JP2008188801A - 輪転印刷機の断裁関連制御方法及び輪転印刷機の断裁位置制御装置 - Google Patents

輪転印刷機の断裁関連制御方法及び輪転印刷機の断裁位置制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】輪転印刷機の断裁位置制御に関し、三角板の上流にマーク検出ヘッドを配置しながら、ペースタ通過によって生じる断裁位置のズレを速やか解消できるようする。
【解決手段】コンペンセータローラの下流で三角板の上流に配置されウェブ上に印刷されたマークを検出するマーク検出ヘッドと、鋸胴に同期回転するエンコーダと、記マーク検出ヘッドからの検出信号とエンコーダからの基準パルス信号とに基づいてコンペンセータローラを制御することによりウェブを断裁するための断裁位置を制御するカットオフコントローラを有する断裁位置制御装置をそなえた輪転印刷機において、ウェブの紙継部が進入した際のウェブの走行を制御する輪転印刷機の断裁関連制御方法であって、コンペンセータローラと鋸胴との間のウェブパスラインへウェブの紙継部が進入したら、三角板におけるウェブのドロー値(S20)やエアブロー圧(S30)を一時的に変化させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、輪転印刷機において、コンペンセータローラと鋸胴との間のウェブパスラインにウェブの紙継部が進入した際に変化するウェブの走行を制御する、輪転印刷機の断裁関連制御方法及び輪転印刷機の断裁位置制御装置に関するものである。
輪転印刷機では、印刷されたウェブを適切な位置で断裁するために、印刷ユニットの下流側で、断裁部を備えた折機にウェブに折り目を付けて供給する三角板の上流側に、コンペンセータローラを設け、ウェブ上の絵柄と断裁位置の位相調整を行なうものが普及している。この場合、コンペンセータローラを如何に制御するかが重要であり、例えば特許文献1には、以下のような技術が従来技術として記載されている。
つまり、図7に示すように、上流の印刷部(図示略)で印刷され、ドライヤ部で乾燥され冷却部で冷却されたウェブ1は、コンペンセータローラ10を経て三角板21に進入し、三角板21で折られて折機20に進入し、互いに対向する鋸胴22aと受胴22bとから構成される断裁装置(鋸胴装置)22で断裁される。コンペンセータローラ10と三角板21との間には、ウェブ1上に印刷された所定のマーク(位相検出マーク、もしくはこの位相検出マークに相応しい絵柄)を検出するマーク検出ヘッド31が設けられ、鋸胴22aには、鋸胴22aに同期して回転するエンコーダ32が付設されている。さらに、コンペンセータローラ10を制御するカットオフコントローラ30が備えられている。
なお、位相検出マークは、ウェブ1の幅方向に延びた一定長さの線分であり、ウェブ1が走行して線分がマーク検出ヘッド31の検出領域に入ると輝度が変化することから位相検出マークの通過を検出でき、断裁位置を制御するカットオフコントローラを制御するのに用いることができる。そこで、実際に印刷する絵柄のうちで、ウェブ1の幅方向に直線的に延びた、輝度変化部分、或いは、何れかの色の濃度変化部分を、位相検出マークに代用することもできる。位相検出マークに相応しい絵柄とは、印刷絵柄中のこのような絵柄部分をいう。
また、コンペンセータローラ10では、可動ローラ10aを固定ローラ10b,10cに対して離接移動させてウェブパスライン長さを調整する。マーク検出ヘッド31の検出方向のウェブ1の裏面側にはウェブ1の紙厚方向の位置を安定させるガイドローラ23aが装備される。そのほかウェブ1の走行をガイドするガイドローラ23bが適所に装備され、三角板21の下流には、ニッピングローラ24a,24bがそれぞれ対をなして設けられている。また、断裁装置22の直上流には、ウェブ1を走行駆動する駆動ローラ23cが備えられる。
カットオフコントローラ30では、入力されるマーク検出ヘッド31及びエンコーダ32の各検出信号に基づいて、鋸胴22aの切断タイミング(即ち、鋸胴22aの回転位相)とマーク検出ヘッド31によるマーク検出タイミング(即ち、鋸胴22aに進入するウェブ1の位相)とが所定の関係(例えば、所定の時間ズレ)になるように、コンペンセータローラ10を制御する。
しかしながら、上述のように、マーク検出ヘッド31を三角板21よりも上流に配置すると、カットオフコントローラ30が適切にコンペンセータローラ10を制御しても、ウェブの紙継部(ペースタ)がマーク検出ヘッドから鋸胴の間を通過するまでの間に、断裁位置が適正位置からずれてしまうという不具合が発生した。これは、ウェブ1の紙継部(ペースタ)がガイドローラ等のウェブ1に接触する部分を通過すると、マーク検出ヘッド31から鋸胴22aまでの間にウェブパスルートにおいて、張力や伸びに微妙な変化が生じるためと考えられている。
特に、このペースタ通過によって生じる断裁位置のズレは、正紙として許容できるものではなく、マーク検出ヘッド31から鋸胴22aまでのウェブパス長の基準長さに対する偏差が収束するまでの製品は損紙として処理しなくてはならない。図8に示すように、マーク検出ヘッド31から鋸胴22aまでのウェブパス部にテンション変動(テンションの瞬間的な増大)が生じると、これに応じて、このウェブパス長の偏差が立ち上がりこの偏差はなかなか収束しない。したがって、このウェブパス長の偏差が収束するのを受動的に待っていては収束までに時間がかかってしまうので、通常は、オペレータがその発生した偏差に修正を加えて、偏差を収束させる操作を行なっている。
しかし、オペレータによる偏差の修正は容易ではないため、特許文献1では、マーク検出ヘッド31を、図7に2点鎖線(符号31´)で示すように、三角板21よりも下流で鋸胴22aよりも上流に配置することにより、マーク検出ヘッド31から鋸胴22aまでのウェブパス長を短くして、ペースタ通過によるウェブ1の張力や伸びの変化が、マーク検出ヘッド31の検出情報に基づくコンペンセータローラ10の制御に影響し難くする技術が提案されている。なお、この場合、マーク検出ヘッド31´に対応した位置に、ガイドローラ23a´を配置することになる。
