JP2008190743A - 加湿器及び燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】コンパクトで安定した加湿性能を得ることができる加湿器及び燃料電池システムを提供する。
【解決手段】内部に貯留される液体102中に気体を導入し加湿して排出可能であると共に底部に球面状に設けられる球面部106を有する加湿タンク101と、加湿タンク101の下部に設けられる重量部110と、球面部106の外周を相対的に変位自在に支持する球面支持手段107とを備えることを特徴とするので、コンパクトで安定した加湿性能を得ることができる加湿器及び燃料電池システムを提供することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、加湿器及び燃料電池システムに関し、特に、移動体に搭載して好適な加湿器及び燃料電池システムに関するものである。
従来から種々の気体を加湿する加湿器は、様々な装置に用いられている。このような加湿器が適用される装置として、例えば、酸素と水素の反応で電力を発生させる燃料電池システムがある。燃料電池システムは、エネルギー効率が高く、音が静かで、排出されるのは水だけと、究極のクリーンな動力源として自動車や水中航走体(無人潜水機)等の移動体にも搭載できるものと期待されている。そして、このような燃料電池システムとしては、例えば、プロトン伝導性の電解質としてフッ素樹脂系のイオン交換膜を用いた固体高分子型燃料電池(PEFC)が高性能、高耐久である点で注目されている。このフッ素樹脂系のイオン交換膜は含水状態で良好なプロトン伝導性を示し、膜の含水量は水蒸気の分圧(相対湿度)に大きく依存し、乾燥すると水を失い高抵抗体となるので、これをPEFCに適用する場合には、膜を飽和水蒸気圧近傍の雰囲気に保持する水分管理が必要となる。
ここで、このような加湿器は、例えば、円筒状のタンク底部に水分を貯留し、このタンク底部に反応ガスを導入し、この反応ガスの気泡が水中を上昇することによって飽和蒸気圧となることで加湿される、いわゆる、バブリング方式の加湿器がある。そして、このようなバブリング方式の加湿器として、例えば、特許文献1には、タンクの反応ガス出口の上流側に多孔体を設けることで、反応ガスによる水の同伴を防止し、中間部にドーナツ状のバッフル板を複数設けることで、気水分離や消波作用等によって気泡中への水の巻き込みを防止する加湿器が開示されている。
特開2000−223139号公報
ところで、例えば、このようなバブリング方式の加湿器を移動体に搭載する場合、この移動体の動揺や傾斜などの姿勢変動に伴ってこの加湿器も共に動揺、傾斜することから、タンク内の水分の液面も動揺、傾斜し、この結果、ガス吹出し口から水分の液面までの距離が変動し、水分中における気泡の滞留時間が変動してしまい、安定した加湿性能が得られないことがあった。上述した特許文献1に記載の加湿器では、ガス吹出し口から液面までの距離を十分確保すると共に仕切り板を設けることで、加湿性能の安定化を図っているが、この場合、タンクの高さが高くなることから加湿器が大型化し、スペース的に非効率であった。
そこで本発明は、コンパクトで安定した加湿性能を得ることができる加湿器及び燃料電池システムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための請求項1の発明の加湿器は、内部に貯留される液体中に気体を導入し加湿して排出可能であると共に底部に球面状に設けられる球面部を有する加湿タンクと、前記加湿タンクの下部に設けられる重量部と、前記球面部の外周を相対的に変位自在に支持する球面支持手段とを備えることを特徴とする。
請求項2の発明の加湿器では、前記球面支持手段は、前記球面部に接して前記加湿タンクを浮動可能に支持する支持媒体と、前記支持媒体を貯留する支持タンクとを有することを特徴とする。
請求項3の発明の加湿器では、前記支持媒体を加熱可能な加熱手段を備えることを特徴とする。
請求項4の発明の加湿器では、前記加熱手段は、反応ガスの電気化学的反応により発電する燃料電池を有し、前記支持媒体は、前記燃料電池の発電で発生した熱を奪う冷却水であることを特徴とする。
請求項5の発明の加湿器では、前記液体の液面に沿って設けられ該液面を複数の部分領域に区画する波抑制手段を備えることを特徴とする。
上記の目的を達成するための請求項6の発明の燃料電池システムは、内部に貯留される水分中に反応ガスを導入し加湿して排出可能であると共に底部に球面状に設けられる球面部を有する加湿タンクと、前記加湿タンクの下部に設けられる重量部と、前記球面部の外周を相対的に変位自在に支持する球面支持手段とを有する加湿器と、前記加湿された反応ガスの電気化学的反応により発電する燃料電池とを備えることを特徴とする。
請求項1の発明の加湿器によれば、加湿タンクの底部に球面部を設けると共にこの球面部を変位自在に支持する球面支持手段を設け、さらに、加湿タンクの下部に重量部を設けたことで、加湿タンクの重心が鉛直方向下側に位置するので、加湿器全体が動揺、傾斜しても、これに伴って球面支持手段が傾斜する一方、加湿タンクはこの球面支持手段に対して相対的に変位して常時その姿勢が一定に維持されることから、液体の液面が動揺、傾斜することを防止することができる。このため、加湿タンクの水深を余分に大きくすることなく液体中における気体の気泡の滞留時間を十分に確保することができる。この結果、コンパクトで安定した加湿性能を得ることができる。
