JP2008190598A - スラストころ軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】軸受回転時に、ころと転動面との間に常に潤滑剤を供給することができ、軸受の摩耗、焼付、剥離等を確実に防止することができるスラストころ軸受を提供する。
【解決手段】スラストころ軸受10は、複数のころ11と、一対の保持器部材14,15を互いに軸方向に嵌合して構成され、複数のころ11を周方向に転動可能に保持するポケット部13を有する保持器12と、を備え、一対の保持器部材14,15を嵌合することにより形成される空間に固体潤滑剤16を設ける。
【選択図】図1
【解決手段】スラストころ軸受10は、複数のころ11と、一対の保持器部材14,15を互いに軸方向に嵌合して構成され、複数のころ11を周方向に転動可能に保持するポケット部13を有する保持器12と、を備え、一対の保持器部材14,15を嵌合することにより形成される空間に固体潤滑剤16を設ける。
【選択図】図1
Description
本発明は、スラストころ軸受に関し、例えば、自動車のトランスミッションやトルクコンバータ等の回転支持部に用いられるスラストころ軸受に関する。
従来のスラストころ軸受としては、複数の針状ころと、金属板の打ち抜き加工品からなる2枚の略平行な環状の保持器と、を備え、2枚の保持器のそれぞれが円周方向に複数箇所にポケットを有し、各針状ころが2枚の保持器の対応するポケットに渡って入れられ、且つ2枚の保持器により、各針状ころの保持器軸方向の両側への抜け出しが阻止されるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
そして、上記特許文献1に記載のスラストころ軸受を油潤滑が不可能な箇所に使用する場合、スラストころ軸受には、潤滑剤としてグリースが充填され、グリース漏れ防止のためのシールを有するレースが設けられている。
しかしながら、上記特許文献1に記載のスラストころ軸受においては、軸受の内周側から外周側へのポンプ作用及び軸受回転により、潤滑に必要なグリースが軸受外周側に押しやられ、潤滑機能を発揮できず、軸受に摩耗、焼付、剥離等が生じてしまっていた。
本発明は、このような不都合を解消するためになされたものであり、その目的は、軸受回転時に、ころと転動面との間に常に潤滑剤を供給することができ、軸受の摩耗、焼付、剥離等を確実に防止することができるスラストころ軸受を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 複数のころと、一対の保持器部材を互いに軸方向に嵌合して構成され、複数のころを周方向に転動可能に保持するポケット部を有する保持器と、を備えるスラストころ軸受であって、一対の保持器部材を嵌合することにより形成される空間に固体潤滑剤を設けることを特徴とするスラストころ軸受。
(2) 固体潤滑剤は、潤滑剤含有ポリマーであることを特徴とする(1)に記載のスラストころ軸受。
(1) 複数のころと、一対の保持器部材を互いに軸方向に嵌合して構成され、複数のころを周方向に転動可能に保持するポケット部を有する保持器と、を備えるスラストころ軸受であって、一対の保持器部材を嵌合することにより形成される空間に固体潤滑剤を設けることを特徴とするスラストころ軸受。
(2) 固体潤滑剤は、潤滑剤含有ポリマーであることを特徴とする(1)に記載のスラストころ軸受。
本発明のスラストころ軸受によれば、一対の保持器部材を嵌合することにより形成される空間に固体潤滑剤を設けるため、軸受回転時に、ころと転動面との間に常に潤滑剤を供給することができるので、軸受の摩耗、焼付、剥離等を確実に防止することができる。
以下、本発明に係るスラストころ軸受の一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係るスラストころ軸受の一実施形態を説明するための要部断面図、図2は図1に示すスラストころ軸受のA−A線矢視断面図、図3は本発明に係るスラストころ軸受の製造工程を説明するための要部断面図である。
図1は本発明に係るスラストころ軸受の一実施形態を説明するための要部断面図、図2は図1に示すスラストころ軸受のA−A線矢視断面図、図3は本発明に係るスラストころ軸受の製造工程を説明するための要部断面図である。
本実施形態のスラストころ軸受10は、図1及び図2に示すように、その軸線を径方向に向けた状態で放射状に配設される複数のころ11と、この複数のころ11を周方向に転動可能に保持するポケット部13を有する保持器12と、を備える。
保持器12は、円環状の金属板等からなる一対の保持器部材14,15を互いに軸方向に嵌合して構成される。一方の保持器部材14は、円環部14aと、この円環部14aの内周側から軸方向に突出する内周側フランジ部14bと、円環部14aの外周側から軸方向に突出する外周側フランジ部14cと、を有する。他方の保持器部材15は、円環部15aと、この円環部15aの内周側から軸方向に突出して保持器部材14の内周側フランジ部14bの内周面に嵌合される内周側フランジ部15bと、円環部15aの外周側から軸方向に突出して保持器部材14の外周側フランジ部14cの外周面に嵌合される外周側フランジ部15cと、を有する。
また、各保持器部材14,15の円環部15a,15bには、各ころ11をその軸線を径方向に向けた状態で転動可能に保持するポケット部13が円周方向に等間隔で複数箇所形成される。
そして、本実施形態では、一対の保持器部材14,15を嵌合することにより形成される空間に固体潤滑剤16を配設している。ここで、一対の保持器部材14,15を嵌合することにより形成される空間とは、嵌合状態において、保持器部材14の円環部14a、内周側フランジ部14b、及び外周側フランジ部14cと、保持器部材15の円環部15a、内周側フランジ部15b、及び外周側フランジ部15cと、により囲繞される空間のことである。
固体潤滑剤16は、円板状の潤滑剤含有ポリマーであり、径方向内側及び外側の少なくとも一方に連続部(リム部)が設けられ、複数のころ11を円周方向に等間隔に保持すればよく、本実施形態では、保持器部材14の内周側フランジ部14b及び外周側フランジ部14cとの間に径方向のすき間がないように形成されているが、径方向のすき間があってもよい(各ころ11は、保持器12のポケット部13により位置決めされる)。また、固体潤滑剤16には、一対の保持器部材14,15のポケット部13と対応する位置に潤滑剤ポケット部17が形成されており、この潤滑剤ポケット部17は、各ころ11を拘束しない寸法に設定される。