特許3053670号公報
上述の特許文献1の技術によれば、マーク検出ヘッド31から鋸胴22aまでのウェブパス長を限りなく小さくすることによりウェブパス長の偏差を無視できる程度に抑えることが可能となるが、この技術では、三角板21の下流にマーク検出ヘッド31を配置するため、マーク検出ヘッド31は三角板21により2つ折りされたウェブに対してマーク検出を行なうので、絵柄の全域を見ることは困難であり、位相検出マークのウェブ1上への印刷位置が制限されてしまう。
つまり、三角板の後になるとウェブが2つ折りされているため、単一のマーク検出ヘッドにより検出する場合には、位相検出マークを、この2つ折りされたウェブの一方の面(即ち、ウェブの全幅の半分の領域)に限定して印刷しなくてはならない。もちろん、2つ折りされたウェブの両面にそれぞれマーク検出ヘッドを配置すれば、位相検出マークの印刷位置の自由度は増すが、マーク検出ヘッドを各折機に、2つずつ配備しなくてはならず、コスト増となるばかりか、ウェブの折り目部分では位相検出マークを検出しにくいので、位相検出マークの印刷位置は折られる前に比べてやはり制限されることになる。
また、折機内は狭隘であり、マーク検出ヘッドを配置する場合の自由度は少なく、1つのマーク検出ヘッドを適切な位置(折胴に近く且つ精度よく検出できる位置)に設置する場合も、その設置空間を確保することは困難である。しかも、折胴による断裁によって紙粉が飛び散るため、折胴に近いマーク検出ヘッドには紙粉の付着による検出性能の低下のおそれがあり、何らかの対応も必要になる。
また、位相検出マークは、必ずしも一定の位置にあるわけではない。例えば、絵柄中の特定の箇所を位相検出マークとして利用する場合などは、位相検出マークの位置を印刷絵柄に応じて決めることになり、印刷絵柄が変われば位相検出マークの位置も変わる。この場合には、マーク検出ヘッドを移動させなくてはならず、折機扉を開けて、狭隘な折機内でマーク検出ヘッドを移動させる作業は、容易ではない。この対策には、マーク検出ヘッドを遠隔で所要の位置に移動させるようにすることも考えられるが、この場合、大幅なコスト増となるだけでなく、スペース上も困難な対策である。
さらに、一般に、輪転印刷機には、コンペンセータローラの下流に複数の折機を備えたものがあり、印刷オーダーに応じてウェブパスラインを変更し、これらの折機を選択して使用することができるが、この場合、折機の上流のウェブパスラインの上流部分にマーク検出ヘッドを備えれば1つのマーク検出ヘッドで各折機に対応できるが、各折機にマーク検出ヘッドを装備する場合、マーク検出ヘッドを各折機にそれぞれ備える必要があり、この点でもコスト増となる。
そこで、図7に示すように、三角板の上流にマーク検出ヘッドを配置しながら、ペースタ通過によって生じる断裁位置のズレを速やか解消することができるようにすることが必要であると考えられる。
この場合、図8に示すように、マーク検出ヘッドから鋸胴までのウェブパス部においてウェブのテンション変動(テンションの瞬間的な増大)が発生すると、偏差(ウェブパス長の基準長さに対する偏差)が発生し、これがなかなか収束しないという現象について、そのメカニズムを追究することが開発のヒントになる。
そこで、本願発明者は、かかるメカニズムについて追求したところ、以下の結論を得た。
つまり、図9に示すように、ウェブ1は、三角板21のガイド面21aの内側から外側に向けて噴射されるエアブローによって、通常は実線で示すように、三角板21のガイド面21aから所定の距離だけ離隔した位置を走行する。しかし、ウェブ1のテンションが瞬間的に増大すると、ウェブ1は2点鎖線(符号1´)で示すように三角板21のガイド面21aに接近し、その後はなかなか実線で示す本来の軌道に戻らない。
これは、ウェブ1のテンションが所定の状態に保たれると、ウェブ1のテンションとウェブ1に噴射されるエアの圧力とがバランスして一定の軌道を走行するが、ウェブ1のテンション増大により、一度、ウェブ1が三角板21のガイド面21aに接近すると、定常噴射されるエアではウェブ1を定常軌道までなかなか戻すことができず、ウェブパス長の偏差の解消に時間がかかってしまうものと考えられる。つまり、ウェブ1に一定のエアブロー圧が与えていると、最終的には、エアブロー圧に応じた一定の軌道をウェブが走行するようになるが、ウェブがこの一定軌道に戻る動きはきわめて緩慢であり、一定軌道に復帰するのに時間を要してしまうものと考えられる。
本発明は、このような課題に鑑み案出されたもので、三角板の上流にマーク検出ヘッドを配置しながら、ペースタ通過によって生じる断裁位置のズレを速やか解消することができるようにした、輪転印刷機の断裁関連制御方法及び輪転印刷機の断裁位置制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の輪転印刷機の断裁関連制御方法(請求項1)は、エアブロー式三角板及び鋸胴を装備すると共に、コンペンセータローラと、該コンペンセータローラの下流で前記三角板の上流に配置されウェブ上に印刷されたマークを検出するマーク検出ヘッドと、前記鋸胴に同期して回転するエンコーダと、前記マーク検出ヘッドからの検出信号と前記エンコーダからの基準パルス信号とに基づいて前記コンペンセータローラを制御することにより前記ウェブを断裁するための断裁位置を制御するカットオフコントローラとを有する断裁位置制御装置をそなえた輪転印刷機において、前記ウェブの紙継部が進入した際の前記ウェブの走行を制御する輪転印刷機の断裁関連制御方法であって、前記コンペンセータローラと前記鋸胴との間のウェブパスラインへの前記ウェブの紙継部の進入を判定する判定ステップと、前記判定ステップにおいて、前記紙継部の進入が判定されると、前記三角板における前記ウェブのドロー値を一時的に変化させる紙継部進入時ステップとをそなえていることを特徴としている。
ここで、ドロー値とは、ウェブを走行駆動するローラ(ドラグローラ)がウェブに与えるテンション状態のことであり、当該ローラの周速度を変化させることでドロー値を調整することができる。当該ドロー値を変化させるとウェブのテンション状態が変化して、ウェブパスラインも変化することとなる。