請求項2の発明の加湿器によれば、加湿タンクを支持タンク内に貯留されている支持媒体に浮かべて支持することで、この加湿タンクは支持タンクに対して相対的に変位することができ、さらに、重量部により加湿タンクの重心が鉛直方向下側に位置するので、支持媒体上で浮動する加湿タンクの挙動を安定させることができる。
請求項3の発明の加湿器によれば、加熱手段により支持媒体を加熱することで支持媒体の温度が上昇するので、加湿タンクを浮動可能に支持する支持媒体を加熱媒体としても用いることができ、温度が上昇した支持媒体により加湿タンク内で加湿される気体が加熱されることで加湿気体の温度を調節することができる。
請求項4の発明の加湿器によれば、燃料電池の発電で発生した熱を奪って燃料電池を冷却する冷却水を支持媒体として用いることで、この支持媒体は、燃料電池による発電で発生した熱を奪うことで温度が上昇し、その後、支持タンクに貯留される支持媒体として用いられる。このとき、発電により発生した熱を回収した支持媒体と、加湿タンク内に貯留される液体とが熱交換することで、支持媒体の温度が低下する一方、液体の温度が上昇し、さらに、この液体は、加湿タンク内で加湿される気体を加熱し、これにより気体の温度が上昇する。このため、燃料電池を確実に冷却することができると共に排熱を効果的に利用して加湿気体の温度を上昇させることができる。
請求項5の発明の加湿器によれば、波抑制手段により液体の液面を複数の部分領域に区画することで、仮に加湿タンクが多少動揺、傾斜したとしても、液面の振動が大きくなる前に大きな波の形成を抑制することができる。よって、より安定した加湿性能を得ることができる。
請求項6の発明の燃料電池システムによれば、反応ガスを加湿する加湿器にて、コンパクトで安定した加湿性能を得ることができることから、コンパクトな構成で安定した発電を実現することができる。
以下に、本発明に係る加湿器及び燃料電池システムの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
図1は、本発明の実施例1に係る加湿器の概略断面図、図2は、本発明の実施例1に係る加湿器が適用された燃料電池システムの概略構成図、図3は、本発明の実施例1に係る加湿器の作用を説明する概略断面図である。
図1に示すように、本実施例に係る加湿器100は、乾燥した気体が液体中を通過することで加湿されるいわゆるバブリング型加湿器である。以下、この加湿器100は、燃料電池システム1に適用した場合で説明するが、これに限らず、加湿された気体を用いる種々の装置にも適用可能である。
燃料電池システム1は、図2に示すように、自動車や水中航走体(無人潜水機)等の移動体に搭載されるものである。燃料電池システム1は、燃料電池2と、燃料ガス供給配管3、酸化剤ガス供給配管4及び冷却水循環配管5と、電力供給装置6、加湿器100とを備える。
燃料電池2は、反応ガスとしての燃料ガス、ここでは水素ガスと、反応ガスとしての酸化剤ガス、ここでは酸素ガスとの電気化学的反応により発電するものである。すなわち、燃料電池2は、電極反応で生成する水素イオンと電子のうち、水素イオンのみを通過させる特性を持つ電解質に、例えば、スルホン酸基を持つフッ素樹脂系イオン交換膜等の高分子イオン交換膜を用い、両電解質の両側に、例えば、白金系触媒等を用い、酸化、あるいは還元反応を起させる触媒電極をそれぞれ配置し、さらに、触媒電極を担持させた多孔質のカーボン電極をそれぞれ備え、カーボン電極のそれぞれに水素および酸素を供給して、発電を行うものである。
燃料ガス供給配管3は、燃料電池2に接続されこの燃料電池2に水素ガスを供給するものである。すなわち、燃料ガス供給配管3は、水素吸蔵合金タンク等の水素貯蔵装置、あるいは、天然ガス、メタノール、ガソリン等を改質する改質装置(図示略)と燃料電池2とを接続し、ブロワなどによりこの燃料電池2に水素ガスを供給する。また、燃料ガス供給配管3は、水素ガスの供給方向に対して燃料電池2より上流側に加湿器100(水素ガス用)が設けられている。
酸化剤ガス供給配管4は、燃料電池2に接続されこの燃料電池2に酸素ガスを供給するものである。すなわち、酸化剤ガス供給配管4は、酸素ボンベ(図示略)と燃料電池2とを接続し、ブロワなどによりこの燃料電池2に酸素ガスを供給する。また、酸化剤ガス供給配管4は、酸素ガスの供給方向に対して燃料電池2より上流側に加湿器100(酸素ガス用)が設けられている。なお、酸化剤ガスとしては、送風機、圧縮機等の空気供給装置から供給される空気等であってもよい。
冷却水循環配管5は、燃料電池2の発電で発生した熱を奪いこの燃料電池2を冷却する冷却水をポンプなどにより循環させるものである。冷却水循環配管5は、冷却水により燃料電池2から排出される電池排熱を回収する熱交換器7が設けられている。熱交換器7において回収された熱量は、例えば、水素貯蔵装置あるいは改質装置での水素発生等の用途に用いられる。また、システム外の用途に用いられることもある。
