JP5075830B2 - 超音波診断装置 - Google Patents

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Description

本発明は、超音波診断装置に係り、特に生体組織に圧迫を加えたときの歪み分布を計測して歪み画像を生成して表示するのに好適な超音波診断装置に関する。
生体組織の軟らかさ又は硬さにより病変部位等の診断をするため、超音波探触子などにより生体組織を圧迫し、その圧迫により生じた生体組織の変位に基づいて、歪みあるいは弾性率などの生体組織の歪み情報を演算して、弾性画像を生成して表示することが行われている。
生体組織の診断は、定量的な歪み情報である弾性率によるのが的確であるが、弾性率は生体組織の各部位に加わる応力を歪みで除した値であるから、生体組織の各部位に加わる応力を求める必要がある。各部位に加わる応力は、例えば超音波探触子などの加圧手段により被検体の表皮に加えた圧迫力を圧力センサなどで計測し、その圧迫力により被検体内部の生体組織に作用する応力を推定する。しかし、生体組織に作用する応力の分布を推定する演算処理量は膨大であることから、現段階では、リアルタイム処理が困難とされている。また、有限要素法などにより応力分布解析を行うには、膨大なメモリ量が必要であることから装置構成が困難である。
このように、定量的な弾性率をリアルタイムに取得するのは未だ実用的ではないことから、現在は、変位を微分して得られる歪みを基準にしたリアルタイムの歪み画像が主流となっている。歪み情報に基づいて生成した歪み画像は、歪みの大きさの相対的な違いを生体組織の硬さの違いとして認識することができ、定量的な硬さの情報は得られないが、相対的に硬さの違いがわかるから、診断に有用とされている。例えば、乳腺組織、前立腺組織、甲状腺組織などの領域に適用されている。この歪み情報に基づいて歪み画像を生成する技術としては、非特許文献1、特許文献1、2に記載されている。
Karsten Mark Hiltawsky, et al, Freehand ultrasound elastography of breast lesions: Clinical results. Ultrasound in Med. & Biol., Vol.27, No.11, pp.1461-1469, 2001. 特願2004−229459号公報 WO2006/041050 A1号公報
ところで、上記文献に記載された先行技術は、圧迫力に応じて変化する生体組織の各の変位を、取得時刻が異なる一対のフレームデータに基づいて求め、その各部の変位から生体組織の歪み分布を求めている。しかし、加圧手段から離れた深部になるほど体組織に作用する応力が減衰することについて配慮していない。そのため、深さ方向に同一の弾性を有する組織が存在しても、加圧手段からの深さによって歪みが異なった値として求められる場合があり、適切な診断を行えないという問題がある。
すなわち、超音波探触子など加圧手段により被検体に加えた圧迫力は、加圧手段と被検体との接触面から被検体の深度方向に弾性波によって伝播する。その伝播の過程で弾性波は回折しながら広い範囲に伝播するため、深度に応じて単位面積当たりの力である応力が減衰する。その結果、深部になるほど応力が減衰して、その減衰の分だけ変位が小さくなる。例えば、同じ硬さの組織が加圧手段に近い浅部と深部に存在しているとき、浅部の組織よりも深部の組織は歪みが小さくなるため、深部の組織を硬い組織であると誤認してしまうおそれがある。
本発明は、加圧手段からの深度にかかわらず、適正な歪み情報を得ることを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は、被検体との間で超音波を送受する超音波探触子と、被検体の生体組織に圧迫を加える加圧手段と、前記生体組織に前記超音波探触子を介して超音波を送信する送信手段と、前記被検体から発生する反射エコー信号を前記超音波探触子を介して受信する受信手段と、該受信手段により受信された取得時刻が異なる一対のフレームデータに基づいて生体組織の歪み分布を求める歪み情報演算手段と、該歪み情報演算手段により求めた歪み分布に基づいて歪み画像を生成する歪み画像生成手段と、前記歪み画像を表示する表示手段とを備えてなる超音波診断装置において、前記加圧手段による圧迫条件に応じて設定された歪み分布補正関数により、前記歪み分布を補正する歪み分布補正手段を設けた。
前記加圧手段による圧迫条件に応じて前記歪み分布補正関数を求めて格納する記憶手段を備え、前記歪み分布補正手段は、記憶された歪み分布補正関数によって前記歪み分布を補正する。
前記歪み分布の座標位置ごとに前記歪み分布補正関数を求めて格納する記憶手段を備え、前記歪み分布補正手段は、記憶された歪み分布補正関数によって前記歪み分布を補正する。
また、これに代えて、前記加圧手段による圧迫条件に応じて設定された変位分布補正関数により、一対のフレームデータに基づいて求めた生体組織の変位分布を補正する変位演算手段を設け、前記歪み演算手段は、前記補正された変位分布に基づいて前記歪み分布を求めることを特徴とする。
ここで、本発明の原理を図2、図3を用いて説明する。例えば、図2に示すように、加圧手段として例えばリニアの超音波探触子21を用い、圧迫対象22として硬さが均一なファントムを圧迫した場合を例に説明する。一般に、図2(A)に示す圧迫対象22に対し、(B)に示すように超音波探触子21の超音波送受面を当てて、5〜20%程度の圧縮(歪み)を発生させる初期圧迫力を加え、その状態から(C)に示すように0.2〜1%程度の圧縮(歪み変化)を起こさせるように圧迫力を加減して歪み計測を行う。図3は、超音波探触子21と圧迫対象22との接触面23をx−y軸で、深さ方向をz軸で表し、x軸に平行な面(断層面)における応力分布を説明するための図である。