前記紙継部進入時ステップでは、前記ウェブパスラインに前記ウェブの紙継部が進入すると、前記ウェブのドロー値を一時的に変化させると共に、前記三角板のエアブロー圧を一時的に変化させることが好ましい(請求項2)。
また、前記ウェブのドロー値の制御は、前記ウェブパスラインに備えられたドラグローラの周速度を制御することにより行なうことが好ましい(請求項3)。
前記ウェブのドロー値の変化は、前記ウェブパスラインに前記ウェブの紙継部が進入した直後から予め設定された時間だけ継続して行なうか(請求項4)、或いは、前記ウェブパスラインに前記ウェブの紙継部が進入した直後から予め設定された時間内において断続的に複数回行なう(請求項5)ことが好ましい。
また、本発明の輪転印刷機の断裁関連制御方法(請求項6)は、エアブロー式三角板及び鋸胴を装備すると共に、コンペンセータローラと、該コンペンセータローラの下流で前記三角板の上流に配置されウェブ上に印刷されたマークを検出するマーク検出ヘッドと、前記鋸胴に同期して回転するエンコーダと、前記マーク検出ヘッドからの検出信号と前記エンコーダからの基準パルス信号とに基づいて前記コンペンセータローラを制御することにより前記ウェブを断裁するための断裁位置を制御するカットオフコントローラとを有する断裁位置制御装置をそなえた輪転印刷機において、前記ウェブの紙継部が進入した際の前記ウェブの走行を制御する輪転印刷機の断裁関連制御方法であって、前記コンペンセータローラと前記鋸胴との間のウェブパスラインへの前記ウェブの紙継部の進入を判定する判定ステップと、前記判定ステップにおいて、前記紙継部の進入が判定されると、前記三角板のエアブロー圧を一時的に変化させる紙継部進入時ステップとをそなえていることを特徴としている。
前記エアブロー圧の変化は、前記ウェブパスラインに前記ウェブの紙継部が進入した直後から予め設定された時間だけ前記エアブロー圧を増大させるものとする(請求項7)、或いは、前記ウェブパスラインに前記ウェブの紙継部が進入した直後から予め設定された時間内において、前記エアブロー圧を増減させるものとする(請求項8)ことが好ましい。
後者の場合、前記エアブロー圧の増減は、前記エアブロー圧を通常圧よりも減少させる変化と前記通常圧に復帰させる変化とを繰り返すものであることが好ましい(請求項9)。
また、本発明の輪転印刷機の断裁位置制御装置(請求項10)は、下流部にエアブロー式三角板及び鋸胴を有する輪転印刷機に装備され、コンペンセータローラと、該コンペンセータローラの下流で前記三角板の上流に配置されウェブ上に印刷されたマークを検出するマーク検出ヘッドと、前記鋸胴に同期して回転するエンコーダと、前記マーク検出ヘッドからの検出信号と前記エンコーダからの基準パルス信号とに基づいて前記コンペンセータローラを制御することにより前記ウェブを断裁するための断裁位置を制御するカットオフコントローラとを有する断裁位置制御装置において、前記コンペンセータローラと前記鋸胴との間のウェブパスラインに前記ウェブの紙継部が進入すると、前記三角板における前記ウェブのドロー値を一時的に変化させる紙継通過時コントローラをそなえていることを特徴としている。
前記紙継通過時コントローラは、前記ウェブパスラインに前記ウェブの紙継部が進入すると、前記ウェブのドロー値を一時的に変化させると共に、前記三角板のエアブロー圧を一時的に変化させることが好ましい(請求項11)。
また、前記ウェブのドロー値の制御は、前記ウェブパスラインに備えられたドラグローラの周速度を制御することにより行なわれることが好ましい(請求項12)。
前記ウェブのドロー値の変化は、前記ウェブパスラインに前記ウェブの紙継部が進入した直後から予め設定された時間だけ継続して行なわれるか(請求項13)、或いは、前記ウェブパスラインに前記ウェブの紙継部が進入した直後から予め設定された時間内において断続的に複数回行なわれる(請求項14)ことが好ましい。
また、本発明の輪転印刷機の断裁位置制御装置(請求項15)は、下流部にエアブロー式三角板及び鋸胴を有する輪転印刷機に装備され、コンペンセータローラと、該コンペンセータローラの下流で前記三角板の上流に配置されウェブ上に印刷されたマークを検出するマーク検出ヘッドと、前記鋸胴に同期して回転するエンコーダと、前記マーク検出ヘッドからの検出信号と前記エンコーダからの基準パルス信号とに基づいて前記コンペンセータローラを制御することにより前記ウェブを断裁するための断裁位置を制御するカットオフコントローラとを有する断裁位置制御装置において、前記コンペンセータローラと前記鋸胴との間のウェブパスラインに前記ウェブの紙継部が進入すると、前記三角板のエアブロー圧を一時的に変化させる紙継通過時コントローラをそなえていることを特徴としている。
前記エアブロー圧の変化は、前記ウェブパスラインに前記ウェブの紙継部が進入した直後から予め設定された時間だけ前記エアブロー圧を増大させるものであるか(請求項16)、或いは、前記ウェブパスラインに前記ウェブの紙継部が進入した直後から予め設定された時間内において、前記エアブロー圧を増減させるものである(請求項17)ことが好ましい。
後者の場合、前記エアブロー圧の増減は、前記エアブロー圧を通常圧よりも減少させる変化と前記通常圧に復帰させる変化とを繰り返すものであることが好ましい(請求項18)。
本発明の輪転印刷機の断裁関連制御方法(請求項1)又は輪転印刷機の断裁位置制御装置(請求項10)によれば、コンペンセータローラと鋸胴との間のウェブパスラインにウェブの紙継部が進入した場合に、カットオフのズレが生じて、通常はこれがなかなか解消されないが、紙継部が進入すると、三角板におけるウェブのドロー値を一時的に変化させるため、ウェブの走行軌道が本来の軌道に速やかに復帰し、カットオフのズレを早期に解消させ、損紙の発生量を大幅に削減することができる。
