JP2008188180A - 超音波診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】表面が曲面状である探触子を用いて被検体の生体組織の定量的な弾性情報を容易に取得する。
【解決手段】表面が曲面状の探触子(1)を用いて被検体に圧迫力を加えて取得されるフレームデータに基づいて、複数の計測点における生体組織の変位により各計測点における生体組織の弾性情報を演算する弾性演算手段(13)と、求められた弾性情報に基づいて弾性画像を生成する弾性画像生成手段(15)とを備えた超音波診断装置において、弾性演算手段は、探触子の視野内に設定された既知の応力―歪み特性を有する基準領域(19)の変位に基づいて基準領域の歪みを求め、基準領域の歪みに基づいて基準領域以外の生体組織の各計測点における弾性情報を求めることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、超音波診断装置に係り、特に、生体組織の弾性情報を画像化した弾性画像を観察して生体組織の良性又は悪性を診断するのに好適な超音波診断装置に関する。
生体組織の軟らかさ又は硬さにより病変部位等の診断を行うため、超音波探触子などにより生体組織を圧迫し、その圧迫により生じた生体組織の変位に基づいて、歪みあるいは弾性率などの弾性情報を演算して弾性画像を生成し、表示された弾性画像を観察して生体組織の良性又は悪性を診断することが行われている。
ところで、弾性情報としては、定量的な弾性率によるのが的確であるが、弾性率は生体組織の各部位に加わる応力を歪みで除した値であるから、被検体との接触面に加えた圧力を圧力センサなどで計測して組織内部に作用する応力を演算により推定する必要がある。この応力分布を正確に推定する演算処理は、膨大な処理量である。
そこで、現在は、変位を微分して得られる歪みを画像化した歪み画像により診断することが主流となっている。例えば、前立腺癌等の診断分野では、正常組織に比べて前立腺癌は硬いため、組織を圧迫して内部に生じた歪みを演算して歪み画像を表示し、歪み画像上で歪みが小さい領域(硬い領域)を悪性部位と疑って、診断することが行われている。
しかし、歪みは定量的ではなく、組織を作用させた圧縮量に応じた定性的な弾性情報であるから、圧迫条件の違いによる影響を受け、圧迫条件が適当でなかったことが原因で歪みが小さい領域が求められる場合がある。その場合、歪みが小さい領域を硬い領域として誤認することになるから、誤診に繋がることがある。
そこで、特許文献1に記載されているように、応力―歪み特性との関係が分かっている弾性参照体を探触子と被検体との間に介在させて、探触子により被検体に圧迫力を加えることにより、被検体の組織に作用する応力を推定することが提案されている。すなわち、被検体に加わる圧迫力と同じ圧迫力を弾性参照体に加え、取得時間が異なる一対のRF信号フレームデータに基づいて弾性参照体の変位を計測して歪み量を求め、弾性参照体の応力―歪み特性に基づいて弾性参照体に作用する応力を求め、その応力が被検体の表皮に作用する応力と等価であるものとして、弾性率を演算することが提案されている。
特開2005−66041号公報
しかし、特許文献1では、探触子の表面と圧迫される対象組織の接触面の形状が一致しない場合、被検体の生体組織に作用する応力を求めることについては考慮されていない。
本発明が解決しようとする課題は、対象組織を均一に圧迫できない場合において、被検体の生体組織の定量的な弾性情報を容易に取得できる超音波診断装置を実現することにある。
上記課題を解決するため、本発明は、表面が曲面状である探触子と、該探触子を介して被検体に圧迫力を加えて計測される反射エコー信号の取得時刻が異なる一対のRF信号フレームデータを選択するフレームデータ選択手段と、選択された一対のRF信号フレームデータに基づいて複数の計測点における生体組織の変位を求める変位計測手段と、該変位計測手段により求められた変位に基づいて前記各計測点における生体組織の弾性情報を演算する弾性演算手段と、該弾性演算手段により求められた弾性情報に基づいて弾性画像を生成する弾性画像生成手段と、該弾性画像生成手段により生成された弾性画像を表示する表示手段とを備えた超音波診断装置において、前記弾性演算手段は、前記探触子の視野内に設定された既知の応力―歪み特性を有する基準領域の変位に基づいて当該基準領域の歪みを求め、該基準領域の歪みに基づいて該基準領域以外の生体組織の各計測点における弾性情報を求めることを特徴とする。
すなわち、本発明は、基準領域の歪みを計測することにより、既知の応力―歪み特性に基づいて基準領域に作用する応力を求めることができ、この応力は基準領域に作用した圧迫力と同一方向にある他の生体組織にも作用すると仮定し、同一の圧迫方向に位置する基準領域以外の生体組織の各計測点の歪みデータに基づいて、その計測点の定量的な弾性情報である弾性率を求めることができる。あるいは、基準領域の歪みデータを基準として、基準領域以外の生体組織の各計測点の歪みデータを指標値化することにより、その計測点の定量的な弾性情報である弾性インデックスを求めることができる。