接触面23は圧迫対象22に比較して十分な硬さを有し、計測範囲の圧迫力では変形しないとする。また、接触面23のx軸方向の長さを2・x0、y軸方向の長さを2・y0とする。また、接触面23での応力σをσ=σ0(z=0)とする。いま、接触面23に加えられた圧迫力の弾性波が、圧縮方向に対し回折角ψで広がって伝播していくと仮定し、弾性波の経路領域内における任意のxy平面(z=一定)におけるz方向の応力σ(z)は、x、yの座標に依らず一定値であると仮定する。つまり、圧迫力により圧迫対象に加えられた外力=応力×面積が深度にかかわらす一定であると仮定する。
このように仮定して、圧迫対象22の一定の視野範囲24について歪みを計測すると、視野範囲24の中心軸における歪みεは、図4(A)に示すように、深度が深くなるにつれて歪みεが減少する分布となる。つまり、超音波探触子21により加えた圧迫力が圧迫対象22内を広がって伝播するため、生体組織に作用する応力が深度に応じて減衰し、視野範囲24の浅部の組織よりも深部の組織は歪みが小さく計測されることになる。生体組織に作用する応力の減衰は、弾性波の回折伝播以外によっても起こるが、その減衰は加圧手段と被検体との接触面の形状、圧迫対象の大きさ(境界条件)、回折角ψなどの加圧計測条件に依存する。ここで、圧迫対象の大きさ(境界条件)とは、接触面に比較して圧迫対象が十分に大きければ、応力は後述する実施例1に示すように所定の関数に従って減衰するが、例えば圧迫対象の幅が小さく、つまり超音波送受信面の幅よりも接触面の幅が狭いとき、圧迫対象の両側面が束縛されず自由に変形できるため、応力は近傍で大きく減衰し、深部に到達しにくくなる。つまり圧迫対象の大きさ、形状などの境界条件によって、応力の減衰の仕方が異なるから、加圧計測条件として考慮する必要がある。
そこで、本発明は、予め加圧計測条件ごとに、歪み分布を計測して、接触面での応力が任意の深度においても減衰せずに付与された場合の歪み分布になるような歪み分布補正関数を設定する。そして、歪み分布を歪み分布補正関数により補正して、加圧手段からの深度や方向にかかわらず適正な歪み情報を得るようにしたものである。
本発明の一実施形態の超音波診断装置全体のブロック構成図。 リニアの超音波探触子を用いて圧迫対象を圧迫する操作を説明する図。 リニアの超音波探触子により圧迫する実施例1の圧迫対象の深さ方向の応力分布を説明するための図。 リニアの超音波探触子により圧迫する実施例1の応力減衰により歪み分布が減少する分布となることを説明する図。 実施例1の歪み分布補正関数により補正することにより、適正な歪み分布に補正できることを説明する図。 経直腸探触子に球形状のバルーンを装着してなる加圧手段の実施例2の構成を示す図。 実施例2のバルーンによる加圧方向を説明する図。 実施例2の視野範囲における応力の減衰を説明する図。 経直腸探触子に円筒状バルーンを装着してなる加圧手段の実施例3の構成を示す図。 経直腸探触子により圧迫する実施例4の視野範囲における応力の減衰を説明する図。 歪み分布補正関数を深度方向に任意に微調整可能にする実施例6を説明する図。
以下、本発明を実施形態に基づいて説明する。図1に、本発明の一実施形態の超音波診断装置全体のブロック構成図を示す。図に示すように、被検体1に当接して用いられる超音波探触子(以下、探触子と省略する。)2は、被検体1との間で超音波を送信及び受信する複数の振動子を有して形成されている。探触子2は、送信回路3から供給される超音波パルスにより駆動される。送受信制御回路4は、探触子2の複数の振動子を駆動する超音波パルスの送信タイミングを制御して、被検体1内に設定される焦点に向けて超音波ビームを形成するようになっている。また、送受信制御回路4は、探触子2の振動子の配列方向に電子的に超音波ビームを走査するようになっている。
一方、探触子2は、被検体1内から発生する反射エコー信号を受信して受信回路5に出力する。受信回路5は、送受信制御回路4から入力されるタイミング信号に従って、反射エコー信号を取り込んで増幅などの受信処理を行う。受信回路5により処理された反射エコー信号は、整相加算回路6において複数の振動子により受信された反射エコー信号の位相を合わせて加算することにより増幅される。整相加算回路6において整相加算された反射エコー信号は、信号処理部7に入力され、ゲイン補正、ログ圧縮、検波、輪郭強調、フィルタ処理等の信号処理がなされる。
信号処理部7により処理された反射エコー信号は、白黒スキャンコンバータ8に導かれて超音波ビームの走査面に対応した2次元の断層像データ(ディジタルデータ)に変換される。これらの信号処理部7と白黒スキャンコンバータ8によって断層像(Bモード像)の画像再構成手段が構成される。白黒スキャンコンバータ8から出力される断層像データは、切替加算部9を介して画像表示器10に供給されてBモード像が表示されるようになっている。
一方、整相加算回路6から出力される反射エコー信号は、RF信号フレームデータ選択部11に導かれる。RF信号フレームデータ選択部11は、超音波ビームの走査面(断層面)に対応する反射エコー信号群を、フレームデータとして複数フレーム分を取得してメモリなどに格納する。変位演算部12は、RF信号フレームデータ選択部11に格納されている取得時刻が異なる複数対のフレームデータを順次取り込み、取り込んだ一対のフレームデータに基づいて断層面における複数の計測点の変位ベクトルを求め、変位フレームデータとして歪み情報演算部13に出力するようになっている。
本実施形態の歪み情報演算部13は、変位フレームデータに基づいて各計測点の生体組織の歪みを求めるように構成されている。歪み情報演算部13にて求められた歪み分布(フレームデータ)は歪み分布補正部14に出力されるようになっている。
歪み分布補正部14は、歪み情報演算部13から入力される歪み分布を歪み分布補正関数作成部18から出力される歪み分布補正関数により補正する。そして、補正された歪み分布による歪み情報に対して、座標平面内におけるスムージング処理、コントラスト最適化処理、フレーム間における時間軸方向のスムージング処理などの様々な画像処理を施して、カラースキャンコンバータ15に送出するようになっている。