つまり、コンペンセータローラと鋸胴との間のウェブパスラインにウェブの紙継部が進入すると、ウェブの張力変動等によってウェブパスラインにおけるウェブの走行軌道が瞬間的に変化してウェブパス長さが短くなって、カットオフコントローラによって、マーク検出ヘッドからの検出信号とエンコーダからの基準パルス信号とに基づいてコンペンセータローラを適正に制御しても、ウェブのカットオフ位置が適正位置からずれてしまい、しかも、このズレは通常なかなか解消されない。しかし、紙継部が進入すると、三角板におけるウェブのドロー値を一時的に変化させることにより、この操作が、ウェブ自体が本来の走行軌道に復帰するトリガーとなって、ウェブは三角板のエアブローによって速やかに本来の走行軌道に復帰する。したがって、カットオフのズレが早期に解消して、損紙の発生量が大幅に抑えられるのである。
また、本発明の輪転印刷機の断裁関連制御方法(請求項2,6)又は輪転印刷機の断裁位置制御装置(請求項11,15)によれば、コンペンセータローラと鋸胴との間のウェブパスラインにウェブの紙継部が進入した場合に、カットオフのズレが生じて、通常はこれがなかなか解消されないが、紙継部が進入すると、三角板のエアブロー圧を一時的に変化させるため、ウェブの走行軌道が本来の軌道に速やかに復帰し、カットオフのズレを早期に解消させ、損紙の発生量を大幅に削減することができる。
つまり、マーク検出ヘッドと鋸胴との間のウェブパスラインにウェブの紙継部が進入すると、ウェブの張力変動等によってウェブパスラインにおけるウェブの走行軌道が瞬間的に変化してウェブパス長さが短くなって、カットオフコントローラによって、マーク検出ヘッドからの検出信号とエンコーダからの基準パルス信号とに基づいてコンペンセータローラを適正に制御しても、ウェブのカットオフ位置が適正位置からずれてしまい、しかも、このズレは通常なかなか解消されない。しかし、紙継部が進入すると、三角板のエアブロー圧を一時的に変化させることにより、この操作が、ウェブ自体が本来の走行軌道に復帰するトリガーとなって、ウェブは三角板のエアブローによって速やかに来の走行軌道に復帰する。したがって、カットオフのズレが早期に解消して、損紙の発生量が大幅に抑えられるのである。
ウェブのドロー値の制御は、ウェブパスラインに備えられたドラグローラの周速度を制御することにより容易に実施することができる(請求項3,12)。
また、ウェブのドロー値の変化を、ウェブパスラインにウェブの紙継部が進入した直後から予め設定された時間だけ継続して行なっても、ウェブパスラインに前記ウェブの紙継部が進入した直後から予め設定された時間内において断続的に複数回行なっても、ウェブの走行軌道を本来の軌道に早期に復帰させることができる(請求項4,5,13,14)。
エアブロー圧の変化として、ウェブパスラインに上記ウェブの紙継部が進入した直後から予め設定された時間だけエアブロー圧を増大させても、ウェブパスラインにウェブの紙継部が進入した直後から予め設定された時間内において、エアブロー圧を増減させても、ウェブの走行軌道を本来の軌道に早期に復帰させることができる(請求項7,8,16,17)。
特に、エアブロー圧を増減させる場合、エアブロー圧を通常圧よりも減少させる変化と通常圧に復帰させる変化とを繰り返しても、ウェブの走行軌道を本来の軌道に早期に復帰させることができるため、特別に高いエアブロー圧は不要となり、既存のエアブローをそのまま使用しながらその作動を制御するだけでよく、実用性が高い(請求項9,18)。
以下、図面により、本発明の実施の形態について説明する。
図1〜図6は本発明の一実施形態に係る輪転印刷機及びその断裁位置制御装置並びにその断裁関連制御方法を示すもので、これらの図に基づいて説明する。
まず、本実施形態に係る輪転印刷機について説明する。図1は本実施形態にかかる輪転印刷機を示す概略構成図であり、図1に示すように、本輪転印刷機は、上流から、給紙部2、インフィード部3、印刷部4、ドライヤ部5、冷却部6、ウェブパス部7、三角板21、折機20を備えており、これらの各部は、制御装置40によって制御される。また、ウェブパス部7には、コンペンセータローラ10が備えられる。
給紙部2には、リールスタンド2aが装備され、リールスタンドにウェブロールを装着し適宜紙継を行ないながらウェブを繰り出すようになっている。インフィード部3には、インフィードローラ3aが装備され、ウェブ1のテンション状態を制御しながら下流の印刷部4にウェブ1を供給するようになっている。また、印刷部4には、多色刷りの場合、複数(ここでは、c,m,y,kの4色)の印刷ユニット4a〜4dが備えられる。
印刷部4で印刷されたウェブ1は、ドライヤ部5で加熱されて乾燥され、その後、冷却部6で冷却され、ウェブパス部7で所定のウェブパスラインに案内されて、三角板21,折機20に進み、折り及び切断を行なわれて、折丁となって排紙されるようになっている。
ウェブパス部7には、周速度を制御することでウェブ1のテンション状態(ドロー値)を調整できるドラグローラ7bが備えられ、三角板21の下流の折機20には、断裁装置22が備えられる。三角板21はウェブ1を非接触若しくは接触抵抗を低減させるように案内するエアブロー式のもので、断裁装置22は、鋸胴22aと受胴22bとが対になって構成されている。
ウェブパス部7のドラグローラ7bは、三角板21の下流側の駆動ローラ(図1には示さず)との周速度差を調整することにより、三角板21を通過するウェブ1のドロー値(テンション状態)を制御できるようになっている。また、三角板21のエアブロー(図示略)もエアブロー圧を可変に構成されている。
ここで、ドロー値とは、ウェブを走行駆動するドラグローラ7bがウェブに与えるテンション状態のことである。ドラグローラ7bの周速度を上昇させれば、ドラグローラ7bによって、ドラグローラ7bの上流側のウェブのテンションを増加させることができ、この場合には、ドラグローラ7bの下流側のウェブのテンションは減少することになる。したがって、ドラグローラ7bの周速度を上昇させてそのドロー値を上昇させると、ドラグローラ7bの下流側の三角板21の付近を走行するウェブのテンションは減少することになり、これに応じてウェブパスラインも変化することとなる。
