JP2008188081A - Octプローブおよびoctシステム。 - Google Patents

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哲也 宇津井
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Abstract

【課題】簡素な構成で微少径を維持しつつも偏向部の回転速度が不均一になる現象を低減して安定した低コヒーレンス光の走査を実現することができるOCTプローブを提供すること。
【解決手段】OCTプローブは、光源から照射された低コヒーレンスな光を用いて観察対象の断層像を取得するためのOCTプローブであって、回転自在に構成され、外部にある光源から照射された光を前記OCTプローブの先端近傍まで導く導光手段と、導光手段と離間して配設され、導光手段から間接的に回転トルクを受けることにより導光手段の中心軸回りに回転するように構成され、導光手段により導かれた光を偏向して外部に照射すると同時に外部からの反射光を導光手段に向けて偏向する偏向手段と、導光手段から偏向手段に回転トルクを伝達し、かつ偏向手段の慣性による回転を許容するトルク伝達手段と、を有する構成にした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、管腔内の観察対象の断層像を取得する時に使用されるOCTプローブに関する。
近年、例えばSLD(Super Luminescent Diode)等の時間コヒーレンスが低く空間コヒーレンスが高い光源からの光(以下、低コヒーレンス光という)を用いた光干渉断層法(Optical Coherence Tomography、以下、OCTと略記する)により、生体組織の断層像を取得するOCTシステムが実用化されている。具体的には、OCTシステムは、上記光源を有する本体装置と、管腔内に挿入されるOCTプローブとを有する。OCTシステムを使用して生体組織の断層像を取得する場合、まず、光源から照射された低コヒーレンス光がOCTプローブ内部に挿通された光ファイバ内を伝送し生体組織を照明する。そして該生体組織で反射した光を本体装置で受光する。本体装置では、該反射光が、生体組織内のどの位置でどの程度反射した光かをマイケルソン干渉計の原理に基づいて計測する。そして、上記計測結果に基づいて所定の演算を行い、生体組織の断層像を生成する。
一般に、OCTプローブは、上記光ファイバと、該光ファイバが挿通され、先端部が透過性を有するように構成されたチューブ部(シース)とを有している。また、光ファイバの先端近傍には反射ミラー等の偏向部が備えられている。偏向部は、光ファイバから射出された低コヒーレンス光を偏向して生体組織に導くと共に、該生体組織で反射した光を再び光ファイバ内に戻す。ここで、管腔内の生体組織の断層像を取得するためには、光ファイバおよび偏向部を介した低コヒーレンス光を該生体組織に照射するにあたり、OCTプローブの長手方向に延びる中心軸と交わる面内において走査する必要がある。上記光によって生体組織を走査する構成は、例えば、以下の特許文献1に開示されている。
特開平11−56786号公報
特許文献1は、低コヒーレンス光によって生体組織を走査する構成を複数種類提案している。例えば、第一の構成として、本体装置内の回転駆動装置を使用する構成が提案されている。具体的には、第一の構成では、光ファイバに沿って延出し偏向部に連結されたシャフトを回転駆動装置により上記中心軸回りに回転させる。これにより、偏向部を該中心軸回りに回動させて、該偏向部に入射した光の偏向方向を連続的に変化させる、つまり低コヒーレンス光を走査させることができる。また、第二の構成として、OCTプローブ先端に設けた回転駆動手段(例えば超音波モータ等)を使用する構成が提案されている。具体的には、第二の構成では、該回転駆動手段によって、偏向部を直接回転させることにより、低コヒーレンス光の走査を実現している。