カラースキャンコンバータ15は、歪み分布補正部14により補正された歪み分布を取り込み、設定された歪みカラーマップに従って、歪み分布のフレームデータの画素ごとに色調コードを付与してカラー歪み画像を生成するようになっている。
カラースキャンコンバータ15により生成されたカラー歪み画像は、切替加算部9を介して画像表示器10に表示されるようになっている。また、切替加算部9は、白黒スキャンコンバータ8から出力される白黒の断層像と、カラースキャンコンバータ15から出力されるカラー歪み画像とを入力し、両画像を切り替えていずれか一方を表示させる機能と、両画像の一方を半透明にして加算合成して画像表示器10に重ねて表示させる機能と、両画像を並べて表示させる機能を有して形成されている。また、切替加算部9から出力される画像データは、装置制御インターフェイス部19の制御に従ってシネメモリ20に格納されるようになっている。シネメモリ20に格納された画像データは、装置制御インターフェイス部19の制御に従って画像表示器10に表示されるようになっている。
本実施形態の特徴に係る歪み分布補正関数作成部18は、装置制御インターフェイス部19から入力される加圧計測条件である、例えば、加圧手段(図1の場合は探触子2)と被検体1との接触面の形状、計測対象の視野範囲の大きさ(境界条件)、回折角ψなどの条件を取り込む。そして、歪み分布補正関数作成部18は、以下の実施例に示すような歪み分布補正関数を演算又は選択して設定するようになっている。設定された歪み分布補正関数は、歪み分布補正部14に出力される。
このように構成される本実施形態の基本的な動作について説明する。まず、探触子2により被検体1に圧迫を加えて被検体1に超音波ビームを走査し、走査面からの反射エコー信号を連続的に受信する。そして、整相加算回路6から出力される反射エコー信号に基づいて、信号処理部7及び白黒スキャンコンバータ8により断層像が再構成され、切替加算器9を介して画像表示器10に表示される。
一方、RF信号フレームデータ選択部11は、反射エコー信号を取り込んでフレームレートに同期させてフレームデータを繰り返し取得し、内蔵されたフレームメモリ内に時系列順に保存する。そして、取得時刻が異なる一対のフレームデータを単位として、連続的に複数対のフレームデータを選択して変位演算部12に出力する。変位演算部12は、選択された一対のフレームデータを1次元もしくは2次元相関処理し、走査面における複数の計測点の変位を計測して変位フレームデータを生成する。この変位ベクトルの検出法としては、例えば特開平5−317313号公報等に記載されているブロックマッチング法又はグラジェント法が知られている。ブロックマッチング法は、画像を例えばN×N画素からなるブロックに分け、現フレーム中の着目しているブロックに最も近似しているブロックを前フレームから探索し、これに基づいて計測点の変位を求める。また、一対のRF信号フレームデータの同一領域における自己相関を計算して変位を算出することができる。
歪み情報演算部13は、変位のフレームデータを取り込んで、各計測点の歪み変化を求めて歪み分布(フレームデータ)を歪み分布補正部14に出力する。歪み変化の演算は、公知のように各計測点の変位を空間微分して、各計測点の歪み変化Δεを計算する。また、非特許文献1等に提案されているように、視野範囲に関心領域ROIと基準領域ROI0を設定し、それらの領域における歪み変化Δε、Δε0の平均値を求め、その比(Δε0の平均値/Δεの平均値)の大きさによって組織の良悪性の鑑別を行うようにすることができる。
歪み分布補正部14は、入力される歪み分布にスムージング処理などの処理を施し、さらに歪み分布を歪み分布補正関数作成部18から入力される歪み分布補正関数を用いて補正し、補正された歪み分布による歪み情報をカラースキャンコンバータ15に出力する。カラースキャンコンバータ15は、歪み分布に基づいてカラー歪み画像を生成する。カラー歪み画像は、例えば256階調化による色調のグラデーションで画素単位ごとにフレームデータの歪みに応じて色付けされる。なお、カラースキャンコンバータ15に代えて、白黒スキャンコンバータを用いることができる。この場合は、歪みが大きい領域は輝度を明るく、逆に小さい領域は輝度を暗くするなどにより、良性又は悪性を鑑別できるようにすることができる。
以下に、本実施形態を用いて歪み分布の補正について、加圧手段の違い及び加圧計測条件の違いに基づく具体的な実施例を説明する。なお、各実施例は、本実施形態の特徴部である歪み情報演算部13、歪み分布補正部14、歪み分布補正関数作成部18、装置制御インターフェイス部19等により実施される。
そこで、本発明は、予め加圧計測条件ごとに、図4(A)の歪み分布を計測して、接触面での応力が任意の深度においても減衰しない歪み分布になるような歪み分布補正関数を歪み分布補正関数作成部18で設定しておく。そして、歪み分布補正部14は歪み情報演算部13より得られた歪み分布を歪み分布補正関数により補正することにより、加圧手段からの深度や方向にかかわらず適正な歪み情報を得るようにしたものである。
本実施例1では、加圧手段として図2に示したリニア型の探触子21を用い、その探触子21の超音波送受信面(接触面)を被検体1に押し付けて圧迫する場合の歪み情報を補正する。リニア型の探触子21の接触面は被検体1に比較して十分な硬さを有し、計測範囲の圧迫力では変形しないものである。
また、図3に示したように、接触面23のx軸方向の長さを2・x0、y軸方向の長さを2・y0とし、接触面23での応力σをσ=σ0(z=0)とする。いま、接触面23に加えられた圧迫力の弾性波が、圧縮方向に対し回折角ψで広がって伝播していくと仮定し、弾性波の経路領域内における任意のxy平面(z=一定)において、z方向の応力σ(z)は次式(1)に示すように、x、yの座標に依らず一定値とするモデルを設定する。つまり、被検体1に加えられた圧迫力(外力)=応力×面積は深度にかかわらず一定である。式(1)において、dsは微小面積要素である。
∫σ(z)・ds=一定 (1)

