JP2008189059A - ラックアンドピニオン式ステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ラック歯とピニオン歯との噛み合い歯面の潤滑不良を防止すること。
【解決手段】ラック軸8に形成したラック歯20の歯面に、歯丈方向の2本の溝20aが設けてある。ラック歯20は、鍛造加工により製作している。鍛造加工であれば容易に歯丈方向の溝20aを成型することが可能である。以上から、ラック歯20に設けた溝20aが油溜りの役割を担い、ギヤ歯面の潤滑不良を防止することができる。
【選択図】図1
【解決手段】ラック軸8に形成したラック歯20の歯面に、歯丈方向の2本の溝20aが設けてある。ラック歯20は、鍛造加工により製作している。鍛造加工であれば容易に歯丈方向の溝20aを成型することが可能である。以上から、ラック歯20に設けた溝20aが油溜りの役割を担い、ギヤ歯面の潤滑不良を防止することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、ラックアンドピニオン式ステアリング装置の改良に関する。
自動車用の舵取装置の一形式として広く採用されているラックアンドピニオン式ステアリング装置は、ステアリングシャフト機構の車両後方側端部にステアリングホイールが固設され、車両前方側端部にピニオンが連結されており、車体の左右方向に延設されたラック軸のラック歯に前記ピニオンが噛合してあるラックアンドピニオン機構を備えている。
このラックアンドピニオン式ステアリング装置においては、舵取りのためのステアリングホイールの回転操作に連動するピニオンの回転をラック軸の軸長方向の直線運動に変換し、この直線運動をラック軸両端にそれぞれ連結されたタイロッドを介して左右の駆動輪に伝えて舵取りを行う構成となっている。
ラックアンドピニオン式ステアリング装置において、互いに噛み合うラック軸のラック歯とピニオンのギヤ部が摩耗すると、その噛合いガタが大きくなり、その結果、ラトル音の発生につながる。
特許文献1では、ラック軸を支持するラックブッシュに対してラック軸が摺動する範囲内のラック軸外周面に、ショットピーニング加工、表面腐食加工等の加工法によって、複数の凹所を形成し、ラック軸の組立て時に供給されるグリース等の潤滑油を夫々の凹所に保持させ、ラックブッシュに対する摺動抵抗を低減している。
特開2001−278074号公報
しかしながら、ステアリング装置用のラックアンドピニオン機構において、ラック歯とピニオン歯との噛合いによるラック歯の歯面におけるピニオン歯の接触線は、図2(b)に二重鎖線で示すように、歯筋方向に移動する。
そのため、ステアリング装置組立て時に塗布したグリースは、ギヤの噛合いにより歯筋方向に押しのけられてしまい、ギヤ歯面は、潤滑不良の状態になる。
その結果、ギヤ歯面が潤滑不良になると摩耗が増大してしまうといったことがある。
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであって、ギヤ歯面の潤滑不良を防止することができる、ラックアンドピニオン式ステアリング装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明に係るラックアンドピニオン式ステアリング装置は、ステアリングシャフトの操舵回転力を直線運動に変換して転舵するために、
ラックコラムと、
前記ラックコラム内にラックブッシュを介して摺動自在に支持されたラック軸と、
前記ラック軸に形成されたラック歯と噛合するピニオンと、からなるラックアンドピニオン式ステアリング装置において、
前記ラック軸は前記ラック歯の歯面の歯丈方向に、少なくとも1本以上の溝が設けてあることを特徴とする。
ラックコラムと、
前記ラックコラム内にラックブッシュを介して摺動自在に支持されたラック軸と、
前記ラック軸に形成されたラック歯と噛合するピニオンと、からなるラックアンドピニオン式ステアリング装置において、
前記ラック軸は前記ラック歯の歯面の歯丈方向に、少なくとも1本以上の溝が設けてあることを特徴とする。
好適には、前記ラック軸は前記ラック歯の歯面の歯丈方向に設けた溝に傾斜が設けてあることを特徴とする。
本発明によれば、ラック歯の歯面に設けた溝が油溜りの役割を担い、ギヤ歯面の潤滑不良を防止することができる。
尚、通常のステアリング用ラックアンドピニオン機構では、ラック軸のフルストロークでピニオンは約2〜3回転するように設定されているため、ピニオン歯は、同じ歯がラック歯の約2〜3倍噛合うこととなる。
そのため、歯面に設ける溝は、ピニオン歯に設けるよりもラック歯に設けた方が、その寿命が長く、その効果が大きい。
以下、本発明の実施の形態に係るラックアンドピニオン式ステアリング装置を図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るラックアンドピニオン式ステアリング装置を採用した電動パワーステアリング装置を示す軸方向一部断面図である。
図2(a)は、本発明の実施の形態のラックアンドピニオン機構におけるラック軸を示す模式的側面図である。(b)は、ラック歯とピニオン歯との噛合い部で、ラック歯の歯面におけるピニオン歯の接触線の移動方向を示す斜視図である。(c)は、本発明の実施の形態におけるラック歯を示す部分拡大斜視図である。(d)は、本発明の実施の形態におけるラック歯の変形例を示す部分拡大斜視図である。
図1において、電動パワーステアリング装置1は、ギヤハウジング2と、ギヤハウジング2に一体的に形成されたラックコラムハウジング3とを有する。ギヤハウジング2には、上端にステアリングホイール(図示なし)が連結されたアッパーシャフト(図示なし)に接続されるロアーシャフト4を回転自在に支持するコラムチューブ5が一体的に設けてある。ロアーシャフト4とアッパーシャフトとはスプライン嵌合されて、ステアリングシャフトを構成している。ギヤハウジング2には、電動モータ6が固設してある。