制御装置40は、給紙部2においてウェブロールからウェブ1が弛みを生じることなく適正に供給されるように、ブレーキコントロールを行ない。インフィード部3に対しては、インフィードローラ3aを制御して装備され、印刷部4におけるウェブ1のテンション状態を制御する。また、制御装置40は、印刷部4の各印刷ユニット4a〜4dによるウェブ1への印刷位置が互いに整合するように、各印刷ユニット4a〜4dに対して見当合わせ制御を行なうとともに、これらの印刷ユニット4a〜4dによる印刷位置と、鋸胴22aの断裁位置とが互いに整合するように、コンペンセータロール10を制御する。これらを位相同期制御と呼ぶ。
また、制御装置40では、これに加えて、ドラグローラ7bの周速を調整してウェブ1のドロー値を制御するドロー制御と、三角板21のエアブロー圧を制御するエアブロー制御とを行なうようになっている。これらの制御は、本実施形態にかかる装置及び方法に特有のものであるが、これについては後述する。
次に、本実施形態にかかる断裁位置制御装置について、図2を参照して説明する。
図2に示すように、上流の印刷部4で印刷されて、ドライヤ部5で乾燥され冷却部6で冷却されたウェブ1は、コンペンセータローラ10,ウェブパス部7を経て三角板21,折機20に進入するが(図1参照)、三角板21では、図2に示すように、長手方向に折られて、折機20では、互いに対向する鋸胴22aと受胴22bとから構成された断裁装置22で断裁される。コンペンセータローラ10と三角板21との間には、ウェブ1上に印刷された所定のマーク(位相検出マーク)を検出するマーク検出ヘッド31が設けられ、鋸胴22aには、鋸胴22aに同期して回転するエンコーダ32が付設されている。さらに、コンペンセータローラ10を制御するカットオフコントローラ30が備えられている。なお、本実施形態では、カットオフコントローラ30は、制御装置40内の機能要素として構成される。
また、コンペンセータローラ10では、可動ローラ10aを固定ローラ10b,10cに対して離接移動させてウェブパスライン長さを調整する。マーク検出ヘッド31の検出方向のウェブ1の裏面側にはウェブ1の紙厚方向の位置を安定させるガイドローラ23aが装備される。そのほかウェブ1の走行をガイドするガイドローラ23bが適所に装備され、三角板21の下流には、ニッピングローラ24a,24bがそれぞれ対をなして設けられている。また、断裁装置22の直上流には、ウェブ1を走行駆動する駆動ローラ23cが備えられる。
カットオフコントローラ30では、入力されるマーク検出ヘッド31及びエンコーダ32の各検出信号に基づいて、鋸胴22aの切断タイミング(即ち、鋸胴22aの回転位相)とマーク検出ヘッド31によるマーク検出タイミング(即ち、鋸胴22aに進入するウェブ1の位相)とが所定の関係(例えば、所定の時間ズレ)になるように、コンペンセータローラ10を制御する。
ところで、本実施形態にかかる装置及び方法では、ウェブ1の紙継ぎ(ペースタ)が実施されると、制御装置40では、このペースタのタイミングが分かるので、そのタイミングとウェブ速度と三角板までの距離とから算出した所定のタイミングで、ドラグローラ7bの周速度を調整してウェブ1のドロー値を制御するドロー制御と、三角板21のエアブロー圧を制御するエアブロー制御とを行なうようになっている。なお、制御装置40における、このドロー制御及びエアブロー制御を行なう機能要素を紙継通過時コントローラ50と呼ぶ。
ここで、かかるドロー制御及びエアブロー制御を説明する。
前述のように、ペースタ通過によって、マーク検出ヘッドから鋸胴までのウェブパス部においてウェブテンションの瞬間的な変化(増大)が発生すると、偏差(ウェブパス長の基準長さに対する偏差)が発生するが、これがなかなか収束しない(図8参照)。
つまり、図6に示すように、ウェブ1は、三角板21のガイド面21aの内側から外側に向けて噴射されるエアブローによって、通常は実線で示すように、三角板21のガイド面21aから所定の距離だけ離隔した位置を走行するが、ウェブ1のテンションが瞬間的に増大すると、ウェブ1は2点鎖線(符号1´)で示すように三角板21のガイド面21aに接近し、その後はなかなか実線で示す本来の軌道に戻らない。
これは、走行するウェブ1に一定のエア圧を与えている場合、エア圧に対するウェブ1の応答は緩慢であり、ウェブ1のテンションとウェブ1に噴射されるエアの圧力とがバランスした三角板21のガイド面21a上の一定軌道に対して、ウェブ1がこれよりも三角板21のガイド面21aに接近していても、一定軌道への復帰には時間を要してしまうためと考えられる。
そこで、紙継通過時コントローラ50では、図3に示すように、ペースタが実施されたら、このペースタ実施によって、ペースタの部分がウェブパス部7(マーク検出ヘッド31から鋸胴22aまでの領域)に到達するまでの遅延時間を算出し、このタイミング、即ち、ペースタの部分がウェブパス部7に到達した時点で、制御起動信号Aを出力する(ステップS10)。これに応じて、ドラグローラ7bの周速度制御により行なうドロー制御(ステップS20)及びエアブロー制御(ステップS30)が実施される。
つまり、ペースタ通過によるウェブテンションの瞬間的な増大によって、ウェブ1が通常の走行軌道よりも三角板21のガイド面21aに接近してしまう場合、ドラグローラ7bの周速度を一時的に増加させてドロー値を増加させることで、ドラグローラ7bよりも下流の三角板21の付近を走行するウェブ1のテンションは低下することになる。このようにドラグローラ7bのドロー値を上昇させるとともに、ウェブ1へのエアブロー圧を変化させて、ウェブ1の通常の走行軌道への復帰を促進させるようにしている。
この場合のドロー制御(ドロー値の増加)には、例えば、図4(a)に示すように、予め設定された時間T1内だけドロー値を通常値(設定ドロー値)よりも所定量分だけ継続して増加させる手法と、図4(b)に示すように、予め設定された時間T2内でドロー値を通常値(設定ドロー値)よりも所定量増加させる状態と通常値に復帰させる状態とを交互に繰り返す手法とが考えられる。また、図4(b)に示す例では、ドラグローラ7bの周速度をそれぞれ時間T21間だけ増加させる処理(ドロー値をそれぞれ時間T21間だけ増加させる処理)を、時間T22のインターバル(通常値への復帰)を挟みながら2回だけ行なっているが、この回数は適宜設定しうるものである。