しかし、第一の構成を採用した場合、以下の問題点が指摘される。すなわち、OCTプローブは非常に長尺であるため、本体装置内の回転駆動装置により発生させた回転トルクが、常に一定の割合で光ファイバ先端近傍の偏向部まで伝達するとは限らない。特にOCTプローブは、内視鏡の鉗子チャンネルに挿通させた状態で使用されるため、内視鏡の可撓管の屈曲に対応するために可撓性を有している。そのため、実使用時において、屈曲した部位は真っ直ぐな部位に比べて回転トルクの伝達は不均一になる。
このような理由により、回転駆動装置により発生させた回転トルクが常に安定して偏向部に与えられないと、該偏向部の回転速度にばらつきが生じてしまい、走査速度も不規則になる。よって、精度の高い断層像生成に支障をきたすおそれがある。
また、第二の構成を採用した場合、以下の問題点が指摘される。すなわち、上記の通り、OCTプローブは内視鏡の鉗子チャンネル内に挿通させた状態で使用される。そのため、OCTプローブは、内部構成を簡素化させて非常に微少な径を持つように設計されなければならない。しかし、超音波モータ等の回転駆動手段をプローブ先端に配設することは、該回転駆動手段および該回転駆動手段を駆動させるための配線等の配置スペースを必要とすることになる。そのため、第二の構成はOCTプローブを大型化あるいは複雑化することに繋がり、好ましくない。
本発明は上記の事情に鑑み、簡素な構成で微少径を維持しつつも偏向部の回転速度が不均一になる現象を低減して安定した低コヒーレンス光の走査を実現することができるOCTプローブ、および該OCTプローブが好適に搭載されるOCTシステムを提供することを目的とする。
上記の問題を解決するため、本発明のOCTプローブは、光源から照射された低コヒーレンスな光を用いて観察対象の断層像を取得するためのOCTプローブであって、回転自在に構成され、外部にある光源から照射された光を前記OCTプローブの先端近傍まで導く導光手段と、導光手段に対して空間的に独立して配設され、導光手段から間接的に回転トルクを受けることにより導光手段の中心軸回りに回転しかつ慣性による回転を許容するように構成され、導光手段により導かれた光を偏向して外部に照射すると同時に外部からの反射光を導光手段に向けて偏向する偏向手段と、導光手段から偏向手段に回転トルクを伝達し、かつ前記導光手段から与えられる急激な回転トルクの変化を吸収するバッファとして機能するように構成されるトルク伝達手段と、を有することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、低コヒーレンス光を走査するための偏向手段が導光手段と離間して配設される。加えて、偏向手段は、該導光手段から間接的に回転トルクを受けるように構成される。従って、導光手段の回転速度が不均一になったとしても、その影響を直接受けることがなくなり、従来に比べ偏向手段を安定した回転速度で回転させることができる。結果として、観察に好適な高精度な断層像が提供される。
請求項2に記載のOCTプローブによれば、例えば、上記トルク伝達手段は、導光手段の先端、および偏向手段における該導光手段の先端と対向する領域に配設された磁石部を有し、各磁石部が互いに対向する面において、磁極が交互に配設されるように構成することができる。
また、請求項3に記載のOCTプローブによれば、例えば、上記トルク伝達手段は、導光手段の先端、および偏向手段における該導光手段の先端と対向する領域に接合されるメッシュ状の部材を有する構成とすることができる。
請求項4に記載のOCTプローブによれば、偏向手段は、入射した光を偏向する偏向部と、導光手段から射出された光束を偏向部へと導く導光部と、中心軸が延びる方向および該中心軸に直交する面内における偏向手段のずれを防止するずれ防止部と、を有することが望ましい。
請求項5に記載のOCTプローブによれば、導光部は、集光作用を有することができる。
請求項6に記載のOCTプローブによれば、ずれ防止部は、中心軸回りに回動自在な状態でOCTプローブの内周に係合されており、導光部は、ずれ防止部に固着されるように構成される。また、請求項7に記載のOCTプローブによれば、ずれ防止部は、OCTプローブの内周から中心軸に向かって突出する突出部を有し、導光部は、突出部に適合する凹部を有し、突出部に係止された状態で回転するように構成される。なお、偏向手段は、入射する光を略直角に偏向することが望ましい(請求項8)。