また、深さzにおけるx方向の広がり範囲Ux(z)は、回折角ψとすると、次式(2)で表せる。
Ux(z)=2(x0+z・tanψ) (2)

同様に、深さzにおけるy方向の広がり範囲Uy(z)は、回折角ψとすると、次式(3)で表せる。
Uy(z)=2(y0+z・tanψ) (3)

これらの式から、次式(4)が成り立つ。
σ0・(2x0)・(2y0)= σ(z)・2(x0+z・tanψ) ・2(y0+z・tanψ) (4)

式(4)から、z軸の任意の位置における応力は、次式(5)となる。
σ(z)=σ0・(x0・y0)/
{(x0+z・tanψ)・(y0+z・tanψ) } (5)

ここで、回折角ψは、弾性波の周波数(繰返し圧迫操作の周波数)に依存するが、例えば、ψ=π/4とおける条件では、式(5)は式(6)になる。
σ(z)=σ0・{x0・y0}/{(x0+z)・(y0+z)} (6)

また、接触面に近い浅部の場合は、z<<x0、y0として、σ(z)≒σ0 (一定)となり、深部の場合は、z>>x0、y0として、σ(z)≒σ0 ・{x0・y0}/{ z・z}となる。
したがって、深部においては、応力は1/z2の関係で大きく変化して減衰する。その結果、硬さが均一な生体組織でも、伝播するに従って応力σ(z)が減衰し、それに応じて歪みの値も減少した歪み分布が得られることになる。
本実施例1では、歪み分布補正部14は、上述した応力の減衰を加味して、歪み分布を補正し、補正された歪み分布(以下、補正歪み分布)に基づいて歪み情報を構築している。具体的な本実施例1の歪み分布の補正法について以下に詳細に説明する。
図2の探触子21により、上述の加圧計測条件で歪み分布の計測を行ったとする。また、視野範囲24における生体組織の弾性が均一であると仮定し、計測により得られる歪み分布データをε(x、z)とする。このときの視野範囲を−x0≦x≦x0、0≦z≦z0とおく。この条件では、例えば、中央ラインx=0における深度方向の歪み分布ε(0,z)は、図4(A)のように、応力の減衰により、深度に向かって減少した分布となる。そして、この歪み分布ε(x、z)に基づいた歪み情報は、図4(B)のようになり、深部に向かって歪みが小さくなるので、深部領域に硬い部位が存在すると誤認するおそれがある。
そこで、本実施例では、上式(6)を加味して、歪み分布補正関数w(z)として、歪み分布補正関数作成部18で次式(7)を定義する。歪み分布補正関数w(z)は、式(6)で示される応力の減衰量の逆数である。
w(z)={(x0+z)・(y0+z)}/{x0・y0} (7)