これにより、圧力センサにより被検体に作用する圧力を計測して生体に対して作用する応力を求める演算が不要であるから、生体組織の定量的な弾性情報を容易に取得でき、これにより関心部位の組織の硬さの情報を定量的に評価することができる。言い換えれば、関心領域内において相対的には圧迫が弱かった領域(方向)であっても、その領域固有の弾性を表す弾性率として評価可能になる。
この場合において、基準領域は、探触子の視野内に存在する生体組織の一つの内に設定された領域とすることができる。また、これに代えて、基準領域は、探触子の超音波送受信面に設けられた弾性参照体内に設定された領域とすることができる。この弾性参照体を用いれば、脂肪などの組織に基準領域を設定した場合に比べて、精度の高い応力−歪み線図を用いることができるから、任意の関心部位の弾性率又は弾性インデックスEindexを精度よく計測することができる。
さらに、本発明は、次の構成を付加することができる。すなわち、円柱状探触子の超音波送受信面にバルーンを設け、該バルーンに流体を出し入れして膨張及び収縮させて被検体に圧迫力を加えるように構成することができる。あるいは、円柱状探触子を、バルーン内に挿入し、該バルーンに流体を出し入れして膨張及び収縮させて被検体に圧迫力を加えるように構成することができる。このように、バルーンを膨張、収縮して圧迫操作をすれば、円柱状探触子であっても視野の全方位へ均等な圧迫力を加えることができるから、一層定量的に関心部の弾性情報を取得することができる。
この場合、バルーンの体腔壁側に、基準領域を構成する弾性参照体を装着して構成することができる。また、円柱状探触子を挿入する体腔と異なる体腔にバルーンカテーテルを挿入し、バルーンカテーテル内に流体を出し入れして被検体に圧迫力を加えるように構成できる。この場合、バルーンカテーテルの外表面に、基準領域を構成する弾性参照体を装着することができる。
本発明によれば、表面が曲面状である探触子を用いて被検体の生体組織の定量的な弾性情報を容易に取得できる。
以下、本発明の超音波診断装置の実施形態を説明する。
図1に、本発明の超音波診断装置の一実施形態のブロック構成図を示す。図に示すように、被検体1に当接して用いられる超音波の探触子2は、被検体1との間で超音波を送信及び受信する複数の振動子が整列された超音波送受信面を有して形成されている。探触子2は、送信回路3から供給される超音波パルスにより駆動される。送受信制御回路4は、探触子2の複数の振動子を駆動する超音波パルスの送信タイミングを制御して、被検体1内に設定される焦点に向けて超音波の送波ビームを形成するようになっている。また、送受信制御回路4は、探触子2の振動子の配列方向に電子的に送波ビームを走査するようになっている。
一方、探触子2は、被検体1内から発生する反射エコー信号を受信して受信回路5に出力する。受信回路5は、送受信制御回路4から入力されるタイミング信号に従って、反射エコー信号を取り込んで増幅などの受信処理を行う。受信回路5により受信処理された反射エコー信号は、整相加算回路6において複数の振動子により受信された反射エコー信号の位相を合わせて加算することにより増幅され、超音波の受波ビームが生成される。整相加算回路6において生成された受波ビームのRF信号は、信号処理部7に入力され、ゲイン補正、ログ圧縮、検波、輪郭強調、フィルタ処理等の信号処理がなされる。なお、整相加算回路6において生成されるRF信号は、複素復調したI、Q信号であってもよい。
信号処理部7により処理されたRF信号は白黒スキャンコンバータ8に導かれ、ここにおいてディジタル信号に変換されるとともに、超音波ビームの走査面に対応した2次元の断層像データに変換される。これらの信号処理部7と白黒スキャンコンバータ8によって断層像(Bモード像)の画像再構成手段が構成される。白黒スキャンコンバータ8から出力される断層像データは、切替加算部9を介して画像表示器10に供給されてBモード像が表示されるようになっている。
一方、整相加算回路6から出力されるRF信号は、RF信号フレームデータ選択部11に導かれる。RF信号フレームデータ選択部11は、超音波ビームの走査面(断層面)に対応するRF信号群を、フレームデータとして複数フレーム分を取得してメモリなどに格納する。変位計測部12は、RF信号フレームデータ選択部11に格納されている取得時刻が異なる複数対のフレームデータを順次取り込み、取り込んだ一対のフレームデータに基づいて断層面における複数の計測点の変位ベクトルを求め、変位フレームデータとして歪み演算手段である弾性演算部13に出力するようになっている。
本実施形態の弾性演算部13は、変位フレームデータに基づいて各計測点の生体組織の歪みを求めて歪みフレームデータ又は弾性率フレームデータを生成するように構成されている。弾性演算部13にて生成された歪みフレームデータ又は弾性率フレームデータは、弾性データ処理部14に出力されるようになっている。
弾性データ処理部14は、弾性演算部13から入力される歪みフレームデータ又は弾性率フレームデータに対して、座標平面内におけるスムージング処理、コントラスト最適化処理、フレーム間における時間軸方向のスムージング処理などの様々な画像処理を施して、カラースキャンコンバータ15に送出するようになっている。