請求項9に記載のOCTプローブによれば、導光手段は、光を導く光ファイバと、光ファイバを中心軸に直交する面内における光ファイバのずれを防止しつつ保持する光ファイバ保持部材と、を有することがきでる
請求項10に記載のOCTプローブによれば、光ファイバ保持部材は、中心軸に沿って延出する貫通孔を有し、かつOCTプローブの内周に固定されており、光ファイバは、貫通孔に挿通されていることが望ましい。
請求項11に記載のOCTプローブによれば、少なくとも先端近傍の側面が光透過性を有しかつ全体として可撓性を有し、導光手段、偏向手段、トルク伝達手段が収納されるシースを有し、偏向手段により偏向された光は、光透過性を有する側面から外部に照射される。
別の観点から、請求項12に記載のOCTプローブによれば、上記の各特徴を有するOCTプローブと、OCTプローブに低コヒーレンスな光を供給する光源と、OCTプローブの導光手段を回転させる回転駆動手段と、観察対象で反射しOCTプローブを介して入射する光を用いて該観察対象の画像を形成する画像形成手段と、を有することを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、導光手段と偏向手段を空間的に切り離して配置し、しかも導光手段から偏向手段に回転トルクを間接的に伝達するように構成したことにより、偏向部の回転速度が不均一になる現象を低減して安定した低コヒーレンス光の走査を実現可能なOCTプローブが提供される。さらに該OCTプローブは、超音波モータ等の偏向手段を直接回転させる構成を先端部に設けていないため、簡素でかつ微少径を維持することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施形態のOCTシステムの全体的な構造を示すブロック図である。本実施形態のOCTシステム1は、OCTを利用して管腔内の生体組織に関する断層像を取得するためのシステムである。図1に示すようにOCTシステム1は、OCTプローブ100と、メイン装置200と、表示部400と、を有する。なお、図1に示すメイン装置200内においては、電気信号の経路を破線で示す。また、以下の説明においては、光路上、OCTシステムの光源に近づく方向を基端側、該光源から遠ざかる方向を先端側と定義する。
メイン装置200は、コントローラ201、光源202、ファイバカプラ203、ロータリジョイント204、第一アクチュエータ205、光検出部206、信号処理回路207、レンズ208、ダハミラー209、第二アクチュエータ210、第一から第四の光ファイバF1〜F4を有する。なお、本実施形態の光ファイバはいずれもシングルモード光ファイバを想定する。
コントローラ201は、メイン装置200全体を統括して制御する。光源202は、低コヒーレンス光を照射することができる光源であって、本実施形態ではSLD(Super Luminescent Diode)を想定する。
また、OCTプローブ100は、ロータリジョイント204に結合される第五の光ファイバF5、光偏向部110を有する。なお、本実施形態のOCTプローブ100内部には、屈折率差による無用な光量損失を抑えるために、シリコンオイルが充填されている。
OCTシステム1を使用した場合、以下のようにして断層像が取得される。まず、SLD202から低コヒーレンス光が照射される。照射された低コヒーレンス光は、第一の光ファイバF1内を通り、ファイバカプラ203に入射する。ファイバカプラ203は、第一の光ファイバF1を介して入射する低コヒーレンス光を、第二の光ファイバF2を通る光と、第三の光ファイバF3を通る光とに分割する。
ファイバカプラ203で分割されて第二の光ファイバF2を進む光は、次いでロータリージョイント204に導かれる。そして、ロータリージョイント204に結合されている第五の光ファイバF5に入射する。ロータリージョイント204は、コントローラ201の制御下、第一アクチュエータ205によって駆動し、第五の光ファイバF5を該ファイバF5の中心軸回りに回転させる。