更に、歪み分布補正部14は、補正歪み分布をε'(x,z)を、次式(8)として求める。
ε'(x,z)=w(z)・ε(x, z) (8)

歪み分布補正部14は応力の減衰量の逆数を歪み分布に乗ずることにより、歪み分布を補正する。つまり、歪み分布補正部14は、歪み分布補正関数作成部18から出力される歪み分布補正関数w(z)を用いて応力の減衰を見越して歪み分布を補正する。これにより、補正された歪み分布は、図5(A)のように、深度方向に対してフラットに分布し、補正された歪み分布に基づく歪み情報による弾性画像も図5(B)のように全領域に渡って歪みの大きさに違いがないものとなり、誤認を防ぐことができる。
また、硬さの異なる領域を有する生体組織を対象として計測した場合には、歪み分布補正関数w(z)を適用することにより、その硬さの差異をより高精度に求めることができる。
なお、回折角ψ=π/4で仮定して式(6)を用いて近似したが、本発明はこれに限らず、可変設定するようにしてもよい。また、弾性波の回折角ψを繰返し圧迫操作周波数の関数として設定しておき、繰返し圧迫操作周波数を計測して式(5)を用いて応力の減衰を推定して歪み分布補正関数w(z)を設定するようにしてもよい。
本実施例2では、図6に示したコンベックス型の経直腸探触子31を用い、加圧手段として経直腸探触子31の先端に装着した球形状のバルーン33を膨張・収縮して被検体を圧迫する場合の歪み情報を補正する。バルーン33は、コンベックス型の超音波送受信面32を包囲して装着され、バルーン33内に連通された流路34を介してシリンジなどから水を注入・排出してバルーン33を膨張・収縮する場合の例である。
前述したように、応力の減衰は、圧迫力を加える接触面の形状に依存し、かつ弾性波の回折によって広がって伝播することに依存する。つまり、応力の減衰は、接触面の面積に対して広範囲な視野範囲を有する加圧計測条件において顕著に現れ、本実施例2のような経直腸探触子31等のような体内挿入型の探触子が該当する。体内挿入型の探触子としては、その他に、経膣探触子、経食道探触子などが挙げられる。
図6に示すような球形状のバルーン33を用いて圧迫力を加えて、弾性を計測する方法は、特許文献1に提案されている。本実施例2の場合、バルーン33の膜面が被検体の体腔内の表皮と接触し、バルーン33に水を注入したときの膜面の膨張する方向は、図7に示すように、球面の法線方向に生体組織を圧迫することになる。図7(A)に示したxy平面について、実施例1と同様の条件で、圧迫対象に比較し十分な力で、かつ、球面を保って圧迫できるとして、応力の伝達を検討する。
本実施例の場合も図2の圧迫操作と同様に、初期状態に圧迫した後、圧迫力の加減を繰り返して生体組織を圧迫する。いま、初期状態におけるバルーン33の曲率半径をr0とし、接触面での応力σをσ=σ0(r=r0)とする。そして、図8に示すように、xy平面内の計測点の座標は(r,θ)で指定する。また、接触面36で発生した弾性波が、球面波として球面の法線方向に向かって伝播していくとする。このとき、実施例1と同様に、力=応力×面積が深度に依らず一定であるというモデルを構築する。つまり、式(1)に従って、本実施例2の場合は、次式(9)が成立する。
σ0・4π(r0)2=σ(r)・4π(r)2 (9)

したがって、σ(r)は、次式(10)で求められる。
σ(r)=σ0・(r0/r)2 (10)

式(10)から明らかなように、σ(r)は1/r2の関係で大きく変化して減衰する。そこで、本実施例では、歪み分布補正関数作成部18は、式(10)を加味して、歪み分布補正関数w(r)として、次式(11)を定義する。歪み分布補正関数w(r)は、式(10)で示される応力の減衰量の逆数である。
w(r)=(r/r0)2 (11)

歪み分布補正部14はこの歪み分布補正関数w(r)によって歪み分布を補正して、補正歪み分布ε'(r, θ)を、次式(12)により求めることができる。
ε'(r、θ)= w(r)×ε(r,θ) (12)