このように構成されるスラストころ軸受10では、軸受10を回転させることによって、固体潤滑剤16は、慣性力により軸受回転方向と逆の方向に押し付けられ、転動する各ころ11と接触する。これにより、各ころ11を介して、固体潤滑剤16に含有されていた潤滑剤が各ころ11と転動面との間に常に供給される。
次に、スラストころ軸受10の製造方法としては、図3に示すように、まず、保持器部材14のポケット部13と固体潤滑剤16の潤滑剤ポケット部17との位相を合わせて、保持器部材14に固体潤滑剤16を配置させた後、位相を合わせた保持器部材14のポケット部13及び固体潤滑剤16の潤滑剤ポケット部17にころ11を配列させる。次いで、保持器部材14のポケット部13及び固体潤滑剤16の潤滑剤ポケット部17と保持器部材15のポケット部13との位相を合わせて、保持器部材14に保持器部材15を外嵌させた後、保持器部材14,15を加締めて、結合させる。
以上説明したように、本実施形態のスラストころ軸受10によれば、一対の保持器部材14,15を嵌合することにより形成される空間に固体潤滑剤16を設けるため、軸受回転時に、ころ11と転動面との間に常に潤滑剤を供給することができるので、軸受10の摩耗、焼付、剥離等を確実に防止することができる。
また、本実施形態のスラストころ軸受10によれば、固体潤滑剤16により、ころ11と転動面との間に常に潤滑剤を供給することができるため、従来のスラストころ軸受のように、潤滑剤漏れ防止のためのシール等を設ける必要がないので、軸受の製造コストを削減することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に例示したものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態では、ポケット部にころを1列配置させたスラストころ軸受に本発明を適用した場合を例示したが、これに限定されず、ポケット部にころを複数列配置させたスラストころ軸受に本発明を適用してもよい。
また、上記実施形態のスラストころ軸受は、軸方向に互いに対向する一対の軌道輪を更に備え、この一対の軌道輪間に配置されていてもよい。
例えば、上記実施形態では、ポケット部にころを1列配置させたスラストころ軸受に本発明を適用した場合を例示したが、これに限定されず、ポケット部にころを複数列配置させたスラストころ軸受に本発明を適用してもよい。
また、上記実施形態のスラストころ軸受は、軸方向に互いに対向する一対の軌道輪を更に備え、この一対の軌道輪間に配置されていてもよい。
10 スラストころ軸受
11 ころ
12 保持器
13 ポケット部
14,15 保持器部材
14a,15a 円環部
14b,15c 内周側フランジ部
14c,15b 外周側フランジ部
16 固体潤滑剤
17 潤滑剤ポケット部
11 ころ
12 保持器
13 ポケット部
14,15 保持器部材
14a,15a 円環部
14b,15c 内周側フランジ部
14c,15b 外周側フランジ部
16 固体潤滑剤
17 潤滑剤ポケット部
Claims (2)
- 複数のころと、一対の保持器部材を互いに軸方向に嵌合して構成され、前記複数のころを周方向に転動可能に保持するポケット部を有する保持器と、を備えるスラストころ軸受であって、
前記一対の保持器部材を嵌合することにより形成される空間に固体潤滑剤を設けることを特徴とするスラストころ軸受。 - 前記固体潤滑剤は、潤滑剤含有ポリマーであることを特徴とする請求項1に記載のスラストころ軸受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007024643A JP2008190598A (ja) | 2007-02-02 | 2007-02-02 | スラストころ軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007024643A JP2008190598A (ja) | 2007-02-02 | 2007-02-02 | スラストころ軸受 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008190598A true JP2008190598A (ja) | 2008-08-21 |
Family
ID=39750884
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2007024643A Pending JP2008190598A (ja) | 2007-02-02 | 2007-02-02 | スラストころ軸受 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008190598A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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DE102022110323A1 (de) | 2022-04-28 | 2023-11-02 | Schaeffler Technologies AG & Co. KG | Axiallageranordnung mit von einem mehrteiligen Lagerkäfig eingefassten Lagerrollen |
DE102022110308A1 (de) | 2022-04-28 | 2023-11-02 | Schaeffler Technologies AG & Co. KG | Axiallageranordnung mit von einem mehrteiligen Lagerkäfig eingefassten Lagerrollen |
DE102022120096A1 (de) | 2022-08-10 | 2024-02-15 | Schaeffler Technologies AG & Co. KG | Rollenkranz mit einem mehrteilig ausgeführten Käfig |
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2007
- 2007-02-02 JP JP2007024643A patent/JP2008190598A/ja active Pending
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