第五の光ファイバF5内を進む光は、該光ファイバF5先端から射出され、光偏向部110に入射する。光偏向部110は、入射する光を略直角に偏向する。そして偏向された光は、OCTプローブ100の側面から射出され、プローブ外部に存在する管腔内の生体組織Tに集光する。
なお、詳しくは後述するが、光偏向部110は、第五の光ファイバF5の中心軸回りに回転自在に構成されている。従って、光偏向部110で偏向した光は、該中心軸に直交する面内で生体組織を走査する。生体組織で反射した光は、入射時の光路と同一の光路を戻り、ファイバカプラ203に導かれる。
ファイバカプラ203で分割されて第三の光ファイバF3を進む光は、レンズ208を介して、平行光束に変換された後、ダハミラー209で反射する。ダハミラー209からの反射光は、入射時の光路と同一光路を戻り、ファイバカプラ203に導かれる。
第三の光ファイバF3は、ファイバカプラ203から第五の光ファイバF5の先端側端面F5aまでの光路長に対応する全長を有する。また、ダハミラー209は、コントローラの制御下、第二アクチュエータ210によって、第三の光ファイバF3の中心軸(換言すれば、レンズ208の光軸)に沿って平行移動自在に構成されている。該構成により、第三の光ファイバF3の先端側端面F3aからダハミラー209間の光路長を調整することができる。
生体組織からの反射光およびダハミラー209からの反射光は、共にファイバカプラ203を介して光検出部206により受光される。ここで、ダハミラー209を微少移動させ、第三の光ファイバF3の先端側端面F3aからダハミラー209間の光路長を第五の光ファイバF5の先端側端面F5aから生体組織T(より詳しくは生体組織Tにおける集光位置)間の光路長に一致させる。これにより、二種類の反射光は干渉を発生させる。つまり、本実施形態では、SLD202から照射された低コヒーレンス光は、ファイバカプラにより、各光ファイバF2、F5を経由して生体組織に導かれる物体光と、第三の光ファイバF3を経由する参照光とに分割されている。
光検出器206は、二種類の反射光を受光することにより検出した干渉パタンに対応する信号を信号処理回路207に送信する。信号処理回路207は、受信した該信号に所定の処理を施して、生体組織に関する画像信号を生成する。生成された画像信号は、表示部400に出力される。表示部400は、該画像信号に対応する画像を表示する。なお、上述したように、光偏向部110で偏向した光は、該中心軸に直交する面内で生体組織を走査する。従って、光検出器206により検出される干渉パタンは経時的に変化する。つまり、生成される画像信号に対応して表示される画像は生体組織Tの断層像として表れる。
以上が、OCTシステム1を使用した断層像の取得に関する処理の概略説明である。次に、本実施形態の主たる特徴であるOCTプローブ100の構成について詳述する。図2は、OCTプローブ100の先端を含む一部領域に関する、第五の光ファイバF5の中心軸を含む面での断面図である。また、図3は、図2に示すA−A線を含む面での断面図である。図4は、図2に示すB−B線を含む面での断面図である。図5は、図2に示すC−C線を含む面での断面図である。図6は、図2に示すD−D線を含む面での断面図である。
図2に示すように、OCTプローブ100は、第五の光ファイバF5、偏向部110の他に、ファイバ保持部材101、第一磁石部102、リレーレンズ群103、第2磁石部104、を有する。偏向部110は、基端側から順に、導光部材111、GRINレンズ112、直角プリズム113、先端保持部材114を有する。なお、上記の各部位は、シース120内に配設されている。シース120は、可撓性を有するチューブ管状を呈している。シース120の先端近傍(つまり、OCTプローブ100先端近傍)の側面には、光透過性を有する透過領域120aが設けられている。なお、偏向部110によって偏向された光は、この透過領域から外部に照射される。
なお、以下では、便宜上、第五の光ファイバF5の中心軸に沿う方向をX方向、該X方向に直交する面を規定する互いに直交する二つの方向をY、Z方向と定義する。第五の光ファイバF5、リレーレンズ群103、偏向部110は、X方向つまり第五の光ファイバF5の中心軸に各々の光軸を一致させて配設されている。