また、エアブロー圧の変化には、例えば、図5(a)に示すように、予め設定された時間T3内だけエアブロー圧を所定量だけ継続して増加させる手法と、図5(b)に示すように、予め設定された時間T4内でエアブロー圧を増減させる手法とが考えられる。つまり、図5(a)に示す例では、エアブロー圧を通常値(設定エアブロー圧)から所定量分増加させているが、エアブロー圧を通常値(設定エアブロー圧)から所定量分減少させその後に通常値に復帰させるようにしても、この通常値に復帰させる際のエアブロー圧の増加が有効に作用する。この場合、エアブロー圧を通常値から減少させその後に通常値に復帰させる処理を、複数回繰り返すこともより効果的である。
例えば、図5(b)に示す例では、エアブロー圧をそれぞれ時間T41間だけ低下させる処理を、間に時間T42のインターバル(通常値への復帰)を挟みながら2回だけ行なっているが、この回数も適宜設定しうるものである。また、これとは逆に、エアブロー圧をそれぞれ時間T41間だけ増加させる処理を、間に時間T42のインターバル(通常値への復帰)を挟みながら複数回行なってもよい。
なお、図4(b)に示すようなドロー値の変化(特に、増加)や、図5(b)に示すようなエアブロー圧の変化(特に、増加)を行なう回数だけでなく、ドロー値の変化時間(応答遅れがあるから、変化指令時間)T1,T21や、エアブロー圧の変化時間(応答遅れがあるから、変化指令時間)T3,T41や、インターバル時間T22,T42や、ドロー制御時間T2やエアブロー制御時間T4、さらには、ドロー値の変化量やエアブロー圧の変化量は、印刷条件等に応じて適宜設定することが好ましく、印刷開始前に予めセットしておくことが好ましい。さらに、予め、試験等を実施して印刷条件等に応じた最適値を求めてこれをデータベース化して、印刷条件等に応じて各値を自動設定できるようにしても良い。
本発明の一実施形態にかかる輪転印刷機の断裁位置制御装置及び方法は上述のように構成されているので、マーク検出ヘッド31と鋸胴22aとの間のウェブパスラインにウェブ1のペースタが進入した場合に、カットオフのズレが生じて、通常はこれがなかなか解消されないが、ペースタが進入すると、ウェブ1を駆動するドラグローラ7bの周速度制御によりウェブ1のドロー値を一時的に変化させて三角板21におけるウェブ1のテンション状態を一時的に変化させると共に、三角板21のエアブロー圧を一時的に変化させるため、ウェブ1の走行軌道が本来の軌道に速やかに復帰し、カットオフのズレを早期に解消させ、損紙の発生量を大幅に削減することができる。
つまり、マーク検出ヘッド31と鋸胴22aとの間のウェブパスラインにウェブ1のペースタが進入すると、このウェブパスラインでウェブ1の紙質の微妙な変化やウェブ1の瞬間的な張力変動(張力上昇)等によってウェブパスラインにおけるウェブ1の走行軌道が瞬間的に変化してウェブパス長さが短くなってしまう。このため、カットオフコントローラ30によって、マーク検出ヘッド31からの検出信号とエンコーダ32からの基準パルス信号とに基づいてコンペンセータローラ10を適正に制御しても、ウェブのカットオフ位置が適正位置からずれてしまう。
しかし、本装置及び方法では、ペースタがかかるウェブパスライン進入すると、三角板21を走行しているウェブ1のドロー値を一時的に増加させると共に、三角板12のエアブロー圧を一時的に変化させる。このドロー値の増加は、三角板12の付近のウェブ1の張力を低下させるため、三角板12に近づくようにショートカットして走行しているウェブ1は、このように張力が低下した状態で三角板12の側から受けるエアブロー圧によって、三角板12から離隔する側の本来の走行軌道に復帰し易くなる。また、三角板12のエアブロー圧を一時的に変化させると、エアブロー圧が増加する瞬間があり、このエアブロー圧の増加も、ウェブ1自体が本来の走行軌道に復帰させる。
つまり、三角板12の付近を走行するウェブ1は、三角板12の側から受けるエアブロー圧とウェブ1の張力とのバランスした位置を走行することになり、エアブロー圧が一定であれば、ウェブ1の張力が高いと三角板12に接近した経路を走行し、ウェブ1の張力が低いと三角板12から離隔した経路を走行する。また、三角板12の付近を走行するウェブ1の張力状態が一定であれば、エアブロー圧が高いと三角板12から離隔した経路を走行し、エアブロー圧が低いと三角板12に接近した経路を走行する。
ただし、ウェブ1の張力状態やエアブロー圧が変化した場合、ウェブ1がエアブロー圧とウェブ1の張力とのバランスした所定位置を走行するようにウェブ1の走行軌道が追従することになるが、前述のように、ウェブ1の走行軌道の追従応答性はきわめて低い。しかし、ウェブ1の張力変動(特に、張力低下)やエアブロー圧の変動(特に、圧力上昇)といった動的な刺激は、ウェブ1が、エアブロー圧とウェブ1の張力とのバランスした所定位置を走行するように軌道を変動させるトリガーとなって、ウェブ1の走行軌道の追従応答性を大きく高める効果がある。
したがって、このようなドロー制御及びエアブロー制御によって、ウェブ1は三角板21から所定距離だけ離れた本来の走行軌道に速やかに復帰することになり、カットオフのズレが早期に解消され、損紙の発生量が大幅に抑えられ、印刷コストの削減を促進することができる。
なお、ウェブ1のドロー値の制御は、上述のように、ウェブパスラインに備えられたドラグローラ7bの周速度を制御するだけなので容易に実施することができる。
また、ウェブ1のドロー値の変化(特に、増加)を、1回だけ行なっても[図4(a)]、断続的に複数回行なっても[図4(b)]、ウェブ1の走行軌道を本来の軌道に早期に復帰させることができる。
このように、ドロー値を変化させる場合、ドロー値を増加させること(つまり、三角板12の付近のウェブ1の張力が低下すること)がウェブ1を本来の走行軌道に復帰させるために有効であるため、エアブロー圧の変化[図5(b)]と同様に、ドロー値を一旦減少させた後に復帰(増加)させるようにすること、つまり、三角板12の付近のウェブ1の張力を一旦上昇させた後が低下させることも考えられる。ただし、三角板12の付近のウェブ1の張力上昇はできるだけ避けたいので、この場合、ドロー値を一旦減少は微小量を微小時間実施することが好ましい。