カラースキャンコンバータ15は、弾性データ処理部14により処理された歪みフレームデータ又は弾性率フレームデータを取り込み、設定された1次元又は2次元カラーマップに従って、フレームデータの画素ごとに色調コードを付与してカラー歪み画像又は弾性率画像の弾性画像を生成するようになっている。これらの弾性データ処理部14とカラースキャンコンバータ15によって、弾性画像生成手段が構成されている。
カラースキャンコンバータ15により生成されたカラー歪み画像又はカラー弾性率画像は、切替加算部9を介して画像表示器10に表示されるようになっている。また、切替加算部9は、白黒スキャンコンバータ8から出力される白黒の断層像と、カラースキャンコンバータ15から出力されるカラー歪み画像又はカラー弾性率画像とを入力し、両画像を切り替えていずれか一方を表示させる機能と、両画像の一方を半透明にして加算合成して画像表示器10に重ねて表示させる機能と、両画像を並べて表示させる機能を有して形成されている。
さらに、本実施形態の超音波診断装置には、基準領域設定部17と装置制御インターフェイス部18が設けられている。基準領域設定部17は、圧迫条件の違いによる影響を抑えて、関心領域(ROI)における生体組織の固有の硬さを求めるために、被検体1の計測面の組織領域に設定する基準領域19を装置制御インターフェイス部18から入力指定するようになっている。ここで、基準領域19としては、計測部位の視野内に存在し、予め応力―歪み特性が実験計測等により求められ、弾性率E0が分かっている組織領域を設定する。また、基準領域設定部17は、予め設定された条件に基づいて、RF信号フレームデータから条件にあった基準領域19を自動的に検出するように構成することができる。
装置制御インターフェイス部18は、基準領域設定部17及びカラースキャンコンバータ15に各種の指令、設定データなどを入力するようになっている。基準領域設定部17は、装置制御インターフェイス部18から入力設定される基準領域19の座標データに従って、弾性演算部13の歪み演算の基準とする領域を設定して、弾性演算部13に出力するようになっている。さらに、本実施形態では、RF信号フレームデータ選択部11からRF信号フレームデータを取り込み、装置制御インターフェイス部18から入力される条件に対応した領域を検出して基準領域19を設定可能に構成されている。そして、基準領域設定部17は、設定した基準領域の座標データを弾性演算部13に出力するようになっている。また、基準領域設定部17は、設定した基準領域19の座標データをカラースキャンコンバータ15に出力して、カラー歪み画像又はカラー弾性率画像に基準領域を表示させるようになっている。
また、図示はしていないが、弾性演算部13は装置制御インターフェイス部18から入力設定される関心領域(ROI)についてのみ歪み演算を実行し、弾性データ処理部14及びカラースキャンコンバータ15は、ROIについてのみカラー歪み画像又はカラー弾性率画像を構成することができる。
このように構成される本実施形態の基本的な動作について説明する。まず、探触子2により被検体1に圧迫力を加えて、被検体1に送波ビームを走査するとともに、走査面からの反射エコー信号を連続的に受信する。そして、整相加算回路6から出力される受波ビームのRF信号に基づいて、信号処理部7及び白黒スキャンコンバータ8により断層像が再構成され、切替加算器9を介して画像表示器10に表示される。
一方、RF信号フレームデータ選択部11は、被検体1に加えられる圧迫力が変化する過程で、RF信号を取り込んでフレームレートに同期させてフレームデータを繰り返し取得し、内蔵されたフレームメモリ内に時系列順に保存する。そして、取得時刻が異なる一対のフレームデータを単位として、連続的に複数対のフレームデータを選択して変位計測部12に出力する。変位計測部12は、選択された一対のフレームデータを1次元もしくは2次元相関処理し、走査面における各計測点の変位ベクトルを計測して変位フレームデータを生成する。この変位ベクトルの検出法としては、例えば特開平5−317313号公報等に記載されているブロックマッチング法又はグラジェント法が知られている。ブロックマッチング法は、画像を例えばN×N画素からなるブロックに分け、現フレーム中の着目しているブロックに最も近似しているブロックを前フレームから探索し、これに基づいて計測点の変位ベクトルを求める。また、一対のRF信号フレームデータの同一領域における自己相関を計算して変位を算出することができる。
変位計測部12で求められた変位フレームデータは、弾性演算部13に入力され、各計測点の歪みを演算して、歪みフレームデータを弾性データ処理部14に出力する。歪みの演算は、公知のように変位を空間微分することによって計算される。
ここで、本発明の特徴部である弾性演算部13における歪み演算の基本的な実施形態について説明する。弾性演算部13は、変位計測部12から入力される変位フレームデータに基づいて各計測点の歪みを演算する。このとき、基準領域設定部17により設定された基準領域19の座標データを取り込み、基準領域19に含まれる1又は複数の計測点の歪みを求める。このとき、探触子2により加えた圧迫力の方向に対応付けて、その圧迫力が作用する基準領域19における1又は複数の計測点の歪みを求める。次いで、基準領域19の応力−歪み特性と弾性率E0に基づいて、基準領域19に作用している応力を圧迫力の方向に対応付けて演算する。そして、同一の圧迫力の方向に存在する他の組織に同一の応力が作用していると見做して、他の組織の計測点について求められた歪みと応力に基づいて、他の組織の計測点における弾性率を演算する。これにより、関心部位の組織の硬さの情報を定量的に評価することができる。言い換えれば、関心領域内において相対的には圧迫が弱かった領域(方向)であっても、その領域固有の弾性を表す弾性率として評価可能になる。
