特徴とする請求項3に記載のメタノール形燃料電池システム。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のメタノール形燃料電池システムを備えることを特徴とする携帯用電子機器。
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