図2および図3に示すように、ファイバ保持部材101は、一対の凸部(ここでは円錐状部)の各底面を円柱状基台の上底および下底に貼り合わせた外形を有している。ファイバ保持部材101は、各凸部先端(つまり、円錐状部頂点近傍)をシース120に埋設した状態でX、Y、Zの各方向において固定されている。ファイバ保持部材101の基台の略中央には貫通孔101aが形成されている。貫通孔101aは、第五の光ファイバF5の径よりも若干大きな径を有している。第五の光ファイバF5は、貫通孔101aを挿通している。これにより、第五の光ファイバF5は、回転自在な状態を維持しつつも、Y−Z平面内でずれるおそれがない。つまり、ファイバ保持部材101は、第五の光ファイバF5のY−Z平面でのずれを防止するずれ防止手段として機能する。
なお、OCTプローブ100が撓んだ場合に、第五の光ファイバF5にも撓みが発生する。該撓みに起因して微少ではあるが第五の光ファイバF5はX方向に移動することがある。そこで、本実施形態のファイバ保持部材101は、第五の光ファイバF5をY−Z平面内でのみ固定し、X方向に関しては固定していない。
図2および図4に示すように、第五の光ファイバF5の先端側端面F5a近傍には、円周まわりに第一磁石部102が取り付けられている。詳しくは、第一磁石部102は、第五の光ファイバF5の円周に沿って磁極が交互に位置するように取り付けられている。
第五の光ファイバF5と偏向部110は、互いに空間的に独立した状態で配設されている。そして、光路上、両者の間には、リレーレンズ群103が配設されている。従って、第五の光ファイバF5の先端側端面F5aから射出された低コヒーレンス光は、リレーレンズ群103を介して偏向部110、より具体的には導光部111に入射する。
偏向部110について説明を加える。偏向部110において、導光部111とGRINレンズ112と直角プリズム113は互いの端面を貼り合わせて一体形成されている。本実施形態では、導光部111は、光ファイバを想定する。また、図2に示すように、製造の便宜を図るため、導光部111とGRINレンズ112は、略同一径を有するように構成される。GRINレンズ112は、直角プリズム113に向かうにつれて正のパワーが大きくなるように連続した屈折率変化を有する。直角プリズム113は、斜面に入射した光を略直角に偏向する。本実施形態では、斜面に反射膜を設けることにより、変更時に生じる不必要な光量損失を十分に低減している。
図2および図5に示すように、導光部111の基端側端面近傍には、円周回りに第二磁石部104が取り付けられている。詳しくは、第二磁石部104は、導光部111の円周に沿って磁極が交互に位置するように取り付けられている。図4および図5に示すように、静止状態の第二磁石部104は、静止状態の第一磁石部102の磁極と異種の極が対向している。
また、図2および図6に示すように、先端保持部材114は、ファイバ保持部材101と同様の形状を有している。ただし、先端保持部材114は、シース120内周に配設されたリング状の溝部120bに沿って案内される、詳しくは第五の光ファイバF5の中心軸回りに回転されるように、一対の凸部先端が溝部120bに係合した状態で配設されている。なお、該一対の凸部先端と溝部は、摩擦抵抗が小さく抑えられる、換言すれば慣性による回転が許容されるように配置構成される。
先端保持部材114は、ファイバ保持部材101と同様に、円柱状の基台の略中央部に貫通孔114aを有している。貫通孔114aは、導光部111やGRINレンズ112と略同一径を有する。導光部111およびGRINレンズ112は貫通孔101aを挿通した状態で先端保持部材114に固着されている。ここで、導光部111およびGRINレンズ112の接合部を貫通孔114a内部に位置することにより、より堅固な構成とすることができ、経時的に生じる軸ずれ等を有効に防止することができる。
つまり、本実施形態では、貫通孔114aに導光部111およびGRINレンズ112を固着することにより、偏向部110のX方向のずれが有効に防止される。また、先端保持部材114は、溝部120bに凸部先端を係合させている。そのため、偏向部110のY−Z平面のずれも防止される。