エアブロー圧の変化も、1回だけ増大させても[図5(a)]、断続的に複数回増減させても[図5(b)]、ウェブ1の走行軌道を本来の軌道に早期に復帰させることができる。
特に、エアブロー圧を増減させる場合、エアブロー圧を通常圧よりも減少させる変化と通常圧に復帰させる変化とを繰り返すようにすれば[図5(b)]、特別に高いエアブロー圧は不要となり、既存のエアブローをそのまま使用しながらその作動を制御するだけでよく、実用性が高い。
〔その他〕
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されることはなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変形して実施することができる。
例えば、上記実施形態では、ドロー制御(ドラグローラ7bの周速制御)とエアブロー制御との両方を用いて、ウェブ1自体が本来の走行軌道に復帰するように動的な刺激を与えているが、ドロー制御とエアブロー制御との何れか一方のみを用いてもよい。
つまり、ウェブ1の張力変動(特に、張力低下)やエアブロー圧の変動(特に、圧力上昇)といった動的な刺激は、いずれも、ウェブ1が、エアブロー圧とウェブ1の張力とのバランスした所定位置を走行するように軌道を変動させるトリガーとなり、片方のみを用いても、ウェブ1の走行軌道の追従応答性を高める効果がある。したがって、ドロー制御とエアブロー制御との何れか一方のみを用いても、ウェブ1は三角板21から所定距離だけ離れた本来の走行軌道に速やかに復帰することになり、カットオフのズレが早期に解消され、損紙の発生量が大幅に抑えられ、印刷コストの削減を促進することができる。
また、本実施形態では、ペースタ通過により、ウェブ1が本来の走行軌道よりも三角板21のガイド面21aに接近してから、ドロー制御やエアブロー制御を用いてウェブ1が本来の走行軌道に復帰するように動的な刺激を与えるとして説明しているが、ドロー制御やエアブロー制御のタイミングを、ウェブ1が三角板21のガイド面21aに接近するタイミングに適切に同期させれば、ペースタが通過しても、ウェブ1が本来の走行軌道を維持できるようにすることも可能である。
この場合、ドロー制御なら、ウェブ1のテンションが増加しようとするのに同期させて、ウェブ1のテンション増加を抑制させるような変化、つまり、ドロー値の低下を行ない、エアブロー制御なら、ウェブ1が三角板21のガイド面21aに接近しようとするのに同期させて、この動きを抑制させるような変化、つまり、エアブロー制御の増加を行なえばよい。
また、本実施形態では、カットオフコントローラ30及び紙継通過時コントローラ50を制御装置40内の機能要素としているが、これらの一方又は両方を専用のコントローラとし構成してもよい。
本発明の一実施形態にかかる輪転印刷機を示す概略構成図である。 本発明の一実施形態にかかる断裁位置制御装置を示す概略構成図である。 本発明の一実施形態にかかる輪転印刷機の断裁関連制御方法を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態にかかる輪転印刷機の断裁関連制御方法のドロー制御を説明するタイムチャートである。 本発明の一実施形態にかかる輪転印刷機の断裁関連制御方法のエアブロー圧の制御を説明するタイムチャートである。 本発明の一実施形態にかかる輪転印刷機の断裁関連制御方法のエアブロー圧の制御を説明する三角板の模式的な側面図である。 従来技術にかかる断裁位置制御装置を示す概略構成図である。 従来技術の課題を説明するためのタイムチャートである。 従来技術の課題を説明するための三角板の模式的な側面図である。
符号の説明
1 ウェブ
2 給紙部
2a ミルロールスタンド
3 インフィード部
3a インフィードローラ
4 印刷部
4a〜4d 印刷ユニット
5 ドライヤ部
6 冷却部
7 ウェブパス部
7a,7b ドラグローラ
10 コンペンセータロール
10a 可動ローラ
10b,10c 固定ローラ
20 折機
21 三角板
22 断裁装置
22a 鋸胴
22b 受胴
23a,23b ガイドローラ
23c 駆動ローラ
24a,24b ニッピングローラ
30 カットオフコントローラ
30 カットオフコントローラ
31 マーク検出ヘッド
32 エンコーダ
40 制御装置
50 紙継通過時コントローラ

Claims (18)

  1. エアブロー式三角板及び鋸胴を装備すると共に、コンペンセータローラと、該コンペンセータローラの下流で前記三角板の上流に配置されウェブ上に印刷されたマークを検出するマーク検出ヘッドと、前記鋸胴に同期して回転するエンコーダと、前記マーク検出ヘッドからの検出信号と前記エンコーダからの基準パルス信号とに基づいて前記コンペンセータローラを制御することにより前記ウェブを断裁するための断裁位置を制御するカットオフコントローラとを有する断裁位置制御装置をそなえた輪転印刷機において、前記ウェブの紙継部が進入した際の前記ウェブの走行を制御する輪転印刷機の断裁関連制御方法であって、
    前記マーク検出ヘッド以降のウェブパスラインへの前記ウェブの紙継部の進入を判定する判定ステップと、
    前記判定ステップにおいて、前記紙継部の進入が判定されると、前記三角板における前記ウェブのドロー値を一時的に変化させる紙継部進入時ステップとをそなえている
    ことを特徴とする、輪転印刷機の断裁関連制御方法。
  2. 前記紙継部進入時ステップでは、前記ウェブパスラインに前記ウェブの紙継部が進入すると、前記ウェブのドロー値を一時的に変化させると共に、前記三角板のエアブロー圧を一時的に変化させる
    ことを特徴とする、請求項1記載の輪転印刷機の断裁関連制御方法。
  3. 前記ウェブのドロー値の制御は、前記ウェブパスラインに備えられたドラグローラの周速度を制御することにより行なう
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の輪転印刷機の断裁関連制御方法。