本実施例によれば、実施例1と同様に、歪み分布補正部14は応力の減衰量の逆数を歪み分布に乗ずることにより、歪み分布を補正する。補正歪み情報の全領域に渡って応力の減衰による歪みの大きさの違いを排除でき、補正された歪み分布に基づく歪み情報による診断における誤認を防ぐことができる。また、硬さの異なる領域を有する生体組織を対象として計測した場合には、歪み分布補正関数w(r)を適用することにより、その硬さの差異をより高精度に求めることができる。
実施例2では、球形状の膜面を有するバルーン33を加圧手段とした場合を示した。本実施例3では、図9(A)、(B)に示すように円筒状の膜面を有するバルーン41を加圧手段として用いる場合の歪み分布補正関数の例について説明する。本実施例のバルーン41は、円筒状の膜面が圧迫対象に接触し、円筒膜面を保持した状態で膨張・収縮し、これにより円筒膜面の法線方向に圧迫対象を圧迫する。本実施例の場合、バルーン41と圧迫対象との接触面が非常に広く、図9(B)のz軸方向の長さ2・z0が、視野範囲の半径rの大きさに比べて十分に大きいときには、実施例1の浅部の挙動と同様、yz平面内における応力の伝播は、減衰が無視できる。つまり、このような十分に大きい円筒形状のバルーン41を用いて圧迫した場合には、図8に示したxy平面内だけの応力の減衰を考慮すればよい。式(1)のモデル条件から、次式(13)、(14)を設定する。
σ0・2πr0=σ(r)・2πr (13)
σ(r)=σ0・(r0/r) (14)

これより、本実施例の場合の応力は、1/r の関係で大きく減衰することがわかる。そこで、式(14)に基づいて、歪み分布補正関数作成部18は歪み分布補正関数 w(r)として次式(15)を定義する。歪み分布補正関数w(r)は、式(14)で示される応力の減衰量の逆数である。
w(r)=(r/r0) (15)

そして、歪み分布補正部14は、計測された歪み分布をε(r、θ)を歪み分布補正関数 w(r)で補正して、補正歪み分布ε'(r, θ)を次式(16)により求める。
ε'(r, θ)=w(r)×ε(r、θ) (16)

これにより、本実施例によれば、実施例1、2と同様に、歪み分布補正部14は応力の減衰量の逆数を歪み分布に乗ずることにより、歪み分布を補正する。よって、補正された歪み分布に基づく歪み情報による診断における誤認を防ぐことができる。また、硬さの異なる領域を有する生体組織を対象として計測した場合には、歪み分布補正関数w(r)を適用することにより、その硬さの差異をより高精度に求めることができる。
また、実施例2のバルーンの場合は1/r2に従って応力が減衰し、実施例3のバルーンの場合は1/rに従って減衰するように、バルーンを用いた加圧手段の場合は、膨張・収縮の仕方、及び接触面の大きさによって応力の減衰特性が異なる。
また、本実施例3の歪み補正法は、血管の管壁が拍動によって膨張・収縮する現象を加圧手段とし、血管壁あるいは周囲の生体組織に加えられる圧迫力を利用して、歪みを計測する場合にも適用することができる。例えば、頚動脈の拍動を利用した甲状腺の診断、下肢の動脈の拍動を利用した深部静脈血栓の診断、等に適用できる。
さらに、拍動を利用する方法に代えて、バルーンカテーテルなど、血管内に挿入したバルーンを膨張・収縮する方法を加圧手段とし、血管壁あるいは周囲の生体組織に加えられる圧迫力を利用して、歪みを計測する場合にも適用することができる。
本実施例4は、コンベックス型の探触子2自体を加圧手段として用いる場合の歪み分布を補正する例である。実施例1〜3では、視野範囲内における圧迫対象の深度方向に均一な圧迫力が減衰する加圧計測条件であった。本実施例4は、図6に示した経直腸探触子31を加圧手段としてバルーンを用いずに圧迫対象に圧迫力を加える場合の歪み補正の例である。
コンベックス型の探触子2は、超音波送受面32の長軸方向に曲率を有し、例えば図10に示すように、長軸中心を法線方向に移動して圧迫対象を圧迫する。この場合、接触面における圧迫力の方向は、扇形の視野範囲の深度方向と異なるから、接触面に加わるy軸方向の圧迫力の視野範囲の深度方向分力が超音波ビームの方向への有効な圧迫力となる。したがって、実施例4の加圧計測条件によれば、接触面における圧迫力が超音波ビームの方向に応じて不均等になる特性を有する。その結果、視野範囲内において不均一な応力分布となるから、これに応じて不均一な歪み分布となり、誤診を招く可能性がある。
図10において、探触子2を図のy軸方向に移動して圧迫したとすると、圧迫される方向の範囲は少なくとも0<θ<πで、圧迫されない方向の範囲はπ≦θ≦ 2πである。圧迫される方向の範囲では、接触面のいずれの座標(r0、θ)においても、図に示すようにy軸方向に一定の大きさの圧力σ0が加わる。バルーンの場合とは異なり、接触面における圧力の法線方向の成分は座標(r0、θ)によって異なる。そこで、法線方向の成分σ0'は、次式(17)に示すようにsinθによって変化する。θは法線とx軸とのなす角度である。
σ0'(θ)=σ0・sinθ (17)