ここで、例えば、基準領域19としては、例えば前立腺周りの弾性画像を取得して、悪性の病変部の有無を診断する場合、得られる弾性画像には前立腺の腺組織以外にも、尿管、膀胱、前線維筋性間質(AFS)、脂肪、筋、精嚢の組織などの組織領域が同一の視野領域に描画される。これらの組織領域の内、例えば前立腺皮膜部の組織である脂肪を基準領域19として設定し、脂肪の歪みを基準にして、相対的に他の組織の歪みの値を求めれば、他の組織の弾性率を確定的に求めることができる。つまり、脂肪の応力―歪み特性を予め実験計測で求めておき、実際の計測においてその脂肪の歪みを計測することにより、圧迫により生体組織に作用する応力を精度よく求めることができる。
その結果、本実施形態によれば、圧力センサなどにより探触子から被検体に加えられた圧迫力を検出し、検出した圧力に基づいて生体組織の各部位に作用する応力を演算する必要がないから、圧力センサなどの付加的な装置を必要とせず、関心部の組織固有の定量的な弾性情報を確定的に得ることができる。
以下、具体的な実施例に基づいて、本発明の特徴部の弾性情報の計測法の詳細を説明する。
図2〜5を参照して、図1の実施形態の超音波診断装置を用いて前立腺の画像診断を実施した例を説明する。前立腺の画像診断には、図2に示すような経直腸型探触子101を用い、図3に示すように経直腸的なアプローチで前立腺の診断を行う。
図2(A)に示すように、経直腸型探触子101は、円柱状に形成され体内に挿入される先端部102にコンベックス型探触子103とリニア型探触子104の2つが設けられ、後端部の保持部105を手で持って挿入操作するように形成されている。コンベックス型探触子103は、図2(B)に示すように円柱面に沿って周方向に配列され、リニア型探触子104は、図2(C)に示すように円柱面に沿って軸方向に配列されている。このように形成される経直腸型探触子101は、図3に示すように、直腸110内に挿入して用いられ、コンベックス型探触子103とリニア型探触子104の超音波送受信面を前立腺111に向けて撮像する。経直腸型探触子101の撮像視野内には、前立腺111の周りの膀胱112や尿管113などが存在する。
経直腸型探触子101により撮像される前立腺の横断面について代表的な画像を図4に示す。同図(A)はBモード像であり、同図(B)は歪み画像に代表される弾性画像である。弾性画像は同図に示すように、硬い領域、軟らかい領域、ノイズ領域が識別可能なカラー画像で表示される。同図に示すように、前立腺の横断面には、前立腺111の腺組織以外にも、尿管113、膀胱112、前線維筋性間質(AFS)114、脂肪及び筋などの皮膜115の組織が同時に視野領域に表示される。
本実施例では、前立腺皮膜部の組織である脂肪を基準領域19として設定して、関心部の組織固有の弾性情報を計測する方法について、図5のフローチャートを参照して説明する。
まず、基準領域19の設定は、装置制御インターフェイス部18からフリーズ指令を入力し、現在撮像中のBモード像と歪み画像の静止画を表示させる(S1)。次いで、装置制御インターフェイス部18から基準領域指定モードに切り替える(S2)。そして、マウスやトラックボールなどの入力デバイスを用いてカーソルを移動し、Bモード像又は歪み画像上で基準領域として前立腺皮膜部組織の領域を指定する(S3)。これにより、基準領域設定部17により弾性演算部13に基準領域の座標データが出力される。弾性演算部13は、指定された基準領域について歪みを求め、求めた歪みの値と基準領域について設定された弾性率とにより応力分布を演算する(S4)。次に、求めた応力の値に応じて関心組織の弾性率を演算する(S5)。次いで、演算された弾性率の値に応じて弾性データ処理部14及びカラースキャンコンバータ15により弾性画像を構築して画像表示器10に表示する(S6)。
図6を参照して、図5のステップS4〜S6における手順の詳細を説明する。基準領域として設定した皮膜部の弾性率E0は実験計測等で既知である(例えば、E0=10kPa)。また、コンベックス型探触子103により撮像される扇形視野を、扇形中心からの距離rと扇形の一方の端の径線からの角度θで表すものとする。
いま、図7(A)〜(C)に示すように、皮膜部の脂肪組織の弾性率E0と、θ方向にある脂肪において計測された歪み変化Δε0(θ)から、θ方向の応力変化Δσ0(θ)を次式(1)で求める。
Δσ(θ)=E0×Δε0(θ) (1)
そして、歪み分布Δε(r、θ)と、境界条件となる応力変化Δσ0(θ)を用いて、弾性率Eのフレームデータを構築する。例えば、θ方向の応力変化が深度rによらず一定という仮定で、弾性率のフレームデータE(r、θ)を次式(2)に基づいて構築する。
E(r、θ)=Δσ0(θ)/Δε(r,θ) (2)