電力供給装置6は、燃料電池2で発生した電力を供給するものである。すなわち、電力供給装置6は、蓄電池、コンバータ、インバータや出力制御装置等の電力制御装置を備えており、燃料電池2で発生した電気をシステム外部へ電気出力として供給する。
この燃料電池システム1の燃料電池2は、プロトン伝導性の電解質としてフッ素樹脂系のイオン交換膜を用いた、いわゆる、高性能、高耐久な固体高分子型燃料電池(PEFC)の燃料電池である。このフッ素樹脂系のイオン交換膜は、含水状態で良好なプロトン伝導性を示し、膜の含水量は水蒸気の分圧(相対湿度)に大きく依存し、乾燥すると水を失い高抵抗体となるので、これをPEFCに適用する場合には、膜を飽和水蒸気圧近傍の雰囲気に保持する水分管理が必要となる。このため、この燃料電池システム1は、上述したように、燃料ガス供給配管3、酸化剤ガス供給配管4にそれぞれ加湿器100を備えている。
各加湿器100は、燃料電池2に供給される水素ガス、酸素ガスに水分を付与し、この水素ガス、酸素ガスをそれぞれ加湿するものである。以下、図1を参照して加湿器100の構成について詳細に説明する。なお、水素ガスを加湿する水素ガス用加湿器100と、酸素ガスを加湿する酸素ガス用加湿器100とは、ほぼ同様な構成をしているので、以下の説明では、特に断りの無い限り水素ガス用加湿器100及び酸素ガス用加湿器100を区別せず単に「加湿器100」という。
加湿器100は、内部が中空状の加湿タンク101を備える。加湿タンク101は、内部に貯留される液体としての水分102中に気体としての反応ガス(水素ガス又は酸素ガス)を導入し加湿して排出可能である。この加湿器100は、加湿タンク101内部に貯留される水分102に反応ガスを導入することでこの反応ガスを加湿する、いわゆる、バブリング方式の加湿器100である。このような、バブリング型の加湿器100では、大量の蒸気やドレンの発生を抑制することができると共に所定の湿度に精度よく反応ガスを加湿することができる。
すなわち、加湿タンク101は、鉛直方向下部、ここでは、最下部に導入口103が形成されると共に、鉛直方向上部、ここでは、最上部に排出口104が形成される。そして、加湿タンク101の内部における導入口103側の底部に貯留部105を有する。貯留部105は、加湿タンク101の内部における鉛直方向下部に設けられ、反応ガスを加湿するための水分102を貯留する。導入口103は、貯留部105に貯留される水分102の液面102aよりも下方に開口している。
導入口103は、一端が各反応ガスの供給装置に接続された燃料ガス供給配管3又は酸化剤ガス供給配管4の他端が接続され、排出口104は、一端が燃料電池2に接続された燃料ガス供給配管3又は酸化剤ガス供給配管4の他端が接続される。そして、導入口103は、外部から加湿タンク101の内部に反応ガスを導入する一方、排出口104は、加湿タンク101の内部で加湿された反応ガスをこの加湿タンク101内部から外部に排出する。
上記のように構成される燃料電池システム1では、燃料ガス供給配管3、酸化剤ガス供給配管4により供給される反応ガスとしての水素ガス及び酸素ガスは、それぞれ各加湿器100に導入され、電池反応を起すために好適な所定の加湿状態に調整されて燃料電池2に導入される。燃料電池2に加湿された水素ガス及び酸素ガスが供給されると、この燃料電池2は、供給された水素ガスと酸素ガスとを電気的に反応させて電気を発生させる。発生した電気は、電力供給装置6によってシステム外部へ電気出力として供給される。
このとき、反応ガスは、各加湿器100にて、導入口103を介して貯留部105の水分102中に導入される。そして、水分102に導入された反応ガスは、加湿タンク101内の水分102中に所定時間滞留しながら下部から上部に向けて上昇し、液面102aを介して水分102から抜け出す。この間、この反応ガスは、その気泡が水分102中を上昇することによって飽和蒸気圧となることで加湿される。そして、水分102から抜け出した反応ガスは、さらに、加湿タンク101内を上部に向けて流動して排出口104に至る。そして、加湿タンク101内で加湿された反応ガスは、この排出口104を介して燃料電池2に適度な加湿状態で供給される。なお、水分102は、量が減少した際には不図示の配管を介して補充される。
ところで、上述のように、このようなバブリング方式の加湿器100を移動体に搭載する場合、この移動体の動揺や傾斜などの姿勢変動に伴ってこの加湿器100も共に動揺、傾斜することから、加湿タンク101内の水分102の液面102aも動揺、傾斜し、この結果、導入口103から液面102aまでの距離が変動し、水分102中における反応ガスの気泡の滞留時間が変動してしまい、安定した加湿性能が得られないおそれがある。
そこで、本実施例の加湿器100は、図1に示すように、加湿タンク101の底部に球面部106を設け、さらに、この球面部を支持する球面支持手段としての球面支持部107を設けることで、加湿器100における加湿性能の安定化を図っている。