以上の構成において、ロータリージョイント204によって第五の光ファイバF5が該ファイバF5の中心軸回りに回転すると、第五の光ファイバF5の先端側端面F5a近傍に配設された第一磁石部102が回転を開始する。第一磁石部102が回転すると、磁極が連続して反転するため、対向して配設された偏向部110側に存在する第二磁石部104も回転を開始する。上記の通り、第二磁石部104は、導光部111より具体的には偏向部110に取り付けられている。また、偏向部110(具体的には導光部111およびGRINレンズ112)が固着されている先端保持部材114は、シース120の溝部120bによって回転自在に保持されている。従って、第二磁石部104の回転に連動して、停止状態にあった偏向部110も第五の光ファイバF5の中心軸回りに回転を開始する。
つまり、第五の光ファイバF5と偏向部110とは、互いに空間的に独立して配設されているものの、回転トルクは、第五の光ファイバF5から各磁石部102、104の作用により、間接的に偏向部110に伝達される。また、上記の通り、偏向部110は、回転の慣性が許容されるように構成されている。このように構成することにより以下のような効果が生じる。すなわち、偏向部110の回転中に、OCTプローブ100が撓められ、第五の光ファイバF5の回転が不均一になったとしても、まず第五の光ファイバF5の不均一な回転に起因する回転トルクの急激な変化は、第五の光ファイバF5と偏向部110間に介在する各磁石部102、104の作用によって吸収され、比較的安定した回転トルクが常時偏向部110に伝達される。また偏向部110自身は、慣性によって安定した回転が確保される。そのため、従来の構成のように、上記不均一な回転の影響を直接受けて偏向部110の回転自体も不均一になるといった不具合は解消され、偏向部110の回転速度の変化も極めて小さく抑えることができる。また、第五の光ファイバF5自体は、OCTプローブ100を使用している間は常時回転状態にあるため、偏向部110への間接的な回転トルクの供給も常時行われる。
以上のように、本実施形態によれば、第五の光ファイバF5と偏向部110とは、力学的には、各磁石部102、104といったトルク伝達手段によって結合されている。加えて、偏向部110は慣性による回転が許容されている。従って、各部材F5、110が、空間的には、独立して配設されているにも拘わらず、偏向部110には、第五の光ファイバF5で発生した回転トルクの急激な変化は伝達されず、比較的安定した回転トルクが常時供給される。よって、偏向部110の安定した回転速度での回転が保証される。当然、各部材F5、110は、光学的にも、軸合わせをした上で必要に応じてリレーレンズ系を挿置することにより結合されており、かつ各部材周囲をシリコンオイルで満たしているため、光量損失が少ない効率の良い光路確保が達成される。
以上が本発明の実施形態である。本発明は上記実施形態の構成に限定されるものではない。本発明は、以下に示すような変形を行っても上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
上記実施形態では、第五の光ファイバF5から発生する回転トルクを各磁石部102、104の作用を利用して偏向部110に伝達しているが、本発明は、これに限定されるものではない。図7は、メッシュ部材を使用した変形例のOCTプローブ100’である。図7に示すOCTプローブ100’は、第五の光ファイバF5から発生する回転トルクをメッシュ部材を介して偏向部110に伝達する構成である。図7に示すOCTプローブ100’において、トルク伝達手段であるメッシュ部材105は、両端を第五の光ファイバF5の先端近傍の側面および偏向部110の先端近傍側面に接着剤等で固着されている。