通常、経直腸型探触子101などの体内挿入型の探触子を用いて、用手法により経直腸型探触子101で被検体1を圧迫する場合、扇形領域の全ての方向(θ)に均等に圧迫を加えられないことが多い。そのため、十分な圧迫が加えられなかった領域(方向)は歪みが小さくなり、応力分布を考慮しない例えば歪み画像などでは、相対的に硬い領域として誤認されてしまうことになる。
この点、本実施例1によれば、既知である皮膜部の脂肪組織の弾性率E0と、弾性演算部13において計測して歪み変化Δε0(θ)から、θ方向の応力変化Δσ0(θ)を式(1)で求める。そして、求めた応力変化Δσ0(θ)と計測した歪み変化Δε0(θ)を用いて、各計測点(r、θ)の弾性率E(r、θ)を式(2)で求めている。つまり、脂肪組織の既知の弾性率E0を基準として他の未知の組織に作用する応力を推定し、推定した応力と実測した歪みに基づいて弾性率E(r、θ)を求めているから、関心部位の組織の硬さの情報を定量的に評価することができる。言い換えれば、関心領域内において相対的には圧迫が弱かった領域(方向)であっても、その領域固有の弾性を表す弾性率として評価可能になる。
なお、上記では、既知の脂肪組織の弾性率E0を基準として、未知の組織の硬さを定量的な弾性率の次元(kPa)で求める例を説明した。しかし、本発明はこれに限らず、弾性率画像に代えて、例えば、脂肪組織等の基準領域の歪み変化Δε0(θ)と、他の未知の組織について計測された歪み変化Δε(r、θ)の比の値を指標値として、次式(3)により弾性インデックスEindexとして求めることができる。この弾性インデックスEindexは、同一の圧迫方向(θ)における基準領域の歪み変化Δε0(θ)を基準として、同一の圧迫方向(θ)における組織の歪み変化を指標値化したものである。
Eindex(r、θ) = Δε0(θ)/Δε(r、θ) (3)
このようにして求めた弾性インデックスEindexをフレームデータとすることにより、歪み情報によって定量的な弾性画像を描画することができる。
さらに、本実施例1では、基準領域を前立腺皮膜部の脂肪組織に設定する例に基づいて説明したが、皮膜部の脂肪の更に外側にある筋組織を用いてもよい。また、尿管壁、前線維筋性間質(AFS)、精嚢等を基準領域として適用することも可能である。
実施例1では、基準領域を静止画像上においてマニュアル操作で設定する例を説明したが、本発明は静止画像に表れた特徴的な領域を自動的に検出して、基準領域を自動により設定することができる。自動設定の手法には、下記のいくつかの方法がある。
(1)例えば、前立腺などの診断部位が決まれば、皮膜部の脂肪組織、その脂肪組織の更に外側にある筋組織、尿管壁、前線維筋性間質(AFS)、精嚢等は、特徴的な配置及び形状を有することから画像上で識別できる。そこで、特徴的な配置及び形状を有するテンプレートを用意しておき、周知の画像マッチング法を適用して、基準領域を自動検出することが可能である。
(2)テンプレートを用いなくても、例えば、尿管は、内部に流体を含んでおり、圧迫に対する挙動は流動体に特有の挙動を示すことを利用して、基準領域を自動的に設定することができる。つまり、尿管の内部は生体組織ではないため、隣接する計測点間において全く異なる大きさ、方向の変位ベクトルを持つ傾向がある。この変位ベクトルの方向のバラツキを利用して、尿管の内部を識別できる。
(3)前線維筋性間質(AFS)は、前立腺のベース部からミドル部に局在する組織領域であり、これを経直腸型探触101により撮像された前立腺横断面で観察すると、前立腺中央から膀胱手前の前立腺腹側皮膜に向けて広がる逆三角形の低エコー域として認識できる。
そこで、例えばBモード像により低エコー域の輝度に対応した閾値処理を行うと、AFSの形状情報と、位置情報を得ることができる。具体的には、低エコー域を検出し、例えば、前立腺全域を含むBモード像の輝度平均値Pmeanを基準にして、その何倍かを示す値として「1」以下のTh(AFS)を設定し、次の式(4)により、AFS輝度閾値を設定する。
(AFS輝度閾値)=Th(AFS)×Pmean (4)
このAFS輝度閾値処理により得られた領域の形状を認識して、AFS領域を判定する。つまり、背側(画像では近傍)から腹側(画像では深部)に向かうに従い、横幅が増加する傾向にあるかどうかを判定することにより、AFS領域を確認できる。
また、抽出されたAFS領域の位置情報により、AFS領域であるか否かを判定する。つまり、前立腺の右にも左にも偏らず、中央に配置しているかを判定することにより、AFS領域を確認できる。更に、その低エコー域の腹側の領域に、膀胱があるかどうかを判定することにより、AFS領域を確認できる。
(4)前立腺皮膜部をBモード像上で抽出して基準領域を自動設定することができる。つまり、前立腺皮膜部は、前立腺の腺組織領域よりも高輝度であること、また、前立腺皮膜部は、円弧状の帯として連続して繋がっていることを利用して、前立腺皮膜部(輪郭部)の領域を検出することが可能である。
上記の実施例1,2では、超音波のBモード像を用いて基準領域を自動的に検出して設定する例を説明した。これに代えて、例えばリアルタイムバーチャルソノグラフィ(RVS)の技術と組み合わせることにより、CTやMRIなどの3次元画像を利用することが可能となり、例えばAFS、皮膜部脂肪などの組織の識別を容易に行うことができる。