球面部106は、加湿タンク101の底部(導入口103側)の外周面に半球面状に設けられる。ここでは、加湿タンク101は、底部に加え頂部(排出口104側)の外周面も半球面状に形成されている。すなわち、本実施例の加湿タンク101は、全体として球体をなし、この球体の鉛直方向最下部に上述の導入口103が形成される一方、最上部に排出口104が形成される。
球面支持部107は、燃料電池システム1が搭載される移動体に固定して設置されると共に球面部106の外周を支持する。さらに具体的には、球面支持部107は、支持媒体としての水108を貯留する支持タンク109を有する。支持タンク109は、中空の矩形筒状に形成され、鉛直方向に対する下側端面が閉端面である一方、上側端面に設置口109aが形成され、よって、この上側端面が開端面として形成される。設置口109aは、直径が加湿タンク101の直径よりもやや大きい円形状に形成されている。水108は、この支持タンク109内に貯留されている。そして、加湿タンク101は、球面部106が支持タンク109の内側に収容されるようにこの設置口109aに設置される。これにより、水108は、加湿タンク101の球面部106に接すると共にこの加湿タンク101を浮動可能に支持する。すなわち、加湿タンク101は、支持タンク109内に貯留されている水108に浮かべられて支持され、よって、加湿タンク101は、球面支持部107によりこの球面支持部107に対して相対的に変位自在に、言い換えれば、揺動可能に支持される。また、支持タンク109は、内部に水108を貯留すると共に設置口109aの内面が加湿タンク101の外面に当接することで加湿タンク101の脱落を防止している。
また、この加湿タンク101は、重量部110(おもり)を備える。この重量部110は、加湿タンク101の下部、ここでは、外周面の最下部で導入口103の背面に設けられている。これにより、加湿タンク101の重心が鉛直方向下側に下がるので、水108上で浮動する加湿タンク101の挙動が安定する。加湿タンク101は、この重量部110の重みにより導入口103の位置が鉛直方向最下部に位置するようにその姿勢が維持される。
上記のように構成される加湿器100では、燃料電池システム1を搭載した移動体の姿勢が変動し、これに伴って移動体に固定されている支持タンク109も動揺、傾斜した場合、この加湿タンク101は、支持タンク109に貯留されている水108上に低重心で浮かんでいることから、この支持タンク109の傾きに対して相対的に変位する。例えば、図3に示すように、支持タンク109が図中右回転に(図中右側が下方を向くように)傾斜すると、加湿タンク101は、この支持タンク109に対して相対的に左回転し、常時その姿勢が垂直に維持される。すなわち、加湿タンク101は、貯留部105に貯留される水分102の液面102aがほぼ水平に維持されると共に導入口103の位置も加湿タンク101における鉛直方向最下端位置に維持される。この結果、移動体が傾斜しても、この移動体の動揺や傾斜などの姿勢変動に伴って液面102aが動揺、傾斜することを防止することができる。よって、導入口103から液面102aまでの距離が減少することを防止することができ、水分102中における反応ガスの気泡の滞留時間が短縮されてしまうことを防止し十分な滞留時間を確保することができる。このため、反応ガスは十分な飽和蒸気圧に達するまで加湿される。つまり、導入口103と液面102aとの距離が常時一定に維持され、水分102中における反応ガスの気泡の滞留時間をほぼ一定に維持することができるので、安定した高加湿性能を確保することができ、傾斜による加湿性能の変動を抑制することができる。
そして、この加湿器100では、加湿タンク101の底部に球面部106を設け、さらにこの球面部106を変位自在に支持する球面支持部107を設けたことで、加湿タンク101の水深を余分に大きくすることなく移動体の姿勢変動の影響を抑制することができ、よって、適正な加湿性能を確保しつつ加湿タンク101を小型化することができ、加湿器100をコンパクトにすることができる。
このように本実施例の加湿器100にあっては、内部に貯留される水分102中に反応ガスを導入し加湿して排出可能であると共に底部に球面状に設けられる球面部106を有する加湿タンク101と、加湿タンク101の下部に設けられる重量部110と、球面部106の外周を相対的に変位自在に支持する球面支持部107とを備える。
したがって、加湿タンク101の底部に球面部106を設けると共にこの球面部106を変位自在に支持する球面支持部107を設け、さらに、加湿タンク101の下部に重量部110を設けたことで、加湿タンク101の重心が鉛直方向下側に位置するので、加湿タンク101が搭載される移動体が動揺、傾斜しても、これに伴って球面支持部107が傾斜する一方、加湿タンク101はこの球面支持部107に対して相対的に変位して常時その姿勢が一定に維持されることから、水分102の液面102aが動揺、傾斜することを防止することができる。このため、加湿タンク101の水深を余分に大きくすることなく水分102中における反応ガスの気泡の滞留時間を十分に確保することができる。この結果、コンパクトで安定した加湿性能を得ることができる。