OCTプローブ100’において、第五の光ファイバF5が回転すると、該ファイバF5からメッシュ部材105に回転トルクが伝達され、メッシュ部材105が捻れる。捻れたメッシュ部材105には元の形状に戻ろうとする弾性力が働き、該弾性力が偏向部110を回転させる。一旦回転を開始した後は、上記実施形態と同様に偏向部110には慣性が働くため、安定した回転速度での回転が保証される。ここで、仮に第五の光ファイバF5の回転速度が不均一になったとしても、トルクの急激な変化はメッシュ部材105により吸収され、慣性が働いた状態で一定速度で回転している偏向部110には殆ど影響を与えない。メッシュ部材の代替にゴム等の弾性部材であってもよい。
この他にも、各磁石部102、104の代替として、第五の光ファイバF5の先端近傍および偏向部110の先端近傍にプロペラを取り付ける変形も可能である。該変形の場合、第五の光ファイバF5の回転に伴って、該ファイバに取り付けられているプロペラも回転する。該プロペラの回転により、第五の光ファイバF5と偏向部110間に存在する流体(上記実施形態ではシリコンオイル等の液体、シリコンオイルを充填しない場合は空気)も回転する。偏向部110は、回転する流体と偏向部110自身との間に生じる抵抗力により回転を開始する。このように、トルク伝達手段は、急激な回転トルクの変化を吸収して比較的安定した回転トルクを連続して偏向部110に伝達することが可能な構成であれば、上記の各構成に限定されるものではない。
また、上記実施形態において説明したファイバ保持部材101や先端保持部材114の形状はあくまで一例である。ファイバ保持部材101は、シース120内において、第五の光ファイバF5を、該ファイバF5の中心軸回りに回転させつつY−Z平面でずれないように保持可能な形状であればよい。また、先端保持部材114は、シース120内において、偏向部110を、該ファイバF5の中心軸回りに回転しつつX、Y、Zの各方向にずれないように保持可能な形状であればよい。例えば、図8に示すような、略中央部に貫通孔101a’が配設される円柱状基台の上底および下底に一対の半球体の各底面を接合してなる外形を持つファイバ保持部材101’を使用してもよい。同様の外形を有しかつ貫通孔が上記実施形態で説明した径を持つような先端保持部材を使用しても良い。
さらに、本発明に係るOCTプローブは、先端保持部材114の代替として、図9に示すような変形も可能である。図9は、変形例の偏向部110近傍を拡大して示す図である。図9に示す変形例では、シース120の内壁の一部領域を中心軸に向かって突出させた突出部120cを形成する。また、偏向部110の外周の一部領域を窪ませて凹部115を形成する。そして、突出部120cと凹部115を係合させる。これにより、偏向部110は、突出部120cによってX、Y、Zの各方向へのずれが防止されつつ回転自在に構成される。
また、上記実施形態では、偏向部110を構成する導光部111として光ファイバを想定している。本発明に係るOCTプローブでは、光量の損失を適切に抑えることができるのであれば、光ファイバ以外の光学部材を導光部111として使用することもできる。
本発明の実施の形態のOCTシステムの全体構成図である。 本発明の実施の形態のOCTプローブの中心軸に沿った面での断面図である。 本発明の実施の形態のOCTプローブのA−A線を含む面での断面図である。 本発明の実施の形態のOCTプローブのB−B線を含む面での断面図である。 本発明の実施の形態のOCTプローブのC−C線を含む面での断面図である。 本発明の実施の形態のOCTプローブのD−D線を含む面での断面図である。 本発明の変形例のOCTプローブを示す概略図である。 本発明のOCTプローブの保持部材の変形例を示す図である。 本発明の変形例のOCTプローブを示す概略図である。
符号の説明
1 OCTシステム
100 OCTプローブ
101 ファイバ保持部材
102、104 磁石部
110 偏向部
111 導光部
113 直角プリズム
114 先端保持部
120 シース
F1〜F5 光ファイバ

Claims (12)

  1. 光源から照射された低コヒーレンスな光を用いて観察対象の断層像を取得するためのOCTプローブであって、
    回転自在に構成され、外部にある光源から照射された光を前記OCTプローブの先端近傍まで導く導光手段と、