  4. 前記ウェブのドロー値の変化は、前記ウェブパスラインに前記ウェブの紙継部が進入した直後から予め設定された時間だけ継続して行なう
    ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の輪転印刷機の断裁関連制御方法。
  5. 前記ウェブのドロー値の変化は、前記ウェブパスラインに前記ウェブの紙継部が進入した直後から予め設定された時間内において断続的に複数回行なう
    ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の輪転印刷機の断裁関連制御方法。
  6. エアブロー式三角板及び鋸胴を装備すると共に、コンペンセータローラと、該コンペンセータローラの下流で前記三角板の上流に配置されウェブ上に印刷されたマークを検出するマーク検出ヘッドと、前記鋸胴に同期して回転するエンコーダと、前記マーク検出ヘッドからの検出信号と前記エンコーダからの基準パルス信号とに基づいて前記コンペンセータローラを制御することにより前記ウェブを断裁するための断裁位置を制御するカットオフコントローラとを有する断裁位置制御装置をそなえた輪転印刷機において、前記ウェブの紙継部が進入した際の前記ウェブの走行を制御する輪転印刷機の断裁関連制御方法であって、
    前記マーク検出ヘッド以降のウェブパスラインへの前記ウェブの紙継部の進入を判定する判定ステップと、
    前記判定ステップにおいて、前記紙継部の進入が判定されると、前記三角板のエアブロー圧を一時的に変化させる紙継部進入時ステップとをそなえている
    ことを特徴とする、輪転印刷機の断裁関連制御方法。
  7. 前記エアブロー圧の変化は、前記ウェブパスラインに前記ウェブの紙継部が進入した直後から予め設定された時間だけ前記エアブロー圧を増大させるものである
    ことを特徴とする、請求項2又は6記載の輪転印刷機の断裁関連制御方法。
  8. 前記エアブロー圧の変化は、前記ウェブパスラインに前記ウェブの紙継部が進入した直後から予め設定された時間内において、前記エアブロー圧を増減させるものである
    ことを特徴とする、請求項2又は6記載の輪転印刷機の断裁関連制御方法。
  9. 前記エアブロー圧の増減は、前記エアブロー圧を通常圧よりも減少させる変化と前記通常圧に復帰させる変化とを繰り返すものである
    ことを特徴とする、請求項8記載の輪転印刷機の断裁関連制御方法。
  10. 下流部にエアブロー式三角板及び鋸胴を有する輪転印刷機に装備され、コンペンセータローラと、該コンペンセータローラの下流で前記三角板の上流に配置されウェブ上に印刷されたマークを検出するマーク検出ヘッドと、前記鋸胴に同期して回転するエンコーダと、前記マーク検出ヘッドからの検出信号と前記エンコーダからの基準パルス信号とに基づいて前記コンペンセータローラを制御することにより前記ウェブを断裁するための断裁位置を制御するカットオフコントローラとを有する断裁位置制御装置において、
    前記コンペンセータローラと前記鋸胴との間のウェブパスラインに前記ウェブの紙継部が進入すると、前記三角板における前記ウェブのドロー値を一時的に変化させる紙継通過時コントローラをそなえている
    ことを特徴とする、輪転印刷機の断裁位置制御装置。
  11. 前記紙継通過時コントローラは、前記ウェブパスラインに前記ウェブの紙継部が進入すると、前記ウェブのドロー値を一時的に変化させると共に、前記三角板のエアブロー圧を一時的に変化させる
    ことを特徴とする、請求項10記載の輪転印刷機の断裁位置制御装置。
  12. 前記ウェブのドロー値の制御は、前記ウェブパスラインに備えられたドラグローラの周速度を制御することにより行なわれる
    ことを特徴とする、請求項10又は11記載の輪転印刷機の断裁位置制御装置。
  13. 前記ウェブのドロー値の変化は、前記ウェブパスラインに前記ウェブの紙継部が進入した直後から予め設定された時間だけ継続して行なわれる
    ことを特徴とする、請求項10〜12の何れか1項に記載の輪転印刷機の断裁位置制御装置。
  14. 前記ウェブのドロー値の変化は、前記ウェブパスラインに前記ウェブの紙継部が進入した直後から予め設定された時間内において断続的に複数回行なわれる
    ことを特徴とする、請求項10〜12の何れか1項に記載の輪転印刷機の断裁位置制御装置。
  15. 下流部にエアブロー式三角板及び鋸胴を有する輪転印刷機に装備され、コンペンセータローラと、該コンペンセータローラの下流で前記三角板の上流に配置されウェブ上に印刷されたマークを検出するマーク検出ヘッドと、前記鋸胴に同期して回転するエンコーダと、前記マーク検出ヘッドからの検出信号と前記エンコーダからの基準パルス信号とに基づいて前記コンペンセータローラを制御することにより前記ウェブを断裁するための断裁位置を制御するカットオフコントローラとを有する断裁位置制御装置において、
    前記コンペンセータローラと前記鋸胴との間のウェブパスラインに前記ウェブの紙継部が進入すると、前記三角板のエアブロー圧を一時的に変化させる紙継通過時コントローラをそなえている
    ことを特徴とする、輪転印刷機の断裁位置制御装置。
  16. 前記エアブロー圧の変化は、前記ウェブパスラインに前記ウェブの紙継部が進入した直後から予め設定された時間だけ前記エアブロー圧を増大させるものである
    ことを特徴とする、請求項11又は15記載の輪転印刷機の断裁位置制御装置。
  17. 前記エアブロー圧の変化は、前記ウェブパスラインに前記ウェブの紙継部が進入した直後から予め設定された時間内において、前記エアブロー圧を増減させるものである
    ことを特徴とする、請求項11又は15記載の輪転印刷機の断裁位置制御装置。
  18. 前記エアブロー圧の増減は、前記エアブロー圧を通常圧よりも減少させる変化と前記通常圧に復帰させる変化とを繰り返すものである
    ことを特徴とする、請求項17記載の輪転印刷機の断裁位置制御装置。
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