さらに、このように本実施例の加湿器100にあっては、球面支持部107は、球面部106に接して加湿タンク101を浮動可能に支持する支持媒体としての水108と、水108を貯留する支持タンク109とを有する。したがって、加湿タンク101を支持タンク109内に貯留されている水108に浮かべて支持することで、この加湿タンク101は支持タンク109に対して相対的に変位することができ、さらに、重量部110により加湿タンク101の重心が鉛直方向下側に位置するので、水108上で浮動する加湿タンク101の挙動を安定させることができる。
さらに、このように本実施例の燃料電池システム1にあっては、内部に貯留される水分102中に反応ガスを導入し加湿して排出可能であると共に底部に球面状に設けられる球面部106を有する加湿タンク101と、加湿タンク101の下部に設けられる重量部110と、球面部106の外周を相対的に変位自在に支持する球面支持部107とを有する加湿器100と、加湿された反応ガスとしての水素ガス及び酸素ガスの電気化学的反応により発電する燃料電池2とを備える。したがって、各反応ガスを加湿する各加湿器100にて、コンパクトで安定した加湿性能を得ることができることから、コンパクトな構成で安定した発電を実現することができる。
図4は、本発明の実施例2に係る加湿器の概略断面図である。実施例2に係る加湿器は、実施例1に係る加湿器と略同様の構成であるが、加熱手段を設けている点で実施例1に係る加湿器とは異なる。その他、実施例1と共通する構成、作用、効果については、重複した説明はできるだけ省略するとともに、同一の符号を付す。
図4に示すように、実施例2に係る加湿器200は、加熱手段としての加熱部211を備える。加熱部211は、支持媒体としての水108を加熱可能なものである。本実施例の加熱部211は、燃料電池システム1の燃料電池2(図2参照)と、冷却水循環配管5を含んで構成される。ここでは、冷却水循環配管5は、実施例1において図2に示した熱交換器7に代えて、その経路の途中に支持タンク109が接続される。
すなわち、燃料電池2は、水素ガスと酸素ガスとの電気化学的反応により電力を出力し、水を発生する。そして、この電気化学的反応は、発熱反応であることから、上述したように、燃料電池2(図2参照)は、冷却水循環配管5(図2参照)を循環する冷却水により発電で発生した熱が奪われ冷却される。この冷却水は、発電で発生した熱を奪うことで温度が上昇し、その後、冷却水循環配管5を介して支持タンク109に導入される。そして、この冷却水は、支持タンク109に貯留される支持媒体としての水108として用いられる。このとき、発電により発生した熱を回収した水108と、加湿タンク101内に貯留される水分102とが熱交換することで、冷却水としての水108の温度が低下する一方、水分102の温度が上昇する。そして、この水分102は、加湿タンク101内で加湿される反応ガスを加熱し、これにより反応ガスの温度が上昇する。すなわち、この支持タンク109に一時的に貯留される水108は、球面部106に接して加湿タンク101を浮動可能に支持する本発明の支持媒体であると共に燃料電池2を冷却する冷却水でもあり、さらに、反応ガスを加熱する加熱媒体でもある。つまり、加湿器200は、実施例1における熱交換器7としても機能する。
そして、水分102と熱交換することで温度が低下した水108は、冷却水循環配管5を介して支持タンク109から導出され、燃料電池2に至り再び発電で発生した熱を奪って燃料電池2を冷却する一方、温度が上昇した反応ガスは、燃料電池2での電気化学的反応に適した温度(例えば、50℃から70℃、好ましくは60℃前後)で燃料電池2に供給される。これにより、燃料電池2を確実に冷却することができ、よって、燃料電池2がオーバーヒートしてしまうことを防止することができ、燃料電池2の効率のよい発電を確保することができると共に燃料電池2における排熱を効果的に利用して反応ガスの温度を上昇させることで、燃料電池システム1全体の効率も向上することができる。
このように本実施例の加湿器200にあっては、内部に貯留される水分102中に反応ガスを導入し加湿して排出可能であると共に底部に球面状に設けられる球面部106を有する加湿タンク101と、加湿タンク101の下部に設けられる重量部110と、球面部106の外周を相対的に変位自在に支持する球面支持部107とを備える。したがって、加湿タンク101の底部に球面部106を設けると共にこの球面部106を変位自在に支持する球面支持部107を設け、さらに、加湿タンク101の下部に重量部110を設けたことで、加湿タンク101の重心が鉛直方向下側に位置するので、加湿タンク101が搭載される移動体が動揺、傾斜しても、これに伴って球面支持部107が傾斜する一方、加湿タンク101はこの球面支持部107に対して相対的に変位して常時その姿勢が一定に維持されることから、水分102の液面102aが動揺、傾斜することを防止することができる。このため、加湿タンク101の水深を余分に大きくすることなく水分102中における反応ガスの気泡の滞留時間を十分に確保することができる。この結果、コンパクトで安定した加湿性能を得ることができる。