    前記導光手段に対して空間的に独立して配設され、前記導光手段から間接的に回転トルクを受けることにより前記導光手段の中心軸回りに回転しかつ慣性による回転を許容するように構成され、前記導光手段により導かれた光を偏向して外部に照射すると同時に前記外部からの反射光を前記導光手段に向けて偏向する偏向手段と、
    前記導光手段から前記偏向手段に回転トルクを伝達し、かつ前記導光手段から与えられる急激な回転トルクの変化を吸収するバッファとして機能するように構成されるトルク伝達手段と、を有することを特徴とするOCTプローブ。
  2. 請求項1に記載のOCTプローブにおいて、
    前記トルク伝達手段は、前記導光手段の先端、および前記偏向手段における該導光手段の先端と対向する領域に配設された磁石部を有し、
    各磁石部は、互いに対向する面において、磁極が交互に配設されていることを特徴とするOCTプローブ。
  3. 請求項1に記載のOCTプローブにおいて、
    前記トルク伝達手段は、前記導光手段の先端、および前記偏向手段における該導光手段の先端と対向する領域に接合されるメッシュ状の部材を有することを特徴とするOCTプローブ。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のOCTプローブにおいて、
    前記偏向手段は、入射した光を偏向する偏向部と、前記導光手段から射出された光束を前記偏向部へと導く導光部と、前記中心軸が延びる方向および該中心軸に直交する面内における前記偏向手段のずれを防止するずれ防止部と、を有することを特徴とするOCTプローブ。
  5. 請求項4に記載のOCTプローブにおいて、
    前記導光部は、集光作用を有することを特徴とするOCTプローブ。
  6. 請求項4または請求項5に記載のOCTプローブにおいて、
    前記ずれ防止部は、前記中心軸回りに回動自在な状態で前記OCTプローブの内周に係合されており、
    前記導光部は、前記ずれ防止部に固着されていることを特徴とするOCTプローブ。
  7. 請求項4または請求項5に記載のOCTプローブにおいて、
    前記ずれ防止部は、前記OCTプローブの内周から前記中心軸に向かって突出する突出部を有し、
    前記導光部は、前記突出部に適合する凹部を有し、前記突出部に係止された状態で回転することを特徴とするOCTプローブ。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載のOCTプローブにおいて、
    前記偏向手段は、入射する光を略直角に偏向することを特徴とするOCTプローブ。
  9. 請求項1から請求項8のいずれかに記載のOCTプローブにおいて、
    前記導光手段は、前記光を導く光ファイバと、前記光ファイバを前記中心軸に直交する面内における前記光ファイバのずれを防止しつつ保持する光ファイバ保持部材と、を有することを特徴とするOCTプローブ。
  10. 請求項9に記載のOCTプローブにおいて、
    前記光ファイバ保持部材は、前記中心軸に沿って延出する貫通孔を有し、かつ前記OCTプローブの内周に固定されており、
    前記光ファイバは、前記貫通孔に挿通されていることを特徴とするOCTプローブ。
  11. 請求項1から請求項10のいずれかに記載のOCTプローブにおいて、
    少なくとも先端近傍の側面が光透過性を有し、かつ全体として可撓性を有し、前記導光手段、前記偏向手段、前記トルク伝達手段が収納されるシースを有し、
    前記偏向手段により偏向された光は、前記光透過性を有する前記側面から外部に照射されることを特徴とするOCTプローブ。
  12. 請求項1から請求項11のいずれかに記載のOCTプローブと、
    前記OCTプローブに低コヒーレンスな光を供給する光源と、
    前記OCTプローブの導光手段を回転させる回転駆動手段と、
    観察対象で反射し前記OCTプローブを介して入射する光を用いて該観察対象の画像を表示する画像表示手段と、を有することを特徴とするOCTシステム。
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