実施例1、2では、基準領域を設定して、関心部位に加えられる圧迫条件の違いによる影響を抑えて、悪性部位の有無の診断を確定的に行う手法について説明した。本実施例3は、さらに圧迫の均一性を向上させて、組織固有の弾性を計測する手法について説明する。
図8(A)、(B)に示すように、経直腸型探触子101のコンベックス型探触子103の超音波送受信面をゴムなどの可撓性材料で形成されたバルーン120で覆い、バルーン120内に液体を出し入れ可能に構成する。そして、バルーン120を前立腺111の組織に当てて、バルーン120内に液体を注入して膨らませることにより、コンベックス型探触子103の扇形視野の前方向の前立腺111の組織に均等な圧迫力を加えることができる。
本実施例と実施例1、2を組み合わせることにより、扇形視野の全方位にわたる基準領域がない場合であっても、その基準領域に基づいて求めた応力を全方位に適用して、定量的な弾性率及び弾性インデックスを求めることができる。
本実施例は、実施例3の変形であり、図9(A)、(B)に示すように、バルーンカテーテル121を尿管113内に挿入し、バルーンカテーテル121にシリンジ103から液体を出し入れして膨張・収縮させ、これにより尿管113から周囲の前立腺111の組織に圧迫を加えることを特徴とする。
本実施例4によれば、前立腺111の内部の全方位の領域に対して均等な圧迫を行うことができる。したがって、関心部位に加えられる圧迫条件の違いによる影響を抑えて、関心部位の弾性情報を計測することができ、ノイズの少ない弾性画像が構築されるから、悪性部位の有無の診断を確定的に行うことができる。
つまり、従来は、経直腸型探触子101等の探触子を手で保持しながら動かして、前立腺を圧迫するようにした場合、深部(腹側)の領域や、辺縁部(PZ)にまで均等に圧迫することができないことがあったが、本実施例によれば、関心部位に対して均等な圧迫を行うことができる。
したがって、本実施例によれば、探触子による圧迫操作の不適切に起因する関心部位の誤診断を回避でき、再現性の高い客観的な診断ができる。また、バルーンカテーテル121への液体の出し入れを自動化すれば、検者の負担が低減される。
また、本実施例4に、実施例1、2を組み合わせ、基準領域として尿管壁113aを設定することにより、計測される定性的な歪み情報と、既知の尿管壁113aの弾性率とに基づいて尿管壁113aに作用する応力を求めれば、前述の式(2)、(3)と同様に、任意の関心部位の弾性率又は弾性インデックスEindexを求めることができる。
図10(A),(B)を参照して、実施例5の弾性情報の計測法を説明する。本実施例は、他の実施例と同様に、経直腸型探触子101を用いて前立腺に関して弾性情報を計測する例である。経直腸型探触子101には、図8と同様に、超音波送受信面103を包囲して圧迫力を加えるバルーン120が設けられ、さらにバルーン120の超音波送受信面103の反対面に弾性参照体122を取り付けている。弾性参照体122は、一定の弾性を有し、前述した基準領域の組織と同様に、予め歪みと応力と弾性率の関係が計測された物体である。例えば、ソナーエイド(SONAR-AID:Geistlich社製)として市販されている音響カプラを用いることができる。
このような弾性参照体122を挟んで、バルーン120を膨張、収縮させて前立腺111に圧迫力を加え、RF信号フレームデータを連続的に取得する。そして取得時刻が異なる一対のRF信号フレームデータに基づいて、弾性参照体122を含めて各計測点の変位フレームデータを求め、さらに変位フレームデータに基づいて歪みフレームデータを求める。弾性参照体122は、弾性率が既知であるから、弾性率と計測した歪みとの関係に基づいて応力を求めることができる。この弾性参照体122に作用した応力(参照応力)と同一の応力が前立腺111の組織に作用しているとみなして、計測した歪みフレームデータと参照応力とを用いて、各計測点の弾性率を求める。
本実施例の弾性参照体122は、実施例1、2で設定した脂肪などの組織の基準領域に比べて、精度の高い応力−歪み線図を用いることができるから、任意の関心部位の弾性率又は弾性インデックスEindexを精度よく計測することができる。
また、本実施例によれば、バルーン120の膨張、収縮によって、全方向へ均等な圧迫力を加えることができるから、弾性参照体122を用いることとあいまって、定量的に関心部の弾性情報を取得することができる。
図11(A),(B)を参照して、実施例6の弾性情報の計測法を説明する。本実施例は、他の実施例と同様に、前立腺に関して弾性情報を計測する例であるが、超音波探触子として血管内超音波探触子124をバルーンカテーテル121内に装着して用いる点が異なる。
つまり、尿管113内からバルーンカテーテル121で全方向に向かって圧迫すると同時に、実施例1と同様に、いずれかの組織(例えば、尿管壁)を基準領域に設定して関心部の弾性率を計測する。本実施例によれば、血管内超音波探触子124の超音波送受信面に接触する位置に尿管壁があるので、尿管壁を基準領域に設定することにより、弾性率の計測を高精度に行うことができる。
また、実施例5と同様に、バルーンカテーテル121の外表面に弾性参照体を装着すれば、弾性率の計測を一層高精度に行うことができる。