さらに、このように本実施例の加湿器200にあっては、支持媒体としての水108を加熱可能な加熱手段としての加熱部211を備える。したがって、加熱部211により水108を加熱することで水108の温度が上昇するので、加湿タンク101を浮動可能に支持する支持媒体としての水108を加熱媒体としても用いることができ、温度が上昇した水108により加湿タンク101内で加湿される反応ガスが加熱されることで加湿気体の温度を調節することができる。この結果、加湿タンク101で加湿された反応ガスを燃料電池2での電気化学的反応に適した温度で燃料電池2に供給することができ、燃料電池システム1での発電効率を向上することができる。
さらに、このように本実施例の加湿器200にあっては、加熱部211は、反応ガスの電気化学的反応により発電する燃料電池2を有し、支持媒体としての水108は、燃料電池2の発電で発生した熱を奪う冷却水である。したがって、燃料電池2の発電で発生した熱を奪って燃料電池2を冷却する冷却水を水108として用いることで、この水108は、燃料電池2による発電で発生した熱を奪うことで温度が上昇し、その後、支持タンク109に貯留される支持媒体として用いられ、このとき、発電により発生した熱を回収した水108と、加湿タンク101内に貯留される水分102とが熱交換することで、水108の温度が低下する一方、水分102の温度が上昇し、さらに、この水分102は、加湿タンク101内で加湿される反応ガスを加熱し、これにより反応ガスの温度が上昇する。このため、燃料電池2を確実に冷却することができ、よって、燃料電池2がオーバーヒートしてしまうことを防止することができ、燃料電池2の効率のよい発電を確保することができると共に燃料電池2における排熱を効果的に利用して反応ガスの温度を上昇させることで、燃料電池システム1全体の効率も向上することができる。
図5は、本発明の実施例3に係る加湿器の概略断面図である。実施例3に係る加湿器は、実施例2に係る加湿器と略同様の構成であるが、加熱手段の構成の点で実施例2に係る加湿器とは異なる。その他、実施例2と共通する構成、作用、効果については、重複した説明はできるだけ省略するとともに、同一の符号を付す。
図5に示すように、実施例3に係る加湿器300は、実施例2の加熱部211に代えて、加熱手段としての加熱ヒータ311を備える。加熱ヒータ311は、例えば、抵抗率が大きく、融点が高く、酸化しにくい抵抗線に電流を通し、電気エネルギーを熱エネルギーに変える電気式のヒータなどを用いることができる。加熱ヒータ311は、抵抗線が支持タンク109内に貯留される水108中に設けられ、この抵抗線に支持タンク109の外部から電流を供給することで、抵抗線にて電気エネルギーを熱エネルギーに変えてその発熱を利用して支持媒体としての水108を加熱する。
すなわち、加熱ヒータ311が支持タンク109内の水108を加熱すると、この水108の温度は上昇する。そして、温度が上昇した水108と、加湿タンク101内に貯留される水分102とが熱交換することで、冷却水としての水108の温度が低下する一方、水分102の温度が上昇する。そして、この水分102は、加湿タンク101内で加湿される反応ガスを加熱し、これにより反応ガスの温度が上昇する。すなわち、この支持タンク109に貯留される水108は、球面部106に接して加湿タンク101を浮動可能に支持する本発明の支持媒体であると共に反応ガスを加熱する加熱媒体でもある。そして、温度が上昇した反応ガスは、燃料電池2での電気化学的反応に適した温度(例えば、50℃から70℃、好ましくは60℃前後)で燃料電池2に供給される。これにより、より簡単な構成で反応ガスの温度を上昇させることができる。
なお、本実施例の加湿器300は、さらに気相選択透過膜312を備える。この気相選択透過膜312は、反応ガスが透過可能であると共に加湿タンク101に貯留される水分102が透過不能な膜であり、水素ガス又は酸素ガスを選択的に透過することができるものである。気相選択透過膜312は、例えば、気体の透過性を有する多孔質支持体の表面に、パラジウム(Pd)、ニオブ(Nb)、バナジウム(V)、タンタル(Ta)等からなる透過膜やジルコニウム(Zr)と、ニッケル、クロム、鉄、銅、バナジウム、チタン等との合金を使用した透過膜などを用いることができる。この気相選択透過膜312は、加湿タンク101内の反応ガスの流動方向に対して液面102aより下流側に設けられる。さらに具体的には、気相選択透過膜312は、排出口104に設けられる。気相選択透過膜312は、この排出口104に設けられることで、その面積を最小限にすることができる。
上記のように加湿タンク101内の反応ガスの流動方向に対して液面102aより下流側に気相選択透過膜312を設けることで、液面102aを介して水分102から抜け出して加湿タンク101中を上昇する反応ガスに随伴した水滴(ミスト)を除去することができる。気相選択透過膜312を通過できなかった水滴は、落下して再び貯留部105に貯留される。すなわち、反応ガスに随伴した水滴がこの気相選択透過膜312よりも下流側に運ばれてキャリーオーバーされることを防止することができる。そして、適正に加湿されると共に水滴が除去された反応ガスのみが気相選択透過膜312を通過し、燃料電池2に供給される。したがって、燃料電池2まで水滴が到達することを防止することができ、よって電池性能の低下を防止することができる。