これにより、広角な視野範囲において診断を行うような場合、視野範囲の中央部(θ=π/2近傍)は応力が大きく、歪みが大きく、視野範囲の両側部(θ=0又はπ近傍)は、応力が小さくなる。当然に、視野範囲内における歪みの計測値も応力に応じて異なる値になり、例えば、中央部よりも両側部に硬い組織があるものと誤診するおそれがある。そこで、本実施例では、加圧計測条件の不均一性に鑑み、歪み分布補正関数作成部18は歪み分布補正関数w(θ)を以下のように設定して、歪み分布補正部14は歪み分布を補正する。
まず、歪み分布補正関数作成部18は歪み分布補正関数w(θ)を式(17)に基づいて、次式(18)として設定する。歪み分布補正関数w(θ)は、式(17)で示される応力の減衰量の逆数である。
w(θ)=1/(sinθ) (18)

したがって、歪み分布補正部14は計測された歪み分布ε(r、θ)を下式(19)で補正して、補正歪み分布をε'(r,θ)を求める。
ε'(r,θ)=w(θ)×ε(r、θ) (19)

歪み分布補正部14は、応力の減衰量の逆数を歪み分布に乗ずることにより、歪み分布を補正する。さらに、深度に応じて減衰する応力に応じて、例えば、実施例3の歪み分布補正関数w(r)を用いて同様に補正することができる。つまり、視野範囲の大きさ、特に深度範囲によっては、深度方向に対する応力分布の減衰の効果も同時に現れる。この場合には、rとθの関数としての歪み分布補正関数w(r、θ)を構築する。例えば、実施例3の計測条件下で、更に深度方向に式(14)の関係が認められる場合には、歪み分布補正関数w(r、θ)として、次式(20)を用いる。
w(r、θ)=w(r)×w(θ)
=(r/r0)×(1/sinθ) (20)

なお、本実施例4では、両側部の加圧力は垂直成分のみと仮定したが、実際は探触子2の移動によって押しのけられる部位が生じ、この部位には横方向の圧迫力成分が生ずるので、これを加味して歪み分布補正関数w(r、θ)を設定することが望ましい。
実施例1〜4の歪み分布補正関数は、視野範囲の座標にのみ応じた関数であるから、例えば、加圧手段の圧迫条件に応じて、予め1フレーム分の座標位置ごとに歪み分布補正関数の計算値(構成値)を求めて歪み分布補正関数作成部18内のメモリに格納しておくことが好ましい。これによれば、歪みの計測値の座標に対応する構成値を参照して、リアルタイムに補正することが可能である。
また、歪み分布補正関数は、実施例1〜4に示した (1/r)、(1/r2)の関数に限らず、対数関数や指数関数など、加圧計測条件を解析して適切な関数を適用することができる。
さらに、探触子2の形状や圧迫対象の形状など、加圧計測条件によっては、応力分布の伝達が複雑で、モデル化により適切な歪み分布補正関数を構築することが困難な場合がある。この場合は、例えば、歪み分布補正関数作成部18は有限要素法などのシミュレーションにより歪み分布補正関数を構築することができる。
ファントムを利用した実測値から歪み分布補正関数を作成し、その歪み分布補正関数を歪み分布補正関数作成部18内のメモリに記憶しておき、歪み分布補正部14は記憶された歪み補正関数に従って歪み分布を補正することができる。
ここで、図1の装置制御インターフェイス部19を介して歪み分布補正関数作成部18の制御を行う実施例について説明する。
実施例1〜5に示したように、探触子2やバルーンなどの加圧手段の違い、視野範囲の形状、及び回折角ψなどの加圧計測条件に合わせて適用する歪み分布補正関数を切り替える必要がある。そこで、装置制御インターフェイス部19に歪み分布補正関数の切替え手段、及びON/OFFの切替え手段を設け、加圧計測条件に合わせて検者が切り替えるようにする。具体的には、歪み分布補正関数作成部18は探触子2や加圧手段の種類に応じて歪み分布補正関数を設定し、メモリに記憶させる。
例えば、リニア型の探触子21を超音波診断装置に設置し、装置制御インターフェイス部19で計測モードをリニア走査に切り替えた場合、歪み分布補正関数作成部18は、実施例1の歪み分布補正関数を適用する。また、コンベックス型の経直腸探触子31を超音波診断装置に設置し、装置制御インターフェイス部19で計測モードをコンベックス走査に切り替えた場合、歪み分布補正関数作成部18は、実施例2の歪み分布補正関数を適用する。このように、探触子2の形状ごとに固有の歪み分布補正関数を準備しておき、探触子2を切り替えるとそれに応じて歪み分布補正関数を自動で切り替えるようにすることができる。
また、バルーンを利用していれば、膜面までの反射エコー信号がない領域がBモード像に観察される。個の無エコーの層状の領域をBモード像上で検出することにより、バルーンを試用していることを認識し、バルーン用の歪み分布補正関数に自動で切り替えるようにすることができる。
また、歪み分布補正処理を行うか否かの切替え手段を設けることもできる。さらに、シネメモリ部に格納した歪み情報を読み出して、各実施例で示した歪み分布補正関数を切り替えて、補正歪み情報を作成して比較することができるようにすることができる。
また、通常の超音波診断装置には、計測深度に応じて受信信号の感度を調整するための機能として、TGC(タイム・ゲイン・コントロール)やSTC(センシティビティ・タイム・コントロール)等の機能が設けられている。これらの機能は、微調整ツマミによって計測深度の各位置における感度を調整できるようになっている。そこで、深度に応じて独立に歪み分布補正関数の調整ができるように、図11に示すように、歪み分布補正関数の微調整ツマミ(ラテラル方向も含む)を設けることができる。そして、例えば、深部における補正の強度が弱いと判断された場合は、その深部に該当するツマミを調整し、補正が強く効くように操作することができる。
この場合において、歪み分布補正関数の微調整ツマミは、現在、選択されている歪み分布補正関数からの微小な重みだけを調整可能にしてもよく、また、極端に大きく変更できないように制限することもできる。
また、Bモード画像用のTGCの調整ツマミを、切り替えて歪み分布補正関数の調整ツマミに代用できるようにすることができる。
さらに、w(r)の深度方向の補正のみならず、w(θ)の角度方向(ラテラル方向)の調整も同様に可能である。
また、上記の各実施例において、歪み分布補正関数を設定して歪み分布を補正する例を示したが、本発明はこれに限らず、変位の補正関数を設定しておいて、歪み演算に用いる変位分布を補正して補正歪み分布を求めるようにすることができ、上記各実施例と同一の効果を奏することができる。具体的には、予め加圧計測条件ごとに、変位分布を計測して、接触面での応力が任意の深度においても減衰しない変位分布になるような変位分布補正関数を変位分布補正関数作成部(図示しない。)で設定しておく。そして、変位分布補正部(図示しない。)は変位演算部12より得られた変位分布を変位分布補正関数により補正することにより、加圧手段からの深度や方向にかかわらず適正な変位情報を得る。そして、歪み情報演算部13は、補正された変位情報から歪み分布を求める。