実施例1、2で計測された弾性情報に基づいて弾性画像を生成して画像表示器10に表示するにあたり、不適切な圧迫方向の弾性画像をマスク等により削除して表示しないようにすることにより、不要な情報を除去することが好ましい。
すなわち、実施例1、2によれば、図3に示したように、経直腸型探触子101を前立腺111に押し付けて圧迫力を加えるようにしている。これによれば、コンベックス型探触子103の円弧面の鉛直方向の全方位に対し、均一に圧迫力を加えることはできないから、一度の圧迫操作で全視野範囲を均等に圧迫することはできず、十分に圧迫できない方向が生じる。
そこで、本実施例では、関心部位の腹側部に配置する前立腺皮膜部(脂肪、筋)に生じた歪みが、所定の閾値を越えたかどうかを判定することにより、その方向に適切に圧迫されたかどうかを判定する。
すなわち、歪みの値に圧迫の程度を判定する歪み閾値εthrsを設定する。この歪み閾値εthrsは、前立腺画像内の全ての計測点において計測された歪み平均の値εmeanにより各計測点の歪みを規格化した値に対する閾値とする。
(1)前立腺の歪み分布を規格化する。つまり、各計測点において計測された歪みの値εmeas(i, j)を、次式(4)に示すように、全計測点(N個)で計測された歪みの平均値εmeanで除して、規格化歪みεnorm(i, j)を求める。
εmean=Σεmeas(i, j)/N
εnorm(i, j)=εmeas(i, j)/εmean (4)
これにより、圧迫前後での圧縮量に依存しない、歪み閾値を設定することができる。
(2)前立腺皮膜部において計測された規格化歪みεnorm(i, j)について、歪み閾値εthrsを越えたかどうかを判定する。超えていれば、その計測点(i, j)の方向への圧迫は適切であったと判定する。
ここでは、歪み分布を用いて説明したが、歪み画像を構築していれば、歪み画像の輝度情報や、色相情報に歪み閾値に相当する閾値を設定し、圧迫の適否を判定するようにすることができる。
図12(A)に、歪み閾値εthrsを超えなかった皮膜部126に対し、図12(B)に示すように、皮膜部126の方向の弾性画像がマスク129により覆われて、表示されないようになっている。これにより、不要な画像情報がなくなり、誤診を回避できる。
なお、歪み閾値εthrsを超えた皮膜部128の方向の弾性画像であっても、その皮膜部後方の弾性画像をマスクして、皮膜内部の前立腺腺組織部の弾性画像のみを抽出して表示するようにすることもできる。
ここで、図示はしないが、本発明の実施例8について説明する。本実施例は、被検体の体表から圧迫するコンベックス形超音波探触子を用いる点が他の実施例と異なる。
具体的には、図7(A)〜(C)と同様に、皮膜部の脂肪組織の弾性率E0と、θ方向にある脂肪において計測された歪み変化Δε0(θ)から、θ方向の応力変化Δσ0(θ)を次式(5)で求める。
Δσ(θ)=E0×Δε0(θ) (5)
そして、歪み分布Δε(r、θ)と、境界条件となる応力変化Δσ0(θ)を用いて、弾性率のフレームデータを構築する。例えば、θ方向の応力変化が深度rによらず一定という仮定で、弾性率のフレームデータE(r、θ)を次式(6)に基づいて構築する。
E(r、θ)=Δσ0(θ)/Δε(r、θ) (6)
通常、コンベックス型探触子で被検体1を圧迫する場合、扇形領域の全ての方向(θ)に均等に圧迫を加えられないことが多い。そのため、十分な圧迫が加えられなかった領域(方向)は歪みが小さくなり、応力分布を考慮しない例えば歪み画像などでは、相対的に硬い領域として誤認されてしまうことになる。
この点、本実施例8によれば、既知である皮膜部の脂肪組織の弾性率E0と、弾性演算部13において計測した歪み変化Δε0(θ)から、θ方向の応力変化Δσ0(θ)を式(5)で求める。そして、求めた応力変化Δσ0(θ)と計測した歪み変化Δε0(θ)を用いて、各計測点(r、θ)の弾性率E(r、θ)を式(6)で求めている。つまり、脂肪組織の既知の弾性率E0を基準として他の未知の組織に作用する応力を求めているから、関心部位の組織の硬さの情報を定量的に評価することができる。言い換えれば、関心領域内において相対的には圧迫力が弱かった領域(方向)であっても、その領域固有の弾性を表す弾性率として評価可能になる。
以上、本発明の弾性情報の計測法を、前立腺に関する弾性情報を計測する実施例に基づいて説明したが、本発明は前立腺に限らず、他の組織の弾性情報を計測して関心部位の良悪性を診断する場合にも適用できることはいうまでもない。
また、圧迫操作の不適切を判定して、不適切な領域の弾性画像を表示しないようにすることは、対象組織が変わっても同じであることはいうまでもない。