このように本実施例の加湿器300にあっては、内部に貯留される水分102中に反応ガスを導入し加湿して排出可能であると共に底部に球面状に設けられる球面部106を有する加湿タンク101と、加湿タンク101の下部に設けられる重量部110と、球面部106の外周を相対的に変位自在に支持する球面支持部107とを備える。したがって、加湿タンク101の底部に球面部106を設けると共にこの球面部106を変位自在に支持する球面支持部107を設け、さらに、加湿タンク101の下部に重量部110を設けたことで、加湿タンク101の重心が鉛直方向下側に位置するので、加湿タンク101が搭載される移動体が動揺、傾斜しても、これに伴って球面支持部107が傾斜する一方、加湿タンク101はこの球面支持部107に対して相対的に変位して常時その姿勢が一定に維持されることから、水分102の液面102aが動揺、傾斜することを防止することができる。このため、加湿タンク101の水深を余分に大きくすることなく水分102中における反応ガスの気泡の滞留時間を十分に確保することができる。この結果、コンパクトで安定した加湿性能を得ることができる。
さらに、このように本実施例の加湿器300にあっては、支持媒体としての水108を加熱可能な加熱手段としての加熱ヒータ311を備える。したがって、加熱ヒータ311により水108を加熱することで水108の温度が上昇するので、加湿タンク101を浮動可能に支持する支持媒体としての水108を加熱媒体としても用いることができ、温度が上昇した水108により加湿タンク101内で加湿される反応ガスが加熱されることで加湿気体の温度をより簡単な構成で調節することができる。この結果、加湿タンク101で加湿された反応ガスを燃料電池2での電気化学的反応に適した温度で燃料電池2に供給することができ、燃料電池システム1での発電効率を向上することができる。
図6は、本発明の実施例4に係る加湿器の概略断面図である。実施例4に係る加湿器は、実施例1に係る加湿器と略同様の構成であるが、波抑制手段を備える点で実施例1に係る加湿器とは異なる。その他、実施例1と共通する構成、作用、効果については、重複した説明はできるだけ省略するとともに、同一の符号を付す。
図6に示すように、実施例4に係る加湿器400は、波抑制手段としての格子板413を備える。格子板413は、水分102の液面102aに沿って設けられる。格子板413は、互いに直交するように並べられた複数の仕切り材(格子)を有し、この仕切り材により液面102aを複数の矩形状の部分領域413aに区画する。このように液面102aを複数の部分領域413aに区画することで、仮に加湿タンク101が多少動揺、傾斜したとしても、格子板413の仕切り材により液面102aの振動が大きくなる前に大きな波の形成を抑制することができる。
このように本実施例の加湿器400にあっては、内部に貯留される水分102中に反応ガスを導入し加湿して排出可能であると共に底部に球面状に設けられる球面部106を有する加湿タンク101と、加湿タンク101の下部に設けられる重量部110と、球面部106の外周を相対的に変位自在に支持する球面支持部107とを備える。したがって、加湿タンク101の底部に球面部106を設けると共にこの球面部106を変位自在に支持する球面支持部107を設け、さらに、加湿タンク101の下部に重量部110を設けたことで、加湿タンク101の重心が鉛直方向下側に位置するので、加湿タンク101が搭載される移動体が動揺、傾斜しても、これに伴って球面支持部107が傾斜する一方、加湿タンク101はこの球面支持部107に対して相対的に変位して常時その姿勢が一定に維持されることから、水分102の液面102aが動揺、傾斜することを防止することができる。このため、加湿タンク101の水深を余分に大きくすることなく水分102中における反応ガスの気泡の滞留時間を十分に確保することができる。この結果、コンパクトで安定した加湿性能を得ることができる。
さらに、このように本実施例の加湿器400にあっては、水分102の液面102aに沿って設けられ該液面102aを複数の部分領域413aに区画する波抑制手段としての格子板413を備える。したがって、格子板413により液面102aを複数の部分領域413aに区画することで、仮に加湿タンク101が多少動揺、傾斜したとしても、液面102aの振動が大きくなる前に大きな波の形成を抑制することができる。よって、より安定した加湿性能を得ることができる。
なお、上述した本発明の実施例に係る加湿器及び燃料電池システムは、上述した実施例に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。本発明の実施例に係る加湿器は、以上で説明した実施例を複数組み合わせることで構成してもよい。
以上の説明では、加湿器は、燃料電池システムに適用した場合で説明したが、これに限らず、加湿された気体を用いる種々の装置にも適用可能である。また、加湿器、燃料電池システムは、自動車や水中航走体(無人潜水機)等の移動体に搭載されるものとして説明したがこれに限らず、固定された装置に搭載してもよい。