本実施の形態では、ギヤハウジング2内には、減速機構からなる動力伝達機構およびトルクセンサーが設けられ、ステアリングホイール(図示なし)に印加された操舵トルクをトルクセンサーにより検知し、この検知した操舵トルクに対応して電動モータ6から発生させる補助操舵トルクを、減速機構からなる動力伝達機構を介し、ロアーシャフト4の下方にトーションバー(図示なし)を介して連結された出力軸(図示なし)に伝達されるようになっており、この出力軸にピニオン(図示なし)が連結または形成されている。
ステアリング装置がマニュアル式のものである場合、ピニオンはロアーシャフト4の下方端に連結または形成されている。
ギヤハウジング2に固設されたラックコラムハウジング3には水平方向に延びるラックコラム7が固設されており、ラックコラム7内にはラック軸8が挿通されている。ラックコラム7内の端部内周には、滑り軸受であるラックブッシュ9を介して、ラック軸8が図1中左右方向に摺動自在に支持してある。ラック軸8には、所定の長さ範囲に亘ってラック歯20が形成されており、該ラック歯20は前記ピニオンに噛合させてある。
運転者がステアリングホイール(図示なし)を操舵することにより発生した操舵トルクは、ロアーシャフト4、トーションバー(図示なし)を介して出力軸(図示なし)に伝達され、該出力軸に連結又は形成されたピニオン(図示なし)は軸周りに回転し、この回転がピニオンとラック軸8との噛合部においてラック軸8の直線方向の運動に変換され、該ラック軸8がラックコラム7内で図1中左右方向に移動する。
ラック軸8はその両端において球面継手10、11を介して、それぞれタイロッド12、13に連結されている。ラックコラム7とタイロッド12、13との間には防塵ブーツ14が設けられ、水や埃等の異物がステアリング装置内に侵入することを防止している。タイロッド12、13は図示しない転舵手段に連結されている。
本発明の実施の形態では、図1(c)に示すように、ラック軸8に形成したラック歯20の歯面には、歯丈方向に、歯面底部から歯面上辺部まで延在し、歯先面に開いている溝20a(本実施の形態では2本)が設けてある。該ラック歯20には、ステアリング装置組立て時にグリースが塗布されている。
ステアリングホイールの操舵によって、ラック歯20の歯面におけるピニオン歯とラック歯20との接触線20bが、図2(b)の二重鎖線に示す如く歯筋方向に移動するが、ラック歯20の歯面上のグリースは、該溝20aに入り込み滞留することによって、歯筋方向に押しのけられることはなく、ギヤ歯面が潤滑不良になることを防止する。
本実施の形態のラック歯20は、鍛造加工により製作している。鍛造加工であれば容易に歯丈方向の溝を成型することが可能である。
以上から、本実施の形態によれば、ラック歯20に設けた溝20aが油溜りの役割を担い、ギヤ歯面の潤滑不良を防止することができる。
尚、通常のステアリング用ラックアンドピニオン機構では、ラック軸のフルストロークに対しピニオンは約2〜3回転するように設定されているため、ピニオン歯は、同じ歯がラック歯の約2〜3倍噛合うこととなる。そのため、歯面に設ける溝は、ピニオン歯に設けるよりもラック歯に設けた方が、その寿命が長く、その効果が大きい。
本発明の実施の形態において、ラック軸の変形例では、図1(d)に示すように、ラック歯20の歯面に設けた歯丈方向の溝20a(本実施の形態では2本)に、傾斜(角度:θ)を設けている。傾斜を設けることにより、溝20aの長さが実施の形態に比べて長くなり、溝20aに入り込むグリースの量が増え、ギヤ歯面の潤滑不良の防止効果を長く保持することができる。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されず、種々変形可能である。
3 ラックハウジング
4 ロアーシャフト
7 ラックコラム
8 ラック軸
20 ラック歯
20a 溝
20b 接触線
4 ロアーシャフト
7 ラックコラム
8 ラック軸
20 ラック歯
20a 溝
20b 接触線
Claims (2)
- ステアリングシャフトの操舵回転力を直線運動に変換して転舵するために、
ラックコラムと、
前記ラックコラム内にラックブッシュを介して摺動自在に支持されたラック軸と、
前記ラック軸に形成されたラック歯と噛合するピニオンと、からなるラックアンドピニオン式ステアリング装置において、
前記ラック軸は前記ラック歯の歯面の歯丈方向に、少なくとも1本以上の溝が設けてあることを特徴とするラックアンドピニオン式ステアリング装置。 - 前記ラック軸は前記ラック歯の歯面の歯丈方向に設けた前記溝に傾斜が設けてあることを特徴とする請求項1に記載のラックアンドピニオン式ステアリング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007023292A JP2008189059A (ja) | 2007-02-01 | 2007-02-01 | ラックアンドピニオン式ステアリング装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008189059A true JP2008189059A (ja) | 2008-08-21 |
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Family Applications (1)
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012163179A (ja) * | 2011-02-08 | 2012-08-30 | Jtekt Corp | 減速機構および電動パワーステアリング装置 |
CN108082271A (zh) * | 2017-12-21 | 2018-05-29 | 芜湖恒隆汽车转向系统有限公司 | 一种齿轮齿条机械转向器的支撑限位装置 |
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-
2007
- 2007-02-01 JP JP2007023292A patent/JP2008189059A/ja active Pending
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