本発明の超音波診断装置の一実施形態のブロック構成図である。 一実施形態の経直腸型探触子の構成を示す図である。 直腸内に経直腸型探触子を挿入して前立腺を撮像する操作を説明する図である。 経直腸型探触子により撮像される前立腺の横断面について代表的な画像を示す図である。 前立腺皮膜部の組織である脂肪を基準領域として関心部の組織固有の弾性情報を計測する実施例1を説明するフローチャートである。 図5のステップS4〜S6における手順の詳細を説明するフローチャートである。 図6のフローチャートの説明に用いる画像例である。 コンベックス型探触子の超音波送受信面をバルーンで覆い、バルーン内に液体を出し入れして圧迫操作して弾性情報を計測する実施例3を説明する図である。 バルーンカテーテルを尿管内に挿入し、バルーンカテーテルに液体を出し入れして圧迫操作して前立腺の組織の弾性情報を計測する実施例4を説明する図である。 バルーンの超音波送受信面の反対面に弾性参照体を取り付けて前立腺の組織の弾性情報を計測する実施例5を説明する図である。 実施例6の血管内超音波探触子をバルーンカテーテル内に装着して弾性情報を計測する実施例6を説明する図である。 実施例7の歪み閾値を超えなかった皮膜部に対応する方位の弾性画像をマスクして表示しない例を説明する図である。
符号の説明
1 被検体
2 探触子
9 切替加算部
10 画像表示器
11 RF信号フレームデータ選択部
12 変位計測部
13 弾性演算部
14 弾性データ処理部
15 カラースキャンコンバータ
17 基準領域設定部
19 基準領域

Claims (11)

  1. 表面が曲面状である探触子と、該探触子を介して被検体に圧迫力を加えて計測される反射エコー信号の取得時刻が異なる一対のフレームデータを選択するフレームデータ選択手段と、選択された一対のフレームデータに基づいて複数の計測点における生体組織の変位を求める変位計測手段と、該変位計測手段により求められた変位に基づいて前記各計測点における生体組織の弾性情報を演算する弾性演算手段と、該弾性演算手段により求められた弾性情報に基づいて弾性画像を生成する弾性画像生成手段と、該弾性画像生成手段により生成された弾性画像を表示する表示手段とを備えた超音波診断装置において、
    前記弾性演算手段は、前記探触子の視野内に設定された既知の応力―歪み特性を有する基準領域の変位に基づいて当該基準領域の歪みを求め、該基準領域の歪みに基づいて該基準領域以外の生体組織の各計測点における弾性情報を求めることを特徴とする超音波診断装置。
  2. 請求項1において、
    前記基準領域は、前記探触子の視野内に存在する生体組織の一つの内に設定された領域であることを特徴とする超音波診断装置。
  3. 請求項1において、
    前記基準領域は、前記探触子の超音波送受信面に設けられた弾性参照体内に設定された領域であることを特徴とする超音波診断装置。
  4. 請求項1において、
    前記弾性演算手段は、前記基準領域の歪みと該基準領域の応力―歪み特性に基づいて該基準領域に作用する応力を求め、該基準領域に作用する応力と該基準領域以外の生体組織の各計測点について求められた歪みに基づいて、当該計測点の弾性率を求めることを特徴とする超音波診断装置。
  5. 請求項1において、
    前記弾性演算手段は、前記基準領域の歪みを指標値として該基準領域以外の生体組織の各計測点における歪みを指標値化し、
    前記弾性画像生成手段は、前記指標値化された歪みに基づいて前記弾性画像を生成することを特徴とする超音波診断装置。
  6. 請求項1において、
    前記探触子は、被検体の体腔内に挿入されるものであり、超音波送受信面にバルーンが設けられ、該バルーンに流体を出し入れして膨張及び収縮させて前記被検体に圧迫力を加えるように構成されてなることを特徴とする超音波診断装置。
  7. 請求項1において、
    前記探触子は、バルーンを装着されて被検体の体腔内に挿入されるものであり、該バルーンに流体を出し入れして膨張及び収縮させて前記被検体に圧迫力を加えるように構成されてなることを特徴とする超音波診断装置。
  8. 請求項6又は7において、
    前記バルーンの体腔壁側に、前記基準領域を構成する弾性参照体を装着したことを特徴とする超音波診断装置。
  9. 請求項1において、
    前記探触子は、被検体の体表から圧迫するものであることを特徴とする超音波診断装置。
  10. 被検体の体腔内に挿入される円柱状探触子と、該円柱状探触子により計測される反射エコー信号の取得時刻が異なる一対のフレームデータを選択するフレームデータ選択手段と、選択された一対のフレームデータに基づいて複数の計測点における生体組織の変位を求める変位計測手段と、該変位計測手段により求められた変位に基づいて前記各計測点における生体組織の弾性情報を演算する弾性演算手段と、該弾性演算手段により求められた弾性情報に基づいて弾性画像を生成する弾性画像生成手段と、該弾性画像生成手段により生成された弾性画像を表示する表示手段とを備えた超音波診断装置において、
    前記円柱状探触子の視野内に存在する前記体腔と異なる体腔にバルーンカテーテルを挿入し、該バルーンカテーテル内に流体を出し入れして前記被検体に圧迫力を加え、
    前記弾性演算手段は、前記円柱状探触子の視野内に設定された既知の応力―歪み特性を有する基準領域の変位に基づいて当該基準領域の歪みを求め、該基準領域の歪みに基づいて該基準領域以外の生体組織の各計測点における弾性情報を求めることを特徴とする超音波診断装置。
  11. 請求項9において、
    前記バルーンカテーテルの外表面に、前記基準領域を構成する弾性参照体を装着したことを特徴とする超音波診断装置。
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