以上の説明では、加湿タンクは、全体として球体をなすものとして説明したが、底部に球面状に設けられる球面部を有していれば、頂部(排出口104側)の外周面は、半球面状でなくてもよい。また、以上の説明では、支持タンクに貯留され球面部に接して加湿タンクを浮動可能に支持する支持媒体は水108であるものとして説明したが、支持媒体としてオイルやその他の液体、粉体などを用いるようにしてもよい。また、以上の説明では、球面支持手段は、支持媒体と支持タンクとを有するものとして説明したが、支持媒体を介さずに直接に加湿タンクの球面部を変位自在に支持する構成であってもよい。この場合、加湿タンクの球面部は、球面支持手段に対して潤滑油等を介して摺動することで相対的に変位自在となるようにすればよい。また、以上の説明では、重量部は、加湿タンクの外周面最下部に設けるものとして説明したが、加湿タンクの内部に設けてもよいし、最下部よりもやや上に設けてもよい。要するに加湿タンクの重心が鉛直方向下方に下がればどこでもよい。
また、以上の説明では、重量部110は、加湿タンク101の外周面の最下部において導入口103の背面に設けられるものとして説明したが、これに限らず、加湿タンク101の重心が鉛直方向下側に下がるように加湿タンク101の下部に設けられていればよく、鉛直方向下側に設けられる導入口103がこの重量部110の重みにより鉛直方向最下部に位置するように加湿タンク101の姿勢を維持できればよい。例えば、重量部110は、加湿タンク101の下側の半球にリング状に設けるようにしてもよい。
また、以上の実施例2の説明では、冷却水循環配管5は、実施例1において図2に示した熱交換器7に代えて、その経路の途中に支持タンク109が接続されるものとして説明したが、経路の途中に熱交換器7と支持タンク109の両方を設けるようにしてもよい。
また、以上の実施例4の説明では、波抑制手段は、水分102の液面102aに沿って設けられる格子板413により構成し、液面102aを複数の矩形状の部分領域413aに区画するものとして説明したが、液面102aを複数の部分領域に区画するものであればなんでもよく、例えば、複数の孔を有する多孔板を用いてもよい。すなわち、波抑制手段としての多孔板により液面102aを複数の円形状の部分領域413aに区画するようにしてもよい。
本発明に係る加湿器及び燃料電池システムは、コンパクトで安定した加湿性能を得るものであり、種々の加湿器及び燃料電池システムに適用することができる。
本発明の実施例1に係る加湿器の概略断面図である。 本発明の実施例1に係る加湿器が適用された燃料電池システムの概略構成図である。 本発明の実施例1に係る加湿器の作用を説明する概略断面図である。 本発明の実施例2に係る加湿器の概略断面図である。 本発明の実施例3に係る加湿器の概略断面図である。 本発明の実施例4に係る加湿器の概略断面図である。
符号の説明
1 燃料電池システム
2 燃料電池
3 燃料ガス供給配管
4 酸化剤ガス供給配管
5 冷却水循環配管
6 電力供給装置
7 熱交換器
100、200、300、400 加湿器
101 加湿タンク
102 水分(液体)
102a 液面
103 導入口
104 排出口
105 貯留部
106 球面部
107 球面支持部(球面支持手段)
108 水(支持媒体)
109 支持タンク
110 重量部
211 加熱部(加熱手段)
311 加熱ヒータ加熱手段)
312 気相選択透過膜
413 格子板(波抑制手段)
413a 部分領域

Claims (6)

  1. 内部に貯留される液体中に気体を導入し加湿して排出可能であると共に底部に球面状に設けられる球面部を有する加湿タンクと、
    前記加湿タンクの下部に設けられる重量部と、
    前記球面部の外周を相対的に変位自在に支持する球面支持手段とを備えることを特徴とする、
    加湿器。
  2. 前記球面支持手段は、前記球面部に接して前記加湿タンクを浮動可能に支持する支持媒体と、前記支持媒体を貯留する支持タンクとを有することを特徴とする、
    請求項1に記載の加湿器。
  3. 前記支持媒体を加熱可能な加熱手段を備えることを特徴とする、
    請求項2に記載の加湿器。
  4. 前記加熱手段は、反応ガスの電気化学的反応により発電する燃料電池を有し、
    前記支持媒体は、前記燃料電池の発電で発生した熱を奪う冷却水であることを特徴とする、
    請求項3に記載の加湿器。
  5. 前記液体の液面に沿って設けられ該液面を複数の部分領域に区画する波抑制手段を備えることを特徴とする、
    請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の加湿器。
  6. 内部に貯留される水分中に反応ガスを導入し加湿して排出可能であると共に底部に球面状に設けられる球面部を有する加湿タンクと、前記加湿タンクの下部に設けられる重量部と、前記球面部の外周を相対的に変位自在に支持する球面支持手段とを有する加湿器と、
    前記加湿された反応ガスの電気化学的反応により発電する燃料電池とを備えることを特徴とする、
    燃料電池システム。
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