Claims (15)

  1. 被検体との間で超音波を送受する超音波探触子と、被検体の生体組織に圧迫を加える加圧手段と、前記生体組織に前記超音波探触子を介して超音波を送信する送信手段と、前記被検体から発生する反射エコー信号を前記超音波探触子を介して受信する受信手段と、該受信手段により受信された取得時刻が異なる一対のフレームデータに基づいて生体組織の歪み分布を求める歪み情報演算手段と、該歪み情報演算手段により求めた歪み分布に基づいて歪み画像を生成する歪み画像生成手段と、前記歪み画像を表示する表示手段とを備えてなる超音波診断装置において、
    前記加圧手段による圧迫条件に応じて設定された歪み分布補正関数により、前記歪み分布を補正する歪み分布補正手段を備え、リニア型の超音波探触子を超音波診断装置に設置し、計測モードをリニア走査に切り替えた場合、前記歪み分布補正手段は第1の歪み分布補正関数を適用し、コンベックス型の超音波探触子を超音波診断装置に設置し、計測モードをコンベックス走査に切り替えた場合、前記歪み分布補正手段は前記第1の歪み分布補正関数と異なる第2の歪み分布補正関数を適用することを特徴とする超音波診断装置。
  2. 前記加圧手段による圧迫条件に応じて前記歪み分布補正関数を求めて格納する記憶手段を備え、前記歪み分布補正手段は、記憶された歪み分布補正関数によって前記歪み分布を補正することを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  3. 前記歪み分布の座標位置ごとに前記歪み分布補正関数を求めて格納する記憶手段を備え、前記歪み分布補正手段は、記憶された歪み分布補正関数によって前記歪み分布を補正することを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  4. 前記歪み分布補正関数は、前記被検体の生体組織に作用する応力の減衰量に基づいて、任意の深度において前記応力が減衰しないように前記歪み分布を補正する補正関数であることを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  5. 前記歪み分布補正関数は、前記応力の減衰量の逆数であることを特徴とする請求項4記載の超音波診断装置。
  6. 前記歪み分布補正手段は、前記歪み分布に前記応力の減衰量の逆数を乗じて前記歪み分布を補正することを特徴とする請求項5記載の超音波診断装置。
  7. 前記歪み分布補正関数は、前記加圧手段の圧迫条件に基づいて減衰する応力の減衰量を計算して作成されていることを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  8. 前記歪み分布補正関数は、前記加圧手段の種類に応じて作成されていることを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  9. 記歪み分布補正関数は、前記加圧手段又は前記超音波探触子の接触面の形状に基づいて作成されていることを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  10. 前記歪み分布補正関数は、前記加圧手段又は前記超音波探触子の接触面からの距離に基づいて作成されていることを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  11. 前記歪み分布補正関数は、弾性波の回折角に基づいて作成されていることを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  12. 記歪み分布補正関数は、前記加圧手段又は前記超音波探触子の接触面の径に基づいて作成されていることを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  13. 記歪み分布補正関数は、前記加圧手段の加圧対象の大きさ基づいて作成されていることを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  14. 前記被検体の深度毎に独立に前記歪み分布補正関数を調整する調整手段を備えることを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  15. 前記加圧手段による圧迫条件に応じて設定された変位分布補正関数により、一対のフレームデータに基づいて求めた生体組織の変位分布を補正する変位演算手段を備え、前記歪み情報演算手段は、前記補正された変位分布に基づいて前記歪み分布を求めることを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
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